JP3152474B2 - 発光ダイオ−ド - Google Patents

発光ダイオ−ド

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JP3152474B2
JP3152474B2 JP1211592A JP1211592A JP3152474B2 JP 3152474 B2 JP3152474 B2 JP 3152474B2 JP 1211592 A JP1211592 A JP 1211592A JP 1211592 A JP1211592 A JP 1211592A JP 3152474 B2 JP3152474 B2 JP 3152474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐湿特性にすぐれ寿命の
長い構造を備え、アルミニウムを含む化合物半導体から
なる発光ダイオ−ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガリウム・アルミニウム・ヒ素
(GaAlAs)層等を有する、アルミニウムを含む化
合物半導体発光ダイオ−ドは、例えば特開平1−226
181号に示されるように、耐湿特性を高めるとともに
光取出し効率を向上させるためにその素子表面に窒素ケ
イ素膜などからなる絶縁層(被膜)が形成されていた。
これは、アルミニウムを含む化合物半導体特有の問題と
して、主としてアルミニウムの酸化物または水酸化物が
表面に形成されやすく、このため、光吸収層が形成され
るばかりでなく、湿度に対して素子劣化・輝度低下もも
たらされ、これにより素子の寿命が著しく短くなること
の対策としてなされているものである。
【0003】その後のランプその他の組立て工程での衝
撃などにより、前記絶縁層が、前記素子表面との密着不
良を生じたり損傷したりする。このため、前記絶縁層の
存在にもかかわらず、前記密着不良や損傷部分を中心と
した前記素子表面に、前述したアルミニウムの酸化物や
水酸化物が広がっていき、やはり前記素子の寿命が短く
なってしまうという事態がしばしば生じていた。そし
て、このような現象は、とりわけ前記素子の周縁部にメ
サエッチングによる段部が形成される構造において、該
段部のエッジ部分を中心とするものが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上述
の欠点を鑑みてなされたものであり、すなわち半導体素
子表面の内部にガリウム酸化物を含む熱酸化物層を備え
ることにより、耐湿特性にすぐれ寿命の長い、アルミニ
ウムを含む化合物発光ダイオ−ドを提供する。また本発
明は表面内部に設けられた熱酸化物層上に絶縁層を設け
る事によって、さらに優れた耐湿特性と長寿命を有する
アルミニウムを含む化合物発光ダイオ−ドを提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、積層された複数のGaAlAs層と、そ
のGaAlAs層から成る半導体素子の表面と裏面にそ
れぞれ形成された電極と、少なくともその電極の部分を
除いた表面の内部に形成されかつガリウム酸化物を含む
熱酸化物層とを設ける。
【0006】本発明はまた、積層された複数のGaAl
As層と、そのGaAlAs層から成る半導体素子の表
面と裏面にそれぞれ形成された電極と、前記半導体素子
の周縁部に形成された段部と、少なくとも前記電極の部
分を除いた前記表面の内部と前記段部の内部に形成され
かつガリウム酸化物を含む熱酸化物層とを設ける。
【0007】本発明はさらに望ましくは、前記表面部分
に形成された前記熱酸化物層上に絶縁層を設けるもので
ある。
【0008】
【作用】本発明は上述の様に、表面内部に熱酸化物層を
形成し物理的な表面被膜とし、さらにガリウム酸化物形
成に伴うヒ化アルミニウムにより、アルミニウムの酸化
促進を抑制する。さらにその熱酸化物層の上に絶縁層を
形成する事により、絶縁層に接触する素子表面を安定さ
せ、その製造途中での劣化を防止する。また段部を有す
る発光ダイオ−ドに於て、劣化し易い段部の内部に熱酸
化物層を形成する事により、その段部の素子表面を安定
させ、劣化を防止する。さらにその熱酸化物層上に絶縁
層を形成する事により、絶縁層と段部表面との密着性が
向上し、耐湿性が向上し寿命が長くなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1と図2に従
って説明する。図1は、本発明の効果が最も大きく認め
られたダブルヘテロ・ガリウム・アルミニウム・ヒ素
(GaAlAs)発光ダイオ−ドの模式図であり、図2
はその発光ダイオ−ドの製造工程を示す図である。これ
らの図に於て、例えば、第1のGaAlAs層としての
p−GaAlAs層1と、第2のGaAlAs層として
のn−GaAlAs層2と、これら両GaAlAs層
1,2に挟まれたp−GaAlAs活性層3とが設けら
れている。これらの層から成る半導体素子の周縁部に段
部4が設けられている。そして半導体素子の表面と裏面
上にそれぞれn電極5およびp電極6が設けられてい
る。
【0010】ガリウム酸化物を含む熱酸化物層7が、前
記素子表面と前記段部4の露出部を中心として設けられ
ている。絶縁層8は窒化ケイ素等からなり、この絶縁層
8は前記素子の表面の熱酸化物層7に積層されている。
該絶縁層8は前記段部4にも設けられた方がよいが、こ
れが設けられていなくとも後述するような相応の効果が
ある。よって、絶縁層8が設けられる場合の作業性を考
慮したとき、この絶縁層8は必ずしも設けられなくて良
い。
【0011】このような発光ダイオ−ドは、例えば以下
のようにして形成される。まず、GaAs基板9の上
に、p−GaAlAs層1と、p−GaAlAs活性層
3と、n−GaAlAs層2とが順次エピタキシャル法
により形成され、その表面上に図2(a)に示すよう
に、窒化ケイ素等からなる絶縁層80が形成され、この
後電極を付ける部分50に対応する絶縁層80の一部が
除去される。もっとも、この絶縁層80が形成される前
に、予め455〜480℃で前記ウエハに熱処理が施さ
れることにより、前記n−GaAlAs層2の表面上
に、熱酸化物層7が形成されていることが、後述する理
由により、より好ましい。
【0012】前記電極を付ける部分50に対応する前記
絶縁層80の一部の除去は、例えばCFxドライエッチ
ングなどにより行われる。この時、前記n−GaAlA
s層2の表面部に前記熱酸化物層7が形成されていて
も、この熱酸化物層7は前記ドライエッチングにより除
去されるので、前記電極のオーミック化に支障はない。
そして、図2(b)に示すように、n−GaAlAs層
2上にn電極5が形成される。その後、必要に応じて前
記p−GaAs基板9が除去されて、この除去により露
出した前記p−GaAlAs層1の裏面上にp電極6が
形成される。(図2 (c)参照)なお、前記p−GaA
s基板9が除去されないときには、このp−GaAs基
板9の裏面上に前記p電極6が形成される。(図示省
略)前記両電極5,6の形状や、その個数または配置
は、電流分布や光取出方向等を考慮して定められること
は従来通りである。
【0013】その後、素子の大きさに合わせて、前記n
−GaAlAs層2の表面からメサエッチングが行われ
て、前記段部4に相当する凹みが形成され(図2
(d))、続いて、前記電極のオーミック処理を兼ねた
アニール処理が施されて、露出した前記段部4の表面部
に熱酸化物層7が形成され、素子分離が行われる。前記
アニール処理は、前記熱酸化物層7が形成されるに十分
な程度に行わなければならず例えば455〜490℃で
5〜30分間行われる。もっとも、この時の加熱温度が
過度に高くなると、前記電極に悪影響が生じるので好ま
しくない。
【0014】このような熱酸化物層7は、例えば前記素
子の表面部において、ガリウムとアルミニウムがほぼ1
00%酸化され、ヒ素も高い比率で酸化されている。こ
の点に関して、前記素子が自然状態に放置されていたと
きにも、該素子の表面部に酸化が起こるが、この場合
は、アルミニウムが100%酸化されるとともに、ガリ
ウムが多少酸化されるが、ヒ素はほとんど酸化されな
い。しかも、このような自然酸化は、素子の最表面部の
みに於てであって、前記素子の表面部が0.001〜
0.009μm除去された部位には、アルミニウムの酸
化しか認められない。一方、本発明にあっては、前記部
位においても、ヒ素の酸化比率が低下するのみでアルミ
ニウムとガリウムの酸化率はほとんど低下していない。
したがって、本発明の場合には、ガリウムの酸化物を含
む熱酸化物層7が得られているということができ、これ
を確認するには、例えば通常の元素分析において、予め
素子スパッタして素子表面を削った後に、その分析をす
れば容易に確認できる。
【0015】ちなみに本発明に於て、前記素子表面から
深さ0.01μmに於ける化合物半導体素子の平均酸化
率はほぼ50〜95%で、より好ましくは80〜95%
であり、効果の確認できない場合の同条件の平均酸化率
は40%以下であった。このような熱酸化物層7の形成
により、前記発光ダイオ−ドの耐湿特性が向上して、そ
の劣化が少なくなることが判明しているが、その理由に
ついては、現在のところ明確には分かっていない。しか
しながら前記熱処理により素子の最表面部における過剰
のヒ素が飛散し、かつ前記ガリウム酸化物によって素子
の内部のヒ素の分散が抑えられ、また、前記ガリウム酸
化物層による物理的な表面被覆とガリウム酸化物形成に
伴うヒ化アルミニウムのペアの安定化により、アルミニ
ウムの移動・析出が抑えられこれによってアルミニウム
の酸化促進が抑制されているものと推測される。したが
って、上述した製造の初期においても熱熱酸化層が設け
られる方がよいというのも、このガリウム酸化物を含む
酸化物層によって、絶縁被膜に接触する素子表面が安定
化し、その製造途中での劣化原因を除去することが期待
できるからである。
【0016】次に本発明の第2実施例を図3に従い説明
する。図3は、ダブルヘテロ接合、メサタイプでない発
光ダイオ−ドの模式図である。例えば、p−GaAlA
s層1aと、n−GaAlAs層2aと、これら両Ga
AlAs層1a,2aに挟まれたp−GaAlAs活性
層3aとが設けられ、その半導体素子の表裏面上にn電
極5aおよびp電極6aが設けられている。7aはガリ
ウム酸化物を含む熱酸化物層を示しており、この熱酸化
物層7aは前記素子表裏面とチップ側面10aの露出部
を中心として設けられている。絶縁層8aは窒化ケイ素
等からなる絶縁層(被膜)を示しており、この絶縁層8
aは、前記素子の表面の熱酸化物層7a上に積層されて
いる。
【0017】この発光ダイオ−ドの形成にあたっては、
例えば、図示しないp−GaAs基板の上に、前記p−
GaAlAs層1a、p−GaAlAs活性層3aおよ
びn−GaAlAs層2aがエピタキシャル法にて形成
される。この後、該n−GaAlAs層2aの表面に、
前記絶縁層8aが形成されるとともに、n電極5aが形
成される。次に、前記p−GaAs基板が必要に応じて
除去され、その素子裏面にp電極6aが形成された後、
素子分離が行われる。そして、前記チップ側面10aに
1〜10μm程度のエッチングが行われ、前記素子分離
で発生したクラックや結晶欠陥が取り除かれる。続い
て、オーミック処理を兼ねたアニール処理が行われ、素
子の露出部に熱酸化物層7aが形成される。なお、本例
のようなp−GaAs基板が有る発光ダイオ−ドでは、
PN接合面からの発光が、このp−GaAs基板に一部
吸収されるので、外部への光取出し効率が下がる。
【0018】次に本発明の第3実施例を図4に従い説明
する。図4は、シングルヘテロ、メサタイプの発光ダイ
オ−ドの模式図である。p−GaAs基板11の上に、
p−GaAlAs層12と、n−GaAlAs層13が
設けられ、その半導体素子の表裏面上にn電極15およ
びp電極16が設けられている。ガリウム酸化物を含む
熱酸化物層18が前記素子表面と段部17の露出部を中
心として設けられている。窒化ケイ素等からなる絶縁層
(被膜)14が前記素子表面の熱酸化物層18に積層さ
れている。
【0019】この発光ダイオ−ドの形成にあたっては、
前記p−GaAs基板11の上に、p−GaAlAs層
12とn−GaAlAs層13がエピタキシャル法にて
形成された後、このn−GaAlAs層13の表面に前
記絶縁層14が形成される。次に、前記n電極15を設
ける部分の絶縁層が除去された後、ここにn電極15が
形成される。そして、前記素子表面に前記p電極16が
形成された後、前記n−GaAlAs層13からp−G
aAlAs層12にかけてメサエッチングが行われて、
前記段部17が形成される。続いて、電極のオーミック
処理を兼ねたアニール処理が行われ、その露出部に前記
酸化物層18が形成された後、素子分離が行われる。な
お、本例のようなシングルヘテロ発光ダイオ−ドでは、
前記p−GaAlAs層12とn−GaAlAs層13
のそれぞれのアルミニウムの混晶比が異なるように形成
される。
【0020】次に本発明の第4実施例を図5に従い説明
する。図5は、シングルヘテロ、メサタイプでない発光
ダイオ−ドの模式図である。この発光ダイオ−ドは例え
ば、p−GaAlAs層12aとn−GaAlAs層1
3aとを具備するとともに、その半導体素子の表裏面上
にn電極15aとp電極16aが設けられている。ガリ
ウム酸化物を含む熱酸化物層18aが前記素子表裏面と
チップ側面19aの露出部を中心として設けられてい
る。窒化ケイ素等からなる絶縁層(被膜)を示してお
り、この絶縁層14aは、前記素子の表面の熱酸化物層
18a上に積層されている。
【0021】この発光ダイオ−ドの形成にあたっては、
前記p−GaAs基板11aの上にp−GaAlAs層
12aとn−GaAlAs層13aがエピタキシャル法
にて形成された後、このn−GaAlAs層13aの表
面に前記絶縁層14aが形成される。続いて、前記n電
極15aを設ける部分の絶縁層14aが除去された後こ
こにn電極15aが形成される。そして前記素子の裏面
にp電極16aが形成された後、素子分離が行われる。
次に、前記チップ側面19aに1〜10μm程度のエッ
チングが行われ、前記素子分離で発生したクラックや結
晶欠陥が取り除かされる。続いて、オーミック処理を兼
ねたアニール処理が行われて、その露出部に熱酸化物層
18aが形成される。なお、前記のエッチングが施され
る時、前記p−GaAs基板11aより、p−GaAl
As層12aとn−GaAlAs層13aの方がエッチ
ングされやすいので、前記チップ側面19aは図示のよ
うに傾く。
【0022】次に本発明の第5実施例を図6に従い説明
する。図6は、ホモPN接合、メサタイプの発光ダイオ
−ドの模式図である。この発光ダイオ−ドは、n−Ga
As基板20の上に、n−GaAlAs層21と、p−
GaAlAs層22を具備するとともに、その半導体素
子の表裏面上に、p電極24およびn電極25が設けら
れている。ガリウム酸化物を含む熱酸化物層27が前記
素子表面と段部26の露出部を中心として設けられてい
る。窒化ケイ素等からなる絶縁層(被膜)23は前記素
子表面の熱酸化物層27に積層されている。
【0023】この発光ダイオ−ドの形成にあたっては、
前記n−GaAs基板20の上に、n−GaAlAs層
21とp−GaAlAs層22がエピタキシャル法にて
形成された後、このp−GaAlAs層22の表面に前
記絶縁層23が形成される。次に、p電極24を設ける
部分の絶縁層23が除去された後、ここにp電極24が
形成される。そして、前記素子裏面にn電極25が形成
された後、前記p−GaAlAs層22からn−GaA
lAs層21にかけてメサエッチングが行われ前記段部
26が形成される。続いて、電極のオーミック処理を兼
ねたアニール処理が行われその露出部に前記熱酸化物層
27が形成された後、素子分離が行われる。
【0024】なお、本実施例のようなホモPN接合発光
ダイオ−ドでは、前記n−GaAlAs層21とp−G
aAlAs層22のそれぞれのアルミの混晶比がほぼ同
じになるように形成される。また、図示のように、n電
極25が部分的にストライプ形状に形成されることによ
って、実施例3,4より電極の面積が小さくなる。ゆえ
に、PN接合面からの発光が前記n電極25に吸収され
る量が減るので、外部への光取出し効率が増える。
【0025】次に本発明の第6実施例を図7に従い説明
する。図7は、ホモPN接合、メサタイプでない発光ダ
イオ−ドの模式図である。この発光ダイオ−ドは、例え
ばn−GaAs基板20aの上に、n−GaAlAs層
21aとp−GaAlAs層22aとを具備するととも
に、その半導体素子の表裏面上にp電極24aおよびn
電極25aが設けられている。ガリウム酸化物を含む熱
酸化物層27aが前記素子表裏面とチップ側面28aの
露出部を中心として設けられている。窒化ケイ素等から
なる絶縁層(被膜)23aは、前記素子の表面の酸化物
層27a上に積層されている。
【0026】この発光ダイオ−ドの形成にあたっては、
前記n−GaAs基板20aの上にn−GaAlAs層
21aとp−GaAlAs層22aがエピタキシャル法
にて形成された後、このp−GaAlAs層22aの表
面に前記絶縁層23aが形成される。次に、電極24a
を設ける部分の絶縁層23aが除去された後、ここに電
極24aが形成される。そして、前記素子裏面に前記n
電極25aが形成された後、素子分離が行われる。続い
て、前記チップ側面28aに1〜10μm程度のエッチ
ングが施され、前記素子分離で発生したクラックや結晶
欠陥が取り除かれる。続いて、オーミック処理を兼ねた
アニール処理が行われ、その露出部に前記熱酸化物層2
7aが形成される。
【0027】なお、上述の実施例3から6では、GaA
s基板11,11a,20,20aが形成されている
が、必要に応じてこれらGaAs基板は除去してもよ
く、この場合は、露出したpまたはn−GaAlAs層
12,12a,21,21aの裏面に、電極16,16
a,25,25aが形成される。また上述の各実施例で
は電極5,5a,15,15a,24,24a,6,6
a,25,25aが設けられた部分を除く表面と裏面、
および側面内部にガリウム酸化物を含む熱酸化物層7,
7a,18,18a,27,27aが設けられている。
しかし少なくとも、表面側の前記電極が設けられた部分
を除く表面の内部に、熱酸化物層7,7a,18,18
a,27,27aを設ける事により、耐湿特性が向上
し、かつ半導体素子の劣化が抑制できる。これは裏面や
側面より表面が最も耐湿性が劣化し易いので、その表面
の内部に熱酸化物層を設ける事により保護するからであ
る。具体的には後述の経時特性に於て、上述の各実施例
の発光ダイオ−ドと電極を除いた表面内部に熱酸化物層
を設けた発光ダイオ−ドとの差異はほとんどない。
【0028】次に、上述の各実施例の作用効果を図8に
示す特性図によって説明する。図8の特性図は、前述の
ように構成された各発光ダイオ−ドを連続通電した結果
を示すものである。アルミニウムを含む発光ダイオ−ド
は特に耐湿特性が悪いと言われているので、この特性図
においては、80℃で湿度96%の試験室において30
mAの電流を連続して流し続けた時の、通電初期の光度
を100とした経時特性が示されている。
【0029】この特性図において、実線で示す特性A
は、本発明における熱酸化物層7,7a,18,18
a,27,27aと絶縁層8,8a,14,14a,2
3,23aを有する発光ダイオ−ドのロット平均光度を
示し、破線で示す特性Bは、平均酸化率75%の前記熱
酸化物層を持ち前記絶縁層を持たない発光ダイオ−ドの
特性を示している。段部4,17,26を持たない発光
ダイオ−ドにあっては、前記絶縁層がなくても前記特性
Aと特性Bとの中間的特性が得られる。1点鎖線で示す
特性Cは従来の発光ダイオ−ドの特性を示す。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述の様に、表面内部に熱酸化
物層を形成するので、自然酸化と異なり表面内部を十分
酸化させ、物理的な表面被膜をなしさらにガリウム酸化
物形成に伴うヒ化ガリウムにより、アルミニウムの酸化
促進を抑制する。具体的には、メサタイプでない発光ダ
イオ−ドでは特性AとBの中間の特性を、メサタイプの
発光ダイオ−ドでは特性Bを示し、耐湿特性と寿命特性
が向上する。
【0031】本発明は表面内部または段部内部の熱酸化
物層上に絶縁層を形成するので、半導体素子表面が安定
し、絶縁層と半導体素子表面との密着性が向上し、従来
の様な絶縁層の損傷がなくなる。故にその耐湿性が向上
し、半導体素子の劣化が遅くなり寿命が長くなる。具体
的には、メサタイプでない発光ダイオ−ドもメサタイプ
の発光ダイオ−ドも特性Aを示し、耐湿特性と寿命特性
がさらに向上する。
【0032】特に段部を有するメサタイプの発光ダイオ
−ドでは、従来損傷し易かった段部が熱酸化物層と絶縁
層により保護されて、非常によい特性Aを得る事ができ
る。さらにメサタイプはメサ形状を有しているので、素
子分離のときにクラックや結晶欠陥を生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図2】本発明の第1実施例の発光ダイオ−ドの製造工
程を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図4】本発明の第3実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図5】本発明の第4実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図6】本発明の第5実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図7】本発明の第6実施例の発光ダイオ−ドの模式図
である。
【図8】本発明に係る前記各発光ダイオ−ドの特性を示
す線図である。
【符号の説明】
1,1a,12,12a,22,22a p−GaAlAs層 2,2a,13,13a,21,21a n−GaAlAs層 3,3a 活性層 4,17,26 段部 5,5a,15,15a,25,25a n電極 6,6a,16,16a,24,24a p電極 7,7a,18,18a,27,27a 熱酸化物層 8,8a,14,14a,23,23a 絶縁層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−93584(JP,A) 特開 昭49−131782(JP,A) 特開 平1−226181(JP,A) 特開 昭62−20383(JP,A) 特開 昭54−103685(JP,A) 実開 昭55−17398(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00 H01L 21/316

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層、PN接合などの発光領域の一部
    を露出させて積層された複数のGaAlAs層と、その
    GaAlAs層からなる半導体素子の表面と裏面にそれ
    ぞれ設けられた電極と、発光領域の露出部分を含むよう
    に素子の表面であって電極の部分を除く表面の内部に設
    けられたガリウム酸化物を含む熱酸化物層とを具備した
    事を特徴とする発光ダイオード。
  2. 【請求項2】 前記表面部分に設けられた前記熱酸化物
    層上に絶縁層を形成した事を特徴とする請求項1の発光
    ダイオ−ド。
  3. 【請求項3】 積層された複数のGaAlAs層と、そ
    のGaAlAs層から成る半導体素子の表面と裏面にそ
    れぞれ設けられた電極と、前記半導体素子の周縁部に設
    けられた段部と、少なくとも前記電極の部分を除いた前
    記表面の内部と前記段部の内部に設けられかつガリウム
    酸化物を含む熱酸化物層とを具備した事を特徴とする発
    光ダイオ−ド。
  4. 【請求項4】 前記表面部分に設けられた前記熱酸化物
    層上に絶縁層を形成した事を特徴とする請求項3の発光
    ダイオ−ド。
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