JP3151886B2 - 気泡噴流制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、風呂等に用いる気泡噴
流制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年はバスライフ等に関しても、快適さ
や楽しさ及び健康面などへの関心が高まってきており、
ポンプ等の噴流によって浴槽内に気泡噴流を発生させる
気泡噴流装置の普及が高まりつつある。

【０００３】従来この種の気泡噴流装置に関し、例えば
図３のように、ポンプ１によって湯水が循環する管路２
の途中に絞り部３と空気吸込口４と混合管５とを備え、
浴槽側面６から気泡を含んだ水流７を噴出し、入浴中に
気泡噴流で身体のこりを揉みほぐすと同時に血行を促進
して、健康の維持・増進を図るというものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成のものにおいては、次のような不具合が生じ
る。すなわち最初の時点では、使用者にとって快適な気
泡噴流であっても、時間の経過と共にいわゆる馴化現象
を呈し、ついには快適ではなくなってしまうという課題
があった。

【０００５】そこで、本発明は上記従来の課題を解決す
るもので、音楽のような速い変化信号にもほぼ同期して
気泡噴流の状態を可変できいつまでも快適さ・楽しさを
維持できる気泡噴流制御装置を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、湯水を噴出するノズル部と、前記ノズル部か
ら噴出する湯水に空気を供給混合する空気供給手段と、
前記空気供給手段から供給される空気の量を電気的に高
速変化させることができる電磁弁にてなるゆらぎ手段
と、楽音信号を発生する音源手段と、前記音源手段から
の楽音信号の微分要素である楽音の急な変化信号を検出
し前記ゆらぎ手段に出力する微分手段と、前記音源手段
からの楽音信号で駆動されるスピーカとを備えたもので
ある。１５から発信される音楽等の微分要素に連動し
て、気泡が出たり途切れたりする。噴流中の気泡量が変
化することにより、使用者は噴流の勢いの変化として身
体で感じると共に、視覚的にも泡の出方の変化を楽しめ
る。

【０００７】

【作用】この構成によって、使用者は音楽を聞きながら
気泡噴流を浴びることができると共に、微分手段を用い
ることによって楽音信号が持つ微分要素例えば急な音量
変化や音程変化に応じて高速に追従して気泡噴流の気泡
量および勢いが変化する。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例について図１を参照し
ながら説明する。

【０００９】図１において、ポンプ１によって浴槽８の
湯水が圧送される管路２を介して、流路断面を絞ったノ
ズル部９が浴槽８の側面に配設され、ノズル部９によっ
て浴槽８に湯水が噴出されるよう形成され、また、ノズ
ル部９の後流部１０に空気を供給する空気供給手段１１
の出口部１２が配設してある。また空気供給手段１１の
一部には、その空気供給手段１１を電気的に高速開閉が
できる電磁弁にてなるゆらぎ手段１３が接続されてい
る。１４は制御手段で、利用者の操作指示によって気泡
噴流の開始、停止やゆらぎ制御等を行なう。

【００１０】図２は制御手段１４の構成を示す制御ブロ
ック図である。図において１５は音楽や波の音、鳥の鳴
き声などの音信号を発生する音源手段（例えばコンパク
トディスクプレーヤやテープレコーダ等の録音再生器ま
たはラジオやテレビ等の電波受信再生器）で、１６は音
楽の微分要素、例えば急な音量変化等を抽出する微分手
段で、ゆらぎ手段１３に音量の強弱変化に応じた駆動信
号を出力する。１７は音源手段１５からの楽音信号を再
生するスピーカである。

【００１１】次に上記構成の作用を説明する。使用者が
浴室に設置されているリモコン操作盤（図示せず）の楽
音連動気泡噴流モードのスイッチを操作すると、ポンプ
１が動作開始し、ノズル部９から浴槽内に向けて気泡噴
流が出始める。同時に音源手段１５も動作開始し、音楽
がスピーカ１７を介して聞こえてくる。さらに音源手段
１５から出力された楽音信号から、微分手段１６によっ
て音量の変化信号などの微分信号が抽出される。この微
分信号によってゆらぎ手段１３が駆動される。なお、ゆ
らぎ手段１３を電磁弁で構成することによって、音楽の
ような速い変化信号にも同期して気泡噴流の状態を可変
できる。つまり、音源手段１５からの楽音信号の変化に
応じて、空気供給手段１１に設けられた電気的に作動す
るゆらぎ手段１３である電磁弁の開閉動作頻度および開
時間・閉時間が微分手段１６からの信号によって変化す
る。したがって、浴槽８へ噴出される気泡噴流は、音源
手段１５から発信される音楽等の微分要素に連動して、
気泡が出たり途切れたりする。噴流中の気泡量が変化す
ることにより、使用者は噴流の勢いの変化として身体で
感じると共に、視覚的にも泡の出方の変化を楽しめる。

【００１２】この一実施例の構成によれば、音源手段１
５の出力信号を微分手段１６で微分することによって、
音量等の急な変化信号を抽出しゆらぎ手段１３を駆動す
る。したがって音楽信号が持つ微分要素によって、ノズ
ル部９より噴出される気泡噴流を音楽等に応じて変化さ
せることができ、従来のように一定の気泡噴流による体
感上の馴化および快適感の喪失という不具合点を解消で
きる。しかも、気泡噴流の変化は単調な繰り返し変化と
異なり、スピーカ１７からでる波の音や鳥の鳴き声ある
いは音楽などを聞きながら、その音の変化に連動する気
泡噴流の変化を楽しむことができ、快適な気泡噴流浴が
可能になるという効果がある。つまり、入浴者はコンパ
クトディスクプレーヤなどの音源手段１５から好みの音
楽等を聞きながら、その音楽の音量、音程、またはリズ
ム等の微分的変化に応じて気泡噴流の状態が変化するこ
とによる音楽的な身体への刺激いわゆるボディソニック
効果と、気泡噴流の変化の視覚効果との両面から楽しさ
が味わえる。

【００１３】なお微分手段１６は、音源手段１５のディ
スクやテープ等に録音されている楽音の平均信号レベル
のばらつきにほとんど左右されることなく、常に楽音信
号に応じたゆらぎ信号を生成でき、かつ単調さのない快
適な気泡噴流を実現できる効果がある。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明の気泡噴流制
御装置によれば、音楽のような速い変化信号にもほぼ同
期して気泡噴流の状態を可変でき、音源から出力される
楽音の急な変化信号にほぼ同期して高速に気泡噴流がゆ
らぐことができるので、単調さのない快適な気泡噴流を
実現できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における気泡噴流制御装置の
全体構成を示す断面図

【図２】同装置の制御手段の構成を示す制御ブロック図

【図３】従来の気泡噴流装置の構成を示す断面図

【符号の説明】 ９ ノズル部 １１ 空気供給手段 １３ ゆらぎ手段 １５ 音源手段 １６ 微分手段 １７ スピーカ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 湯水を噴出するノズル部と、前記ノズル
   部から噴出する湯水に空気を供給混合する空気供給手段
   と、前記空気供給手段から供給される空気の量を電気的
   に高速に変化させることができる電磁弁にてなるゆらぎ
   手段と、楽音信号を発生する音源手段と、前記音源手段
   からの楽音信号の微分要素である楽音の急な変化信号を
   検出し前記ゆらぎ手段に出力する微分手段と、前記音源
   手段からの楽音信号で駆動されるスピーカとからなる気
   泡噴流制御装置。