JP3150556B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
魚釣用スピニングリールInfo
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- JP3150556B2 JP3150556B2 JP01938695A JP1938695A JP3150556B2 JP 3150556 B2 JP3150556 B2 JP 3150556B2 JP 01938695 A JP01938695 A JP 01938695A JP 1938695 A JP1938695 A JP 1938695A JP 3150556 B2 JP3150556 B2 JP 3150556B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロータの回転を制動
する制動機構を備えた魚釣用スピニングリールに関す
る。
する制動機構を備えた魚釣用スピニングリールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、魚釣用スピニングリールのド
ラグ機構として、釣糸が巻回されるスプールに制動力を
付与する方式とハンドルに連動回転するロータに制動力
を付与する方式が知られている。この内、前者の方式で
は、ドラグ操作を多用すると釣糸に縒れが発生すること
が知られており、また、後者の方式によれば、このよう
な縒れの発生を防止できることが知られている。この後
者の方式である魚釣用スピニングリールには、例えば、
実開昭52−132888号あるいは特開昭53−12
2584号に開示されているものがある。
ラグ機構として、釣糸が巻回されるスプールに制動力を
付与する方式とハンドルに連動回転するロータに制動力
を付与する方式が知られている。この内、前者の方式で
は、ドラグ操作を多用すると釣糸に縒れが発生すること
が知られており、また、後者の方式によれば、このよう
な縒れの発生を防止できることが知られている。この後
者の方式である魚釣用スピニングリールには、例えば、
実開昭52−132888号あるいは特開昭53−12
2584号に開示されているものがある。
【0003】上記した従来のロータに制動力を付与する
制動機構は、いずれもロータの回転軸筒にロータの表面
と係合可能な制動板を設け、この制動板に対して回転操
作される調節部材を押圧させてロータの逆回転に制動力
を付与するように構成されている。
制動機構は、いずれもロータの回転軸筒にロータの表面
と係合可能な制動板を設け、この制動板に対して回転操
作される調節部材を押圧させてロータの逆回転に制動力
を付与するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記調
節部材は、ロータの回転軸筒に設けられ、ロータと共に
回転する構成であるため、制動力の強弱の調節を行う際
に、ロータを手で握持した状態で調節部材を回転操作す
ることとなり、制動力を調節する際の操作性が悪く、特
にロータが回転しているときの制動力の調節が行えな
い。また、ロータが高速回転しているときは、調節部材
も一体的に高速回転するため、設定制動力が緩みやす
い、等の問題がある。この発明は、制動力の調節操作が
行いやすく、安定した設定制動力が得られる制動機構を
備えた魚釣用スピニングリールを提供することを目的と
する。
節部材は、ロータの回転軸筒に設けられ、ロータと共に
回転する構成であるため、制動力の強弱の調節を行う際
に、ロータを手で握持した状態で調節部材を回転操作す
ることとなり、制動力を調節する際の操作性が悪く、特
にロータが回転しているときの制動力の調節が行えな
い。また、ロータが高速回転しているときは、調節部材
も一体的に高速回転するため、設定制動力が緩みやす
い、等の問題がある。この発明は、制動力の調節操作が
行いやすく、安定した設定制動力が得られる制動機構を
備えた魚釣用スピニングリールを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の魚釣用スピニングリールは、ハンドルに連動
回転しスプール軸を貫挿する回転軸筒上に釣糸案内部を
有するベール支持部材を装着したロータを回転可能に支
持し、前記ロータの回転を制動する制動機構を備えてお
り、前記制動機構は、リール本体に回転可能に支持され
た調節部材と、前記回転軸筒に配される制動部材と、前
記調節部材の回転に応じて軸方向に移動し、前記制動部
材を押圧して前記ロータを回転軸筒と共に回転可能な押
圧部材と、この押圧部材と制動部材との間に配され、前
記回転軸筒に沿って摺動可能なベアリングとを有するこ
とを特徴としている。
に本発明の魚釣用スピニングリールは、ハンドルに連動
回転しスプール軸を貫挿する回転軸筒上に釣糸案内部を
有するベール支持部材を装着したロータを回転可能に支
持し、前記ロータの回転を制動する制動機構を備えてお
り、前記制動機構は、リール本体に回転可能に支持され
た調節部材と、前記回転軸筒に配される制動部材と、前
記調節部材の回転に応じて軸方向に移動し、前記制動部
材を押圧して前記ロータを回転軸筒と共に回転可能な押
圧部材と、この押圧部材と制動部材との間に配され、前
記回転軸筒に沿って摺動可能なベアリングとを有するこ
とを特徴としている。
【0006】
【作用】ロータの回転に制動力を付与する制動機構の制
動力を調節する調節部材は、リール本体に回転可能に支
持されており、調節部材を回転操作することにより、押
圧部材がベアリングを介して制動部材を押圧し、この押
圧力により、制動部材がロータに制動力を与える。この
ように、リール本体に回転可能に支持された調節部材を
回転操作することにより、押圧部材がベアリングを介し
て制動部材を押圧するため、ロータの回転と関係なく調
節部材の操作を行える。
動力を調節する調節部材は、リール本体に回転可能に支
持されており、調節部材を回転操作することにより、押
圧部材がベアリングを介して制動部材を押圧し、この押
圧力により、制動部材がロータに制動力を与える。この
ように、リール本体に回転可能に支持された調節部材を
回転操作することにより、押圧部材がベアリングを介し
て制動部材を押圧するため、ロータの回転と関係なく調
節部材の操作を行える。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を添付図面に
沿って具体的に説明する。図1は、本発明に係る魚釣用
スピニングリールの第1実施例を示す図であり、その全
体的な内部構成を示す図、図2は、ロータに制動力を付
与する制動機構の部分を拡大した図、そして、図3は、
図2のA−A線に沿った断面図である。
沿って具体的に説明する。図1は、本発明に係る魚釣用
スピニングリールの第1実施例を示す図であり、その全
体的な内部構成を示す図、図2は、ロータに制動力を付
与する制動機構の部分を拡大した図、そして、図3は、
図2のA−A線に沿った断面図である。
【0008】スピニングリールのリール本体1には、ハ
ンドル軸2が回転可能に支持されており、その端部には
ハンドル3が回り止めして取付けられている。リール本
体1の内部には、ハンドル軸2と直交する方向に延出す
るスプール軸5が軸方向に摺動可能に支持されている。
スプール軸5は、リール本体1の前部から突出してお
り、その先端部には、釣糸が巻回されるスプール6が取
付けられている。また、スプール軸5の基端部には、ハ
ンドル3の回転によってスプール軸5を軸方向に摺動さ
せる公知の摺動機構7が設けられている。
ンドル軸2が回転可能に支持されており、その端部には
ハンドル3が回り止めして取付けられている。リール本
体1の内部には、ハンドル軸2と直交する方向に延出す
るスプール軸5が軸方向に摺動可能に支持されている。
スプール軸5は、リール本体1の前部から突出してお
り、その先端部には、釣糸が巻回されるスプール6が取
付けられている。また、スプール軸5の基端部には、ハ
ンドル3の回転によってスプール軸5を軸方向に摺動さ
せる公知の摺動機構7が設けられている。
【0009】リール本体1の内部には、スプール軸5の
軸方向に延出し、スプール軸5が貫挿される回転軸筒9
がベアリング10等を用いて回転自在に支持されてい
る。この回転軸筒9の基端側には、前記ハンドル軸2に
取付けられたギヤと噛合するピニオン11が取付けられ
ており、回転軸筒9はハンドル3の回転操作と連動して
回転駆動される。回転軸筒9の先端部には、一対の支持
腕12を有するロータ13が配されており、両支持腕の
先端には、ベール支持部材14を介してベール60が設
けられている。この内、片方のベール支持部材には、釣
糸案内部16が設けられている。
軸方向に延出し、スプール軸5が貫挿される回転軸筒9
がベアリング10等を用いて回転自在に支持されてい
る。この回転軸筒9の基端側には、前記ハンドル軸2に
取付けられたギヤと噛合するピニオン11が取付けられ
ており、回転軸筒9はハンドル3の回転操作と連動して
回転駆動される。回転軸筒9の先端部には、一対の支持
腕12を有するロータ13が配されており、両支持腕の
先端には、ベール支持部材14を介してベール60が設
けられている。この内、片方のベール支持部材には、釣
糸案内部16が設けられている。
【0010】前記ロータ13は、回転軸筒9と一体回転
するカラー15を介して回転可能に支持されており、回
転軸筒9の先端部に螺入される止め部材17によって抜
け止めされている。ロータ13の回転軸筒9が挿入され
る中心部分には、リール本体側に向けて開口した凹部を
規定するように、円筒壁13aが形成されている。この
円筒壁13aによって規定される凹部内には、ロータ1
3の回転を制動する制動機構20の一部を構成している
各種制動部材が配されている。
するカラー15を介して回転可能に支持されており、回
転軸筒9の先端部に螺入される止め部材17によって抜
け止めされている。ロータ13の回転軸筒9が挿入され
る中心部分には、リール本体側に向けて開口した凹部を
規定するように、円筒壁13aが形成されている。この
円筒壁13aによって規定される凹部内には、ロータ1
3の回転を制動する制動機構20の一部を構成している
各種制動部材が配されている。
【0011】以下、この実施例における制動部材の配列
について具体的に説明する。カラー15には、周端部に
複数箇所凸部が形成された制動板21が回転可能に配さ
れており、前記凸部が円筒壁13aの内側に軸方向に沿
って形成された複数の溝13bに嵌合することによって
ロータ13と一体回転する。制動板21の両側には、そ
れぞれカラー15と一体回転するように制動板22が配
されており、制動板21と各制動板22との間、及び制
動板22とロータ13の表面との間には、カラー15に
回転可能に支持されたライニング材24が配されてい
る。リール本体側にある制動部材22には、抜け止めさ
れた状態にある弾性ワッシャ25が係合しており、後述
する押圧手段によって押圧されることにより、前記制動
板21,22に制動力を効かせ、ロータ13を回転軸筒
9と共に回転することを可能にしている。もちろん、こ
の様な制動部材の配列は、図に示した構成以外にも種々
変形することが可能である。
について具体的に説明する。カラー15には、周端部に
複数箇所凸部が形成された制動板21が回転可能に配さ
れており、前記凸部が円筒壁13aの内側に軸方向に沿
って形成された複数の溝13bに嵌合することによって
ロータ13と一体回転する。制動板21の両側には、そ
れぞれカラー15と一体回転するように制動板22が配
されており、制動板21と各制動板22との間、及び制
動板22とロータ13の表面との間には、カラー15に
回転可能に支持されたライニング材24が配されてい
る。リール本体側にある制動部材22には、抜け止めさ
れた状態にある弾性ワッシャ25が係合しており、後述
する押圧手段によって押圧されることにより、前記制動
板21,22に制動力を効かせ、ロータ13を回転軸筒
9と共に回転することを可能にしている。もちろん、こ
の様な制動部材の配列は、図に示した構成以外にも種々
変形することが可能である。
【0012】さらに、前記制動機構20は、リール本体
1に対して回転可能に支持される調節部材30と、この
調節部材30の回転によって、前記弾性ワッシャ25を
介して制動板を押圧可能とする押圧手段とを有してい
る。この調節部材30は、リール本体1に対して回転可
能に支持されており、ロータ13が配された回転軸筒9
の回転とは関係なく操作されるようになっている。ま
た、押圧手段は、調節部材30の回転操作によって、前
記制動部材を押圧可能とするように、軸方向に移動可能
となっている。
1に対して回転可能に支持される調節部材30と、この
調節部材30の回転によって、前記弾性ワッシャ25を
介して制動板を押圧可能とする押圧手段とを有してい
る。この調節部材30は、リール本体1に対して回転可
能に支持されており、ロータ13が配された回転軸筒9
の回転とは関係なく操作されるようになっている。ま
た、押圧手段は、調節部材30の回転操作によって、前
記制動部材を押圧可能とするように、軸方向に移動可能
となっている。
【0013】以下、この実施例における調節部材及び押
圧手段の構成を具体的に説明する。調節部材30は円筒
形状を成しており、リール本体1の前端部において回転
可能に支持されていると共に、ロータ13の内部に延出
している。また、調節部材30には、リール本体1に支
持されている部分において、握持操作しやすいように摘
み30aが形成されている。調節部材30のロータ13
の内部に延出している部分の内周面には、ネジ部30b
が形成されており、この部分に押圧手段である押圧部材
32が螺合している。この押圧部材32は、調節部材3
0の回転操作に応じて、軸方向に移動可能となるように
回り止めされている。
圧手段の構成を具体的に説明する。調節部材30は円筒
形状を成しており、リール本体1の前端部において回転
可能に支持されていると共に、ロータ13の内部に延出
している。また、調節部材30には、リール本体1に支
持されている部分において、握持操作しやすいように摘
み30aが形成されている。調節部材30のロータ13
の内部に延出している部分の内周面には、ネジ部30b
が形成されており、この部分に押圧手段である押圧部材
32が螺合している。この押圧部材32は、調節部材3
0の回転操作に応じて、軸方向に移動可能となるように
回り止めされている。
【0014】この回り止めは、リール本体1の前部に円
周方向に沿って所定間隔でロータ側に突出する係合凸部
1aを複数(この実施例では4つ)形成すると共に、押
圧部材32のリール本体側に、各係合凸部1aを挟持す
るように、回り止め部31を形成することによって成さ
れる。この結果、押圧部材32は、調節部材30が回転
操作された場合、その螺合結合によって一体的に回転し
ようとするが、リール本体1に形成された各係合凸部1
aによって、その回転が規制されるため、軸方向に沿っ
て移動される。この軸方向の移動により、押圧部材32
は、前記弾性ワッシャ25を介して制動板21,22を
押圧可能となっている。なお、本実施例では、押圧部材
32と制動部材との間に、回転軸筒9に沿って摺動可能
なスラストベアリング33が配されており、制動部材
は、スラストベアリング33を介して押圧部材32によ
って押圧されるようになっている。
周方向に沿って所定間隔でロータ側に突出する係合凸部
1aを複数(この実施例では4つ)形成すると共に、押
圧部材32のリール本体側に、各係合凸部1aを挟持す
るように、回り止め部31を形成することによって成さ
れる。この結果、押圧部材32は、調節部材30が回転
操作された場合、その螺合結合によって一体的に回転し
ようとするが、リール本体1に形成された各係合凸部1
aによって、その回転が規制されるため、軸方向に沿っ
て移動される。この軸方向の移動により、押圧部材32
は、前記弾性ワッシャ25を介して制動板21,22を
押圧可能となっている。なお、本実施例では、押圧部材
32と制動部材との間に、回転軸筒9に沿って摺動可能
なスラストベアリング33が配されており、制動部材
は、スラストベアリング33を介して押圧部材32によ
って押圧されるようになっている。
【0015】また、リール本体1の前端面には、調節部
材30、並びに前記ベアリング10を抜け止めしたスラ
ストベアリング35が突当て保持されるように、止板3
8が複数のビス40(この実施例では4つ)によって固
定されている。この場合、止板38の外周面に、図に示
すような弾性突片38aを形成しておき、この部分と対
応する調節部材30の内周面に凹凸部30cを形成して
おくことが好ましい。このように構成しておけば、調節
部材30の回転操作の際に、節度を持たせることがで
き、また調節部材30の緩みを防止することが可能にな
る。
材30、並びに前記ベアリング10を抜け止めしたスラ
ストベアリング35が突当て保持されるように、止板3
8が複数のビス40(この実施例では4つ)によって固
定されている。この場合、止板38の外周面に、図に示
すような弾性突片38aを形成しておき、この部分と対
応する調節部材30の内周面に凹凸部30cを形成して
おくことが好ましい。このように構成しておけば、調節
部材30の回転操作の際に、節度を持たせることがで
き、また調節部材30の緩みを防止することが可能にな
る。
【0016】以上のように構成された制動機構の作用を
説明する。ドラグ操作を行わない場合、調節部材30を
締め付けておき、制動部材の弾性ワッシャ25を押圧部
材32及びスラストベアリング33を介してスプール側
に押圧し、制動板21,22の摩擦力による制動力を効
かせる。このとき、回転軸筒9とロータ13が連動して
一体回転する状態となっている。すなわち、ハンドル3
の回転操作による回転駆動力は、そのままロータ13に
伝達される。
説明する。ドラグ操作を行わない場合、調節部材30を
締め付けておき、制動部材の弾性ワッシャ25を押圧部
材32及びスラストベアリング33を介してスプール側
に押圧し、制動板21,22の摩擦力による制動力を効
かせる。このとき、回転軸筒9とロータ13が連動して
一体回転する状態となっている。すなわち、ハンドル3
の回転操作による回転駆動力は、そのままロータ13に
伝達される。
【0017】これに対し、釣糸巻き取り状態においてド
ラグ操作を行う場合、調節部材30を緩める方向に回転
する。この調節部材30の回転操作に応じて、押圧部材
32は、調節部材30との螺合関係、及びリール本体1
の突起1aによる回り止めによって、リール本体側に移
動され、制動板21,22の摩擦力による制動力は次第
に解除される。これにより、ロータ13は、回転軸筒9
に対して、次第に制動力が解除されながらフリー回転可
能な状態となり、釣糸に対してある程度の制動をかけな
がらの放出を可能とする。
ラグ操作を行う場合、調節部材30を緩める方向に回転
する。この調節部材30の回転操作に応じて、押圧部材
32は、調節部材30との螺合関係、及びリール本体1
の突起1aによる回り止めによって、リール本体側に移
動され、制動板21,22の摩擦力による制動力は次第
に解除される。これにより、ロータ13は、回転軸筒9
に対して、次第に制動力が解除されながらフリー回転可
能な状態となり、釣糸に対してある程度の制動をかけな
がらの放出を可能とする。
【0018】本実施例の構成によれば、リール本体1に
回転可能に支持された調節部材30と制動部材を押圧す
る押圧部材32は、螺合関係にあるため、精度が高いド
ラグの微調整を行うことが可能になる。また、押圧部材
32と制動部材との間に、スラストベアリング33を介
在させたことにより、回転による摩擦力が軽減され、よ
り円滑なドラグ調整を行うことができる。もちろん、コ
ストの削減または構成をより簡略化するために、上記ス
ラストベアリングの代りに、低摩擦係数の滑り部材を配
しても良いし、あるいは押圧部材32によって直接制動
部材を押圧するように構成しても良い。
回転可能に支持された調節部材30と制動部材を押圧す
る押圧部材32は、螺合関係にあるため、精度が高いド
ラグの微調整を行うことが可能になる。また、押圧部材
32と制動部材との間に、スラストベアリング33を介
在させたことにより、回転による摩擦力が軽減され、よ
り円滑なドラグ調整を行うことができる。もちろん、コ
ストの削減または構成をより簡略化するために、上記ス
ラストベアリングの代りに、低摩擦係数の滑り部材を配
しても良いし、あるいは押圧部材32によって直接制動
部材を押圧するように構成しても良い。
【0019】また、上記したスピニングリールにおい
て、ハンドル軸2に取り付けられたギヤに、ハンドル軸
の巻き取り方向の回転を許容し、逆回転を防止する周知
の逆転防止機構を45を係合させ、リール本体1の後方
に設けられた逆転防止切換レバー46によって、ハンド
ル軸2の逆回転をON/OFFするように構成しても良
い。このように逆転防止機構を設ければ、ドラグ操作を
行わない場合、ハンドル軸2の逆回転を常に防止してお
くことが可能になる。
て、ハンドル軸2に取り付けられたギヤに、ハンドル軸
の巻き取り方向の回転を許容し、逆回転を防止する周知
の逆転防止機構を45を係合させ、リール本体1の後方
に設けられた逆転防止切換レバー46によって、ハンド
ル軸2の逆回転をON/OFFするように構成しても良
い。このように逆転防止機構を設ければ、ドラグ操作を
行わない場合、ハンドル軸2の逆回転を常に防止してお
くことが可能になる。
【0020】次に、図4および図5を参照して、本発明
の別の実施例を説明する。なお、この実施例において
は、前記実施例と異なる部分について詳細に説明する。
この実施例における制動機構20は、リール本体1に回
転可能に支持された調節部材50と、この調節部材の回
転によって制動部材を押圧可能にする押圧部材52は、
カムを介して係合した状態となっている。すなわち、図
5に示すように調節部材50のスプール側端面には、係
合突部50aが形成されていると共に、押圧部材52の
周端面には、前記係合突部50aが係合し回転軸筒9を
軸とした螺旋状のカム面52aが形成されている。そし
て、押圧部材52は、リール本体1の前端面にビス40
で取付けられる止板58に形成された、例えば凸溝のよ
うな回り止め係止部58a(図7参照)と係合した状態
にあり、回り止めされて軸方向に沿って摺動可能となっ
ている。また、この実施例においても、リール本体前部
に1dに、弾性片1eを設けると共に、調節部材50に
弾性片1eと係合する凹凸部50bを形成し、調節部材
50の回転操作の際に節度を持たせ、調節部材50の緩
みを防止するように構成しても良い。
の別の実施例を説明する。なお、この実施例において
は、前記実施例と異なる部分について詳細に説明する。
この実施例における制動機構20は、リール本体1に回
転可能に支持された調節部材50と、この調節部材の回
転によって制動部材を押圧可能にする押圧部材52は、
カムを介して係合した状態となっている。すなわち、図
5に示すように調節部材50のスプール側端面には、係
合突部50aが形成されていると共に、押圧部材52の
周端面には、前記係合突部50aが係合し回転軸筒9を
軸とした螺旋状のカム面52aが形成されている。そし
て、押圧部材52は、リール本体1の前端面にビス40
で取付けられる止板58に形成された、例えば凸溝のよ
うな回り止め係止部58a(図7参照)と係合した状態
にあり、回り止めされて軸方向に沿って摺動可能となっ
ている。また、この実施例においても、リール本体前部
に1dに、弾性片1eを設けると共に、調節部材50に
弾性片1eと係合する凹凸部50bを形成し、調節部材
50の回転操作の際に節度を持たせ、調節部材50の緩
みを防止するように構成しても良い。
【0021】このように、調節部材50と押圧部材52
を、カムを介して係合させたため、構成が簡略化される
と共に、調節部材50の360°以内の回動操作でドラ
グ調節を行うことができるため、迅速なドラグ調節が行
えるようになる。この場合、カム面52aの傾斜量を種
々変更することにより、調節部材50の回動操作量を変
えることができる。また、調節部材50側にカム面を形
成し、押圧部材52側にカム面と係合する係合突部を形
成しても良い。
を、カムを介して係合させたため、構成が簡略化される
と共に、調節部材50の360°以内の回動操作でドラ
グ調節を行うことができるため、迅速なドラグ調節が行
えるようになる。この場合、カム面52aの傾斜量を種
々変更することにより、調節部材50の回動操作量を変
えることができる。また、調節部材50側にカム面を形
成し、押圧部材52側にカム面と係合する係合突部を形
成しても良い。
【0022】さらに、図4に示したスピニングリールで
は、ベール60を釣糸側に倒して釣糸を放出した後、ハ
ンドルを釣糸巻き取り側に回転させた際、ベール60が
釣糸巻き取り方向に自動的に倒れるように構成されてい
る。
は、ベール60を釣糸側に倒して釣糸を放出した後、ハ
ンドルを釣糸巻き取り側に回転させた際、ベール60が
釣糸巻き取り方向に自動的に倒れるように構成されてい
る。
【0023】以下、このベールの復帰機構の構成および
動作を図4、図6および図7を参照して簡単に説明す
る。ベール60を支持したベール支持部材14には、円
弧状の長孔14aが形成されており、この部分に連結杆
61の突部61aが挿入されている。連結杆61の他端
は、支持腕12に回転可能に支持された作動体62に取
り付けられている。この作動体62には、以下に述べる
キック部材65の一端と当接する突部62aが形成され
ている。キック部材65は、作動体の支持方向と直交す
る方向に支軸64によって支持されており、図7に示す
ように、反時計方向に向けて付勢され、常時、その一端
が突部62aに当接付勢されている。前述した押圧部材
52の円周外側面52dは、図7に示すように、回転軸
筒9を中心として偏心するような螺旋形状に構成されて
おり、この偏心する螺旋面52dにキック部材65の他
端が当接可能となっている。
動作を図4、図6および図7を参照して簡単に説明す
る。ベール60を支持したベール支持部材14には、円
弧状の長孔14aが形成されており、この部分に連結杆
61の突部61aが挿入されている。連結杆61の他端
は、支持腕12に回転可能に支持された作動体62に取
り付けられている。この作動体62には、以下に述べる
キック部材65の一端と当接する突部62aが形成され
ている。キック部材65は、作動体の支持方向と直交す
る方向に支軸64によって支持されており、図7に示す
ように、反時計方向に向けて付勢され、常時、その一端
が突部62aに当接付勢されている。前述した押圧部材
52の円周外側面52dは、図7に示すように、回転軸
筒9を中心として偏心するような螺旋形状に構成されて
おり、この偏心する螺旋面52dにキック部材65の他
端が当接可能となっている。
【0024】このような構成において、ベール60を図
6の実線で示す釣糸巻き取り位置から、点線で示す釣糸
放出位置に移動させた場合の動作を説明する。釣糸を放
出するために、ベール60を点線で示す位置に移動させ
ると、長孔14aは点線で示す位置に移動するため、連
結杆61は、右下方に押圧されて作動体62を時計方向
に回動させる。この作動体の回動動作により、キック部
材65は、図7に示すように、突部62aによって一端
が付勢力に抗して押圧され、点線で示す位置となるよう
に回動される。この結果、キック部材65の他端は、押
圧部材52の螺旋面52dに当接する。
6の実線で示す釣糸巻き取り位置から、点線で示す釣糸
放出位置に移動させた場合の動作を説明する。釣糸を放
出するために、ベール60を点線で示す位置に移動させ
ると、長孔14aは点線で示す位置に移動するため、連
結杆61は、右下方に押圧されて作動体62を時計方向
に回動させる。この作動体の回動動作により、キック部
材65は、図7に示すように、突部62aによって一端
が付勢力に抗して押圧され、点線で示す位置となるよう
に回動される。この結果、キック部材65の他端は、押
圧部材52の螺旋面52dに当接する。
【0025】そして、釣糸の放出が終了した後、ハンド
ルを釣糸巻き取り方向に回転操作すると、ロータの支持
腕12は、キック部材65の他端が押圧部材52の螺旋
面52dに当接した状態で図の矢印方向に回転される。
螺旋面52dの偏心した形状により、キック部材65
は、その付勢力と共に実線で示す位置に戻され、ベール
60は、図6の実線で示す位置に戻される。なお、ベー
ル支持部材14と支持腕12との間には、図4に示すよ
うに振り分けバネ70が設けられており、ベール60が
ある位置を越えて回動されると、釣糸巻き取り位置又は
釣糸放出位置に自動的に保持される。このように、押圧
部材52の円周外側面に偏心した螺旋面を形成しておけ
ば、ベール60の自動復帰を行わせることが可能にな
る。
ルを釣糸巻き取り方向に回転操作すると、ロータの支持
腕12は、キック部材65の他端が押圧部材52の螺旋
面52dに当接した状態で図の矢印方向に回転される。
螺旋面52dの偏心した形状により、キック部材65
は、その付勢力と共に実線で示す位置に戻され、ベール
60は、図6の実線で示す位置に戻される。なお、ベー
ル支持部材14と支持腕12との間には、図4に示すよ
うに振り分けバネ70が設けられており、ベール60が
ある位置を越えて回動されると、釣糸巻き取り位置又は
釣糸放出位置に自動的に保持される。このように、押圧
部材52の円周外側面に偏心した螺旋面を形成しておけ
ば、ベール60の自動復帰を行わせることが可能にな
る。
【0026】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明における制動機構は、上述した実施例以外にも種々変
形することが可能である。例えば、リール本体に回転可
能に支持された調節部材に制動部材を押圧する押圧部を
一体形成し、調節部材をリール本体部と螺合させること
によって、回転軸筒方向にも移動可能に構成すれば、押
圧部材を設けること無くロータに対して制動力を付与す
ることが可能になる。また、制動部材の配列の仕方、押
圧部材を回り止めして軸方向に移動させる手段制動部材
を押圧する押圧手段としての押圧部材等、種々変形する
ことが可能である。
明における制動機構は、上述した実施例以外にも種々変
形することが可能である。例えば、リール本体に回転可
能に支持された調節部材に制動部材を押圧する押圧部を
一体形成し、調節部材をリール本体部と螺合させること
によって、回転軸筒方向にも移動可能に構成すれば、押
圧部材を設けること無くロータに対して制動力を付与す
ることが可能になる。また、制動部材の配列の仕方、押
圧部材を回り止めして軸方向に移動させる手段制動部材
を押圧する押圧手段としての押圧部材等、種々変形する
ことが可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用ス
ピニングリールによれば、ロータ回転を制動する制動機
構の制動力の調節を、ロータ部分を握持、保持すること
なく行うことが可能になり、ドラグ調節の操作性が一段
と向上する。特に、釣糸繰出しに伴うロータ逆回転中に
おいても、そのロータの制動力調節を行うことが可能に
なり、実用に適した幅広い対応ができる。また、ロータ
と共に調節部材が回転することはないので、設定した制
動力が変化することなく、安定した設定制動力が得られ
る。
ピニングリールによれば、ロータ回転を制動する制動機
構の制動力の調節を、ロータ部分を握持、保持すること
なく行うことが可能になり、ドラグ調節の操作性が一段
と向上する。特に、釣糸繰出しに伴うロータ逆回転中に
おいても、そのロータの制動力調節を行うことが可能に
なり、実用に適した幅広い対応ができる。また、ロータ
と共に調節部材が回転することはないので、設定した制
動力が変化することなく、安定した設定制動力が得られ
る。
【図1】本発明に係る魚釣用スピニングリールの第1実
施例を示し、その全体的な内部構成を示す図。
施例を示し、その全体的な内部構成を示す図。
【図2】図1においてロータに制動力を付与する制動機
構の部分を拡大した図。
構の部分を拡大した図。
【図3】図2のA−A線に沿った断面図。
【図4】本発明に係る魚釣用スピニングリールの第2実
施例を示す図。
施例を示す図。
【図5】図4のB−B線に沿った断面図。
【図6】図4のC−C線に沿った断面図。
【図7】図4のD−D線に沿った断面図。
【符号の説明】 1…リール本体、2…ハンドル軸、3…ハンドル、6…
スプール、9…回転軸筒、12…支持腕、13…ロー
タ、14…ベール支持部材、20…制動機構、30,5
0…調節部材、32,52…押圧部材、33…スラスト
ベアリング。
スプール、9…回転軸筒、12…支持腕、13…ロー
タ、14…ベール支持部材、20…制動機構、30,5
0…調節部材、32,52…押圧部材、33…スラスト
ベアリング。
Claims (3)
- 【請求項1】 ハンドルに連動回転しスプール軸を貫挿
する回転軸筒上に釣糸案内部を有するベール支持部材を
装着したロータを回転可能に支持し、前記ロータの回転
を制動する制動機構を備えた魚釣用スピニングリールに
おいて、 前記制動機構は、リール本体に回転可能に支持された調
節部材と、前記回転軸筒に配される制動部材と、前記調
節部材の回転に応じて軸方向に移動し、前記制動部材を
押圧して前記ロータを回転軸筒と共に回転可能な押圧部
材と、この押圧部材と制動部材との間に配され、前記回
転軸筒に沿って摺動可能なベアリングとを有することを
特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 【請求項2】 前記押圧部材は、前記調節部材と螺合
し、前記調節部材の回転に応じて軸方向に移動可能であ
ることを特徴とする、請求項1に記載の魚釣用スピニン
グリール。 - 【請求項3】 前記押圧部材は、前記調節部材と係合
し、この押圧部材が前記調節部材の回転に応じて軸方向
に移動可能となるように、前記調節部材又は押圧部材は
カム面を有することを特徴とする、請求項1に記載の魚
釣用スピニングリール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01938695A JP3150556B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 魚釣用スピニングリール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01938695A JP3150556B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 魚釣用スピニングリール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08205731A JPH08205731A (ja) | 1996-08-13 |
JP3150556B2 true JP3150556B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=11997861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01938695A Expired - Fee Related JP3150556B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 魚釣用スピニングリール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3150556B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021158930A (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-11 | グローブライド株式会社 | 魚釣用リール |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP01938695A patent/JP3150556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08205731A (ja) | 1996-08-13 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |