JP3149384U - コマ玩具 - Google Patents

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治久 氏田
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Abstract

【課題】同一回転特性でありながらコマ玩具全体の高さを変えることができるとともに、構成部品を入れ替えることなく高さを変えることができるコマ玩具を提供すること。【解決手段】コマ玩具Aは対戦相手のコマ玩具を攻撃する上層部材1と、高さを決める中層部材2と、遊戯盤上での移動態様を決める下層部材3とを層状に重ね、上記中層部材2を上記上層部材1にネジ状の連結部材4で連結される第1の中層部材2aと、該第1の中層部材2aの底面に出没可能に配置された第2の中層部材2bとで構成し、上記第2の中層部材2bには上下方向に複数の係合部27が形成され、上記第1の中層部材2aには上記係合部27に係脱し、係合時には上記第2の中層部材2bの上下位置を固定する固定部材20を設けた。【選択図】図2

Description

本考案は、コマ玩具、詳しくは構成する部材を交換することなくコマ玩具の高さを変更できるようにしたコマ玩具に関するものである。
従来、構成部材を組替えることなく、コマ玩具の作動態様が変えられるコマ玩具が本出願人より提案され、実用に供されている(例えば、特許文献1)。このコマ玩具は、ベース部材に設けた回動板の回動に連係して内部に配置された軸体が上下動し、軸体の先端が突出したときには接地面との接地面積が小さくなり、軸体の先端がベース部材の内部に没入したときには、接地面積の大きなベース部材の底部が接地するので一箇所に留まることなく回転しながら移動する状態になり、ユーザーが何ら手を加えることなく回転の最中に回転特性を変えることができるようにしたものである。
実用新案登録第3083515号公報
本考案が解決しようとする問題点は、上述のコマ玩具は、軸体の先端が出没することにより結果としてコマ玩具全体の高さは変わるが、軸体の先端とベース部材の底部との何れかが接地面に接触したときには接地面積が異なるために回転特性が変化してしまうため、コマ玩具を同一回転特性で高さを変えて回転させることはできなかった。
本考案は、上記問題点を解決し、同一回転特性でありながらコマ玩具全体の高さを変えることができるとともに、構成部品を入れ替えることなく高さを変えることができるコマ玩具を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本考案に係るコマ玩具は、遊戯盤上で対戦相手のコマ玩具と対戦させる、以下の要件を備えることを特徴とする。
(イ)上記コマ玩具は対戦相手のコマ玩具を攻撃する機能を備えた上層部材と、コマ玩具の高さを決める機能を備えた中層部材と、遊戯盤上でのコマ玩具の移動態様を決める機能を備えた下層部材とを層状に重ねて構成されていること
(ロ)上記中層部材は、上記上層部材にネジ状の連結部材で連結される第1の中層部材と、該第1の中層部材の底面から出没可能に配置された第2の中層部材とで構成されていること
(ハ)上記上層部材の中央には上記連結部材のネジ部を差し込む開口部が形成され、上記第1の中層部材の中央には上記連結部材のネジ部が螺合するネジ孔が形成されていること
(二)上記第2の中層部材には外方に突出して上下方向に複数の係合突部が形成され、上記第1の中層部材には上記係合突部の何れかに係脱し、係合時には上記第2の中層部材の上下位置を固定する固定部材が設けられていること
(ホ)上記下層部材は上記第2の中層部材の下部に嵌合可能に形成されていること
請求項1の考案によれば、異なる高さの中層部材を選択して入れ替えることなくコマ玩具の高さを変えることができるので、対戦相手の同一コマ玩具と複数回対戦させる際、構成部品を入れ替えて仕様を変更する必要がないので、同一のコマ玩具でありながら対戦を有利に展開することができるコマ玩具を提供することができる。
本考案に係るコマ玩具の一例を説明する斜視図 上記コマ玩具の分解斜視図 (a)〜(c)は中層部材の構成を説明する分解斜視図 (a)〜(e)は下層部材の底面側斜視図 下層部材の底面図 (a)〜(d)はコマ玩具の組立ての過程を説明する正面図 (a)〜(d)は固定部材を回動させて第2の中層部材を固定させる状態を説明する中層部材の縦断面図 (a)(b)は第2の中層部材を突出させた状態の正面図及び第2の中層部材を没入させた状態の正面図
図1は、本考案に係るコマ玩具の一例を示し、このコマ玩具Aは対戦相手のコマ玩具を攻撃する機能を備えた上層部材1と、コマ玩具の高さを決める中層部材2と、遊戯盤上でのコマ玩具の移動態様を決める下層部材3と、上記上層部材1と中層部材2とを連結するネジ状の連結部材4とで構成されている。
上層部材1は、図2に示すように、中央に連結部材4を差し込む開口部5を設けた円板状に形成され、外周面には対戦相手のコマ玩具と接触して攻撃する機能である攻撃部6が外方及び上下方向に膨出して形成されている。そして、底面には開口部5を挟んで対称に一対の嵌合突部7が下方に突出して形成されている。この嵌合突部7を後述する中層部材2の嵌合凹部14に嵌め合わせることにより、上層部材1と中層部材2との組み付け時の位置決めを容易にするとともに、周方向の遊びがなくなるようにしている。
中層部材2は、円盤状で上面には上方に突出して円筒部10が形成され、この円筒部10の内壁面には後述する連結部材4のネジ4aを螺合させるネジ山11を設けたネジ孔12が形成された第1の中層部材2aと、第1の中層部材2aの底面から出没可能に配置された第2の中層部材2bとで構成されている。
上記第1の中層部材2aの円筒部10の外周面は外方に膨出し、この膨出部13には対称に一対の嵌合凹部14が形成されるとともに、嵌合凹部14に直交して上下に貫通して円弧状のガイド穴15が形成され、このガイド穴15は外側中央部が上下に切りかかれてガイド溝15aが形成され、全体として湾曲した略ト字状に形成されている(図3(a)参照)。
さらに、外周部には4つの段部16が等間隔に形成され、この段部16にはリング状の固定部材20のフック21が係合し、段部16に沿って固定部材20が周方向に回動可能に取り付けられている(図3(b)参照)。この固定部材20は中央が開口してリング状に形成され、周縁には上方に立設して等間隔に4つのフック21が形成され、内周面には係合板22が内方に突出して形成され、この係合板に22には等間隔に切欠き部23が形成されている。
この固定部材20はフック21を上記段部16に係合させることにより周方向に回動させることができるようになっており、一方に回動した時には切欠き部23が上記ガイド溝15aに対応した位置になり、他方に回動した時には係合板22がガイド溝15aに対応した位置に移動するようになっている。なお、ガイド溝15aは2つで、係止板22及び切欠き部23はそれぞれ4つずつ形成されているが、実際に機能するのはガイド溝15aに対応する2つずつである。
第2の中層部材2bは短い筒体25の上部に上記第1の中層部材2aに設けたガイド穴15に挿通させることができる形状の2つの円弧状の係合板26を上方に膨出して形成し、この係合板26の外壁面には上記ガイド溝15aに対応する大きさに形成された係合部27が上下方向に並接して形成されている。
そして、この第2の中層部材2bの下端外側面には、後述する下層部材3に形成された係合部32に係合する一対の係合突部28が形成されている。
下層部材3は、図4(a)に示すように、逆円錐台状に形成され、下方に軸部30が突出して形成されている。この下層部材3は軸部30の形状によって遊戯盤上で回転するコマ玩具の移動態様を決める機能を備えたもので、図4(a)〜(c)に示すように、軸部30の先端30aが平坦であれば周縁が遊戯盤の上面に接触するので先端の直径の大きさに比例して遊戯盤上での移動の大きさが変わり、大きければ(図4(d)参照)遊戯盤上での移動が大きく、先端が半球状になっている場合(図4e)参照)は点接触になり遊戯盤上で移動せずに一箇所に留まって相手のコマがぶつかってくるのを待つように移動状態を変えることができるようになっている。
そして、図5に示すように、軸部30の外方には軸部30を中心に対称に一対の円弧状の開口部31が形成され、この開口部31の内壁の一部は軸部30側に張り出して係合部32が形成され、下層部材3を中層部材2の下から嵌め込んだ後、周方向に回動させると、この係合部32に上記中層部材2の係合突部28が係合して中層部材2に下層部材3を固定できるようになっている。
上記構成のコマ玩具を組み立てる場合は、先ずコマ玩具の攻撃特性を考えて上層部材1、下層部材3を選択する(図6(a)参照)。各部材を選択したならば、上層部材1の嵌合突部7を中層部材の嵌合凹部14に嵌め合わせる(図6(b)参照)。
次に、連結部材4のネジ4aを開口部5から差し込み、第1の中層部材2aのネジ孔11に捻じ込み、上層部材1を中層部材2に固定する。この状態では連結部材4で上層部材1が第1の中層部材2aに圧接されてガタツキガなく固定されている(図6(c)参照)。
次に、下層部材3の開口部41を第2の中層部材2bの筒部30に形成された係合突部33に対応させて差し込み、周方向に回して係合突部33を係合部42の下側に係合させることにより(図6(d)参照)、図1に示すような、上層部材1、中層部材2、下層部材3とからなるコマ玩具Aを組み上げることができる。
コマ玩具Aの高さを変更する場合は、固定部材20の係合板22が第2の中層部材2bの係合部27(下側の係合部27b)に係合し、第2の中層部材2bが上の位置にある場合(図7(a)参照)、リング状の固定部材20を回動させて、切欠き部23をガイド溝15aに対応させる。この状態では、固定部材20の係合板22が第2の中層部材2bの係合部27bから外れ、第2の中層部材2bは係合凸部27がガイド溝15aにガイドされて上下動可能になる(図7(b)参照)。第2の中層部材2bを引き出すようにして下方に移動させ(図7(c)参照)、固定部材20を元に戻せば係合板22が上側の係合部27aと下側の係合部27bとの間に係合し、第2の中層部材2bが下がった状態で固定されるので結果として中層部材2は伸長した状態になり(図7(d)参照)、図8(a)に示すように、コマ玩具A全体を高くすることができる。
一方、第2の中層部材2bを押し込んで上方に移動させ、固定部材20を元に戻せば係合板22が下側の係合凸部27bに係合し、第2の中層部材2bは上がった状態で2a内に没入した状態で固定されるので結果として中層部材は収縮した状態になり(図7(a)参照)、図8(b)に示すように、コマ玩具A全体を低くすることができる。
上述したように、固定部材20を回動させて第2の中層部材2bの固定状態を解除し、第1の中層部材2aに対し第2の中層部材2bを突出させるか押し込むかの何れかで、中層部材2全体の高さを変更することができるので、従来のコマ玩具のように高さの異なる中層部材と入れ替えることなくコマ玩具全体の高さを変えることができる。このことにより対戦相手のコマ玩具と対戦させ、例えば三番勝負を行なうような場合、対戦結果に基づいて、部品を変えることなく仕様を変更させることができるので、結果を見ながら有利な対戦を行なうことができるコマ玩具を実現することができる。
1 上層部材
2 中層部材
2a 第1の中層部材
2b 第2の中層部材
3 下層部材
4 連結部材
20 固定部材
27 係合部

Claims (1)

  1. 遊戯盤上で対戦相手のコマ玩具と対戦させる、以下の要件を備えることを特徴とするコマ玩具。
    (イ)上記コマ玩具は対戦相手のコマ玩具を攻撃する機能を備えた上層部材と、コマ玩具の高さを決める機能を備えた中層部材と、遊戯盤上でのコマ玩具の移動態様を決める機能を備えた下層部材とを層状に重ねて構成されていること
    (ロ)上記中層部材は、上記上層部材にネジ状の連結部材で連結される第1の中層部材と、該第1の中層部材の底面から出没可能に配置された第2の中層部材とで構成されていること
    (ハ)上記上層部材の中央には上記連結部材のネジ部を差し込む開口部が形成され、上記第1の中層部材の中央には上記連結部材のネジ部が螺合するネジ孔が形成されていること
    (二)上記第2の中層部材には外方に突出して上下方向に複数の係合突部が形成され、上記第1の中層部材には上記係合突部の何れかに係脱し、係合時には上記第2の中層部材の上下位置を固定する固定部材が設けられていること
    (ホ)上記下層部材は上記第2の中層部材の下部に嵌合可能に形成されていること
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