JP3149210B2 - 半導体用処理部材 - Google Patents
半導体用処理部材Info
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Description
導体用処理部材に関する。
基材の表面に、SiC層をコートさせた半導体用処理部
材を得ている。
導体用処理部材にあっては、SiC表面に金属不純物が
付着し、この不純物がSiCに対して孔蝕を生じ、この
孔蝕が進行する。このように、従来の半導体用処理部材
では、不純物に対する耐蝕性が低く、この半導体用処理
部材をたとえばサセプタとして使用しても、寿命が短
い。また、従来の半導体用処理部材では、柱状結晶の粗
大化を制御しにくいことから、SiC表面の平坦性が悪
い。
を向上させ、しかもSiC表面の平坦化を図ることがで
きる半導体用処理部材を提供することである。
部材は、所定形状を有する基材と、この基材に対して積
層して形成された微結晶質SiC層および粗大結晶質S
iC層を有し、微結晶質SiC層と粗大結晶質SiC層
の間に、結晶構造が微結晶質SiC層および粗大結晶質
SiC層に対して不連続であるSi x C y 結晶からなる中
間層を有していることを特徴とする半導体用処理部材で
ある。
は、少なくともSiC膜表面の結晶の最大幅について、
15μm以下のものが面積比で75%以上含まれている
ものをいう。
観察による面分析(画像処理)により測定する。
が、粒界幅が小さく、不純物を組織内に取り込みにくい
という効果が得がたくなる。また、微細結晶の方が、粒
界が複雑であり、孔蝕がより直線的に進むことなく、孔
蝕速度が遅くなるという効果が充分でなくなる。
柱状結晶が望ましい。
は、少なくともSiC膜表面の結晶の最大幅が40μm
以上200μm以下のものが面積比で75%以上含まれ
ているものをいう。
きず、また200μmを超えると、膜表面の平坦性が劣
る。
状結晶が望ましい。
iCに含まれる柱状結晶と粗大結晶質SiC層に含まれ
る柱状結晶とのホモエピタキシーのことをいう。
m以下の結晶で構成されていることが望ましい。なぜな
ら、0.1μmを超えると、上記結晶構造の不連続性が
得にくいからである。
層3の表面に金属不純物10が付着して、孔蝕が進行す
る。不連続中間層Six Cy 4にこの金属不純物10の
拡散層13ができ、このため孔蝕の進行が停滞する。な
おかつ、結晶構造の連続性の乏しい中間層を有している
ために柱状結晶の粗大化を制御でき、外表面の平坦化が
可能となる。
物質であり、例えば、カーボンである。
とえばカーボンをサセプタの受台形状にして基材1とす
る。
材1に対して、図2のように粗大結晶質SiC層2をた
とえば30μmの厚みでコートする。
表面の全体に、気相成長法により30μmの均一の厚み
になるように粗大結晶質SiC層2を析出させて形成す
る。この粗大結晶質SiC層2の厚みは、5〜60μm
になるようにする。厚みが5μmより小さいと、SiC
層の被覆効果が乏しいのでよくない。厚みが60μmよ
り大きいと柱状結晶が粗大になりすぎ、平坦性を損うで
よくない。この粗大結晶質SiC層2の好適な厚みは1
5〜40μmである。
際には、サセプタの受台形状に加工したカーボンの基材
1の外表面の全体に、90分間にわたってSiCl4 ガ
スを0.3l/minの速度で流すと同時に、C3 H8
を0.3l/minの速度で流し、しかもH2 を50l
/minの速度で流した。その時の基材1の温度は12
50℃であった。この結果粗大結晶質SiC層2が厚さ
30μmでコートされた。
00μm以上120μm以下のものが面積比で83%含
まれていた。
2の表面酸化膜をエッチング除去する。このエッチング
する際には、10分間にわたってHClを30l/mi
nの速度で流すと同時に、H2 を50l/minの速度
で流した。その時の基材1の温度は1150℃であっ
た。
C層3をたとえば50μmの厚みでコートする。すなわ
ち、図3に示すように、粗大結晶質SiC層2の外表面
の全体に気相成長法により50μmの均一の厚みになる
ように微結晶質SiC層3を析出させて形成する。この
微結晶質SiC層3の厚みは、3〜70μmになるよう
にする。厚みが3μmより小さいと、SiC層の被覆効
果が乏しいのでよくない。厚みが70μmより大きい
と、ノジュールが成長し、平坦性を損うのでよくない。
この微結晶質SiC層3の好適な厚みは10〜60μm
である。
には、50分間にわたってSiCl4 ガスを1l/mi
nの速度で流すと同時に、C3 H8 を1l/minの速
度で、そしてH2 を50l/minの速度で流した。そ
の時の基材1の温度は1150℃であった。この結果微
結晶質SiC層3が厚さ50μmでコートされた。
0.5μm以上3μm以下のものが面積比で77%含ま
れていた。
晶質SiC層2と微結晶質SiC層3を重ねてコーティ
ングしている。つまり内外に位置する微結晶質SiC層
3と粗大結晶質SiC層2の合成条件が異っている。
SiC層3と粗大結晶質SiC層2の間には、図4で誇
張して示しているように不連続中間層SixCy 4がた
とえば厚さ1μmで生成されている。つまり、微結晶質
SiC層3と、不連続中間層Six Cy 4およびの粗大
結晶質SiC層2の3層構造のSiCを得ているのであ
る。
または内外の粗大結晶質SiC層2と微結晶質SiC層
3と結晶構造の連続性が乏しい層である。不連続中間層
Six Cy 4は、上下のSiC膜の合成条件を異ならせ
ることにより、生成させることができる。
により耐蝕性が向上する。この耐蝕性が向上する理由を
図4と図5により説明する。つまり図4は微結晶質Si
C層3、不連続中間層Six Cy 4、粗大結晶質SiC
層2および基材1を示す拡大した断面を示している。不
連続中間層Six Cy 4は微結晶質SiC層3と粗大結
晶質SiC層2の間に生成されている。
に示している。すなわち、もしたとえば金属不純物10
が微結晶質SiC層3の外表面に付着すると、孔11が
不連続中間層Six Cy 4に向けて形成されてゆく。つ
まり孔蝕が進行する。
達して、金属不純物10が不連続中間層Six Cy 4内
に拡散し拡散層12を形成する。そして最終的な拡散層
13が形成されると、結果的に孔蝕の進行が停滞する。
このため耐蝕性が向上するのである。また、結晶構造の
連続性が乏しい中間層があるため、柱状結晶の粗大化を
制御でき、外表面の平坦化が可能となるのである。
iC層2を先にコートしその上に微結晶質SiC層3を
コートした。
ーボンの基材101の外表面に微結晶質SiC層103
を先にコートし、その上に粗大結晶質SiC層102を
コートしている。
材101は実施例1の基材1と同様のものである。
微結晶質SiC層103をたとえば50μmの厚みでコ
ートする。すなわち図7に示すように、基材101の外
表面の全体に、気相成長法により50μmの均一の厚み
になるように微結晶質SiC層103を析出させて形成
する。
る際には、サセプタの受台形状に加工したカーボンの基
材101の外表面の全体に50分間にわたってSiCl
4 ガスを1l/minの速度で流すと同時に、C3 H8
を1l/minの速度で、そしてH2 を50l/min
の速度で流した。その時の基材101の温度は1150
℃であった。この結果、微結晶質SiC層103が厚さ
50μmでコートされた。この時、SiC層103表面
の結晶最大幅が0.5μm以上3μm以下のものが面積
比で78%含まれていた。
3の表面酸化膜をエッチング除去する。このエッチング
する際には、10分間にわたってHClを30l/mi
nの速度で流すと同時に、H2 を50l/minの速度
で流した。その時の基材101の温度は1150℃であ
った。
iC層102をたとえば30μmの厚みでコートする。
すなわち図8のように、微結晶質SiC層103の外表
面の全体に気相成長法により、30μmの均一の厚みに
なるように粗大結晶質SiC層102を析出させて形成
する。この粗大結晶質SiC層102のコートをする際
には、90分間にわたってSiCl4 ガスを0.3l/
minの速度で流すと同時に、C3 H8 を0.3l/m
inの速度で、そしてH2 を50l/minの速度で流
した。その時の基材温度は1250℃であった。この結
果粗大結晶質SiC層102が厚さ30μmでコートさ
れた。
が100μm以上120μm以下のものが面積比で82
%含まれていた。
質SiC層102と微結晶質SiC層103を重ねてコ
ーティングしている。つまり内外に位置する微結晶質S
iC層102と粗大結晶質SiC層103の合成条件が
異っている。このため重要な点として、これら微結晶質
SiC層103と粗大結晶質SiC層102の間には図
8で誇張して示しているように不連続中間層Six Cy
104がたとえば厚さ1μmで波形に生成されている。
つまり、微結晶質SiC層103と、不連続中間層Si
x Cy 104および粗大結晶質SiC層102の3層構
造のSiCを得ているのである。この不連続中間層Si
x Cy 4は、上下のまたは内外の微結晶質SiC層10
3と粗大結晶質SiC層102と結晶構造の連続性が乏
しい層である。
1と実施例2、そして従来例1と従来例2の特性を比較
して説明する。
ーボンの基材に、微結晶質SiC層を80μmの厚さに
コートしたものである。このコートの際の条件は、基材
の外表面の全体に80分間にわたってSiCl4 ガスを
1l/minの速度で流すと同時に、C3 H8 を1l/
minの速度で、そしてH2 を50l/minの速度で
流した。その時の基材温度は1150℃であった。
m以上10μm以下のものが面積比で70%含まれてい
た。
ボンの基材に、粗大結晶質SiC層を80μmの厚さに
コートしたものである。このコートの際の条件は、基材
の外表面の全体に240分間にわたってSiCl4 ガス
を0.3l/minの速度で流すと同時に、C3 H8 を
0.3l/minの速度で、そしてH2 を50l/mi
nの速度で流した。その時の基材温度は1250℃であ
った。
00μm以上50μm以下のものが面積比で80%含ま
れていた。
耐蝕性に優れ、表面平坦性にも優れている。しかもコー
ティングスピードを高くすることができる。
グスピードが高いものの、耐蝕性と表面平坦性がともに
劣る。また、従来例2では、耐蝕性と表面平坦性がとも
に劣り、しかもコーティングスピードも低いのである。
れるものではなく、サセプタ以外の半導体用処理部材、
たとえばプロセスチューブやウェハーボート等として適
用できるものである。上記実施例1、2は、微結晶質S
iC層と粗大結晶質SiC層との間に、一層の不連続中
間層を生成させた構成であるが、微結晶質SiC層と粗
大結晶質SiC層を複数層積層し各組の微結晶質SiC
層と粗大結晶質SiC層の間に不連続中間層を内包する
構成とすることにより、複数層の不連続中間層を内包す
る構成も可能である。
は、基材を焼き抜いて、SiC層のみの構成とすること
も可能である。
ば、不純物に対する耐蝕性を向上でき、このため寿命を
長くできる。SiC層の柱状結晶の粗大化の制御が可能
なので、平坦性を確保でき、SiC層の肉厚が均一とな
り、温度ムラがなくなり、均一な半導体部材の熱処理が
可能となる。
を示す図。
に粗大結晶質SiC層を形成した断面図。
て、粗大結晶質SiC層の上にさらに微結晶質SiC層
を形成した断面図。
質SiC層、粗大結晶質SiC層、両SiC層の中間に
生成された不連続中間層および基材を示す拡大断面図。
る耐蝕性の向上を説明するための断面図。
の断面図。
に微結晶質SiC層を形成した断面図。
て、微結晶質SiC層の上にさらに粗大結晶質SiC層
を形成した断面図。
晶質SiC層、不連続中間層、粗大結晶質SiC層、両
SiC層の中間に生成された不連続中間層および基材を
示す拡大断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 所定形状を有する基材と、この基材に対
して積層して形成された微結晶質SiC層および粗大結
晶質SiC層を有し、微結晶質SiC層と粗大結晶質S
iC層の間に、結晶構造が微結晶質SiC層および粗大
結晶質SiC層に対して不連続であるSi x C y 結晶から
なる中間層を有していることを特徴とする半導体用処理
部材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18043991A JP3149210B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 半導体用処理部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18043991A JP3149210B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 半導体用処理部材 |
Publications (2)
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---|---|
JPH056862A JPH056862A (ja) | 1993-01-14 |
JP3149210B2 true JP3149210B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=16083260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18043991A Expired - Fee Related JP3149210B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 半導体用処理部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP4529424B2 (ja) * | 2003-11-26 | 2010-08-25 | 信越半導体株式会社 | 熱処理用治具の表面保護膜形成方法及び熱処理用治具 |
JP4608884B2 (ja) * | 2004-01-08 | 2011-01-12 | 信越半導体株式会社 | 熱処理用治具の表面保護膜形成方法 |
JP4880624B2 (ja) * | 2008-01-28 | 2012-02-22 | 東洋炭素株式会社 | 気相成長用サセプター及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP18043991A patent/JP3149210B2/ja not_active Expired - Fee Related
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