JP4529424B2 - 熱処理用治具の表面保護膜形成方法及び熱処理用治具 - Google Patents

熱処理用治具の表面保護膜形成方法及び熱処理用治具 Download PDF

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Description

本発明は、半導体製造における熱処理工程で使用される熱処理用治具の表面に保護膜を形成する方法に関し、特に、CVD法により複数層のSiC膜を形成する方法に関する。
例えば半導体ウェーハを用いてデバイスを作製する場合、ウェーハの加工プロセスから素子の形成プロセスまで多数の工程が介在し、その一つに熱処理工程がある。熱処理工程は、ウェーハの表層における無欠陥層の形成、ゲッタリング、結晶化、酸化膜形成、不純物拡散等を目的として行われる重要なプロセスである。
このようなウェーハの熱処理工程に用いられる熱処理炉としては、図2に示す熱処理炉を挙げることができる。
この熱処理炉20は、半導体ウェーハを投入するためのSiC製等の熱処理チューブ21と、熱処理チューブ21が挿入されるライナー管22と、ライナー管22の周囲に配置されたヒーター23とを有する。また、熱処理チューブ21は、熱処理空間を形成し、長手方向にほぼ均一な内径を有する直胴部24と、直胴部24の一方の端にプロセスガスを導入するためのガス導入部25が形成されている。通常、ガス導入部25は、直胴部24よりも小径である。ガス導入部25はジョイント28を介してガス供給管29と接続される。一方、直胴部24のもう一方の端にはウェーハWを投入する開口部26が形成されている。そして、多数枚のウェーハWをウェーハボート27上に並べて、開口部26から熱処理炉20内に投入し、熱処理を行う。
また、熱処理炉としては、図2に示したような多数枚の半導体ウェーハをまとめて熱処理するいわゆるバッチ式の熱処理炉の他、図3に示すように半導体ウェーハを一枚ずつ熱処理する枚葉式の熱処理炉が使用される場合もある。
この枚葉式の熱処理炉30では、炉内に配置されたサセプタ31の上にウェーハWを載置して熱処理が行われる。ウェーハWを熱処理する際には、ランプ33等による加熱が行われるとともに、ガス導入管34からプロセスガスが導入され、反応室32内を通って、ガス排気管35から外部に排出される。
このような熱処理炉で用いられる、ウェーハボート、熱処理チューブ、サセプタ等の熱処理用治具として、化学蒸着法(以下、CVD法という)により基材の表面に炭化珪素の保護膜(以下、SiC膜という)を形成したもの、つまり基材をCVD−SiC膜でコーティングしたものが使用されている。熱処理用治具では、基材の純度が低い為に、熱処理中に基材から不純物が周囲に拡散することが問題となる。そのため、純度の高いCVD−SiC膜で基材をコーティングし、基材から熱処理用治具の周囲や熱処理されるウェーハなどへ、不純物が拡散しないようにしている。
熱処理用治具の表面を保護するために、該表面に形成されるCVD−SiC膜は、例えば特許文献1に紹介されている。
すなわち、基材表面にCVD−SiC膜を1回成長したもの(以下第1の従来例という。)、複数回の成長を行ったもの(以下第2の従来例という。)、複数回成長の各回において最表層のCVD−SiC層表面を研削し、その研削面に更にCVD−SiC層を形成したものがある(以下第3の従来例という。)。
また、基材の表面に対してほぼ平行な複数の層のCVD−SiC膜を成長させるもので、それら層のうち少なくとも1つの層を核形成層とし、その他の層を通常結晶層とし、この2つの層を交互に成長させることにより、核形成層と通常結晶層の間の結晶成長を不連続にした複数層のCVD−SiC膜を形成したものがある(以下第4の従来例という)。このとき、通常結晶層の結晶成長を厚み方向に連続して行ってもよい。
しかし、第1〜第4の従来例で形成されたCVD−SiC膜は、特に最表面付近の不純物濃度が依然として高い。そのため、このようなSiC膜が形成された熱処理用治具を熱処理工程で長時間使用すると、SiC膜から不純物が拡散し、該不純物により半導体ウェーハなどを汚染してしまうという問題があった。
特に、第3の従来例はSiC膜表面を研削するものであるが、研削の際、研削砥石から不純物がSiC膜に取り込まれる可能性が高いし、再度炉に投入する際、炉内の熱処理用治具に付着している不純物はそのまま存在するので、SiC膜成長を行うと、それらの不純物が成長中のSiC膜に取り込まれ、本質的な解決にならない。しかも、CVD−SiC膜の研削は、例えばサセプタ等の単純形状のものであれば容易に行うことが出来るが、ウェーハボート、熱処理チューブ等の複雑な形状のものでは極めて作業が困難である。
特開平7−335728号公報
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、熱処理用治具の表面に複数層のSiC膜を形成する方法であって、該SiC膜中の不純物濃度、特にSiC膜の最表層の不純物濃度を、比較的簡単に下げることができる熱処理用治具の表面保護膜形成方法を提供することを目的とする。また、本発明は、熱処理工程において、不純物の拡散が少なく、そのため、ウェーハなどへの不純物汚染を抑えることができる熱処理用治具を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、熱処理用治具の表面に、該表面を保護するための複数層のSiC膜を形成する方法であって、CVD法により熱処理用治具の基材上に複数層のSiC膜を形成し、該複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成することを特徴とする熱処理用治具の表面保護膜形成方法を提供する(請求項1)。
このように、保護膜を1層成長させるごとにCVD炉を変えれば、基材から直接CVD炉内に揮発拡散した不純物が取り込まれるSiC層は、保護膜のない基材上にSiC膜を形成させる時に用いられるCVD炉で形成した最初の1層のみとなる。すなわち、他のCVD炉で最初のSiC層の上に次の1層のSiC層を形成させれば、基材上には既に保護膜が形成されていることになるため、基材中の不純物の炉内雰囲気への揮発拡散が、最初のSiC層により阻まれて少なくなる。そのため、特に、最表層のSiC層では、当該SiC層形成の際に炉内雰囲気から取り込まれる不純物が少なくなる。さらに、最表層のSiC層では、基材表面からの距離も大きくなるので、外方拡散による不純物汚染も少なく、すなわち、不純物濃度はそれより基材に近いSiC層の濃度より小さくすることが期待できる。したがって、このようにして複数層のSiC層を形成すれば、その最表層のSiC層の不純物濃度を簡単に小さくすることができる。
この場合、前記複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成するとともに、前記CVD炉を、炉の順番を固定して決めて、各層毎の専用炉として用いることが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、より上層のSiC層を成長させるのに用いられるCVD炉では、それまでに形成された1層以上のSiC層の効果により基材から炉内雰囲気への不純物の揮発拡散が少ないため、炉内雰囲気をより不純物の少ない状態に維持できる。そのため、炉内雰囲気からSiC層へ取り込まれる不純物がより少なくなり、該CVD炉で成長させたSiC層の不純物濃度をより小さくすることができる。
また、上記本発明の熱処理用治具の表面保護膜形成方法により複数層のSiC膜が形成された熱処理用治具が提供される(請求項3)。
このような熱処理用治具であれば、該治具のSiC膜最表層の不純物濃度が非常に小さいため、長時間、熱処理工程で使用されても、熱処理用治具からの不純物の拡散が少なく、したがって、熱処理されるウェーハ等の基板が不純物で汚染されるのを抑えることができる。
そして、このような熱処理用治具は、前記複数層のSiC膜において、各層の表層の金属汚染量が1×1015atoms/cm以下であるのが好ましい(請求項4)。
複数層のSiC膜において、各層の表層の金属汚染量を1×1015atoms/cm以下に抑えてSiC膜を形成させれば、SiC膜の最表層の不純物濃度をさらに小さくすることができる。したがって、このようなSiC膜が形成された熱処理用治具は、熱処理工程で使用しても、ウェーハ等をほとんど汚染することがないため、熱処理用治具として好適なものである。
以上説明したように、本発明によれば、熱処理用治具の表面に複数層のSiC膜を形成する際に、SiC膜を1層成長させるごとにCVD炉を変えることで、SiC膜中の不純物濃度、特にSiC膜の最表層の不純物濃度を、比較的簡単に下げることが可能である。また、このように形成されたSiC膜を有する熱処理用治具を、半導体ウェーハなどを製造するための熱処理工程で使用すれば、熱処理用治具からの不純物の拡散が少なく、したがって、熱処理されるウェーハ等の汚染を抑えることが可能である。
以下、本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、半導体ウェーハなどを製造するための一工程である熱処理工程において、熱処理されるウェーハなどが、熱処理用治具から発生する不純物により汚染されるのを抑えるために、熱処理用治具の表面に形成するSiC膜の不純物濃度を下げる方法について検討を重ねた。
ここで、不純物としてFeを例に取って説明する。一般に、熱処理用治具の基材、特にSiC基材中のFe濃度は約1×1017atoms/cm程度かそれ以上である。本発明者らは、CVD法によるSiC膜の成長初期に、基材からSiC膜へのFeの外方拡散と、基材から炉内雰囲気中へ揮発拡散したFeのSiC膜への取り込みとが起きることにより、Feが基材中からSiC膜中に取り込まれることに着目した。そこで、CVD法により形成したSiC膜の深さ方向の不純物分析をSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)で行ったところ、SiC膜表面のFe濃度(1×1017atoms/cm程度以上)の方が、該膜表面から5μm程度内部の濃度(1×1015atoms/cm程度)より高いことが判った。CVD−SiC膜中に取り込まれたFe等の不純物は、CVD成長中に該SiC膜の成長方向に移動してSiC膜表面に偏析することが推定されており、CVD炉内雰囲気から取り込まれた不純物も、基材や成長中のCVD−SiC層より内部に形成されたCVD−SiC層から拡散してきた不純物も該SiC膜表面に偏析するため、このように、CVD−SiC膜表面の不純物濃度の方が、該SiC膜内部に比べて高濃度になる、と考えられる。したがって、より不純物量を制御しやすいCVD炉雰囲気中の不純物を減少させることが重要であることが判った。
ところで、揮発拡散したFeはSiC膜の成長が進んでも炉内雰囲気中に残存していると考えられ、これが成長中のSiC膜に取り込まれる。さらに、炉内雰囲気中に揮発拡散したFeはCVD炉内の他の熱処理用治具に付着する可能性が高く、これがSiC膜成長中に剥離して成長中の膜中に取り込まれる。つまり、どんなに純度の高いSiC膜を成長させようとしても、当初の基材に高濃度に含まれるFe等の不純物の影響を受けることになる。
例えば前述の第1〜第4の従来例では、第1層目のSiC膜が基材表面に形成されるまでは基材が直接CVD炉内雰囲気に暴露されている状態なので、基材から大量の不純物が炉内雰囲気に揮発拡散する。したがって、たとえ複数層のSiC膜を成長させても炉内雰囲気には大量の不純物が残留しているし、CVD炉の熱処理用治具にも不純物が付着しているため、膜成長ごとに不純物がSiC膜に取り込まれ、該膜表面に偏析する。
このように、炉内雰囲気中に揮発しているFeや、炉内の熱処理用治具に付着しているFeは、成長中のSiC膜に取り込まれ、その表面に偏析するため、SiC膜各層の表面付近の不純物濃度が上昇する。そのため、その直上に形成される層へFeが外方拡散しやすくなる。したがって、Feを基材から炉内雰囲気中へ揮発させないか、揮発したFeを排除することが重要になる。
そこで、本発明者らは、熱処理用治具の表面に複数層のSiC膜を形成する際に、SiC膜を1層成長させるごとにCVD炉を変えることで、基材から炉内雰囲気中へ揮発した不純物を比較的簡単に排除することができることに想到し、本発明を完成させた。
ここで、図1に、本発明の表面保護膜形成方法により熱処理用治具表面に形成する表面保護膜の概略断面図を示す。
図1には、熱処理用治具の基材11表面に、該表面を保護するために複数層のSiC膜12が形成されているものが示されている。この場合、SiC膜12は、5層のSiC層(12a〜12e)からなる。
そして、本発明では、このような表面保護膜を以下のように形成する。
すなわち、本発明の熱処理用治具の表面保護膜形成方法は、熱処理用治具の表面に、該表面を保護するための複数層のSiC膜を形成する方法であって、CVD法により熱処理用治具の基材上に複数層のSiC膜を形成し、該複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成することを特徴とする。
このように、基材11上に最初のSiC層12aを成長させた後に、CVD炉を変えて2層目のSiC層12bの成長を行えば、2層目のSiC層12bの成長の際に使用するCVD炉の炉内雰囲気中や炉内の治具上には1層目の成長の際揮発したFe等の不純物が存在しないので、その影響を受けなくなる。さらに、2層目の成長時には基材11の表面に1層目のSiC層12aが形成されているので、基材11からの不純物の揮発拡散は1層目の成長時よりも少なくなり、2層目のSiC層12bの成長時に炉内雰囲気へ放出される、もしくは炉内の熱処理用治具に付着する不純物を減少させることができる。したがって、本発明のように炉を変えて複数層のSiC膜12の成長を行えば、前層の成長時に揮発拡散した不純物の影響を受けることがなく、かつ、SiC層の成長がより多くなるほどSiC膜の膜厚は厚くなるから、成長中に揮発する不純物が減少するし、外方拡散による汚染も抑えられる。そのため、よりFe等の不純物が少ないSiC膜表面を有する熱処理用治具を簡単に得る事ができる。
このとき、前記複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成するとともに、前記CVD炉を、炉の順番を固定して決めて、各層毎の専用炉として用いるのが好ましい。使用するCVD炉の順番を固定して決めることで、より上層のSiC層を成長させる炉は、SiC層成長時のFe等の不純物の揮発拡散が少ないため、炉内雰囲気や炉内熱処理用治具の汚染もより少なくなり、より不純物の少ないSiC膜を得る事ができる。
そして、このような表面保護膜形成方法により形成されたSiC膜を有する熱処理用治具は、熱処理工程において、半導体ウェーハ等と接するSiC膜中のFe等の不純物の濃度、特にSiC膜最表層の不純物の濃度が少ないため、熱処理工程でウェーハ等を不純物でほとんど汚染することがなく、ウェーハの熱処理に好適に使用することができる。
特に、複数層のSiC膜において、各層の表層の金属汚染量が1×1015atoms/cm以下になるようにSiC膜の成長を行えば、炉内雰囲気に暴露されるSiC層の表層に存在するFeをはじめとする金属汚染量が低く抑えられているため、その表面にさらに形成されるSiC層へ外方拡散する金属汚染量も、炉内雰囲気へ揮発拡散する金属汚染量もともに少なくできる。したがって、SiC膜の最表層となるSiC層の不純物の汚染をさらに少なくすることができる。
この場合、基材にごく近いSiC層を、Feをはじめとする金属の汚染量が1×1015atoms/cm以下になるように形成することが重要である。そのためには、基材に近いSiC層の成長を減圧成長にする等の手段を講じれば良い。減圧成長の際は、炉内にプロセスガスを流しながら炉内雰囲気を炉外へ排出するので、雰囲気内に存在する金属等の不純物も排気され、成長中のSiC層へ取り込まれるFeをはじめとする金属を炉内雰囲気から少なくできる。このようにすれば、基材にごく近いSiC層の表層の金属汚染量を1×1015atoms/cm以下に抑えることができる。そして、その上にCVD炉を変えて新たな層を積層すれば、一層不純物濃度の低いCVD−SiC層を形成できる。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
直径200mmのSiC基材を準備するとともに、該基材を第1層目のCVD−SiC層を成長させるCVD炉へ投入した。そして、四塩化珪素(SiCl)ガスを1SLM、メタン(CH)ガスを0.5SLM、水素(H)ガス2SLMを炉内へ流し、炉内圧力が30Torr(4×10Pa)になるよう真空ポンプで炉内雰囲気を排気しながら1400℃で40分間熱処理し、基材の表面に、30μmの第1層目のSiC層を成長させた。CVD炉内を復圧し、第1層目のCVD−SiC層が形成された基材を取り出した後、該基材を別途用意した第2層目のCVD−SiC層を成長させるCVD炉へ投入した。そして、第1層目のCVD−SiC層と同条件で第2層目のCVD−SiC層を第1層目のCVD−SiC層の直上に成長させた。さらに、基材表面にはCVD炉を換えて、各専用炉で第3層から第5層までCVD−SiC層を成長させた。5層のSiC膜の形成が終了した基材の最表層、すなわち第5層目のCVD−SiC層のFe濃度をSIMSで5点調査したところ、1×1012〜1×1013atoms/cmであった。
(比較例1)
実施例1と同様に、直径200mmのSiC基材を準備するとともに、該基材をCVD炉へ投入した。そして、四塩化珪素(SiCl)ガスを1SLM、メタン(CH)ガスを0.5SLM、水素(H)ガス2SLMを炉内へ流し、炉内圧力が30Torr(4×10Pa)になるよう真空ポンプで炉内雰囲気を排気しながら1400℃で40分間熱処理し、基材の表面に、30μmの第1層目のSiC層を成長させた。CVD炉内を復圧し、第1層目のCVD−SiC層が形成された基材をいったん取り出した後、同じ炉に基材を再度投入し、同じ成長条件で第2層目のCVD−SiC層を第1層目のCVD−SiC層の直上に成長させた。この作業を繰り返し、同じ炉内で、基材表面に第2層から第5層までのCVD−SiC層を成長させた。5層のSiC膜形成が終了した基材の最表層、すなわち第5層目のCVD−SiC層のFe濃度をSIMSで5点調査したところ、1×1015〜1×1016atoms/cmであり、実施例1に比べFe濃度は100倍以上になっていた。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施例1では、CVD−SiC膜を基材上に5層形成する場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、2層以上形成させるものであれば、当初の基材からの不純物を抑制できるので、効果を発揮できるものである。
また、本発明はSiC製基材だけでなく、基材が炭素製のサセプタなど、熱処理用治具に用いられるその他の基材の表面コーティングにも使用できる。
さらに、本発明が適用できる熱処理用治具の具体例としては、前記ウェーハボート、熱処理チューブ、サセプタ等に限定されるものではない。熱処理炉内で、ウェーハ等の汚染を防止する必要がある治具、例えば、熱電対用保護管、ライナー管などであれば、その名称や形状にかかわりなく適用できるものである。
熱処理用治具表面に形成する表面保護膜の一例を示した概略断面図である。 バッチ式の熱処理炉の一例を示す概略図である。 枚葉式の熱処理炉の一例を示す概略図である。
符号の説明
11…基材、 12…SiC膜、 12a〜12e…SiC層、
20,30…熱処理炉、 21…熱処理チューブ、 22…ライナー管、
23…ヒーター、 24…直胴部、 25…ガス導入部、 26…開口部、
27…ウェーハボート、 28…ジョイント、 29…ガス供給管、
31…サセプタ、 32…反応室、 33…ランプ、 34…ガス導入管、
35…ガス排気管、
W…ウェーハ。

Claims (4)

  1. 熱処理用治具の表面に、該表面を保護するための複数層のSiC膜を形成する方法であって、CVD法により熱処理用治具の基材上に複数層のSiC膜を形成し、該複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成することを特徴とする熱処理用治具の表面保護膜形成方法。
  2. 前記複数層のSiC膜を、1層毎に異なるCVD炉を用いて形成するとともに、前記CVD炉を、炉の順番を固定して決めて、各層毎の専用炉として用いることを特徴とする請求項1に記載の熱処理用治具の表面保護膜形成方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の熱処理用治具の表面保護膜形成方法により複数層のSiC膜が形成されたものであることを特徴とする熱処理用治具。
  4. 前記複数層のSiC膜において、各層の表層の金属汚染量が1×1015atoms/cm以下であることを特徴とする請求項3に記載の熱処理用治具。
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