JP3147713B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP3147713B2
JP3147713B2 JP14440195A JP14440195A JP3147713B2 JP 3147713 B2 JP3147713 B2 JP 3147713B2 JP 14440195 A JP14440195 A JP 14440195A JP 14440195 A JP14440195 A JP 14440195A JP 3147713 B2 JP3147713 B2 JP 3147713B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の操舵輪を転舵する
ための車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の操舵装置のうち、ステアリングホ
イールを持ち替えることなく、少ない操舵量(角)で低
速域から高速域までをカバーするために、ステアリング
ホイールから操舵輪までの間の操舵系統に可変ギヤ比機
構を設け、ステアリングギヤ比を車速に応じて変更でき
るように構成した所謂可変ギヤ比ステアリング装置が提
案されている(一例として、特開平6−56048号公
報)。
【0003】前記公報に示された可変ギヤ比ステアリン
グ装置では、ステアリングホイールに連結された操舵軸
の途中に、舵角比可変機構が配置されている。この舵角
比可変機構は、遊星歯車機構及び電動モータから構成さ
れており、電動モータの駆動によりリングギヤが回転さ
れて減速比が変更され、ステアリングホイールの操作に
対する車輪転舵量を変更する構成である。
【0004】この可変ギヤ比ステアリング装置によれ
ば、低速域ではステアリングギヤ比を小さくしてステア
リングホイールの操舵量に対して操舵輪の切れ角が大き
くなるように設定し、一方、高速域ではステアリングギ
ヤ比を大きくしてステアリングホイールの操舵量に対す
る操舵輪の切れ角が小さくなるように設定すれば、車庫
入れ等の車速が低い場合にはステアリングホイールの少
ない操舵量で操舵輪の最大舵角まで操舵でき(ステアリ
ングホイールの操舵量を低減でき)、車両の高速走行時
にはステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の舵
角変化が小さくなるため、操縦安定性を確保することが
できる。
【0005】ところで、前記公報に示される従来の可変
ギヤ比機構を備えたステアリング装置では、遊星歯車機
構及び電動モータから成る構成であるが、この遊星歯車
機構が複数のギヤから構成されるため機構が複雑で大型
になる欠点があった。また、このような遊星歯車機構か
ら成る可変ギヤ比機構では、ステアリングギヤ比を変更
した際にステアリングホイールの操舵中立位置がずれな
いように、中立位置検出のための舵角センサ等が必要で
あり、全体としても構成が複雑であった。
【0006】さらに、前述の如く遊星歯車機構を成すリ
ングギヤを電動モータによって移動させる構成の可変ギ
ヤ比機構では、例えば電動モータの故障の際のフェール
セーフ構造を構成し難いという欠点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、操舵中立位置を変化させることなくステアリング
ギヤ比を車速等に応じて変更でき、かつシステムを簡素
化して装置の小型化、搭載性の向上、及びコストの低減
を図ることができる車両用操舵装置を得ることが目的で
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車
両用操舵装置は、左右のナックルアームを連結すると共
に操舵用のパワーシリンダが設けられ操舵輪を転舵する
ための転舵棒と、スプール及びバルブスリーブから成る
と共に何れか一方がステアリングホイールにケーブルを
介して連結され、前記パワーシリンダに一体的に設けら
れて前記パワーシリンダの左右のシリンダ室に連通さ
れ、油圧源からの液圧を前記左右のシリンダ室に分配す
る差動バルブと、前記差動バルブと転舵棒との間に揺動
可能に支持されると共に、前記差動バルブのスプール及
びバルブスリーブの何れか他方と前記転舵棒とを直接に
連結する連結揺動部材と、前記連結揺動部材の揺動軸を
前記転舵棒及び差動バルブとの連結位置に対して相対的
に変移させる移動手段と、を備えている。
【0009】
【作用】請求項1記載の車両用操舵装置では、ステアリ
ングホイールが操舵されると、差動バルブのスプール及
びバルブスリーブの相対位置が変位される。これによ
り、差動バルブの油路の連通状態が変化し、油圧源から
の液圧が差動バルブを介してパワーシリンダの左右のシ
リンダ室へ分配送給され、転舵棒が駆動されて操舵輪が
転舵される。さらにここで、転舵棒が駆動されると、連
結揺動部材が揺動軸周りに揺動され、差動バルブのスプ
ール及びバルブスリーブの相対位置が復帰方向に変位さ
れ、操舵輪からの反力と液圧が釣合った状態で保持され
る。
【0010】ここで、連結揺動部材の揺動軸は、移動手
段の作動によって、転舵棒及び差動バルブとの連結位置
に対して相対的に変移される。これにより、連結揺動部
材の転舵棒との連結位置と揺動軸との間のアーム長さ
と、連結揺動部材の差動バルブとの連結位置と揺動軸と
の間のアーム長さとの比(所謂てこ比)が変化される。
このため、転舵棒の駆動量に対する連結揺動部材の揺動
量、すなわち換言すれば、転舵棒の駆動量と、差動バル
ブのスプール及びバルブスリーブの相対変位量との比
(ステアリングギヤ比)が変化する。
【0011】したがって、例えば、車庫入れ等の車速が
低い場合には移動手段によって揺動軸を移動させてステ
アリングギヤ比を小さくすれば、ステアリングホイール
の操舵量に対して操舵輪の切れ角が大きくなるように設
定でき、一方、車両の高速走行時には揺動軸を移動させ
てステアリングギヤ比を大きくすれば、ステアリングホ
イールの操舵量に対する操舵輪の切れ角が小さくなるよ
うに設定できる。これにより、低速域ではステアリング
ホイールの少ない操舵量で操舵輪の最大舵角まで操舵で
き(ステアリングホイールの操舵量を低減でき)、高速
域ではステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の
舵角変化が小さくなるため、操縦安定性を確保すること
ができる。このように、ステアリングホイールを持ち替
えることなく、少ない操舵量(角)で低速域から高速域
までをカバーすることができる。
【0012】また、移動手段によって連結揺動部材の揺
動軸を単に変移させる構成であるため、従来の如く遊星
歯車機構によってステアリングギヤ比を変更する構成に
比べて、装置を全体として小型化することができる。さ
らに、連結揺動部材の揺動軸を単に変移させてステアリ
ングギヤ比を変更する構成であるため、ステアリングギ
ヤ比の変更によってステアリングホイールの操舵中立位
置がずれることがない。したがって、中立位置検出のた
めの舵角センサ等が不要であり、これによっても装置を
小型化することができ、またフェールセーフ構造を構成
し易くなる。
【0013】このように、請求項1記載の車両用操舵装
置では、操舵中立位置を変化させることなくステアリン
グギヤ比を車速等に応じて変更でき、さらにシステムを
簡素化して装置の小型化、搭載性の向上、及びコストの
低減を図ることができる。
【0014】
【実施例】図1には本発明の第1実施例に係る車両用操
舵装置10の全体構成が示されている。
【0015】車両用操舵装置10では、ハウジング12
内に配置された転舵棒14を備えている。この転舵棒1
4は、ナックルアーム16に連結されたタイロッド18
を介して操舵輪20に連結されている。これにより、転
舵棒14は軸線方向に移動することによって操舵輪20
を転舵することができる。
【0016】また、ハウジング12には、転舵棒14に
対応してパワーシリンダ22が設けられている。パワー
シリンダ22は、ハウジング12の両端側に位置し、転
舵棒14に固着されたピストン24及びピストン26を
備えており、このピストン24及びピストン26によっ
て隔離されたシリンダ室28、シリンダ室30が設けら
れている。また、シリンダ室28とシリンダ室30との
間の転舵棒14には、連結部32が設けられている。
【0017】また、車両用操舵装置10では、ギヤ比可
変ユニット40を備えている。ギヤ比可変ユニット40
には、ハウジング42内に差動バルブ44が配置されて
いる。差動バルブ44は、スプール46及びバルブスリ
ーブ48から構成されており、これらのスプール46及
びバルブスリーブ48によって油路50、油路52、油
路54、油路56、及び油路58が形成されている。油
路50が図示しない油圧源(油圧ポンプ)に接続されて
いる。また、油路56はパワーシリンダ22のシリンダ
室30に連通されており、油路58はシリンダ室28に
連通されている。
【0018】また、ギヤ比可変ユニット40のハウジン
グ42内には、連結揺動部材としてのフィードバックレ
バー60が配置されている。フィードバックレバー60
は、差動バルブ44と転舵棒14との間に位置してお
り、図2(A)、図2(B)に詳細に示す如く、揺動軸
62によって揺動可能に支持されると共に、一端部は差
動バルブ44のスプール46に連結され、他端部は転舵
棒14の連結部32に連結されている。このため、転舵
棒14が移動すると、フィードバックレバー60が揺動
軸62を中心に揺動され、転舵棒14の移動を差動バル
ブ44のスプール46へ伝達することができる構成であ
る。
【0019】フィードバックレバー60を支持する揺動
軸62の端部は、移動手段を構成する螺子軸64によっ
て支持されている。この揺動軸62の端部と螺子軸64
とはボールネジを構成しており、このため、螺子軸64
が回転することで揺動軸62が螺子軸64に沿って移動
される構成である。すなわち、螺子軸64の回転によ
り、揺動軸62を転舵棒14の連結部32及び差動バル
ブ44のスプール46との連結位置に対して相対的に変
移させることができる構成である。
【0020】この螺子軸64は、ギヤ比可変ユニット4
0のハウジング42に取り付けられた移動手段を構成す
るモータ66に連結されており、モータ66の駆動によ
り回転する。このモータ66は、図示しないモータコン
トローラによって車速に応じて駆動されるようになって
いる。
【0021】一方、ギヤ比可変ユニット40に配置され
た差動バルブ44のバルブスリーブ48には、連結シャ
フト68の一端が連結されており、更に連結シャフト6
8の他端はカム板70に連結されている。このため、バ
ルブスリーブ48は、カム板70が回転することにより
移動されて、スプール46との相対位置が変位する構成
である。
【0022】このカム板70は、プーリ72、ケーブル
74、及びプーリ76を介して、ステアリングホイール
78に連結された操舵軸80に連結されており、ステア
リングホイール78の操舵によって回転されるようにな
っている。
【0023】上記構成の車両用操舵装置10では、ステ
アリングホイール12が操舵されると、カム板70が回
転されて差動バルブ44のバルブスリーブ48が移動さ
れ、スプール46との相対位置が変位する。これによ
り、差動バルブ44の各油路の連通状態が変化し、油圧
源からの液圧が、例えば図3に示す如く油路58からパ
ワーシリンダ22のシリンダ室28へ送給されると共
に、シリンダ室30から油路56を介して戻される。こ
れにより、駆動力が転舵棒14に付与されて操舵輪20
が転舵される。さらにここで、転舵棒14が駆動される
と、転舵棒14に連結されたフィードバックレバー60
が揺動軸62周りに揺動され、このため差動バルブ44
のスプール46が押し込まれ、バルブスリーブ48との
相対位置が復帰方向に変位される。これにより、操舵輪
20からの反力と液圧が釣合った状態で前記各移動が停
止されて保持される。
【0024】またここで、車両用操舵装置10では、モ
ータ66の作動によって、フィードバックレバー60を
支持する揺動軸62を転舵棒14及び差動バルブ44と
の連結位置に対して相対的に変移させ、ステアリングギ
ヤ比を変更することができる。
【0025】すなわち、車速等の信号に基づいてモータ
66が駆動され、螺子軸64が回転されると、揺動軸6
2が螺子軸64に沿って移動され、転舵棒14及び差動
バルブ44との連結位置に対して相対的に変移される。
これにより、フィードバックレバー60の転舵棒14の
連結部32との連結位置と揺動軸62との間のアーム長
さL1 と、フィードバックレバー60の差動バルブ44
のスプール46との連結位置と揺動軸62との間のアー
ム長さL2 との比(所謂てこ比)が変化される。このた
め、転舵棒14の駆動量に対するフィードバックレバー
60の揺動量、すなわち換言すれば、転舵棒14の駆動
量(換言すれば、ステアリングホイール12の操舵量)
と、差動バルブ44のスプール46及びバルブスリーブ
48の相対変位量との比(ステアリングギヤ比)が変化
する。
【0026】したがって、例えば、車庫入れ等の車速が
低い場合には、図2(A)に示す如く、揺動軸62を差
動バルブ44との連結位置に対して相対的に接近するよ
うに移動させてステアリングギヤ比を小さくすれば、転
舵棒14の駆動量が大きくないと差動バルブ44が釣合
い状態に復帰しないため、ステアリングホイール78の
操舵量に対して操舵輪20の切れ角が大きくなるように
設定できる。一方、車両の高速走行時には、図2(B)
に示す如く、揺動軸62を転舵棒14の連結部32に対
して相対的に接近するように移動させてステアリングギ
ヤ比を大きくすれば、転舵棒14の駆動量が小さくても
差動バルブ44が釣合い状態に復帰するため、ステアリ
ングホイール78の操舵量に対する操舵輪20の切れ角
が小さくなるように設定できる。これにより、低速域で
はステアリングホイール78の少ない操舵量で操舵輪2
0の最大舵角まで操舵でき(ステアリングホイール78
の操舵量を低減でき)、高速域ではステアリングホイー
ル78の操舵量に対する操舵輪20の舵角変化が小さく
なるため、操縦安定性を確保することができる。このよ
うに、ステアリングホイール78を持ち替えることな
く、少ない操舵量(角)で低速域から高速域までをカバ
ーすることができる。
【0027】また、螺子軸64の回転によってフィード
バックレバー60の揺動軸62を単に変移させる構成で
あるため、従来の如く遊星歯車機構によってステアリン
グギヤ比を変更する構成に比べて、装置を全体として小
型化することができる。さらに、揺動軸62を単に変移
させてステアリングギヤ比を変更する構成であるため、
ステアリングギヤ比の変更によってステアリングホイー
ル78の操舵中立位置がずれることがない。したがっ
て、中立位置検出のための舵角センサ等が不要であり、
これによっても装置を小型化することができ、またフェ
ールセーフ構造を構成し易くなる。
【0028】このように、第1実施例に係る車両用操舵
装置10では、操舵中立位置を変化させることなくステ
アリングギヤ比を車速等に応じて変更でき、さらにシス
テムを簡素化して装置の小型化、搭載性の向上、及びコ
ストの低減を図ることができる。
【0029】次に本発明の他の実施例を説明する。な
お、前記第1実施例と基本的に同一の部品には前記第1
実施例と同一の符号を付与し、その説明を省略する。
【0030】図4には本発明の第2実施例に係る車両用
操舵装置90の全体構成が示されている。
【0031】車両用操舵装置90では、ギヤ比可変ユニ
ット92を備えており、内部に配置された差動バルブ4
4の油路56はパワーシリンダ22のシリンダ室28に
連通されており、油路58はシリンダ室30に連通され
ている。
【0032】また、ギヤ比可変ユニット92の内部に
は、連結揺動部材としてのフィードバックレバー94が
配置されている。このフィードバックレバー94は、そ
の支持位置が前記第1実施例のフィードバックレバー6
0と異なっている。すなわち、フィードバックレバー9
4は、一端部が揺動軸96によって揺動可能に支持され
ると共に、中間部は差動バルブ44のスプール46に連
結され、他端部が転舵棒14の連結部32に連結されて
いる。このため、転舵棒14が移動すると、フィードバ
ックレバー94が揺動軸96を中心に揺動され、転舵棒
14の移動を差動バルブ44のスプール46へ伝達する
ことができる構成である。
【0033】フィードバックレバー94を支持する揺動
軸96の端部は、前記第1実施例と同様に移動手段を構
成する螺子軸64によって支持されており、螺子軸64
が回転することで、揺動軸96を転舵棒14の連結部3
2及び差動バルブ44のスプール46との連結位置に対
して相対的に変移させることができる構成である。この
螺子軸64は、ギヤ比可変ユニット92のハウジング4
2に取り付けられた移動手段を構成するモータ66にギ
ヤ98、100を介して連結されており、モータ66の
駆動により回転する。
【0034】上記構成の車両用操舵装置90では、ステ
アリングホイール78が操舵されると、カム板70が回
転されて差動バルブ44のバルブスリーブ48が移動さ
れ、スプール46との相対位置が変位する。これによ
り、差動バルブ44の各油路の連通状態が変化し、油圧
源からの液圧が、例えば油路58からパワーシリンダ2
2のシリンダ室30へ送給されると共に、シリンダ室2
8から油路56を介して戻される。これにより、駆動力
が転舵棒14に付与されて操舵輪20が転舵される。さ
らにここで、転舵棒14が駆動されると、転舵棒14に
連結されたフィードバックレバー94が揺動軸96周り
に揺動され、このため差動バルブ44のスプール46が
押し込まれ、バルブスリーブ48との相対位置が復帰方
向に変位される。これにより、操舵輪20からの反力と
液圧が釣合った状態で前記各移動が停止されて保持され
る。
【0035】またここで、車両用操舵装置90では、モ
ータ66の作動によって、フィードバックレバー94を
支持する揺動軸96を転舵棒14及び差動バルブ44と
の連結位置に対して相対的に変移させ、ステアリングギ
ヤ比を変更することができる。
【0036】すなわち、モータ66の駆動により螺子軸
64が回転されると、揺動軸96が螺子軸64に沿って
移動され、転舵棒14及び差動バルブ44との連結位置
に対して相対的に変移される。これにより、フィードバ
ックレバー94の転舵棒14の連結部32との連結位置
と揺動軸62との間のアーム長さL1 と、フィードバッ
クレバー94の差動バルブ44のスプール46との連結
位置と揺動軸96との間のアーム長さL2 との比が変化
される。このため、転舵棒14の駆動量と、差動バルブ
44のスプール46及びバルブスリーブ48の相対変位
量との比(ステアリングギヤ比)が変化する。
【0037】したがって、例えば、車庫入れ等の車速が
低い場合には、図5(A)に示す如く、揺動軸96を差
動バルブ44との連結位置に対して相対的に接近するよ
うに移動させてステアリングギヤ比を小さくすれば、転
舵棒14の駆動量が大きくないと差動バルブ44が釣合
い状態に復帰しないため、ステアリングホイール78の
操舵量に対して操舵輪20の切れ角が大きくなるように
設定できる。一方、車両の高速走行時には、図5(B)
に示す如く、揺動軸96を転舵棒14の連結部32に対
して相対的に接近するように移動させてステアリングギ
ヤ比を大きくすれば、転舵棒14の駆動量が小さくても
差動バルブ44が釣合い状態に復帰するため、ステアリ
ングホイール78の操舵量に対する操舵輪20の切れ角
が小さくなるように設定できる。これにより、低速域で
はステアリングホイール78の少ない操舵量で操舵輪2
0の最大舵角まで操舵でき(ステアリングホイール78
の操舵量を低減でき)、高速域ではステアリングホイー
ル78の操舵量に対する操舵輪20の舵角変化が小さく
なるため、操縦安定性を確保することができる。このよ
うに、ステアリングホイール78を持ち替えることな
く、少ない操舵量(角)で低速域から高速域までをカバ
ーすることができる。
【0038】このように、第2実施例に係る車両用操舵
装置90では、操舵中立位置を変化させることなくステ
アリングギヤ比を車速等に応じて変更でき、さらにシス
テムを簡素化して装置の小型化、搭載性の向上、及びコ
ストの低減を図ることができる。
【0039】なお、前記各実施例においては、車速に応
じてモータ66を作動させてステアリングギヤ比を変更
する構成について説明したが、これに限らず、ステアリ
ングホイール78の操舵角やヨーレイト等に応じてモー
タ66を作動させてステアリングギヤ比を変更する構成
としてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る車両用操
舵装置は、操舵中立位置を変化させることなくステアリ
ングギヤ比を車速等に応じて変更でき、かつシステムを
簡素化して装置の小型化、搭載性の向上、及びコストの
低減を図ることができる優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車両用操舵装置の全
体構成図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る車両用操舵装置のフ
ィードバックレバーと揺動軸の関係を示す構成図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例に係る車両用操舵装置の操
舵直後のフィードバックレバーの状態を示す図1に対応
する構成図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る車両用操舵装置の全
体構成図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る車両用操舵装置のフ
ィードバックレバーと揺動軸の関係を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
10 車両用操舵装置 14 転舵棒 20 操舵輪 22 パワーシリンダ 28 シリンダ室 30 シリンダ室 32 連結部 40 ギヤ比可変ユニット 44 差動バルブ 46 スプール 48 バルブスリーブ 60 フィードバックレバー(連結揺動部材) 62 揺動軸 64 螺子軸(移動手段) 66 モータ(移動手段) 68 連結シャフト 70 カム板 78 ステアリングホイール 80 操舵軸 90 車両用操舵装置 92 ギヤ比可変ユニット 94 フィードバックレバー(連結揺動部材) 96 揺動軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右のナックルアームを連結すると共に
    操舵用のパワーシリンダが設けられ操舵輪を転舵するた
    めの転舵棒と、 スプール及びバルブスリーブから成ると共に何れか一方
    がステアリングホイールにケーブルを介して連結され、
    前記パワーシリンダに一体的に設けられて前記パワーシ
    リンダの左右のシリンダ室に連通され、油圧源からの液
    圧を前記左右のシリンダ室に分配する差動バルブと、 前記差動バルブと転舵棒との間に揺動可能に支持される
    と共に、前記差動バルブのスプール及びバルブスリーブ
    の何れか他方と前記転舵棒とを直接に連結する連結揺動
    部材と、 前記連結揺動部材の揺動軸を前記転舵棒及び差動バルブ
    との連結位置に対して相対的に変移させる移動手段と、 を備えた車両用操舵装置。
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