JP3147333B2 - アプリケーション実行環境作成装置 - Google Patents

アプリケーション実行環境作成装置

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智之 大坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータのア
プリケーション実行環境作成装置に関し、特に、アプリ
ケーションプログラムの自動インストール、アンインス
トールを可能とするアプリケーション実行環境作成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ用のアプ
リケーションプログラムは動作に必要な補助記憶の容量
の増大やシステム設定の煩雑化等により、使用したいア
プリケーションのインストールを実行しなければ使うこ
とができなくなっており、そのインストールも複雑にな
っている。そして、インストールされたアプリケーショ
ンプログラムを削除するためには人手が必要となってい
る。たとえば、「特開平7−271560号公報」記載
の「動作環境設定装置および動作環境設定方法」は、ユ
ーザによるインストール作業を行うことなく実行可能な
動作環境を設定することができる方法である。また、
「特開平5−046270号公報」記載の「コンピュー
タ起動方法」は、フレキシブル・ディスクをセットする
だけで自動的にプログラムをハードディスクにインスト
ールする方法である。また、「特開平4−184625
号公報」記載の「プログラム自動削除装置」は、一定期
間使用しなくなったアプリケーションを監視して自動的
に削除するものある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した「特開平7−
271560号公報」、「特開平5−046270号公
報」記載の技術の問題点は、自動的にアプリケーション
プログラムをインストールできるが、アプリケーション
プログラムが不要になってもその削除を手動で指定して
いかねばならず操作が煩わしく、またそのインストール
ファイルを識別することが困難なことである。
【0004】その理由は、アプリケーションのインスト
ール前のシステム設定情報を保存し、後に復元すること
ができないからである。
【0005】また、上述した「特開平4−184625
号公報」記載の技術の問題点は、アプリケーションを使
用後、即座にその不要になったアプリケーションを自動
的に削除することができないため、記憶領域が占有され
てしまうことである。また、削除するための機能が、コ
ンピュータ本体に内蔵されているため、ポータビリティ
が悪いことである。その理由は、コンピュータに入って
いる全てのプログラムを監視対象としているため、即座
に不要となったアプリケーションのみを削除できないか
らである。
【0006】本発明の目的は、オペレーティングシステ
ムがインストールされているパーソナルコンピュータ上
にアプリケーションを自動的にインストールして使用
し、システム終了の際にインストールしたアプリケーシ
ョンを自動的に削除し、システム設定を元に戻すことを
可能としたアプリケーション実行環境作成装置を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のアプリケ
ーション実行環境作成装置は、オペレーティングシステ
ムがインストールされたコンピュータと補助記憶装置と
アプリケーションプログラムインストール媒体とを有す
るアプリケーション実行環境作成装置であって、前記コ
ンピュータを起動し、前記コンピュータ内の前記オペレ
ーティングシステムを前記補助記憶装置内に読み出し、
前記オペレーティングシステムを起動し、前記コンピュ
ータのアプリケーションプログラムのインストール前の
第1のシステム設定情報を記憶し、前記アプリケーショ
ンプログラムインストール媒体から前記アプリケーショ
ンプログラムを前記コンピュータにインストールさせ、
前記コンピュータの前記アプリケーションプログラムの
インストール後の第2システム設定情報を記憶し、前記
オペレーティングシステムに前記アプリケーションプロ
グラムを実行させ、前記アプリケーションプログラムの
実行終了後に前記アプリケーションプログラムを削除
し、前記第1のシステム設定情報と前記第2のシステム
設定情報とを比較しその差に基づいて前記コンピュータ
状態を前記アプリケーションプログラム実行前の状態に
戻す機能を持つアプリケーション実行環境作成プログラ
ムを前記補助記憶装置に備える。本発明の第2のアプリ
ケーション実行環境作成装置は、前記第1のアプリケー
ション実行環境作成装置であって、前記アプリケーショ
ン実行環境作成プログラムが、(a)前記コンピュータ
にインストールされている前記オペレーティングシステ
ムを前記補助記憶装置にロードするローダ部と、(b)
起動環境を整え、前記補助記憶装置より起動を完了した
後、前記オペレーティングシステムを起動させる起動制
御部と、(c)前記第1のシステム設定情報と前記第2
のシステム設定情報とを管理する情報管理部と、(d)
前記アプリケーションプログラムインストール媒体から
前記アプリケーションプログラムをインストールする制
御を行うインストール制御部と、(e)前記アプリケー
ションプログラムを起動させる動作環境整備部と、
(f)インストールした前記アプリケーションを削除
し、前記第1のシステム設定情報と前記第2のシステム
設定情報とを比較しその差に基づいて前記コンピュータ
の状態を前記アプリケーションプログラム実行前の状態
に戻し、システムを終了させる終了制御部と、を備え
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図2はアプリケーション実行環境作成装置
のブロック図である。図2を参照すると、本発明のアプ
リケーション実行環境作成装置は、オペレーティングシ
ステム(以後、OSと記す)がインストールされている
パーソナルコンピュータ1と、アプリケーションのイン
ストール媒体3と、アプリケーション実行環境作成プロ
グラム2aが格納されている補助記憶装置2とから構成
される。
【0010】図1は、図2のアプリケーション実行環境
作成プログラム2aのブロック図である。図1を参照す
ると、アプリケーション実行環境作成プログラム2a
は、ローダ部21と、起動制御部22と、情報管理部2
3と、インストール制御部24と、動作環境整備部25
と、終了制御部26とから構成される。
【0011】図3は図2の情報管理部23の動作を示す
説明図である。図3を参照すると、パーソナルコンピュ
ータ1内のシステム設定情報は、インストール実行前の
システム設定情報41からインストール実行後のシステ
ム設定情報42に更新され、さらに、最終的に復旧後の
システム設定情報43に戻される。この復旧後のシステ
ム設定情報43の内容は、インストール実行前のシステ
ム設定情報41と同一である。また、情報管理部23に
より、インストール実行前のシステム設定情報41、イ
ンストール実行後のシステム設定情報42は、それぞ
れ、パーソナルコンピュータ1内あるいは補助記憶装置
2内に設けられる保存領域31、保存領域32に格納さ
れる。
【0012】次に本発明の動作について、図1、図2、
図3を参照して説明する。まず、OSインストール済み
のパーソナルコンピュータ1でアプリケーション実行環
境作成プログラム2aの格納されている補助記憶装置2
を接続し、電源を入れ、パーソナルコンピュータ1を起
動する。これにより、まず、補助記憶装置2内のアプリ
ケーション実行環境作成プログラム2aのローダ部21
が動作し、パーソナルコンピュータ1にインストールさ
れているOSを補助記憶装置に読み出す。
【0013】次に、起動制御部22が、情報管理部23
に現在パーソナルコンピュータ1に入っているファイル
数等の現在のシステム設定情報(この時点では、インス
トール実行前のシステム設定情報41)を保存領域31
に保存させた後(図3S1)、補助記憶装置に読み出し
たOSを起動する。次に、インストール制御部24はア
プリケーションのインストール媒体3を呼び出し、アプ
リケーションをパーソナルコンピュータ1にインストー
ルする。インストールが終了すると、情報管理部23に
よりインストールにおいて変更された新たなシステム設
定(この時点では、インストール実行後のシステム設定
情報42)を保存領域32に保存する(図3S2)。
【0014】次に動作環境整備部25が、インストール
したアプリケーションを起動する。
【0015】最後に、アプリケーションおよびシステム
の終了が選択された時点で終了制御部26が動作し、保
存領域31および保存領域32に保存されているインス
トール実行前のシステム設定情報41とインストール実
行後のシステム設定情報42とを比較し(図3S3)、
アプリケーションの削除やシステム設定の復帰等を行
い、システム設定情報を復旧後のシステム設定情報43
にし、システム環環境を本アプリケーション実行環境作
成装置の動作前の状態に戻す。
【0016】次に本発明の実施の形態の実施例につい
て、図1、図2、図3を参照して具体的に説明する。図
1のOSインストール済みのパーソナルコンピュータ1
に入っているOSをMS−DOSとWindows3.
1とし、本発明のアプリケーション実行環境作成装置に
はフレキシブル・ディスク(FD)が用いられているも
のとする。
【0017】まず、OSインストール済みのパーソナル
コンピュータ1にアプリケーション実行環境作成プログ
ラム2aの格納された補助記憶装置2を接続し、パーソ
ナルコンピュータ1を補助記憶装置2よりブート起動す
る。これにより、ローダ部21が動作し、パーソナルコ
ンピュータ1にインストールされているOS(MS−D
OS)が補助記憶装置2に読み出される。
【0018】次に、起動制御部22が情報管理部23に
現在のパーソナルコンピュータ1内のディレクトリ情報
やWindowsの設定ファイル(iniファイル)等
のシステム設定情報(インストール実行前のシステム設
定情報41)を保存領域31に保存させた後(図3S
1)、起動後にWindowsとインストール制御部2
4が自動起動されるようにパーソナルコンピュータ1内
のWindows設定ファイル(win.ini)を変
更し、パーソナルコンピュータ1を起動させる。
【0019】Windows起動後に実行されるインス
トール制御部24はアプリケーションのインストール媒
体3を呼び出し、アプリケーションをパーソナルコンピ
ュータ1にインストールさせる。
【0020】インストールが終了したら、情報管理部2
3によりインストールにおいて変更された新たなシステ
ム設定情報(インストール実行後のシステム設定情報4
2)を保存領域32に保存する(図3S2)。
【0021】次に、動作環境整備部25が、インストー
ルしたアプリケーションを自動的に起動するようにWi
ndows設定ファイル(win.ini)を変更し、
Windowsを再起動する。
【0022】最後にアプリケーションおよびシステムの
終了が選択された時点で終了制御部26が動作し、保存
領域31および保存領域32に保存されているインスト
ール実行前のシステム設定情報41とインストール実行
後のシステム設定情報42とを比較し(図3S3)、ア
プリケーションの削除やシステム設定の復帰等を行い、
システム環境を本アプリケーション実行環境作成装置の
動作前の状態に戻す。
【0023】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、アプリケーショ
ンを意識的にインストールせずに使用することができ、
アプリケーションの終了時に自動的にシステム設定を元
の状態に戻すことができるということである。これによ
り、共有マシン等自由にアプリケーションをインストー
ルできないマシンで未インストールのアプリケーション
を使用することができるようになる。
【0024】その理由は、自動インストールを行う前に
保持していた情報を基にアプリケーションを削除し、シ
ステム設定を元に戻すからである。
【0025】第2の効果は、記憶領域を長期間占有しな
いですむことである。その理由は、インストールしたア
プリケーションを利用後、即座にアプリケーションを削
除するからである。
【0026】第3の効果は、ポータビリティがよいこと
である。その理由は、補助記憶装置(たとえば、FD)
にプログラムを保持しているため、種々のコンピュータ
に容易に接続できるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアプリケーション実行環境作成装置の
ブロック図である。
【図2】アプリケーション実行環境作成プログラムのブ
ロック図である。
【図3】本発明の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 OSインストール済みのパーソナルコンピュータ 2 補助記憶装置 2a アプリケーション実行環境作成プログラム 3 インストール媒体 21 ローダ部 22 起動制御部 23 情報管理部 24 インストール制御部 25 動作環境整備部 26 終了制御部 31 保存領域 32 保存領域 41 インストール実行前のシステム設定情報 42 インストール実行後のシステム設定情報 43 復旧後のシステム設定情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−46270(JP,A) 特開 平7−271560(JP,A) 特開 平4−105123(JP,A) 特開 昭64−68833(JP,A) 特開 平5−210548(JP,A) 特開 平8−87460(JP,A) 特開 平6−222910(JP,A) 特開 平2−85928(JP,A) 特開 平8−77018(JP,A) 特開 平5−289855(JP,A) 特開 平4−184625(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/06 - 9/54 G06F 12/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オペレーティングシステムがインストー
    ルされたコンピュータと補助記憶装置とアプリケーショ
    ンプログラムインストール媒体とを有するアプリケーシ
    ョン実行環境作成装置において、前記コンピュータを起
    動し、前記コンピュータ内の前記オペレーティングシス
    テムを前記補助記憶装置内に読み出し、前記オペレーテ
    ィングシステムを起動し、前記コンピュータのアプリケ
    ーションプログラムのインストール前の第1のシステム
    設定情報を記憶し、前記アプリケーションプログラムイ
    ンストール媒体から前記アプリケーションプログラムを
    前記コンピュータにインストールさせ、前記コンピュー
    タの前記アプリケーションプログラムのインストール後
    の第2システム設定情報を記憶し、前記オペレーティン
    グシステムに前記アプリケーションプログラムを実行さ
    せ、前記アプリケーションプログラムの実行終了後に前
    記アプリケーションプログラムを削除し、前記第1のシ
    ステム設定情報と前記第2のシステム設定情報とを比較
    しその差に基づいて前記コンピュータ状態を前記アプリ
    ケーションプログラム実行前の状態に戻す機能を持つア
    プリケーション実行環境作成プログラムを前記補助記憶
    装置に有することを特徴とするアプリケーション実行環
    境作成装置。
  2. 【請求項2】 前記アプリケーション実行環境作成プロ
    グラムが、(a)前記コンピュータにインストールされ
    ている前記オペレーティングシステムを前記補助記憶装
    置にロードするローダ部と、(b)起動環境を整え、前
    記補助記憶装置より起動を完了した後、前記オペレーテ
    ィングシステムを起動させる起動制御部と、(c)前記
    第1のシステム設定情報と前記第2のシステム設定情報
    とを管理する情報管理部と、(d)前記アプリケーショ
    ンプログラムインストール媒体から前記アプリケーショ
    ンプログラムをインストールする制御を行うインストー
    ル制御部と、(e)前記アプリケーションプログラムを
    起動させる動作環境整備部と、(f)インストールした
    前記アプリケーションを削除し、前記第1のシステム設
    定情報と前記第2のシステム設定情報とを比較しその差
    に基づいて前記コンピュータの状態を前記アプリケーシ
    ョンプログラム実行前の状態に戻し、システムを終了さ
    せる終了制御部と、を有することを特徴とする請求項1
    記載のアプリケーション実行環境作成装置。
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