JP3145789B2 - シリンダ装置及びこれのストローク設定方法 - Google Patents
シリンダ装置及びこれのストローク設定方法Info
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- JP3145789B2 JP3145789B2 JP15872992A JP15872992A JP3145789B2 JP 3145789 B2 JP3145789 B2 JP 3145789B2 JP 15872992 A JP15872992 A JP 15872992A JP 15872992 A JP15872992 A JP 15872992A JP 3145789 B2 JP3145789 B2 JP 3145789B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の型締装置
などに用いられるシリンダ装置及びこれのストローク設
定方法に関するものである。
などに用いられるシリンダ装置及びこれのストローク設
定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシリンダ装置を図2に示す。な
お、この図において、上半分はピストンが設定された後
退停止位置にある場合を示すとともに図中二点鎖線はピ
ストンの最大前進位置を示し、下半分はピストンが設定
可能な最大後退位置にある場合を示す。シリンダ100
内に、シール102が装着されたピストン104が挿入
されている。シリンダ100の両端には、フランジ10
6及びブロック108がそれぞれ設けられている。ブロ
ック108の図中右端部にはフランジ110が設けられ
ている。フランジ106とフランジ110とが、ボルト
112及びナット114により連結され、これにより、
フランジ106、シリンダ100、ブロック108及び
フランジ110が一体化されている。各々の接合部分に
は、シール116及び118が設けられている。ピスト
ン104のピストンロッド104aのピストン104側
の内部には軸方向に中空部120が設けられており、こ
れの開口側内径部に送りねじ122が形成されている。
ピストンロッド104aの中空部120の送りねじ12
2には、調整ロッド126の外径部のねじ124がかみ
合わされている。調整ロッド126はこれの中心に軸方
向に貫通する6角穴を有しており、これに断面6角の回
転ロッド128がはめ合わされている。回転ロッド12
8を時計方向又はこれの逆方向に手動又は電動で回転さ
せることにより、調整ロッド126も回転して、ピスト
ン104が軸方向に移動可能である。これにより、ピス
トン104の後退停止位置が設定され、これに応じてス
トロークSが決定される。ピストン104の前後進は、
オイルタンク130からポンプ132、逆止め弁134
を通して切換弁136により油室139の給油口138
又は油室141の給油口140から圧油を供給すること
により制御される。ラインの油圧は、リリーフ弁142
により設定される。ピストン104の後退(図2中右方
向への移動)時には、油室141からの排出油は、ブロ
ック108と調整ロッド126との間のすきま144に
よる絞り効果を受ける。これにより、ピストン104が
減速され、調整ロッド126の図中右端がフランジ11
0に接触して後退停止となる。
お、この図において、上半分はピストンが設定された後
退停止位置にある場合を示すとともに図中二点鎖線はピ
ストンの最大前進位置を示し、下半分はピストンが設定
可能な最大後退位置にある場合を示す。シリンダ100
内に、シール102が装着されたピストン104が挿入
されている。シリンダ100の両端には、フランジ10
6及びブロック108がそれぞれ設けられている。ブロ
ック108の図中右端部にはフランジ110が設けられ
ている。フランジ106とフランジ110とが、ボルト
112及びナット114により連結され、これにより、
フランジ106、シリンダ100、ブロック108及び
フランジ110が一体化されている。各々の接合部分に
は、シール116及び118が設けられている。ピスト
ン104のピストンロッド104aのピストン104側
の内部には軸方向に中空部120が設けられており、こ
れの開口側内径部に送りねじ122が形成されている。
ピストンロッド104aの中空部120の送りねじ12
2には、調整ロッド126の外径部のねじ124がかみ
合わされている。調整ロッド126はこれの中心に軸方
向に貫通する6角穴を有しており、これに断面6角の回
転ロッド128がはめ合わされている。回転ロッド12
8を時計方向又はこれの逆方向に手動又は電動で回転さ
せることにより、調整ロッド126も回転して、ピスト
ン104が軸方向に移動可能である。これにより、ピス
トン104の後退停止位置が設定され、これに応じてス
トロークSが決定される。ピストン104の前後進は、
オイルタンク130からポンプ132、逆止め弁134
を通して切換弁136により油室139の給油口138
又は油室141の給油口140から圧油を供給すること
により制御される。ラインの油圧は、リリーフ弁142
により設定される。ピストン104の後退(図2中右方
向への移動)時には、油室141からの排出油は、ブロ
ック108と調整ロッド126との間のすきま144に
よる絞り効果を受ける。これにより、ピストン104が
減速され、調整ロッド126の図中右端がフランジ11
0に接触して後退停止となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシリンダ装置及びストローク設定方法では、次のよ
うな問題がある。ピストン104の後退時に、すきま1
44の絞り効果による減速のために油温が上昇し、エネ
ルギー損失が増大するとともに、調整ロッド126がフ
ランジ110に接触して停止するため、衝撃や振動が発
生する。また、シリンダ装置の負荷の増大にともなう慣
性力の影響により、シリンダ100内が負圧状態になり
やすいため、騒音や振動を発生するとともに停止精度の
向上や高速化が難しい。また、構造が複雑で、価格が高
い。本発明は、上記課題を解決することを目的としてい
る。
来のシリンダ装置及びストローク設定方法では、次のよ
うな問題がある。ピストン104の後退時に、すきま1
44の絞り効果による減速のために油温が上昇し、エネ
ルギー損失が増大するとともに、調整ロッド126がフ
ランジ110に接触して停止するため、衝撃や振動が発
生する。また、シリンダ装置の負荷の増大にともなう慣
性力の影響により、シリンダ100内が負圧状態になり
やすいため、騒音や振動を発生するとともに停止精度の
向上や高速化が難しい。また、構造が複雑で、価格が高
い。本発明は、上記課題を解決することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、油圧調節式の
ストッパを設けることにより上記課題を解決する。すな
わち、本発明のシリンダ装置は、駆動シリンダ(10)
と、これにはめ合わされる駆動ピストン(12)と、を
有し、駆動ピストン(12)のストロークによって他の
装置を作動させるシリンダ装置において、駆動シリンダ
(10)のピストン後退側端部に、調整シリンダ(2
4)及びこれにはめ合わされる調整ピストン(28)が
設けられており、調整ピストン(28)と一体の調整ピ
ストンロッド(28a)が駆動シリンダ(10)内に進
入しており、調整ピストンロッド(28a)の先端が駆
動ピストン(12)の後退側ストッパとして構成され、
調整ピストンロッド(28a)の先端が所望の停止位置
にあるとき、調整ピストン(28)を前進方向に押す油
圧による力が、駆動ピストン(12)を後退方向に押す
油圧による力に一致するように油圧を調節する油圧制御
装置が設けられているものである。また、駆動シリンダ
(10)のピストン後退側端部に設けられた調整シリン
ダ(24)にはめ合わされる調整ピストン(28)と一
体の調整ピストンロッドの先端を、駆動シリンダにはめ
合わされる駆動ピストンに接触させ、調整ピストンの前
進力と駆動ピストンの後退力とを駆動ピストンの後退停
止位置において一致させるように調整シリンダの油圧を
調節することによりストロークを設定するものである。
ストッパを設けることにより上記課題を解決する。すな
わち、本発明のシリンダ装置は、駆動シリンダ(10)
と、これにはめ合わされる駆動ピストン(12)と、を
有し、駆動ピストン(12)のストロークによって他の
装置を作動させるシリンダ装置において、駆動シリンダ
(10)のピストン後退側端部に、調整シリンダ(2
4)及びこれにはめ合わされる調整ピストン(28)が
設けられており、調整ピストン(28)と一体の調整ピ
ストンロッド(28a)が駆動シリンダ(10)内に進
入しており、調整ピストンロッド(28a)の先端が駆
動ピストン(12)の後退側ストッパとして構成され、
調整ピストンロッド(28a)の先端が所望の停止位置
にあるとき、調整ピストン(28)を前進方向に押す油
圧による力が、駆動ピストン(12)を後退方向に押す
油圧による力に一致するように油圧を調節する油圧制御
装置が設けられているものである。また、駆動シリンダ
(10)のピストン後退側端部に設けられた調整シリン
ダ(24)にはめ合わされる調整ピストン(28)と一
体の調整ピストンロッドの先端を、駆動シリンダにはめ
合わされる駆動ピストンに接触させ、調整ピストンの前
進力と駆動ピストンの後退力とを駆動ピストンの後退停
止位置において一致させるように調整シリンダの油圧を
調節することによりストロークを設定するものである。
【0005】
【作用】駆動ピストンを所望の後退停止位置まで移動さ
せて停止させ、次に、調整ピストンをこれのピストンロ
ッドの先端が駆動ピストンに接触するまで前進させる。
この位置において、油圧制御装置により、調整ピストン
を前進方向に押す油圧による力と、駆動ピストンを後退
方向に押す油圧による力と、を一致させるように油圧を
調節する。これにより、駆動ピストンのストロークが設
定される。
せて停止させ、次に、調整ピストンをこれのピストンロ
ッドの先端が駆動ピストンに接触するまで前進させる。
この位置において、油圧制御装置により、調整ピストン
を前進方向に押す油圧による力と、駆動ピストンを後退
方向に押す油圧による力と、を一致させるように油圧を
調節する。これにより、駆動ピストンのストロークが設
定される。
【0006】
【実施例】図1に本発明のシリンダ装置の実施例を示
す。なお、この図のシリンダ11部分において、上半分
は、駆動ピストン12が前進停止位置、調整ピストン2
8が後退停止位置の状態を示し、下半分は、駆動ピスト
ン12が後退停止位置、調整ピストン28が前進停止位
置の状態を示す。シリンダ11は、駆動シリンダ10と
調整シリンダ24とから構成されている。駆動シリンダ
10内には、駆動ピストン12が軸方向に移動可能に挿
入されている。駆動シリンダ10の両端部には、フラン
ジ14及び16が設けられている。フランジ14の図1
中左端部には、パッキン18を挟んでカバー20がボル
ト22によって固着されている。フランジ16を挟んで
駆動シリンダ10の反対側に調整シリンダ24が設けら
れている。調整シリンダ24内には、調整ピストン28
がこれのピストンロッド28a(調整ピストンロッド)
をフランジ16の内径部に設けられているブッシュ26
に案内されて、軸方向に移動可能に挿入されている。調
整シリンダ24のフランジ16が設けられている側とは
反対側の端部にはフランジ30が設けられている。フラ
ンジ14とフランジ30とが、ボルト32とナット36
とによって強固に締め付けられて、シリンダ11が構成
されている。フランジ14及びフランジ16には、外部
から駆動シリンダ10内の油室90まで達する第1油路
54及び油室91まで達する第2油路56が、それぞれ
形成されている。フランジ30には、外部から調整シリ
ンダ24内の油室92まで達する第3油路58が形成さ
れている。なお、各ピストン12及び28、各シリンダ
10及び24、及び各フランジ14、16及び30の結
合部分には、シール40、42、44、46、48、5
0及び52が設けられており、これにより、シリンダ1
1内からの圧油の漏れが防止されている。シリンダ11
の前方には、駆動ピストン12の位置を表示・確認する
ために用いられるストローク検出装置53が設けられて
いる。
す。なお、この図のシリンダ11部分において、上半分
は、駆動ピストン12が前進停止位置、調整ピストン2
8が後退停止位置の状態を示し、下半分は、駆動ピスト
ン12が後退停止位置、調整ピストン28が前進停止位
置の状態を示す。シリンダ11は、駆動シリンダ10と
調整シリンダ24とから構成されている。駆動シリンダ
10内には、駆動ピストン12が軸方向に移動可能に挿
入されている。駆動シリンダ10の両端部には、フラン
ジ14及び16が設けられている。フランジ14の図1
中左端部には、パッキン18を挟んでカバー20がボル
ト22によって固着されている。フランジ16を挟んで
駆動シリンダ10の反対側に調整シリンダ24が設けら
れている。調整シリンダ24内には、調整ピストン28
がこれのピストンロッド28a(調整ピストンロッド)
をフランジ16の内径部に設けられているブッシュ26
に案内されて、軸方向に移動可能に挿入されている。調
整シリンダ24のフランジ16が設けられている側とは
反対側の端部にはフランジ30が設けられている。フラ
ンジ14とフランジ30とが、ボルト32とナット36
とによって強固に締め付けられて、シリンダ11が構成
されている。フランジ14及びフランジ16には、外部
から駆動シリンダ10内の油室90まで達する第1油路
54及び油室91まで達する第2油路56が、それぞれ
形成されている。フランジ30には、外部から調整シリ
ンダ24内の油室92まで達する第3油路58が形成さ
れている。なお、各ピストン12及び28、各シリンダ
10及び24、及び各フランジ14、16及び30の結
合部分には、シール40、42、44、46、48、5
0及び52が設けられており、これにより、シリンダ1
1内からの圧油の漏れが防止されている。シリンダ11
の前方には、駆動ピストン12の位置を表示・確認する
ために用いられるストローク検出装置53が設けられて
いる。
【0007】油圧制御装置は、オイルタンク68と、オ
イルタンク68からの油を吸入して圧油を吐出可能なオ
イルポンプ66と、オイルポンプ66の吐出先側に設け
られる逆止め弁70と、第1切換弁64と、絞り弁72
と、リリーフ弁74と、逆止め弁84と、第2切換弁8
0と、第3切換弁81と、アキュムレータ78と、を有
する。これらは、それぞれ図示のように互いに接続され
ているとともに第1油路54の第1給排油口60、第2
油路56の第2給排油口62、及び第3油路58の第3
給排油口76とも図示のうように接続されている。
イルタンク68からの油を吸入して圧油を吐出可能なオ
イルポンプ66と、オイルポンプ66の吐出先側に設け
られる逆止め弁70と、第1切換弁64と、絞り弁72
と、リリーフ弁74と、逆止め弁84と、第2切換弁8
0と、第3切換弁81と、アキュムレータ78と、を有
する。これらは、それぞれ図示のように互いに接続され
ているとともに第1油路54の第1給排油口60、第2
油路56の第2給排油口62、及び第3油路58の第3
給排油口76とも図示のうように接続されている。
【0008】次に、本発明のシリンダ装置の動作につい
て説明する。駆動ピストン12は、オイルポンプ66に
より吐出される圧油を第1切換弁64によって駆動シリ
ンダ10の油室90及び91内に供給・排出することに
より前後進する。すなわち、第1切換弁64を操作し
て、圧油が第2給排油口62から第2油路56を通って
駆動シリンダ10の油室91内に供給されるとともに油
室90の油が第1油路54を通って第1給排油口60か
ら排出される場合は、駆動ピストン12は前進し、一
方、圧油が第1給排油口60から油室90内に供給され
るとともに油室91の油が第2給排油口62から排出さ
れる場合は、駆動ピストン12は後退する。このとき、
駆動ピストン12の移動速度は絞り弁72によって決定
される。また、調整ピストン28は、第2切換弁80及
び第3切換弁81を操作して、アキュムレータ78から
第3給排油口76及び第3油路58を通して調整シリン
ダ24の油室92内に供給することにより前進する。調
整ピストン28の後退は、第2切換弁80及び第3切換
弁81を操作して調整シリンダ24の油室92内の油圧
を減圧し、駆動ピストン12を後退させることにより行
われる。
て説明する。駆動ピストン12は、オイルポンプ66に
より吐出される圧油を第1切換弁64によって駆動シリ
ンダ10の油室90及び91内に供給・排出することに
より前後進する。すなわち、第1切換弁64を操作し
て、圧油が第2給排油口62から第2油路56を通って
駆動シリンダ10の油室91内に供給されるとともに油
室90の油が第1油路54を通って第1給排油口60か
ら排出される場合は、駆動ピストン12は前進し、一
方、圧油が第1給排油口60から油室90内に供給され
るとともに油室91の油が第2給排油口62から排出さ
れる場合は、駆動ピストン12は後退する。このとき、
駆動ピストン12の移動速度は絞り弁72によって決定
される。また、調整ピストン28は、第2切換弁80及
び第3切換弁81を操作して、アキュムレータ78から
第3給排油口76及び第3油路58を通して調整シリン
ダ24の油室92内に供給することにより前進する。調
整ピストン28の後退は、第2切換弁80及び第3切換
弁81を操作して調整シリンダ24の油室92内の油圧
を減圧し、駆動ピストン12を後退させることにより行
われる。
【0009】駆動ピストン12の後退停止位置、すなわ
ち調整ピストン28の調整位置の設定は、次のようにし
て行われる。まず、駆動ピストン12を所望の後退停止
位置まで移動させて停止させる。所望の後退停止位置に
あることは、ストローク検出装置53からの信号によっ
て確認する。次いで、調整ピストン28をこれのピスト
ンロッド28aの先端が駆動ピストン12に接触するま
で前進させる。この位置において、駆動ピストン12の
ピストンロッド12a側の有効面積A及び油室90の油
圧P1と、調整ピストン28のピストンロッド28aと
は反対側の有効面積B及び油室92の油圧P2と、の関
係が、P1・A=P2・B(なお、油室91の油圧P0
=0、すなわち、油室91はオイルタンク68へ解
放)、すなわち、P2=P1・A/Bになるように、油
室92の油圧P2を第2切換弁80及び第3切換弁81
とで昇圧又は減圧して調整する。油圧P2の調整後は、
次のような作動が行われる。すなわち、油室91の油圧
を上昇させるとともに油室90の油圧を排出することに
より、駆動ピストン12を前進させる。この駆動ピスト
ン12の前進により、例えば、射出成形機の型締装置に
所定のストロークが与えられる。駆動ピストン12が前
進するので、調整ピストン28も前進して、図1中で下
半分に示す位置で停止する。次いで、油室90と油室9
1との油圧を逆転させることにより、駆動ピストン12
を後退させる。駆動ピストン12は、図1中で下半分に
示すように、調整ピストン28のピストンロッド28a
の先端に接触し、これとともに更に後退する。次いで、
調整ピストン28が調整位置まで後退すると、油室92
の油圧がP2となり、調整ピストン28及び駆動ピスト
ン12が停止する。すなわち、駆動ピストン12は、あ
らかじめ設定した後退停止位置で停止することになる。
この後の繰り返し連続作動時には、ストローク検出装置
53により駆動ピストン12の実際の後退停止位置を常
時検出し、これが設定位置と合致しているかどうか比較
し、一致していない場合には第2切換弁80及び第3切
換弁81を制御することにより、油圧P2をフィードバ
ック制御する。駆動ピストン12の後退停止位置の変更
を行いたい場合には、油圧P2を前述と同様の操作によ
って設定し直せばよい。調整ピストン28に作用する油
圧は、調整シリンダ24内、油路及びアキュムレータ7
8に蓄積されており、これにより、駆動ピストン12の
前進開始時にはこれを加速するとともに、後退時には所
定位置に停止する直前からオイルクッション(ダンパ)
として作用し、円滑な停止が可能となる。また、調整ピ
ストン28作動用の圧油はアキュムレータ78に蓄積さ
れて繰り返し利用されるため、省エネルギ効果が大き
い。
ち調整ピストン28の調整位置の設定は、次のようにし
て行われる。まず、駆動ピストン12を所望の後退停止
位置まで移動させて停止させる。所望の後退停止位置に
あることは、ストローク検出装置53からの信号によっ
て確認する。次いで、調整ピストン28をこれのピスト
ンロッド28aの先端が駆動ピストン12に接触するま
で前進させる。この位置において、駆動ピストン12の
ピストンロッド12a側の有効面積A及び油室90の油
圧P1と、調整ピストン28のピストンロッド28aと
は反対側の有効面積B及び油室92の油圧P2と、の関
係が、P1・A=P2・B(なお、油室91の油圧P0
=0、すなわち、油室91はオイルタンク68へ解
放)、すなわち、P2=P1・A/Bになるように、油
室92の油圧P2を第2切換弁80及び第3切換弁81
とで昇圧又は減圧して調整する。油圧P2の調整後は、
次のような作動が行われる。すなわち、油室91の油圧
を上昇させるとともに油室90の油圧を排出することに
より、駆動ピストン12を前進させる。この駆動ピスト
ン12の前進により、例えば、射出成形機の型締装置に
所定のストロークが与えられる。駆動ピストン12が前
進するので、調整ピストン28も前進して、図1中で下
半分に示す位置で停止する。次いで、油室90と油室9
1との油圧を逆転させることにより、駆動ピストン12
を後退させる。駆動ピストン12は、図1中で下半分に
示すように、調整ピストン28のピストンロッド28a
の先端に接触し、これとともに更に後退する。次いで、
調整ピストン28が調整位置まで後退すると、油室92
の油圧がP2となり、調整ピストン28及び駆動ピスト
ン12が停止する。すなわち、駆動ピストン12は、あ
らかじめ設定した後退停止位置で停止することになる。
この後の繰り返し連続作動時には、ストローク検出装置
53により駆動ピストン12の実際の後退停止位置を常
時検出し、これが設定位置と合致しているかどうか比較
し、一致していない場合には第2切換弁80及び第3切
換弁81を制御することにより、油圧P2をフィードバ
ック制御する。駆動ピストン12の後退停止位置の変更
を行いたい場合には、油圧P2を前述と同様の操作によ
って設定し直せばよい。調整ピストン28に作用する油
圧は、調整シリンダ24内、油路及びアキュムレータ7
8に蓄積されており、これにより、駆動ピストン12の
前進開始時にはこれを加速するとともに、後退時には所
定位置に停止する直前からオイルクッション(ダンパ)
として作用し、円滑な停止が可能となる。また、調整ピ
ストン28作動用の圧油はアキュムレータ78に蓄積さ
れて繰り返し利用されるため、省エネルギ効果が大き
い。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、駆動ピストンの後退停
止位置の調整が油圧により行われるため、駆動ピストン
の前進時においてこれを加速するとともに、後退時にお
いて後退停止位置に停止する直前からオイルクッション
として作用する。このため、加速及び減速の高速化が実
現できるとともに、停止に際して衝撃や振動が発生しな
い。駆動ピストンのストローク位置を検出し、これをフ
ィードバックして調整ピストンの停止位置を自動的に制
御することにより、作動中の停止精度が向上する。ま
た、調整ピストン作動用の圧油は、アキュムレータに蓄
圧されて繰り返し利用されるため、省エネルギ効果が大
きいとともにシリンダの構造が簡略化されているので、
価格が低減される。
止位置の調整が油圧により行われるため、駆動ピストン
の前進時においてこれを加速するとともに、後退時にお
いて後退停止位置に停止する直前からオイルクッション
として作用する。このため、加速及び減速の高速化が実
現できるとともに、停止に際して衝撃や振動が発生しな
い。駆動ピストンのストローク位置を検出し、これをフ
ィードバックして調整ピストンの停止位置を自動的に制
御することにより、作動中の停止精度が向上する。ま
た、調整ピストン作動用の圧油は、アキュムレータに蓄
圧されて繰り返し利用されるため、省エネルギ効果が大
きいとともにシリンダの構造が簡略化されているので、
価格が低減される。
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】従来例を示す図である。
10 駆動シリンダ 12 駆動ピストン 24 調整シリンダ 28 調整ピストン 28a ピストンロッド(調整ピストンロッド)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/00 - 15/28 F15B 11/00 - 11/22
Claims (2)
- 【請求項1】 駆動シリンダ(10)と、これにはめ
合わされる駆動ピストン(12)と、を有し、駆動ピス
トン(12)のストロークによって他の装置を作動させ
るシリンダ装置において、 駆動シリンダ(10)のピストン後退側端部に、調整シ
リンダ(24)及びこれにはめ合わされる調整ピストン
(28)が設けられており、調整ピストン(28)と一
体の調整ピストンロッド(28a)が駆動シリンダ(1
0)内に進入しており、調整ピストンロッド(28a)
の先端が駆動ピストン(12)の後退側ストッパとして
構成され、 調整ピストンロッド(28a)の先端が所望の停止位置
にあるとき、調整ピストン(28)を前進方向に押す油
圧による力が、駆動ピストン(12)を後退方向に押す
油圧による力に一致するように油圧を調節する油圧制御
装置が設けられている シリンダ装置。 - 【請求項2】 駆動シリンダのピストン後退側端部に設
けられた調整シリンダにはめ合わされる調整ピストンと
一体の調整ピストンロッドの先端を、駆動シリンダには
め合わされる駆動ピストンに接触させ、調整ピストンの
前進力と駆動ピストンの後退力とを駆動ピストンの後退
停止位置において一致させるように調整シリンダの油圧
を調節することによりストロークを設定するストローク
設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15872992A JP3145789B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | シリンダ装置及びこれのストローク設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15872992A JP3145789B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | シリンダ装置及びこれのストローク設定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05332327A JPH05332327A (ja) | 1993-12-14 |
JP3145789B2 true JP3145789B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=15678062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15872992A Expired - Fee Related JP3145789B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | シリンダ装置及びこれのストローク設定方法 |
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JP (1) | JP3145789B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102183780B1 (ko) * | 2020-02-17 | 2020-11-27 | 윤종수 | 저압누유를 방지하는 유압실린더 |
KR102183781B1 (ko) * | 2020-02-17 | 2020-11-27 | 윤종수 | 전동식 록킹기능을 갖는 유압실린더장치 |
-
1992
- 1992-05-26 JP JP15872992A patent/JP3145789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH05332327A (ja) | 1993-12-14 |
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