JP3143710B2 - 画像作成方法 - Google Patents

画像作成方法

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JP3143710B2
JP3143710B2 JP03108629A JP10862991A JP3143710B2 JP 3143710 B2 JP3143710 B2 JP 3143710B2 JP 03108629 A JP03108629 A JP 03108629A JP 10862991 A JP10862991 A JP 10862991A JP 3143710 B2 JP3143710 B2 JP 3143710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は、熱転写法を用いた階
調画像作成方法に関するものであり、詳しくは複数回又
は表裏面に熱記録を繰り返すことによりエックス線C
T、MRI、超音波診断等の医療診断用画像等に必要と
される透過濃度が高くかつ階調性のある画像を得る画像
作成方法に関する。
【従来の技術】医療診断用の放射線画像、例えばエック
ス線CT、MRI、超音波診断等で検出した電子画像は
デジタル値でコンピュータに入力され、その後診断に適
するような画像に処理されて利用されている。従来この
医療診断用の画像を記録する場合には、画像の濃度及び
階調を詳細に再現するためエックス線の直接又は間接撮
影に使われる銀塩感光材料を用い、これにコンピュータ
に接続するレーザービームを露光して現像処理してい
た。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の画像作
成方法では、銀塩感光材料を記録用紙として用いるため
露光、現像等の処理工程が欠かせなかった。このため画
像作成工程が複雑となり、コストも高くなる欠点を有し
ていた。一方コンピュータで処理した画像をプリンタで
記録することも可能ではあるが従来のプリンタを用いた
画像作成方法では医療診断に耐える画像を提供すること
ができなかった。即ち画像をプリンタで記録する場合に
は溶融型、昇華型、転写発色型の熱転写プリンタを利用
することができるが、溶融型では高濃度画像は得られる
が階調性を出すことが難しく、逆に昇華型、転写発色型
では階調性は出せるが高い濃度を出すことが難しいとい
う欠点を有していた。この発明は従来の画像作成方法が
有する上記の欠点を解消し、画像作成工程が簡略でコス
トも低い画像作成方法を提供することを目的としてい
る。特に医療診断に耐え得る高濃度でかつ階調性の高い
画像を作成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1記載の画像作成方法は、熱によって転移す
る物質を含有する物質供与層を有する物質供与部材と、
転移された前記物質を受容して画像を形成する受像層を
有する受像部材とを、前記物質供与層と前記受像層とが
対向するように配置し、前記物質供与部材又は前記受像
部材の背面から加熱手段により加熱すると共に前記物質
供与部材及び前記受像部材を前記加熱手段から相対的に
微小移動させ、所要の画像形状に対応する前記物質を前
記受像層に転移させて前記受像部材上に所要の画像を形
成する画像作成方法において、前記画像形状に対応する
前記物質を前記受像部材の前記受像層に転移させて画像
を形成した後に、この画像形成済みの前記受像部材の前
記受像層と未使用の前記物質供与部材の前記物質供与層
とを対向して配置し、前記物質供与部材又は前記受像部
材の背面から前記加熱手段により同一の前記画像形状又
は同一の前記画像形状の一部を加熱し、前記画像形成済
みの前記受像層に前記物質を複数回重ねて転移して多重
転写画像を形成し、前記多重転写画像は階調を有しかつ
透過濃度が2.0以上の画像濃度を有し、必要とされる
前記画像濃度が前記物質の転移1回で形成可能な最大濃
度の整数倍の濃度と前記最大濃度に満たない濃度との和
により達成するように各画像毎に演算を行い、この演算
結果に基づき前記最大濃度を形成するような前記物質の
転移を0を含む整数回行い、更に前記最大濃度に満たな
い濃度を形成するような前記物質の転移を行い、前記最
大濃度を形成するような前記物質の転移は前記物質供与
部材として溶融型熱転写リボンを用い、更に前記最大濃
度に満たない濃度を形成するような前記物質の転移は、
前記物質供与部材として昇華型熱転写リボンを用いかつ
前記受像部材に昇華性色素受像層を有する部材を用いる
か又は顕色剤含有層を有する前記物質供与部材を用いか
つ発色剤含有層を有する前記受像部材を用いるか又は発
色剤含有層を有する前記物質供与部材を用いかつ顕色剤
含有層を有する前記受像部材を用いることを特徴として
いる。又請求項2記載の画像作成方法は、前記物質供与
部材から前記画像形状に対応する前記物質を前記受像部
材の前記受像層に転移させて画像を形成した後に、この
画像形成済みの前記受像部材の前記受像層に別の新規受
像層を転移し、この新規受像層に前記物質を複数回重ね
て転移して多重転写画像を形成することを特徴としてい
る。この発明を図1乃至図8に基づき説明する。図1は
この発明の高濃度階調画像を作成する熱転写システムの
概略図、図2は多重転写の動作を説明する説明図、図3
は図1で使用する熱転写リボン及び受像シートの構成
図、図4は熱昇華型転写媒体を用いる場合の熱転写リボ
ン及び受像シートの構成図、図5は熱転写発色型媒体を
用いる場合の熱転写リボン及び受像シートの構成図、図
6は熱溶融型以外の媒体を含有する熱転写リボンを利用
して多重転写する場合の受像層転写手段を別途設ける熱
転写システムの概略図、図7は複数の熱転写リボンを並
列に用いる熱転写システムの概略図、図8は複数の熱転
写リボンを直列に用いる熱転写システムの概略図であ
る。図1に示す熱転写システムAは物質供与部材を構成
する未使用の熱転写リボン1を巻着する元巻マガジン2
と、この熱転写リボン1を加熱手段を構成するサーマル
ヘッド3と転写ドラム4との間にガイドしながら搬送す
るガイドローラ5及び巻取ローラ6と、受像部材を構成
する受像シート7をこの搬送される熱転写リボン1と転
写ドラム4との間に送り込む送りローラ8を有してい
る。転写ドラム4の外周には送りローラ8で搬送される
受像シート7の先端部を挟持する先頭部保持手段4aと
受像シート7の後端部を保持する後端部保持手段4bと
が装着されている。この転写ドラム4の回転軸4cには
駆動モータ4d及び回転角度検出手段9、例えばロータ
リーエンコーダ等が係合している。転写ドラム4の回転
角度は回転角度検出手段9を介して熱転写システムの制
御手段10に送られている。この制御手段10は送りロ
ーラ8、巻取ローラ6、転写ドラム4の駆動モータ4d
及びサーマルヘッド3にも接続しており、それぞれの動
作を制御している。なおここでは加熱手段としてサーマ
ルヘッド3を用いているが、転写の熱源に使用できれば
これに限定されるものではなく、レーザー光源、フラッ
シュランプ、LEDでもよい。次に図1における熱転写
システムAの動作を説明する。送りローラ8で搬送され
る受像シート7の先端部は転写ドラム4の受像シート先
頭部保持手段4aに保持され、転写ドラム4の回転に伴
いサーマルヘッド3部に送られてくる。この時受像シー
ト7と熱転写リボン1は重ね合わされて搬送される。受
像シート7の所定の位置がサーマルヘッド3部に位置し
たことを回転角度検出手段9及び制御手段10が検知す
ると、受像シート7及び熱転写リボン1の搬送を停止す
る。その後サーマルヘッド3は画像入力手段11及び階
調・濃度読取り手段12を介して制御手段10に入力さ
れた画像信号に基づいて走査を行い、熱転写リボン1の
裏側から加熱して、熱転写リボン1の物質供与層の熱転
移物質を1ライン分受像シート7上に転写する。この受
像シート7上に転写が開始された位置及びその時の転写
ドラム4の回転角度は回転角度検出手段9を介して制御
手段10内に記憶される。その後制御手段10は転写ド
ラム4を微小角度回転させ転写ドラム4に巻着する受像
シート7をサーマルヘッド3に対し微小距離送り出すと
共に巻取ローラ6を微小回転させ熱転写リボン1を順次
巻き取る。このサーマルヘッド3に対する熱転写リボン
1の搬送速度は、熱転写リボン1の経済性を考慮してサ
ーマルヘッド3に対する受像シート7の送り速度よりも
小さい速度に制御することが望ましい。このように受像
シート7を順次送り出しながら熱転写リボン1の熱転移
物質を順次受像シート7に転移させて第1回目の画像転
写を終了する。この時受像シート7の後端は図2に示す
ように後端部保持手段4bにより保持されるため、転写
ドラム4から離れることなく回転する。第1回目の画像
転写が行われた受像シート7は転写ドラム4の回転によ
り再度サーマルヘッド3部に送られてくる。転写ドラム
4の回転角度が制御手段10が記憶する第1回目の画像
転写開始転角度と一致した時に転写ドラム4はその回転
を停止し、再度サーマルヘッド3により同一画像を先の
画像上に重ねて転写する。この多重転写を所定回数繰り
返して形成される画像の透過濃度Dは2.0以上、好ま
しくは3.0以上である。なお透過濃度Dは数式1によ
り表わされる。
【数1】 又同一画像を先の画像に重ねて転写する際には、画像入
力手段11に入力されている画像情報は階調・濃度読取
り手段12に入力され、画像各部の階調・濃度が判断さ
れ詳細に分類される。この分類により画像各部の多重転
写回数が定められる。即ち、最明部に当たる画像部の転
写回数は当初のみ(1回)であり、ハーフトーンでは順
次転写回数が増加し、最暗部(最高濃度部)では最大多
重転写回数となる。このように画像の各部により転写回
数を変更することで高階調でしかも所要の透過濃度Dを
有する画像を作成することが可能になる。この熱転写シ
ステムAで医療診断用の画像を作成するためには最低で
も256階調は必要となる。更に解像度を示す線密度と
しては300dpi以上が好ましい。階調を細かくする
ことで微妙な濃度変化を再現し、線密度を大きくするこ
とで入力された画像情報を忠実に再現する。受像シート
7への全ての画像転写が終了すると制御手段10は転写
ドラム4の先頭保持手段4a及び後端部保持手段4bの
保持を解除して、受像シート7を搬送ガイド13に挿入
し、搬出ローラ14に挟持して外部に排出する。次に熱
転写リボン1及び受像シート7の構成を図3に基づき説
明する。この熱転写リボン1は支持体1a上に物質供与
層1bを有しており、この物質供与層1b内には加熱手
段であるサーマルヘッド3の熱によって受像シート7に
転移する熱転移物質を含有している。この熱転写リボン
1に用いられる支持体1aとしては、寸法安定性がよく
画像記録時の加熱に耐えるものが必要であるが、一般的
には普通紙、コンデンサー紙、ラミネート紙及びコート
紙等の紙類;ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリイ
ミド等の樹脂フィルム類;紙と樹脂フィルムとの複合体
ならびにアルミ箔等の金属シートなどを挙げることがで
きる。支持体1aの厚みは、通常30μm以下、好まし
くは2〜30μmの範囲内である。支持体1aの厚みが
30μmを超えると、熱伝導性が劣化して印字品質の低
下を招くことがある。なお、支持体1aの裏面側の構成
については任意であり、例えばAST層等のバックコー
ト層やスティッキング防止層を設けてもよい。このステ
ィッキング防止層等の厚みは0.1〜1μmの範囲にす
るのが好ましい。又物質供与層1bの熱転移物質として
は、熱溶融型転写媒体を含有する場合と、熱昇華型
転写媒体を含有する場合と、熱転写発色型媒体を含有
する場合が挙げられる。これら熱転移物質の構成に伴い
受像シート7の構成も異なってくる。先ず熱溶融型転
写媒体を用いる場合は図3における物質供与層1bに
は、無機及び有機の顔料ならびに染料等の色材を含有す
る。この無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブ
ラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウ
ム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウム
のクロム酸塩などが挙げられる。また、有機顔料として
は、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アン
トアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バ
ット染料顔料、フタロシアニン顔料、例えば銅フタロシ
アニン及びその誘導体ならびにキナクリドン顔料などが
挙げられる。さらに、染料としては、酸性染料、直接染
料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料などが挙
げられる。この場合の受像シート7は支持体7aが受像
層を兼用する。支持体7aはポリエチレン等の公知な材
料で構成されるが、良好な耐熱強度を有するとともに寸
法安定性の高いこと材料であることが望ましい。熱溶融
型転写媒体を用いると、1回の転写で高濃度の画像を得
ることができるが、反面階調性を出すことが難しくなる
ため、線密度を大きくするとともに画像各部の階調を詳
細に判断し分類する必要がある。次に熱昇華型転写媒
体を用いる場合の熱転写リボン1及び受像シート7の構
成を図4に基づき説明する。図4の熱転写リボン1の支
持体1a上に設けられる物質供与層1cには、熱拡散性
もしくは昇華性を有する熱拡散性色素を含有する。この
熱拡散性色素としては、シアン色素、マゼンタ色素、イ
エロー色素を挙げることができる。これらの色素は1又
は複数で黒色色素を構成する。この熱拡散性色素はバイ
ンダー樹脂に混入されて物質供与層1cとしてのインク
層を構成する。このインク層は単層に限らず複数層から
構成されていても良い。バインダー樹脂としては、感熱
転写記録分野で公知の樹脂を用いることが可能である
が、好ましいのは以下に述べるアセタール系樹脂及び/
又はセルロース系樹脂である。アセタール系樹脂として
は、アセタール系の程度、アセチル基等の含有率によっ
て種々の化合物があり、代表例にポリビニルアセトアセ
タール、ポリビニルブチラール等を挙げることができ
る。又感熱転写記録分野での公知樹脂としては、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルエー
テル、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリスチ
レン共重合体、アイオノマー樹脂等を挙げることができ
る。更にインク層には各種の添加剤を添加することがで
き、その添加剤としてはフッ素樹脂、界面活性剤、ワッ
クス類等の剥離性化合物、金属微粉末、シリカゲル、カ
ーボンブラック、樹脂微粉末等のフィラー、バインダー
成分と反応可能な硬化剤(例えはイソシアネート類やア
クリル類やエポキシ類等の放射線活性化合物)等を挙げ
ることができる。又、転写を促進するため、例えば特開
昭59−106997号等に記載されたワックスや高級
脂肪酸エステル等の熱溶融性物質を用いることができ、
添加剤の添加量については、添加剤の種類や添加目的に
より一律に決められないが、添加剤全体としては、通常
バインダー樹脂に対して20重量%以下の範囲である。
なおインク層と支持体1aとの間には、接着性等を高め
るために、下引き層を設けることができる。さらに、イ
ンク層の上には、融着防止層を設けることができる。そ
の厚みは通常0.01〜5μm、好ましくは0.05〜
1μmの範囲である。0.01μm未満では、融着の防
止硬化が十分に発現しないし、また5μmを超えると、
インク層から受像層への熱拡散性色素の拡散を阻害し、
十分な画像濃度が得られにくくなるので好ましくない。
融着防止層は通常、例えばポリエチレンワックス、アミ
ドワックス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、フ
ッ素、リン酸エステル系の界面活性物質シリコンオイ
ル、シリコン樹脂、フッ素系樹脂等により形成すること
ができる。また、支持体の裏面(インク層とは反対側)
には、感熱ヘッドが支持体に粘着やスティッキング、シ
ワの発生するのを防止する目的でスティッキング防止層
を有していてもよい。このスティッキング防止層の厚み
は0.1〜1μmの範囲にするのが好ましい。さらに、
熱転写記録用インクシートにパーフォレーションを形成
したり、あるいは色相の異なる区域の位置を検出するた
めの検知マーク等を設けることによって、使用時の便を
図ることができる。この熱昇華型転写媒体を受容する受
像シート7には、支持体7a上に受像層7bが設けられ
ている。この受像層7bは、熱昇華性色素受像層であ
り、受像層用バインダーと各種の添加剤とで形成され
る。場合によっては受像層用バインダーのみから形成す
ることもできる。受像層用バインダーとしては、ポリエ
ステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモ
ノマーとの共重合体(例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニルーイソブチルエーテル共重合体
等)、アクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポ
リカーボネート、三酢酸セルロース、スチレン−アクリ
レート樹脂、ビニルトルエン−アクリレート樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロ
ラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げるこ
とができる。これらの中でも好ましいのは、塩化ビニル
−イソブチルエーテル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等
である。前記各種の樹脂は新たに合成して使用しても良
いが、市販品を使用することもできる。上記各種の樹脂
に反応活性点があれば、その反応活性点を利用して、あ
るいは反応活性点がなければそれを付与して、放射線、
熱、湿気触媒等により、架橋もしくは硬化しても良い。
その場合には、エポキシやアクリルの如き放射線活性モ
ノマーやイソシアナートの如き架橋剤を用いることがで
きる。この受像層7bには、剥離剤、酸化防止剤、UV
吸収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒
子、)、顔料を添加しても良い。また、増感剤として可
塑剤等を添加しても良い。剥離剤としては、シリコーン
オイル(シリコーン樹脂と称されるものも含む。);ポ
リエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダ
ー等の固形ワックス類;弗素系,燐酸エステル系の界面
活性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好まし
い。このシリコーンオイルは、単に添加するタイプ(単
純添加型)と、硬化もしくは反応させるタイプ(硬化反
応型)とがある。単純添加型の場合には、バインダーと
の相溶性を向上させるために、変性シリコーンオイルを
使用するのが好ましい。前記酸化防止剤としては、特開
昭59−182785、同60−130735、特開平
1−127387等に記載の酸化防止剤及び写真その他
の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとし
て公知の化合物を挙げることができる。前記UV吸収剤
及び光安定剤としては、特開昭59−158287、同
63−74686、同63−145089、同59−1
96292、同62−229594、63−12259
6、同61−283595、特開平1−204788等
に記載の化合物及び写真その他の画像記録材料における
画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げる
ことができる。前記フィラーとしては、無機微粒子や有
機樹脂粒子を挙げることができる。この無機微粒子とし
しては、シリガゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸
性白土、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有
機微粒子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒
子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂微粒子等の樹脂粒
子を挙げることができる。これらの無機・有機樹脂粒子
は比重により異なるが、0.1〜70重量%の添加が好
ましい。前記顔料としては、代表例としてチタンホワイ
ト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリ
カ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土等
を挙げることができる。前記可塑剤としては、フタル酸
エステル類(例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブ
チル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル等)、ト
リメリット酸エステル類(例えばトリメリット酸オクチ
ルエステル、トリメリット酸イソノニルエステル、トリ
メリット酸イソデソルエステル等)、プロメリット酸オ
クチルエステル等のピロメリット酸エステル類、アジピ
ン酸エステル類(アジピン酸ジオクチル、アジピン酸メ
チルラウリル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、ア
ジピン酸エチルラウリル等)、その他オレイン酸エステ
ル類、コハク酸エステル類、マレイン酸エステル類、セ
バチン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化
大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エ
ポキシ類、さらには、リン酸トリフェニル、リン酸トリ
クレジル等の正リン酸エステル類、トリフェニルホスフ
ァイト、トリス・トリデシルホスファイト、ジブチル・
ハイドロジエン・ホスファイト等の亜燐酸エステル類、
エチルフタリルエチルグリコート、ブチルフタリルブチ
ルグリコート等のグリコールエステル類等があげられ
る。熱昇華型転写媒体を用いると、階調性をある程度出
すことはできるが、1回の転写で高濃度の画像を得るこ
とができないため、高濃度部分を実現するためには転写
回数を増加させる必要がある。次に熱転写発色型媒体
を用いる時の熱転写リボン1及び受像シート7の構成を
図5に基づき説明する。この場合には支持体1a上に顕
色剤または発色剤を含有する物質供与層1dを設けた熱
転写リボン1と、支持体7a上に発色剤または顕色剤を
含有する受像層7cを設けた受像シート7とを用いる。
この受像層7cと物質供与層1dに含有される発色剤と
顕色剤は相互に異なる関係が必要で、物質供与層1dに
顕色剤が含有される場合には受像層7cに発色剤が含有
され、物質供与層1dに発色剤が含有される場合には受
像層7cに顕色剤が含有されることになる。熱転写リボ
ン1の物質供与層1dを受像シート7の受像層7cに対
向して密着させ、加熱手段たるサーマルヘッド3により
物質供与層1dの顕色剤または発色剤を受像層7cに転
写させるとともに加熱により十分に発色させる。この顕
色剤に対する要求特性は、1)顕色能が高い、2)安定
性が高く、昇華性、揮発性がなく経時劣化を示さない、
3)安定性または堅牢性が高い発色画像を与える等があ
げられ、モノフェノール系、ジフェノール系、ポリフェ
ノール系と非フェノール系化合物に大別することができ
る。その具体的な化合物として、1)モノフェノール
系:安息香酸誘導体、フタル酸誘導体、ナフトエ酸誘導
体、ヒドロキシジフェニルスルホン誘導体等、2)ジフ
ェノール系:ビスフェノールA、ビスフェノールスルホ
ン、ビスフェノールスルフィド等の誘導体及びこれらの
類似体、ジヒドロキシ安息香酸エステル誘導体等、3)
ポリフェノール系:没食子酸誘導体、トリフェノール誘
導体等、4)非フェノール系:金属錯体化合物、サッカ
リン誘導体、チオ尿素誘導体等がある。又発色剤に対す
る要求特性は、1)無色または白色に近いこと、2)顕
色剤との敏速な発色反応を起こして濃色を呈示するこ
と、3)発色後においても光空気などに安定であるこ
と、4)安価に工業的量産化されること等を挙げること
ができ、これらを満足させる代表的なロイコ染料とし
て、トリフェニルメタン系、フタリド系(この系はさら
にトリフェニルメタン系、アザ系、インドリル系等にわ
けられる)、フルオラン系その他としてフェノチアジン
系またはフェノキシジン系染料、ローダミンラクタム
系、スピロピラン系、オーラミン系、クロメノインドー
ル系等の染料がある。熱転写発色型媒体を用いた場合に
も、階調性をある程度出すことはできるが、1回の転写
で高濃度の画像を得ることができないため、高濃度部分
を実現するためには転写回数を増加させる必要がある。
なお以上述べた受像シート7に共通する物性として、転
写後の密着工程の作業性を高めるため、滑り性は次の条
件を満たすことが要求される。即ち支持体7a裏面の中
心線上の平均表面粗さが、0.1から2.0μmの範囲
にあることである。この表面粗さは、例えばマット剤の
添加により達成される。マット剤の粒径は0.2〜6.
0μm程度が好ましく、これ以上の粒径ではピンホール
となりやすく、また小さずぎると効果がない。ただし、
0.2μm以下或いは6.0μm以上の粒径のものも、
全マット剤の30%以内であれば特に問題を生じない。
マット剤の材質としては、シリカ、ガラス粉、アルカリ
土類金属或いはカドミウム、亜鉛などの炭酸塩、澱粉誘
導体、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリル
樹脂、アクリロニトリル、ポリカーボネートなどの樹脂
等の微粒子が用いられる。又、受像シート7に共通する
他の物性としては表面抵抗率が、25℃、25%PHの
雰囲気下で、1012Ω以下であることである。表面抵抗
率がこれ以上であると、帯電が発生しやすく、ゴミの付
着等によりピンホール等が発生しやすくなり好ましくな
い。表面抵抗率を低下させる手段として、導電性金属、
金属酸化物或いは導電性高分子化合物等の導電性物質の
添加が挙げられる。導電性金属、金属酸化物は蒸着によ
って成膜されても良いし、微粒子の形で添加されても良
い。導電性高分子化合物は、溶剤に溶解、分散、乳化等
された後、塗布しても良い。導電成金属、金属酸化物と
しては、Al,Cu,Zn,Sn,Ti,ZnO,Ti
O2 ,SnO2 ,MgOなどが例として挙げられる。導
電性金属、金属酸化物としては、これに限らず、また二
種以上の合金、微量金属の含有等があっても、基本的な
導電性をみたせば、どんなものでも良い。導電性高分子
化合物としては、例えばポリビニルベンゼンスルホン酸
塩類、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロ
リド、米国特許第4,108,802 号、同第4,118,231号、同
第4,126,467号、同第4,137,217号に記載の4級塩ポリマ
ー類、米国特許第4,070,189号、特開昭61-296352号、同
61-62033号等に記載のポリマーラテックス等が好まし
い。その他、特開平2-110447号、394頁記載の活性剤
を併用してもよい。この他、導電性を得るためカーボン
ブラックの添加も効果がある。以上述べた熱転写リボン
1及び受像シート7を用いて階調性を有し、しかも所要
の最高濃度を実現する画像を作成するためには次のよう
な多重転写を行う。即ち第1番目としては必要とされる
最高濃度に対し、毎回均等な濃度分を転写して目的の濃
度を達成するものである。即ち熱転写リボン1の物質供
与層1b,1c,1dの熱転移物質の1回の転移で受像
シート7に形成し得る濃度を予め制御手段10に入力し
ておき、これと画像入力手段11から入力され階調・濃
度読取り手段12から入力された画像の最高濃度を比較
し転写回数を求めるものである。この場合には常に一定
の濃度を転写するため熱転写リボン1は物質供与層1
b,1c,1dとして熱溶融型転写媒体を含有する場
合、熱昇華型転写媒体を含有する場合、熱転写発色
型媒体を含有する場合、いずれの場合においても1種類
だけでよい。但し最暗部以外の画像部の濃度が濃くなり
過ぎないように、階調・濃度読取り手段12により、画
像各部の階調を判断し、画像各部の転写回数は制御す
る。なお熱溶融型以外、即ち熱昇華型転写媒体を含有
する熱転写リボン1又は熱転写発色型媒体を含有する
熱転写リボン1を利用して多重転写する場合には、各転
写時の受像シート7に所定の受像層が必要となるため、
図6に示すような受像層転写手段15を別途設ける。こ
の受像層転写手段15は熱転写リボン1の構成に応じた
受像層を有する受像層転写媒体16と、この受像層転写
媒体16を巻着する元巻マガジン17、受像層転写媒体
16を転写ドラム4に押圧して受像層を受像シート7に
転写する転写ローラ18と、転写後の受像層転写媒体1
6を巻き取る巻取マガジン19とを有している。ここで
熱転写リボン1の構成に応じた受像層とは、例えば熱昇
華型転写媒体の熱転写リボン1を用いる場合には熱昇華
性色素受像層であり、発色剤又は顕色剤を含有する熱転
写発色型媒体の熱転写リボン1を用いる場合にはそれぞ
れ顕色剤又は発色剤を含有する受像層となる。この受像
層転写手段15は、熱転写リボン1の物質供与層1b,
1c,1dの熱転移物質を転移した受像シート7に、制
御手段10の制御により転写ローラ18を介して受像層
転写媒体16を押圧し、受像シート7の転写画像上に所
定の受像層を転写する。新たな受像層を被覆した受像シ
ート7は再度サーマルヘッド3部に送られてくる。転写
ドラム4の回転角度が制御手段10が記憶する第1回目
の画像転写開始角度と一致した時に転写ドラム4はその
回転を停止し、再度サーマルヘッド3により同一画像を
先の画像上に重ねて転写する。以上のような動作を繰り
返して多重転写を行い、所要の最高濃度を実現する。次
に第2番目としては必要とされる最高濃度を、物質供与
層1b,1c,1dの熱転移物質の転移1回で形成可能
な最大濃度の整数倍の転写と、この最大濃度に満たない
濃度の転写により達成するものである。そのためには第
1番目と同様に1回の転移で形成し得る最大濃度を予め
制御手段10に入力するとともに、入力された画像の最
高濃度を制御手段10で解析し、最大濃度の転写回数と
残りの必要な濃度を計算する。この最大濃度の転写回数
は画像の最高濃度及び熱転写リボン1の最大濃度の値に
より異なり0回の場合もある。制御手段10は階調・濃
度読取り手段12により、画像各部の階調・濃度を判断
しながら、求められた回数の転写を実行するとともに、
残りの必要な濃度分の転写を行うべくサーマルヘッド3
による印字を制御する。この場合にも熱転写リボン1は
物質供与層1b,1c,1dとして熱溶融型転写媒体
を含有する場合、熱昇華型転写媒体を含有する場合、
熱転写発色型媒体を含有する場合、いずれの場合にお
いても1種類だけでもよいが、残りの必要な濃度分の転
写を行う熱転写リボン1を最大濃度を実現する熱転写リ
ボン1と別のものにしてもよく、この場合には複数の熱
転写リボン1を用いることになる。複数の熱転写リボン
1を用いるケースを図7に基づき説明する。この熱転写
システムAでは最大濃度を実現する熱転写リボン21と
しては熱溶融型転写媒体を含有するものを用い、残りの
必要な濃度を実現する熱転写リボン31としては熱昇華
型転写媒体を含有するもの又は熱転写発色型媒体を含有
するものを用いる。なお熱溶融型以外の熱転写リボン3
1を用いる場合には、受像シート7の受像層は熱昇華型
転写媒体又は熱転写発色型媒体に対応するものでなけれ
ばならない。図7において2種類の熱転写リボン21,
31はそれぞれ別の搬送系で搬送される。即ち熱溶融型
以外の熱転写リボン31は元巻マガジン32、ガイドロ
ーラ35、巻取ローラ36からなる搬送系30で搬送さ
れ、熱溶融型の熱転写リボン21は元巻マガジン22、
ガイドローラ25、巻取ローラ26からなる搬送系20
で搬送される。この2つの搬送系20,30は一方が転
写ドラム4に接触する転写位置(a)にある場合には、
他方は転写ドラム4に触れない退避位置(b)に位置す
るように制御手段10により制御されている。2種類の
熱転写リボン21,31を用いる熱転写システムAで
は、先ず熱溶融型以外の搬送系30が転写位置(a)に
位置し、受像シート7の受像層に階調性を有する画像を
転写する。なお搬送系30で複数回の転写を行う場合に
は図6に示すような受像層転写手段が別途必要になる。
搬送系30での転写が終了した後、熱溶融型の搬送系2
0を転写位置(a)に移動し受像シート7に重ねて画像
を転写し、必要な濃度を確保する。なお図7における熱
転写システムAではサーマルヘッド3及び転写ドラム4
を1組設け、これらに交互に接触する熱転写リボン1の
搬送系を並列に2組設けているが、図8に示すように固
定した2つの搬送系40,50を直列に配設し、それぞ
れの搬送系に独立した2組のサーマルヘッド43,53
及び転写ドラム44,54を設けるものでもよい。この
場合にも先に転写する搬送系40には、熱溶融型以外の
熱転写リボン41を巻着する元巻マガジン42とガイド
ローラ45及び巻取ローラ46を用いる。又熱転写リボ
ン41の構成に応じた受像層を有する受像層転写媒体1
6を巻着する元巻マガジン17と転写ローラ18及び巻
取マガジン19から構成される受像層転写手段15を付
設する。搬送系40で所定の多重転写が行われた受像シ
ート7は、制御手段10により転写ドラム44の先頭保
持手段44a及び後端部保持手段44bの保持を解除さ
れ、搬送ガイド13に挿入されて搬出ローラ14に挟持
され搬送系50に送られる。この搬送系50には、熱溶
融型の熱転写リボン51を巻着する元巻マガジン52と
ガイドローラ55及び巻取ローラ56が配設される。こ
こで受像シート7に重ねて画像を転写し、必要な濃度を
確保する。次に請求項9乃至請求項11記載の発明を図
9乃至図10に基づき説明する。図9は請求項9乃至請
求項11記載の発明の高濃度階調画像を作成する熱転写
システムの概略図、図10は図9で使用する熱転写リボ
ン及び受像シートの構成図である。図9の熱転写システ
ムAは、透明支持体の両面に受像層を設けた受像シート
107を送り込む送りローラ108と、この受像シート
107を両面から挟む位置に配設される2本の熱転写リ
ボン101と、それぞれの熱転写リボン101を巻着す
る2個の元巻マガジン102と、それぞれの熱転写リボ
ン101の外側に1台ずつ配設されるサーマルヘッド1
03a,103bと、これらサーマルヘッド103a,
103b間に熱転写リボン101をガイドしながら搬送
するガイドローラ105と、使用済みのそれぞれの熱転
写リボン101を巻き取る2個の巻取ローラ106とを
有している。又受像シート107は熱転写リボン101
の外部に配設される微動搬送ローラ109に挟持され、
両面を熱転写リボン1に挟まれながらサーマルヘッド1
03a,103b間の転写搬送路113を通過する。こ
の微動搬送ローラ109は制御手段110によりその回
転角度を厳密に制御されており、受像シート107の転
写搬送路113での微小移動を可能にしている。2本の
熱転写リボン101のそれぞれ外側に配設されるサーマ
ルヘッド103a,103bは、制御手段110の制御
を受けて受像シート107の両面からの印字をそれぞれ
独立に行うため、相互の印字位置を距離dだけ離して配
設される。この距離dは、受像シート107の両面から
鏡像の関係にある2つの画像を転写するため、微動搬送
ローラ109による受像シート107の1回の微小移動
距離Δの整数倍、即ちd=nΔの関係を有している。こ
の微小移動距離Δはサーマルヘッド103a,103b
による副走査距離に該当しており、主走査により熱転写
リボン101の物質供与層の熱転移物質を1ライン分受
像シート107上に転写した後、副走査によりΔずつ送
り、次の1ライン分の転写を行う。この送り操作をn回
繰り返すとサーマルヘッド103aで転写したラインが
サーマルヘッド103bに到達する。これにより時間差
をおいて受像シート107の両面から相互の位置関係が
50μm以内となる鏡像の画像を形成することができ
る。又この2つのサーマルヘッド103a,103b間
には転写搬送路113を挟む位置に位置検出センサ11
4が配設されており、先行するサーマルヘッド103a
で受像シート107の端部に記録された画像転写開始点
を読み取り、その読取り信号を制御手段110に送って
いる。制御手段110はこの信号を受けて微動搬送ロー
ラ109の送り回転角度を微調整し、サーマルヘッド1
03bで転写する画像とサーマルヘッド103aで転写
した画像との相互の位置関係をより正確に一致させる。
このように受像シート107の両面から転写を行って形
成される画像の透過濃度Dは2.0以上、好ましくは
3.0以上である。又画像の階調性は最低でも256階
調は必要である。更に解像度を示す線密度としては30
0dpi以上が好ましい。次に図9で使用する熱転写リ
ボン101及び受像シート107の構成を図10に基づ
き説明する。この熱転写リボン101は支持体101a
上に物質供与層101cを有しており、この物質供与層
101c内には加熱手段であるサーマルヘッド103
a,103bの熱によって受像シート107に転移する
熱転移物質を含有している。この熱転移物質としては、
階調性を出しやすくするため前述した熱昇華型転写媒体
を含有するものが好ましい。又両面から熱昇華型転写媒
体を受容する受像シート107には透明支持体107a
の両面に受像層107bが設けられている。この受像層
107bは熱昇華性色素受像層であり、前述した受像層
用バインダーと各種の添加剤とで形成される。又透明支
持体107aとしては、例えばプラスチック(ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアクリル
等)、ガラス等がある。この透明支持体107aの厚さ
は補強性を考慮して50から300μmが好ましい。こ
の透明支持体107aの光透過率は光源光に対して80
%、好ましくは90%とする。受像シート107の物性
としては、転写後の密着工程の作業性を高めるため、前
述した滑り性の条件を満たすことが要求される。即ち受
像シート107裏面の中心線上の平均表面粗さが、0.
1から2.0μmの範囲にあることであり、この表面粗
さを達成するため前述したマット剤が添加される。又、
受像シート107の表面抵抗率は25℃、25%PHの
雰囲気下で1012Ω以下とする。表面抵抗率を低下させ
るために前述した導電性金属、金属酸化物或いは導電性
高分子化合物等の導電性物質の添加がなされる。次に請
求項12乃至請求項13記載の発明を図11乃至図12
に基づき説明する。図11は請求項12乃至請求項13
記載の発明の高濃度階調画像を作成する熱転写システム
の概略図、図12は図11で使用する熱転写リボン及び
受像シートの構成図である。この熱転写システムAは、
透明支持体の両面に感熱発色性の受像層を設けた受像シ
ート207を送り込む送りローラ208と、この受像シ
ート207を両面から挟む位置に配設される2本の熱転
写リボン201と、それぞれの熱転写リボン201を巻
着する2個の元巻マガジン202と、それぞれの熱転写
リボン201と受像シート207とを搬送途中で接触さ
せ、その後熱転写リボン201と受像シート207とを
それぞれ分離して搬送する接触部203と、熱転写リボ
ン201をガイドしながらこの接触部203に搬送する
ガイドローラ205と、接触後の熱転写リボン201を
巻取る2個の巻取ローラ206とを有する。又受像シー
ト207は熱転写リボン201の外部に配設される微動
搬送ローラ209に挟持され、両面を熱転写リボン20
1に挟まれながら転写搬送路213を通過する。この微
動搬送ローラ209は制御手段210によりその回転角
度を厳密に制御されており、受像シート207の転写搬
送路213での微小移動を可能にしている。接触部20
3には熱転写リボン201を受像シート207に押圧し
ながら搬送するための透明部材で構成される一対のプレ
ッシャローラ204が配設され、このプレッシャローラ
204外側に一対のレーザ光の光源212が配設されて
いる。光源212よりプレッシャローラ204を透過し
て熱転写リボン201に照射されるレーザービームの照
射熱エネルギーによりそれぞれの熱転写リボン201に
設けられる物質供与層の熱転移物質が加熱溶融される。
この光源212としてはキセノンフラッシュ、レーザ、
LEDアレイ等が用いられる。キセノンフラッシュとし
ては10W/cm2以上、レーザ光源としては50mW
以上のものが好ましい。プレッシャローラ204を形成
する透明部材は物質供与層にレーザ光を集光するための
光学部材を兼ねることが好ましい。レーザ光は通常の場
合その断面が若干楕円状となっているが、集光効果を有
する透明部材を透過することでシリンドリカルレンズ効
果を受けて集束する。このためレーザ光はスポット形状
補正を受け、断面が正確な円状となり高解像度の印字が
得られる。一対の光源212は制御手段210が発する
画像記録信号に基づいて受像シート207に設けられる
受像層の両面から鏡像の関係になる画像のレーザービー
ムを同時に出力する。このレーザービームにより熱転写
リボン201の物質供与層の熱転移物質が溶融し、プレ
ッシャローラ204に受像シート207と熱転写リボン
201を挟持押圧することで、加熱溶融した熱転移物質
を受像シート207の両面の受像層に転写記録する。そ
の後熱転写リボン201は巻取ローラ206の回転によ
り搬出され、受像シート207はプレッシャローラ20
4の回転により外部に排出される。以上の動作により受
像シート207の両面から相互の位置関係が50μm以
内となる鏡像の画像を形成することができる。このよう
に受像シート207の両面から転写を行って形成される
画像の透過濃度Dは2.0以上、好ましくは3.0以上
である。又画像の階調性は最低でも256階調は必要で
ある。更に解像度を示す線密度としては300dpi以
上が好ましい。なお片側の光源212より照射されるレ
ーザービームで、受像シート207の両面に配置される
熱転写リボン201の物質供与層の熱転移物質が加熱溶
融される場合には光源212は片側のみでもよい。次に
図11で使用する熱転写リボン201及び受像シート2
07の構成を図12に基づき説明する。この熱転写リボ
ン201は支持体201aの一面に物質供与層201d
を有しており、他面には光熱交換層201eを有してい
る。この物質供与層201dには前述の熱転写発色型媒
体と同様な顕色剤または発色剤が含有されており、受像
シート207にも透明支持体207aの両面に発色剤ま
たは顕色剤を含有する受像層207cが設けられてい
る。この受像層207cと物質供与層201dに含有さ
れる発色剤と顕色剤は前述の熱転写発色型媒体と同様に
相互に異なる関係が必要である。光熱交換層201e
は、レーザービームの照射により光を熱に変換するため
カーボンブラックを含有しバインダーとしては熱可塑性
樹脂が用いられ、光源212に対向して配置される。又
近赤外吸収色素を含有しバインダーとしてエンジニアリ
ングプラスチックを用いてもよい。なお支持体201a
が光熱交換層を兼ねてもよいし、又物質供与層201d
が光熱交換層を兼ねてもよい。熱転写リボン201の物
質供与層201dを受像シート207の受像層207c
に対向して密着させ、加熱手段たるレーザービームによ
り光熱交換層201eを介して物質供与層201dの熱
転移物質を受像層207cに転移させるとともに加熱に
より十分に発色させる。この物質供与層201dまたは
受像シート207の受像層207cに含有される顕色剤
又は発色剤に要求される特性は前述の熱転写発色型媒体
の場合と同様である。
【作用】請求項1記載の画像作成方法は、物質供与部材
の物質供与層と受像部材の受像層とを対向して配置し、
物質供与部材又は受像部材の背面から加熱手段により加
熱すると共に物質供与部材及び受像部材を微小移動さ
せ、所要の画像形状に対応する熱転移物質を受像層に転
移させて受像部材上に所要の画像を形成する。次にこの
画像形成済みの受像層と未使用の物質供与層とを対向し
て配置し、再度加熱手段により同一の画像形状又は画像
形状の一部を加熱し、画像形成済みの受像層に熱転移物
質を複数回重ねて転移し、多重転写画像を形成する。多
重転写画像は階調を有しかつ透過濃度が2.0以上の画
像濃度を有し、必要とされる画像濃度が前記物質の転移
1回で形成可能な最大濃度の整数倍の濃度と前記最大濃
度に満たない濃度との和により達成するように各画像毎
に演算を行い、この演算結果に基づき最大濃度を形成す
るような物質の転移を0を含む整数回行い、更に前記最
大濃度に満たない濃度を形成するような物質の転移を行
う。最大濃度を形成するような物質の転移は物質供与部
材として溶融型熱転写リボンを用い、更に最大濃度に満
たない濃度を形成するような物質の転移は、物質供与部
材として昇華型熱転写リボンを用いかつ受像部材に昇華
性色素受像層を有する部材を用いるか又は顕色剤含有層
を有する前記物質供与部材を用いかつ発色剤含有層を有
する受像部材を用いるか又は発色剤含有層を有する物質
供与部材を用いかつ顕色剤含有層を有する受像部材を用
いる。請求項2記載の画像作成方法は、物質供与部材か
ら熱転移物質を受像部材の受像層に転移させて画像を形
成した後に、この受像層に別の新規受像層を転移し、こ
の新規受像層に重ねて熱転移物質を転移して多重転写画
像を形成する。
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の画
像作成方法は、画像形成済みの受像層に熱転移物質を複
数回重ねて転移し多重転写画像を形成することで、高濃
度でかつ階調性の高い画像を作成することができる。ま
た、高階調及び透過濃度を2.0以上とすることで、医
療診断に耐え得る画像を作成することができる。また、
最大濃度分の転移と最大濃度に満たない濃度分の転移を
分けて行うことにより、的確な濃度分の画像を作成する
ことができる。最大濃度分の転移は溶融型熱転写リボン
を用い、最大濃度に満たない濃度分の転移には熱昇華型
転写媒体又は熱転写発色型媒体を含有する物質供与部材
を用いることで、高濃度を容易に実現するとともに階調
性の高い画像を作成することができる。また、請求項2
記載の画像作成方法は、画像を形成した受像層に別の新
規受像層を転移し、この新規受像層に重ねて熱転移物質
を転移することで、熱昇華型転写媒体又は熱転写発色型
媒体を含有する物質供与部材でも的確な多重転写を行
い、高濃度でかつ階調性の高い画像を作成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高濃度階調画像を作成する熱転写システムの概
略図である。
【図2】多重転写の動作を説明する説明図である。
【図3】図1で使用する熱転写リボン及び受像シートの
構成図である。
【図4】熱昇華型転写媒体を用いる場合の熱転写リボン
及び受像シートの構成図である。
【図5】熱転写発色型媒体を用いる場合の熱転写リボン
及び受像シートの構成図である。
【図6】受像層転写手段を別途設ける熱転写システムの
概略図である。
【図7】複数の熱転写リボンを並列に用いる熱転写シス
テムの概略図である。
【図8】複数の熱転写リボンを直列に用いる熱転写シス
テムの概略図である。
【図9】高濃度階調画像を作成する別の熱転写システム
の概略図である。
【図10】図9で使用する熱転写リボン及び受像シート
の構成図である。
【図11】高濃度階調画像を作成する他の熱転写システ
ムの概略図である。
【図12】図11で使用する熱転写リボン及び受像シー
トの構成図である。
【符号の説明】
A熱転写システム 1 熱転写リボン 1b 物質供与層 3 サーマルヘッド 4 転写ドラム 7 受像シート 7b 受像層 9 回転角度検出手段 10 制御手段 12 階調・濃度読取手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間野 茂 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−176182(JP,A) 特開 昭58−205798(JP,A) 特開 昭61−11295(JP,A) 特開 平1−160689(JP,A) 特開 平3−53986(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱によって転移する物質を含有する物質供
    与層を有する物質供与部材と、転移された前記物質を受
    容して画像を形成する受像層を有する受像部材とを、前
    記物質供与層と前記受像層とが対向するように配置し、
    前記物質供与部材又は前記受像部材の背面から加熱手段
    により加熱すると共に前記物質供与部材及び前記受像部
    材を前記加熱手段から相対的に微小移動させ、所要の画
    像形状に対応する前記物質を前記受像層に転移させて前
    記受像部材上に所要の画像を形成する画像作成方法にお
    いて、 前記画像形状に対応する前記物質を前記受像部材の前記
    受像層に転移させて画像を形成した後に、この画像形成
    済みの前記受像部材の前記受像層と未使用の前記物質供
    与部材の前記物質供与層とを対向して配置し、前記物質
    供与部材又は前記受像部材の背面から前記加熱手段によ
    り同一の前記画像形状又は同一の前記画像形状の一部を
    加熱し、前記画像形成済みの前記受像層に前記物質を複
    数回重ねて転移して多重転写画像を形成し、 前記多重転写画像は階調を有しかつ透過濃度が2.0以
    上の画像濃度を有し、 必要とされる前記画像濃度が前記物質の転移1回で形成
    可能な最大濃度の整数倍の濃度と前記最大濃度に満たな
    い濃度との和により達成するように各画像毎に演算を行
    い、この演算結果に基づき前記最大濃度を形成するよう
    な前記物質の転移を0を含む整数回行い、更に前記最大
    濃度に満たない濃度を形成するような前記物質の転移を
    行い、 前記最大濃度を形成するような前記物質の転移は前記物
    質供与部材として溶融型熱転写リボンを用い、更に前記
    最大濃度に満たない濃度を形成するような前記物質の転
    移は、前記物質供与部材として昇華型熱転写リボンを用
    いかつ前記受像部材に昇華性色素受像層を有する部材を
    用いるか又は顕色剤含有層を有する前記物質供与部材を
    用いかつ発色剤含有層を有する前記受像部材を用いるか
    又は発色剤含有層を有する前記物質供与部材を用いかつ
    顕色剤含有層を有する前記受像部材を用いることを特徴
    とする画像作成方法。
  2. 【請求項2】前記物質供与部材から前記画像形状に対応
    する前記物質を前記受像部材の前記受像層に転移させて
    画像を形成した後に、この画像形成済みの前記受像部材
    の前記受像層に別の新規受像層を転移し、この新規受像
    層に前記物質を複数回重ねて転移して多重転写画像を形
    成することを特徴とする請求項1に記載の画像作成方
    法。
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