JP3142661B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3142661B2
JP3142661B2 JP04256851A JP25685192A JP3142661B2 JP 3142661 B2 JP3142661 B2 JP 3142661B2 JP 04256851 A JP04256851 A JP 04256851A JP 25685192 A JP25685192 A JP 25685192A JP 3142661 B2 JP3142661 B2 JP 3142661B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置の改良に関し、詳しくは、変速機の内部ロックを回
避しつつ変速応答性を高めるものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機の変速機構では、駆
動輪からエンジンへの動力伝達時に空転するワンウェイ
クラッチを備え、該ワンウェイクラッチを経た動力伝達
経路の形成時にエンジンブレーキの効かない状態を形成
している。このような自動変速機では、エンジンブレー
キの効かない変速段同志、又はエンジンブレーキの効か
ない変速段から効く変速段への変速時若しくはその逆方
向への変速時には、変速前の変速段を形成する摩擦要素
が開放しない締結途中の段階で既に変速後の変速段を形
成する摩擦要素が締結した場合であっても、ワンウェイ
クラッチの空転作用によりエンジン動力は変速後の動力
伝達経路を経て適切に駆動輪に伝達されるものの、エン
ジンブレーキの効く変速段同志での変速時には、ワンウ
ェイクラッチを経ない経路であるため、変速前後の各摩
擦要素の締結状態に伴い変速機構の内部ロックが生じ、
その結果、変速機構のブレーキング作用を招いて変速シ
ョックが生じると共に、摩擦要素に過度の負荷が掛か
り、これ等の耐久性が低下する憾みが生じる。
【0003】そのため、従来、上記の変速時の内部ロッ
クを防止すべく、本出願人は先に特公昭63−6377
8号公報において、エンジンブレーキの効く変速段同志
での変速時には、その変速の途中でエンジンブレーキの
効かない状態を設定時間の間だけ経由させ、その後に変
速後の変速段を形成して、変速前の変速段を形成する摩
擦要素が締結状態にある設定期間の間はワンウェイクラ
ッチの空転作用により変速機構の内部ロックを防止した
ものを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変速前
の変速段を形成する摩擦要素の開放の様子は、その開放
時での締結圧の油の温度等に依存して、その開放時間は
一定でなく、変化する。このため、上記提案のもので
は、エンジンブレーキの効かない状態を経由させる期間
が設定期間で一定である関係上、変速前の変速段を形成
する摩擦要素が未だ開放しない状態でエンジンブレーキ
の効かない状態の形成が終了する場合がある一方、変速
前の摩擦要素が既に開放した状態でもエンジンブレーキ
の効かない状態の形成が続く場合がある。その結果、前
者では、内部ロックの防止効果が顕著でなく、後者では
有効なエンジンブレーキが素早くは効かず、狙い通りの
変速応答性が若干低下する憾みが生じる。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、上記の通りエンジンブレーキの効く
変速段同志の変速時の途中でエンジンブレーキの効かな
い状態を経由させる場合に、内部ロックを確実に防止す
ると共に、狙い通りの変速応答性を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、変速前の変速段を形成する摩擦要素の
開放の様子を、変速機構の入力側回転数の変化で把握
し、エンジンブレーキの効かない状態の経由時間を変速
機構の入力側回転数の変化に応じて決定する構成とす
る。
【0007】すなわち、請求項1記載の発明の具体的な
解決手段は、図1に示すように、エンジンブレーキの効
く変速段から他のエンジンブレーキの効く変速段への変
速時を検出する変速時検出手段90と、該変速時検出手
段90により検出された変速時に該変速途中でエンジン
ブレーキの効かない状態を形成する形成手段91とを設
けた自動変速機の変速制御装置を前提とする。そして、
変速機の入力側回転数を検出する回転数検出手段32
と、上記変速時検出手段90がエンジンブレーキの効く
変速段から他のエンジンブレーキの効く変速段への変速
時を検出した後に、上記回転数検出手段32により検出
された回転数が低下し始める時点で上記形成手段91に
よるエンジンブレーキの効かない状態の形成を終了させ
る終了手段92とを設ける構成とする。
【0008】また、請求項2記載の発明の具体的な解決
手段は、請求項1記載の発明と変速制御装置の前提構成
を同一として、変速機の入力側回転数を検出する回転数
検出手段32と、上記変速時検出手段90がエンジンブ
レーキの効く変速段から他のエンジンブレーキの効く変
速段への変速時を検出した後に、上記回転数検出手段3
2により検出された回転数が低下し始める時点とその後
に上昇し始める時点との間の期間に基いて上記形成手段
91によるエンジンブレーキの効かない状態の形成期間
を逐次補正する期間補正手段とを設ける構成とする。
【0009】更に、請求項3記載の発明では、上記請求
項2記載の発明の期間補正手段による形成期間の補正の
実行時期を限定し、ワンウェイクラッチに並列接続され
たエンジンブレーキ用のクラッチの締結圧が完全に排圧
された状態からの変速時を検出する完全排圧時検出手段
を設けて、該完全排圧時検出手段により検出された完全
排圧状態からの変速時に限り、期間補正手段によるエン
ジンブレーキの効かない状態の形成期間の逐次補正を行
うように構成している。
【0010】
【作用】以上の構成により、請求項1記載の発明では、
エンジンブレーキの効く変速段から他のエンジンブレー
キの効く変速段への変速時が検出された後、変速前の変
速段を形成する摩擦要素の開放が終了すると、この時点
で変速機構の入力側が自由回転してその入力側回転数が
低下し始め、この時点でエンジンブレーキの効かない状
態の形成が終了するので、上記変速前の摩擦要素の開放
後に変速後の変速段を形成する摩擦要素が締結動作し始
めて、内部ロックが確実に防止される。しかも、摩擦要
素の開放直後で素早く変速後の摩擦要素が締結動作を始
めるので、エンジンブレーキが素早く効いて、変速応答
性が良くなる。
【0011】また、上記請求項1記載の発明では、変速
機構の入力側回転数が低下し始める時点でエンジンブレ
ーキの効かない状態の形成が終了し、変速後の変速段を
形成する摩擦要素が締結し始めても、その締結の完了に
時間を要し、その締結開始から終了までの時間分だけエ
ンジンブレーキの作用に時間遅れが生じるものの、請求
項2記載の発明では、変速機構の入力側回転数が上昇し
始める時点,即ち変速後の変速段を形成する摩擦要素の
締結完了時にも基いて上記エンジンブレーキの効かない
状態の形成期間が逐次補正されるので、その変速後の摩
擦要素の締結開始から完了に要する時間を加味してその
変速後の変速段形成用の摩擦要素の締結動作を予め開始
でき、変速前の変速段形成用の摩擦要素の開放終了時の
直後でより早期に変速後の変速段形成用の摩擦要素の締
結動作を終了できる。
【0012】更に、上記請求項2記載の発明において
は、エンジンブレーキ用のクラッチの締結圧が完全に排
圧されていない状態からの変速時と、完全に排圧された
状態からの変速時とでは、該クラッチが完全締結するま
でに要する時間が異なり、その結果、エンジンブレーキ
の効かない状態の形成期間の逐次補正に狂いが生じるも
のの、請求項3記載の発明では、エンジンブレーキ用の
クラッチの締結圧が完全に排圧された状態からの変速時
に限り上記形成期間の逐次補正が行われるので、この形
成期間の逐次補正の誤補正が防止される。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明の自動変速機の変速制御装置によれば、エンジンブレ
ーキの効く変速段同志での変速途中でエンジンブレーキ
の効かない状態を経由させる場合に、変速前の変速段を
形成する摩擦要素の開放後に、変速後の変速段を形成す
る摩擦要素の締結動作を開始させることが確実に行い得
るので、変速機構の内部ロックを確実に防止して、摩擦
要素の耐久性の向上を図ることができると共に、エンジ
ンブレーキを早期に効かせることができ、変速応答性の
向上を図ることができる。
【0014】また、請求項2記載の発明によれば、変速
前の変速段を形成する摩擦要素の開放終了直後に短時間
でより早期に変速後の変速段を形成する摩擦要素の締結
動作を終了させることができるので、内部ロックを確実
に防止しつつ、エンジンブレーキを即座に効かせること
ができ、より一層短時間で狙い通りの変速特性を得て、
変速応答性の向上を図ることができる。
【0015】更に、請求項3記載の発明によれば、エン
ジンブレーキの効かない状態を経由させる期間の誤補正
を防止して、該経由期間を適切に逐次補正できるので、
内部ロックの防止の一層の確実化、及びエンジンブレー
キの即効性の確実化を図ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
いて説明する。
【0017】図2は、前進4段,後退1段の自動変速機
を示す。同図において、1はエンジン出力軸、2は、該
エンジン出力軸1に連結したケース3に連結されたポン
プ4と、タービン5と、ステータ6とを備えたトルクコ
ンバータであって、ステータ6は、該ステータ6をター
ビン5と逆方向に回転させないためのワンウェイクラッ
チ7を介してケース11に固定可能に設けられている。
また、10は上記トルクコンバータ2のタービン5に連
結したタービン軸8に連結された変速歯車装置である。
【0018】上記変速歯車装置10は、内部にラビニョ
オ型遊星歯車機構12を備え、該遊星歯車機構12は、
前後に配置した小径サンギヤ13及び大径サンギヤ14
と、該小径サンギヤ13に噛合するショートピニオンギ
ヤ15と、上記大径サンギヤ14及びショートピニオン
ギヤ15に噛合するロングピニオンギヤ16と、該ロン
グピニオンギヤ16に噛合するリングギヤ18とから成
る。上記小径サンギヤ13は、その後方に配置したフォ
ワードクラッチ20及び該クラッチ20に直列に接続さ
れ上記タービン軸8の逆駆動を阻止する第1ワンウェイ
クラッチ22、並びにこれらに並列に接続せしめたコー
ストクラッチ21を介して上記トルクコンバータ2の出
力軸8に連結されている。また、大径サンギヤ14は、
その斜め後方に配置した2−4ブレーキ23及び該2−
4ブレーキ23の後方に配置したリバースクラッチ24
を介して上記トルクコンバータ1の出力軸(タービン
軸)8に連結されている。上記2−4ブレーキ23は、
ブレーキドラム23aと、該ドラム23aの外方に掛け
られたブレーキバンド23bとから成る。更に、上記ロ
ングピニオンギヤ16には、その後部側キャリア29を
介して該ロングピニオンギヤ11を固定するロー&リバ
ースブレーキ25と、ロングピニオンギヤ16のエンジ
ン出力軸2と同方向の回転を許容する第2ワンウェイク
ラッチ26とが並列に接続されていると共に、その前部
側キャリア17は、3−4クラッチ27を介して上記ト
ルクコンバータ2の出力軸8に連結されている。更に、
リングギヤ18は、その前方に配置したアウトプットギ
ヤ19に連結されている。
【0019】加えて、30はトルクコンバータ2の入力
軸としてのエンジン出力軸1とタービン軸8とを直結す
るロックアップクラッチ、31はエンジン出力軸1によ
り中間軸9を介して駆動されるオイルポンプ、32はタ
ービン軸8近傍に配置されて変速機の入力側回転数とし
てタービン回転数を検出する回転数検出手段としてのタ
ービン回転数センサである。
【0020】以上の構成において各変速段での各摩擦要
素の作動状態を表1に示す。
【0021】
【表1】 上記表1から判るように、前進第4速(OD)では、フ
ォワードクラッチ20、3−4クラッチ27及び2−4
ブレーキ23が締結するので、エンジン動力はタービン
軸8から前部側及び後部側のピニオンキャリア17,2
9に伝達され、該キャリア17,29を第2ワンウェイ
クラッチ26の空転により回転(例えば左回転)させた
後、大径サンギヤ14の固定に伴いリングギヤ18を経
てアウトプットギヤ19に伝達される。この第4速で
は、駆動輪からの動力の逆伝達時には、前部側及び後部
側のピニオンキャリア17,29の逆回転(例えば右回
転)が第2ワンウェイクラッチ26により固定阻止され
るので、エンジンブレーキが作用する。
【0022】また、前進第2速では、フォワードクラッ
チ20及び2−4ブレーキ23が締結すると共に、コー
ストクラッチ21が締結してエンジンブレーキが作用す
る。従って、本実施例では、エンジンブレーキの効く変
速段同志の変速として、第4速から第2速への4→2ダ
ウン変速に対して適用する。
【0023】次に、上記第4速及び第2速に関連する摩
擦要素(フォワードクラッチ20、3−4クラッチ2
7、コーストクラッチ21及び2−4ブレーキ23)に
対する油圧制御回路を図3に示す。同図において、31
は上記オイルポンプ、40はオイルポンプ31の吐出圧
から車両の走行状態に応じた値のライン圧を生成するプ
レッシャーレギュレータバルブ、42は車室内の運転席
周りに配置した選択レバーの操作に連動するマニュアル
バルブであって、選択レバーのDレンジ(第4速までの
自動変速)及びSレンジ(第3速までの自動変速機)選
択時には、ライン圧油路43を油路44及び油路45に
連通し、Lレンジ(第2速までの自動変速機)選択時に
は、ライン圧油路43を油路44に連通する機能を有す
る上記油路44には、油路46を介してフォワードクラ
ッチ20が連通接続される。従って、フォワードクラッ
チ20はD,S及びLレンジ時にはライン圧が常時供給
されて締結する。
【0024】50は1−2シフトバルブであって、該バ
ルブ50は、スプール50aが図中上側位置にあるとき
には、上記油路44に連通する油路52を2−4ブレー
キ23用のサーボ機構55の締結室55aに連通する油
路56に連通する。上記スプール50aは、1−2ソレ
ノイドバルブSOL1のON(開)時にスプール50a
右方の制御室50bの制御圧が排圧されて上側位置に切
換わる。
【0025】また、60は2−3シフトバルブであっ
て、該バルブ60は、スプール60aが図中上側位置に
あるときには、3−4クラッチ27に連通する油路62
をドレン油路63に連通し、一方下側位置にあるときに
は、上記3−4クラッチ27への油路62を上記マニュ
アルバルブ42からの油路45に連通する。上記スプー
ル60aは2−3ソレノイドバルブSOL2のON
(開)時にスプール60a右方の制御室60bの制御圧
が排圧されて上側位置に切換わり、2−3ソレノイドバ
ルブSOL2のOFF(閉)時に制御室60bに制御圧
が作用して下側位置に切換わる。
【0026】更に、70は3−4シフトバルブであっ
て、該バルブ70は、スプール70aが図中上側位置に
あるときには、2−4ブレーキ23用のサーボ機構55
の開放室55bに連通する油路56をドレン油路73に
連通すると共に、後述する油路74をドレンポート70
cに連通し、一方下側位置にあるときには、上記油路7
4を上記マニュアルバルブ42からの油路44に連通す
る油路75に連通する。上記スプール70aは3−4ソ
レノイドバルブSOL3のON(開)時にスプール70
a右方の制御室70bの制御圧が排圧されて上側位置に
切換わり、3−4ソレノイドバルブSOL3のOFF
(閉)時に制御室70bに制御圧が作用して下側位置に
切換わる。
【0027】加えて、80はコーストレデューシングバ
ルブであって、該バルブ80は、上記3−4シフトバル
ブ70に接続された油路74をコーストクラッチ21に
連通する油路81に連通し、該油路81の油圧に応じて
スプール80aが左右動して、コーストクラッチ21へ
の油路81の油圧を設定値に減圧する機能を有する。
【0028】以上の油圧回路構成から,前進第4速、コ
ーストクラッチ21の締結によりエンジンブレーキの効
く第2速、及びエンジンブレーキの効かない第2速を形
成するべく、1−2,2−3及び3−4の3個のソレノ
イドバルブSOL1〜SOL3は下記の通り制御され
る。
【0029】
【表2】 即ち、エンジンブレーキの効かない第2速では、3−4
ソレノイドバルブSOL3のON作動により3−4シフ
トバルブ70のスプール70aを上側位置に切換えて、
油路74をドレンし、コーストクラッチ21の締結圧を
排圧する構成である。
【0030】続いて、4→2ダウン変速時での変速制御
を図4ないし図6の制御フローに基いて説明する。図4
からスタートし、ステップS1で先ず現在の変速段、タ
ービン回転数、スロットル弁開度、3個のソレノイドバ
ルブSOL1〜SOL3のON- OFF状態の組合せパ
ターン信号を入力した後、ステップS2で現在のソレノ
イドパターン信号はコーストクラッチ21が締結するパ
ターンか否かを判別し、締結しないパターンの場合に
は、ステップS3で変速線図上で変速段は第4速か否か
を判別し、第4速となれば、ステップS4で3−4ソレ
ノイドバルブSOL3をON制御し、3−4シフトバル
ブ70のスプール70aを上側位置に位置付けて、コー
ストクラッチ21に連通する油路74をドレンポート7
0cに連通し、コーストクラッチ21の締結圧を排圧す
る状態に維持する。
【0031】そして、ステップS5で運転者の選択レバ
ーのD→S又はD→Lのレンジ切換えに基づく4→2ダ
ウン変速時に立つマニュアルプルINフラグの状態を判
別し、該フラグがON状態の4→2ダウン変速時には、
ステップS6でコーストクラッチ21を開放した上記表
2に示すエンジンブレーキの効かない第2速形成用のソ
レノイドパターン(ON,ON,ON)(以下、これを
中間ソレノイドパターンという)を出力して、エンジン
ブレーキの効かない前進第2速の変速段を形成する。
【0032】その後は、ステップS7で上記中間ソレノ
イドパターンの出力期間を逐次学習更新してRAMに記
憶したタイマー学習RAM値(初期値は80Hである)
を読み出すと共に、ステップS8及びS9でタイマー1
及びタイマー2によりその後の時間計測を開始し、更に
ステップS10で中間ソレノイドパターン出力中でのタ
ービン回転数の変化率ΔNtを演算する。そして、ステ
ップS11及びS12でタービン回転数の変化率ΔNt
の値の正負判別及び前回値と現在値との比較を行い、Δ
Nt<0で且つΔNt前<ΔNt現の場合には、タービ
ン回転数が低下し始めたと判断して、ステップS13で
中間ソレノイドパターンの出力を停止すると共に、エン
ジンブレーキの効く前進第2速形成用のソレノイドパタ
ーン(ON,ON,OFF)を出力する。
【0033】その後は、図5のステップS14に進んで
上記中間ソレノイドパターンの出力期間の逐次学習補正
を行う。即ち、ステップS14及びS15で上記タイマ
ー1の計測を終了し、そのタイマー値,換言すれば中間
ソレノイドパターンの出力期間(該パターンの出力開始
からタービン回転数が低下し始めるまでの時間)taを
記憶した後、ステップS16でこの時間taをタイマー
学習RAM値と比較し、学習値≦taの場合には、コー
ストクラッチ21の締結の開始が早過ぎると判断し、直
ちにステップS26に進んで学習RAM値に微小値LS
Bを加算して記憶し、ステップS27でこの加算値でも
ってRAMに記憶した中間ソレノイドパターンの出力期
間の学習RAM値を更新する。
【0034】一方、上記ステップS16でta<学習値
の場合には、コーストクラッチ21の締結開始時点をよ
り早めることが可能と判断して、ステップS17でター
ビン回転数の変化率ΔNtを再度計算し、ステップS1
8及びS19でタービン回転数の変化率ΔNtの前回値
と現在値との比較及び値の正負判別を行い、ΔNt前>
ΔNt現で且つΔNt>0の場合に限り、タービン回転
数の上昇時と判断し、ステップS20及びS21でタイ
マー2の計測を終了し、そのタイマー値tb,即ち中間
ソレノイドパターンの出力後からタービン回転数がコー
ストクラッチ21の締結に伴い上昇し始めるまでの期間
を記憶する。そして、ステップS22で上記中間ソレノ
イドパターンの出力期間taの値を読み出す共に、ステ
ップS23でこの出力期間taに微小値LSBを加算し
た後、ステップS24でこの加算値ta+LSBをタイ
マー値tbと比較する。その結果、ta+LSB<tb
の場合には、中間パターンの出力期間を短くすべくステ
ップS25及びS27で短く計算した学習RAM値(元
の値−LSB)を記憶し、更新する。一方、ta+LS
B≧tbの場合には、3−4クラッチ27の開放に伴う
タービン回転数の低下前にコーストクラッチ21が締結
されてしまうと判断して、ステップS26及びS27で
学習RAM値に微小値LSBを加算し、記憶して、この
加算値でもって学習RAM値を更新する。
【0035】一方、上記ステップS2で現在のソレノイ
ドパターンがコーストクラッチ21を締結するパターン
である場合には、該コーストクラッチ21の締結圧の排
圧の程度に応じて上記中間ソレノイドパターンの学習補
正の実行,非実行を区別する。即ち、ステップS28で
変速線図上で変速段は第4速か否かを判別する。そし
て、第4速となれば、ステップS29で3−4ソレノイ
ドバルブSOL3をON制御して、コーストクラッチ2
1の締結圧を排圧する状態に維持し始めた後、ステップ
S30でこの排圧開始時からの経過時間を計測すべくタ
イマーΔTのカウントを開始して、ステップS31でマ
ニュアルプルINフラグの状態を判別する。そして、該
フラグがONした4→2ダウン変速時には、ステップS
32で上記タイマーΔTのカウントを終了すると共に、
ステップS33で繰り返し設定タイマーTを読み出す。
このタイマーTは、コーストクラッチ21の締結圧が完
全に排圧されるのに要する時間に相当する時間である。
【0036】そして、ステップS34でタイマー値ΔT
を設定値Tと比較し、T≦ΔTの場合には、コーストク
ラッチ21の締結圧は完全に排圧されているので、中間
ソレノイドパターンの出力期間の学習補正を行うべく上
記ステップS6に戻る。一方、ΔT<Tの場合には、締
結圧が未だ残る状況,例えば運転者の選択レバーのD→
L操作の繰返しにより変速段が4→2→4→2と短時間
で繰返し変速された場合であるので上記学習制御を行わ
ず、ステップS35以降に進んでタービン回転数の低下
開始時までエンジンブレーキの効かない第2速の状態を
形成すべく、ステップS35で先ず中間ソレノイドパタ
ーンを出力する。そして、その後は、ステップS36で
タービン回転数の変化率ΔNtを計算し、ステップS3
7及びS38でタービン回転数の変化率ΔNtの値の正
負判別及び前回と現在値との比較を行って、ΔNt<0
で且つΔNt前<ΔNt現のタービン回転数の低下開始
時になると、この時点でステップS39で中間ソレノイ
ドパターンの出力を停止し、エンジンブレーキの効く第
2速形成用のパターン(ON,ON,OFF)を出力し
て、終了する。
【0037】よって、上記図4のステップS5により運
転者の選択レバーの例えばD→Lレンジ切換操作による
エンジンブレーキの効く変速段同志の4→2ダウン変速
時を検出する変速時検出手段90を構成していると共
に、同図のステップS6により、該変速時検出手段90
により検出された4→2変速時に、該変速途中で中間ソ
レノイドパターン(ON,ON,ON)を出力して、コ
ーストクラッチ21を開放状態に維持したエンジンブレ
ーキの効かない第2速の状態を形成する形成手段91を
構成している。更に、同図のステップS11〜S13に
より、上記変速時検出手段90がエンジンブレーキの効
く変速段から他のエンジンブレーキの効く変速段への変
速時を検出した後、タービン回転数センサ32により検
出されたタービン回転数が低下し始める時点で中間ソレ
ノイドパターンの出力を停止して、上記形成手段91に
よるエンジンブレーキの効かない第2速の状態の形成を
終了させる終了手段92を構成している。
【0038】更に、図5のステップS14〜S27によ
り、上記変速時検出手段90がエンジンブレーキの効く
変速段から他のエンジンブレーキの効く変速段への変速
時を検出した後、タービン回転数センサ32により検出
されたタービン回転数が低下し始める時点とその後に上
昇し始める時点との間の期間tb−taに基いて上記形
成手段91によるエンジンブレーキの効かない第2速の
状態の形成期間を記憶する学習RAM値を逐次補正して
学習するようにした期間補正手段93を構成している。
加えて、図6のステップS30〜S34により、第1ワ
ンウェイクラッチ22に並列接続されたエンジンブレー
キ用のコーストクラッチ21の締結圧の排圧が設定時間
T以上の時間ΔTを越えて(T≦ΔT)継続した,締結
圧の完全排圧状態からの4→2変速時を検出する完全排
圧時検出手段94を構成していると共に、ステップS3
5でT≦ΔTの場合に限り図4のステップS6以降の学
習補正を行うことにより、完全排圧状態からの4→2変
速時に限って期間補正手段93によるエンジンブレーキ
の効かない第2速の状態の形成期間としての学習RAM
値の逐次補正を行うように構成している。
【0039】したがって、上記実施例においては、図7
に示すように、運転者の選択レバーの例えばD→Lレン
ジ切換操作に基づく第4速から第2速へのダウン変速時
には、中間ソレノイドパターンが出力されて、コースト
クラッチ21の締結圧は排圧される状態に制御されると
共に、3−4クラッチ27の締結圧が排圧されて十分低
値になり、時間taの経過時に該クラッチ27の開放が
終了すると、この時点Aで変速歯車機構10の動力伝達
経路がニュートラル状態となって、タービン軸8が自由
回転する。このため、タービン軸8は、上記3−4クラ
ッチ27の締結によるエンジンブレーキの効き状態での
リバーストルクによってその回転数が持ち上げられた状
態から、上記時点Aにおいて上記3−4クラッチ27の
開放終了に伴いその回転数の持ち上げ状態がなくなっ
て、タービン回転数は低下し始める。それに伴い、この
タービン回転数が低下し始めた時点Aで中間ソレノイド
パターンの出力が停止されて、通常のエンジンブレーキ
の効く第2速形成用のソレノイドパターンが出力される
ので、この時点Aでコーストクラッチ21の締結圧が増
大し始めて、該コーストクラッチ21が締結する。従っ
て、3−4クラッチ27が開放した後にコーストクラッ
チ21が締結動作を開始するので、変速歯車機構10の
内部ロックが確実に防止される。しかも、3−4クラッ
チ27の開放後は、その開放時に現れるタービン回転数
の低下を見てコーストクラッチ21の締結圧の供給を開
始しているので、破線で示すように常に設定時間Tの一
定期間の間で中間ソレノイドパターンを出力する従来例
に比し、3−4クラッチ27の開放後に素早くコースト
クラッチ21を締結させることができ、第2速でのエン
ジンブレーキの効きを変速後短時間で発揮させることが
できる。
【0040】しかも、図8に示すように、中間ソレノイ
ドパターンの出力期間taは、その出力後からタービン
回転数が上昇し始める時点Bまでに期間tb−taが存
在する場合には短く補正されることが繰返されるので、
コーストクラッチ21に対する締結圧の供給はタービン
回転数が低下し始める時点Aよりも次第に早期に行われ
て、タービン回転数が低下した時点Aから上昇し始める
時点Bの期間は徐々に短くなる。即ち、3−4クラッチ
27の開放の完了後は直ちにコーストクラッチ21が締
結するので、変速歯車機構10の内部ロックを確実に防
止しつつ、第2速でエンジンブレーキを極めて早期に発
揮させることができる。
【0041】更に、変速段の4→2→4→2の繰返し変
速の要求時には、コーストクラッチ21の締結圧の排圧
が十分でなく、通常の4→2変速とは異なる状況で変速
され、この状況でも上記中間ソレノイドパターンの出力
期間taの学習補正が行われると、この学習補正が適切
に行われなくなるが、この繰返し変速の要求時にはその
学習補正が禁止され、行われないので、上記出力期間t
aの適切な学習補正は確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】前進4段の自動変速機のスケルトン図である。
【図3】要部油圧制御回路を示す図である。
【図4】4→2ダウン変速時の変速制御の前部を示すフ
ローチャート図である。
【図5】4→2ダウン変速時の変速制御の中間部を示す
フローチャート図である。
【図6】4→2ダウン変速時の変速制御の後部を示すフ
ローチャート図である。
【図7】請求項1記載の発明の作動説明図である。
【図8】請求項2記載の発明の作動説明図である。
【符号の説明】
20 フォワードクラッチ 21 コーストクラッチ 22 ワンウェイクラッチ 27 3−4クラッチ 32 タービン回転数センサ(回転数検出
手段) 50 1−2シフトバルブ 60 2−3シフトバルブ 70 3−4シフトバルブ SOL1 1−2ソレノイドバルブ SOL2 2−3ソレノイドバルブ SOL3 3−4ソレノイドバルブ 90 変速時検出手段 91 形成手段 92 終了手段 93 期間補正手段 94 完全排圧時検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンブレーキの効く変速段から他の
    エンジンブレーキの効く変速段への変速時を検出する変
    速時検出手段と、 該変速時検出手段により検出された変速時に該変速途中
    でエンジンブレーキの効かない状態を形成する形成手段
    とを備えるとともに、 変速機の入力側回転数を検出する回転数検出手段と、上記変速時検出手段がエンジンブレーキの効く変速段か
    ら他のエンジンブレーキの効く変速段への変速時を検出
    した後に、上記 回転数検出手段により検出された回転数
    が低下し始める時点で上記形成手段によるエンジンブレ
    ーキの効かない状態の形成を終了させる終了手段とを備
    えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンブレーキの効く変速段から他の
    エンジンブレーキの効く変速段への変速時を検出する変
    速時検出手段と、 該変速時検出手段により検出された変速時に該変速途中
    でエンジンブレーキの効かない状態を形成する形成手段
    とを備えるとともに、 変速機の入力側回転数を検出する回転数検出手段と、上記変速時検出手段がエンジンブレーキの効く変速段か
    ら他のエンジンブレーキの効く変速段への変速時を検出
    した後に、上記 回転数検出手段により検出された回転数
    が低下し始める時点とその後に上昇し始める時点との間
    の時間に基いて上記形成手段によるエンジンブレーキの
    効かない状態の形成期間を逐次補正する期間補正手段と
    を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 ワンウェイクラッチに並列接続されたエ
    ンジンブレーキ用のクラッチの締結圧が完全に排圧され
    た状態からの変速時を検出する完全排圧時検出手段を備
    え、 期間補正手段は、上記完全排圧時検出手段により検出さ
    れた完全排圧状態からの変速時に限りエンジンブレーキ
    の効かない状態の形成期間の逐次補正を行うものである
    ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の変速制御
    装置。
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