JP3140167B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP3140167B2
JP3140167B2 JP04127767A JP12776792A JP3140167B2 JP 3140167 B2 JP3140167 B2 JP 3140167B2 JP 04127767 A JP04127767 A JP 04127767A JP 12776792 A JP12776792 A JP 12776792A JP 3140167 B2 JP3140167 B2 JP 3140167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、挿入部の重力方向を検
知することのできる内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内に細長の挿入部を挿入する
ことにより、体腔内臓器等を観察したり、必要に応じ処
置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処
置のできる内視鏡が広く利用されている。また、工業分
野においても、ボイラー、タービン、化学プラント等の
内部を観察したり検査したりすることのできる工業用内
視鏡が広く利用されている。
【0003】一般に、内視鏡においては、挿入部先端部
の向きが特定しないので、表示される像の上下方向と観
察視野像の重力方向とは必ずしも一致しない。
【0004】これに対処するために、例えば特開昭62
−63910号公報には、先端部における観察光学系ま
たは照明光学系の中に、挿入部の軸方向に対して垂直な
平面上を自由に移動できる小球を設けて、その小球の影
の位置により重力方向を検知する内視鏡が提案されてい
る。
【0005】また、特願平1−256349号公報にお
いては、筒状に形成されて内周面に複数の電極を有する
基板を設け、その内部に収納された導電性部材により電
極を一部短絡させて、重力方向を検知する内視鏡が提案
されている。 さらに、特開昭61−71304号にお
いては、ファイバースコープの対物レンズ部の外周に水
銀を封入したリング状石英管を取り付けて、水銀の位置
を電気的あるいは、光学的に検出して、観察物の向きを
知る内視鏡が提案されている。
【0006】さらにまた、特願昭63−126587号
公報においては、複数の像伝送系を有し、少なくとも1
つの像伝送系に重力方向指示手段を設けた内視鏡が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
62−63910号公報の例では、挿入部先端部が重力
方向若しくはその反対方向を向いたときには、小球によ
って該先端部の重力方向を検知することはできない。一
方、観察光学系中に小球を設けた場合には、被写体像の
一部が隠されるため観察に支障をきたす虞れがある。ま
た、照明光学系中に小球を設ける場合には、小球が照明
光出射端面の一部を遮ることにより出射される照明光が
欠け、その欠けた方向を確認することで重力方向を検知
するようになっているが、小球が照明光を遮る量が多
く、さらに、内視鏡の挿入部先端部が重力方向もしくは
その反対方向を向いているときには、小球の位置が定ま
らず、ライトガイドの端面の中心部に位置して小球の影
が観察視野の中央部に生じたりして、大きく観察の妨げ
になることもある。
【0008】また、特願平1−256349号公報の例
では、導電性部材が液体の場合、液体の蒸発や、液体に
よる電極の腐食等によって、スイッチングに誤動作が発
生する虞れがあり、しかも液体を液密に封入する必要が
ある。さらに、導電性部材が固体の場合、電極と固体と
の接触面積が十分でない場合に、誤動作する虞れがあ
る。
【0009】さらに、特開昭61−71304号公報の
例では、対物レンズ外周に石英管を配置するため、対物
レンズ部が大きくなってしまう。さらに、重力方向指示
の分解能に比例して、電極対、あるいは、ライトガイド
対の数が増えるため、蛇管内の配線数が増えてしまい、
スペース上不利である。しかも、内視鏡先端部軸方向
が、重力方向と一致するとき、重力方向を検知すること
ができない。
【0010】さらにまた、特願昭63−126587号
公報においては、観察光学系以外に、リレーレンズ等を
必要とする光学系が必要となる複雑な構成であり、先端
部のスペース上も組立上も不利である。さらに、この例
においても、内視鏡先端部軸方向が、重力方向と一致す
るとき、重力方向を検知することができない。
【0011】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、小型で、挿入部が細径であり、観察像、照明光
のけられがなく、確実に挿入部の重力方向を検知できる
内視鏡装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡装置は、
体腔内、あるいは、管内に挿入する挿入部を備え、観察
部位を観察する内視鏡装置において、前記挿入部に少な
くとも1つ設けられた、自在に重力方向に移動する可動
物を内蔵する、略球状の小空間と、この小空間に照明光
を投光する投光手段と、上記小空間に投光された前記照
明光の戻り光を受光する、該小空間の異なる位置に配設
された受光手段と、前記受光手段が受光した受光量によ
り前記可動物の前記小空間内での位置を算出するととも
に、算出された該可動物の位置から重力方向を算出する
重力方向算出手段とを備えている。
【0013】
【作 用】 前記挿入部に少なくとも1つ設けられた、
自在に重力方向に移動する可動物を内蔵する小空間に、
前記投光手段により照明光を投光し、戻り光を前記受光
手段により受光し、前記重力方向算出手段によって受光
量より前記可動物の位置を算出するとともに、算出され
た該可動物の位置から重力方向を算出する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて述べる。
【0015】図1ないし図8は本発明の第1実施例に係
わり、図1は内視鏡装置の構成を示す構成図、図2は内
視鏡装置の外観を示す外観図、図3は重力方向センサの
断面図、図4は重力方向検知の原理を示す説明図、図5
は閉鎖球と小球の接点位置の算出の原理を示す模式図、
図6は重力方向センサの変形例を説明する断面図、図7
は内視鏡装置Aの利用例を説明する説明図、図8は内視
鏡装置Aの利用例である内視鏡挿入システムを説明する
説明図である。
【0016】図2に示すように、符号Aは内視鏡装置
で、この内視鏡装置Aが、内視鏡1、信号処理装置2、
テレビモニター3で構成されている。
【0017】上記内視鏡1の比較的径の太い操作部4
に、細長で可撓性を有する挿入部5の後端が連設され、
この挿入部5の先端側に湾曲可能な湾曲部6を介して硬
性の先端部7が設けられている。
【0018】また、上記操作部4に、上記挿入部5内に
設けた処置具チャンネル(図示せず)に連通する挿入孔
8と、上記湾曲部6を所定の方向へ湾曲させる湾曲操作
ノブ9が設けられている。さらに、上記操作部4からユ
ニバーサルコード10が側方へ延出され、このユニバー
サルコード10の先端に接続されたコネクタ11が上記
信号処理装置2に接続されている。
【0019】図1に示すように、上記内視鏡1に設けた
上記挿入部5の先端部7に、対物レンズ系12と配光レ
ンズ13が配設され、この対物レンズ系12の結像位置
に固体撮像素子14が配設され、また、上記配光レンズ
13の後端にファイバーバンドルよりなるライトガイド
15の端面が対設されている。
【0020】また、上記先端部7に、重力方向センサー
16が固設されている。上記重力方向センサー16は、
図3に示すように、閉鎖球16a内に、自在に移動可能
な小球16bを封入したもので、閉鎖球16aには、内
部への投光点として投光ファイバー16cの一端が上記
ライトガイド15より分岐接続され、また受光点として
受光ファイバー群16dの一端が接続されている。ま
た、上記閉鎖球16aの内面および小球16bの表面
は、梨地処理等を行い、均一に乱反射するようにしてあ
る。
【0021】上記受光ファイバー群16dの他端は、図
1において、上記コネクタ11内に設けられた受光素子
群17に、各々1対1に対応して接続されている。尚、
この受光素子群17は、上記内視鏡1のいずれの位置に
設けてもよいし、上記信号処理装置2内にあってもよ
い。
【0022】一方、上記信号処理装置2は、ランプ1
8、集光レンズ19等からなる光源部20と、受光量信
号処理回路22と画像信号処理回路23からなる信号処
理部21から構成されている。
【0023】上記固体撮像素子14から出力される画像
信号が、上記ユニバーサルコード10、上記コネクタ1
1を介して、上記画像信号処理回路23に入力され、上
記受光素子群17から出力される受光量信号群が上記コ
ネクタ11を介して受光量信号処理回路22に入力され
る。また、上記ユニバーサルコード10に挿通された上
記ライトガイド15の端面が、上記コネクタ11を介し
て、上記光源部20に臨でいる。
【0024】上記受光量信号処理回路22では、予め設
定した受光量信号と小球位置が1対1に対応したテーブ
ルに上記受光素子群17から出力される受光量信号群を
照合し、小球位置すなわち観察像の実際の重力方向を3
次元的に算出し、上記画像信号処理回路23に出力する
ようになっている。
【0025】上記画像信号処理回路23では、上記固体
撮像素子14から出力された画像信号を所定に処理し
て、テレビモニター3へ出力するとともに、上記受光量
信号処理回路22から入力した観察像の実際の重力方向
を示す信号を画像化して重畳し、テレビモニター3へ出
力するようになっている。
【0026】図3において、1本の上記投光ファイバー
16cを中心に、3本の上記受光ファイバー16dが互
いに平行に配置されている。上記投光ファイバー16c
の端面と上記閉鎖球16aの中心16a′と上記各受光
ファイバー16dの端面の形成する角度αを90°以内
にして、上記投光ファイバー16cの直射光が各受光フ
ァイバー16dに入射しないように配置している。ま
た、3本の受光ファイバー16dは、互いに略等距離に
配置し、各受光ファイバーの受光量の変化の位相差が最
大になるようになっている。
【0027】尚、上記受光ファイバー16dの本数は3
本であるが、4本以上であってもよい。また、投光ファ
イバー16cおよび受光ファイバー16dは互いに平行
であってもよいし放射状となっていてもよい。さらに、
閉鎖球16aの内径は、小球16bの直径より僅かに大
きければよい。
【0028】次に、上記構成による第1実施例の作用に
ついて説明する。
【0029】内視鏡1の挿入部5に設けた先端部7の配
光レンズ13からは、信号処理装置2の光源部12から
の光がライトガイド15を介して出射されている。
【0030】この内視鏡1の挿入部5を体腔内臓器、あ
るいは、機器の挟隘な空隙部分等の要観察部位に挿入す
ると、上記配光レンズ13から出射された光が要観察部
位を照射する。
【0031】そして、この要観察部位を照射した反射光
が上記先端部7に設けた対物レンズ系12に入射され、
固体撮像素子14の撮像面に結像されて、光電変換され
た後、画像信号として読出され、上記信号処理装置2の
画像信号処理回路23へ出力される。
【0032】すると、この画像信号処理回路23で、上
記固体撮像素子14からの画像信号をγ補正等所定に信
号処理した後、テレビモニター3へ出力し、画面上に観
察像を表示する。
【0033】また、上記重力方向センサー16にライト
ガイド15から分岐接続された上記投光ファイバー16
cから出射した光が上記閉鎖球16a内を照射し、上記
閉鎖球16a内で乱反射した光が、上記受光ファイバー
群16dに入射し、受光ファイバー群16dに1対1に
対応する受光素子群17に導かれ、受光量信号に変換さ
れ上記信号処理装置2の受光量信号処理回路に出力され
る。上記信号処理装置では、受光量信号の値に対応する
小球16bの位置を算出し、3次元の重力方向を示す信
号として上記画像信号処理回路23に出力する。
【0034】上記画像信号処理回路23では、上記重力
方向を示す信号を、画像化して、上記観察像に重畳して
テレビモニター3へ出力する。
【0035】図4は、第1実施例の原理を示す説明図で
あり、上記小球16bの位置と、上記受光ファイバー1
6dの受光量の関係を模式的に示したものである。
【0036】ここで、上記閉鎖球16aが静止状態にあ
るとき、閉鎖球16aの中心点16a′と小球16bの
中心16b′と閉鎖球16aと小球16bの内接点24
は、一直線上にあり、重力方向ベクトルと平行である。
曲線25は、それぞれ受光ファイバー16dの受光量が
等しくなるときの内接点24の軌跡である。
【0037】したがって、複数の受光ファイバー16d
を配置すれば、各受光ファイバー16dの受光量に対し
て一義的に小球16bの位置を算出することができる。
【0038】閉鎖球16a内において、ある受光点に対
して等しい光量を与える小球16bの位置は複数ある。
これらの複数の位置における閉鎖球16aと小球16b
の接点を結んだ曲線を等光量線とする。
【0039】図5は、閉鎖球16aと小球16bの接点
位置の算出の原理を示す模式図である。
【0040】図5において、小球16bが接点24にあ
るとき、受光点A,B,Cのそれぞれの受ける光量か
ら、予め用意された、例えばメモリー上にあるテーブル
によって座標が決められている等光量線ai,bi,c
iが算出される。さらにこれらの等光量線間で互いに最
も接近し合う点を算出し、それらから近似接点24aが
算出される。
【0041】このように第1実施例の内視鏡装置Aは、
閉鎖球16aと小球16bの接点位置を等光量線ai,
bi,ciより求めることにより、観察像、照明光のけ
られがなく、3次元的に挿入部の重力方向を検知でき
る。
【0042】したがって、観察対象物の上下関係が把握
しやすくなり、観察しやすくなる。また、常に重力方向
が把握できるため、内視鏡の挿入状態が認識しやすくな
り、内視鏡が扱いやすくなる。さらに、小球16bの直
径に対して、閉鎖球16aの内径が僅かに大きければよ
く、センサー部が小さくできる。また、投光点、受光点
として直径数ミクロンの光学ファイバーを数本設けるだ
けでよいので挿入部の径を細径化できる。
【0043】尚、3次元の小球位置を算出するには、上
記閉鎖球16a内に最低3か所の受光点があればよい
が、等光量線が複雑な曲線であると、1組の等光量線か
ら、2つ以上の近似接点24aが算出されてしまう場合
がある。この場合、上記受光点の数を4か所以上に増や
して、1組の等光量線から必ず1つの近似接点24aが
算出されるようにすればよい。
【0044】図6は本第1実施例の変形例であり、重力
方向センサー16に直接に、発光素子16g、受光素子
17を配置した例である。本変形例は、光学ファイバー
が不要であり、扱いやすいという利点がある。尚、17
aは受光量信号ケーブル、16hは発光素子駆動ケーブ
ルである。
【0045】尚、図5の第1実施例及び図6の変形例に
おいて、閉鎖球16a内部に小球16bと共に液体を満
たして封入してもよい。液体の抵抗によって、上記小球
16bの移動速度が減速されるため、先端部7のブレ等
による小球16bの不要な微小振動が抑制され、小球1
6bの位置の算出が容易になる。
【0046】また、小球16bの替わりに多角形体を用
いてもよい。球に比べてむやみな動きが抑止され、位置
の算出が容易になる。
【0047】さらに、閉鎖球16aあるいは、小球16
bに小突起や小窪みを規則的に配置してもよい。これに
よって小球16bの不要な移動が抑止され位置の算出が
容易になる。
【0048】さらにまた、内視鏡1は、固体撮像素子1
4により被写体を撮像し映像信号を得るとしたが、これ
に限らず、イメージガイド等により被写体像を光学的に
接眼部に伝送し、この接眼部にTVカメラを着脱自在に
装着することにより映像信号を得る内視鏡でもよい。
【0049】ここで、重力方向センサー16の備えた第
1実施例の内視鏡装置Aの利用例を説明する。
【0050】図7に示すように、内視鏡1には、重力方
向センサー16が先端部7に設けられている。インター
ロックラセン管部26は、変形自在で、挿入部5と先端
部7を平行に保ったまま、一定のずれ量を与えてプリセ
ット可能である。このため、内視鏡1をパイプ27に挿
入する時に、先端部7を上記パイプ27の中心軸に平行
に中心軸付近に保つことが可能であり、容易に観察する
ことができる。また、上記パイプ27内にスリーブ28
が配設されている場合も、上記先端部7が上記スリーブ
28に突き当たることなく進入することが可能である。
【0051】次に、重力方向センサー16の備えた内視
鏡装置Aの利用例で内視鏡挿入システムに用いた例を説
明する。
【0052】図8に示すように、内視鏡1には、重力方
向センサー16が先端部7に設けられている。内視鏡1
の挿入部5には、パイプ27の内壁に密着するスカート
部5aが設けられ、パイプ27の上記内視鏡1の挿入端
の他端に取り付け金具29を介して吸引パイプ30が水
密・気密かつ着脱自在に接合されていて、上記吸引パイ
プは、吸引ポンプ31に接続されている。
【0053】吸引ポンプ31が吸引パイプ30を通じて
パイプ27から流体を排出することで、スカート部5a
の前後で差圧が生じ、上記内視鏡1に挿入方向の力が加
わり、内視鏡1は前進する。
【0054】尚、センタリングデバイスを設けずに挿入
部の柔軟性を高めたり、表面に小突起物を密に設ける等
して、流体の流れによって吸引されるようにしてもよ
い。
【0055】この構成によって、従来内視鏡の挿入口側
から加圧流体を圧入して挿入する時に必要だったパイプ
27の挿入端に設ける複雑な構造の気密・水密器具が不
要となり内視鏡挿入システムが簡略化され設置が容易に
なる。
【0056】次に、第2実施例について説明する。
【0057】図9は本発明の第2実施例に係る内視鏡装
置の構成を示す構成図である。
【0058】図9に示すように、第2実施例の内視鏡装
置Bは、内視鏡1の操作部4および挿入部5および湾曲
部6および先端部7に複数の重力方向センサー16を等
間隔に設置したものである。
【0059】各重力方向センサー16からの各受光量を
各受光素子17で受光量信号とし、受光量信号処理回路
22で処理し、各重力方向センサー16の位置における
重力方向を算出し、内視鏡軸方向とのずれ量を算出し、
各点の相対位置を算出する。この各重力方向センサー1
6の相対位置情報が信号として画像信号処理回路23に
出力され、上記画像信号処理回路23では、上記各重力
方向センサー16の相対位置情報を画像化して、内視鏡
姿勢画像3aとして内視鏡観察像に重畳して、テレビモ
ニター3へ出力する。
【0060】その他の構成、作用は第1実施例と同じで
ある。
【0061】第2実施例の内視鏡装置Bでは、第1実施
例の効果に加え、内視鏡挿入部全体の湾曲状態が把握し
やすくなり、内視鏡挿入部の挿脱が容易になると共に、
操作部と内視鏡先端部との相対位置がわかるため、観察
対象物の位置が確認できる。
【0062】図10ないし図12は本発明の第3実施例
に係わり、図10は内視鏡先端に設けられた重力方向セ
ンサーの断面を示す断面図、図11は重力方向検知の原
理を示す説明図、図12は小球の中心位置と受光量の関
係を示す特性図である。
【0063】本実施例は第1実施例の重力方向センサー
を2次元化したものであり、その他の構成は第1実施例
と同じである。
【0064】すなわち、図10に示すように、内視鏡先
端に設けられた第2実施例の重力方向センサー16で
は、閉鎖円筒16e内に小球16bが移動自在に封入さ
れ、閉鎖円筒16eの一端面の中心点には、1本の投光
ファイバ16cが図示しないライトガイド15より分岐
接続され、同端面に投光ファイバから等距離に90°位
相をずらして2本の受光ファイバ16dを設置した構成
例を示している。ただし投光ファイバの位相ずれ量は9
0°でなくてもよい。
【0065】図11は重力方向センサー16が静止して
いる状態を示した図であり、この図で、閉鎖円筒16e
の中心16e′から見て、小球16bの中心16b′と
上記閉鎖円筒16eと小球16bの接点24は、一直線
上にあり、重力方向を示す。
【0066】ここで、図11のように、投光ファイバ1
6c、受光用ファイバ16dが配置されているとき、上
記円筒中心16e′を原点にとり、xy座標系をおき、
x軸に対する円筒中心16e′と小球中心16b′を結
んだ線とのなす角度をθとする。
【0067】図12は上記小球中心16b′の位置θの
変化による2本の受光ファイバ16dの受光量の変化を
模式的に示したものである。予め決められた小球の中心
16b′の位置θと受光量の関係を表す2本の曲線α,
βに対して測定された受光量αi,βiを当てはめる
と、上記受光量αi,βiに対してそれぞれ2つの角度
θαi1,θαi2およびθβi1,θβi2が得られる。これ
らの値を比較してより値の近接した組、すなわち、図1
2においては、θαi2,θβi2を選択し、近似値θ′の
値を(θαi2+θβi2)/2とする。
【0068】本実施例の2次元重力方向センサー16
は、第1実施例の3次元重力方向センサーに比べ、検知
部がさらに簡略になり、小球位置算出ならびに重力方向
算出の計算もより簡易になるので、図示しない受光量信
号検出回路22もより簡略化でき、処理速度の向上が容
易になるという利点を持つ。
【0069】尚、本第3実施例で、小球16bを、例え
ば、多角柱や、円柱や、円錐台や、回転楕円体等に置き
換えてもよいし、小窪みや小突起を設けてもよい。また
閉鎖円筒16eを多角柱や円錐台に置き換えてもよい
し、小窪みや小突起を設けてもよい。
【0070】次に、第4実施例について説明する。
【0071】図13および図14は第3実施例に係わ
り、図13は内視鏡先端に設けられた重力方向センサー
の断面を示す断面図、図14は重力方向センサーの変形
例の断面を示す断面図である。
【0072】本実施例は重力方向センサーの構成が第1
実施例と異なるだけで、その他の構成は第1実施例と同
じである。
【0073】図13に示すように、第3実施例の重力方
向センサー16では、閉鎖球16aを、規則的に細かく
区分して磁化した硬質磁化材(すなわち永久磁石材)、
小球16bを磁化しにくい軟質磁化材によって形成して
いる。
【0074】上記重力方向センサー16が回転したり移
動したりして、上記小球16bが上記閉鎖球16a内で
移動するとき、小球16bは、磁界中にあるので移動を
防げる方向に力を受け、移動速度が低下する。これによ
って、小球16bの不要な微少振動を防ぐことができ
る。ここで、閉鎖球16aが軟質磁化材、小球16bが
永久磁石材の組み合わせであってもよいし、閉鎖球16
aが細分して磁化した永久磁石材、小球16bが永久磁
石材の組み合わせであってもよい。
【0075】図14は、重力方向センサー16の閉鎖球
16aに複数の永久磁石材16fを規則的に配置し、小
球16bを軟質磁化材によって形成した変形例である。
【0076】上記小球16bが永久磁石材16fの近傍
に引き寄せられ、小球16が停止する位置が限定される
ため、受光量から小球16bの位置を算出するためのテ
ーブルを小さくすることができるし、小球16bの不要
な微小振動を防ぐことができる。
【0077】次に、第5実施例について説明する。
【0078】図15および図16は第5実施例に係わ
り、図15は内視鏡装置の構成を示す構成図、図16は
内視鏡装置の変形例の要部の構成を示す構成図である。
【0079】図15に示すように、第5実施例の内視鏡
装置Cでは、重力方向センサー16の閉鎖球16aに
は、端面に各々別波長帯を透過させる色フィルター32
aを備えた複数の投光ファイバー16cがファイバーバ
ンドル15より分岐接続されている。また、上記閉鎖球
16dには上記複数の投光ファイバーと同数の受光ファ
イバー16dが一束になって接続されている。上記複数
の受光ファイバー16dは、他端に上記光学フィルター
32aにそれぞれ1対1に対応して等しい波長帯透過性
を有する色フィルター32bが備えられ、1本づつ受光
素子17に接続している。
【0080】この構成によって小球の位置を算出するた
めの複数の受光量信号が得られる。
【0081】その他の構成、作用は第1実施例の内視鏡
装置Aと同じである。
【0082】図16は本実施例において、対向する受光
ファイバー16dと受光素子17の間に上記色フィルタ
ー32aに対応する複数の色フィルターを持つ回転フィ
ルター33を設けた変形例で、35は信号ケーブル、3
4は動力装置である。
【0083】この構成によって、時分割で、複数の投光
点からの受光量信号が順次得られ、小球の位置が算出で
きる。
【0084】尚、本第5実施例において、投光ファイバ
ー16cをファイバーバンドル15と別個に設けてもよ
いし、上記投光ファイバー16の端面に設けた色フィル
ター32aを光源部20側の端面に設けてもよいし、色
フィルター32aを設けずに、複数の異なる波長の光を
発生するレーザー光源を設けてもよいし、異なるピーク
波長を持つ複数の発光素子を用いてもよい。また、この
発光素子は、重力方向センサー16に直接に設置しても
よい。
【0085】次に、第6実施例について説明する。
【0086】図17ないし図19は第6実施例に係わ
り、図17は内視鏡装置の構成を示す構成図、図18は
内視鏡装置の要部の構成を示す構成図、図19は内視鏡
装置の要部の変形例の構成を示す構成図である。
【0087】図17に示すように、第6実施例の内視鏡
装置Dでは、重力方向センサー16には、複数の投光フ
ァイバー16cと他端に受光素子を備える1本の受光フ
ァイバー16dが接続されていて、上記投光ファイバー
16cの他端は円周上に配置されており、1対1に対応
するロッドレンズ37と対向しており、その間に切り欠
き部を持つ回転板36が設けられ、順次光が入射するよ
うになっている。尚、図中の34は動力装置、35は動
力伝導装置、38は集光レンズ群である。
【0088】図18は回転 板36付近の詳細図であ
る。この構成によって、時分割で複数の投光点からの受
光量信号が順次得られ、小球の位置が算出できる。
【0089】その他の構成、作用、効果は第1実施例の
内視鏡装置Aと同一である。
【0090】図19は本第6実施例の変形例であり、複
数の投光ファイバーに1対1に対応する複数の切り欠き
を有する回転板により、順次投光ファイバー16cに光
が入射するようになっている。
【0091】
【発明の効果】本発明の内視鏡装置は、挿入部に少なく
とも1つ設けられた、自在に重力方向に移動する可動物
を内蔵する小空間に、投光手段により照明光を投光し、
戻り光を受光手段により受光し、重力方向算出手段によ
って受光量より前記可動物の位置を算出するとともに、
算出された該可動物の位置から重力方向を算出するの
で、小型で、挿入部が細径であり、観察像、照明光のけ
られがなく、確実に挿入部の重力方向を検知できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る内視鏡装置の構成を示す構
成図である。
【図2】 第1実施例に係る内視鏡装置の外観を示す外
観図である。
【図3】 第1実施例に係る重力方向センサの断面図で
ある。
【図4】 第1実施例に係る重力方向検知の原理を示す
説明図である。
【図5】 第1実施例に係る閉鎖球と小球の接点位置の
算出の原理を示す模式図である。
【図6】 第1実施例に係る重力方向センサの変形例を
説明する断面図である。
【図7】 第1実施例に係る内視鏡装置Aの利用例を説
明する説明図である。
【図8】 第1実施例に係る内視鏡装置Aの利用例であ
る内視鏡挿入システムを説明する説明図である。
【図9】 第2実施例に係る内視鏡装置の構成を示す構
成図である。
【図10】第3実施例に係る内視鏡先端に設けられた重
力方向センサーの断面を示す断面図である。
【図11】第3実施例に係る重力方向検知の原理を示す
説明図である。
【図12】第3実施例に係る小球の中心位置と受光量の
関係を示す特性図である。
【図13】第4実施例に係る内視鏡先端に設けられた重
力方向センサーの断面を示す断面図である。
【図14】第4実施例に係る重力方向センサーの変形例
の断面を示す断面図である。
【図15】第5実施例に係る内視鏡装置の構成を示す構
成図である。
【図16】第5実施例に係る内視鏡装置の変形例の要部
の構成を示す構成図である。
【図17】第6実施例に係る内視鏡装置の構成を示す構
成図である。
【図18】第6実施例に係る内視鏡装置の要部の構成を
示す構成図である。
【図19】第6実施例に係る内視鏡装置の要部の変形例
の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 … 内視鏡 2 … 信号処理装置 3 … テレビモニタ 16 … 重力方向センサー 16a… 閉鎖球 16b… 小球 16c… 投光ファイバー 16d… 受光ファイバー群 17 … 受光素子群 22 … 受光量信号処理回路 23 … 画像信号処理回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−107809(JP,A) 特開 平3−7907(JP,A) 特開 平3−37028(JP,A) 特開 平3−114429(JP,A) 特開 昭59−200623(JP,A) 特開 平3−118019(JP,A) 実開 平2−109313(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 23/24 A61B 1/00 300 G01C 9/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内、あるいは、管内に挿入する挿入
    部を備え、観察部位を観察する内視鏡装置において、 前記挿入部に少なくとも1つ設けられた、自在に重力方
    向に移動する可動物を内蔵する、略球状の小空間と、この 小空間に照明光を投光する投光手段と、上記 小空間に投光された前記照明光の戻り光を受光す
    る、該小空間の異なる位置に配設された受光手段と、 前記受光手段が受光した受光量により前記可動物の前記
    小空間内での位置を算出するとともに、算出された該可
    動物の位置から重力方向を算出する重力方向算出手段と
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
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