JP3139834B2 - 系統連系保護装置 - Google Patents
系統連系保護装置Info
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- JP3139834B2 JP3139834B2 JP04165997A JP16599792A JP3139834B2 JP 3139834 B2 JP3139834 B2 JP 3139834B2 JP 04165997 A JP04165997 A JP 04165997A JP 16599792 A JP16599792 A JP 16599792A JP 3139834 B2 JP3139834 B2 JP 3139834B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電力を交流電力に
変換して負荷に供給すると共に、交流電力系統に連系し
て運転するインバータの系統連系保護装置に関する。
変換して負荷に供給すると共に、交流電力系統に連系し
て運転するインバータの系統連系保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来装置の代表例を図7に示
し、以下に説明する。
し、以下に説明する。
【0003】太陽電池あるいは燃料電池等で成る直流電
源1の直流電力はインバータブリッジ2により交流電力
に変換され、リアクトル3とコンデンサ4で成るフィル
タによりPWM制御による高周波分を除去して負荷9に
供給される。
源1の直流電力はインバータブリッジ2により交流電力
に変換され、リアクトル3とコンデンサ4で成るフィル
タによりPWM制御による高周波分を除去して負荷9に
供給される。
【0004】一方、交流電力系統8からしゃ断器7と柱
上変圧器6を介して供給される一般家庭用の交流電力が
負荷9に供給されており、インバータブリッジ2の交流
電力は交流電力系統8に連系して運転する。負荷9に供
給される交流電圧は電圧検出器10によって検出され、バ
ンドパスフィルタ16を介して電流基準回路12に正弦波の
信号Vs が入力される。電流基準回路12は増幅器11から
出力される制御信号Vc と上記正弦波の信号Vs を乗算
して電流基準I* を出力する。この電流基準I* と電流
検出器5で検出したインバータブリッジ2の出力電流I
が増幅器13に入力されPWM制御部14、駆動部15を介し
て電流偏差が零になるようにインバータブリッジ2をP
WM制御する。電流基準I* の位相は負荷9に供給され
る交流電圧の位相にほぼ一致しており、インバータブリ
ッジ2から高力率の交流電力が供給される。
上変圧器6を介して供給される一般家庭用の交流電力が
負荷9に供給されており、インバータブリッジ2の交流
電力は交流電力系統8に連系して運転する。負荷9に供
給される交流電圧は電圧検出器10によって検出され、バ
ンドパスフィルタ16を介して電流基準回路12に正弦波の
信号Vs が入力される。電流基準回路12は増幅器11から
出力される制御信号Vc と上記正弦波の信号Vs を乗算
して電流基準I* を出力する。この電流基準I* と電流
検出器5で検出したインバータブリッジ2の出力電流I
が増幅器13に入力されPWM制御部14、駆動部15を介し
て電流偏差が零になるようにインバータブリッジ2をP
WM制御する。電流基準I* の位相は負荷9に供給され
る交流電圧の位相にほぼ一致しており、インバータブリ
ッジ2から高力率の交流電力が供給される。
【0005】なお、直流電源1として太陽電池を用いる
とき、最大電力を取り出すように電圧基準V* が与えら
れるが、本発明とは直接関係しないので詳細説明は省略
する。
とき、最大電力を取り出すように電圧基準V* が与えら
れるが、本発明とは直接関係しないので詳細説明は省略
する。
【0006】このような配電系統において、柱上変圧器
6を含む負荷側の保守点検を行う場合、しゃ断器7を開
放して交流電力系統8から切り離して行われる。この場
合、電圧リレー17と周波数リレー18により負荷側の状態
を監視し、交流電力系統から切り離されたとき異常検出
回路19によりこれを検出し駆動部15の動作を中止させイ
ンバータを停止させるようにしている。
6を含む負荷側の保守点検を行う場合、しゃ断器7を開
放して交流電力系統8から切り離して行われる。この場
合、電圧リレー17と周波数リレー18により負荷側の状態
を監視し、交流電力系統から切り離されたとき異常検出
回路19によりこれを検出し駆動部15の動作を中止させイ
ンバータを停止させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、しゃ断
器7を開放して交流電力系統8から切り離したとき、イ
ンバータブリッジ2から供給する電力と負荷9の電力が
バランスしていると異常検出回路19で検出が行なわれ
ず、インバータが運転を継続する場合がある。この状態
をアイランディング(islanding )と呼び保守点検を行
うとき危険な状態となる。このアイランディングを防ぐ
方法として次のような提案がなされている。
器7を開放して交流電力系統8から切り離したとき、イ
ンバータブリッジ2から供給する電力と負荷9の電力が
バランスしていると異常検出回路19で検出が行なわれ
ず、インバータが運転を継続する場合がある。この状態
をアイランディング(islanding )と呼び保守点検を行
うとき危険な状態となる。このアイランディングを防ぐ
方法として次のような提案がなされている。
【0008】周波数変動方式:電流基準回路12へ入力す
る系統参照電圧の位相にゆらぎ回路21により一定量の範
囲内で位相シフトをかけ、しゃ断器7が開放されたとき
インバータ出力周波数の変動からアイランディングを検
出する。しかし、この方式はインバータの電力(無効電
力を含む)と負荷の電力が完全にバランスすると周波数
も電圧も変化せず検出することができない場合がある。
る系統参照電圧の位相にゆらぎ回路21により一定量の範
囲内で位相シフトをかけ、しゃ断器7が開放されたとき
インバータ出力周波数の変動からアイランディングを検
出する。しかし、この方式はインバータの電力(無効電
力を含む)と負荷の電力が完全にバランスすると周波数
も電圧も変化せず検出することができない場合がある。
【0009】電力変動方式:ゆらぎ回路21により電流基
準回路12から出力する電流基準I* を一定量の範囲内で
低周波で変動させ、しゃ断器7が開放されたときインバ
ータから出力する電力と負荷の電力のバランスを崩すこ
とにより電圧と周波数を変化させアイランディングを検
出する。しかし、この方式でも多数台のインバータが並
列に接続されると各インバータの電力変動の位相がバラ
バラとなり全体として電力変動がない状態となって検出
できない場合がある。
準回路12から出力する電流基準I* を一定量の範囲内で
低周波で変動させ、しゃ断器7が開放されたときインバ
ータから出力する電力と負荷の電力のバランスを崩すこ
とにより電圧と周波数を変化させアイランディングを検
出する。しかし、この方式でも多数台のインバータが並
列に接続されると各インバータの電力変動の位相がバラ
バラとなり全体として電力変動がない状態となって検出
できない場合がある。
【0010】高調波電圧監視方式:高調波検出回路20に
より負荷側電圧の高調波を監視し、しゃ断器7が開放さ
れたとき高調波(第3、第5、第7高調波)が増加する
ことによりアイランディングを検出する。しかし、この
方式は、インバータエアコン、テレビなどのようなコン
デンサインプット形の整流回路を持つ負荷が多数使用さ
れると定常時に第3、第5、第7高調波が増加して検出
の信頼性が著しく低下する。
より負荷側電圧の高調波を監視し、しゃ断器7が開放さ
れたとき高調波(第3、第5、第7高調波)が増加する
ことによりアイランディングを検出する。しかし、この
方式は、インバータエアコン、テレビなどのようなコン
デンサインプット形の整流回路を持つ負荷が多数使用さ
れると定常時に第3、第5、第7高調波が増加して検出
の信頼性が著しく低下する。
【0011】本発明は、これらの問題を解消しようとし
てなされたもので、その目的とするところは、上述のよ
うな状態においても確実にアイランディングを検出する
ことの可能な系統連系保護装置を提供することにある。
てなされたもので、その目的とするところは、上述のよ
うな状態においても確実にアイランディングを検出する
ことの可能な系統連系保護装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、直流電力を交流電力に変換して負荷に供
給すると共に、交流電力系統と連系して運転するインバ
ータの保護装置において、前記インバータには高力率で
正弦波電流を出力するように制御する電流制御手段を備
え、その出力の交流電圧のゼロクロス付近の電圧波形の
状態から該インバータの交流側が前記交流電力系統から
切り離されたことを検出する検出手段を設ける。
め、本発明は、直流電力を交流電力に変換して負荷に供
給すると共に、交流電力系統と連系して運転するインバ
ータの保護装置において、前記インバータには高力率で
正弦波電流を出力するように制御する電流制御手段を備
え、その出力の交流電圧のゼロクロス付近の電圧波形の
状態から該インバータの交流側が前記交流電力系統から
切り離されたことを検出する検出手段を設ける。
【0013】
【作用】インバータの交流側が交流電力系統から切り離
されたとき、交流電圧のゼロクロス付近の電圧波形が正
弦波形から乖離する。例えば、負荷側に接続された変圧
器の励磁電流はインバータから出力される交流電力によ
って供給される。この場合、インバータは高力率で正弦
波電流を出力するように電流制御されるので電圧がゼロ
クロスする付近において充分な励磁電流が供給されずゼ
ロクロス付近の電圧波形の状態が変化する。上記検出手
段はこのゼロクロス付近における電圧波形の状態変化か
らアイランディング状態を判定検出し、この検出出力に
よりインバータの運転を停止させる。
されたとき、交流電圧のゼロクロス付近の電圧波形が正
弦波形から乖離する。例えば、負荷側に接続された変圧
器の励磁電流はインバータから出力される交流電力によ
って供給される。この場合、インバータは高力率で正弦
波電流を出力するように電流制御されるので電圧がゼロ
クロスする付近において充分な励磁電流が供給されずゼ
ロクロス付近の電圧波形の状態が変化する。上記検出手
段はこのゼロクロス付近における電圧波形の状態変化か
らアイランディング状態を判定検出し、この検出出力に
よりインバータの運転を停止させる。
【0014】
【実施例】本発明の系統連系保護装置の実施例を図1に
示す。図1において、図7と重複する部分には同一符号
を付し説明を省略する。
示す。図1において、図7と重複する部分には同一符号
を付し説明を省略する。
【0015】微分回路22は電圧検出器10で検出した負荷
側の交流電圧の電圧変化率を検出する。ゼロクロス検出
部23はフィルタ16の出力から負荷側の交流電圧のゼロク
ロス時点を検出する。比較判定部24はゼロクロス時点前
後の所定時間における負荷側の交流電圧及び該交流電圧
の変化率からアイランディング状態を判定検出する。関
数器25は比較判定部24からの指令によりインバータの出
力電力を変化させるための時間関数信号Vf を出力す
る。乗算器26は増幅器11の出力信号Vc と関数器25の出
力信号Vf を乗算して出力し、電流基準回路12は乗算器
26の出力とフィルタ16から出力される正弦波の信号Vs
を乗算して電流基準I* を出力する。上記構成におい
て、負荷9のインバータ出力電流がバランスしている
時、しゃ断器7を開放した場合を考える。
側の交流電圧の電圧変化率を検出する。ゼロクロス検出
部23はフィルタ16の出力から負荷側の交流電圧のゼロク
ロス時点を検出する。比較判定部24はゼロクロス時点前
後の所定時間における負荷側の交流電圧及び該交流電圧
の変化率からアイランディング状態を判定検出する。関
数器25は比較判定部24からの指令によりインバータの出
力電力を変化させるための時間関数信号Vf を出力す
る。乗算器26は増幅器11の出力信号Vc と関数器25の出
力信号Vf を乗算して出力し、電流基準回路12は乗算器
26の出力とフィルタ16から出力される正弦波の信号Vs
を乗算して電流基準I* を出力する。上記構成におい
て、負荷9のインバータ出力電流がバランスしている
時、しゃ断器7を開放した場合を考える。
【0016】インバータ出力電流は交流電圧と同相の正
弦波電流を流す高力率(力率 100%)の電流制御が行な
われているので負荷の力率が 100%でインバータ出力電
流とバランスしているとしゃ断器7を開放しても交流電
圧の電圧も周波数もほとんど変化しない。
弦波電流を流す高力率(力率 100%)の電流制御が行な
われているので負荷の力率が 100%でインバータ出力電
流とバランスしているとしゃ断器7を開放しても交流電
圧の電圧も周波数もほとんど変化しない。
【0017】変圧器6(一般にポールトランスと呼ばれ
ている柱上トランス)の鉄心特性は図2(a)に示すよ
うに励磁電流に対し磁束φは非直線の関係にあり、特に
ポールトランスの場合は磁束密度をかなり高く使用して
おり、図2(b)に示すように正弦波の磁束を発生する
ためには励磁電流は正弦波と異なったピーク値の高い電
流となる。
ている柱上トランス)の鉄心特性は図2(a)に示すよ
うに励磁電流に対し磁束φは非直線の関係にあり、特に
ポールトランスの場合は磁束密度をかなり高く使用して
おり、図2(b)に示すように正弦波の磁束を発生する
ためには励磁電流は正弦波と異なったピーク値の高い電
流となる。
【0018】従って、正弦波の電圧を加えたとき、ポー
ルトランスの電圧と励磁電流の関係は図2(c)に示す
関係となる。即ち電圧のゼロクロス近辺で大きな励磁電
流が流れることになる。しゃ断器7が開放している場
合、変圧器6の励磁電流はインバータから供給する力率
100%の正弦波の電流が分流すると考えられる。
ルトランスの電圧と励磁電流の関係は図2(c)に示す
関係となる。即ち電圧のゼロクロス近辺で大きな励磁電
流が流れることになる。しゃ断器7が開放している場
合、変圧器6の励磁電流はインバータから供給する力率
100%の正弦波の電流が分流すると考えられる。
【0019】しかし、負荷の電力がインバータの出力電
力とバランスしているとき、図3(a)に示すように力
率 100%の正弦波の電流が供給されるのでゼロクロス付
近において図2(c)のような充分な励磁電流を流すこ
とができなくなり電圧波形に歪が生じる。すなわち、ゼ
ロクロス付近において正弦波電圧に比較して電圧が低下
する。比較判定部24はこのゼロクロス付近の電圧波形の
歪からアイランディングの状態を判定している。
力とバランスしているとき、図3(a)に示すように力
率 100%の正弦波の電流が供給されるのでゼロクロス付
近において図2(c)のような充分な励磁電流を流すこ
とができなくなり電圧波形に歪が生じる。すなわち、ゼ
ロクロス付近において正弦波電圧に比較して電圧が低下
する。比較判定部24はこのゼロクロス付近の電圧波形の
歪からアイランディングの状態を判定している。
【0020】図4はゼロクロス付近における電圧及び電
圧変化率を示したもので破線はしゃ断器7が閉路した正
弦波形の場合、実線はしゃ断器7が開放したアイランデ
ィング状態の場合である。しゃ断器7が閉路したときは
交流電力系統8から正弦波の電圧VAC1 が供給され変圧
器6には図2(c)に示す励磁電流が流れる。
圧変化率を示したもので破線はしゃ断器7が閉路した正
弦波形の場合、実線はしゃ断器7が開放したアイランデ
ィング状態の場合である。しゃ断器7が閉路したときは
交流電力系統8から正弦波の電圧VAC1 が供給され変圧
器6には図2(c)に示す励磁電流が流れる。
【0021】しゃ断器7が開放してアイランディング状
態となったとき、前述したようにインバータから供給さ
れる励磁電流がゼログロス付近において不足し電圧V
AC2 のように正弦波電圧VAC1 より低くなる。特に電圧
の微分値すなわち、電圧変化率を正弦波の場合と比較す
ると大きく相違した値を示しアイランディングの判定は
容易となる。すなわち、ゼロクロス時点の電圧変化率
(dVAC2 /dt=V2 )を監視して正弦波の場合のゼ
ロクロス時点の電圧変化率(dVAC1 /dt=V1)と
の差分あるいは比率が所定値を越えたときアイランディ
ング状態と判定することができる。
態となったとき、前述したようにインバータから供給さ
れる励磁電流がゼログロス付近において不足し電圧V
AC2 のように正弦波電圧VAC1 より低くなる。特に電圧
の微分値すなわち、電圧変化率を正弦波の場合と比較す
ると大きく相違した値を示しアイランディングの判定は
容易となる。すなわち、ゼロクロス時点の電圧変化率
(dVAC2 /dt=V2 )を監視して正弦波の場合のゼ
ロクロス時点の電圧変化率(dVAC1 /dt=V1)と
の差分あるいは比率が所定値を越えたときアイランディ
ング状態と判定することができる。
【0022】比較判定部24はアイランディング状態を検
出すると関数器25に起動指令を出し、関数器25は指令を
受けると通常は一定値としていた信号Vf を時間的に変
化する信号(例えば時間の経過と共に減少、またはゆる
やかに振動する信号)として出力する。この信号Vf は
乗算器26に入力され電流基準回路12の電流基準I* を変
化させインバータの出力電流を変化させる。これにより
負荷の電力とインバータの出力電力とのバランス状態が
崩れ電圧あるいは周波数が変化し、電圧リレー17あるい
は周波数リレー18がこの変化を検出し、異常検出回路19
が動作してインバータの運転を停止させる。
出すると関数器25に起動指令を出し、関数器25は指令を
受けると通常は一定値としていた信号Vf を時間的に変
化する信号(例えば時間の経過と共に減少、またはゆる
やかに振動する信号)として出力する。この信号Vf は
乗算器26に入力され電流基準回路12の電流基準I* を変
化させインバータの出力電流を変化させる。これにより
負荷の電力とインバータの出力電力とのバランス状態が
崩れ電圧あるいは周波数が変化し、電圧リレー17あるい
は周波数リレー18がこの変化を検出し、異常検出回路19
が動作してインバータの運転を停止させる。
【0023】本実施例によれば、図3(b)に示すよう
なコンデンサインプット形の負荷の場合においても確実
にアイランディングを検出することが可能となる。この
ようなコンデンサインプット形負荷の場合、交流電圧の
最大値付近にピーク値を持つ電流IACが流れ、インバー
タ電源41にはインピーダンスが存在するので図3(a)
VACに示す波形歪が生じ、多くの高調波を含んだ電圧波
形となる。しかし、ゼロクロス付近では影響がないので
本実施例によりアイランディングを検出することができ
る。
なコンデンサインプット形の負荷の場合においても確実
にアイランディングを検出することが可能となる。この
ようなコンデンサインプット形負荷の場合、交流電圧の
最大値付近にピーク値を持つ電流IACが流れ、インバー
タ電源41にはインピーダンスが存在するので図3(a)
VACに示す波形歪が生じ、多くの高調波を含んだ電圧波
形となる。しかし、ゼロクロス付近では影響がないので
本実施例によりアイランディングを検出することができ
る。
【0024】また、本実施例によれば、比較判定部24が
短時間誤ってアイランディングを検出してもインバータ
を直ちに停止させることがないので、アイランディング
の検出感度を高く設定することができる。
短時間誤ってアイランディングを検出してもインバータ
を直ちに停止させることがないので、アイランディング
の検出感度を高く設定することができる。
【0025】なお、比較判定部24におけるアイランディ
ングの判定は、ゼロクロス点前後の所定の電気角の範囲
内(例えば±30°の範囲)において正弦波電圧との差電
圧の絶体値の積分値を求め、この積分値が所定値を越え
たときアイランディング状態と判定することもできる。
また、ゼロクロス付近の電圧変化率が単調でないことか
らアイランディング状態を判定することも可能である。
ングの判定は、ゼロクロス点前後の所定の電気角の範囲
内(例えば±30°の範囲)において正弦波電圧との差電
圧の絶体値の積分値を求め、この積分値が所定値を越え
たときアイランディング状態と判定することもできる。
また、ゼロクロス付近の電圧変化率が単調でないことか
らアイランディング状態を判定することも可能である。
【0026】図5は比較判定部24の具体的な実施例を示
したもので、交流電圧VACまたはその微分値dVAC/d
tからバンドパスフィルタ51〜53により第3、5、7等
の高調波電圧を検出しゼロクロス付近でリレー54を動作
させ判定部55でこれらの高調波電圧からのアイランディ
ング状態を判定するようにしたものである。
したもので、交流電圧VACまたはその微分値dVAC/d
tからバンドパスフィルタ51〜53により第3、5、7等
の高調波電圧を検出しゼロクロス付近でリレー54を動作
させ判定部55でこれらの高調波電圧からのアイランディ
ング状態を判定するようにしたものである。
【0027】また、図1の実施例ではアイランディング
状態が検出されたとき、関数器25の出力信号によりイン
バータの出力電力を変動させる例で示したが、電流基準
回路12に入力される正弦波信号の位相を変動させ周波数
のゆらぎを発生させ、これによりインバータを停止させ
るようにすることもできる。
状態が検出されたとき、関数器25の出力信号によりイン
バータの出力電力を変動させる例で示したが、電流基準
回路12に入力される正弦波信号の位相を変動させ周波数
のゆらぎを発生させ、これによりインバータを停止させ
るようにすることもできる。
【0028】本発明は、高力率で正弦波電流を出力する
電流制御系を備えており、図6に示すように交流電圧V
ACと同相の交流電流IACを出力するように制御してい
る。この交流電流のゼロクロス付近の電流を図6の
IAC′に示すように積極的にゼロになるように電流制御
を行うようにすることができる。これによりアイランデ
ィング状態となったときゼロクロス付近の電圧波形を積
極的に歪ませてアイランディング状態を確実に検出する
ことができる。アイラインディング状態の検出が確実で
あれば比較判定部24の出力で直接インバータの運転を停
止させるように構成してもよい。
電流制御系を備えており、図6に示すように交流電圧V
ACと同相の交流電流IACを出力するように制御してい
る。この交流電流のゼロクロス付近の電流を図6の
IAC′に示すように積極的にゼロになるように電流制御
を行うようにすることができる。これによりアイランデ
ィング状態となったときゼロクロス付近の電圧波形を積
極的に歪ませてアイランディング状態を確実に検出する
ことができる。アイラインディング状態の検出が確実で
あれば比較判定部24の出力で直接インバータの運転を停
止させるように構成してもよい。
【0029】以上の説明では、インバータの交流出力側
に変圧器6が接続されその励磁電流の影響によってゼロ
クロス付近の電圧波形に歪が生じる例を示したが、変圧
器6の2次側にしゃ断器が存在し、このしゃ断器の開放
によってアイランディング状態となったとき、負荷9が
非直線抵抗負荷(コンデンサインプット形の整流回路負
荷やモータの鉄心励磁巻線負荷等)を多く含めば、イン
バータから供給される正弦波電流と負荷に消費される電
流がゼロクロス付近でアンバランスし、電圧波形に歪が
生じ、前述と同様にしてアイランディング状態を判定す
ることが可能である。
に変圧器6が接続されその励磁電流の影響によってゼロ
クロス付近の電圧波形に歪が生じる例を示したが、変圧
器6の2次側にしゃ断器が存在し、このしゃ断器の開放
によってアイランディング状態となったとき、負荷9が
非直線抵抗負荷(コンデンサインプット形の整流回路負
荷やモータの鉄心励磁巻線負荷等)を多く含めば、イン
バータから供給される正弦波電流と負荷に消費される電
流がゼロクロス付近でアンバランスし、電圧波形に歪が
生じ、前述と同様にしてアイランディング状態を判定す
ることが可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、アイランディング状態
となったとき、交流電圧のゼロクロス付近の波形が正弦
波から乖離することに着目してアイランディング状態の
検出を行うので、交流電圧の最大値付近の波形歪には影
響されず、極めて信頼性の高いアイランディング状態の
検出を行うことが可能となる。また、多数台のインバー
タが並列運転している状態でも確実にアイランディング
状態を検出してインバータを停止させることができ、安
全性の高い系統連系保護装置を提供することができる。
となったとき、交流電圧のゼロクロス付近の波形が正弦
波から乖離することに着目してアイランディング状態の
検出を行うので、交流電圧の最大値付近の波形歪には影
響されず、極めて信頼性の高いアイランディング状態の
検出を行うことが可能となる。また、多数台のインバー
タが並列運転している状態でも確実にアイランディング
状態を検出してインバータを停止させることができ、安
全性の高い系統連系保護装置を提供することができる。
【図1】本発明の系統連系保護装置の一実施例を示す構
成図。
成図。
【図2】変圧器6の作用を説明するための特性図で、
(a)は鉄心の励磁特性、(b)は励磁電流と磁束の波
形図、(c)は電圧と励磁電流の波形図。
(a)は鉄心の励磁特性、(b)は励磁電流と磁束の波
形図、(c)は電圧と励磁電流の波形図。
【図3】本発明の作用を説明するための図で、(a)は
アイランディング状態における電圧と電流の波形図、
(b)はコンデンサインプット形整流回路負荷の代表
例。
アイランディング状態における電圧と電流の波形図、
(b)はコンデンサインプット形整流回路負荷の代表
例。
【図4】ゼロクロス付近における交流電圧及びその微分
値の波形図。
値の波形図。
【図5】図1の比較判定部24の具体例を示す図。
【図6】本発明に用いる電流制御によりインバータから
供給される電流波形図。
供給される電流波形図。
【図7】従来の系統連系保護装置の構成図。
1…直流電源、2…インバータブリッジ、3…リアクト
ル、4…コンデンサ、5…電流検出器、6…変圧器、7
…しゃ断器、8…交流電力系統、9…負荷、10…電圧検
出器、11,13…増幅器、12…電流基準回路、14…PWM
制御回路、15…駆動部、16…バンドパスフィルタ、17…
電圧リレー、18…周波数リレー、19…異常検出回路、20
…高調波検出回路、21…ゆらぎ回路、22…微分回路、23
…ゼロクロス検出回路、24…比較判定器、25…関数器、
26…乗算器、51,52,53…バンドパスフィルタ、54…リ
レー、55…判定部。
ル、4…コンデンサ、5…電流検出器、6…変圧器、7
…しゃ断器、8…交流電力系統、9…負荷、10…電圧検
出器、11,13…増幅器、12…電流基準回路、14…PWM
制御回路、15…駆動部、16…バンドパスフィルタ、17…
電圧リレー、18…周波数リレー、19…異常検出回路、20
…高調波検出回路、21…ゆらぎ回路、22…微分回路、23
…ゼロクロス検出回路、24…比較判定器、25…関数器、
26…乗算器、51,52,53…バンドパスフィルタ、54…リ
レー、55…判定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−227633(JP,A) 実開 昭62−172293(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/38 H02H 7/122 H02M 7/48
Claims (3)
- 【請求項1】 直流電力を交流電力に変換して負荷に供
給すると共に、交流電力系統と連系して運転するインバ
ータの保護装置において、前記インバータには高力率で
正弦波電流を出力するように制御する電流制御手段と、
負荷側の交流電圧の変化率を検出する変化率検出手段
と、負荷側の交流電圧のゼロクロス付近での前記変化率
検出手段で検出された負荷側の交流電圧の変化率が所定
値を超えたことから前記インバータの交流側が前記交流
電力系統から切り離されたことを検出する検出手段を設
けたことを特徴とする系統連系保護装置。 - 【請求項2】 直流電力を交流電力に変換して負荷に供
給すると共に、交流電力系統と連系して運転するインバ
ータの保護装置において、前記インバータには高力率で
正弦波電流を出力するように制御する電流制御手段と、
負荷側の交流電圧のゼロクロス前後の所定の電気角の範
囲内での負荷側の交流電圧と正弦波電圧との差電圧の絶
対値の積分値を求める積分手段と、前記積分手段で求め
られた積分値が所定値を超えたことから前記インバータ
の交流側が前記交流電力系統から切り離されたことを検
出する検出手段を設けたことを特徴とする系統連系保護
装置。 - 【請求項3】 前記検出手段によって前記インバータの
交流側が前記交流電力系統から切り離されたことを検出
したとき、前記インバータの出力電力を動揺させる手段
を設け、前記インバータの出力電力と負荷に供給される
電力とのバランスを崩すことにより電圧あるいは周波数
を動揺させ、電圧あるいは周波数が所定値に達すること
により異常を検出して前記インバータの運転を停止させ
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の系
統連系保護装置。
Priority Applications (7)
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AU41405/93A AU655889B2 (en) | 1992-06-24 | 1993-06-22 | Inverter protection device |
EP93304911A EP0576271B1 (en) | 1992-06-24 | 1993-06-23 | Inverter protection device |
DE69320425T DE69320425T2 (de) | 1992-06-24 | 1993-06-23 | Wechselrichterschutzeinrichtung |
KR1019930011588A KR0142026B1 (ko) | 1992-06-24 | 1993-06-24 | 인버터 보호장치 |
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CN93109448A CN1036036C (zh) | 1992-06-24 | 1993-06-24 | 逆变器保护装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0614465A JPH0614465A (ja) | 1994-01-21 |
JP3139834B2 true JP3139834B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=15822959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04165997A Expired - Fee Related JP3139834B2 (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 系統連系保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139834B2 (ja) |
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AU4058299A (en) | 1998-06-09 | 1999-12-30 | Showa Denko Kabushiki Kaisha | Solid electrolytic capacitor electrode foil, method of producing it and solid electrolytic capacitor |
US7078825B2 (en) | 2002-06-18 | 2006-07-18 | Ingersoll-Rand Energy Systems Corp. | Microturbine engine system having stand-alone and grid-parallel operating modes |
US7161257B2 (en) | 2004-03-08 | 2007-01-09 | Ingersoll-Rand Energy Systems, Inc. | Active anti-islanding system and method |
CN100345362C (zh) * | 2005-07-05 | 2007-10-24 | 北京航空航天大学 | 燃料电池dc/dc变换器控制电路中复合输入输出特性控制电路 |
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JP6401596B2 (ja) * | 2014-12-11 | 2018-10-10 | 積水化学工業株式会社 | 充放電システム |
JP6925313B2 (ja) * | 2018-11-22 | 2021-08-25 | 株式会社日立産機システム | 電力変換装置 |
CN111458558B (zh) * | 2020-04-03 | 2022-03-29 | 宁波奥克斯电气股份有限公司 | 一种参数获取方法、装置、电子设备及存储介质 |
-
1992
- 1992-06-24 JP JP04165997A patent/JP3139834B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0614465A (ja) | 1994-01-21 |
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