JP3138505B2 - 耐ブロッキング性熱可塑性エラストマー組成物およびそのブロッキング防止法 - Google Patents

耐ブロッキング性熱可塑性エラストマー組成物およびそのブロッキング防止法

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JP3138505B2 JP03204305A JP20430591A JP3138505B2 JP 3138505 B2 JP3138505 B2 JP 3138505B2 JP 03204305 A JP03204305 A JP 03204305A JP 20430591 A JP20430591 A JP 20430591A JP 3138505 B2 JP3138505 B2 JP 3138505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン系熱可塑性
エラストマーのブロッキング性を改良した組成物、及び
そのブロッキング防止法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマー組成物は、シー
ト、フィルム、チューブ、板、棒、その他形状物等に成
形され、電子部品、抵抗部品、医療用品、日用品、スポ
ーツ用品、レジャー用品、健康用品、土木建設用品、船
舶海洋用品、航空宇宙用品、自動車用品、繊維織物用
品、衛生用品等に使用される。
【0003】オレフィン系熱可塑性エラストマーは、オ
レフィン系ゴムをソフトセグメントとし、結晶性ポリオ
レフィンをハードセグメントとしている。両者に微量の
架橋剤を添加し、加熱混練することによってゴム相を部
分的に架橋し、又、ゴム相とハードセグメント相は部分
的にグラフト重合されて、ハードセグメント相がゴム相
中に分散した形態となっている。このため、常温におい
て加硫ゴムと同様にゴム弾性を示し、加熱するとハード
セグメント相が溶融して熱可塑性を示すので、加硫ゴム
と比べて加工上の利点(素練り工程が不要、加硫工程が
不要、一般の熱可塑性プラスチックと同様の加工機を使
って加工可能、多種類の配合物と相溶し、コンパウンド
化が容易、無機充填剤を多量に配合しても機械的特性が
劣化しない、成形サイクルが短く生産性が高い、スクラ
ップの再生利用が可能等)、物性上の利点(耐オゾン
性、耐候性、低比重、耐酸性、耐アルカリ性、高強度、
耐寒性、耐熱性、電気絶縁性等)があり、従って、広い
用途分野において使用されている。 しかしながら、オ
レフィン系熱可塑性エラストマーは、ソフトセグメント
部分を構成するオレフィン系ゴム部分の比率が増加する
に従い粘着性が増加し、原料ペレットを始め、それでつ
くった各種成形品は、ペレット同士又は製品同士がブロ
ッキングを起してしまうことがあった。その結果、原料
ペレットの流動性や包装袋からの取り出しが悪くなった
り、貯蔵ホッパー中でブリッジングを起し、製品の取扱
いが困難になるなど、その貯蔵、流通、成形、使用等の
工程において不便をきたしている。
【0004】前記の様に、オレフィン系熱可塑性エラス
トマーは優れた物性をもっておりながらブロッキングが
激しいので、これを解決する必要があった。従来、ワッ
クスを配合又はコーティングする方法がとられてきた
が、ワックスは成形品の表面にブリーデングしたり、成
形品の物性を損ねたりして望ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エチレン−
プロピレン共重合体ゴム又はエチレン−プロピレン−エ
チリデンノルボルネン共重合体ゴムから選択されるオレ
フィン系ゴムとポリオレフィン樹脂とを、架橋剤の存在
下又は非存在下で混練して得たオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物の物性が損なわれたり、オレフィン
系熱可塑性エラストマー成形品の表面がブリーデングに
よって汚染されることのない耐ブロッキングの良好なオ
レフィン系熱可塑性エラストマー組成物、及びそのブロ
ッキング防止法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーのブロッキング性を改善する
ため各種ポリマーを配合したところ、特定のポリマーが
ブロッキング性を改善し、かつ、オレフィン系熱可塑性
エラストマーの物性を損うことなく、むしろ改善するこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0007】即ち、本願発明の第1の発明によれば、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム又はエチレン−プロピ
レン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴムから選択さ
れるオレフィン系ゴムとポリオレフィン樹脂とを、架橋
剤の存在下又は非存在下で混練して得たオレフィン系熱
可塑性エラストマー100重量部に対して、エチレン−
酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アクリル酸エチル共
重合体から選択されるエチレン系共重合体100重量部
と、次の一般式: R′ SiO (4−x−y)/2 (式中、Rは脂肪族不飽和基を表わし、R′は脂肪族不
飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
わし、xおよびyは下記の範囲の数を表わす。0<x<
1、 0.5<y<3、 1<x+y<3。)で表わされ
るポリシロキサン0.01〜300重量部とを加熱混練
し、両者をグラフトして得たエチレン系共重合体変性ポ
リシロキサン0.1〜100重量部を配合してなる耐ブ
ロッキング性の良好なオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物が提供される
【0008】さらに、本願発明の第2の発明によれば、
エチレン−プロピレン共重合体ゴム又はエチレン−プロ
ピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴムから選択
されたオレフィン系ゴムとポリオレフィン樹脂とを、架
橋剤の存在下又は非存在下で混練して得たオレフィン系
熱可塑性エラストマー100重量部に対して、エチレン
−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アクリル酸エチル
共重合体から選択されるエチレン系共重合体100重量
部と、次の一般式: R′ SiO (4−x−y)/2 (式中、Rは脂肪族不飽和基を表わし、R′は脂肪族不
飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
わし、xおよびyは下記の範囲の数を表わす。0<x<
1、 0.5<y<3、 1<x+y<3。)で表わされ
るポリシロキサン0.01〜300重量部とを加熱混練
し、両者をグラフトして得たエチレン系共重合体変性ポ
リシロキサン0.1〜100重量部を配合することを特
徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー成形物のブ
ロッキング防止法が提供される。
【0009】
【発明の具体的な構成】本発明においてオレフィン系熱
可塑性エラストマーとは、エチレン−プロピレン共重合
体ゴム又はエチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴムから選択されるオレフィン系ゴムとポ
リオレフィン樹脂とに架橋剤を添加し、それらを混練さ
せることによって形成された架橋部分を有する熱可塑性
エラストマー、又は架橋剤を全く用いない状態で混練し
て得た架橋部分の全くない熱可塑性エラストマーをい
う。このオレフィン系熱可塑性エラストマーは、そのま
まの状態では表面の粘着性が大きく、それでつくったペ
レット又は成形品は、ブロッキングをおこす性質を持っ
ている。
【0010】上記オレフィン系ゴムは、エチレンとプロ
ピレンとの共重合体ゴム、又はエチレンとプロピレンと
エチリデンノルボルネンとの共重合体ゴムである。オレ
フィン系ゴムの例としては、エチレン−プロピレン共重
合体ゴム、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴムが挙げられ、住友TPE(住友化学
製)、ミラストマー(三井石油化学製)、サーモラン
(日本イーピーラバー製)等が市販されている。
【0011】上記オレフィン系ゴムに配合するポリオレ
フィン樹脂は、炭素数2〜15のオレフィンを単独又は
2種以上重合したものであり、ハードセグメントとなる
ものであるから、結晶度の高い重合体が望ましく、ポリ
プロピレン系樹脂が好適である。
【0012】上記架橋剤としては、分解温度が半減期1
0分間で100゜C〜220゜Cのものが好ましく、こ
のようなものとしては、例えば次のようなものを挙げる
ことができる。なお、括弧内は分解温度である。
【0013】コハク酸ペルオキシド(110)、ベンゾ
イルペルオキシド(110)、t−ブチルペルオキシ−
2−エチルヘキサノエート(113)、p−クロロベン
ゾイルペルオキシド(115)、t−ブチルペルオキシ
イソプロピルカーボネート(135)、t−ブチルペル
オキシラウレート(140)、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン(140)、
t−ブチルペルオキシアセテート(140)、ジ−t−
ブチルペルオキシフタレート(140)、t−ブチルペ
ルオキシマレイン酸(140)、シクロヘキサノンペル
オキシド(145)、t−ブチルペルオキシベンゾエー
ト(145)、ジクミルペルオキシド(150)、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘ
キサン(155)、t−ブチルクミルペルオキシド(1
55)、t−ブチルヒドロペルオキシド(158)、ジ
−t−ブチルペルオキシド(160)、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3
(170)、ジ−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキ
シド(170)、p−メンタンヒドロペルオキシド(1
80)、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロ
ペルオキシド(213)。
【0014】本発明において、エチレン系共重合体変性
ポリシロキサンとは、分子内にエチレン系共重合体単位
と、ポリシロキサン単位を有する共重合体であり、エチ
レン系共重合体とオルガノポリシロキサンとを加熱混練
し、両者をグラフトして得た混練物である。これの製法
については、本発明者等が先に出願した特願平1−54
700号(特開平3−21612号)公報等に詳細に説
明されている。
【0015】上記において、ポリオレフィン系樹脂と
は、エチレンまたはプロピレンを主成分とする重合体で
ある。エチレン系重合体としては、高圧法ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン
−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
エチル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体
等が挙げられる。プロピレン系重合体としては、通常チ
ーグラーナッタ型触媒など公知のα−オレフィンの立体
規則性触媒を用いてプロピレンを重合して得られるプロ
ピレン単独重合体またはプロピレンを主成分とし、プロ
ピレンと他のα−オレフィン、例えば、エチレン、ブテ
ン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプ
テン−1、オクテン−1などとのランダム共重合体であ
る。具体的には、プロピレン単独重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体などを
挙げることができる。
【0016】またポリシロキサンとは、下記の一般式 Rx R′y SiO(4-x-y)/2 で表わされるポリシロキサンであり、式中のRはビニ
ル、アリル、イソプロペニル、アクリル、メタクリル等
の脂肪族不飽和基を表わし、R′はメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、等の脂肪族炭化
水素基、フェニル、トリル、キシリル、クメニル、メシ
チル、ベンジル、フェネチル、スチリル等の芳香族炭化
水素基、シクロヘキシル基、シクロブチル基等の脂環式
炭化水素基など、脂肪族不飽和基を含まない非置換また
は置換1価炭化水素基を表わし、xおよびyは下記の範
囲の数を表わす。
【0017】 0<x<1、 0.5<y<3、 1<x+y<3 ポリシロキサンの具体的な例としては、ビニルメチル−
ジメチルポリシロキサン、ビニルメチル−フェニルメチ
ル−ジメチルポリシロキサンなどが挙げられる。
【0018】本発明においてオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー100重量部に対し、エチレン系共重合体変性
ポリシロキサンを0.1〜100重量部配合する。ここ
で、エチレン系共重合体変性ポリシロキサンの配合量が
0.1重量部以下であるとブロッキング性を防止する効
果が発現せず、100重量部より多く配合しても効果の
向上は望めず、経済性もない。
【0019】なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物には通常公知の樹脂組成物に用いられる各種の補助資
材を含むことができる。この様な補助資材としては、安
定剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、カーボンブラッ
ク、架橋剤、滑剤、加工性改良剤、帯電防止剤等があ
る。
【0020】前述したように、本発明の熱可塑性エラス
トマー組成物は、オレフィン系熱可塑性エラストマーに
ポリオレフィン変性ポリシロキサンを配合する。所望に
より上記各種補助資材を加えて、バンバリーミキサー、
加圧ニーダー、二軸押出機、ブスコニーダー、ヘンシェ
ルミキサー、ロールニーダー等を用いる通常の混練法で
製造できる。各成分の混合順序は任意でよく、酸化防止
剤、架橋剤、帯電防止剤等の微量添加成分は予めポリオ
レフィン系樹脂、特にEVA(エチレン−酢酸ビニール
共重合体)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重
合体)等との高濃度マスターバッチを製造し、添加して
もよい。得られた組成物は射出成形、押出成形、回転成
形、圧縮成形等によって各種成形品を得ることができ
る。
【0021】本発明の熱可塑性エラストマー組成物はバ
ンパー、バンパーサイド、バンパーガード、バンパーモ
ール、オーバーライダー、サイトシールド、エアースポ
イラー、マッドガード、天井材、ホイールハウスカバ
ー、トランクルーム内貼、内装シート、エンジンルーム
内のエアーダクトホース、アクチュエーター等の自動車
用品、洗濯機排水ホース、内部ホース、掃除機ホース、
乾燥機ホース、各種パッキング、足ゴム、絶縁シート等
家電用品、自動車用ワイヤーハーネス、フレキシブルコ
ード、ブースターケーブル、ポンプケーブル等電線・ケ
ーブル用被覆材、防水シート、スキーシューズ、グリッ
プ、ローラースケート、ソーラーホース等として成形さ
れ、広い分野で使用される。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して詳細に説明す
る。
【0023】実施例1〜3、比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体DQDJ−3868(日
本ユニカー製)10kgとシリコーン“RZ−760
1”(日本ユニカー製)10kgとを、DS20−40
MWA−H型ニーダー(森山製作所製)を用い、165
゜Cで70分間混練した。ブレードの回転数は45rp
mであった。この混練物を#130とする。
【0024】所定の割合の#130と、オレフィン系熱
可塑性エラストマー“住友TPE1500”(住友化学
製)とをニーダー型HAAKE SYSTEM40を用
い、160゜Cで15分間混練した。
【0025】上記混練物を圧縮成形機で厚さ1mmのシ
ートとし、縦10cm、横10cmの大きさに切り出し
てそれぞれシートを2枚重ねとする。このシートに23
゜Cで4kgの荷重をかけた後、23゜C中に24時間
放置し、ブロッキング性を測定した。測定はTA−36
23型ブロッキングテスター(総合計装製)を用い、剥
離速度8mm/minでおこなった。
【0026】上記の結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示されるように、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴムとポリプロピレン樹脂からなるオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー TPE1500のみのブ
ロッキング値は810gであるが、#130を配合し、
その量を増加させるとブロッキング値が大幅に減少する
ことがわかる。
【0029】実施例4〜6、比較例2 エチレン−アクリル酸エチル共重合体DPDJ−916
9(日本ユニカー製)10kgとシリコーン“RZ−7
601”(日本ユニカー製)10kgを、DS20−4
0MWA−H型ニーダー(森山製作所製)を用い、16
5°Cで70分間混練した。ブレードの回転数は45r
pmであった。この混練物を#330とする。
【0030】所定の割合の#330と、エチレン−プロ
ピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴムとポリプ
ロピレン樹脂からなるオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー“ミラストマー5030N”(三井化学工業製)とを
ニーダー型HAAKE SYSTEM40を用い、16
0°Cで15分間混練した。
【0031】上記の混練物を圧縮成形機で厚さ1mmの
シートとし、縦10cm、横10cmの大きさに切り出
してそれぞれシートを2枚重ねとする。このシートに2
3゜Cで4kgの荷重をかけ、23゜C中で24時間放
置後、ブロッキング性を測定した。測定にはTA−36
23型ブロッキングテスター(総合計装製)を用い、剥
離速度8mm/minでおこなった。
【0032】この結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】上記の表より、オレフィン系熱可塑性エラ
ストマー5030Nに対する#330の配合量を増加さ
せることによって、ブロッキング値を減少させることが
できることがわかる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム又はエチレン−プロピレン−エチリデンノ
ルボルネン共重合体ゴムから選択されるオレフィン系ゴ
ムとポリプロピレン樹脂とを、架橋剤の存在下又は非存
在下で混練して得たブロッキング性のオレフィン系熱可
塑性エラストマーに、エチレン−酢酸ビニル共重合体又
はエチレン−アクリル酸エチル共重合体から選択される
エチレン系共重合体とポリシロキサンとを加熱混練し、
両者をグラフトして得たエチレン系共重合体変性ポリシ
ロキサンを配合するため、得られた熱可塑性エラストマ
ー組成物は、耐ブロッキング性にすぐれ、成形品の表面
にブリードすることもない。また、この熱可塑性エラス
トマー成形品はすぐれた物性を示し、各種用途に使用す
ることができる。
【0036】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−80445(JP,A) 特開 平1−247440(JP,A) 特開 昭53−16748(JP,A) 特開 平1−217040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08J 3/00 - 3/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−プロピレン共重合体ゴム又は
    エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合
    体ゴムから選択されるオレフィン系ゴムとポリオレフィ
    ン樹脂とを、架橋剤の存在下又は非存在下で混練して得
    オレフィン系熱可塑性エラストマー100重量部に対
    して、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−ア
    クリル酸エチル共重合体から選択されるエチレン系共重
    合体100重量部と、次の一般式: R′ SiO (4−x−y)/2 (式中、Rは脂肪族不飽和基を表わし、R′は脂肪族不
    飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
    わし、xおよびyは下記の範囲の数を表わす。0<x<
    1、 0.5<y<3、 1<x+y<3。)で表わさ
    れるポリシロキサン0.01〜300重量部とを加熱混
    練し、両者をグラフトして得たエチレン系共重合体 変性
    ポリシロキサン0.1〜100重量部を配合してなる
    ブロッキング性の良好なオレフィン系熱可塑性エラスト
    マー組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−プロピレン共重合体ゴム又は
    エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合
    体ゴムから選択されたオレフィン系ゴムとポリオレフィ
    ン樹脂とを、架橋剤の存在下又は非存在下で混練して得
    たオレフィン系熱可塑性エラストマー100重量部に対
    して、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−ア
    クリル酸エチル共重合体から選択されるエチレン系共重
    合体100重量部と、次の一般式: R′ SiO (4−x−y)/2 (式中、Rは脂肪族不飽和基を表わし、R′は脂肪族不
    飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
    わし、xおよびyは下記の範囲の数を表わす。0<x<
    1、 0.5<y<3、 1<x+y<3。)で表わされ
    るポリシロキサン0.01〜300重量部とを加熱混練
    し、両者をグラフトして得たエチレン系共重合体変性ポ
    リシロキサン0.1〜100重量部を配合することを特
    徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー成形物のブ
    ロッキング防止法。
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