JP3138029B2 - 模様付frp成形品の製造法 - Google Patents
模様付frp成形品の製造法Info
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Description
製造法に関するものである。
ニットの防水床、壁パネル等に模様を付ける方法とし
て、次のような技術が知られている。 1)模様を印刷した織布、不織布を型に載置し、FRP
等の合成樹脂を積層し硬化させる方法。 2)型上の一部にマスキングを施し、マスキングを施さ
ない部分に着色ゲルコート樹脂を吹き付け、そしてマス
キングを除去し別色のゲルコート樹脂を吹き付け、これ
を繰り返すことにより型上に所望の模様付きゲルコート
樹脂層を出現させ、該ゲルコート樹脂層上にFRP等の
合成樹脂を積層し硬化させる方法。 3)特開昭52−101275号公報に示されているよ
うに、型表面に所望の模様を印刷したスクリーンを載置
し、スクリーン上にFRP等の合成樹脂を積層し硬化後
スクリーンを除去させる方法。 4)特開昭58−76215号公報に示されているよう
に、型の表面に透明樹脂層を設け、透明樹脂層が未硬化
の段階で転写フィルムの印刷面を透明樹脂層と密着する
様敷設し、透明樹脂層が硬化後転写フィルムを剥がし模
様を転写した透明樹脂層上にFRP等の合成樹脂を積層
し硬化させる方法。
従来技術にあっては、いずれも型表面で模様層を形成し
なければならず、この為型の占有時間が長くなり従って
生産性の低下が生じるという課題がある。また、成形品
に部分的な模様を形成するためには、見切り線用マスキ
ング作業による作業時間の増加が生じるという課題があ
る。さらに、加熱型の場合には高温な型近傍での長時間
作業による環境の悪化に伴い、作業効率の低下を来すと
いう課題がある。
であり、成形における型の占有時間を短くし、しかも模
様付部との見切り線にマスキング作業を必要とせず、容
易に作業できる模様付FRP成形品の製造法を安価に提
供することを目的としたものである。
の本発明の構成を、実施例に対応する図1乃至図3に基
づき説明すると、本発明は、(1)ベースフィルムの片
面に、繊維強化プラスチック用積層樹脂に可溶な樹脂で
模様付けした転写フィルムを所望の形状に切断する工
程。(2)離型剤を塗布した型表面の所定の位置に、模
様付けした転写フィルムを載置する工程。(3)転写フ
ィルムを載置した型上に繊維強化プラスチックを積層し
一体化する工程。(4)繊維強化プラスチックが硬化後
脱型して成形品を取り出す工程。(5)取り出された成
形品のベースフィルムを剥がして模様付きFRP成形品
を得る工程。とからなることを特徴とする。
ースフィルムとしては、耐熱性、剥離性を有し、且つ表
面樹脂に不溶であれば特に制限はないが、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、フッ素
系フィルム等のプラスチックフィルムが使用される。ま
た、アルミ箔等の金属箔をプラスチックフィルムと貼り
あわせたもの、紙又はプラスチックフィルムの表面に離
型性のある樹脂を塗布したもの等が使用される。なお、
フィルムの厚さは切断及び型表面への載置を行なうため
に、10μ〜200μ程度であることが好ましい。
る樹脂としては、樹脂層表面に可溶であることが必要で
あるが、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、硝化綿(ニトロセルロース)系樹脂などに顔
料、染料を混合したものが好ましい。
目調、石調、抽象柄などいずれであってもよく制限はな
いが、転写フィルムに模様付けするにあたって、模様を
表裏反転した状態で転写フィルムに印刷するのが好まし
い。
載置するにあたって、模様付けする位置の精度にもよる
が、精度が要求されない場合には特に固定する必要はな
いが、好ましくは転写フィルムを接着剤、テープ等で型
に固定するのがよい。
維強化材は、ガラス繊維、カーボン繊維等が好ましく、
また樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等が用いられる。
法、ハンドレーアップ法等公知の方法で行なうことがで
きる。
6は、図1に示すようにベースフィルム1(ポリエステ
ルフィルム、厚み25μm)の片面に、硝化綿(ニトロ
セルロース)系樹脂に顔料及び染料を混合した模様付け
樹脂2をグラビア印刷機により、模様を表裏反転した状
態で印刷した転写フィルムであり、転写フィルムは所望
の大きさ、形状に切断される。そして、図2に示すよう
に型4表面の所望の位置に、転写フィルム6の印刷面と
反対側のフィルム面を下にして載置する。この時、印刷
模様の位置精度が必要な場合には、転写フィルム6を粘
着材(住友スリーエム株式会社製、商品名スプレーのり
55)を用いて固定すれば良い。転写フィルム6を粘着
材を用いて型に固定した後、型の全面にわたってFRP
樹脂5を積層する。FRP樹脂5の組成は、ポリセット
5182APT(オルソフタル酸系不飽和ポリエステル
樹脂、日立化成工業株式会社製、商品名)100重量
部、炭酸カルシウム(NSー100、日東粉化工業株式
会社製、商品名)20重量部、トナー(不飽和ポリエス
テル樹脂用着色剤、東京インキ株式会社製)10重量
部、メチルエチルケトンパーオキサイド1重量部を混合
し、450g/m2のガラスマットFEMー450(富
士ファイバーガラス株式会社製、商品名)2層を用いて
公知のハンドレーアップ法で積層したものである。
らに60℃、60分の加熱を行ない模様付け樹脂2とF
RP樹脂5とを一体化させて硬化させ、しかるのち型4
よりFRP成形品を取外しベースフィルム1を剥がすこ
とにより、模様付FRP成形品が得られる。
紙、EV130TAー7R・51、創研化工株式会社
製、厚み200μm)に模様を表裏反転したスクリーン
版により、ポリセット5182PT(オルソフタル酸系
不飽和ポリエステル樹脂、日立化成株式会社製、商品
名)100重量部に、トナー(不飽和ポリエステル樹脂
用着色剤、東京インキ株式会社製)200重量部、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド1重量部を混合した樹脂
2を印刷して、転写フィルム6を構成する。そして転写
フィルム6は所望の大きさ、形状に切断される。なお、
転写フィルム6の切断は、印刷前後の制限をするもので
はない。そして、図2に示すように型4表面の所望の位
置に転写フィルム6の印刷面と反対側のフィルム面を下
にして載置する。転写フィルム6を粘着材を用いて型に
固定した後、型表面の全面にわたってゲルコート樹脂P
Sー682PH(東京インキ株式会社製、商品名)をス
プレー塗布する。さらに、ゲルコート樹脂上にFRP樹
脂を積層し硬化させる。FRP樹脂5の組成は、ポリセ
ット5182APT(オルソフタル酸系不飽和ポリエス
テル樹脂、日立化成工業株式会社製、商品名)100重
量部にメチルエチルケトンパーオキサイド1重量部を混
合し、450g/m2のガラスマットFEMー450
(富士ファイバーガラス株式会社製、商品名)2層を用
いて公知のハンドレーアップ法で積層したものである。
らに60℃、60分の加熱を行ない模様付け樹脂2とF
RP樹脂5とを一体化させて硬化させ、しかるのち型4
よりFRP成形品を取外しベースフィルム1を剥がすこ
とにより、模様付FRP成形品が得られる。
紙、EV130TAー7R・51、創研化工株式会社
製、厚み200μm)に、ゲルコート樹脂Aを乱点状に
吹き付ける。そしてゲルコート樹脂Bを乱点状に吹き付
け、さらにゲルコート樹脂Cを乱点状に吹き付ける。こ
れらのゲルコート樹脂A、B、Cは、それぞれPSー6
82PB、PSー682PG、PSー692PH(東京
インキ株式会社製、商品名)で色相が異なるものであ
り、各々にメチルエチルケトンパーオキサイドがゲルコ
ート樹脂100重量部に対し1重量部混合されたもので
ある。吹き付け量は、ゲルコート樹脂A100g/
m2、ゲルコート樹脂B200g/m2、ゲルコート樹脂
C500g/m2とした。これらにより転写フィルムを
得る。指触乾燥後、はさみにより所望の形状に切断し
た。
の位置に転写フィルム6の印刷面と反対側のフィルム面
を下にして載置する。この時、印刷模様の位置精度が必
要な場合には、転写フィルム6を粘着材(住友スリーエ
ム株式会社製、商品名スプレーのり55)を用いて固定
すれば良い。転写フィルム6を粘着材を用いて型に固定
した後、型表面の全面にわたってS、M、C(シートモ
ールディングコンパウンド)を載置する。裏面型4で2
0Kg/cm2に加圧し、130℃に加熱しプレス法で
成形した。硬化後型4から脱型し、そしてベースフィル
ム1を剥がし模様付けFRP成形品を得た。
の成形品は、型表面上で模様層を形成するのに比べ、予
め別工程で転写フィルムを作製し、そして所望の形状に
切断できる為、型の占有時間が短縮されるとともにマス
キングなど見切りを設ける作業がなくなり、部分的に容
易に模様付けが行なえる。さらに、加熱型の場合高温な
型近傍での長時間に及ぶ作業が軽減でき、作業環境の向
上が図れる。これらの効果により、容易に作業ができ、
安価に成形品が得られる。
にFRPを積層した断面図。
ースフィルムを剥離したところの断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 次の工程からなることを特徴とする模様
付FRP成形品の製造法。 (1)ベースフィルムの片面に、繊維強化プラスチック
用積層樹脂に可溶な樹脂で模様付けした転写フィルムを
所望の形状に切断する工程。 (2)離型剤を塗布した型表面の所定の位置に、模様付
けした転写フィルムを載置する工程。 (3)転写フィルムを載置した型上に繊維強化プラスチ
ックを積層し一体化する工程。 (4)繊維強化プラスチックが硬化後脱型して成形品を
取り出す工程。 (5)取り出された成形品のベースフィルムを剥がして
模様付きFRP成形品を得る工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03302213A JP3138029B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 模様付frp成形品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03302213A JP3138029B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 模様付frp成形品の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05138750A JPH05138750A (ja) | 1993-06-08 |
JP3138029B2 true JP3138029B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=17906320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03302213A Expired - Fee Related JP3138029B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 模様付frp成形品の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3138029B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7046711B2 (ja) * | 2018-05-21 | 2022-04-04 | 株式会社水田製作所 | 木目柄成形建材、木目柄炭素繊維複合材薄体及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-11-19 JP JP03302213A patent/JP3138029B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05138750A (ja) | 1993-06-08 |
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