JP3135952B2 - パール加飾多層容器 - Google Patents

パール加飾多層容器

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JP3135952B2 JP24991491A JP24991491A JP3135952B2 JP 3135952 B2 JP3135952 B2 JP 3135952B2 JP 24991491 A JP24991491 A JP 24991491A JP 24991491 A JP24991491 A JP 24991491A JP 3135952 B2 JP3135952 B2 JP 3135952B2
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燈夫 高橋
隆 宮
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面光沢性の優れたパー
ル加飾多層容器に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂で形成される容器に真珠の光沢
に類似したパール装飾効果を出すために、パールエッセ
ンスを樹脂材料中に混入することは以前から行われてい
た。しかし、パールエッセンスとして使用されていた塩
基性炭酸鉛、鉛、ビスマス等の物質が人体に有害である
ためにこれらに代わって使用されるようになった雲母系
もしくはチタン系の物質では、樹脂中で凝集したり他の
着色剤を吸着したりするなどパール効果を劣化させる原
因となっていた。
【0003】これらの欠点を解消する手段として2重壁
構造のパール装飾容器が開発された。この容器は、容器
壁を2重壁構造とし、パールエッセンスを含むポリプロ
ピレンにより形成される外層と、着色されたポリプロピ
レンにより形成される内層の2層により形成される(例
えば特公昭53−41596)。その結果、容器の外表
面に照射された光線の大部分が、パールエッセンスによ
る反射光線として着色剤により阻害されることなく外方
に反射され、容器としての色調は着色された内層による
反射光によって表現され、全体としてパール装飾効果を
高めることができる。
【0004】しかし、この方法によってパール装飾効果
は得られていたが、照射光線が容器表面に露出したある
いは表面近傍のパールエッセンスによって乱反射するた
めに優れた表面光沢性が得られなかった。
【0005】一方、パール加飾を施さない通常の合成樹
脂容器の表面光沢性を改善する方法として、メルトフロ
ーレートが大きく、分子量分布の広い樹脂を用いる方法
が開示されている。
【0006】このような樹脂を用いて容器を成形するこ
とはドローダウン等のために困難であるが、材料の樹脂
にエチレン−プロピレン・ランダム共重合体を用いるこ
とにより(例えば特開平2−215529)、あるいは
パリソン成形に用いるダイスに特殊なものを使用するな
ど特定の条件下で溶融押出をすることにより(例えば特
公平3−32453)、光沢性のよい容器を成形するこ
とができる。
【0007】しかし、これらの方法により容器を成形す
るには、非常に厳密な条件及び複雑な装置が必要であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、パール装飾
効果を付与された容器は表面光沢性が劣るという従来の
欠点を改善し、表面光沢性の優れたパール加飾多層容器
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するため、パール加飾容器を、低密度ポリエチレンを
5〜20重量%含む透明なポリプロピレンから形成され
る外層と、パールエッセンスを含むポリプロピレンから
形成される中間層と、ポリプロピレンにより形成される
内層とを積層し、多層容器として構成することとした。
【0010】以下、本発明をさらに詳しく説明する。本
発明によるパール加飾多層容器は透明な外層、パールエ
ッセンスを含む中間層及び内層からなる3重壁構造を有
する(図1)。
【0011】パールエッセンスを含む中間層の外側に、
透明な外層を設けることによって照射光の乱反射を防
ぎ、さらにポリプロピレンよりも光沢性のよい低密度ポ
リエチレンを配合することにより優れた表面光沢性を得
ることができる。
【0012】外層は低密度ポリエチレンを5〜20重量
%、好ましくは10重量%含む透明なポリプロピレンに
より形成される。中間層は、パールエッセンスを含むポ
リプロピレンにより形成される。パールエッセンスとし
ては雲母系、チタン系のものを使用できる。配合量は、
パール効果を出すためには1%以上が必要であり、パー
ルエッセンス粒子により内層との接合面の透視を悪くし
ないために2%以下がよく、1.5〜1.8%が好まし
い。
【0013】内層はポリプロピレンにより成形される。
着色効果を出すために着色顔料を配合することができ、
その場合には1重量%程度配合するのが好ましく、色に
より適宜変える。
【0014】各層の厚さとしては、外層は20〜100
μm、好ましくは30μm、中間層は20〜100μ
m、好ましくは50μmが採用される。また、外層と中
間層の厚さの比は、1:1〜1:2、外層と内層の厚さ
の比は1:15〜1:20であることが好ましい。
【0015】外層は、厚すぎると透明性が悪くなるため
に、パール効果、内層の発色が劣る。中間層が厚すぎる
と同様に透明性が悪くなり、逆に薄すぎるとパールエッ
センスの混入量が制限されるために、上記の厚さが好ま
しい。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を説明する。外層に、10
重量%の低密度ポリエチレンを含む原色のポリプロピレ
ン(メルトフローレート:1.8g/10分)を、中間
層に、50μm程度の雲母系及びチタン系のパールエッ
センスを1.8重量%含む原色のポリプロピレン(メル
トフローレート:1.8g/10分)を、内層に900
μm程度の着色顔料を1.0重量%含む原色のポリプロ
ピレン(メルトフローレート:0.73g/10分)を
使用し、以下に示す共押出成形により一体に成形した。
【0017】上記材料を各々の押出機に供給し、3層溶
融パリソンを押出し、このパリソンをブロー成形機のブ
ロー金型内でブロー成形し、胴部平均肉圧1000μ
m、内容積740mlのボトルを得た。
【0018】光沢度を、JIS Z7105の方法で入
射角60度で測定したところ、従来の2層構造のボトル
(特公昭53−41596に記載の方法による。)では
47であったのに対し、本発明による3層構造のボトル
の光沢度は68であった。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によるパール加飾
多層容器は、従来のパール加飾容器のもつ欠点を解消
し、優れた表面光沢性を維持したままパール装飾効果を
得ることができる。さらに、内層の発色性にも優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すボトルの一部破断正
面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・本体、 2・・・・・・内層、 3・・・・・・中間層、 4・・・・・・外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−7485(JP,A) 特開 昭53−79939(JP,A) 特開 昭52−121060(JP,A) 特開 平3−297642(JP,A) 実開 昭59−50724(JP,U) 実開 昭52−92946(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 1/00 - 1/48 B29C 49/00 - 49/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜20重量%の低密度ポリエチレンを
    含む透明なポリプロピレンから形成される外層と、パー
    ルエッセンスを含むポリプロピレンから形成される中間
    層と、ポリプロピレンより形成される内層とを積層して
    なり、 前記外層と前記中間層との厚さの比が1:1〜1:2で
    あって、 前記外層と前記内層との厚さの比が1:15〜1:20
    であることを特徴とするパール加飾多層容器。
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EP2882590A1 (en) * 2012-08-08 2015-06-17 The Procter & Gamble Company Deep gloss containers,and preforms for making them

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