JPH0726312U - 特異な光沢を付与した包装容器 - Google Patents

特異な光沢を付与した包装容器

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JPH0726312U
JPH0726312U JP3544693U JP3544693U JPH0726312U JP H0726312 U JPH0726312 U JP H0726312U JP 3544693 U JP3544693 U JP 3544693U JP 3544693 U JP3544693 U JP 3544693U JP H0726312 U JPH0726312 U JP H0726312U
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resin
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英介 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の真珠様光沢容器とは全く異なった装飾
効果、即ち表面に絹糸状光沢を有し、容器表面に光が入
射したとき、容器表面における小さな凹凸により、輝度
が微妙に変化して、絹糸光沢が得られるプラスチック製
中空多層容器を提供する。 【構成】 包装容器において、光の干渉により有彩色を
発する顔料を含有する透明の熱可塑性樹脂の外層と着色
顔料を含有する熱可塑性樹脂の内層との積層体の中空成
形で形成され、且つ外表面の少なくとも一部には、1m
m乃至0.3mmの(ピッチ)の凹凸パターンが形成さ
れていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、特異な光沢、特に絹糸状光沢を付与したプラスチック中空多層容器 に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック成形品中に、雲母チタン顔料等のパールエッセンスを配合し、こ の成形品にパール状光沢を付与することは、例えば特公昭43−25644号公 報等により古くから知られており、この技術をプラスチック製中空容器に適用す ることについても既に多くの提案が認められる。
【0003】 例えば、特公昭53−41596号公報には、パール装飾効果を出すための雲 母系またはチタン系等のパールエッセンスが所定量混入された透明な合成樹脂で 形成された外層2と、該外層2の内側に積層された所望色の不透明な合成樹脂で 形成された内層3とによって本体1を構成したパール装飾が記載されている。
【0004】 また、特公昭59−44255号公報には、変性ポリオレフィン樹脂を装飾層 として用いることが記載されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記の従来技術は、プラスチック製中空容器等の外表面に深みと奥行きのある 真珠様光沢を発揮させるという点については一応の成功をおさめているが、従来 の真珠様光沢容器は、パールエッセンスによる光の干渉を利用しているものの、 上品ではあるがひかえ目な装飾効果であり、商店等に陳列し、或いは需要者がこ れを手にしたとき、特に目をひいたり或いは魅惑的でないという点で、装飾効果 上十分満足し得るものではなかった。
【0006】 従って、本考案の目的は、従来の真珠様光沢容器とは全く異なった装飾効果、 即ち表面に絹糸状光沢を付与したプラスチック製中空多層容器を提供するにある 。
【0007】 本考案の他の目的は、容器表面に光が入射したとき、容器表面における小さな 凹凸により、輝度が微妙に変化して、絹糸光沢が得られるプラスチック製中空多 層容器を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、光の干渉により有彩色を発する顔料を含有する透明の熱可塑 性樹脂の外層と着色顔料を含有する熱可塑性樹脂の内層との積層体の中空成形で 形成され、且つ外表面の少なくとも一部には、1mm乃至0.3mmの(ピッチ )の凹凸パターンが形成されていることを特徴とする特異な光沢を付与した包装 容器が提供される。
【0009】
【作用】
本考案の中空多層包装容器の全体の配置及び拡大断面構造を示す図1及び図2 において、この包装容器1は、中空成形で形成された底部、側壁部、肩部及び首 部を備えており、首部にはキャップ6が締結されている。この容器1の側壁部に は、ラベル貼張用の平坦部5と本考案による凹凸パターン部2とがある。
【0010】 この容器1の壁は、外層3と内層4とから成っている。外層3は熱可塑性樹脂 の連続相と、この中に分散された光の干渉により有彩色を発する雲母チタン顔料 とから成っている。一方、内層は着色された合成樹脂層から成り、例えば合成樹 脂の連続相とこの中に分散された着色顔料粒子とから成っている。 外層3の表面には、一定のピッチで山7と谷8とが存在している。
【0011】 本考案によれば、上記外層及び内層の組合せで中空多層包装容器を形成させし かも外層表面に凹凸パターンを形成させることにより、特異な光沢、即ち絹糸状 光沢が形成される。即ち、図1に示すような化粧品等の包装容器1の表面に、1 mm〜0.3mmピッチの、例えば万線様の凹凸パターン2を設けることにより 、図2に示すように、凹凸の山と谷で、谷8の部分で深い内層4の反射色と、山 7の部分で輝度の高い外層3の干渉色との2色が、交互に微細且つ微妙に変化し ながら凹凸にそって発せられ、絹糸を糸まきに巻いた状態や絹織物にみられるよ うな絹糸光沢を化粧品等の包装容器の表面に付与することができる。
【0012】 光の干渉により、赤、青、金等の特定の有彩色を発する雲母チタン顔料を含有 する表面層は、成形時、エアートラップにより、表面が荒れやすく、金型内面を 鏡面に仕上げて、容器表面を均一に鏡面にすることはできない。本考案では、図 1に示すように、印刷、ラベルに必要な小面積のフラットな印刷ラベル面5を設 け、他の部分を積極的に規則正しい凹凸にすることにより、凹凸パターン部2を 成形時のエアー溜り乃至はエアー抜け部分とすることが可能となり、表面の荒れ を防止し、商品価値を上げることも可能となる。
【0013】
【実施例】
[雲母チタン顔料] 雲母チタン顔料10による干渉有彩色の発生を説明する図9において、この雲 母チタン顔料10はアスペクト比の大きい雲母基体11とこの雲母基体表面に形 成された二酸化チタンの微粒子析出層(以下単にチタン層とも呼ぶ)12,12 とから成る。
【0014】 この雲母チタン顔料に光線が入射するとチタン層12の表面で入射して反射す る光線aと、チタン層12と雲母基体11との界面13で入射して反射する光線 bとが干渉し、干渉光cを生ずる。
【0015】 チタン層12の厚みと、光の干渉により生じる有彩色との間には一定の関係が あり、この関係は下記表1の通りである。
【0016】
【表1】
【0017】 本考案では、外層により生じる反射干渉色が一定の有彩色となるように、雲母 チタン顔料におけるチタン層の厚みを可及的に一定とし、しかも好適には、雲母 チタン顔料が外層中に一定の配向された状態、即ち面方向に優先的に配向された 状態で分散されるようにする。更に好適には、この外層を直角方向に透視したと き、雲母チタン顔料がこの方向に多重に存在するようにする。
【0018】 外層中に含有させる雲母チタン顔料は、雲母(3Al23 ・K2 O・6Si O2 ・nH2 O)の薄片状結晶を核とし、この核の上に酸化チタン水和物を析出 させ、これを焼成して、二酸化チタンとしたものである。表面の二酸化チタン層 は、アナターゼ型でもよいし、またルチル型であってもよい。
【0019】 雲母は、劈開性を有し、厚さが1μm以下で、アスペクト比が50以上と大き い薄片状の結晶であることが特徴であり、この表面に屈折率の大きいチタン顔料 の薄層を形成させることにより、その層厚に応じて、表1に示すような有彩色の 干渉色が得られるわけである。
【0020】 [着色顔料] 内層中に含有させる着色剤は、雲母チタン顔料による外層の有彩色とは異なる 色相を内層に与えるものである。着色剤の例は次の通りである。
【0021】 黒色顔料; カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニ リンブラック、四三酸化鉄、 黄色顔料; 亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイ エロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS 、ハンザーイエローG、ハンザーイエロー10G、ベンジンイエローG、ベンジ ジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タ ートラジンレーキ、 橙色顔料; モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロン オレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンプリリアントオレンジRK、ベン ジジンオレンジG、インダンスレンプリリアントオレンジGK、 赤色顔料; ベンガラ、カドミウムレッド、硫化水銀カドミウム、パーマネン トレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシ ウム塩、レーキッドD、プリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミ ンレーキB、アリザリンレーキ、プリリアントカーミン3B、 紫色顔料; マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレー キ、 青色顔料; 群青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブル ーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、無金 属フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーBC、 緑色顔料; クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイ トグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーン、 白色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、 体質顔料; バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン 、タルク、アルミナホワイト。 これらの顔料は、単独でも或いは二種以上の組み合わせでも使用し得る。
【0022】 [内層用樹脂組成物] 内層用樹脂としては、この種の包装容器に使用されている任意の熱可塑性樹脂 、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリエステル系樹脂 、ポリアミド系樹脂、ニトリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系 樹脂等が挙げられる。
【0023】 これらの樹脂の内でも、熱成形が容易で、しかも製造コストの点でも有利な汎 用のオレフィン系樹脂に対して、優れた装飾効果を与え得ることが本考案の利点 である。 オレフィン樹脂としては、低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、アイソ タクティックポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン 共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテ ン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸 ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン− アクリル酸エステル共重合体或いはこれらのブレンド物等が挙げられるが、これ らの内からブロー成形グレードに合致したものを使用する。
【0024】 これらのオレフィン樹脂の内でも、プロピレン系樹脂は他のオレフィン樹脂に 比して表面光沢性もよく、また内部ヘイズも低く、透明性にも優れているので、 本考案の外層の樹脂として好適である。プロピレン系樹脂としては、ホモポリプ ロピレンの他にプロピレンと他のα−オレフィン、例えばエチレン、ブテン−1 、ペンテン−1、ヘキセン−1等との共重合体、特にエチレンとの共重合体が挙 げられる。
【0025】 外層形成用樹脂として、重量平均分子量(Mw )が27×104 乃至33×1 04 、特に29×104 乃至32×104 の範囲にあるオレフィン樹脂、特にプ ロピレン系樹脂を用いるのが好ましい。尚、重量平均分子量は、ゲルパーミュエ ーションクロマトグラフ法を用いて分子量分布曲線を求めポリスチレンをスタン ダードとしてユニバーサルキャリブレーション法により重量平均分子量を算出す ることにより求め得る。また、プロピレン系共重合体、特にプロピレン−エチレ ン・ランダム共重合体の内、上記重量平均分子量を有するものは、この目的に適 している。 上記ランダム共重合体としては、エチレン含有量が2乃至8重量%、特に3乃 至5重量%のものが適当である。
【0026】 外層構成用樹脂に対して、雲母チタン顔料は、一般に0.2乃至10重量%、 特に1乃至3重量%の量で配合するのがよい。即ち、上記範囲よりも少ないとき には絹糸光沢の発現が十分でなく、一方上記範囲よりも多い時には、やはり絹糸 光沢の発現が十分でない。
【0027】 外層用樹脂組成物の製造に際して、雲母チタン顔料の微細組織が破壊されるよ うな過激な混合及び混練は避けるべきである。このために、雲母チタン顔料を比 較的高濃度で含有されるマスターバッチを製造し、このマスターバッチを外層形 成用樹脂と混練して成形に用いるのがよい。
【0028】 [内層形成用樹脂組成物] 内層(基体層)形成用樹脂としては、外層形成用樹脂に付いて述べた樹脂が何 れも使用されるが、内層形成用熱可塑性樹脂は、透明性や表面光沢性を問題とす ることなしに使用される。一般に、内層形成用樹脂は、ブロー成形性等の点で、 偏肉やドローダウン性の少ない樹脂が使用され、前述したオレフィン系樹脂の内 でも、上記要求を満足するものが使用される。
【0029】 内層樹脂としては、プロピレン系樹脂、特にホモポリプロピレンや前述したプ ロピレン共重合体が使用される。重合体全体当りのプロピレン単位の含有量は8 5モル%以上、特に90モル%以上、またメルトフローレート(MFR)がポリ プロピレンの場合は10g/10分以下が望ましい。また、内層を構成するポリ オレフィン樹脂の他の例としては、MFR2g/10分以下の高密度ポリエチレ ンを用いることができる。
【0030】 内層樹脂に対して、着色剤は、0.5乃至5重量%、特に1乃至3重量%の量 で用いるのがよい。即ち、上記範囲よりも少ないときには、外層との間に色相の 十分な差異をもたらすことが困難となり、絹糸光沢の発現が十分でなく、一方上 記範囲よりも多い時には、やはり絹糸光沢の発現が十分でなく、容器の耐衝撃性 等も低下する傾向がある。
【0031】 [積層構造] 本考案において、外層と内層との間には、種々の機能層を中間層として設け得 ることが了解されるべきである。
【0032】 例えば、外層と基体との間に接着剤樹脂層を介してガスバリヤー性樹脂の中間 層を設けることができる。
【0033】 即ち、形成される容器に、酸素等に対する耐気体透過性を付与するために、ガ スバリヤー性樹脂を多層構造中に組み込むことができる。ガスバリヤー性樹脂と しては、一般に酸素透過係数(PO2 )が5.5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmH g 以下、特に4.5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHg 以下で、特にエチレン含有 量が20乃至50モル%で且つ未ケン化ビニルエステル残基の含有量が5モル% 以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体や、炭素数100個当りのアミド基 の数が3乃至30個、特に4乃至25個の範囲で含有されるホモポリアミド、コ ポリアミドまたはそのブレンド物が好適に使用される。勿論、上述したエチレン −ビニルアルコール共重合体とポリアミドとはブレンド物の形で使用することも できるし、このものの本質を損なわない範囲内、例えば20重量%以下の範囲内 で、他の熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィンやポリオレフィンとの間の接着性 を付与する樹脂等をブレンドして用いることもできる。
【0034】 上記中間層に置換して、或いは上記中間層と共に、酸素吸収剤含有樹脂層、乾 燥剤含有樹脂層等を中間層として設けることができ、また、ブロー成形の際生じ るリグラインド(スクラップ樹脂)を再利用のため、中間層として用いてもよい 。
【0035】 本考案の中空多層包装容器では、雲母チタン顔料配合外層の外面に、外層の黄 変を最小限に押さえるべく紫外線吸収剤を所定量含んだ被覆層を密着して設ける のがよい。この最外層樹脂としては、特に透明性や光沢性に優れ、しかも耐紫外 線性を有するものが使用され、前述したオレフィン系樹脂の内この条件を満足す るものが使用される。
【0036】 本考案の多層容器において、器壁全体の厚みに対する外層の厚み比は、1乃至 30%、特に5乃至20%で、しかも最低限の厚みが30μm以上であるのがよ い。上記厚みの下限よりも小さくなると、絹糸光沢が十分に得られず、一方上記 厚みの上限よりも大きいと、やはり絹糸光沢の点で十分でなく、更に容器のブロ ー成形性が低下したり、コストの面でも不利である。器壁全体の厚みは、用途に よっても相違し、一概に規定できないが、200乃至1500μmの範囲にあるのが 望ましい。
【0037】 また、雲母チタン顔料含有層上に設ける最外層の厚みは、一般に20乃至30 0μmの範囲にあるのが好ましい。
【0038】 本考案において、外層上に設ける凹凸は、特定の形状に限定されず、任意の凹 凸パターンであってよく、例えば、この凹凸は図3のような縦線、図4のような 横線、図5のような織目文様、図6のような千鳥格子、図7のような波文様、図 8のような刺繍等の細かい凹凸で同等の効果が得られる。
【0039】 [製造方法] 本考案によれば、前記内層形成用樹脂組成物を基体として、前記外層形成用樹 脂を外層として共押出し、多層パリソンを成形する。勿論、基体と外層との間に 中間層や接着剤樹脂層を介在させる場合、或いは外層上に被覆層を形成させる場 合には、これらの樹脂も同時押出する。共押出しに際しては、樹脂の種類に対応 する数の押出機を使用し、多層多重ダイス内で複数の溶融樹脂流を合流させて、 ダイス外に押出す。ダイスとしてはサーキュラーダイが使用され、押出温度は、 用いる樹脂の融点の内高い方の融点以上で分解温度以下の温度であるが、プロピ レン系樹脂の場合、一般に180乃至230℃の温度が適当である。
【0040】 この押出温度があまりにも高いとパリソンのドローダウン傾向が著しくなり、 一方低すぎるとメルトフラクチャアによるシャークスキンの発生する傾向がある が、本考案によれば通常用いられる押出温度で、ドローダウンやフローマークの 発生及びシャークスキンの発生を防止し得る。
【0041】 次いで、押出されたパリソンを、未だそれが溶融状態にある間に、容器外表面 に対応する凹凸面を有するブロー型内でブロー成形する。このブロー成形は、一 般にパーティング面を備えた一対の割型を使用し、パリソンを割型でピンチオフ し、この閉じ込められたパリソン内に加圧流体を注入することにより行われる。
【0042】 ブロー成形に用いる加圧流体としては、一般に加圧空気が使用されるが、所望 によっては窒素等の不活性気体や水蒸気、その他の流体も使用でき、その圧力は 4乃至10kg/cm2 (ゲージ)にあるのがよい。また、ブロー型は、冷却水 等により強制冷却しておくことができる。
【0043】 ブロー成形は、特に制限されないがロータリ成形機を用いて行うことが能率の 点で望ましい。このロータリ成形機では周囲に多数の割型が配置して設けられて おり、一定方向に回転可能に且つ割型が開閉可能に設けられている。ダイヘッド から、熱可塑性樹脂パリソンが割金型中心の軌跡と接線方向に押し出され、この 接線位置において、割金型は開いており、供給されるパリソンを割金型で挟んで ブロー成形が行われる。ブロー成形後、割金型が開いて成形物が放出される。
【0044】 次の具体例を示す。 実施例1 外層として、雲母チタン顔料(淡黄色)を2重量%配合したエチレン含有率4 %、重量平均分子量30×104 のエチレン・プロピレンランダム共重合体を外 層用押出機に供給し、内層として、白色顔料を1重量%配合したMI1.5のエチ レン・プロピレンブロック共重合体を内層用押出機に供給し、樹脂温度190℃ で2層の溶融パリソンを成形した。この溶融パリソン表面はシャークスキンやフ ローマークが見られず滑らかな状態であった。
【0045】 このパリソンを、ラベル貼着部がフラットで、それ以外の部分に0.7mmの ピッチの万線様凹凸が形成されたブロー金型内でブロー成形して、図1に示すよ うな外観を有する平均肉厚800μm、内容量500cc及び外層厚み50μm の2層ボトルを成形した。
【0046】 成形後のボトルを、光線の照射下に観察したところ、周囲が鈍い緑色で、中心 がブリリアントでしかも黄色の絹糸光沢が得られた。
【0047】
【考案の効果】
本考案によれば、上記雲母チタン顔料含有外層及び着色内層の組合せで中空多 層包装容器を形成させ、しかも包装容器の表面に、1mm〜0.3mmピッチの 凹凸パターンを設けることにより、凹凸の山と谷で、谷の部分で深い内層の反射 色と、山の部分で輝度の高い外層の干渉色との2色が、交互に微細且つ微妙に変 化しながら凹凸にそって発せられ、絹糸を糸まきに巻いた状態や絹織物にみられ るような絹糸光沢を化粧品等の包装容器の表面に付与することができる。
【0048】 光の干渉により、赤、青、金等の特定の有彩色を発する雲母チタン顔料を含有 する表面層は、成形時、エアートラップにより、表面が荒れやすく、金型内面を 鏡面に仕上げて、容器表面を均一に鏡面にすることはできないが、本考案では、 印刷、ラベルに必要な小面積のフラットな印刷ラベル面を設け、他の部分を積極 的に規則正しい凹凸にすることにより、凹凸パターン部を成形時のエアー溜り乃 至はエアー抜け部分とすることが可能となり、表面の荒れを防止し、商品価値を 上げることも可能となる。 このため、本考案の容器は、香粧料、各種薬品、各種食品等を収納するための 容器として、その商品価値を高めるのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の中空多層包装容器の全体の配置を示す
側面図である。
【図2】図1の容器の断面構造を示す拡大断面図であ
る。
【図3】凹凸パターンの他の例、縦線状パターンを示す
図である。
【図4】凹凸パターンの他の例、横線状パターンを示す
図である。
【図5】凹凸パターンの他の例、織目文様を示す図であ
る。
【図6】凹凸パターンの他の例、千鳥格子を示す図であ
る。
【図7】凹凸パターンの他の例、波文様を示す図であ
る。
【図8】凹凸パターンの他の例、刺繍状凹凸を示す図で
ある。
【図9】雲母チタン顔料による干渉有彩色の発生を説明
する説明図でる。
【符号の説明】
1 容器 2 凹凸部 3 外層 4 内層 5 ラベル貼着部 6 キャップ 7 谷 8 山 10 雲母チタン顔料 11 雲母基体 12 二酸化チタンの微粒子析出層 13 境界面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の干渉により有彩色を発する顔料を含
    有する透明の熱可塑性樹脂の外層と着色顔料を含有する
    熱可塑性樹脂の内層との積層体の中空成形で形成され、
    且つ外表面の少なくとも一部には、1mm乃至0.3m
    mの(ピッチ)の凹凸パターンが形成されていることを
    特徴とする特異な光沢を付与した包装容器。
JP3544693U 1993-06-29 1993-06-29 特異な光沢を付与した包装容器 Pending JPH0726312U (ja)

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