JP3132048B2 - 磁性トナー - Google Patents
磁性トナーInfo
- Publication number
- JP3132048B2 JP3132048B2 JP03159515A JP15951591A JP3132048B2 JP 3132048 B2 JP3132048 B2 JP 3132048B2 JP 03159515 A JP03159515 A JP 03159515A JP 15951591 A JP15951591 A JP 15951591A JP 3132048 B2 JP3132048 B2 JP 3132048B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- magnetic
- magnetite
- image
- vinyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MICRによる磁気読
取り用の静電荷像現像用磁性トナーに関するものであ
る。更に詳しくは、印刷後定着された磁性トナーが磁気
ヘッドにより読み出し可能で、かつ磁気ヘッドに読み出
される際に印字が擦り取られることのない磁性トナーに
関するものである。
取り用の静電荷像現像用磁性トナーに関するものであ
る。更に詳しくは、印刷後定着された磁性トナーが磁気
ヘッドにより読み出し可能で、かつ磁気ヘッドに読み出
される際に印字が擦り取られることのない磁性トナーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されている種々の静電複写
方式における乾式現像法としては、トナー及び鉄粉など
のキャリアを用いる二成分現像方式と、キャリアを用い
ずトナー内部に磁性体を含有するトナーを用いる一成分
磁性トナー現像方式が知られている。一成分磁性トナー
による現像方式は、二成分現像方式の現像機に必要な自
動濃度調節機などがいらないため、現像機がコンパクト
になり、またキャリアの汚染がないため、キャリア交換
のようなメンテナンスが不要となる。そのため、小型の
複写機やプリンターなどに特に適している。しかしなが
ら、磁性トナーは、磁性体微粉末(以下磁性体という)
を30〜70重量%含んでおり、本質的に二成分現像方
式のトナー(一般的に磁性体を含んでいない)に比して
定着性が悪く、また、磁性体は、通常親水性であるた
め、トナーバインダーとの接着性が良くない。したがっ
て、これらの問題点を改良すべく検討が続けられてい
る。
方式における乾式現像法としては、トナー及び鉄粉など
のキャリアを用いる二成分現像方式と、キャリアを用い
ずトナー内部に磁性体を含有するトナーを用いる一成分
磁性トナー現像方式が知られている。一成分磁性トナー
による現像方式は、二成分現像方式の現像機に必要な自
動濃度調節機などがいらないため、現像機がコンパクト
になり、またキャリアの汚染がないため、キャリア交換
のようなメンテナンスが不要となる。そのため、小型の
複写機やプリンターなどに特に適している。しかしなが
ら、磁性トナーは、磁性体微粉末(以下磁性体という)
を30〜70重量%含んでおり、本質的に二成分現像方
式のトナー(一般的に磁性体を含んでいない)に比して
定着性が悪く、また、磁性体は、通常親水性であるた
め、トナーバインダーとの接着性が良くない。したがっ
て、これらの問題点を改良すべく検討が続けられてい
る。
【0003】ところで、このような一成分磁性トナー現
像方式を利用し、磁気画像文字認識に適した書類、特
に、個人用小切手を非常に簡単に作成し、印刷するとい
う試みが行われてきている。一般的にこのような方式
は、MICRと言われている。MICRは、画像を磁化
し磁気ヘッドにより読みだす方式であり、これは、通
常、液体の磁性インクを用いて印刷した画像を読み取る
ものであるので、画像の形成は簡便ではない。その点、
一成分磁性トナー現像方式を用いた場合、機械がコンパ
クトに、しかも、メンテナンスも簡単になるため、非常
に効率化することが考えられる。しかしながら、従来の
一成分磁性トナー現像方式では、画像を形成する磁性ト
ナー像の磁化が弱すぎて、MICRの読取り機で正しく
認識することができない。さらに、MICR用の読取り
機は、液体印刷された画像を読み取ることを前提に作ら
れているため、紙などの定着画像担持体に滲み込むので
はなく、定着画像担持体表面に熱融着している磁性トナ
ーには、従来の磁性トナー画像になかった性能、あるい
は、従来使用されていた磁性トナーの性能を、より高度
にすることが要求される。
像方式を利用し、磁気画像文字認識に適した書類、特
に、個人用小切手を非常に簡単に作成し、印刷するとい
う試みが行われてきている。一般的にこのような方式
は、MICRと言われている。MICRは、画像を磁化
し磁気ヘッドにより読みだす方式であり、これは、通
常、液体の磁性インクを用いて印刷した画像を読み取る
ものであるので、画像の形成は簡便ではない。その点、
一成分磁性トナー現像方式を用いた場合、機械がコンパ
クトに、しかも、メンテナンスも簡単になるため、非常
に効率化することが考えられる。しかしながら、従来の
一成分磁性トナー現像方式では、画像を形成する磁性ト
ナー像の磁化が弱すぎて、MICRの読取り機で正しく
認識することができない。さらに、MICR用の読取り
機は、液体印刷された画像を読み取ることを前提に作ら
れているため、紙などの定着画像担持体に滲み込むので
はなく、定着画像担持体表面に熱融着している磁性トナ
ーには、従来の磁性トナー画像になかった性能、あるい
は、従来使用されていた磁性トナーの性能を、より高度
にすることが要求される。
【0004】特に、その中で重要な性能は、磁気ヘッド
で読み取り可能な適度の磁化および磁気ヘッドとの繰返
しの摺擦でも問題のないMICR適性と、従来の電子写
真方式の一成分磁性トナーシステムに対する適応性およ
び電子写真方式のプリンターと同等以上のプリンター適
性とを、共に兼ね備えていなければならないという点で
ある。そこで、トナー像の磁化を高くするため、画像あ
たりのトナーの付着量を多くして、読み取れるようにす
る方法が考えられる。この場合、磁化としては十分であ
っても、トナー量が多すぎて画像がつぶれてきたりブラ
ーがでてくるため、記号を正しく認識することができな
くなる。また、トナー粒子の磁性体含有量そのものを増
やしてトナー画像の磁気力を高くする方法も考えられる
が、これはトライボを低下させる方向であり、画像のシ
ャープネス、特に、高温高湿下での画像性の低下や耐久
安定性の低下を招き、さらには、定着性も低下するた
め、MICRの読取り機で画像が擦り取られ易く、記号
の認識ができなくなる。そこで、磁化そのものの大きな
磁性体を用いることが考えられる。
で読み取り可能な適度の磁化および磁気ヘッドとの繰返
しの摺擦でも問題のないMICR適性と、従来の電子写
真方式の一成分磁性トナーシステムに対する適応性およ
び電子写真方式のプリンターと同等以上のプリンター適
性とを、共に兼ね備えていなければならないという点で
ある。そこで、トナー像の磁化を高くするため、画像あ
たりのトナーの付着量を多くして、読み取れるようにす
る方法が考えられる。この場合、磁化としては十分であ
っても、トナー量が多すぎて画像がつぶれてきたりブラ
ーがでてくるため、記号を正しく認識することができな
くなる。また、トナー粒子の磁性体含有量そのものを増
やしてトナー画像の磁気力を高くする方法も考えられる
が、これはトライボを低下させる方向であり、画像のシ
ャープネス、特に、高温高湿下での画像性の低下や耐久
安定性の低下を招き、さらには、定着性も低下するた
め、MICRの読取り機で画像が擦り取られ易く、記号
の認識ができなくなる。そこで、磁化そのものの大きな
磁性体を用いることが考えられる。
【0005】特開昭54−89735号、同59−30
544号公報には、保磁力300Oe以上の磁性粉を用
いたトナーが記載されている。前者は、トナーの搬送性
が向上するため、高速現像に適しており、後者は、磁気
ヘッドにより読みだし可能な磁性トナーを提供してい
る。しかしながら、300Oe以上もの保磁力を有する
磁性体は、磁化が大き過ぎるため、適正量含有させた場
合、MICRの読み取り機で記号を認識できなくなる。
さらに、ともに針状マグネタイトを用いているため、ト
ナー表面に磁性体が多く露出しており、磁気ヘッドとの
摺擦で擦りとられ易いという問題がある。
544号公報には、保磁力300Oe以上の磁性粉を用
いたトナーが記載されている。前者は、トナーの搬送性
が向上するため、高速現像に適しており、後者は、磁気
ヘッドにより読みだし可能な磁性トナーを提供してい
る。しかしながら、300Oe以上もの保磁力を有する
磁性体は、磁化が大き過ぎるため、適正量含有させた場
合、MICRの読み取り機で記号を認識できなくなる。
さらに、ともに針状マグネタイトを用いているため、ト
ナー表面に磁性体が多く露出しており、磁気ヘッドとの
摺擦で擦りとられ易いという問題がある。
【0006】また、特公昭61−1374号、特開昭6
1−63532号公報には、高保磁力を有する粒状黒色
強磁性酸化鉄粒子粉末もしくは等軸酸化鉄についてが記
載されている。これは、粒子の形状が針状ではなく優れ
た方法であるが、前者では、保磁力が248Oe以上、
後者でも180Oe以上と大きいため、磁化も強く一成
分磁性現像用として磁性体を適正量含有させた場合、記
号を認識することが難しく問題となると考えられる。逆
に、これらの高保磁力の磁性体は磁化も強いため、従来
磁性トナーより少ない磁性体含有量でMICRの読み取
りは可能であるが、通常の一成分磁性トナー現像方式で
は、磁性トナーの残留磁化σr の減少のため、搬送性が
悪くなり、安定した画像が得られなくなる。また、帯電
量も必要以上に高くなる傾向になり、特に、低温低湿環
境下では画像濃度の低下などが問題となる。
1−63532号公報には、高保磁力を有する粒状黒色
強磁性酸化鉄粒子粉末もしくは等軸酸化鉄についてが記
載されている。これは、粒子の形状が針状ではなく優れ
た方法であるが、前者では、保磁力が248Oe以上、
後者でも180Oe以上と大きいため、磁化も強く一成
分磁性現像用として磁性体を適正量含有させた場合、記
号を認識することが難しく問題となると考えられる。逆
に、これらの高保磁力の磁性体は磁化も強いため、従来
磁性トナーより少ない磁性体含有量でMICRの読み取
りは可能であるが、通常の一成分磁性トナー現像方式で
は、磁性トナーの残留磁化σr の減少のため、搬送性が
悪くなり、安定した画像が得られなくなる。また、帯電
量も必要以上に高くなる傾向になり、特に、低温低湿環
境下では画像濃度の低下などが問題となる。
【0007】さらに、特開平1−219756号公報に
は、磁性トナーの残留磁化σrをトナーの体積平均径d
に対して3.7−0.11d≦σγ≦6.5−0.23
dとするトナーが記載されている。しかしながら、この
ような磁化のトナーでは、MICR用としては不十分で
記号を正確に認識することができない。このように、従
来の磁性トナーでは、MICR用のトナーに要求される
高い摺擦性能および優れたプリンター適性が、充分満た
されるものではなかった。したがって、磁性体による画
像の文字部以外の汚れがない。かつ、磁気ヘッドが、正
しく記号を認識できる磁性トナーを得ることができなか
った。
は、磁性トナーの残留磁化σrをトナーの体積平均径d
に対して3.7−0.11d≦σγ≦6.5−0.23
dとするトナーが記載されている。しかしながら、この
ような磁化のトナーでは、MICR用としては不十分で
記号を正確に認識することができない。このように、従
来の磁性トナーでは、MICR用のトナーに要求される
高い摺擦性能および優れたプリンター適性が、充分満た
されるものではなかった。したがって、磁性体による画
像の文字部以外の汚れがない。かつ、磁気ヘッドが、正
しく記号を認識できる磁性トナーを得ることができなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き問題点を解決することを目的としてなされたものであ
る。即ち、本発明の第1の目的は、磁気力が適切でMI
CRによる磁気読み取り記号認識が正確にできる磁性ト
ナーを提供することにある。本発明の第2目的は、磁性
体の分散性の良い磁性トナーを提供することにある。本
発明の第3目的は、磁気読み取りの際の磁気ヘッドとの
摺擦において、磁性体が擦りとられにくい磁性トナーを
提供することにある。本発明の第4の目的は、優れた環
境安定性、特に、高温高湿環境下で画像濃度の低下等の
問題がない磁性トナーを提供することにある。
き問題点を解決することを目的としてなされたものであ
る。即ち、本発明の第1の目的は、磁気力が適切でMI
CRによる磁気読み取り記号認識が正確にできる磁性ト
ナーを提供することにある。本発明の第2目的は、磁性
体の分散性の良い磁性トナーを提供することにある。本
発明の第3目的は、磁気読み取りの際の磁気ヘッドとの
摺擦において、磁性体が擦りとられにくい磁性トナーを
提供することにある。本発明の第4の目的は、優れた環
境安定性、特に、高温高湿環境下で画像濃度の低下等の
問題がない磁性トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
鋭意検討の結果、磁性体微粉末としてマグネタイトに着
目し、マグネタイトの残留磁化、トナーの残留磁化及び
マグネタイトのトナーに対する含有量について、それぞ
れの範囲を特定し、マグネタイトを熱処理することによ
り、前記本発明の目的が達成できることを見出だし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の特徴は、少な
くとも結着樹脂と磁性体微粉末からなるMICRによる
磁気読取り用磁性トナーであって、磁性体微粉末がマグ
ネタイト微粉末よりなり、マグネタイトの残留磁化をσ
rm(emu/g)、トナーの残留磁化をσrt(emu/
g)、マグネタイトのトナーに対する含有量をW(重量
%)とした時、 4.2<σrt≦7 7≦σrm≦24 30≦ W ≦70 の関係を満たし、かつマグネタイト微粉末が熱処理され
たものであることにある。
鋭意検討の結果、磁性体微粉末としてマグネタイトに着
目し、マグネタイトの残留磁化、トナーの残留磁化及び
マグネタイトのトナーに対する含有量について、それぞ
れの範囲を特定し、マグネタイトを熱処理することによ
り、前記本発明の目的が達成できることを見出だし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の特徴は、少な
くとも結着樹脂と磁性体微粉末からなるMICRによる
磁気読取り用磁性トナーであって、磁性体微粉末がマグ
ネタイト微粉末よりなり、マグネタイトの残留磁化をσ
rm(emu/g)、トナーの残留磁化をσrt(emu/
g)、マグネタイトのトナーに対する含有量をW(重量
%)とした時、 4.2<σrt≦7 7≦σrm≦24 30≦ W ≦70 の関係を満たし、かつマグネタイト微粉末が熱処理され
たものであることにある。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、マグネタイト及びトナーの残留磁化の範囲、
マグネタイトのトナーに対する含有量の範囲を特定し、
マグネタイトを熱処理することが、実用上十分な性能を
有するMICR用磁性トナーを得るために重要である。
その理由は、理論的には十分に解明されたものと言えな
いが、次の理由によるものと推測される。
おいては、マグネタイト及びトナーの残留磁化の範囲、
マグネタイトのトナーに対する含有量の範囲を特定し、
マグネタイトを熱処理することが、実用上十分な性能を
有するMICR用磁性トナーを得るために重要である。
その理由は、理論的には十分に解明されたものと言えな
いが、次の理由によるものと推測される。
【0011】即ち、MICRの読み取りは、単にトナー
の磁化だけによるものではなく、磁性トナー中のマグネ
タイトの分散状態が関係し、磁性トナーを微視的に見れ
ば、1つ1つの磁性トナーにおけるマグネタイトの含有
量は同一ではない。したがって、マグネタイトの磁化が
特定の範囲外であると、記号を正確に認識できない場合
があるため、用いるマグネタイトの磁化を特定の範囲に
することにより、記号の正確な認識が可能になったもの
と考えられる。また、マグネタイト粒子表面を熱処理す
ると予想以上に耐擦り性が向上するのは、マグネタイト
粒子表面の吸着水分が非常に少なくなり、そのため、結
着樹脂との濡れ性が向上し、マグネタイト粒子の分散性
がよくなることによるものと推測される。特に、MIC
Rの読取り機においては、単独のマグネタイト粒子より
も凝集したまま分散しているマグネタイト粒子が摺擦に
より擦りとられ易いが、熱処理によりこのマグネタイト
粒子の凝集が阻止できるために、磁性トナーの耐擦り性
が向上するものと推測される。さらに、凝集しているマ
グネタイト粒子は、凝集体の中の吸着水分を取り込むこ
とがあるため、マグネタイトの分散が改善されることに
より、高湿化における帯電性も良化し、マグネタイトそ
のものの耐湿性も向上し、したがって、優れた高湿特性
を有することになる。
の磁化だけによるものではなく、磁性トナー中のマグネ
タイトの分散状態が関係し、磁性トナーを微視的に見れ
ば、1つ1つの磁性トナーにおけるマグネタイトの含有
量は同一ではない。したがって、マグネタイトの磁化が
特定の範囲外であると、記号を正確に認識できない場合
があるため、用いるマグネタイトの磁化を特定の範囲に
することにより、記号の正確な認識が可能になったもの
と考えられる。また、マグネタイト粒子表面を熱処理す
ると予想以上に耐擦り性が向上するのは、マグネタイト
粒子表面の吸着水分が非常に少なくなり、そのため、結
着樹脂との濡れ性が向上し、マグネタイト粒子の分散性
がよくなることによるものと推測される。特に、MIC
Rの読取り機においては、単独のマグネタイト粒子より
も凝集したまま分散しているマグネタイト粒子が摺擦に
より擦りとられ易いが、熱処理によりこのマグネタイト
粒子の凝集が阻止できるために、磁性トナーの耐擦り性
が向上するものと推測される。さらに、凝集しているマ
グネタイト粒子は、凝集体の中の吸着水分を取り込むこ
とがあるため、マグネタイトの分散が改善されることに
より、高湿化における帯電性も良化し、マグネタイトそ
のものの耐湿性も向上し、したがって、優れた高湿特性
を有することになる。
【0012】上記のように、本発明の目的を達成するた
めには、マグネタイト及びトナーの残留磁化の範囲、マ
グネタイトのトナーに対する含有量の範囲を特定するこ
とが重要である。この範囲は、研究を重ねた結果、臨界
的なものであることが分かった。
めには、マグネタイト及びトナーの残留磁化の範囲、マ
グネタイトのトナーに対する含有量の範囲を特定するこ
とが重要である。この範囲は、研究を重ねた結果、臨界
的なものであることが分かった。
【0013】即ち、トナーの残留磁化σrtの範囲は、σ
rtが、4.2emu/g以下であると、磁化が弱く正確
に記号を認識することができない。逆に、σrtが、7e
mu/gより大きいと、磁化が強すぎて、やはり正確に
記号を認識することができなくなる。したがって、トナ
ーの残留磁化σrtの範囲は、4.2emu/g〜7em
u/gの範囲に設定しなければならない。その中でも、
好ましい範囲は、4.5emu/g〜7emu/gであ
り、特に、好ましい範囲は、4.5emu/g〜6.5
emu/gである。
rtが、4.2emu/g以下であると、磁化が弱く正確
に記号を認識することができない。逆に、σrtが、7e
mu/gより大きいと、磁化が強すぎて、やはり正確に
記号を認識することができなくなる。したがって、トナ
ーの残留磁化σrtの範囲は、4.2emu/g〜7em
u/gの範囲に設定しなければならない。その中でも、
好ましい範囲は、4.5emu/g〜7emu/gであ
り、特に、好ましい範囲は、4.5emu/g〜6.5
emu/gである。
【0014】また、マグネタイトの残留磁化σrmが7e
mu/gより小さいと、磁化が弱く、記号を正確に認識
することができない。逆に、σrmが24emu/gより
大きいと、磁化が大きすぎるため、マグネタイトの分散
性に悪影響がでてきて、やはり記号を正確に認識するこ
とができない。上記の理由から、マグネタイトの残留磁
化σrmは、7〜24emu/gに設定することが必要の
条件となる。好ましい範囲は、7〜16emu/gであ
り、更に好ましくは、8〜14emu/gの範囲であ
る。なお、磁化の測定は、東英工業社製のVSM P−
7を使用して、測定磁場1KOeで行った。
mu/gより小さいと、磁化が弱く、記号を正確に認識
することができない。逆に、σrmが24emu/gより
大きいと、磁化が大きすぎるため、マグネタイトの分散
性に悪影響がでてきて、やはり記号を正確に認識するこ
とができない。上記の理由から、マグネタイトの残留磁
化σrmは、7〜24emu/gに設定することが必要の
条件となる。好ましい範囲は、7〜16emu/gであ
り、更に好ましくは、8〜14emu/gの範囲であ
る。なお、磁化の測定は、東英工業社製のVSM P−
7を使用して、測定磁場1KOeで行った。
【0015】さらに、マグネタイトのトナーに対する含
有量の範囲は、30〜70重量%に設定する必要があ
る。マグネタイト含有量が30重量%より少ないと、帯
電量のコントロールが難しく、特に、低温低湿環境下で
は、画像濃度の低下あるいは不均一現像が生じ、読取り
機で正しく記号を読み取ることができなくなる。反対に
マグネタイト含有量が70重量%より多いと、トナーの
定着性が悪化し、MICR用の読取り機では、画像が擦
り取られるか、マグネタイトの剥離が生じ、正確に記号
を認識できなくなる。マグネタイト含有量の好ましい範
囲は、30〜60重量%、特に、35〜55重量%に設
定すると好ましい結果が得られる。
有量の範囲は、30〜70重量%に設定する必要があ
る。マグネタイト含有量が30重量%より少ないと、帯
電量のコントロールが難しく、特に、低温低湿環境下で
は、画像濃度の低下あるいは不均一現像が生じ、読取り
機で正しく記号を読み取ることができなくなる。反対に
マグネタイト含有量が70重量%より多いと、トナーの
定着性が悪化し、MICR用の読取り機では、画像が擦
り取られるか、マグネタイトの剥離が生じ、正確に記号
を認識できなくなる。マグネタイト含有量の好ましい範
囲は、30〜60重量%、特に、35〜55重量%に設
定すると好ましい結果が得られる。
【0016】本発明の磁性トナーに使用されるマグネタ
イト微粉末の加熱処理は、次のようにして行われる。先
ず、マグネタイト微粉末を400℃〜800℃の酸素雰
囲気中で90〜140分間、より好ましくは、500℃
〜700℃の酸素雰囲気中で、100〜140分間加熱
酸化した後、冷却する。次に、250℃〜400℃の水
素雰囲気中で170〜210分間、より好ましくは、3
00℃〜350℃の水素雰囲気中で180〜200分間
加熱還元し、冷却した後解砕し、熱処理されたマグネタ
イト微粉末を得ることができる。上記加熱酸化におい
て、加熱温度が400℃より低いと、酸化が十分に行わ
れず、時間がかかる。また、800℃より高いと、エネ
ルギーロスが多く好ましくない。加熱還元においても、
加熱温度が250℃より低い場合、および400℃より
高い場合は、加熱酸化の場合と同様の理由で好ましくな
い。
イト微粉末の加熱処理は、次のようにして行われる。先
ず、マグネタイト微粉末を400℃〜800℃の酸素雰
囲気中で90〜140分間、より好ましくは、500℃
〜700℃の酸素雰囲気中で、100〜140分間加熱
酸化した後、冷却する。次に、250℃〜400℃の水
素雰囲気中で170〜210分間、より好ましくは、3
00℃〜350℃の水素雰囲気中で180〜200分間
加熱還元し、冷却した後解砕し、熱処理されたマグネタ
イト微粉末を得ることができる。上記加熱酸化におい
て、加熱温度が400℃より低いと、酸化が十分に行わ
れず、時間がかかる。また、800℃より高いと、エネ
ルギーロスが多く好ましくない。加熱還元においても、
加熱温度が250℃より低い場合、および400℃より
高い場合は、加熱酸化の場合と同様の理由で好ましくな
い。
【0017】本発明における上記磁性トナーは、少なく
とも結着樹脂とマグネタイト微粉末とから構成される。
マグネタイト微粉末は公知の方法によって製造できる。
とも結着樹脂とマグネタイト微粉末とから構成される。
マグネタイト微粉末は公知の方法によって製造できる。
【0018】結着樹脂は、トナー用として従来から使わ
れているもの使用される。例えば、1又は2以上のビニ
ルモノマーのホモポリマー又はコポリマーである。代表
的なビニルモノマーとしては、スチレン、p−クロルス
チレン、ビニルナフタレン、例えば、エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モ
ノオレフィン類、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、フ
ッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香
酸ビニル、酪酸ビニル、ぎ酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル等のビニルエステル類、例えば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、メチル−α−クロルアクリレ
ート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル等のエチレン性モノカルボン酸及びその
エステル類、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド等のエチレン性モノカルボン酸
置換体、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル等のエチレン性カルボン酸及
びそのエステル類、例えば、ビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビ
ニルケトン類、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテル、ビニルエチルエーテル等の如きビ
ニルエーテル類、例えば、ビニリデンクロリド、ビニリ
デンクロルフロリド等のビニリデンハロゲン化物、例え
ば、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビ
ニル化合物類等があげられる。
れているもの使用される。例えば、1又は2以上のビニ
ルモノマーのホモポリマー又はコポリマーである。代表
的なビニルモノマーとしては、スチレン、p−クロルス
チレン、ビニルナフタレン、例えば、エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モ
ノオレフィン類、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、フ
ッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香
酸ビニル、酪酸ビニル、ぎ酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル等のビニルエステル類、例えば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、メチル−α−クロルアクリレ
ート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル等のエチレン性モノカルボン酸及びその
エステル類、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド等のエチレン性モノカルボン酸
置換体、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル等のエチレン性カルボン酸及
びそのエステル類、例えば、ビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビ
ニルケトン類、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテル、ビニルエチルエーテル等の如きビ
ニルエーテル類、例えば、ビニリデンクロリド、ビニリ
デンクロルフロリド等のビニリデンハロゲン化物、例え
ば、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビ
ニル化合物類等があげられる。
【0019】また、本発明の磁性トナーにおいては、荷
電制御、電気抵抗制御等の目的で種々の物質を添加する
ことができる。例えば、フッ素系界面活性剤、サリチル
酸クロム錯体のようなクロム系染料、マレイン酸を単量
体成分として含む共重合体のごとき高分子酸、4級アン
モニウム塩、ニグロシン等のアジン系染料、カーボンブ
ラック等を添加することができる。
電制御、電気抵抗制御等の目的で種々の物質を添加する
ことができる。例えば、フッ素系界面活性剤、サリチル
酸クロム錯体のようなクロム系染料、マレイン酸を単量
体成分として含む共重合体のごとき高分子酸、4級アン
モニウム塩、ニグロシン等のアジン系染料、カーボンブ
ラック等を添加することができる。
【0020】さらにまた、耐オフセット性をより完全な
ものにするために、離型剤を添加してもよい。離型剤と
しては、炭素数8以上のパラフィン、ポリオレフィン等
が好ましく、例えば、パラフィンワックス、パラフィン
ラテックス、マイクロクリスタリンワックス等、または
ポリプロピレン等が使用できる。
ものにするために、離型剤を添加してもよい。離型剤と
しては、炭素数8以上のパラフィン、ポリオレフィン等
が好ましく、例えば、パラフィンワックス、パラフィン
ラテックス、マイクロクリスタリンワックス等、または
ポリプロピレン等が使用できる。
【0021】さらに、トナーの耐久性、流動性或いはク
リーニング性を向上することを目的として、シリカ等の
無機微粉末、脂肪酸或いはその誘導体及び金属塩等の有
機微粉末、フッ素系樹脂微粉末等を添加することもでき
る。トナーの製造方法は、従来公知の方法を用いること
ができるが、特に、粉砕方式によるものがよい。すなわ
ち、ポリマー、磁性体、着色剤等を熱混練機を用いて溶
融混練し、冷却後粉砕、分級を行いトナーを得る方法で
ある。
リーニング性を向上することを目的として、シリカ等の
無機微粉末、脂肪酸或いはその誘導体及び金属塩等の有
機微粉末、フッ素系樹脂微粉末等を添加することもでき
る。トナーの製造方法は、従来公知の方法を用いること
ができるが、特に、粉砕方式によるものがよい。すなわ
ち、ポリマー、磁性体、着色剤等を熱混練機を用いて溶
融混練し、冷却後粉砕、分級を行いトナーを得る方法で
ある。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明するが、
これらにより本発明が限定されるものではない。なお、
実施例におけるトナーの粒径は、コールターカウンター
社製の粒度測定機TA−IIにより、アパーチャー径1
00μmで測定したものである。また、実施例および比
較例において使用する磁性体は、表1に記載するものを
使用した。
これらにより本発明が限定されるものではない。なお、
実施例におけるトナーの粒径は、コールターカウンター
社製の粒度測定機TA−IIにより、アパーチャー径1
00μmで測定したものである。また、実施例および比
較例において使用する磁性体は、表1に記載するものを
使用した。
【0023】
【表1】 磁性体 組成 σrm (A) 熱処理マグネタイト 12.0emu/g (B) 〃 14.6emu/g (C) 〃 9.2emu/g (D) マグネタイト 9.1emu/g
【0024】実施例1 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 49重量% (共重合比80/20、Mw:150000、) 磁性体(A) 50重量% 負帯電性荷電制御剤 1重量% 上記材料をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これ
を設定温度140℃のエクストルーダーにより熱混練し
た。混練物を冷却した後、粗粉砕し、かつ微粉砕をし、
50%体積平均粒径D50が10.5μmの粉砕物を得
た。これをさらに、分級して11.5μmの分級品を得
た。これに、疎水コロイダルシリカ0.3重量%をヘン
シェルミキサーで外添し、トナーを得た。トナーの残留
磁化σrtは、5.1emu/gであった。このトナー
を、富士ゼロックス製プリンターXP−11のホッパー
容量を増やすなどの改造をした改造機によりテストし
た。その結果、画像は良好で、画像濃度も1.38と高
く、特に、高温高湿環境下でも1.35の画像濃度を
え、濃度低下がなかった。また、MICRの12回の繰
返(12パス)の読み取りテストでも、磁性体の剥離に
よる画像の汚れが少なく、実用上問題なかった。
を設定温度140℃のエクストルーダーにより熱混練し
た。混練物を冷却した後、粗粉砕し、かつ微粉砕をし、
50%体積平均粒径D50が10.5μmの粉砕物を得
た。これをさらに、分級して11.5μmの分級品を得
た。これに、疎水コロイダルシリカ0.3重量%をヘン
シェルミキサーで外添し、トナーを得た。トナーの残留
磁化σrtは、5.1emu/gであった。このトナー
を、富士ゼロックス製プリンターXP−11のホッパー
容量を増やすなどの改造をした改造機によりテストし
た。その結果、画像は良好で、画像濃度も1.38と高
く、特に、高温高湿環境下でも1.35の画像濃度を
え、濃度低下がなかった。また、MICRの12回の繰
返(12パス)の読み取りテストでも、磁性体の剥離に
よる画像の汚れが少なく、実用上問題なかった。
【0025】実施例2 イソフタル酸、テレフタル酸、エチレン 53重量% グリコール、1,6−ヘキサンジオール、無水トリメリ ット酸よりなるポリエステル樹脂(Mw:24000) 磁性体(B) 45重量% 負帯電性荷電制御剤 2重量% 上記材料を、実施例1と同様にトナー化した。ここで、
疎水コロイダルシリカ0.7重量%とした。得られたト
ナーの体積平均粒径D50は、10.5μmであった。ま
た、トナーの残留磁化σrtは、6.3emu/gであ
った。これを実施例と同様に評価した。その結果、画像
は良好で、画像濃度も1.39と高く、特に、高温高湿
環境下でも1.37の画像濃度をえ、濃度低下がなかっ
た。また、MICRの12回の繰返(12パス)の読み
取りテストでも、磁性体の剥離による画像の汚れが少な
く、実用上問題なかった。
疎水コロイダルシリカ0.7重量%とした。得られたト
ナーの体積平均粒径D50は、10.5μmであった。ま
た、トナーの残留磁化σrtは、6.3emu/gであ
った。これを実施例と同様に評価した。その結果、画像
は良好で、画像濃度も1.39と高く、特に、高温高湿
環境下でも1.37の画像濃度をえ、濃度低下がなかっ
た。また、MICRの12回の繰返(12パス)の読み
取りテストでも、磁性体の剥離による画像の汚れが少な
く、実用上問題なかった。
【0026】実施例3 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体 38重量% (共重合比85/15、Mw:146000) 磁性体(C) 60重量% 正帯電性荷電制御剤 2重量% 上記材料を、実施例1と同様にトナー化した。ここで、
疎水性コロイダルシリカは、0.18重量%とした。得
られたトナーの体積平均粒径D50は、12.8μmであ
った。また、トナーの残留磁化σrtは、4.4emu
/gであった。これを、富士ゼロックス製プリンターX
P−9の二成分用現像機を一成分磁性トナー用に改造し
た装置を用いてテストした。その結果、画像は良好で、
画像濃度も1.38と高く、特に、高温高湿環境下でも
1.34の画像濃度をえ、濃度低下がなかった。また、
MICRの12回の繰返(12パス)の読み取りテスト
でも、磁性体の剥離による画像の汚れが少なく、実用上
問題なかった。
疎水性コロイダルシリカは、0.18重量%とした。得
られたトナーの体積平均粒径D50は、12.8μmであ
った。また、トナーの残留磁化σrtは、4.4emu
/gであった。これを、富士ゼロックス製プリンターX
P−9の二成分用現像機を一成分磁性トナー用に改造し
た装置を用いてテストした。その結果、画像は良好で、
画像濃度も1.38と高く、特に、高温高湿環境下でも
1.34の画像濃度をえ、濃度低下がなかった。また、
MICRの12回の繰返(12パス)の読み取りテスト
でも、磁性体の剥離による画像の汚れが少なく、実用上
問題なかった。
【0027】比較例1 実施例1の磁性体を磁性体Dに変更した以外は、実施例
1と同様に、トナーを作成した。得られたトナーは、体
積平均粒径D50が11.2μmであった。また、トナー
の磁化σrtは、4.3emu/gと低かった。これ
を、実施例1と同様に評価した。その結果、通常環境下
では、1.36と高く良好であったが、高温高湿環境下
では1.25とやや低く、満足できるものではなかっ
た。また、MICRの12回の繰返(12パス)の読み
取りテストでは、磁性体の剥離による画像の汚れがあ
り、実用上問題が生じた。
1と同様に、トナーを作成した。得られたトナーは、体
積平均粒径D50が11.2μmであった。また、トナー
の磁化σrtは、4.3emu/gと低かった。これ
を、実施例1と同様に評価した。その結果、通常環境下
では、1.36と高く良好であったが、高温高湿環境下
では1.25とやや低く、満足できるものではなかっ
た。また、MICRの12回の繰返(12パス)の読み
取りテストでは、磁性体の剥離による画像の汚れがあ
り、実用上問題が生じた。
【0028】
【発明の効果】本発明のMICRによる磁気読取り用磁
性トナーは、次の効果を示すため、一成分磁性トナー現
像方式におけるMICRによる磁気読取り用磁性トナー
として極めて有用である。 (1)磁気力が適切で、MICRによる磁気読み取り記
号認識が正確にできる。 (2)マグネタイトの分散性が良い。 (3)磁気読み取りの際、磁気ヘッドとの摺擦において
もマグネタイトが脱落しにくい。 (4)環境安定性が優れており、特に、高温高湿環境下
で画像濃度の低下がない。
性トナーは、次の効果を示すため、一成分磁性トナー現
像方式におけるMICRによる磁気読取り用磁性トナー
として極めて有用である。 (1)磁気力が適切で、MICRによる磁気読み取り記
号認識が正確にできる。 (2)マグネタイトの分散性が良い。 (3)磁気読み取りの際、磁気ヘッドとの摺擦において
もマグネタイトが脱落しにくい。 (4)環境安定性が優れており、特に、高温高湿環境下
で画像濃度の低下がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 豊文 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 奥山 浩江 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 平1−219756(JP,A) 特開 昭63−162536(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/083
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と磁性体微粉末から
なる磁性トナーにおいて、前記磁性体微粉末がマグネタ
イト微粉末よりなり、マグネタイトの残留磁化をσrm
(emu/g)、トナーの残留磁化をσrt(emu/
g)、マグネタイトのトナーに対する含有量をW(重量
%)とした時、 4.2<σrt≦7 7≦σrm≦24 30≦ W ≦70 の関係を満たし、かつマグネタイト微粉末が熱処理され
たものであることを特徴とするMICRによる磁気読取
り用磁性トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03159515A JP3132048B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 磁性トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03159515A JP3132048B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 磁性トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04358165A JPH04358165A (ja) | 1992-12-11 |
JP3132048B2 true JP3132048B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=15695459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03159515A Expired - Fee Related JP3132048B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 磁性トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3132048B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10161508A (ja) * | 1996-11-29 | 1998-06-19 | Fuji Xerox Co Ltd | Micrプリンタ兼用画像形成装置 |
JPH10171150A (ja) * | 1996-12-06 | 1998-06-26 | Hitachi Metals Ltd | 三成分系磁性現像剤 |
US6677092B2 (en) | 2000-04-27 | 2004-01-13 | Kyocera Corporation | Magnetic toner for MICR printers, developer for MICR printers and manufacturing method thereof |
DE10216849B4 (de) | 2001-04-23 | 2015-11-05 | Kyocera Corp. | Toner und Bilderzeugungsverfahren unter Verwendung desselben |
-
1991
- 1991-06-04 JP JP03159515A patent/JP3132048B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04358165A (ja) | 1992-12-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1722277B1 (en) | Toner and developer | |
US8980975B2 (en) | Magnetic compositions | |
US5612160A (en) | Electrostatic charge developing toner composition and image-forming process | |
JP3132048B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP2683142B2 (ja) | 静電荷像現像用磁性トナー | |
EP0357042A2 (en) | Composition and method for developing electrostatic latent images | |
US5439772A (en) | Magnetic toner and process for producing the same | |
JPH06282100A (ja) | 磁性トナーおよびその製造方法 | |
JP3033614B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP3250330B2 (ja) | Micrプリンター用磁性トナー | |
JP2787687B2 (ja) | 静電潜像現像剤および現像方法 | |
JP2787688B2 (ja) | 静電潜像現像方法 | |
JPH081521B2 (ja) | 静電荷現像用トナ− | |
JPH04358162A (ja) | 磁性トナー | |
JPH05150541A (ja) | 電子写真用現像剤 | |
JPH07199523A (ja) | Micr画像形成用磁性一成分トナー | |
JP3034549B2 (ja) | 電子写真用磁性トナー、電子写真用磁性トナーの製造方法および画像形成方法 | |
JP2002196528A (ja) | 電子写真用黒色トナー組成物、電子写真用現像剤、画像形成方法 | |
JPH0777829A (ja) | Micrプリンター用磁性トナー | |
JP3412838B2 (ja) | 磁性トナー | |
JPH03122658A (ja) | 静電潜像現像用磁性トナー | |
JP2950855B2 (ja) | 静電潜像現像剤および静電潜像現像方法 | |
JP2807743B2 (ja) | 静電潜像現像剤および現像方法 | |
JP3041010B2 (ja) | 電子写真用磁性トナー、電子写真用磁性トナーの製造方法および画像形成方法 | |
JPH05224457A (ja) | 磁性トナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071124 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081124 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |