JP3129145U - 遮熱シート - Google Patents

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加藤 直行
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Abstract

【課題】遮熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れ、環境にも優しい遮熱シートを提供する。
【解決手段】シート本体11の外表面に、セラミックス系中空粒子およびセラミックス系遮熱顔料を含有する塗材が塗布された厚さ20〜300μmの遮熱層12を形成する。前記塗材は、セラミックス系遮熱顔料、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えたものを用いる。さらに、社熱層12に、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えた塗材を塗布してなる断熱層13を、遮熱層12と合わせて40μm〜5mmの厚さに積層する。
【選択図】図1

Description

本考案は、例えば日除けシート,屋外テントシート,屋根材シート,車カバーシート,建物や工場の屋根や外壁に対し直接貼付けるシートなどの、室温上昇対策、遮熱対策に用いられる遮熱シートに関するものである。
従来より、畜舎,犬小屋(ペット棟),車,屋外テント,屋外コンテナ,配電盤,建物,工場,倉庫などの夏場の室温上昇対策として、遮熱塗料を日射の当る屋根や外壁に塗布したり、あるいは遮熱性のある遮熱シートを、日除けに用いたり、屋根や外壁に貼付けることが行われている。かかる遮熱塗料や遮熱シートは、太陽光を反射し、太陽熱の内部への侵入を抑えて、夏場の屋内温度の上昇を抑制し、冷房費用の節約を図ることができる。
しかしながら、遮熱塗料の場合、広い屋根や外壁に塗料を塗布しなければならず、塗布作業に時間や工数がかかり、また、塗装品質にばらつきが生じ易いという問題がある。
一方、遮熱シートの例として、特許文献1に示すように、布地の表面にアルミニウムを蒸着し、アルミニウム蒸着層により太陽光を反射して温度上昇を抑制するものがある。
特許公開2000−141545号公報
しかし、特許文献1の遮熱シートは、長期使用により表面のアルミニウム層が腐食するおそれがあり、また、柔軟性に欠け、耐久性に劣る。このため、建物の屋根や外壁に貼付ける場合などの用途には必ずしも適しているとは言い難い。また、上記アルミ蒸着シートは、大きい面積のシートに均一に遮熱層を形成することが困難で、充分な遮熱性を得られない。また、製造コストも高くつく。
本考案は前記課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、遮熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れ、環境にも優しい遮熱シートを提供することにある。さらには、断熱性にも優れた遮熱シートを提供することにある。
前記課題を達成するために、本考案に係る請求項1の遮熱シートは、可撓性のあるシート本体の表面に、セラミックス系中空粒子およびセラミックス系遮熱顔料を含有する塗材が塗布された遮熱層を積層し、前記塗材は、セラミックス系遮熱顔料、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えたものであることを特徴とする。
セラミックス系中空粒子としては、シラスバルーン、ガラスバルーン、セラミックバルーン等が用いられる。これらのうちから1又は複数の組み合わせて用いる。また、これらに樹脂バルーンを併用できる。前記シラスバルーンは、一般に白色の火山噴出物、およびそれに由来する二次堆積物を急速加熱処理して平均粒子径10〜200μmの中空球形状に生成したものである。
塗材には、セラミックス系中空粒子を含有するから、シート本体の表面に形成された遮熱層の内部には多くの空気層や真空層が作られる。本考案の遮熱シートは、表面に形成された遮熱層がセラミックス系中空粒子による空気層や真空層を有するから、遮熱層の熱伝導率が小さく、遮熱シートの外表面に太陽光等が当っても、この遮熱層の表面から内部を通して、遮熱シートの内側に熱が伝わりにくい構造である。これにより、遮熱シート内側の気温上昇を抑制する。
また、遮熱層中のセラミックス系中空粒子およびセラミックス系遮熱顔料が、太陽光中の近赤外線(太陽光が熱を発生する領域)および可視光線を反射し、又は、同近赤外線等がそれらの表面に当って分散し互いに打ち消しあうことで、近赤外線等の侵入を防止し、もって発熱を抑制する。
さらに、遮熱シートの内側で発生する熱は、セラミックスの遠赤外線放射機能によって遮熱層を通り、遮熱シートの外側へ放出される。
これらの相乗作用によって、本発明の遮熱シートを遮熱対策に用いた畜舎,犬小屋(ペット棟),車,屋外テント,屋外コンテナ,配電盤,建物,工場,倉庫等にあっては、室内の気温上昇が格段に抑制される。
前記塗材には、白色系顔料を加えることが望ましい。
遮熱顔料としては、近赤外線反射顔料、セラミックス、酸化チタン(白系)等が挙げられる。塗材中の遮熱顔料は、太陽光中の近赤外線および可視光線の反射率を格段に高める作用を奏する。
塗材中の、シラノール基を有するシリカ水分散スラリーは、セラミックス系中空粒子、セラミックス系遮熱顔料を水性樹脂エマルジョン中に均一状態に分散保持する役目をする。セラミックス系中空粒子は水性樹脂エマルジョンとの親水性に劣り、例えば、シラスバルーンは比重0.4以下であり、水性樹脂エマルジョンの液面近くに浮上分離しやすく、逆に欠損バルーンは沈降分離しやすい。このため、シリカ水分散スラリー中のシリカ成分のシラノール基が、セラミックス系中空粒子、セラミックス系遮熱顔料を捕捉し、シリカどうしの親和力によってセラミックス系中空粒子、セラミックス系遮熱顔料の表面に絡まり、水性樹脂エマルジョン中にセラミックス系中空粒子、セラミックス系遮熱顔料を均一状態に分散保持する。したがって、シート本体への塗材の塗布作業にあたり、塗材を、塗材中のセラミックス系中空粒子等を均一に分散させるために、常時攪拌する必要がなく、塗布作業性に優れる。また、塗布後の遮熱層の品質も安定する。さらに、遮熱シートの製造コストの低減を図れる。
塗材の塗布後のシート本体上の遮熱層は、シラノール基を有するシリカの存在によりセラミックス系中空粒子、セラミックス系遮熱顔料どうしを結び付け合い、並びに樹脂成分との結び付けを助け、高弾性、高伸張性を保持する。かかる遮熱層は、可撓性のあるシートの表面形状に十分に追従し、もって遮熱層に剥がれや亀裂が生じることが防止される。これにより、遮熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れた遮熱シートを実現でき、また、各機能を長期維持できる。
塗材中の水性樹脂エマルジョンは、水溶性であり溶剤を用いないので、環境に優しい遮熱シートを実現できる。水性樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル酸、酢酸ビニル、メタクリル酸、スチレン、エチレン、アクリル酸エチル、アクリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル、アクリル酸イソプロピル、ブタヂエンなどより選択された不飽和単量体の1種又は2種以上を乳化重合して得られるホモ重合体又は共重合体のエマルジョン、ラテックス、さらにはこれらの重合体エマルジョンの2種以上の混合物が用いられる。ポリウレタン・エマルジョン水溶液ポリマー類を用いてもよい。
前記遮熱層は、20μm〜300μmの厚さに形成されていることが望ましい。少なくとも20μm以上とすることで、遮熱性能を十分確保でき、300μm以下とすることで、シートの重量増を抑制できる。
本考案の請求項3記載の遮熱シートは、前記遮熱層に対し、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えてなる塗材が塗布された断熱層が積層されていることを特徴とする。
請求項3記載の遮熱シートによると、遮熱層に加えて、セラミックス系中空粒子を含む断熱層を積層することで、遮熱層で小さくなった熱伝導性をさらに小さくして、遮熱シートの内側の温度上昇をより抑制し、また、屋根や建物表面の温度上昇をより抑制する。
前記断熱層は、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えてなる塗材から形成するから、遮熱層と同様、シート本体への塗布作業性に優れ、塗材の塗布後の品質も安定する。また、製造コストの低減を図れる。
さらに、前記断熱層は、遮熱層と同様、高弾性、高伸張性を保持し、可撓性のあるシート本体の表面形状に十分に追従し、シート本体と断熱層との間、遮熱層と断熱層との間の剥がれや断熱層内の亀裂が生じることが防止される。そして、遮熱層と断熱層が一体となって変形および伸張可能であるから、遮熱性、断熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れた遮熱シートを実現でき、各機能を長期維持できる。
前記断熱層は、少なくとも20μm以上の厚さに形成されていること、遮熱層と合わせて、40μm〜5mmの厚さに形成されていることが望ましい。断熱層の厚さを少なくとも20μm以上とすること、遮熱層と断熱層の厚さを合わせて40μm以上とすることで、遮熱性能、断熱性能を十分確保できるし、また、5mm以下とすることで、シートの重量増を抑制できる。例えば、塗材を80〜120μmの厚さに塗布すると、例えば1.8m×1.8mのシートで言うと、+60g〜170gの重量増だけですむ。
前記シート本体には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂などの合成樹脂製シート、レーヨン、アセテート、ナイロン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、無機繊維、天然繊維などからなるメッシュ状、織物状、布状のシート、紙製のシートなどが含まれる。
本考案の請求項5記載の遮熱シートは、前記シート本体の裏面に、剥離可能な保護シート付きの粘着層が積層されていることを特徴とする。保護シートを剥離することで、遮熱シートを建物の屋根や外壁表面に簡単に貼り付けて施工することができる。
本考案の遮熱シートによると、可撓性のあるシート本体の表面に、セラミックス系中空粒子およびセラミックス系遮熱顔料を含有する塗材が塗布された遮熱層が形成され、塗材にセラミックス系遮熱顔料、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えたものを用いることで、極めて簡単な構造で、遮熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れる遮熱シートを実現できるという優れた効果を奏する。また、環境にも優しい遮熱シートを得られるという効果を奏する。
また、本考案の遮熱シートによると、遮熱層に対し、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えてなる塗材が塗布された断熱層が積層されることで、熱伝導性をより小さくし、しかも、遮熱層と断熱層が一体となって変形および伸張を可能とし、これらによって、遮熱性、断熱性、柔軟性、耐久性、製造コストに優れる遮熱シートを実現できるという優れた効果を奏する。
以下、図面を参照して、本考案の第1の実施形態を説明する。図1は本考案に係る遮熱シートの適用例を示すオーニング装置1の斜視図、図2は遮熱シートの断面図を示している。
まず、本考案の遮熱シートが適用されるオーニング装置1について説明すると、同オーニング装置1は、建物2の出入口3や窓4の上側に取付けられ、装置内からシート状のオーニング5(日除け)を引き出して、アーム6により保持し、使用しない場合は、引き出したオーニング5を装置内に巻き取る構造となっている。
このオーニング装置1のオーニング5に使用される遮熱シート10は、図2に示すように、シート本体11の外表面全体に、遮熱層12および断熱層13がそれぞれ積層された構造となっている。
シート本体11は、オーニング5の素材として、オーニング装置1内に巻き取り、巻き出しが可能なように、可撓性のあるシート素材からなり、さらに防水性、通気性、光透過性、耐久性のあるシート素材が用いられている。
遮熱層12は、シート本体11の外表面全体に、断熱層13を介して、その上に、セラミックス系中空粒子(シラスバルーン)14およびセラミックス系遮熱顔料15を含有する塗材が厚さ20〜300μm、好ましくは60〜150μm程度に塗布されて形成された層である。シラスバルーン14は、一般に白色の火山噴出物、およびそれに由来する二次堆積物を急速加熱処理して平均粒子径10〜200μmの中空球形状に生成したものであり、塗材に中空球体のシラスバルーン14が含有されたことで、遮熱層12の内部に多くの空気層や真空層が作られる。遮熱層12の内部に空気層や真空層が作られることで、遮熱層12の熱伝導率が、空気層や真空層のない固体のみの場合に比べて小さくなっている。なお、セラミックス系中空粒子として、セラミックスバルーン、ガラスバルーンを用いることもできる。
前記塗材は、セラミックス系遮熱顔料、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、シラスバルーンが加えられて形成される。
セラミックス系遮熱顔料15は、シラスバルーン14とともに太陽光等の近赤外線を反射させるもので、近赤外線反射顔料、セラミックス、酸化チタン(白系)等が用いられる。このセラミックス系遮熱顔料15は、前記シラスバルーン14に対して5〜30重量%の割合で配合し、配合割合は着色度合によって選択する。必要に応じて白色系顔料を加える。
シラノール基を有するシリカ水分散スラリーは、シラノール基を有するシリカに分散剤を配合してスラリー状にしたもので、前記シリカとしては、コロイダルシリカ、ゾルゲル法シリカ等を用いることができるが、シラノール基を有する低結晶性の鱗片状シリカが好適に用いられる。この鱗片状シリカは、その厚さが0.005〜0.5μm、好ましくは0.02〜0.3μmである。また、前記分散剤としては、水、メタノール等の低級アルコール類等が用いられる。シラノール基を有するシリカ成分は、前記シラスバルーンに対して3〜30重量%、好ましくは1.5〜15重量%の割合で配合する。
水性樹脂エマルジョンは、例えば、アクリル酸、酢酸ビニル、メタクリル酸、スチレン、エチレン、アクリル酸エチル、アクリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル、アクリル酸イソプロピル、ブタヂエンなどより選択された不飽和単量体の1種又は2種以上を乳化重合して得られるホモ重合体又は共重合体のエマルジョン、ラテックス、さらにはこれらの重合体エマルジョンの2種以上の混合物が用いられる。ポリウレタン・エマルジョン水溶液ポリマー類を用いてもよい。これらの水性樹脂エマルジョンは、具体的には、住友化学工業株式会社製のスミカフレックス(登録商標)S−401・S−420、旭化成工業株式会社製のポリトロン(登録商標)Z−220G、Z−330等の商品が用いられる。これらの水性樹脂エマルジョンは、シラスバルーンに対して固形分で100〜600重量%の割合で配合する。
以上述べた各種成分を配合してなる塗材は、シート本体11の外表面すべてに断熱層13を形成した後、断熱層13の上に吹付け塗装等の手段で塗布され、これによりシラスバルーンおよび遮熱顔料を含有する遮熱層12が形成される。
前記断熱層13は、シート本体11の外表面全体に、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子(シラスバルーン)14を加えてなる塗材が、遮熱層12と同様、厚さ20μm以上塗布されて、遮熱層12と合わせて40μm〜5mm程度の厚さに形成された層である。
前記断熱層13の塗材中の、シラスバルーン、シリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンは、前記遮熱層12の塗材に用いられるものと同一のものが用いられ、配合される。そして、シート本体11の外表面すべてに吹付け塗装等の手段で塗布され、シラスバルーンを含有する断熱層13が形成される。
前記遮熱層12、断熱層13は、各塗材に含まれるシリカのシラノール基の作用によってシラスバルーンどうし、あるいはシラスバルーンとセラミックス系遮熱顔料どうしをそれぞれ結び付け、樹脂成分との結び付けを助けるから、遮熱層12、断熱層13いずれも高弾性、高伸長性をもち、可撓性を有するシート本体11に対し、塗布層(遮熱層12、断熱層13)が一体となって変形および伸長が可能であり、各層の剥がれや亀裂が防止される。
本実施形態のオーニング装置1によれば、オーニング4に本考案の遮熱シート10を適用することで、繰り返し巻き出し、巻取りを行っても、遮熱層12、断熱層13の剥がれや亀裂を生じさせることなく、長期にわたり、遮熱性能、断熱性能を維持できる。
図3は、本発明の第2の実施形態を示すもので、本実施形態の遮熱シート20は、シート本体11の表面側に、断熱層13、遮熱層12を順次積層するとともに、シート本体11の裏面側に粘着層16を積層し、その上から剥離可能な保護シート17で粘着層16を保護するようにしたものである。本実施形態の遮熱シート20によると、保護シート17を剥離して、粘着層16で、遮熱シート20を、建物の屋根材の表面や外壁の表面に簡単に貼り付けることができる。これにより、建物に対し容易に省エネ対策を施すことが可能である。
図4は、遮熱シート30をバス停の支柱31の屋根材に用いた例、図5は、遮熱シート40をテント型倉庫のテント資材に用いた例を示している。その他、本考案の遮熱シートは、大型テント、畜舎や日除け施設用の屋根材、農業用ハウス用の資材、車のカバーシート,トラックの荷台のシート,建物や工場の屋根や外壁に貼り付けられるシートなど,幅広い用途に用いられる。
なお、遮熱シートは、セラミックス系遮熱顔料の赤外線放射機能により、シート本体11の内側の発熱体の熱を放散させる作用がある。このため、例えば、車の場合、エンジンを切った後はしばらくボンネットが熱い状態であるが、本考案の遮熱シートを車のボティのカバーシートに適用して、車のボディに被せると、その放熱作用によって、ボディおよびエンジンの冷却を促進できる。
本考案者らは、外表面に遮熱層を形成した遮熱シートと、同遮熱層を形成していない従来のシートについて、屋外で温度試験を行った。以下、同試験の結果を示す。
(試験に用いられたシート)
シート:ブルーシート(サイズ2650mm×2650mm、厚さ2.6mm)を用いた。
遮熱シート:上記ブルーシートの外表面に白色の遮熱層を形成した。遮熱層は、平均粒径20〜70μmのシラスバルーン18重量部、水性樹脂エマルジョン48重量部、近赤外線反射顔料(白色)3重量部、厚さ0.2〜0.5μmの極薄麟片状シリカ(SiO)7重量部、分散剤1.0重量部、消泡剤0.3重量部を配合した塗材を、吹付け塗装により厚さ100〜150μmで塗布した。
従来シート:ブルーシートの外表面に遮熱層を形成していないものを用いた。
(試験条件)
2005年7月26日に、晴天状態の屋外のアスファルト面上の所定の高さに、従来シートと本考案の遮熱シートを水平姿勢に張った状態に保ち、10時から17時30分までの日中、30分置きに、外気温と、各シートの内表面温度の変化を測定した。
Figure 0003129145
表1によると、外気温の上昇に伴って、従来シートは最も暑い時間帯の13時から14時30分まで51℃まで内表面温度が上昇したのに対し、白色系の遮熱層が形成された本考案の遮熱シートの内表面温度は同時間帯であっても42℃までしか上昇しておらず、9℃の温度低下の効果を確認することができた。
本考案の遮熱シートは、遮熱を必要とするシート、例えば、畜舎,車,屋外テント,屋外コンテナ,配電盤,日除けシート,トラック荷台のシート,建物の屋根や外壁に貼付けるシート,農業用ハウス資材等の遮熱シート、断熱シート、遮光シートとして、幅広い用途に利用可能である。
本考案の遮熱シートを建物の日除け用オーニング装置に適用した例を示す斜視図である。 図1の遮熱シートの断面図である。 本考案の遮熱シートの他の実施形態を示すもので、シート本体の裏面に保護シート付きの粘着層を設けた例の断面図である。 本考案の遮熱シートをバス停の屋根材に用いた例を示す斜視図である。 本考案の遮熱シートをテント型倉庫のテント資材に用いた例を示す斜視図である。
符号の説明
1 オーニング装置
2 建物
3 出入口
4 窓
5 オーニング
6 アーム
10、20、30、40 遮熱シート
11 シート本体
12 遮熱層
13 断熱層
14 セラミックス系中空粒子(シラスバルーン)
15 セラミックス系遮熱顔料
16 粘着層
17 保護シート
31 支柱

Claims (5)

  1. 可撓性のあるシート本体の表面に、セラミックス系中空粒子およびセラミックス系遮熱顔料を含有する塗材が塗布された遮熱層が積層され、前記塗材は、セラミックス系遮熱顔料、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えたものであることを特徴とする遮熱シート。
  2. 前記遮熱層は、20μm〜300μmの厚さに形成されていることを特徴とする請求項1記載の遮熱シート。
  3. 前記遮熱層に対し、シラノール基を有するシリカ水分散スラリー、水性樹脂エマルジョンをベースにして、セラミックス系中空粒子を加えてなる塗材が塗布された断熱層が積層されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の遮熱シート。
  4. 前記セラミックス系中空粒子は、シラスバルーン、ガラスバルーン、セラミックスバルーンから選択される1又は複数の組み合わせからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の遮熱シート。
  5. 前記シート本体の裏面に、剥離可能な保護シート付きの粘着層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の遮熱シート。



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