JP2004010903A - 遮熱性塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 太陽光などの熱エネルギーに対して、反射性、断熱性、長波放射性に優れ、その結果として高い遮熱効果を発揮する機能性塗料を得ること。
【解決手段】 透明もしくは半透明のセラミック真空中空粒子(セラミックバブル)2に加えて、塗膜形成後にセラミックバブル2を稠密積層配列させる構造保持剤1を含有させた塗料からなる。構造保持剤1としては、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子との複合系等が用いられる。
【選択図】 図3
【解決手段】 透明もしくは半透明のセラミック真空中空粒子(セラミックバブル)2に加えて、塗膜形成後にセラミックバブル2を稠密積層配列させる構造保持剤1を含有させた塗料からなる。構造保持剤1としては、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子との複合系等が用いられる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、高い断熱性を有し、また太陽光などの熱エネルギーを効率よく反射、放射することによって、熱エネルギーの侵入を防ぐ遮熱性塗料の組成に関するものである。
太陽光の熱エネルギーによる室内温度の上昇は、人間の感性を鈍くし、不快感を与え、能率の低下やミス、事故の発生を招く。また、石油、穀物用のタンクなどにおいては、太陽光によってタンク内外の温度差が拡大するため、液体の蒸発、製品の劣化などが起こり、深刻な状況を生んでいる。さらに建物内などへの熱の侵入、外部への散逸は冷暖房費を増大させるため、省エネルギーの見地から望ましくない。
このような問題に対処するため、従来、建築物、構造物の屋根、内壁、外壁、および天井などに遮熱効果を持たせることが行われてきた。
ここで遮熱効果とは、低い熱伝導率を持たせることによって熱を伝えにくくする断熱効果と、太陽光などの熱エネルギーを吸収せずに反射する効果、および熱を吸収した場合でも、その熱を赤外線として再び外部に放射する長波放射効果を総合した結果として捉えることが重要である。
従来の遮熱効果を付与する方法としては、例えば、発泡ポリスチレンの断熱材を壁に取り付けたり、ステンレス鋼で太陽光を反射させて熱の侵入を防ぐ方法などがある。
さらに塗料に関しても、遮熱効果を持たせることが盛んに研究されており、多数提案がなされている。
例えば特許文献1〜4では塗料中の顔料を改良し、太陽光をより反射させることによって遮熱効果を得ている。これらの技術は、太陽光の反射効果のみを期待したものであり、遮熱効果は不十分といえる。
一方、断熱効果や反射効果を組み合わせることによって、総合的な遮熱効果を高める技術もいくつか提案されている。
例えば、断熱性の高いゴム発泡体を含む塗膜に、高反射性のチタニア粉末などで上塗りした特許文献5、シラスバルーンを主体にした断熱層に反射材であるシリコン系塗料を上塗りした特許文献6、球状中空体を含む断熱層に、SiまたはSiからなる合金を含む反射層を上塗りした特許文献7、またはリン片状物質または球状中空体からなる断熱層に反射性を高めた塗料を上塗りした特許文献8がある。これらはいずれも塗膜が複数の層からなるため、塗膜が厚くなり、塗装作業も煩雑になるという問題がある。
ここで、上述した球状中空体は内部が中空の粒子であるため優れた断熱性を持つことが知られており、材質によって、シラスバルーンの他、ポリスチレンバルーン、カーボンバルーンなどがある。また球状中空体は比重が小さいため、特許文献9に開示されているような塗膜の軽量化にも用いられている。
しかし、従来の球状中空体は強度が弱く、塗料との混練過程でその多くが破壊されてしまうという欠点がある。また、中空体が多孔質あるいはオープンポア構造である場合には、塗料が内部に入り込み断熱性を弱めるという問題もある。
それに対し、特許文献10に開示されているセラミック中空粒子は強度が高いため破壊されることがなく、中空部が閉じた構造のため断熱性にも優れたものである。
以上のように、遮熱性塗料に関しては、太陽光をより反射させる、または塗膜の断熱性を上げるという観点から研究開発がなされているが、高反射率、低熱伝導率(高断熱性)、および高長波放射率を同時に満たし、かつ単層で機能する塗料については、いまだ提案はなされていない。
一方、中空粒子、特にセラミック中空粒子は強度が強く、低熱伝導率であるため断熱材として非常に有効なものであるが、その最大の問題として、これら中空粒子を水、溶剤および塗料溶液中に配合した場合、その浮力により急速に表面に浮かび上がり、塗料中に再分散させるには非常な困難を伴うというハードケークと呼ばれる状態に陥り、塗料としての実用に適さないことが挙げられる。上述した特許文献10においてもハードケークに対する配慮はなされていない。
そこで本発明は、セラミック等の中空粒子を表面に浮かび上がらせることなく、塗料中での均一分布状態を保持することによってハードケークを回避し、また塗膜中でのセラミック中空粒子の状態を制御することによって、高断熱性と高反射率を同時に実現し、さらにセラミック中空粒子が持つ高い長波放射率ともあいまって、単層で、総合的な高い遮熱効果を発揮しうる遮熱性塗料を提供するものである。
また、本発明により形成された塗膜は遮熱性のほか防水性、防音性、耐候性などでも優れた性能を持つ。
以上の課題を解決するために本発明は、セラミックの中空粒子(以下バブルという)と、塗膜形成後に前記バブルを稠密積層配列させる構造保持剤とを含有する遮熱性塗料としたことを特徴とする。
本発明の構造保持剤は、溶剤系の塗料に用いる場合、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子とを成分とすることが有効である。
さらに本発明の別の構造保持剤は、水溶性の塗料に用いる場合であって、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、必要に応じシリカ粒子とを成分とすることが有効である。
さらに本発明の塗料中におけるバブルの含有量は、バブルの塗膜全体に対する容積比が30〜60%になるような値とすることが望ましい。
以上、本発明の塗料を用いることによって、高反射率、低熱伝導率、および高長波放射率を兼ね備え、しかも単層で機能する高遮熱性塗膜を得ることができる。したがって建築物、構造物に塗布することにより、塗膜の温度上昇、熱の侵入、散逸を有効に防ぐことができ、省エネルギーにも貢献するものである。
さらに、本発明によって形成された塗膜は遮熱性の他、防水性、耐久性、防音性にも優れるものである。
本発明の塗料は構造保持剤を含有することを特徴とする。図1に示すように、ここで構造保持剤1とは、溶液に分散させたときに、分子間の水素結合、配位結合、ファンデルワールス力などの非共有結合20によっていわゆる足場構造を形成し、構造粘性を発現するものをいう。さらに、この足場構造が形成されている溶液中にバブル等の粒子を存在させると、図2に示すようにバブル2は足場構造の中に取り込まれた状態となり、溶液中においてバブルの均一分布状態が保持される。すなわち、従来の課題であったバブルが表面に浮かび上がるいわゆるハードケークを防ぐことができるわけである。
さらに、図2の状態にある塗料10を基材11に塗布して塗膜化させる場合、バブル2の均一分布状態は継続的に維持されたまま溶媒が蒸発するため、最終的には図3に示すようにバブル2が塗膜12の中で稠密積層配列した状態が得られる。ここで稠密積層配列とは、バブル同士が3次元的に接近し、密に固定された状態をいう。したがって基材11の表面は多重のバブル2で覆われることになる。
このような構造保持剤としては、溶剤系の塗料に用いる場合、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子との複合系を用いることができる。これらはその相溶性から溶剤型の塗料に適するものである。
ここで長鎖アクリルアミドとは複数のアクリルアミド基同士が比較的長い分子鎖を介して結合している分子をいう。具体的には炭素数にして20〜30程度を有する分子が好適に用いられる。
これら長鎖アクリルアミドをシリカ粒子との複合系として塗料に含有させた場合の、塗料中の状態を図4に示す。長鎖アクリルアミド1aのアクリルアミド基とシリカ粒子1b表面にある水酸基との水素結合20aにより足場構造が形成されており、その構造内にバブル2が取り込まれて均一な分布状態が保持されている。なお、構造保持剤のみで足場構造を形成する場合だけでなく、図4に示したように官能基としてOH基を含むアルキド樹脂3などの塗膜形成材が、足場構造の一部を担うこともありうる。
有機ベントナイトは、比重1.5〜1.8、水分を2〜4%含む淡黄色の微粉末で、塗料の増粘剤およびタレ止め防止剤として通常用いられるものが使用可能である。また有機ベントナイトは表面処理の方法により親水性と親油性の2種類を用いることができる。
シリカ粒子の粒子径は、形成させる足場構造の緻密さと、作業性に関連する塗料液の粘性特性とのバランスを考慮して決めることができ、具体的には0.5〜100μmとすることが好ましい。
塗料中に配合する構造保持剤の濃度は、構造保持剤の種類、分子量などによって異なるが、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトが塗料全体に対して1〜3重量%、シリカ粒子は塗料全体に対して1〜3重量%とすることが好ましい。これらの範囲より小さい場合には足場構造の形成が不十分でバブルを均一に保持できなくなり、逆に大きい場合には塗料の流動性が悪くなり実用的でないので不適当である。
さらに水溶性塗料に適する構造保持剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトのいずれか一種以上を用いることができる。これらは溶剤型の複合系構造保持剤と異なり、それぞれ単独で用いても足場構造を形成させることができるが、塗料の流動性などを考慮してシリカ粒子との複合系として用いても良い。
アクリル系ポリマーとしては塗料用合成樹脂として設計された各種アクリルモノマーの共重合体を用いることができる。
有機ベントナイトは溶剤型塗料の場合と同様のものを用いることができるが、相溶性を考慮して表面が親水性に処理されたものが好ましい。
水溶性塗料に用いる構造保持剤の濃度としては、構造保持剤の種類、分子量などによって異なるが、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトを単独で用いる場合は塗料全体に対して0.2〜0.4重量%、シリカ粒子との複合系として用いる場合はヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトを0.1〜0.2重量%、シリカ粒子を1〜2重量%とすることが好ましい。
次にバブルについて述べる。本発明に用いるバブルはセラミックからなる。したがってガラス、陶磁器などの汎用セラミック、あるいはそれ以外のニューセラミックを用いることができるが、前述したように強度が小さいと塗料との混練過程において生ずる高い応力や剪断力のためにバブルが破壊されてしまうため、高強度のセラミックを用いることが好ましい。具体的には40kgf/cm2 以上の強度を有するセラミックが好ましく、この条件を満たすセラミックの組成としてはジルコニア、チタニア複合物、ホウ化ケイ素系セラミックなどが挙げられる。
さらに本発明のバブルは中空の粒子である。中空であるために熱が伝わりにくく、すなわち低熱伝導率であるために断熱性に優れる。
ここでいう中空にはオープンポア構造である場合、多孔質である場合、および中空部が閉じている場合など用いることができるが、オープンポア構造や多孔質であると前述したように塗料が内部に入り込んで断熱性を弱める可能性があるため中空部は閉じていることが好ましい。
さらに本発明に用いるバブルとしては、中空部が大気または別の気体である中空粒子、あるいは中空部が真空である真空中空粒子を用いることができる。その中でも、真空中空粒子が、断熱性の点からみて好適に用いられる。なお、ここでいう真空とは雰囲気圧よりも気圧が低い状態をいい、絶対真空を意味するものではない。
このような断熱性に優れるバブルが、前述したように塗膜中で稠密積層配列をとり、基材を多重のバブルで覆うので、塗膜としての熱伝導率は非常に低くなり、そのため高い断熱性を得ることができる。具体的な熱伝導率としては0.25W/m・K以下であり、これは従来の一般的な塗膜の1/8〜1/10の値に相当する。
そして、本発明におけるバブルは透明もしくは半透明であることが重要である。透明もしくは半透明であることによって図5に示すようにバブル2の中に入射した光30を反射させることができる。さらに半透明よりも透明である方がより反射性に優れており好ましい。また透明もしくは半透明であれば無色である必要はなく、色が付いていてもよい。
前述した強度条件を満たすセラミックの中でもホウ化ケイ素系セラミックは高い透明性を有するため、最も好適に用いられる。
このような反射性を有するバブルが、塗膜中で稠密積層配列をとると、図6に示すように塗膜12の外部から入射した光30は多重に存在するバブル2によって繰り返し反射される。すなわち、透明もしくは半透明のバブル自体が持つ反射性に加えて、塗膜中のバブルの集合状態を稠密積層配列にすることにより、塗膜全体としての高い反射性能を得るわけである。
バブルの粒子径は5〜150μmのものを用いる。この粒子径範囲は経験上、塗膜外観、塗装作業性、塗膜物性、および遮熱機能性の点から最適の範囲である。
また用いるバブルの粒子径分布は広いほうが好ましい。つまり大きい粒子径から小さい粒子径までの異なる粒子径を幅広く有するバブルを用いるのが良い。そのような場合、塗膜中でのバブルの稠密積層状態は図7に示すように大きい粒子径を有するバブル2の間の隙間に小さい粒子径のバブルが入り込み、バブル間の隙間をより小さくする。つまりバブルをより稠密に配列させることができる。そのため塗膜としての反射性、断熱性をより高めることができる。逆に粒子径分布が狭い場合を図8に示す。この場合は粒子径分布が広い場合に比べるとバブル2間の隙間が大きいため遮熱性はやや劣るが、やはり一般的な遮熱性塗膜に比べると反射性、断熱性は高い。
また、塗料全体に対するバブルの含有量は、塗膜の状態でバブルの占める容積比が30〜60%になるような値とすることが好ましい。この範囲以外の含有量では塗膜化したときに適切な稠密積層配列をとることができないため不適当である。すなわち含有量が多量であると、塗膜物性の劣化を招き、逆に少量であると塗膜中でバブル同士が離れてしまい、遮熱性能の低下を招く。
さらにセラミックのバブルは高い長波放射率を有する。長波放射率とは、吸収した熱を赤外線として再び放射するときの変換効率である。したがってこのようなセラミックのバブルを稠密積層配列させた塗膜は高い効率で赤外線を放射する。例えば容積比30〜60%の割合でホウ化ケイ素セラミックを稠密積層配列させた塗膜の長波放射率は0.94に達する。そのため、熱を吸収した場合でも、塗膜の温度上昇を抑えることができる。この効果を前述した塗膜の反射効果、断熱効果とともに利用することにより、単層で、総合的な高い遮熱効果を得ることができる。
バブルの形状としては、球状、針状、板状、柱状などを挙げることができ、特に限定されるものではないが、その中でも反射機能が優れる球状のものが好適に用いられる。
またセラミックのバブルの作製法としては特開平2−180631号に開示されているゾル・ゲル法の他、結果的にセラミックのバブルを得ることができる方法であれば用いることができる。
以上述べたような構造保持剤およびセラミックのバブルを塗料中に配合するわけであるが、その配合にあたっては、セラミックのバブルの持つ強度と、そのバブルを塗料液中へ分散させる時に加わる剪断力とのバランスを考慮し、バブルを破壊しない方法をとることが好ましい。そのような方法としては、一般に使用される塗料用顔料の分散機、例えばロールミル、サンドミル、アトライターなどにより、構造保持剤を含有した塗料液を作製し、これに剪断力の比較的弱いハイディスパーなどを使用してバブルを分散させる方法などを用いることができる。
本発明の塗料は以上述べた構造保持剤、セラミックのバブルの他、通常用いられる各種塗膜形成材、溶媒、顔料、添加剤を含有することができる。
塗膜形成材としては、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルなどの合成樹脂が挙げられる。
溶媒としては、ガソリン、灯油、トルエン、キシレンなどの炭化水素、エタノール、ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケトン類、カルビトールセロソルブなどのエーテル類、水などを挙げることができる。
顔料としては、チタン白、酸化クロムなどの金属酸化物の他、紺青、ファスト・エロー、フタロシアニン・ブルーなど、無機顔料および有機顔料が使用可能である。
添加剤としては、各種可塑剤、硬化剤、顔料分散剤、乳化剤、乾燥剤、消泡剤、防腐剤、凍結防止剤などを挙げることができる。
これらの塗料を、例えば家、工場などの建築物や、あるいは冷蔵庫、貯蔵タンク、電車、飛行機、車、船などの構造物の屋根、天井、外壁、内壁など、遮熱性を付与したい場所に塗布する。
塗布法としては、通常用いられる方法を用いることができる。例えば、ハケ塗り、スプレーが多く用いられるが、塗布する対象物によってロールコータ、静電塗装、カーテン塗装、浸漬法なども適用可能である。さらに塗布後、乾燥させて塗膜化させる方法についても、自然乾燥、焼き付け等の方法を用いることができ塗料の性状などによって適宜選択される。
このようにして基材上に形成された塗膜は太陽光などの熱エネルギーに対して高い反射性、断熱性、および長波放射性を有するため塗膜の温度上昇が抑えられ、塗膜を通しての熱の侵入、散逸を防ぐことができ、そのため冷暖房費も低減できるため省エネルギーにも役立つ。
なお、一般的な塗膜では塗膜の色を黒に近づけると反射性が著しく低下する傾向があるが、本発明の遮熱性塗料はいずれの色であっても高い反射性を維持する。これは反射機能を担うものが顔料ではなく、稠密積層配列したバブルであることに由来するためである。具体的な日射反射率としては90%以上に達する。
また、本発明の塗料を用いて基材上に塗膜を形成させる場合には、他の塗膜と組み合わせて用いることもできる。具体的には、遮熱性塗料の基材への付着性を上げるため、前もって下塗りを施したり、遮熱性塗膜の上に大気の汚染よりくる塗膜への悪影響を防ぐため超耐候性の塗膜表面が親水性である水溶性塗料を塗る場合などが挙げられる。
さらに、本発明の遮熱性塗料に他の機能を付与し、複合的な機能性塗料とすることもできる。具体的には、耐薬品性、消臭性、耐摩耗性、耐候性、抗菌性などを付与する場合が挙げられる。
さらに本発明で形成される塗膜は、塗膜の温度上昇が抑えられるため塗膜の剥離、顔料の劣化などを防ぐことができ耐久性、耐候性に優れる。また基材を中空の粒子で覆った構造になるため防水性、防音性などにも優れた物性を示す。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、これによって限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す各原料を配合し、水溶性の白色遮熱性塗料を得た。配合過程は段階的に行い、ミルベースのハイディスパーによる顔料分散の工程とレットダウン(塗料化)の2大工程の組み合わせにより作製した。ホウ化ケイ素セラミックバブルは最終工程で配合した。
表1に示す各原料を配合し、水溶性の白色遮熱性塗料を得た。配合過程は段階的に行い、ミルベースのハイディスパーによる顔料分散の工程とレットダウン(塗料化)の2大工程の組み合わせにより作製した。ホウ化ケイ素セラミックバブルは最終工程で配合した。
作製した塗料を建築物の屋根に塗布し、加熱して塗膜を得た。塗料液の加熱残分は、約52%で、塗膜の比重は約1.2であった。塗膜は、艶消しの外観を与え、バブルの塗膜に占める容積比は約50%であった。
塗膜の日射反射率を測定したところ、90%以上の高い反射率が得られた。
その他測定した塗膜性能を表2にまとめて示す。表2より、塗膜は耐熱性、断熱性、防水性に優れ、紫外線を吸収しないため耐候性にも優れることがわかった。これらのことが結果的に13年以上の耐久性をもたらしている。なお、この塗料は、JIS・K5663−1994合成樹脂エマルジョンペイント(外部用)の性能試験に適合するものである。
(実施例2)
表3に示す各原料を配合し、溶剤型の白色遮熱性塗料を得た。この塗料は、熱硬化性塗膜を与え、主として金属素材用のものである。
表3に示す各原料を配合し、溶剤型の白色遮熱性塗料を得た。この塗料は、熱硬化性塗膜を与え、主として金属素材用のものである。
まず、ルチル型酸化チタン白、顔料分散剤、長鎖アクリルアミド化合物、40%大豆油油長アルキド樹脂60%キシレン溶液、およびキシレンよりなるミルベースをスーパーミルグラインダーでよく混和する。その後、このミルベースに配合上不足の40%大豆油油長アルキド樹脂キシレン溶液、ブチルエーテル化メラミン樹脂ブタノール60%溶液、消泡剤、キシレン、およびブタノールを加え均一に分散させる。この配合物を700r.p.m.の速度で回転するディゾルバーでかき混ぜながらセラミックバブルを加え10分間保った後、シリカ微粒子を加え、さらに10分間かき混ぜて、遮熱性塗料とした。
作製した塗料をボンデ144処理鋼板上に塗布し、塗膜化させた。また比較例として遮熱性でない汎用アミノアルキド樹脂白色塗料を同様の条件で塗膜化させた。塗膜化の条件を表4に示す。なお、本塗料の場合、セラミックバブルは塗膜に対して約40%の容積比を示した。
この2種類の塗膜と実施例1に示した水溶性塗膜のあわせて3つについて、促進方法により遮熱性試験を実施した。
測定条件:東芝レフランプ150Wを15cmの距離より照射し、塗膜の 表面温度の時間変化をデジタル表面温度計(安立計器(株)製)により測定した。
測定条件:東芝レフランプ150Wを15cmの距離より照射し、塗膜の 表面温度の時間変化をデジタル表面温度計(安立計器(株)製)により測定した。
試験の結果を表5に示す。この結果から明らかなように、本発明による2種類の塗膜は共に高い遮熱性を示し、汎用アミノアルキド樹脂塗膜の表面温度の上昇より8℃低いことが明らかとなった。
その他、本実施例の遮熱性塗膜の性能を表6に示す。
(実施例3)
一般に、最も太陽光を反射しづらく熱を発生しやすいN−7グレー色について、本発明の遮熱性塗料と汎用の塗料とで遮熱性の比較を行った。
測定条件:樋型に作られた亜鉛引き鋼板に、水溶性の遮熱性グレー色を約300μmの塗膜厚に塗装し、これに東芝製レフランプ150Wを15cmの距離から照射し、その塗膜表面および基材の裏面温度を10および15分間後に測定した。比較のため汎用の水溶性塗料N−7グレー色についても同様の条件で測定した。
一般に、最も太陽光を反射しづらく熱を発生しやすいN−7グレー色について、本発明の遮熱性塗料と汎用の塗料とで遮熱性の比較を行った。
測定条件:樋型に作られた亜鉛引き鋼板に、水溶性の遮熱性グレー色を約300μmの塗膜厚に塗装し、これに東芝製レフランプ150Wを15cmの距離から照射し、その塗膜表面および基材の裏面温度を10および15分間後に測定した。比較のため汎用の水溶性塗料N−7グレー色についても同様の条件で測定した。
試験結果を表7に示す。なお、数値のカッコ内は実施例1の遮熱性白色塗料との温度差を示している。この結果から明らかなように、本発明の遮熱性塗料は、一般に熱を吸収しやすい色に調色した場合でも十分に高い遮熱性を得ることができる。
なお、その他のグリーン、ブルー、黄、ブラウンなどについても同様に高い遮熱性を得た。
(実施例4)
屋根面積1,800m2 の壁で仕切られた同一の大きさの断熱材のない倉庫について、一方の倉庫の屋根に遮熱性白色塗料を塗装し、塗装しない倉庫との屋根裏および室内の温度を比較した。塗装工程を表8に示す。ここで下塗りは基材の種類により選択され、上塗りの付着性、塗装系としての耐久性を向上させるため用いる。プロテクトクリヤーは大気の汚染による塗膜の劣化を防ぐ超耐候性の水溶性塗料である。なお、表8に示す方法は以下の実施例5〜7についても同様に用いた。
屋根面積1,800m2 の壁で仕切られた同一の大きさの断熱材のない倉庫について、一方の倉庫の屋根に遮熱性白色塗料を塗装し、塗装しない倉庫との屋根裏および室内の温度を比較した。塗装工程を表8に示す。ここで下塗りは基材の種類により選択され、上塗りの付着性、塗装系としての耐久性を向上させるため用いる。プロテクトクリヤーは大気の汚染による塗膜の劣化を防ぐ超耐候性の水溶性塗料である。なお、表8に示す方法は以下の実施例5〜7についても同様に用いた。
測定結果を図9に示す。図9より、塗装した場合と未塗装の場合とで屋根裏最高温度差は26.5℃、室内最高温度差は11℃を示した。この場合の外気温最高温度は36℃で、塗装された倉庫については、外気温より屋根裏温度32.5℃で3.5℃低く、室内温度は5℃低い効果を示した。
(実施例5)
遮熱性白色塗料を500μmの塗装厚で屋根に塗装した住宅と未塗装の住宅との室内温度の比較を行った。測定条件は以下の通りである。
1)塗装、未塗装の住宅とも神奈川県下の鉄筋コンクリート2階建て住宅で、同時期に建設されたものである。
2)2階和室、測定期間中に空調使用せず。
3)測定期間は平成8年9月23〜24日
遮熱性白色塗料を500μmの塗装厚で屋根に塗装した住宅と未塗装の住宅との室内温度の比較を行った。測定条件は以下の通りである。
1)塗装、未塗装の住宅とも神奈川県下の鉄筋コンクリート2階建て住宅で、同時期に建設されたものである。
2)2階和室、測定期間中に空調使用せず。
3)測定期間は平成8年9月23〜24日
測定結果を図10に示す。9月23日の15:00に着目(点線の部分)すると、外気温29.8℃の時、未塗装住宅の室温26.9℃に対し、塗装した住宅の室温は22.9℃であり、その遮熱効果は4℃に達した。
(実施例6)
遮熱性白色塗料を塗装した場合と塗装せずに断熱材を設けた場合での、その遮熱性能を比較した。測定条件は以下の通りである。
1)対象物の概要
遮熱性を付与する対象物は、カラー鉄板(厚さ0.6mm、青色)を用いた1.5m×1.5m×1.5mの単室とし、遮熱方法の違う3種類のモデルで比較した。
(1) モデル1
屋根・外壁とも断熱材、遮熱性塗膜なし
(2) モデル2
屋根にグラスウール100mm、外壁にグラスウール75mmの内面断熱
(3) モデル3
屋根・外壁とも遮熱性白色塗料0.5mmの外面塗装
2)実測場所
東京都世田谷区喜多見
3)実測日
平成8年9月10日(0:00〜24:00)
4)測定方法
各温度は熱電対により測定。パソコンおよびデータロガーにより10分間隔で24時間測定。日射量は(株)英弘精機製の日射計にて24時間測定。
遮熱性白色塗料を塗装した場合と塗装せずに断熱材を設けた場合での、その遮熱性能を比較した。測定条件は以下の通りである。
1)対象物の概要
遮熱性を付与する対象物は、カラー鉄板(厚さ0.6mm、青色)を用いた1.5m×1.5m×1.5mの単室とし、遮熱方法の違う3種類のモデルで比較した。
(1) モデル1
屋根・外壁とも断熱材、遮熱性塗膜なし
(2) モデル2
屋根にグラスウール100mm、外壁にグラスウール75mmの内面断熱
(3) モデル3
屋根・外壁とも遮熱性白色塗料0.5mmの外面塗装
2)実測場所
東京都世田谷区喜多見
3)実測日
平成8年9月10日(0:00〜24:00)
4)測定方法
各温度は熱電対により測定。パソコンおよびデータロガーにより10分間隔で24時間測定。日射量は(株)英弘精機製の日射計にて24時間測定。
測定結果を図11に示す。この結果から本発明の遮熱性白色塗料は、グラスウール断熱材75mm以上の効果を示すことが明らかとなった。
(実施例7)
遮熱性塗料を用いた住宅での省エネルギー効果について調べた。その結果を表9に示す。消費電力に対する遮熱性塗料の効果は明らかであり、年間を通じて約40%もの節約をもたらすことがわかった。室温より外気温の高い場合は、その熱の侵入を防ぎ、室温より外気温の低い場合は、外部への熱の散逸を防ぐため、表9のような年間を通じての省エネルギーにつながったものとみられる。
遮熱性塗料を用いた住宅での省エネルギー効果について調べた。その結果を表9に示す。消費電力に対する遮熱性塗料の効果は明らかであり、年間を通じて約40%もの節約をもたらすことがわかった。室温より外気温の高い場合は、その熱の侵入を防ぎ、室温より外気温の低い場合は、外部への熱の散逸を防ぐため、表9のような年間を通じての省エネルギーにつながったものとみられる。
1 構造保持剤
1a 長鎖アクリルアミド
1b シリカ粒子
2 バブル
3a アルキド樹脂
4 溶媒
10 塗料
11 基材
12 塗膜
20 非共有結合
20a 水素結合
30 光
1a 長鎖アクリルアミド
1b シリカ粒子
2 バブル
3a アルキド樹脂
4 溶媒
10 塗料
11 基材
12 塗膜
20 非共有結合
20a 水素結合
30 光
Claims (4)
- セラミックのバブルと、塗膜形成後に前記バブルを稠密積層配列させる構造保持剤とを含有することを特徴とする遮熱性塗料。
- 請求項1記載の遮熱性塗料において、構造保持剤は、長鎖アクリルアミド、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、シリカ粒子とを成分とすることを特徴とする遮熱性塗料。
- 請求項1記載の遮熱性塗料において、構造保持剤は、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、有機ベントナイトのいずれか一種以上と、必要に応じシリカ粒子とを成分とすることを特徴とする遮熱性塗料。
- 請求項1〜3のいずれか記載の遮熱性塗料において、塗料中におけるバブルの含有量は、バブルの塗膜全体に対する容積比が30〜60%になるような値とすることを特徴とする遮熱性塗料。
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