JP2003175559A - 熱遮蔽性シート - Google Patents

熱遮蔽性シート

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JP2003175559A
JP2003175559A JP2001378645A JP2001378645A JP2003175559A JP 2003175559 A JP2003175559 A JP 2003175559A JP 2001378645 A JP2001378645 A JP 2001378645A JP 2001378645 A JP2001378645 A JP 2001378645A JP 2003175559 A JP2003175559 A JP 2003175559A
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Shinichi Maeda
慎一 前田
Naoki Nakayama
直樹 中山
Akira Kurita
彰 栗田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で、優れた熱遮蔽性を有し、エアーテン
ト用に好適なシートを提供する。 【解決手段】 基布1と、熱遮蔽層2と、表面層3とを
有している。基布1は、シートとしての強度を保有させ
るシート基材としての層であり、熱遮蔽層2は、基布の
裏面側に積層された層であり、表面層3は、シート表面
に位置して、その表面の防水性を保有させる層である。
シートをエアーテント8の天幕5に用いたときに、シー
トに照射された太陽光中の近赤外線は、表面層3を通し
て熱遮蔽層2の表面で反射して外部に放熱され、テント
8内の温度上昇は抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テント、天幕など
に用いる熱遮蔽性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】災害時などに出動した自衛隊員、消防隊
員が災害現場で生活するためのテントとして、エアーテ
ントが知られている。エアーテントは、気柱(縦気柱、
横気柱)と、天幕と、床との組合せからなり、気柱内に
空気を吹き込んでこれを膨張させ、気柱を骨組みとし、
気柱に跨って天幕を展開させて自立したテントを構成さ
せるものである。このようなテントには、緊急活動、あ
るいは救助用として災害現場、あるいは事故現場に搬入
し、作業終了後は現場から撤去する必要から、軽量で扱
いやすいことなどの機能が要求される。
【0003】このような要求は緊急活動、あるいは救助
用に限らず、レジャー用のテントであっても同じであ
る。従来このような目的に使用されるテントのシートに
は、従来より防水性のゴム引布や塩ビターポリンなどの
シートが主として用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゴム引
布や塩ビターポリンなどのシートは、防水性を有し、一
定の強度を有するため、降雨、風雪時の耐候性に優れて
いるものの、熱遮蔽性に劣るため、晴天時には太陽光を
直接受け、夏季、特に猛暑の際には、テントのシートが
高温に熱せられ、テント内の温度が上昇し、内部温度が
実に50℃付近にまで達することがある。
【0005】このような高温になると、人間はその暑さ
に耐えられず、もはやテント内に居ることができない。
もっともこのような問題は、エアーテントに限らず、一
般のテントにも共通の問題である。特開平11−366
69号公報(先行例1)には、従来より、テントの基布
である織物や合成樹脂フィルムにアルミニウムなどの金
属層を設けたものが広く知られていたこと、しかし、十
分な厚みの金属層を設けると、可視光線が遮断され、大
気中で酸化劣化を起したり、折り曲げなどの力が加えら
れると金属層にクラックが生じたり、異物に接触して剥
離するなどの問題点を指摘している。
【0006】そこで、先行例1では、ポリエステルシー
トなどのシートの片面上に厚さ100〜300オングス
トロームのアルミニウム蒸着層を設け、その上にポリエ
チレンからなる保護層を設けた光透過性遮熱テントシー
トを提案し、このシートによれば、明るく快適な温度環
境が得られ、軽量で突刺強力に優れたテントシートが得
られるという効果が強調されている。
【0007】しかし、エアーテントのシートの素材に用
いられるゴム引布は、難燃性、防炎性を有し、蓄熱性も
大きいため、先行例1のようなアルミニウム蒸着層では
十分な遮熱効果が得られず、かといってアルミニウムな
どの厚い金属層を設けると、先行例1において指摘され
ているようにクラックの発生や剥離の問題が生ずる。
【0008】もっとも、直射日光の直射によるテント内
の高熱を避けるためには、テントの設営場所を選び、直
射日光を受けない日陰にテントを設営して太陽熱を避け
る方法が考えられる。しかし、設営場所に必ずしも日陰
を確保できない場合がある。
【0009】さらに、テント内の高温を避ける対応策と
して、テント内には空調設備が設置される。夏季におい
ては、通常の場合、テント内には冷房設備を据え付けら
れる場合が多い。しかしながら、テント内に冷房設備を
据え付けても、外気温度が高い場合にはテント内の温度
を設定温度にまで降下させることができず、結果として
冷房設備に大きな負荷を掛けることになる。
【0010】本発明の目的は、上記課題を解決するため
になされたものであって、軽量で、優れた熱遮蔽性を有
し、テント、天幕特にエアーテント用に好適なシートを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明による熱遮蔽性シートは、少なくとも基布
と、熱遮蔽層と、表面層との積層を有する熱遮蔽性シー
トであって、基布は、シートとしての強度を保有させる
基材としての層であり、熱遮蔽層は、日射反射率70%
以上を保有する層であり、表面層は、シート表面に位置
し、その表面の防水性を保有させる層である。
【0012】また、熱遮蔽層は、基布の裏面側に積層さ
れた層である。
【0013】また、熱遮蔽層の厚さは、乾燥厚みで5〜
350μm、好ましくは10〜300μmである。
【0014】太陽エネルギーは、熱的作用の大きい近赤
外線を約50%、可視光を約45%含んでいるといわれ
ている。近赤外線は、可視光の赤の端(波長約760n
m)から波長約3000nmの範囲の波長を持つ電磁波
であり、人が一番暑いと感じる波長の熱線である。テン
トが太陽熱の直射を受けてもテント内の温度を上昇させ
ないためには、太陽熱中に含まれる近赤外線を遮断する
ことが必要である。
【0015】太陽熱を遮断する技術として、有機又は無
機質の微細な中空体を用いる技術がある。例えば、特開
2001−64544号公報(先行例2)には、中空球
状体を含有する熱遮蔽性材料を塗布して形成される下層
塗膜と、紫外線遮断機能を有するフッ素樹脂塗料を塗装
して形成される上層塗膜からなる熱遮蔽塗膜が開示さ
れ、中空球状体として粒径1〜100μmの無機質バル
ーン、粒径20〜80μmの樹脂バルーンを用いること
が説明されている。
【0016】先行例2には、下層塗膜は熱遮蔽機能を有
すると説明されているのみで、熱遮蔽のメカニズムが必
ずしも明らかにされているわけではないが、熱エネルギ
ーは、物体を透過するか、反射するか、吸収されるかの
何れかであり、吸収は、結果としてエネルギーの入射側
と、出射側とに再反射することであるから、結局のとこ
ろ、反射効率が高くなければならないものと考えられ
る。
【0017】先行例2に用いられた中空球状体を含有す
る熱遮蔽性材料は、熱反射効率、特に近赤外線の反射効
率に優れた材料である。同様の中空球体を建造物の壁面
の外装仕上げ用の断熱塗料あるいは熱遮蔽塗膜として用
いることが特開2000−186238号公報(先行例
3)、特開2001−64544号公報(先行例4)に
記載されている。
【0018】本発明のシートは、日射反射率70%以上
を保有する熱遮蔽性シートであり、この近赤外線の反射
機能をテントシート、特に四周が覆われたエアーテント
などの天幕に利用するものである。日射反射率70%以
上を保有する熱遮蔽層であれば、熱遮蔽層がテントの内
面側であっても十分な熱遮蔽効果を実現できることが分
かった。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
よって説明する。図1において、本発明による熱遮蔽性
シートは、少なくとも基布1と、熱遮蔽層2と、表面層
3とを有している。基布1は、シートとしての強度を保
有させるシート基材であり、熱遮蔽層2は、近赤外線を
反射させる日射反射率70%以上を保有する層であり、
表面層3は、任意の色に着色してシート表面に防水性を
保有させる層である。その他に表面側、裏面側あるいは
中間層としてさらに別の層を積層しても良い。
【0020】熱遮蔽層2は、その表面に受けた近赤外線
を反射させるための層であり、近赤外線を反射させる機
能を得るだけであれば、熱遮蔽層2が基布1の表面側に
あっても、あるいは裏面側にあってもさらには太陽光に
直接曝される最外層に積層されていても一向に構わない
が、シートの最外層に熱遮蔽層を積層したときには、
雨、風、霜、雪、日光のほか、鳥の糞が付着するなどの
自然環境による影響を直接受けて劣化を生じ、熱遮蔽効
果が低下するため、シートの表面は、耐候性とともに防
水性を有する表面層に覆われていることが望ましい。
【0021】また、表面層3、熱遮蔽層2、基布1の順
に積層して基布1をシートの裏面側に露出させたときに
は、熱遮蔽層の物性や基布材料の選定にもよるが、基布
に織布が選定され、これがテントに加工されたときに
は、織布がテント内にむき出しになり、テントの開閉時
にシートが伸縮し、織布の糸がほつれてしまうことがあ
る。
【0022】以上の理由から、熱遮蔽層2は、シートの
裏面(テントに加工されたときにはテントの内面側)に
露出させておくのが望ましい。熱遮蔽層2がシートの裏
面に露出しておれば、塗料が剥げたときには塗りなおし
などの処置によって修復が容易である。この実施形態に
おいて、基布1の表面を表面層3で覆い、熱遮蔽層2を
基布1の裏面側に積層した例を示している。
【0023】基布1には、ポリエステル、ポリアミド、
ポリアクリロニトリル、ポリオレフイン、ポリビニルア
ルコールなどの合成繊維:綿、麻、絹、羊毛などの天然
繊維:レーヨン、スフ、アセテートなどの再生繊維から
なる繊布、不織布、編布などが使用できるが、特にテン
ト天幕用としては、ポリアミドやポリエステルなどから
なる単糸繊度が70〜250デニールの繊維を、30本
×30本/(inch)2よりも密となるように平繊あるい
は綾繊した繊布が好適である。
【0024】熱遮蔽層2としては、樹脂と、顔料とを選
定使用した場合において、顔料は、日射反射機能を備え
る性状の顔料であれば、有機系顔料、無機系顔料の何れ
であってもよい。また、これらの有機系顔料、無機系顔
料の2種以上を任意に組合わせてもよい。
【0025】このような機能を有する無機系顔料として
は、アナターゼ型あるいはルチル型の酸化チタン、これ
らの酸化チタンに酸化アルミニウムや酸化珪素などで表
面処理した酸化チタン、硫化亜鉛、亜鉛華、鉛白などに
代表される白色顔料、アルミ顔料、燐片状雲母、燐片状
シリカなどの燐片状形状の顔料などを使用できる。その
中でも白を基調とした淡色系、特に白色顔料が好まし
い。白色顔料を含む熱遮蔽層をシートの裏面に設け、こ
れをテントの内面に用いたときにはテント内が明るくな
って好ましい。
【0026】熱遮蔽層2として樹脂と中空球体とを含む
層を選定した場合において、中空球体4は、その材質に
より、無機中空球体と有機中空球体とに大別できる。無
機中空球体としては、ガラスバルーン、シリカバルー
ン、シラスバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバ
ルーン、アルミノシリケートバルーン等が挙げられる。
【0027】有機中空球体としては、塩化ビニリデン樹
脂、アクリロニトリル樹脂等の中空球体が挙げられ、粒
径としては、1〜200μmが好ましく、10〜80μ
mの範囲内のものがより好ましい。中空球体の粒径が1
μmより小さいと、樹脂/中空球体の粘度が高くなり、
中空球体の充填量が不足して熱遮蔽効果が不十分になる
場合がある。逆に、中空球体の粒径が200μmよりも
大きいと、層の強度が低下する場合がある。使用する粒
子の範囲は、顔料を使用する場合においても、そのまま
当てはまる。また、本発明において、中空球体と、顔料
とを混合して使用することができ、また中空球体は無機
中空球体、有機中空球体を任意に選定してその1種また
は2種以上の組合わせを用いることができる。
【0028】さらには、ガラスビーズのような中実のビ
ーズの使用も考えられるが、中空球体は、中実のビーズ
に比べて軽量であり、また、内部に封入された空気(あ
るいは真空)は、熱伝導率が0.03Kcal/mh℃
と、非常に熱を伝えにくいことから中実のビーズより断
熱機能が勝っている。
【0029】中空球体及び/又は顔料の充填量は、断熱
性、接着強度を勘案して樹脂/中空球体及び/又は顔料
の重量比で100/10〜100/150、樹脂/中空
球体及び/又は顔料の重量比で100/10以下では、
近赤外線の反射効果が少なく、したがって、十分な断熱
性が得られない。熱遮蔽層中に中空球体及び/又は顔料
が多く含まれれば含まれるほど近赤外線の反射効率が高
まるが、樹脂の使用量が減少すると、層の強度が低下す
るため、樹脂/中空球体及び/又は顔料の重量比は10
0/150以下が好ましい。
【0030】熱遮蔽層2に用いる樹脂は、熱遮蔽層に含
まれた中空球体及び/又は顔料のバインダーであり、例
えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
フッ素樹脂等またはこれらの混合物が使用できるが、好
ましくは水性アクリル樹脂エマルジョンである。なお、
上記熱遮蔽層2には、着色剤、カップリング剤、マイク
ロカプセル、界面活性剤等の各種添加剤を配合すること
ができる。
【0031】熱遮蔽層2の厚みは、5〜350μmが好
ましく、より好ましくは10〜300μmである。厚み
が5μm以下になると、シートの熱遮蔽効果が不十分と
なり、350μm以上となると、熱遮蔽効果は得られる
が、重量が重くなる。テント天幕の重量が大きいと、設
営時に大きな労力が必要となるだけでなく、シートの重
みにより、テントの屋根の部分が垂れて窪みが生じ、そ
の窪み内に雨水が溜まる等の不具合が生じる場合があ
る。その重量に堪えられなくなってテントの崩壊が懸念
される。
【0032】熱遮蔽層2を基布1に積層する方法は特に
制限されず、どのような方法であってもよい。例えば、
グラビアコータ、ロールコータ、ドクターナイフコー
タ、ロータリスクリーン、刷毛塗り等種々の方法が利用
できる。
【0033】表面層3は、樹脂により形成された表面を
コートする層である。例えば、天然ゴム(NR)、イソ
プレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレ
ンーブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(II
R)、エチレンープロピレンゴム(EPM,EPD
M)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、クロ
ロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン
(CPE)、エピクロルヒドリンゴム(CHR、CH
C)ニトリルゴム(NBR)、ニトリルイソプレンゴム
(NIR)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム
(U)、多硫化ゴム(T)、シリコーンゴム(Si)、
フッ素ゴム(FPM)などから選ばれるゴム、塩化ビニ
ル系樹脂(PVC)、ポリウレタン樹脂(PU)、ポリ
オレフイン系樹脂(PO)、熱可塑性エラストマー(T
PE)などが挙げられる。
【0034】勿論、これらの樹脂には、必要に応じて、
加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、加工助
剤、軟化剤、帯電防止剤、可塑剤、安定剤、酸化防止
剤、着色剤などの各種添加剤を添加される。
【0035】本発明による熱遮蔽性シートをもって加工
されたエアーテントの一例を図2に示す。図2におい
て、図1に示す熱遮蔽性シートを用いて加工された天幕
5に別途製作された気柱(縦気柱、横気柱)6を組合
せ、気柱6内に空気を吹き込んでこれを膨張させ、膨張
した気柱6を骨組みとし、2以上の気柱6間に跨って天
幕5を展開させ、自立したテント8を構成させる点は従
来のエアーテントと同じである。
【0036】テント8内に床7を敷設してテントの設営
を完了する。本発明の熱遮蔽性シートは、熱遮蔽層2を
天幕5の内側に向け、表面層3を天幕5の外側に向けて
シート面の表裏を使い分けている。
【0037】野外に設営されたテント8に太陽光が照射
されると、天幕5が加温され、表面層3、基布1を透過
し、熱遮蔽層2に達した太陽光中の近赤外線は、熱遮蔽
層2で反射して外部に放射され、テント内への熱の浸入
が阻止されてテント内の温度上昇は抑えられる。
【0038】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げ、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定さ
れるものではない。
【0039】20デニールのポリアミド繊維を平織組織
に織成してなる基布〔45本×45本/(inch)2〕上
予めゴム系接着剤を塗布し、その塗布面に、表1に示す
配合からなるゴム組成物をカレンダーにて圧延分出して
得た厚さ120μmの表面層を積層した。
【0040】
【表1】
【0041】次いで、一面に表面層が積層された基布の
他面に乾燥厚みを5μm〜330μmの範囲でドクター
ナイフコーターで表2に示す配合1〜5にそれぞれ設定
した熱遮蔽層を積層し、これを乾燥して実施例1〜10
を得た。実施例1〜10のシートの特性を表3に示す。
【0042】
【表2】 *1アサヒペン社製商品名”AC−100”(樹脂固形
分40重量%) *2東海工業社製”セルスター” *3石原産業社製”タイペーク” *4コープケミカル社製”ミクロマイカ” *5東洋インキ製造社製”シヤニンブルーSPG−8” *6ヘキスト社製”ホスターバームエローH3G” *7三菱化学社製”MA−1” *8ガラスビーズ(粒径45〜75μm)
【0043】得られた実施例1〜10のシートを高さ1
50mm巾220mm長さ310mmの発泡スチロール
箱(厚み30mm)の上面に設置し、シートの上方30
0mmより200Wの白熱灯を照射し、30分後の箱内
部の温度を測定した。また、各実施例に記載のシートを
用い、エアーテントを作成し、テント天幕の垂れ具合を
目視により判定した。判定は、垂れが発生していないも
のを○、垂れ(たるみ)が発生したもの×として判定
し、エアーテントとしての実用性の観点から総合評価し
た。
【0044】また、比較のため、表2の配合5〜9に選
定したものについて、その熱遮蔽性と、垂れ具合を実施
例と同じ要領で評価した。実施例1〜9の測定結果を表
3に示し、比較例1〜7の測定結果を表4に示す。な
お、熱遮蔽層日射反射率(%)の測定に際しては、自記
分光光度計を用い、アルミナ白色基板を反射率100%
とし、350〜2100nmの範囲で分光反射率を測定
し、その測定結果をJISA5759付表3に従い、日
射反射率を計算した値であって、JISA5759に規
定された方法によって測定した値とは異なる。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】表4において、熱遮蔽層を設けないシート
(比較例1)と、ガラス(中実)ビーズを含有する厚さ
220μmの熱遮蔽層を設けたシート(比較例4)とで
は全く同じ温度(50℃)を示した。この事実は、ガラ
ス(中実)ビーズが熱遮蔽機能に殆ど寄与していないこ
とを示している。これに対し、中空球体(ガラスバルー
ン:東海工業社製“セルスター“)を含有する厚み22
0μmの熱遮蔽層を用いた実施例5のシートによれば、
表3に示すように発泡スチロール箱内の温度は43℃に
低下させることができた。
【0048】比較例4と実施例5とを対比して明らかな
ように、その温度差は実に7℃である。「熱遮蔽性の評
価」に際しては、発泡スチロール箱内の温度が50℃を
少なくとも2℃以上下回ったものを「合格」と判断し
た。「垂れ具合の評価」については、エアーテントの天
幕の中央部分のたるみが目立つ程度(窪みが水たまりと
なる程度)に湾曲しているものを「不合格」と判定し
た。
【0049】水性アクリル樹脂/中空球体が100/1
00を含む熱遮蔽層の厚みが300μm以下であれば、
テントの天幕のたるみは殆ど目立たないことが実施例1
〜6により明らかになったが、実施例7のように熱遮蔽
層の厚みが330μmにもなればさすがに目立ったたる
みが形成された。しかし、箱内の温度は41度、比較例
1、4と比較して実に9℃の温度差が得られたことか
ら、総合評価として合格「〇」と評価した。水性アクリ
ル樹脂/中空球体の重量比が100/100の熱遮蔽層
を用いたときにエアーテントとして使用する場合にその
厚みは330μmが限界であると判断できる。また、水
性アクリル樹脂/顔料を100/75を含む厚みが22
0μmの熱遮蔽層を用いた実施例8のシートによれば、
実施例5と同等の効果が得られた。さらに、水性アクリ
ル樹脂/中空球体・ルチル型酸化チタンを100/50
・50を含む熱遮蔽層を用いた実施例9のシートによれ
ば、実施例5のシートに比べて日射反射率、熱遮蔽性は
ともに大幅に改善された。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明による熱遮蔽性シ
ートは、すくなくとも基布と、熱遮蔽層と、表面層とを
有する熱遮蔽性シートであり、熱遮蔽層に中空球体及び
/又は顔料を含ませて、軽量で、優れた熱遮蔽性を有
し、エアーテント・天幕に好適なシートを得ることがで
きる。特に表面層、基布、熱遮蔽層の順に積層すること
により、表面層を各種の色に着色してカラフルなシート
を得ることが可能となり、また、熱遮蔽層は、中空球体
及び/又は顔料を含むため、冷房設備の負荷を有効に軽
減できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による本発明による熱遮蔽性シートの1
実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明による熱遮蔽性シートを用いて加工した
エアーテントの1実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 基布 2 熱遮蔽層 3 表面層 4 中空球体 5 天幕 6 気柱 7 床 8 エアーテント
フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD05 FA00 GA05 GA24 HA00 JA11 JA14 JD02 MA01 MA06 4F100 AA08 AK25 AK46 AN02 AR00C AT00A BA03 BA10C CA04 CA08 CA13 DE04 DG11A DG12 EH46 GB90 JD05C JD06B JJ02 JJ02B JL03 JL10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基布と、熱遮蔽層と、表面層
    との積層を有する熱遮蔽性シートであって、 基布は、シートとしての強度を保有させる基材としての
    層であり、 熱遮蔽層は、日射反射率70%以上を保有する層であ
    り、 表面層は、シート表面に位置し、その表面の防水性を保
    有させる層であることを特徴とする熱遮蔽性シート。
  2. 【請求項2】 熱遮蔽層は、基布の裏面側に積層された
    層であることを特徴とする請求項1に記載の熱遮蔽性シ
    ート。
  3. 【請求項3】 熱遮蔽層の厚さは、乾燥厚みで5〜35
    0μm、好ましくは10〜300μmである請求項1に
    記載の熱遮蔽性シート。
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