JP6212771B2 - 建築養生メッシュシート - Google Patents

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本発明は減臭効果を有する建築養生メッシュシートに関する。詳しく述べると、ビル、マンション、店舗、住宅などの建造物の建築工事やリフォームなどにおいて、その建築現場全体を張囲して用いる合成樹脂で含浸被覆補強されたJIS−A8952の要件を満たす建築工事用シートであって、特に塗料や接着剤などの建築補助資材、及びフローリング材やビニル壁紙などの内装材に起因する化学物質臭の減臭効果と、工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認性を有する建築養生メッシュシートに関する。
ビル、マンション、店舗、住宅などの建造物の工事現場では、近隣環境に配慮しての目隠し目的と、近隣及び周辺通行人に対する落下物対策のために多数の定型養生シートや定型養生メッシュシートを連結した張囲によって建造物全体を覆い隠し、工事現場の作業空間を外界から隔絶したものとしている。特に建築養生メッシュシートは通気性と採光性を有し、また消防法施行規則第4条(JIS L1091A法)の防炎性能と、JIS A8952及び(社)仮設工業会認定基準に規定される性能(引張強さ×伸び、引張強さ、はとめ部強度、鋼管落下による耐貫通試験)とを満足することで、建築現場の張囲い用に最も使用されている。このような建築養生メッシュシートの使用環境は、通気性と採光性の確保によって快適な作業環境を構築している。しかし一方で、建築工事現場では外壁タイルの接着工事、外壁スプレー塗装、ビニル床材やルーフィングシートの敷設接着工事などに伴う、工事特有の化学物質臭や有機溶剤臭などが蔓延し、それらが通気効果によって建築養生メッシュシート張囲内から外部に漏れ、特に住宅街や繁華街での工事現場では異臭・不快臭として近隣から苦情が寄せられることが少なくない。このような臭気漏れ対策には通気性の無い建築養生シートを張囲に使うことが密閉性に効果的であるが、これでは工事現場内部空間に化学物質臭や有機溶剤臭などが充満することで、今度は作業者に対する作業環境を悪くするなどのジレンマを有していた。
また建築養生メッシュシートで張囲した建設工事現場では、日照条件と建築養生メッシュシートの色相によっては、特に直射日光を浴びる張囲面の光線反射が眩しくなると、目の瞳孔反応により、メッシュシートの空隙が真っ黒に見えるという盲目状態となって外からの建築現場内部の把握が困難となることがある。また建築物の外装を、建築養生メッシュシートの空隙部を通して離れた位置から見たときに、外装タイルや外装凹凸模様とメッシュ空隙部とが揺れ干渉し、モアレ縞を引き起こすことで建築現場内部の様子を見え難くする錯覚現象があった。このように張囲空間内での作業状況や作業員の行動などの情報を外部把握することが困難だと、張囲空間外から内部作業者への指示や、危険要素の察知が出来なくなり、また張囲空間内での作業内容によっては不用意に張囲に近付くことが危険であることを外部に居る関係者や通行人にアピールすることができない。以上より建築工事用メッシュシートとして、特に塗装工事やタイル接着、ビニル床材やルーフィングシートの敷設接着工事に伴う、化学物質臭や有機溶剤臭の減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事中現場内の工事関係者の行動や安全状況が外から安定的に確認できるような視認性を有する建築養生メッシュシートが切望されていた。
例えば、屋外側からは屋内側を見難く保ちながらも、屋内側からは屋外側を見易くするネットを備える網戸として、網戸ネットの屋外側を光の反射面とし、屋内側を光の吸収面(黒色)として形成したもの(特許文献1)が知られているが、このような網戸の応用では外部から屋内側の様子を尚更見難くするので安全確認などの視認性を必要とする建築養生メッシュシート用途には不適切である。また、本出願人はエレベータかご内壁の装飾保護シートとして、気泡セルと臭気分子不活性化粒子とを含む熱可塑性樹脂連続発泡層を繊維織物上に形成し、気泡セル表面に臭気分子不活性化粒子を露出させた発明(特許文献2)を考案し、装飾プリント後に残留するインク臭や溶剤臭などの低減効果を得た。しかし、建築養生メッシュシートに使用するような粗目織物にこのような熱可塑性樹脂連続発泡層を設けると、採光性や視認性の要である粗目織物空隙部を肉厚の熱可塑性樹脂連続発泡層が塞ぎ、その結果、通気性、採光性、及び視認性などの特性を損ない、建築養生シートに使用するには不適切となる。この問題は空隙部の大きい粗目織物を使用すれば解消可能であるが、しかし今度はメッシュシートの強度や摩耗耐久性を損なうという安全上の問題を発生するなど本末転倒となった。
特開平09−195646号公報 特開2012−126478号公報
本発明は、ビル、マンション、店舗、住宅などの建造物の建築・リフォーム工事現場などに使用し、軽量かつ強靭で、通気性と採光性を有し、特に(スプレー)塗装工事や接着剤を使用するタイル貼り、ビニルタイル床材やルーフィングシートの敷設接着工事に伴う、化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認性を有する建築養生メッシュシートを提供しようとするものである。
上記課題を解決するためには、粗目織物を基布として、その表裏両面を被覆する表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とで構成された、空隙率10〜45%のメッシュシートにおいて、表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方に、無機多孔性物質、酸化・還元性物質、及び光触媒性物質から選ばれた1種以上の臭気分子不活性化粒子を含み、かつ、前記表面側熱可塑性樹脂層をマンセル明度4以下の色相を有する略円弧状断面とすることによって、特に化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認性を有する建築養生メッシュシートが得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の建築養生メッシュシートは、断面形状が円形または楕円形の略円弧状のマルチフィラメント経糸条及び緯糸条が交絡した粗目織物を基布として、その表裏両面を被覆する表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とで構成された、空隙率10〜45%のメッシュシートであって、前記表面側熱可塑性樹脂層及び前記裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が、白竹炭、酸化・還元性物質、及び光触媒性物質から選ばれ、少なくとも白竹炭を含む臭気分子不活性化粒子を含み、かつ、前記表面側熱可塑性樹脂層がマンセル明度4以下の色相を有し、かつ経糸条及び緯糸条が通る部分の表面側熱可塑性樹脂層が略円弧状断面であることが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果を可能とし、特に円弧状断面を有する熱可塑性樹脂層とすることで、地上から工事現場張囲内上層部を鋭角的に見上げるような目視にも工事関係者などの行動などを適度に把握することができる。
本発明の建築養生メッシュシートは、白竹炭を無機多孔性物質として含むことが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮することができる。
本発明の建築養生メッシュシートは、前記酸化・還元性物質が、電気石(トルマリン鉱石)、及び金属フタロシアニン錯体、金属フタロシアニン錯体テトラカルボン酸、(これらの錯体形成金属として、銅、鉄、コバルト、マンガンから選ばれた1種以上)から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮することができる。
本発明の建築養生メッシュシートは、前記光触媒性物質が、助触媒添加(担持)型光触媒、アニオンドープ型光触媒、カチオンドープ型光触媒、共ドープ型光触媒、金属ハロゲン化物担持型光触媒、酸素欠損型光触媒から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮することができる。
本発明の建築養生メッシュシートは、前記臭気分子不活性化粒子の含有量が、前記表面側熱可塑性樹脂層または前記裏面側熱可塑性樹脂層に対して5〜35質量%であることが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果を可能とする。
本発明の建築養生メッシュシートは、前記裏面側熱可塑性樹脂層がマンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相を有する略円弧状断面であることが好ましい。これによって工事現場張囲内の環境を明るくすると同時に、工事現場張囲外に位置する近隣住居(マンションやビル)などの様子を見え難くする効果により、近隣住居のプライバシー保護の配慮を可能とする。
本発明の建築養生メッシュシートは、前記表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の両方が前記臭気分子不活性化粒子を含み、その含有量が表面側及び裏面側の各熱可塑性樹脂層に対して5〜35質量%であり、かつ、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層の両方がマンセル明度4以下の色相を有する略円弧状断面であることが好ましい。これによって化学物質臭などの減臭効果、または拡散防止効果を発揮し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果を可能とする。
本発明によると、軽量かつ強靭で、通気性と採光性を有し、特に化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果を有する建築養生メッシュシートを得ることができるので、ビル、マンション、店舗、住宅などの建築・リフォーム用の養生メッシュシートに使用して、特に(スプレー)塗装工事や接着剤を使用するタイル貼り、ビニルタイル床材やルーフィングシートの敷設接着工事に伴う、化学物質臭や有機溶剤臭の近隣住民への対策、及び工事作業者への労働環境対策を同時に可能とするので極めて有用である。
本発明の建築養生メッシュシートの正面と断面の一部を示す図 本発明の建築養生メッシュシートの断面の一部を示す図 本発明の建築養生メッシュシートの断面の一部を示す図
本発明の建築養生メッシュシートは、粗目織物を基布として、その表裏両面を被覆する表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とで構成された、空隙率10〜40%のメッシュシートであって、表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が、特定の臭気分子不活性化粒子を含み、かつ表面側熱可塑性樹脂層がマンセル明度4以下の色相を有する略円弧状断面により形成される。マンセル明度4以下の色相とは具体的に、黒色、黒灰色、黒茶色、黒緑色、黒青色、黒紫色、濃紺色、濃緑色、臙脂色、青色、緑色、赤色、灰色などが挙げられる。これらの色相は公知の無機顔料及び有機顔料の単独使用または複数の併用による熱可塑性樹脂の着色により熱可塑性樹脂層を発色させたものである。また、裏面側熱可塑性樹脂層をマンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相を有する場合は、その色相とは具体的に、白色、パステルカラー(白色に青色、赤色、緑色、黄色、黒などの原色を単独または複数の併用で差し色して得た中間色)、淡い灰色、淡い青、淡い緑、淡い赤、淡い黄色、淡い紫、淡いピンクなどが挙げられる。これらの色相は無機顔料(特に酸化チタン)をベースに、公知の有機顔料の単独使用または複数の併用による熱可塑性樹脂の着色により熱可塑性樹脂層を発色させたものである。少なくとも表面側熱可塑性樹脂層をマンセル明度4以下の色相とすることで工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認性を良好とする。また裏面側熱可塑性樹脂層をマンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相とすることによって工事現場張囲内の環境を明るくすると同時に、工事現場張囲外に位置する近隣住居(マンションやビル)などの様子を見え難くする効果により、近隣住居のプライバシー保護の配慮を可能とする。
本発明の建築養生メッシュシートにおいて、基布である粗目織物に含浸し、かつ、その表裏両面を被覆する表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂としては、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニル系共重合体樹脂、オレフィン樹脂、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル系共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体樹脂、スチレン樹脂、スチレン系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリエステル系共重合体樹脂、フッ素樹脂、フッ素系共重合体樹脂、シリコン樹脂、シリコン系共重合体樹脂などが使用でき、これらは単独もしくは、2種以上の併用としてもよく、また表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とが同一の熱可塑性樹脂で構成されていてもよく、また表面側と裏面側の層とが互いに異なる熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。このとき表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とは、粗目織物表面のみに形成されるものではなく、メッシュシートの厚み方向、及び厚み内部に及んで含浸形成された部分を包含する。但し本発明の建築養生メッシュシートにおいて、表面側熱可塑性樹脂層と裏面側熱可塑性樹脂層とが同一の熱可塑性樹脂で構成される場合、表面側熱可塑性樹脂層と裏面側熱可塑性樹脂層との境界部が形成されない場合には単純に表面側と裏面側の面とで区別する。
表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層の厚さは0.05〜1.0mm、特に0.1〜0.35mmが好ましい。特に本発明において好ましい熱可塑性樹脂は、塩化ビニル樹脂(可塑剤、安定剤等を配合した軟質〜半硬質塩化ビニル樹脂を包含する)、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、およびポリエステル系共重合体樹脂である。表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層は有機顔料や無機顔料による任意の着色が可能であり、さらに公知の印刷技術の応用により、メッシュシートの表面側または裏面側、または両面に写真画像・イラストレーション・文字などをプリントして、装飾効果や広告効果を附帯させることもできる。さらに熱可塑性樹脂には、必要に応じて可塑剤、安定剤、充填剤、滑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、接着剤、防炎剤、防黴剤、抗菌剤、帯電防止剤、防曇剤及び消臭剤など公知の添加剤を含むことができる。
本発明の建築養生メッシュシートにおいて、上記の表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が、無機多孔性物質、酸化・還元性物質、及び光触媒性物質から選ばれた1種以上の臭気分子不活性化粒子を含むことが好ましい。これによってマンションなどの建設工事における塗装工事や接着剤を使用するタイル貼り、ビニルタイル床材やルーフィングシートの敷設接着工事に伴い発生する、化学物質や有機溶剤に起因した発生臭気を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を発現することができる。臭気分子不活性化粒子のうち物理的吸着性を有する無機多孔性物質としては、活性炭、添着活性炭、白竹炭、活性白土、ゼオライト、ベントナイト、セピオライト、シラス、シリカ、シリカ−マグネシア、モレキュラーシーブなどを用いることができるが、特に白竹炭、ゼオライト、シラスなどが高い白度で好ましい。また化学反応性を有する無機酸化・還元性物質としては、電気石(トルマリン鉱石)、及び金属フタロシアニン錯体、金属フタロシアニン錯体テトラカルボン酸、(これらの錯体形成金属として、銅、鉄、コバルト、マンガンなど)などが使用できる。また無機分解反応触媒物質としては、助触媒添加(担持)型光触媒、アニオンドープ型光触媒、カチオンドープ型光触媒、共ドープ型光触媒、金属ハロゲン化物担持型光触媒、酸素欠損型光触媒などの可視光応答型光触媒粒子を用いることができる。特に可視光応答型光触媒粒子を用いる場合には、屋内の蛍光灯によって光触媒活性が励起されて臭気ガスに対する分解効果を発現する。
表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂被覆層(粗目織物への含浸を含む)に含有する臭気分子不活性化粒子の含有量は、各々の熱可塑性樹脂層の全質量に対して5〜35質量%が好ましい。臭気分子不活性化粒子の含有量が5質量%未満だと、得られるメッシュシートの消臭効果が不十分となることがあり、また35質量%を越えると得られるメッシュシートの熱可塑性樹脂層の摩耗強度が脆弱となることがある。本発明において、上記臭気分子不活性化粒子の補助成分として植物性ポリフェノール類、植物性テルペノイドを含んでいてもよい。植物性ポリフェノールは、フラボノール、イソフラボン、タンニン、カテキン、ケルセチン、アントシアニンなど、及びその誘導体、フェノール性酸及びその誘導体などの単一もしくは混合物である。また植物性テルペノイドは、ヒノキチオール、テルピネオール、リナロールなどのテルペンアルコール、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、p−メンタン、α−テルピネン、テルピノーレン、カンフェン、エレメン、ミルセン、カルボンなどのテルペン系環式炭化水素化合物を、熱可塑性樹脂層(粗目織物への含浸を含む)の全質量に対して1〜5質量%の範囲で併用してもよい。
本発明の建築養生メッシュシートにおいて、少なくとも使用時の外側面となる熱可塑性樹脂層側には必要に応じて、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、及びアンチモンドープ酸化スズから選ばれた1種以上の金属酸化物粒子を含有させることで得られるメッシュシート遮熱性を付与することができる。これら金属酸化物粒子の含有量は熱可塑性樹脂100質量部(被覆部と含浸部の総和)に対して、0.5〜30質量部、特に1〜15質量部含有することが好ましい。このようにして得られたメッシュシートは、波長300〜2500nmにおける日射反射率(JIS R3106)を60%以上と効果的とする。金属化合物粒子の含有量が0.5質量部未満だと得られるメッシュシートの日射反射率が不十分となることがあり、また含有量が30質量部を越えると得られるメッシュシートの被覆樹脂層を脆くすることがある。
本発明において、粗目織物に表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層(表面側、裏面側各々粗目織物への含浸を含む略円弧状断面)を設けたメッシュシートは、基布とする粗目織物に対して液状の熱可塑性樹脂によるディッピングやコーティングによる含浸被覆によって形成される。液状の熱可塑性樹脂としては、エマルジョン樹脂、デイスパージョン樹脂などの水分散形態、熱可塑性樹脂を有機溶媒中に可溶化した塗料形態、及び塩化ビニル樹脂ペーストゾルなどの使用が好ましい。本発明において、粗目織物の表裏に熱可塑性樹脂層(表面側、裏面側各々粗目織物への含浸を含む略円弧状断面)を設けたメッシュシートは空隙率が10〜45%であり、1インチ四方当たりの全表面積(表裏の面積と全空隙部側面との総和)が1000〜1400mmを有し、特に空隙率15〜35%、1インチ四方当たりの全表面積(表裏の面積と全空隙部側面との総和)1100〜1300mmを有することが好ましい。空隙率が10%未満(1インチ四方当たりの全表面積1400mmを越える)だと得られるメッシュシートの通気性が不十分となり、そのフィルター効果による減臭効果や臭気拡散防止効果の発現が不十分となることがある。また空隙率が10%未満(1インチ四方当たりの全表面積1400mmを越える)だと建築現場を張囲したときに日射を大幅に遮ることで作業空間内を昼間でも薄暗いものとし、同時に大きく視界を遮ることで工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握することを困難とする。また空隙率が45%を越える(1インチ四方当たりの全表面積1000mm未満)と得られるメッシュシートの通気性は十分となる反面、メッシュ実体部分の占有率が減少することで表面積が大幅に減少し、フィルター効果が十分に発揮されないため減臭効果や臭気拡散防止効果の発現が不十分となることがある。また空隙率が45%を越える(1インチ四方当たりの全表面積1000mm未満)とメッシュシートの目合いが大きくなり過ぎて、スプレー塗装時の飛散防止効果を損ったり、建設工事用器具や部材をぶつけた時にメッシュシートが破れ易くなるなどの弊害をもたらすことがある。このように特に略円弧状断面を有する表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層を設けたメッシュシートでは、地上から工事現場張囲内上層部を鋭角的に見上げるような目視にも工事関係者などの行動などを適度に把握することを可能とする。熱可塑性樹脂層の断面形状が平坦だと工事関係者自体の認識すら困難とすることがある。
本発明において、粗目織物を構成する繊維は、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、芳香族ヘテロ環ポリマー繊維などの合成繊維、木綿、麻、ケナフなどの天然繊維、アセテートなどの半合成繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維などの無機繊維の何れもが使用でき、これらは単独で、或いは2種以上の混用で用いることができるが、特にポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維などの合成繊維が好ましい。
繊維糸条の形態は、マルチフィラメント、短繊維紡績、モノフィラメント、スプリットヤーン、テープヤーンなどいずれであってもよいが、特にマルチフィラメントが好ましい。マルチフィラメント糸条の繊度は、125(139dtex)〜1000(1111dtex)デニールの範囲が好ましい。養生メッシュ(1類)には750(833dtex)〜1000(1111dtex)デニールの糸条を用いた粗目織物、またはこれら糸条による粗目3本模紗織物が適している。また養生メッシュ(2類)には250(278dtex)〜500(555dtex)デニールの糸条を用いた平織粗目織物が適している。特に本発明においてマルチフィラメント糸条は、その断面形状が円形または楕円形の略円弧状の糸条が好ましく、このようなマルチフィラメント糸条の表裏に熱可塑性樹脂層を設けたメッシュシートによれば、表面側熱可塑性樹脂層と、裏面側熱可塑性樹脂層の各々の断面形状が、粗目織物への含浸を含む略円弧状となる。このような略円弧状は円形、楕円形、緩やかな円弧状、歪んだ円形、歪んだ楕円形などである。
本発明の基布に使用する粗目織物は、マルチフィラメント経糸束と緯糸束とが交絡した織物であり、その空隙率は10〜45%、特に15〜35%であることが、適度な通気フィルター効果を発揮してマンションなどの建設工事に伴う、化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果とのバランスに優れている。このような空隙率の粗目織物は、例えば250(278dtex)デニールの糸条束を経糸束群及び緯糸束群として、1インチ間に25〜30本打ち込んだ空隙率25〜30%の平織物(養生メッシュ2類クラス)、例えば500(555dtex)デニールの糸条束を経糸束群及び緯糸束群として、1インチ間に18〜22本打ち込んだ空隙率35〜45%の平織物(養生メッシュ2類クラス)、例えば2000(2222dtex)デニールの糸条束を経糸束群及び緯糸束群として、1インチ間に11〜15本打ち込んだ空隙率25〜30%の平織物(養生メッシュ1類クラス)、例えば750(833dtex)デニール糸条の3本束を経糸束群及び緯糸束群として、1インチ間に10〜13本打ち込んだ空隙率10〜15%の模紗織物(養生メッシュ1類クラス)例えば1000(1111dtex)デニール糸条の3本束を経糸束群及び緯糸束群として、1インチ間に6〜8本打ち込んだ空隙率25〜30%の模紗織物(養生メッシュ1類クラス)などである。これらのマルチフィラメント糸条の撚数は、無撚を含み、0〜250T/mの範囲が好ましい。このような空隙率10〜45%の粗目織物を基布として、その表裏面に臭気分子不活性化粒子を含む熱可塑性樹脂層を設けることで、熱可塑性樹脂被覆層の表面積を倍増し、それによってメッシュシートを通気する気流(臭気分子)と接触する臭気分子不活性化粒子数を増大させることで減臭効果、及び臭気拡散防止効果を効果的に発揮することができる。
空隙率は粗目織物の任意の単位面積領域に占める空隙部の総和面積率である。空隙部の総和面積は、単位面積領域に存在する糸条実体部の総和面積を求め、単位面積から差し引いた値で求められる。具体的には1インチ四方のメッシュシートのデジタル画像をコンピューターに取り込み、糸条実体部と空隙部分との面積を画像計算する方法が挙げられる。また糸条の幅と、糸条の配置密度の設計から理論値として計算した値であってもよい。粗目織物の空隙率が10%未満(1インチ四方当たりの全表面積1400mmを越える)だと得られるメッシュシートの通気性が不十分となり、そのフィルター効果による減臭効果や臭気拡散防止効果の発現が不十分となることがある。また空隙率が10%未満(1インチ四方当たりの全表面積1400mmを越える)だと日射を大幅に遮ることで張囲空間(工事現場)内を昼間でも薄暗いものとし、同時に大きく視界を遮ることで張囲空間(工事現場)内の様子が外部から把握できないものとなる。空隙率が45%を越える(1インチ四方当たりの全表面積1000mm未満)と得られるメッシュシートの通気性は十分となる反面、メッシュ実体部分の占有率が減少することで表面積が大幅に減少し、フィルター効果が十分に発揮されないため減臭効果や臭気拡散防止効果の発現が不十分となることがある。また空隙率が45%を越える(1インチ四方当たりの全表面積1000mm未満)とメッシュシートの目合いが大きくなり過ぎて、スプレー塗装時の飛散防止効果を損ったり、建築工事に用いる器具や部材をぶつけた時にメッシュシートが破れ易くなるなどの弊害をもたらすことがある。
建築工事張囲に用いる建築養生メッシュシート(ユニットサイズ)は、1ユニットが幅方向0.6〜2.4m×長手方向3〜6mの長方形ユニットが好ましく、特に幅方向1.8m×長手方向5.1mの長方形ユニットが取り扱い性に優れ好ましい。これら長方形ユニットの周側部には折り畳み縫製や芯補強縫製などによる縁取補強加工が施され、縁取補強加工部分に長方形ユニット同士をバンド結束または紐結びで連結するためのハトメ打ちが定間隔で設けられていることが好ましい。
本発明の建築養生メッシュシートの表裏熱可塑性樹脂層の態様は、下記の通りで、番号1)〜4)は請求項1、また番号1)は請求項5、番号6)は請求項6、番号5)は請求項7に係るものである。
1)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
裏面側熱可塑性樹脂層:臭気分子不活性化粒子含有
2)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
臭気分子不活性化粒子含有
裏面側熱可塑性樹脂層:臭気分子不活性化粒子含有
3)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
臭気分子不活性化粒子含有
裏面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
4)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
裏面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
臭気分子不活性化粒子含有
5)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
臭気分子不活性化粒子含有
裏面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
臭気分子不活性化粒子含有
6)表面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度4以下の色相
裏面側熱可塑性樹脂層:マンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相
臭気分子不活性化粒子含有
本発明の建築養生メッシュシート(1)について、図1〜3により説明する。図1は段落〔0029〕に記載の番号6)請求項6の態様で、粗目織物(2)を基布として、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度4以下の色相を有する表面側熱可塑性樹脂層(3−1)と、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相を有し、かつ臭気分子不活性化粒子(5)を含有する裏面側熱可塑性樹脂層(4−3)とにより形成されたものを説明する図である。図2は同様に番号1)請求項1の態様で、粗目織物(2)を基布として、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度4以下の色相を有する表面側熱可塑性樹脂層(3−1)と、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度4以下の色相を有し、かつ臭気分子不活性化粒子(5)を含有する裏面側熱可塑性樹脂層(4−2)とにより形成されたものを説明する図である。図3は同様に番号5)請求項7の態様で、粗目織物(2)を基布として、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度4以下の色相を有し、かつ臭気分子不活性化粒子(5)を含有する表面側熱可塑性樹脂層(3−2)と、粗目織物(2)を被覆するマンセル明度4以下の色相を有し、かつ臭気分子不活性化粒子(5)を含有する裏面側熱可塑性樹脂層(4−2)とにより形成されたものを説明する図である。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記実施例及び比較例において、試験シートの減臭効果、視認効果は下記の試験方法により測定し、評価した。
1)減臭効果
a)容積5LのTedlar(登録商標)バッグに10cm×10cmサイズの試験シート
を入れ、濃度10ppmに調整したアンモニアガスを3L注入し、0.5時間後と1
時間後のガス濃度を検知管で測定した。
b)容積5LのTedlar(登録商標)バッグに10cm×10cmサイズの試験シート
を入れ、濃度10ppmに調整したメチルメルカプタンガスを3L注入し、0.5時
間後と1時間後のガス濃度を検知管で測定した。
c)容積5LのTedlar(登録商標)バッグに10cm×10cmサイズの試験シート
を入れ、濃度10ppmに調整したホルムアルデヒドガスを3L注入し、0.5時間
後と1時間後のガス濃度を検知管で測定した。
2)視認効果
2−1)試験シートをマンションの2階居住部(地上3〜6m:室内照明OFF)に張囲し、試験シートの表面側が正午の太陽光(埼玉県草加市6月)で正面照射された状態で、住居部ベランダに大人1〜5人(マンセル明度6、マンセル彩度6のグレー色の作業着着用)が歩き回り、これを太陽を背にした観察者が25m離れた位置から目視確認した人数を、観察者5人に対して実施した結果を表した。
1:人数が正しく識別された。
2:人の存在は認識されたが、人数が正しく識別されなかった。
3:人の存在が識別されず、カウントなし。
2−2)試験シートをマンションの5階居住部(地上12〜15m:室内照明OFF)に張囲し、試験シートの表面側が正午の太陽光(埼玉県草加市6月)で正面照射された状態で、住居部ベランダに大人1〜5人(マンセル明度6、マンセル彩度6のグレー色の作業着着用)が歩き回り、これを太陽を背にした観察者が10m離れた位置から5階を見上げた状態で目視確認した人数を、観察者5人に対して実施した結果を表した。
1:人数が正しく識別された。
2:人の存在は認識されたが、人数が正しく識別されなかった。
3:人の存在が識別されず、カウントなし。
3)マンセル表色系
JIS Z8721「色の表示方法-三属性による表示」に準拠した「修正マンセル表色系」を使用した。
[実施例1]
1)ポリエステルのマルチフィラメント糸条250d(278dtex:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条26本/インチ、緯糸条28本/インチの打ち込みで製織した粗目平織物(質量60g/m:空隙率30%)を基布に用いた。〈基布1〉
2)次に粗目織物を被覆する表面側熱可塑性樹脂層用、及び裏面側熱可塑性樹脂層用に下記配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを配合調整した。
<配合1;軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾル組成>
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP(可塑剤) 65質量部
エポキシ化大豆油 2質量部
Ba−Zn系複合安定剤 1.5質量部
炭酸カルシウム(充填材) 15質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.3質量部
カーボンブラック(黒色着色剤) 3質量部
可視光応答型光触媒粒子(臭気分子不活性化粒子) 3質量部
白竹炭(臭気分子不活性化粒子) 10質量部
鉄電気石:NaFeAl(BO)Si18(OH)(臭気分子不活性化粒子)
5質量部
3)配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルの液浴中に粗目織物を浸漬し、マングルロールで圧搾して余分なゾルを除いた後180℃の熱風炉でゲル化処理して熱可塑性樹脂被覆層を形成し両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量130g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例2]
実施例1で用いた基布1を下記基布2に変更した以外は実施例1と同様にして、配合1による表面側及び裏面側熱可塑性樹脂被覆層を設け、両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量170g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は42%、1インチ四方の全表面積は1150mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
〈基布2〉
ポリエステルのマルチフィラメント糸条500d(555dtex:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条19本/インチ、緯糸条20本/インチの打ち込みで製織した粗目平織物(質量70g/m:空隙率43%)
[実施例3]
実施例1で用いた基布1を下記基布3に変更した以外は実施例1と同様にして、配合1による表面側及び裏面側熱可塑性樹脂被覆層を設け、両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量455g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は230g/m、メッシュシートの空隙率は30%、1インチ四方の全表面積は1205mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
〈基布3〉
ポリエステルのマルチフィラメント糸条2000d(2222dtex:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条13本/インチ、緯糸条13本/インチの打ち込みで製織した粗目平織物(質量225g/m:空隙率31%)
[実施例4]
実施例1で用いた基布1を下記基布4に変更した以外は実施例1と同様にして、配合1による表面側及び裏面側熱可塑性樹脂被覆層を設け、両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量470g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は245g/m、メッシュシートの空隙率は10%、1インチ四方の全表面積は1362mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
〈基布4〉
ポリエステルのマルチフィラメント糸条750d/3本模紗(833dtex/3本模紗:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条11本/インチ、緯糸条11本/インチの打ち込みで製織した粗目模紗織物(質量225g/m:空隙率11%)
[実施例5]
1)基布1(実施例1)を用い、粗目織物を被覆する表面側熱可塑性樹脂層用に下記配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを配合調整した。また粗目織物を被覆する裏面側熱可塑性樹脂層用は配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを使用した。
<配合2;軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾル組成>
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP(可塑剤) 65質量部
エポキシ化大豆油 2質量部
Ba−Zn系複合安定剤 1.5質量部
炭酸カルシウム(充填材) 15質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.3質量部
カーボンブラック(黒色着色剤) 3質量部
2)基布1の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布1の裏面側に同様にして配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、両面が黒色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量130g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例6]
基布2(実施例2)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布2の裏面側に同様にして配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、両面が黒色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量170g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は42%、1インチ四方の全表面積は1150mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例7]
基布3(実施例3)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布3の裏面側に同様にして配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、両面が黒色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量455g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は230g/m、メッシュシートの空隙率は30%、1インチ四方の全表面積は1205mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例8]
基布4(実施例4)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布4の裏面側に同様にして配合1の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、両面が黒色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量470g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は245g/m、メッシュシートの空隙率は10%、1インチ四方の全表面積は1362mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例9]
1)基布1(実施例1)を用い、粗目織物を被覆する表面側熱可塑性樹脂層用に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを使用した。また粗目織物を被覆する裏面側熱可塑性樹脂層用は下記配合3の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを使用した。
<配合3;軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾル組成>
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP(可塑剤) 65質量部
エポキシ化大豆油 2質量部
Ba−Zn系複合安定剤 1.5質量部
炭酸カルシウム(充填材) 15質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.3質量部
酸化チタン(白色着色剤) 5質量部
可視光応答型光触媒粒子(臭気分子不活性化粒子) 3質量部
白竹炭(臭気分子不活性化粒子) 10質量部
鉄電気石:NaFeAl(BO)Si18(OH)(臭気分子不活性化粒子)
5質量部
2)基布1の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布1の裏面側に同様にして配合3の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、表面が黒色、裏面が白色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量130g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例10]
基布2(実施例2)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布2の裏面側に同様にして配合3の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、表面が黒色、裏面が白色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量170g/mの養生2類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は42%、1インチ四方の全表面積は1150mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例11]
基布3(実施例3)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布3の裏面側に同様にして配合3の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、表面が黒色、裏面が白色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量455g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は230g/m、メッシュシートの空隙率は30%、1インチ四方の全表面積は1205mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[実施例12]
基布4(実施例4)の表面側に配合2の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルをロータリースクリーン転写にて片面塗工し、これを180℃の熱風炉でゲル化処理した後、基布4の裏面側に同様にして配合3の軟質ポリ塩化ビニル樹脂ゾルを片面塗工し、同様に180℃の熱風炉でゲル化処理して、表面が黒色、裏面が白色で、かつ裏面の熱可塑性樹脂被覆層のみに臭気分子不活性化粒子を含有する質量470g/mの養生1類メッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は245g/m、メッシュシートの空隙率は10%、1インチ四方の全表面積は1362mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
実施例1〜12の建築養生メッシュシートは、空隙率10〜45%、(1インチ四方当たりの表面積1000〜1400mmを満たすこと)、表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が臭気分子不活性化粒子を含み、さらに表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が、マンセル明度4以下の色相を有する、略円弧状断面であることの要件を満たすことによって、通気性と採光性を有し、特に化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果を有し、またメッシュシート越しの人影を認識可能となることが明らかとなった。
[比較例1]
実施例1の基布1を下記基布5に変更した以外は実施例1と同様にして、配合1による表面側及び裏面側熱可塑性樹脂被覆層を設け、両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量235g/mのメッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は105g/m、メッシュシートの空隙率は4%、1インチ四方の全表面積は1324mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
〈基布5〉
ポリエステルのマルチフィラメント糸条250d(278dtex:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条36本/インチ、緯糸条38本/インチの打ち込みで製織した平織物(質量90g/m:空隙率5%)
[比較例2]
実施例1の基布1を下記基布6に変更した以外は実施例1と同様にして、配合1による表面側及び裏面側熱可塑性樹脂被覆層を設け、両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する質量80g/mのメッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は44g/m、メッシュシートの空隙率は59%、1インチ四方の全表面積は666mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
〈基布5〉
ポリエステルのマルチフィラメント糸条250d(278dtex:円弧状断面)を経緯糸条として、経糸条12本/インチ、緯糸条12本/インチの打ち込みで製織した平織物(質量36g/m:空隙率60%)
[比較例3]
実施例1の配合1から、カーボンブラック(3質量部)を省略し、代わりに酸化チタン(白顔料5質量部)を配合した以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂被覆層を形成し両面が白色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含有する、質量130g/mのメッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は70g/m、メッシュシートの空隙率は29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0、裏面側熱可塑性樹脂層(白)のマンセル明度9、及びマンセル彩度0で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[比較例4]
実施例1の配合1から、3種類の臭気分子不活性化粒子:可視光応答型光触媒粒子(3質量部)、白竹炭(10質量部)、鉄電気石(5質量部)の配合を省略した以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂被覆層を形成し両面が黒色で、かつ両面の熱可塑性樹脂被覆層に臭気分子不活性化粒子を含まない、質量125g/mのメッシュシートを得た。両面の被覆層の付着量合計は65g/m、メッシュシートの空隙率は29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2、裏面側熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で、表裏側の熱可塑性樹脂被覆層とも歪ではあるがほぼ円弧状断面であった。
[比較例5]
実施例1の養生2類メッシュシート(質量130g/m、空隙率29%、1インチ四方の全表面積は1118mm、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で断面層が円弧状断面)の表面側熱可塑性樹脂層を180℃の鏡面熱ロールとゴムロールの回転圧着部を通過させ、表面側熱可塑性樹脂層を熱溶融プレスにより平坦化した。
[比較例6]
実施例2の養生2類メッシュシート(質量170g/m、空隙率42%、1インチ四方の全表面積は1150mm、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で断面層が円弧状断面)の表面側熱可塑性樹脂層を180℃の鏡面熱ロールとゴムロールの回転圧着部を通過させ、表面側熱可塑性樹脂層を熱溶融プレスにより平坦化した。
[比較例7]
実施例3の養生1類メッシュシート(質量455g/m、空隙率30%、1インチ四方の全表面積は1205mm、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で断面層が円弧状断面)の表面側熱可塑性樹脂層を180℃の鏡面熱ロールとゴムロールの回転圧着部を通過させ、表面側熱可塑性樹脂層を熱溶融プレスにより平坦化した。
[比較例8]
実施例4の養生1類メッシュシート(質量470g/m、空隙率10%、1インチ四方の全表面積は1362mm、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層(黒)のマンセル明度2で断面層が円弧状断面)の表面側熱可塑性樹脂層を180℃の鏡面熱ロールとゴムロールの回転圧着部を通過させ、表面側熱可塑性樹脂層を熱溶融プレスにより平坦化した。
比較例1のメッシュシートは空隙率が4%としたことで、通気性を悪くしたことで臭気吸着、不活性化させるためのフィルター効果を阻害し、さらに視界や採光性も悪いももとした。比較例2のメッシュシートは空隙率を60%としたことで、臭気吸着、不活性化効果を発現するための表面積が過少となり、十分な減臭効果が発現しないばかりか、臭いが外に漏れ出てしまった。比較例3のメッシュシートは臭気分子不活性化粒子の配合を省略したことで発生臭気の減臭及び拡散防止効果を発現できないものであった。比較例4のメッシュシートは表面側と裏面側の熱可塑性樹脂被覆層を白色としたことで、メッシュシート越しの背景(工事現場張囲内)を見え難い状態とした。また比較例5〜8のメッシュシートはその表面側の熱可塑性樹脂層を熱プレスにより平坦化したことで、シート斜め方向からのメッシュ透視性を悪いものとした。
本発明により得られる建築養生メッシュシートは、軽量かつ強靭で、通気性と採光性を有し、特に化学物質臭や有機溶剤臭を減少させる減臭効果、及び発生臭気の拡散防止効果を有し、しかも工事現場張囲内における工事関係者などの行動や安全状況を外から把握するための視認効果を有する建築養生メッシュシートを得ることができるので、ビル、マンション、店舗、住宅などの建築・リフォーム用の養生メッシュシートに使用して、特に(スプレー)塗装工事や接着剤を使用するタイル貼り、ビニルタイル床材やルーフィングシートの敷設接着工事に伴う、化学物質臭や有機溶剤臭の近隣住民への対策、及び工事作業者への労働環境対策を同時に可能とするので極めて有用である。
1:建築養生メッシュシート
2:粗目織物(基布)
3−1:表面側熱可塑性樹脂層(マンセル明度4以下)
3−2:表面側熱可塑性樹脂層(符号5を含み、マンセル明度4以下)
4−1:裏面側熱可塑性樹脂層(符号5を含み、マンセル明度7〜9.5、
マンセル彩度0〜3)
4−2:裏面側熱可塑性樹脂層(符号5を含み、マンセル明度4以下)
5:臭気分子不活性化粒子

Claims (6)

  1. 断面形状が円形または楕円形の略円弧状のマルチフィラメント経糸条及び緯糸条が交絡した粗目織物を基布として、その表裏両面を被覆する表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層とで構成された、空隙率10〜45%のメッシュシートであって、前記表面側熱可塑性樹脂層及び前記裏面側熱可塑性樹脂層の少なくとも一方が、白竹炭、酸化・還元性物質、及び光触媒性物質から選ばれ、少なくとも白竹炭を含む臭気分子不活性化粒子を含み、かつ、前記表面側熱可塑性樹脂層がマンセル明度4以下の色相を有し、かつ経糸条及び緯糸条が通る部分の表面側熱可塑性樹脂層が略円弧状断面であることを特徴とする建築養生メッシュシート。
  2. 前記酸化・還元性物質が、電気石(トルマリン鉱石)、及び金属フタロシアニン錯体、金属フタロシアニン錯体テトラカルボン酸、(これらの錯体形成金属として、銅、鉄、コバルト、マンガンから選ばれた1種以上)から選ばれた1種以上である請求項1に記載の建築養生メッシュシート。
  3. 前記光触媒性物質が、助触媒添加(担持)型光触媒、アニオンドープ型光触媒、カチオンドープ型光触媒、共ドープ型光触媒、金属ハロゲン化物担持型光触媒、酸素欠損型光触媒から選ばれた1種以上である請求項1に記載の建築養生メッシュシート。
  4. 前記臭気分子不活性化粒子の含有量が、前記表面側熱可塑性樹脂層または前記裏面側熱可塑性樹脂層に対して5〜35質量%である請求項1に記載の建築養生メッシュシート。
  5. 前記裏面側熱可塑性樹脂層がマンセル明度7〜9.5、及びマンセル彩度0〜3の色相を有する円弧状断面である請求項に記載の建築養生メッシュシート。
  6. 前記表面側熱可塑性樹脂層及び裏面側熱可塑性樹脂層の両方が前記臭気分子不活性化粒子を含み、その含有量が表面側及び裏面側の各熱可塑性樹脂層に対して5〜35質量%であり、かつ、表面側及び裏面側の熱可塑性樹脂層の両方がマンセル明度4以下の色相を有する略円弧状断面である請求項1に記載の建築養生メッシュシート。
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