JP6213988B2 - ファブリック調遮熱膜材 - Google Patents

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本発明のファブリック調遮熱膜材は、直射日光や降雨を除ける空間を構築する庇構造物に用いられる膜材に関する。本発明のファブリック調遮熱膜材は、特にブテック、カフェレストラン、洋菓子店、ヘアサロン、ファーストフード店、コンビニエンスストアなどの店舗入り口上部に設置される(開閉式)軒出しテント、また、デパート、ホテル、リゾート施設などの下層階窓用の装飾テント、更には家屋ベランダやテラスに設ける開閉式の動的日除けテントなどに適した防炎性、防汚性及び遮熱性の膜材であって、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材に関する。
店舗入り口上部に設置される(開閉式)軒出しテントには、防炎性、耐水性、耐候性などの耐久性、及びカラーバリェーションの選択や意匠付与の自在の観点から、ポリエステル織物、ナイロン織物、ビニロン織物などのマルチフィラメント平織物を基布として、その両面を軟質ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂組成物などの防水被覆層を設けたターポリン、あるいはポリエステル、ナイロン、ビニロンなどの短繊維紡績糸による平織物を基布として、その全体を軟質ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂組成物などで含浸被覆した防水帆布などが汎用されている(特許文献1,2)。しかし、これらのターポリンや防水帆布の外観や触感はプラスチック特有の人工的イメージを有することで、しばしば店舗デザインとの質感調和が図れないことがあった。
一方、ナチュラル外観を主体とする軒出しテントには、ポリエステル、アクリル、綿、ケナフなどの短繊維紡績糸による(染色)平織物を基布として、その全体に撥水処理及び防炎処理を施してなる平織物主体の防水帆布が使用されている(特許文献3、4)。これらの短繊維紡績糸による(染色)織物は表面に多数の毛羽を有し、また短繊維紡績糸を構成するステープル同士の絡みと撚糸効果によって、人工的な表面光沢が抑止されたファブリック外観を得ることができる。しかし、このような短繊維紡績糸による織物は汚れが付着し易く、さらに表面摩耗に劣る欠点を有し、しかもポリエステルやアクリル素材の防水帆布では消防法における防炎性が不十分で、また綿やケナフを素材とする防水帆布では遮熱性が不十分であるなどの問題を有していた。
以上のように、軒出しテントなどに適した防炎性、防汚性及び遮熱性の膜材であって、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性の日除け膜材は存在しておらず、このような軒出しテント用日除け膜材の開発が望まれていた。
特開平05−34093号公報 特開2008−115488号公報 特開2005−54287号公報 特開2003−171847号公報
本発明は、店舗入り口上部に設置される(開閉式)軒出しテント、ベランダやテラスに設ける(開閉式)日除けテントなどに適する防炎性、防汚性及び遮熱性の膜材であって、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材の提供をしようとするものである。
本発明は、撥水処理を施した繊維布帛の両面に1層以上の防水性難燃樹脂層が含浸被覆されてなる可撓性積層体において、防水性難燃樹脂層の構成を、防水性難燃樹脂層の質量に対して特定量の疎水性粒子、及び特定量の近赤外線反射性金属複合酸化物を含有するようにして、かつ、繊維布帛及び防水性難燃樹脂層との質量比を特定の範囲として、また、繊維布帛の構成を、この繊維布帛を構成する経糸条及び緯糸条において、少なくとも一方の糸条を特定の芯鞘紡績糸条とすることによって、防炎性、防汚性及び遮熱性を有し、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材が得られることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明のファブリック調遮熱膜材は、撥水処理を施した繊維布帛の両面に1層以上の防水性難燃樹脂層が含浸被覆されてなる可撓性積層体であって、前記防水性難燃樹脂層の質量に対して1〜20質量%の疎水性粒子、及び1〜10質量%の近赤外線反射性金属複合酸化物を含有し、前記疎水性粒子が、有機シロキサン化合物で処理された、シリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物から選ばれた1種以上の表面処理粒子であって、かつ、前記繊維布帛及び前記防水性難燃樹脂層との質量比が2:1〜1:1の範囲であり、また、前記繊維布帛が、この繊維布帛を構成する経糸条及び緯糸条において、少なくとも一方の糸条が芯鞘紡績糸条であって、この芯鞘紡績糸条の芯部分が無撚ステープル束で構成され、また鞘部分が捲回ステープル束で螺旋状に被覆されており、前記無撚ステープル束の一部のステープルと、前記捲回ステープル束とが連続していることが好ましい。これによって防炎性、防汚性及び遮熱性を有し、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記疎水性粒子が、有機シロキサン化合物で処理された、シリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物から選ばれた1種以上の表面処理粒子であることが好ましい。これによって特に疎水性による防水性を有し、また防塵性や防汚性にも優れ、しかも艶消し外観でナチュラル質感のあるファブリック調遮熱膜材を得ることを可能とする。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記近赤外線反射性金属複合酸化物が、コバルト、クロム、マンガン、ビスマス、モリブデン、ニッケル、チタン、バナジウム、アンチモン、バリウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅、錫から選ばれた2〜4種の金属で構成された金属複合酸化物であり、1)赤色系金属複合酸化物、2)青色系金属複合酸化物、3)黄色系金属複合酸化物、及び4)黒色系金属複合酸化物から選ばれた1種以上の有色化合物であることが好ましい。これによって本発明の膜材に着色を施すと同時に遮熱性を付与することができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記前記有色化合物として、1)前記赤色系金属複合酸化物が、亜鉛−鉄−クロム複合酸化物、亜鉛−鉄−クロム−アルミニウム複合酸化物から選ばれた1種以上であり、2)前記青色系金属複合酸化物が、コバルト−アルミニウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−クロム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−マグネシウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−亜鉛複合酸化物、コバルト−錫複合酸化物、コバルト−ニッケル−亜鉛複合酸化物、コバルト−ニッケル−チタン−亜鉛複合酸化物、コバルト−亜鉛−マグネシウム複合酸化物、コバルト−亜鉛−クロム−チタン複合酸化物、コバルト−亜鉛−ニッケル−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上であり、3)前記黄色系金属複合酸化物が、ビスマス−バナジウム−アルミニウム複合酸化物、ニッケル−バリウム−チタン複合酸化物、ニッケル−チタン複合酸化物、ニッケル−アンチモン−チタン複合酸化物、クロム−アンチモン−チタン複合酸化物、鉛−アンチモン−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上であり、4)前記黒色系金属複合酸化物が、鉄−クロム複合酸化物、鉄−クロム−コバルト複合酸化物、鉄−クロム−コバルト−マンガン複合酸化物、銅−クロム複合酸化物、銅−マグネシウム複合酸化物、銅−クロム−マンガン複合酸化物、銅−ビスマス複合酸化物、マンガン−ビスマス複合酸化物から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって本発明の膜材に着色を施すと同時に遮熱性を付与することができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記防水性難燃樹脂層が、さらにシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、及び高分子量ポリエチレン樹脂粒子から選ばれた1種以上の摺動性付与剤を、前記防水性難燃樹脂層に対して0.1〜5質量%含んでいることが好ましい。これによって毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有するファブリック調遮熱膜材を得ることができ、さらに膜材表面に付着したホコリ、ゴミ、泥、花粉などを脱落し易くする防塵効果で防汚効果を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記防水性難燃樹脂層が、難燃剤を含有する軟質塩化ビニル樹脂を主体に構成されることが好ましい。これによって、より防炎性に優れた遮熱性日除け膜材を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記防水性難燃樹脂層が、難燃剤を含有する、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、及びフッ素系エラストマーから選ばれた1種以上のエラストマーを主体に構成されることが好ましい。これによって、より防炎性に優れた遮熱性日除け膜材を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記繊維布帛の経糸条及び/又は緯糸条において、S方向捲回ステープル束を有するS方向芯鞘紡績糸条及び、Z方向捲回ステープル束を有するZ方向芯鞘紡績糸条とを有し、前記S方向芯鞘紡績糸条と前記Z方向芯鞘紡績糸条が規則的に配置されていることが好ましい。これによって、より毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、前記芯鞘紡績糸条の芯部分を構成する無撚ステープル束と、鞘部分を構成する捲回ステープル束とが互いに同一の繊維種であり、かつ、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、及び天然繊維(綿、麻、ケナフ、羊毛)から選ばれた1種以上の繊維で構成されていることが好ましい。これによって、より毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性日除け膜材を得ることができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、防炎性、防汚性及び遮熱性を有し、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する遮熱性の日除け膜材が得られるので、ブテック、カフェレストラン、洋菓子店、ヘアサロン、ファーストフード店、コンビニエンスストアなどの店舗入り口上部に設置される(開閉式)軒出しテント、また、デパート、ホテル、リゾート施設などの下層階窓用の装飾テント、更には家屋ベランダやテラスに設ける(開閉式)日除けテントなどに適して用いることができる。
本願発明のファブリック調遮熱膜材の断面の一例を表す図 本願発明の繊維布帛に用いる芯鞘紡績糸条の構成を表す図
本発明のファブリック調遮熱膜材は、撥水処理を施した繊維布帛の両面に1層以上の防水性難燃樹脂層が含浸被覆されてなる可撓性積層体であって、防水性難燃樹脂層の質量に対して1〜20質量%の疎水性粒子、及び1〜10質量%の近赤外線反射性金属複合酸化物を含有し、疎水性粒子が、有機シロキサン化合物で処理された、シリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物から選ばれた1種以上の表面処理粒子であって、かつ、繊維布帛及び防水性難燃樹脂層との質量比が2:1〜1:1の範囲であり、また、繊維布帛が、この繊維布帛を構成する経糸条及び緯糸条において、少なくとも一方の糸条が芯鞘紡績糸条であって、この芯鞘紡績糸条の芯部分が無撚ステープル束で構成され、また鞘部分が捲回ステープル束で構成されており、無撚ステープル束の一部のステープルと、捲回ステープル束とが連続するものである。
本発明のファブリック調遮熱膜材に用いる繊維布帛には、経糸条と緯糸条とからなる織布、または編物が使用できるが、経(長手)方向と緯(幅)方向の伸び率バランスを良好に保つために特に、目付量は100〜500g/m、特に150〜300g/mの織布を用いることが好ましい。織布としては、平織物、綾織物、朱子織物などは織構造の経糸条と緯糸条との交絡による立体ロスが少なくフラットで織物独特の暖か味のある外観イメージが得られるので好ましく、特に平織物が好ましい。編布はラッセル編物が引裂強度に優れ好ましい。これらの繊維布帛には公知の繊維処理加工、例えば、精練処理、漂白処理、染色処理、柔軟化処理、撥水処理、吸水防水処理、防カビ処理、防炎処理、及びバインダー樹脂処理など施して使用することができ、特に撥水処理が施された繊維布帛、または撥水処理と防炎処理とが施された繊維布帛を用いることが好ましい。
このような繊維布帛は、繊維布帛を構成する経糸条群及び緯糸条群の双方が芯鞘紡績糸条であることが好ましいが、経糸条群または緯糸条群のいずれか一方のみが綿番手の10番手(590dtex)〜60番手(98dtex)の範囲の芯鞘紡績糸条で構成(単糸または双糸)されていてもよい。経糸条群または緯糸条群のいずれか一方のみを芯鞘紡績糸条とする場合、他方の糸条群は綿番手の10番手(590dtex)〜60番手(98dtex)の範囲の通常の紡績糸条(単糸または双糸または三子撚糸)である。芯鞘紡績糸条の芯部分は無撚ステープル束で構成され、また鞘部分は捲回ステープル束で螺旋状に被覆されており、さらに無撚ステープル束の一部のステープルと、捲回ステープル束のステープルとが互いに連続する1本のステープルで構成されているもので、繊度が0.55〜11.1dtex、特に1.1〜5.5dtex、長さが30mm〜200mm、特に50〜150mmのステープルが使用できる。すなわち1本のステープルの30〜70%が無撚ステープル束の一部として芯部分を構成し、残り30〜70%が芯部分から外に伸び出て、それが芯部分外周に螺旋状に巻き付いて捲回ステープル束の一部を構成している。このような芯部分(鉛直配列ステープル)と鞘部分(捲回角度30〜70°)とによってステープル配列角度が互いに異なる紡績糸条は、旋回気流を利用したリング紡績装置によって製造することができる。旋回気流を用いる紡績とは、ドラフト装置のニップ点を通過したスライバーに旋回気流を吹き付けスライバー外周のステープルを浮き上がらせ、これによりステープルの端部をスライバーから分離して気流によって旋回させ、分離したステープルを中心部ステープル束(配列角度0〜5°)の外周に絡めながら角度30〜70°の捲回を加える結束方法で、鞘部の捲回方向はS方向・Z方向の何れであってもよい。このような芯部分と鞘部分の構成ステープル本数比率は2:1〜1:2、好ましくは3:1〜1:1の範囲である。
繊維布帛の経糸条及び/又は緯糸条における芯鞘紡績糸条は、1).S方向捲回ステープル束を有するS方向芯鞘紡績糸条で構成されたもの、2).Z方向捲回ステープル束を有するZ方向芯鞘紡績糸条で構成されたもの、3).S方向芯鞘紡績糸条とZ方向芯鞘紡績糸条とから構成されたものの何れかである。特にS方向芯鞘紡績糸条とZ方向芯鞘紡績糸条との混用から構成される繊維布帛において、S方向芯鞘紡績糸条とZ方向芯鞘紡績糸条との混用本数比率は3:1〜1:3の範囲で、特に1:1であることが好ましい。この混用比率範囲において、S方向芯鞘紡績糸条とZ方向芯鞘紡績糸条とは、1本交互配置、2本引揃交互配置、n本引揃交互配置、「3本(S)・1本(Z)」n、「2本(S)・1本(Z)」n、「1本(S)・2本(Z)」n、「1本(S)・3本(Z)」nなどの規則的繰返し配置とすることが好ましい。また、必要があればこれら芯鞘紡績糸条の配置に通常の紡績糸条を配置することもできる。芯鞘紡績糸条の打ち込み密度は、1インチ間40〜120本が好ましく、特に16〜24綿番手の単糸、または20〜40番手の双糸を用いて1インチ間60〜100本の織密度で糸を打込んで得られる繊維布帛で、目抜け空隙率0〜5%の高織密度織物が適している。
芯鞘紡績糸条の芯部分を構成する無撚ステープル束と、鞘部分を構成する捲回ステープル束とは互いに同一の繊維種である。本発明のファブリック調遮熱膜材に好ましい繊維種は、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、及び天然繊維(綿、麻、ケナフ、羊毛)から選ばれた1種の繊維、または混紡繊維であるが、特にポリエステル繊維またはナイロン繊維単独使用が好ましい。ポリエステル繊維としては、具体的にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)などが挙げられる。また必要に応じてポリエステル芯鞘紡績糸条とアラミド芯鞘紡績糸条とを混用配置して膜材の破壊強度を向上させることもできる。本発明のファブリック調遮熱膜材において、経糸条群または緯糸条群のいずれか一方のみをポリエステル芯鞘紡績糸条とする場合、他方の糸条群も同一番手相当のポリエステル紡績糸条とすることが好ましい。
上記繊維布帛の撥水処理する撥水剤は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、パラフィン系化合物から選ばれた1種以上を含有する溶液により、繊維布帛に対して乾燥付着率0.1〜5.0重量%で処理されたものである。撥水剤の乾燥付着率が0.1重量%未満だと得られる膜材断面部から繊維布帛内部に雨水が毛管現象により深く浸透し黴の発生を促し透過外観を悪くすることがある。また、乾燥付着率が5.0重量%を越えると繊維布帛と防水性難燃樹脂層との密着性が悪くなり、得られる膜材の動的耐久性を不十分とすることがある。フッ素系化合物としてはパーフルオロアクリレート・アルキルアクリレート共重合体、パーフルオロアクリレート・アルキルアクリレート・塩化ビニル共重合体、パーフルオロアクリレートとポリオキシエチレン基含有(モノマーまたはプレポリマー)の共重合体などが挙げられる。シリコーン系化合物としては、メチルクロロシラン、ポリメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルケイ酸ソーダなどが挙げられる。パラフィン系化合物としては炭素数20〜48、融点が50〜70℃のn−パラフィンワックスが挙げられる。これら撥水剤は、ポリウレタン樹脂エマルジョンなどをバインダーとして保持性を高めた処方(質量比1:1)で使用することもできる。また、上記撥水剤には防黴剤を含有することが好ましい。防黴剤としては、銀系化合物、有機ヒ素系化合物、有機ヨード系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、イソチアゾリン系化合物、ピリチオン系化合物、ピリジン系化合物、トリアジン系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物などが例示でき、繊維布帛に対して付着率0.01〜1.0重量%で処理されたものである。また、防炎処理に用いる防炎剤としては、水溶性または水分散型のリン酸エステル類、ホスホン酸誘導体、ホスフィン酸誘導体などで、特にジメチル・メチル・ホスホネートオリゴマーを用い繊維布帛に対して付着率0.1〜3.0重量%で処理されたものが好ましい。
少なくとも撥水処理が施された目抜け空隙率0〜5%の繊維布帛の両面には、1).難燃剤を含有する軟質塩化ビニル樹脂を主体とする防水性難燃樹脂層が形成されているか、または2).難燃剤を含有する、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、及びフッ素系エラストマーから選ばれた1種以上のエラストマーを主体とする防水性難燃樹脂層が形成されている。また、これらの防水性難燃樹脂層1)または2)には、疎水性粒子を防水性難燃樹脂層に対して1〜20質量%で含有している。これらの防水性難燃樹脂層は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂ペーストゾル、または有機溶剤に可溶化したエラストマー、またはエラストマーのエマルジョンまたはディスパージョンなどを用いてのディッピング加工、またはコーティング加工(例えば、グラビアコート法、コンマコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、バーコート法、ドクターナイフコート法、キスコート法など)によって含浸被覆することで形成される。この防水性難燃樹脂層は乾燥熱処理後の固形分付着量として、80〜200g/m、特に120〜180g/mで形成され、繊維布帛と防水性難燃樹脂層との質量比が2:1〜1:1の範囲とすることが好ましい。難燃性被覆層の比率が2:1(難燃性被覆層)よりも少ないと、得られる膜材の摩耗耐久性が不十分となり漏水の原因となることがある。また、1:1(難燃性被覆層)を超えると膜材の質感と外観が人工的となり、天然繊維による織物独特の暖か味のあるナチュラル外観を得ることを困難とする。本発明のファブリック調遮熱膜材には、防炎性及び高周波による熱溶着縫製性の観点において防水性難燃樹脂層は軟質塩化ビニル樹脂を主体に形成され、繊維布帛と同程度の質量の防水性難燃樹脂層を設けたものが好ましい。
防水性難燃樹脂層に含有する疎水性粒子としては、シリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物から選ばれた1種以上の表面処理粒子で、防水性難燃樹脂層の質量に対して1〜20質量%の含有率で、好ましくは5〜15質量%である。粘土鉱物とは具体的に、モンモリロナイト、セピオライト、タルク、カオリナイト、バーミキュライト、ハロサイト、イラサイト、クロライトなどの層状ケイ酸塩であり、これらは複数種併用してもよい。これら粒子の表面処理には、オリゴ有機シロキサン化合物または、ポリ有機シロキサン化合物及びこれらの混合物を使用する。有機シロキサン化合物としては、ポリジ有機シロキサン、ポリ有機シロキサン、ポリジ有機シラザンまたはポリ有機シラザン;有機シラン、例えば、オクチルシラン、ジ有機シラン;有機シラザン、例えば、ヘキサメチレンジシラザン;有機ジシラザン;シランのオリゴマー、例えば、ペンタメチルジシロキサン;有機オリゴシラザンおよびこれらの混合物を含むことができる。好ましい有機シロキサン化合物は、ポリジメチルシロキサン、オリゴジメチルシロキサン、オリゴメチルフェニルシロキサン、ポリ(メチルフェニル)シロキサン、ジハロアルキルシランまたはジハロジアルキルシランの縮合反応生成物、すなわちオリゴジアルキルシロキサンまたはポリジアルキルシロキサンなどである。特に好ましい例は、シリカまたは、ヒュームドシリカを用い、これらをオクチルシラン、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザンなどで表面処理を施した粒子である。これらの有機シロキサン化合物は水やアルコール類、有機溶剤などの希釈媒体中0.5〜5質量%濃度で含む溶液組成物を処理剤として、この処理剤中でシリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物の何れか1種以上を分散、攪拌した後、これらの粒子を乾燥させることで疎水性粒子を得ることができる。これら疎水性粒子の粒子径は0.01μm〜5μm、好ましくは0.1μm〜2.5μmであるが、これらは凝集体粒子であってもよい。
防水性難燃樹脂層に含有する近赤外線反射性金属複合酸化物としては、赤外線を反射して赤外線吸収によるファブリック調膜材の表面温度上昇を効果的に抑制する成分であり、コバルト、クロム、マンガン、ビスマス、モリブデン、ニッケル、チタン、バナジウム、アンチモン、バリウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅、錫から選ばれた2〜4種の金属で構成された金属複合酸化物であり、これらは1)赤色系金属複合酸化物、2)青色系金属複合酸化物、3)黄色系金属複合酸化物、及び4)黒色系金属複合酸化物の何れかの有色化合物に属し、近赤外線反射性金属複合酸化物は、1)〜4)の何れか単独の有色化合物、または複数の有色化合物ブレンドで用いられる。
有色化合物として、具体的に1)赤色系金属複合酸化物には、亜鉛−鉄−クロム複合酸化物、亜鉛−鉄−クロム−アルミニウム複合酸化物から選ばれた1種以上を用いることができる。2)具体的に青色系金属複合酸化物には、コバルト−アルミニウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−クロム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−マグネシウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−亜鉛複合酸化物、コバルト−錫複合酸化物、コバルト−ニッケル−亜鉛複合酸化物、コバルト−ニッケル−チタン−亜鉛複合酸化物、コバルト−亜鉛−マグネシウム複合酸化物、コバルト−亜鉛−クロム−チタン複合酸化物、コバルト−亜鉛−ニッケル−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上を用いることができる。3)具体的に黄色系金属複合酸化物には、ビスマス−バナジウム−アルミニウム複合酸化物、ニッケル−バリウム−チタン複合酸化物、ニッケル−チタン複合酸化物、ニッケル−アンチモン−チタン複合酸化物、クロム−アンチモン−チタン複合酸化物、鉛−アンチモン−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上を用いることができる。4)具体的に黒色系金属複合酸化物には、鉄−クロム複合酸化物、鉄−クロム−コバルト複合酸化物、鉄−クロム−コバルト−マンガン複合酸化物、銅−クロム複合酸化物、銅−マグネシウム複合酸化物、銅−クロム−マンガン複合酸化物、銅−ビスマス複合酸化物、マンガン−ビスマス複合酸化物から選ばれた1種以上を用いることができる。黒色系金属複合酸化物は400〜750nmの波長域(可視光)における平均反射率10%以下で、750〜2500nmの波長域(近赤外線)における平均反射率が20%以上のものが好ましい。
また、近赤外線反射性金属複合酸化物は、金属複合酸化物として、1)赤色系金属複合酸化物、2)青色系金属複合酸化物、及び3)黄色系金属複合酸化物とを減色混合してなる暗色系混合物であってもよい。これら減色混合してなる暗色系混合物は具体的に、黒色、黒灰色、黒茶色、黒緑色、黒青色、黒紫色、濃紺色、濃緑色、臙脂色、青色、緑色、赤色、灰色などのマンセル明度4以下の色相が好ましい。この暗色系混合物には4)黒色系金属複合酸化物をさらに含んでいてもよい。また、これら近赤外線反射性金属複合酸化物の使用において、目的とするファブリック調膜材の色相調整用に公知の無機顔料及び有機顔料、有機色素などを併用することができる。特に白着色用の無機顔料として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどが好ましく併用でき、特に粒子径が0.5〜1.5μmの粗粒子酸化チタンを併用することで、さらなる遮熱効果及び熱線反射効果を得ることができる。また有機色素として、フタロシアニン系化合物、ナフトールキノン系化合物、イモニウム系化合物、アントラキノン系化合物、アミニウム系化合物、及びニッケル−チオール系錯体化合物などの近赤外線吸収性色素などを併用することでさらなる遮熱効果が得られ、より本発明のファブリック調膜材の色相を自在とする。
軟質塩化ビニル樹脂を主体に形成される防水性難燃樹脂層とは具体的に、数平均分子量1000〜2000のペースト塩ビ粉体と、フタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、塩素化パラフィン系可塑剤ポリエステル系高分子量可塑剤などを任意に配合したもので、防炎性付与成分として金属酸化物、金属水酸化物、臭素系有機化合物、リン含有化合物、窒素含有化合物などの難燃剤の1種以上を防水性難燃樹脂層に対して5〜30質量%を含有するものである。金属酸化物難燃剤としては三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化モリブデンが、金属水酸化物難燃剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。また臭素系有機化合物難燃剤としてはビストリブロモフェノキシエタン、エチレンビステトラブロモフタルイミドなど、リン含有化合物難燃剤としては(芳香族)リン酸エステル系化合物(オリゴマー)、ホスホン酸化合物、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミンなどが挙げられる。また、窒素含有化合物としては、(イソ)シアヌレート誘導体、(イソ)シアヌル酸誘導体、グアニジン誘導体、尿素誘導体などが挙げられる。これらの難燃剤は前述したポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、及びフッ素系エラストマーなどに対しても同様に使用することができる。
防水性難燃樹脂層には、さらにシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、及び高分子量ポリエチレン樹脂粒子から選ばれた1種以上の摺動性付与剤を含むことができ、防水性難燃樹脂層に対して含む摺動性付与剤の含有量は0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜2.5質量%である。摺動性付与剤の存在により防水性難燃樹脂層の表面を滑り易くすることで本発明のファブリック調遮熱膜材の耐摩耗性を向上させる。摺動性付与剤として、シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子は、シリコーン樹脂主鎖にアクリル成分が分岐したグラフト樹脂(平均粒子径30〜50μm)、フッ素樹脂粒子としては四フッ化エチレン樹脂(平均粒子径1〜10μm)、高分子量ポリエチレン樹脂粒子として平均分子量100〜400万、平均粒子径30〜50μmのポリエチレン粒子が挙げられる。これら摺動性付与剤を防水性難燃樹脂層に含むことによって膜材表面に付着した煤塵などが脱落し易くなることで屋外使用での防汚効果を発揮することができる。
防水性難燃樹脂層にはその他成分として、安定剤(バリウム−亜鉛複合系、カルシウム−亜鉛複合系、エポキシ化大豆油、キレート化剤など)、着色顔料(酸化チタン、アルミ顔料、パール顔料、蓄光顔料、熱線反射顔料、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系など)、充填剤(炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルクなど)、耐光安定剤(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ヒンダードアミン系化合物など)、接着剤(多官能イソシアネート化合物、多官能オキザゾリン化合物、シランカップリング剤)など含むことができ、さらに必要に応じて蛍光増白剤、帯電防止剤、界面活性剤、滑剤、酸化防止剤、化学発泡剤など公知の添加剤を含むことができる。
本発明のファブリック調遮熱膜材の接合は、高周波融着、超音波融着、熱風融着など公知の接着方法によって実施できる。
次ぎに実施例、比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。
本発明の実施例及び比較例に用いた試験方法は下記の通りである。
(1)外観イメージ評価
1:光沢が抑えられた天然繊維による織物独特の暖か味のあるイメージ
2:織物外観に乏しく光沢があり、やや人工物のイメージ
(2)スコット形屈曲往復摩耗試験(JIS L1096 8.19.2 B法)
膜材から長さ25mm×幅120mmの試料を採取し、スコット形試験機に装着し、1kgf荷重の負荷で100回及び300回の往復屈曲を行い、試験後の表面状態を観察し、摩耗耐久性を下記のように判定した。
1:異常を認めない
2:樹脂被覆層の摩耗が認められる
3:樹脂被覆層が摩滅し繊維布帛の露出が認められる
(3)熱線反射性
表面を南方向に向けて屋外垂直設置した膜材(埼玉県草加市9月)に正午〜13時の太陽光が直射された環境(晴天:気温28℃)での膜材表面温度を放射温度計で測定した。また室内でASTM D4803−97法による250W赤外線ランプ照射による昇温曲線を30分間測定し、30分後の温度を求めた。
(4)遮熱効果
幅100cm×高さ100cm×奥ゆき100cmの立方体の骨組みをアルミ製L型アングル(幅35mm)で組み立て、立方体骨組の底面を除く全面に膜材を貼付固定し試験箱体を作製した。この試験箱体を正午〜13時の太陽光が直射された環境(埼玉県草加市9月:晴天:気温28℃)での試験箱体内部温度を温度センサー(試験箱体内部中心に温度センサーを50cm高さで宙吊り固定)で測定した。
(5)防炎性
膜材の防炎性をJIS A 1322に従って測定し、防炎1級〜3級を判定した。
防炎1級:炭化長 5cm以下:残炎なし :1分後残塵なし
防炎2級:炭化長10cm以下:残炎5秒以下:1分後残塵なし
防炎3級:炭化長15cm以下:残炎5秒以下:1分後残塵なし
(6)防汚性
傾斜角30度の設置試料について初期の試料を基準とし、屋外曝露3ケ月後の水洗い試料表面の色差ΔE値(JIS Z−8729)を測定し防汚性を下記のように判定した。(埼玉県草加市にて7〜9月に実施)
1: 汚れが認められない :ΔE=0〜3
2: やや汚れが認められる :ΔE=3〜8
3: 汚れが目立つ :ΔE=12〜
〔実施例1〕
〈繊維布帛1〉
繊維布帛1として、経糸条にポリエステル短繊維紡績糸40番手の双糸(S撚り250T/m)を配置し、緯糸条に20番手のポリエステル芯鞘紡績糸条を配置し、経糸条打ち込み密度が76本/インチ、緯糸条打ち込み密度が70本/インチの平織物(質量185g/m)を用いた。このポリエステル芯鞘紡績糸条の芯部分は無撚ステープル束で構成され、また鞘部分は捲回ステープル束でS方向に螺旋状に被覆されており、無撚ステープル束の一部のステープルと、捲回ステープル束のステープルとが互いに連続する1本のステープルで構成され、芯部分(ステープル配列角度0〜5°)と鞘部分(捲回角度40〜50°)との互いのステープル配列角度が異なる。この芯鞘紡績糸条はリング紡績において、スライバーに旋回気流を吹き付けスライバー外周のステープルを浮き上がらせ、これによりステープルの端部をスライバーから分離して気流によって旋回させ、分離したステープルを中心部ステープル束(配列角度0〜5°)の外周に絡めながら角度45〜50°のS方向捲回を加えて得た。
〈撥水処理〉
この繊維布帛1を下記配合1による撥水処理液の浴槽中に浸漬し、これを引き上げると同時にゴムマングルロールで圧搾して余分な処理液を除去した後、150℃の熱風乾燥炉で1分間熱処理を施して3.3質量%有効濃度の撥水処理と10質量%有効濃度の防炎処理を同時に行った。
[配合1]
フッ素系撥水剤(パーフルオロアクリレート・アルキルアクリレート・塩化ビニル共
重合体樹脂のエマルジョン:固形分濃度30質量%) 10質量部
防炎剤(ジメチルメチルホスホネートオリゴマー) 10質量部
希釈水 100質量部
〈防水性難燃樹脂層〉
撥水処理を施した繊維布帛1の片面に、ドクターナイフコーティングによりペースト塩化ビニル樹脂を含む下記配合2の防水性難燃樹脂層用組成物を均一塗工し、繊維布帛1の表面に配合2の樹脂液を含浸させ、この含浸樹脂と被覆樹脂とを175℃で1分間熱処理ゲル化させた。次に繊維布帛1の裏面側にも同様にして配合2の防水性難燃樹脂層用組成物を均一塗工して175℃で1分間熱処理ゲル化させた。これにより繊維布帛1に防水性難燃樹脂層用組成物(配合2)が140g/m2付着して、繊維布帛1の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/m2のエンジ色の膜材を得た。
[配合2] 防水性難燃樹脂層用組成物
ペースト塩化ビニル樹脂(重合度=1700) 100質量部
DOP(可塑剤) 40質量部
塩素化パラフィン(防炎剤兼可塑剤) 20質量部
エポキシ化大豆油 4質量部
疎水シリカ(ジメチルジクロロシラン表面処理:粒子径3μm) 20質量部
シリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子(摺動性付与剤) 5質量部
※日信化学工業株式会社:商標「シャリーヌ」R170S:粒子径30μm
三酸化アンチモン(難燃剤) 30質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系) 0.5質量部
亜鉛−鉄−クロム複合酸化物(近赤外線反射性:赤色系) 3質量部
クロム−アンチモン−チタン複合酸化物(近赤外線反射性:黄色系) 1質量部
鉄−クロム−コバルト複合酸化物(近赤外線反射性:黒色系) 1質量部
〔実施例2〕
実施例1の繊維布帛1を繊維布帛2に変更した以外は実施例1と同様にして、繊維布帛2に防水性難燃樹脂層用組成物(配合2)が140g/m2付着して、繊維布帛2の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/m2のエンジ色の膜材を得た。
〈繊維布帛2〉
繊維布帛2として経糸条と緯糸条とに、20番手のポリエステル芯鞘紡績糸条を配置し、経糸条打ち込み密度が76本/インチ、緯糸条打ち込み密度が70本/インチの平織物(質量185g/m)を用いた。このポリエステル芯鞘紡績糸条は実施例1で用いた緯糸条と同一である。
〔実施例3〕
実施例2において防水性難燃樹脂層の組成である配合2に使用した疎水シリカ20質量部を、疎水ヒュームドシリカ(オクチルシラン表面処理:粒子径1μm)20質量部に変更した以外は実施例2と同様にして、繊維布帛2に防水性難燃樹脂層用組成物が140g/m付着して、繊維布帛2の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/mのエンジ色の膜材を得た。
〔実施例4〕
実施例2において防水性難燃樹脂層の組成である配合2に使用した疎水シリカ20質量部を、疎水ゼオライト(オリゴジメチルシロキサン表面処理:粒子径1μm)20質量部に変更した以外は実施例2と同様にして、繊維布帛2に防水性難燃樹脂層用組成物が140g/m付着して、繊維布帛2の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/mのエンジ色の膜材を得た。
〔実施例5〕
実施例2において防水性難燃樹脂層の組成である配合2に使用した疎水シリカ20質量部を、疎水粘土鉱物(ポリジメチルシロキサン表面処理モンモリロナイト:粒子径0.1μm)20質量部に変更した以外は実施例2と同様にして、繊維布帛2に防水性難燃樹脂層用組成物が140g/m付着して、繊維布帛2の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/mのエンジ色の膜材を得た。
〔実施例6〕
実施例2において防水性難燃樹脂層の組成である配合2を配合3に変更した以外は、実施例2と同様にして、ナイフコーティングによる2回の両面塗工により繊維布帛2に防水性難燃樹脂層用組成物(配合3)が120g/m付着して、繊維布帛2の両面に配合3による防水性難燃樹脂層が形成された質量305g/mのオリーブ色の膜材を得た。
[配合3] 防水性難燃樹脂層用組成物
ポリウレタン樹脂エマルジョン(固形分40質量%) 250質量部
疎水シリカ(ジメチルジクロロシラン表面処理:粒子径3μm) 20質量部
四フッ化エチレン樹脂(摺動性付与剤) 5質量部
※ダイキン工業株式会社:商標「ルブロン」L−5:平均粒子径5μm)
ポリリン酸アンモニウム(難燃剤) 20質量部
紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系) 0.5質量部
コバルト−アルミニウム−クロム複合酸化物(近赤外線反射性:青色系)3質量部
クロム−アンチモン−チタン複合酸化物(近赤外線反射性:黄色系) 1質量部
鉄−クロム−コバルト複合酸化物(近赤外線反射性:黒色系) 1質量部
〔実施例7〕
実施例2の繊維布帛2を繊維布帛3に変更した以外は実施例2と同様にして、繊維布帛3に防水性難燃樹脂層用組成物(配合2)が140g/m付着して、繊維布帛3の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/mのエンジ色の膜材を得た。
〈繊維布帛3〉
繊維布帛2の経糸条及び緯糸条において、各々2種類のポリエステル芯鞘紡績糸条を1本交互配置し、経糸条打ち込み密度が76本/インチ、緯糸条打ち込み密度が70本/インチの平織物(質量185g/m)を用いた。2種類のポリエステル芯鞘紡績糸条の1つは実施例1で用いた緯糸条と同一、すなわち鞘部分の捲回方向がS方向(角度45〜50°)のものである。これに対してもう一方のポリエステル芯鞘紡績糸条は鞘部分の捲回方向がZ方向(角度45〜50°)のもので、経糸条及び緯糸条ともに、(S−Z−S−Z−S−Z−S―Z−)の規則配置を有する繊維布帛である。
実施例1〜7で得た膜材はすべて光沢が抑えられた天然繊維による織物独特の暖か味のあるイメージの外観を有しながら耐摩耗性に優れ、しかも防炎1級の防炎性と屋外使用時における煤塵付着防止効果に優れた防汚性とを具備するもので、特に防水性難燃樹脂層に近赤外線反射性金属複合酸化物を着色剤として含むことによって格段に遮熱性に優れていた。また実施例1〜7の膜材は、高周波ウエルダー、や熱風融着による接合及び縫製が可能であった。
〔比較例1〕
実施例1の繊維布帛1を繊維布帛4に変更した以外は実施例1と同様にして、繊維布帛4に防水性難燃樹脂層用組成物(配合2)が140g/m2付着して、繊維布帛4の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/m2のエンジ色の膜材を得た。この膜材は防炎性及び遮熱性を有するものであったが、天然繊維による織物外観に乏しいものであった。
〈繊維布帛4〉
繊維布帛4として経糸条と緯糸条とに、繊維布帛1に用いた経糸条であるポリエステル短繊維紡績糸40番手の双糸(S撚り250T/m)を配置し、経糸条打ち込み密度が76本/インチ、緯糸条打ち込み密度が70本/インチの平織物(質量185g/m)を用いた。
〔比較例2〕
実施例1の配合2から疎水シリカ20質量部の配合を省略し、替わりにジメチルジクロロシラン表面処理を施していないシリカ粒子20質量部に変更した以外は実施例1と同様として、繊維布帛4に防水性難燃樹脂層用組成物が140g/m2付着して、繊維布帛1の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/m2のエンジ色の膜材を得た。この膜材は防炎性及び遮熱性と天然繊維による織物独特の外観を有していたが、煤塵付着がこびり付くなど防汚性に劣るものであった。
〔比較例3〕
実施例1の配合2から近赤外線反射性金属複合酸化物(亜鉛−鉄−クロム複合酸化物:3質量部、クロム−アンチモン−チタン複合酸化物:1質量部、鉄−クロム−コバルト複合酸化物:1質量部)を省略し、替わりに有機顔料(ポリアゾレッド:赤顔料2質量部、ジスアゾイエロー:0.5質量部、カーボンブラック:黒顔料:0.5質量部)によるエンジ色に変更した以外は実施例1と同様として、繊維布帛4に防水性難燃樹脂層用組成物が140g/m2付着して、繊維布帛1の両面に防水性難燃樹脂層が形成された質量325g/m2のエンジ色の膜材を得た。この膜材は防炎性と天然繊維による織物独特の外観を有していたが、熱線反射性と遮熱性に劣るものであった。
本発明のファブリック調遮熱膜材は、防炎性と防汚性及び遮熱性とを有し、特に綿などの天然繊維による織物独特の暖か味のある外観イメージを有しながら、毛羽ほつれや擦れ摩耗の少ない表面特性を有する日除け膜材が得られるので、特にブテック、カフェレストラン、洋菓子店、ヘアサロン、ファーストフード店、コンビニエンスストアなどの店舗入り口上部に設置される(開閉式)軒出しテント、また、デパート、ホテル、リゾート施設などの下層階窓用の装飾テント、更には家屋ベランダやテラスに設ける開閉式の動的日除けテントなどに広く適して用いることができる。
1:ファブリック調遮熱膜材(可撓性積層体)
2:繊維布帛(撥水処理)
2−1:芯鞘紡績糸条
2−1−a:無撚ステープル束(芯部分)
2−1−b:捲回ステープル束(鞘部分)
3:防水性難燃樹脂層
3−1:疎水性粒子
3−2:近赤外線反射性金属複合酸化物
3−3:摺動性付与剤

Claims (8)

  1. 撥水処理を施した繊維布帛の両面に1層以上の防水性難燃樹脂層が含浸被覆されてなる可撓性積層体であって、前記防水性難燃樹脂層の質量に対して1〜20質量%の疎水性粒子、及び1〜10質量%の近赤外線反射性金属複合酸化物を含有し、前記疎水性粒子が、有機シロキサン化合物で処理された、シリカ、ヒュームドシリカ、ゼオライト、及び粘土鉱物から選ばれた1種以上の表面処理粒子であって、かつ、前記繊維布帛及び前記防水性難燃樹脂層との質量比が2:1〜1:1の範囲であり、また、前記繊維布帛が、この繊維布帛を構成する経糸条及び緯糸条において、少なくとも一方の糸条が芯鞘紡績糸条であって、この芯鞘紡績糸条の芯部分が無撚ステープル束で構成され、また鞘部分が捲回ステープル束で螺旋状に被覆されており、前記無撚ステープル束の一部のステープルと、前記捲回ステープル束とが連続していることを特徴とするファブリック調遮熱膜材。
  2. 前記近赤外線反射性金属複合酸化物が、コバルト、クロム、マンガン、ビスマス、モリブデン、ニッケル、チタン、バナジウム、アンチモン、バリウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅、錫から選ばれた2〜4種の金属で構成された金属複合酸化物であり、1)赤色系金属複合酸化物、2)青色系金属複合酸化物、3)黄色系金属複合酸化物、及び4)黒色系金属複合酸化物から選ばれた1種以上の有色化合物である請求項1に記載のファブリック調遮熱膜材。
  3. 前記有色化合物として、1)前記赤色系金属複合酸化物が、亜鉛−鉄−クロム複合酸化物、亜鉛−鉄−クロム−アルミニウム複合酸化物から選ばれた1種以上であり、2)前記青色系金属複合酸化物が、コバルト−アルミニウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−クロム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−マグネシウム複合酸化物、コバルト−アルミニウム−亜鉛複合酸化物、コバルト−錫複合酸化物、コバルト−ニッケル−亜鉛複合酸化物、コバルト−ニッケル−チタン−亜鉛複合酸化物、コバルト−亜鉛−マグネシウム複合酸化物、コバルト−亜鉛−クロム−チタン複合酸化物、コバルト−亜鉛−ニッケル−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上であり、3)前記黄色系金属複合酸化物が、ビスマス−バナジウム−アルミニウム複合酸化物、ニッケル−バリウム−チタン複合酸化物、ニッケル−チタン複合酸化物、ニッケル−アンチモン−チタン複合酸化物、クロム−アンチモン−チタン複合酸化物、鉛−アンチモン−チタン複合酸化物から選ばれた1種以上であり、4)前記黒色系金属複合酸化物が、鉄−クロム複合酸化物、鉄−クロム−コバルト複合酸化物、鉄−クロム−コバルト−マンガン複合酸化物、銅−クロム複合酸化物、銅−マグネシウム複合酸化物、銅−クロム−マンガン複合酸化物、銅−ビスマス複合酸化物、マンガン−ビスマス複合酸化物から選ばれた1種以上である請求項に記載のファブリック調遮熱膜材。
  4. 前記防水性難燃樹脂層が、さらにシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、及び高分子量ポリエチレン樹脂粒子から選ばれた1種以上の摺動性付与剤を、前記防水性難燃樹脂層に対して0.1〜5質量%含んでいる請求項1〜のいずれか1項に記載のファブリック調遮熱膜材。
  5. 前記防水性難燃樹脂層が、難燃剤を含有する軟質塩化ビニル樹脂を主体に構成される請求項1〜の何れか1項に記載のファブリック調遮熱膜材。
  6. 前記防水性難燃樹脂層が、難燃剤を含有する、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、及びフッ素系エラストマーから選ばれた1種以上のエラストマーを主体に構成される請求項1〜の何れか1項に記載のファブリック調遮熱膜材。
  7. 前記繊維布帛の経糸条及び/又は緯糸条において、S方向捲回ステープル束を有するS方向芯鞘紡績糸条及び、Z方向捲回ステープル束を有するZ方向芯鞘紡績糸条とを有し、前記S方向芯鞘紡績糸条と前記Z方向芯鞘紡績糸条が規則的に配置されている請求項1〜の何れか1項に記載のファブリック調遮熱膜材。
  8. 前記芯鞘紡績糸条の芯部分を構成する無撚ステープル束と、鞘部分を構成する捲回ステープル束とが互いに同一の繊維種であり、かつ、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、及び天然繊維(綿、麻、ケナフ、羊毛)から選ばれた1種以上の繊維で構成されている請求項1〜の何れか1項に記載のファブリック調遮熱膜材。
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