JP3128938B2 - 水系フッ素重合体分散液の製造方法 - Google Patents
水系フッ素重合体分散液の製造方法Info
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Description
の製造方法に関し、詳しくは耐温水性、耐候性に優れ、
基体への密着性などの性質に優れた被膜を形成すること
ができる水系フッ素重合体分散液の製造方法に関する。
て優れているほか、耐熱性、耐候性、気体不透過性、耐
放射線性、電気絶縁性なども良好である。このため、フ
ッ素樹脂はライニング材、耐食材、多孔性物質(例え
ば、アスベストシート、ガラスシート、フェルトシー
ト、紙など)の含浸加工材、パッキング材、塗工材、耐
酸、耐アルカリ性あるいは電気絶縁性が要求される材料
表面への吹き付け材、焼付け塗料、ラミネートフィルム
材、繊維などの非粘着付与材、撥水材、床などへの塗布
材などとしての利用が広く検討されている。
や人体への悪影響を防止する環境衛生の点ならびに省資
源などの点から、従来、一般的に使用されている溶液状
の溶剤系フッ素樹脂から分散媒体として水を用いた水系
フッ素樹脂への転換が盛んに検討されている。しかしな
がら、水系フッ素樹脂は溶剤系フッ素樹脂に比べると、
耐候性、耐温水性、基材への密着性などの物性面で劣っ
ている。このことは、主に以下の理由によると考えられ
る。水系フッ素樹脂においては、重合体が分散状態にあ
って粒子の形態を有することから、これを安定化させる
ために分散安定剤、石ケン、アルカリなどの種々の水溶
性成分が必要である。そのため、被膜形成時にこれらの
水溶性成分が塗膜表面に残留し、これが上記物性面に悪
影響を与えるものと考えられる。これに対し、溶剤系フ
ッ素樹脂においては、重合体が溶液状態にあって粒子形
態を持たない分子単位レベルの成膜が可能であり、しか
も水系フッ素樹脂に必須な分散安定剤、石ケン、アルカ
リなどの水溶性成分を全く必要としないために、耐候
性、耐温水性および基材への密着性において水系フッ素
樹脂より優れている。このような水系フッ素樹脂の有す
る欠点を緩和するために、水系フッ素樹脂のモノマー組
成の最適化、小粒子径化、コア/シェル構造を有する粒
子の複合化、水溶性溶剤の水媒体への添加などの技術に
よる改良が試みられたが、未だ十分に改良されていない
のが実情である。
の課題を背景になされたもので、その目的は耐温水性、
耐候性などが改善された水系フッ素重合体分散液の製造
方法を提供することである。
フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)100重量部およ
び一般式(1)
は炭素数4〜20のアルキル基、Xは−SO3 NH4 、
−SO3 NaまたはCOONaで表わされる基、水素原
子、カルボキシル基、スルホン基から選ばれ、mは2〜
4の整数、nは1〜200の整数である。)で表わされ
る化合物(B)(以下、化合物(B)という)0.1〜
10重量部の存在下に、アルキル基の炭素数1〜18の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル50重量%以上か
らなる単量体(C)20〜400重量部を乳化重合する
ことを特徴とする水系フッ素重合体分散液の製造方法を
提供する。上記水系フッ素重合体分散液を用いることに
より、耐温水性、耐候性などの性質に優れた塗膜を形成
することができる。以下、本発明を詳細に説明する。
重合体粒子(A)を使用するが、具体的には、フッ化ビ
ニリデンの単独重合体およびフッ化ビニリデンとこれと
共重合可能なトリフルオロクロロエチレン、ヘキサフル
オロプロピレン、四フッ化エチレン、フッ化ビニル、ヘ
キサフルオロイソブチレン、パールフルオロアクリル酸
などのフッ素含有エチレン系不飽和化合物、シクロヘキ
シルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル
などのフッ素非含有エチレン系不飽和化合物、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレンなどのフッ素非含有ジエ
ン化合物などとの共重合体を挙げることができる。フッ
化ビニリデン系重合体粒子(A)中におけるフッ化ビニ
リデンの使用割合は、通常、重合体の30重量%以上で
ある。これらのうち、フッ化ビニリデン単独重合体、フ
ッ化ビニリデン/四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビ
ニリデン/四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共重
合体などが好ましく、特にフッ化ビニリデン/四フッ化
エチレン/六フッ化プロピレン共重合体が好ましく使用
され、共重合割合は、通常、フッ化ビニリデン30〜9
0重量%、四フッ化エチレン50〜9重量%、六フッ化
プロピレン20〜1重量%である。
は種々の方法で得られるが、本発明においては特に乳化
重合によって得られるフッ化ビニリデン系重合体が好適
に使用される。フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)は
水性媒体中で粒子として分散される限り、どのような状
態で添加してもよいが、前記のとおり本発明においては
乳化重合によって得られるフッ化ビニリデン系重合体が
好ましく、この場合、水性分散体として製造されること
から、そのまま水性分散体として乳化重合に使用するの
が好都合である。このようなフッ化ビニリデン系重合体
の水性分散体(A)は、通常の乳化重合方法により、例
えば原料単量体を水性媒体中で後記するような乳化剤、
重合開始剤などの存在下に乳化重合して製造することが
できる。なお、フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)の
粒径は、目的とするフッ素系重合体水性分散体中の重合
体粒子の粒径に応じて変わるが、通常、0.05〜3.
0μmの範囲にあるのが好ましい。
ケニル基としては、例えばアリル、プロペニル、ブテニ
ル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニ
ル、ノネニル、デセニルなどが挙げることができる。好
ましくは1−アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、
1−ペンテニル、1−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1
−オクテニル、1−ノネニル、1−デセニルで、これら
のうち特に炭素数2または3のアルケニル基が好まし
い。R2 である炭素数4〜20のアルキル基としては、
例えばブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシルなど
を挙げることができる。Xとしては、水素原子または−
SO3 NH4 で表わされる基が好ましい。nは1〜20
0の整数であり、より好ましくは3〜100の範囲であ
る。nが200を超えると得られた水系フッ素重合体分
散液を塗膜とした場合、耐温水性が劣るので好ましくな
い。
いは2種以上の混合物として用いてもよい。本発明にお
いて、化合物(B)の使用量は、フッ化ビニリデン重合
体粒子(A)100重量部に対し0.1〜10重量部、
さらに好ましくは0.3〜5重量部である。0.1重量
部未満では得られた水系フッ素重合体分散液を塗膜とし
た場合、目的とする性能を改善するに至らず、10重量
部を超えると逆に耐温水性が低下するので好ましくな
い。本発明において、アルキル基の炭素数1〜18の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル50重量%以上か
らなる単量体とは、(a)アルキル基の炭素数が1〜1
8の(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100
重量%、好ましくは75〜100重量%、(b)エチレ
ン性不飽和カルボン酸0〜40重量%、好ましくは0〜
30重量%、(a)および(b)成分と共重合可能な単
量体0〜50重量%からなる単量体である。(a)成分
が75重量%以下では得られた水系フッ素重合体分散液
を塗膜とした場合、耐候性、耐汚染性などが低下し、好
ましくない。
アクリル酸アルキルエステルアルキル基の炭素数が1〜
18のアクリル酸アルキルエステルとしては、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘ
キシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリルなどを挙げることができる。アルキル基の炭素数
が1〜8のアクリル酸アルキルエステル、特にアルキル
基の炭素数が1〜5のアクリル酸アルキルエステルが好
ましく使用される。特に好ましくは、該炭素数が1〜2
のアクリル酸アルキルエステルである。
ル酸アルキルエステルとしては、例えばメタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル
酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ラウリルなどを挙げることができる。アルキル基
の炭素数が1〜8のメタクリル酸アルキルエステル、特
にアルキル基の炭素数が1〜5のメタクリル酸アルキル
エステルか好ましく使用される。特に好ましくは、該炭
素数が1〜2のメタクリル酸アルキルエステルである。
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロ
トン酸などを挙げることができ、特にアクリル酸が好ま
しく使用される。
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、
N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリル
アミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N,N−
ジアルキルメタクリルアミドなどのアミド化合物;アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸N−ジアルキ
ルアミノエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸フ
ルオロアルキルなどのアクリル酸エステル;メタクリル
酸ジアルキルアミノエチル、メタクリル酸フルオロアル
キル、メタクリル酸2―ヒドロキシエチル、メタクリル
酸グリシジル、エチレングリコールジメタクリレートな
どのメタクリル酸エステル;アリルグリシジルエーテル
などのビニルエーテル化合物;1,3−ブタジエン、イ
ソプレンなどの共役ジエン;スチレン、α−メチルスチ
レン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル化合物;
ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物;アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニルなどを
挙げることができる。これらのうち、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アク
リル酸2―ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、アリルグリシジルエーテル、1,3−ブタ
ジエン、スチレン、アクリロニトリルなどが好ましく使
用される。
ルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステル、
(b)成分のエチレン系不飽和カルボン酸、ならびに
(c)必要に応じて使用するエチレン系不飽和化合物と
しては、いずれも先に例示したようなモノマーを単独ま
たは2種以上の混合物として使用することができる。
(a)成分としてのアクリル酸アルキルエステルとメタ
クリル酸アルキルエステルとを併用する場合、両者の比
率については特に制限はなく、目的とする水系フッ素重
合体分散液の性質などに応じて適宜決定することができ
る。本発明の水系フッ素重合体分散液は、シード粒子と
してのフッ化ビニリデン系重合体粒子(A)100重量
部および前記一般式で表わされる化合物(B)0.1〜
10重量部の存在下に、上記の(a)、(b)あるいは
(a)、(c)あるいは(a)、(b)、(c)成分か
らなる単量体(C)を20〜400重量部、好ましくは
40〜200重量部、さらに好ましくは60〜150重
量部を水性媒体中で乳化重合して得られる。該単量体
(C)の使用量が20重量部未満では成膜性、基体への
密着性が劣り、一方、400重量部を超えるとフッ化ビ
ニリデン重合体粒子(A)自体が有する耐候性、耐薬品
性などの特性が失われ、好ましくない。
とした乳化重合法としては、フッ化ビニリデン系重合
体粒子(A)および上記化合物(B)を単独あるいは混
合物の存在下に単量体(C)全量を反応系に一括して仕
込む方法、単量体(C)の一部を仕込んで反応させた
後、残りのモノマーを連続または分割して仕込む方法、
単量体(C)全量を連続して仕込む方法、などによっ
て行なうことができる。上記乳化重合において、化合物
(B)および単量体(C)は、シード粒子であるフッ化
ビニリデン系重合体粒子(A)に十分吸着あるいは吸収
された状態で重合していくものと考えられる。上記乳化
重合は通常の乳化条件下で行うことができる。例えば、
水性媒体中に乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤などを添
加し、温度30〜100℃程度で1〜30時間反応を行
なう。
ン−非イオン性の組み合わせが用いられ、場合によって
は両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤も用いること
ができる。陰イオン性乳化剤としては、例えば高級アル
コール硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルス
ルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジ
スルホン酸ナトリウム塩などを挙げることができる。こ
れらのうち、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
塩、ラウリルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエ
チレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテルの
硫酸塩などが好ましく使用される。非イオン性乳化剤と
しては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルなどを挙げ
ることができる。一般的には、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテルなどが使用される。両性乳化剤としては、
ラウリルベタインなどが適当である。陽イオン性界面活
性剤としては、アルキルピリジニウムクロライド、アル
キルアンモニウムクロライドなどを使用することができ
る。さらに、単量体(C)と共重合可能な、いわゆる反
応性乳化剤、例えばスチレンスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルスルホン酸ナトリウムを乳化剤として使用しても
よい。また、前記化合物(B)を0.3重量部以上使用
する場合には、これら乳化剤を使用しなくてもよい。
水素などが使用可能であり、場合によっては還元剤と組
み合わせて使用することができる。還元剤としては、例
えばピロ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、
チオ硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸およびその
塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートなど
を挙げることができる。また、油溶性の重合開始剤、例
えば2,2−アソビス−(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2′−アソビス−2,4−
ジメチルバレロニトリル、1,1′−アゾビス−シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル、過酸化ベンゾイル、過
酸化ジブチル、クメンハイドロ過酸化物などをモノマー
あるいは溶媒に溶解して使用することができる。好まし
い油溶性重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキ
シド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、
パラメンタンハイドロパーオキシド、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルハイ
ドロパーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノー
ルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘ
キサノエート)などを挙げることができる。重合開始剤
の使用量は、単量体(C)100重量部当たり0〜3重
量部程度である。
ロロホルム、ブロムホルムなど)、メルカプタン類(例
えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカ
プタン、n−オクチルメルカプタンなど)、キサントゲ
ン類(例えば、ジメチルキサントゲンジサルファイド、
ジイソプロピルキサントゲンジサルファイドなど)、テ
ルペン類(例えば、ジペンテン、ターピノレーンな
ど)、α−メチルスチレンダイマーなどを挙げることが
できる。連鎖移動剤の使用量は、単量体(C)100重
量部当たり0〜10重量部程度である。本発明の製造方
法によって得られる水系フッ素重合体分散液には必要に
応じて添加剤を加えることができる。この添加剤として
はグルタル酸またはアジピン酸のジメチルエステル、2
−エチルエステルアセテート、トリエチルリン酸などの
エステル化合物などであり、、これらを添加することに
より、さらに耐温水性を改良することができる。
に説明する。なお、「部」および「%」はいずれも重量
基準である。 実施例1 容量7リットルのセパラブルフラスコに表1の実施例1
に示すフッ化ビニリデン系重合体〔フッ化ビニリデン/
四フッ化エチレン/六フッ化ピロピレン共重合体、平均
粒径:0.25μm、商品名:カイナー(KYNAR)
9031/アトケム社製〕100部に、さらに2−(1
−アリル)−4−ノニルフェノキシポリエチレングリコ
ール(以下、アクアロンRN−20、第一工業製薬
(株)製、「化合物B−1」という)1.0部を加えた
後、メタクリル酸メチル50部、アクリル酸エチル25
部、アクリル酸ブチル15部、スチレン5部、アクリル
酸5部のモノマー全量100部を一括して仕込み、撹拌
しながら80℃に昇温し、1時間熟成した。また過硫酸
ナトリウム0.3部を添加して、さらに2時間熟成し
た。その後、85〜95℃でさらに2時間熟成した後、
冷却して反応を終了させ、水系フッ素重合体分散液を得
た。
に、実施例1で得られた水系フッ素重合体分散液100
部(固形分)に、充填剤として酸化チタン〔商品名:タ
イペークR930、石原産業(株)製〕50部、分散剤
としてポリカルボン酸ナトリウム塩〔商品名:SN−D
ISPERSANT5044、サンノプコ社製〕2部、
凍結防止剤としてエチレングリコール1部、防腐剤〔商
品名:SN−215、サンノプコ社製〕0.05部、消
泡剤〔商品名:FOAMASTER−AP、サンノプコ
社製〕0.5部、および2−アミノ−2−メチル−1−
プロパノール2部を添加し、固形分が60%になるよう
に水で調整した後、増粘剤としてヒドロキシエチルセル
ロース〔商品名:A−5000、フジケミカル社製〕を
用い、塗料粘度が4000cpsなるように調整した。
混合はディスパー撹拌機を用い、十分混合してた後、減
圧脱泡機に移し、脱泡した。得られた塗料をキシレンお
よびアルカリ性洗浄剤で脱脂した鉄板(JIS−G31
34、SPCC板、0.8×70×150mm)に、エ
アレススプレーガンにて乾燥後の塗膜が200μmにな
るように塗布した。塗布した鉄板は150℃で15分間
乾燥した。
いて試験を行なった。 耐候性 JIS−K5400、9.8.1に準じ、サンシャイン
カーボンアーク式耐候性試験機により試験を行なった。
照射時間3000時間後の光沢の初期値に対する光沢の
保持率(%)を求め、下記基準により耐候性を評価し
た。 光沢保持率 ◎;100〜80 ○;79〜60 △;60〜40 ×;39以下 耐温水性 50℃温水に1週間浸漬した後、塗膜の状態によって判
定した。 ○;良好 △;普通 ×;悪い
た後、粘着テープ〔ニチバン(株)製〕により剥離試験
を実施した。密着性は下記基準により評価した。 カット面上の残存個数 ◎;100〜80 △;79〜40 ×;39以下 耐汚染性 カーボン粉とグリセリンとを重量比1:2で混合したペ
ースト状の混合物を塗膜表面に均一に塗布し、24時間
放置した。その後、この塗膜を水洗し、目視で汚れの落
ち具合を観察し、以下の3段階で評価した。 ○;完全に汚れが落ちた。 △;若干汚れが落ちた。 ×;汚れがかなり残った。
用いて試験した(40℃±2℃、24時間)。 耐酸性 JIS−K5400に準じ、5%硫酸溶液を用いて試験
し(20℃±1℃、8時間)、塗膜の変化を目視によっ
て判定した。
アプリケーターで塗布し、2週間にわたって常温乾燥を
行ない、塗膜を得た。判定は目視によって次の3段階で
行なった。 ○;クラックによる塗膜の亀裂なし △;一部にクラックが発生 ×;全体にクラックが発生
した以外は実施例1と同様にして水系フッ素重合体分散
液を調製した。さらに、実施例1と同様にして塗料組成
物を調整し、前記各特性について試験を行なった。結果
を表1に示す。
リル)−4−ノニルフェノキシポリエチレングリコール
硫酸エステルアンモニウム塩(以下、アクアロンHS−
10、第一工業製薬(株)製、「化合物B−2」とい
う)を用い、表1に示す量を使用し、さらにモノマーの
種類および使用量を表1に示すように変更した以外は実
施例1と同様にして水系フッ素重合体分散液を得、さら
に塗料組成物の各特性を評価した。結果を表1に示す。
ンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部使用すること以
外は、実施例1と同様に水系フッ素重合体分散液を得、
さらに塗料組成物の各特性を評価した。結果を表1に示
す。
使用量を表1の量に変更し、さらにモノマーの種類およ
び使用量を表1に示すように変更した以外は実施例1と
同様にして水系フッ素重合体分散液を得、さらに塗料組
成物の各特性を評価した。結果を表1に示す。
られた水系フッ素重合体分散液およびそれを用いた水性
塗料の例であり、本発明の目的とする良好な特性が得ら
れている。比較例1は化合物(B)を用いない例であ
り、目的とする特性を得られない。比較例2は化合物
(B)の使用量が本発明の範囲より多い例であり、塗膜
の耐温水性などが劣る。比較例3はラジカル重合性モノ
マー(C)の量が本発明の範囲より少ない例であり、成
膜性および基体の密着性が劣る。比較例4はラジカル重
合性モノマー(C)の量が本発明の範囲より多い例であ
り、耐候性、耐温水性が劣る。
体分散液は、塗膜とした場合、従来より耐温水性、耐候
性などの物性が著しく改善されており、従って各種塗料
のほかに電着塗装、繊維処理材、紙加工材、床塗布材な
どとして有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 水性媒体中でフッ化ビニリデン系重合体
粒子(A)100重量部および下記一般式(1) 【化1】 (ただし、R1 は炭素数2〜10のアルケニル基、R2
は炭素数4〜20のアルキル基、Xは−SO3 NH4 、
−SO3 NaまたはCOONaで表わされる基、水素原
子、カルボキシル基およびスルホン基から選ばれ、mは
2〜4の整数、nは1〜200の整数である。)で表わ
される化合物(B)0.1〜10重量部の存在下に、ア
ルキル基の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル50重量%以上からなる単量体(C)20〜
400重量部を乳化重合することを特徴とする水系フッ
素重合体分散液の製造方法。
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JPH05271358A (ja) | 1993-10-19 |
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