JP3128404U - 建築材の仮止め用具 - Google Patents

建築材の仮止め用具 Download PDF

Info

Publication number
JP3128404U
JP3128404U JP2006008697U JP2006008697U JP3128404U JP 3128404 U JP3128404 U JP 3128404U JP 2006008697 U JP2006008697 U JP 2006008697U JP 2006008697 U JP2006008697 U JP 2006008697U JP 3128404 U JP3128404 U JP 3128404U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temporary fixing
fixing tool
edge
plate
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2006008697U
Other languages
English (en)
Inventor
實 石田
Original Assignee
實 石田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 實 石田 filed Critical 實 石田
Priority to JP2006008697U priority Critical patent/JP3128404U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3128404U publication Critical patent/JP3128404U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】廻り縁等の建築材を、板厚の大・小や断面形状にかかわりなく確実に、また天井材等の間で隙間を生じさせずに仮止めでき、かつ扉枠体の接合部の仮止めや天井材の張付けでの仮止めも可能な仮止め用具の提供。
【解決手段】正面図が少し縦長の板状で、裏側へ湾曲しており、板状部分1の長手方向の一側部に、90度より小さい角度のV形凹欠部2を有し、裏側の中央位置に、裏端面4が上・下の板状部分1の各側端縁1a.1b間を結ぶ線yより後方へ突出する長mさの突出部3を形成し、かつ、表面中央から突出部3の裏端面3aへ向けて、斜め下向きの通孔4aと水平状の通孔4bと斜め上向きの通孔4cとを、止着具5を選択的に通挿可能に形成する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、家屋の新築やリフォーム等の作業で、例えば廻り縁(回り縁)・幅木その他の建築材を、石膏ボードその他の壁材、柱、野縁等に取付けるに際して、これらの建築材を仮止めするための用具に関するものである。
家屋の新築やリフォーム等の作業で、廻り縁即ち天井材と壁材との間の見切り部(直角の境界部)を隠すように横設する建築材や、幅木即ち壁材と床材との間の見切り部等を隠すように横設する建築材等は、その裏面に接着剤を塗布して天井材や壁材あるいは柱や野縁等に固定するが、接着剤が硬化するまでに時間がかかるので、それらの建築材を仮止めしておく必要がある。これは、壁材の中間高さ位置に横木を設ける際も同様である。
また、天井材としての複数枚の石膏ボードを天井の野縁に張付けていく際も、その石膏ボードを仮止めしながら作業することになる。さらに、室内扉枠や窓枠等の建具枠、或いは階段側壁の縦・横幅木のように、直角部をもつ建築材を取付ける際には、縦材と横材の各端部を例えば45度の角度で接合して取付けるが、その接合面も仮止めしておく必要がある。
それらの作業をするに際して、従来は次のようなことが行われていた。
a)各作業現場で大工等が、単なる棒材を用いたり、使用する廻り縁や幅木等の建築材の仮止めに適した形状にその場で切断・加工したものを用いたりしていた。また天井に石膏ボードを張付ける場合には、作業者が二人ならその内の一人が支えて張付けたり、作業者が一人なら頭でボードを支えながら張付けたりしていた。
b)また仮止め専用の用具も考案されており、例えば次のようなものがある。
特開平10−54133号公報 これは、「仮取付け部と、この仮取付け部と連続した弾性湾曲部と、この弾性部材と連続して被仮止め材と当接する押え部と有し、前記仮止め部には、表面側から裏面側に止着具を垂直に案内する垂直孔部と共に、表面側から裏面側に止着具を斜めに案内する傾斜孔部が形成されている」ものである。ここで被仮止め材とは例えば廻り縁や幅木等を指している。
c)同じく仮止め用具として次のものもある。
特開2005−338955号公報 これは、「幅木や廻り縁や長押などの内装材を、壁面に仮止めする建築用内装材仮止め具であって、壁面に当接固定する壁面固定部に、前記内装材の表面に当接する押さえ付け部を連接し、この押さえ付け部は、弾性を有すると共に断面逆U字形に形成して、この逆U字状の押さえ付け部の遊離両端部が夫々前記弾性により内装材の表面に押圧当接する構成とし、前記壁面固定部に、この壁面固定部を壁面に止着するための止着具を挿通するガイド孔を貫通形成すると共に、このガイド孔は、このガイド孔に挿通した止着具の止着先端側が前記押さえ付け部材側へ向かって傾斜した状態となる傾斜孔に形成した」ものである。
ところが、上記従来の仮止め手段には次のような問題点があった。
イ)上記a)の単なる棒材や現場で仮止め用具を製作するものは、各廻り縁や幅木等の被仮止め材の板厚や形状に対応した適当な長さや形状のものを多数個準備せねばならず、不便であるし煩わしかった。また石膏ボードを天井に張付けるような場合は、作業が一層大変であった。
ロ)上記b)の仮止め用具は傾斜孔も有するが、傾斜孔を有する仮取付け部は、弾性湾曲部と連続形成されている関係上、板厚をあまり厚くすることができない(同公報の図1および図2参照)。
そのため、この傾斜孔はネジ釘等を斜めに通挿させることができても、それはネジ釘等を壁材側の芯材がある方向へ向けることが可能となるだけのものである。ネジ釘等の止着具をネジ込んでも、ここでの廻り縁や幅木は壁材側へ押圧されるだけであって(上記図2参照)、上方または下方へ押圧する力は作用しないから、天井材面や床材面との境界部で生じる隙間を無くすことができなかった。そのため、別途に隠し釘その他のものを打って隙間を無くす手間を要し、またそれに伴って廻り縁や幅木の表面にキズが付いたりした。
ハ)上記c)の仮止め用具も、裏側に筒状のガイド孔を斜めに形成しているが、この構造は段差部に近い位置にガイド孔を形成している(同公報の例えば図5参照)ため、ガイド孔の傾斜角は小さいものならざるを得ず、大きい傾斜角にできない。なぜなら、傾斜角が大きいとそのガイド孔へネジ釘等の支着具を通挿した際に、廻り縁や幅木に当たってしまうからである。そのためここでも、ネジ釘等をネジ込んだ際に作用する力は、廻り縁や幅木を壁材側へは押圧するが、上方の天井材側や下方の床材側へ押圧する力は殆ど作用せず、上記と同様に境界部の隙間を無くすことができなかった。
また、この仮止め用具は、廻り縁や幅木の板厚の大・小や形状に対応するために、壁面固定部と押さえ付け部の各遊離両端部に段差部を形成したり、傾斜縁に形成してある。しかし、これにより対応可能な板厚の大・小の差は小さい。板厚が小さいと充分に押圧できなかったり、大きいと壁面固定部または押さえ付け部の端部角が壁面や幅木の表面に当たって、キズを付けることになる。そのため、この用具は特定の板厚の廻り縁・幅木だけに専用のものになってしまうことが多かった。
さらに、上記c)のものは、廻り縁や幅木等の横向きの建築材を壁材等に仮止めすることが主目的であるから、他の目的例えば建具枠ような縦材と横材の接合部の仮止め、階段側壁の縦幅木と横幅木との接合部の仮止め等には利用できず、別の仮止め用具を準備しておく必要があった。また、石膏ボードを天井に張付けるような場合の仮止めでも、別の仮止め用具が必要であった。
本考案は、従来の建築材の仮止め用具がもつ上記問題点の解決を課題として考案したものである。即ち、本考案の目的は、廻り縁や幅木等の建築材を、板厚の大・小や断面形状にかかわりなく確実にかつ壁材面をキズ付けることなく仮止めでき、またネジ釘等を螺装時時に建築材を壁材側へと同時に天井材側または床材側へも押圧して、隙間の生じることなく仮止めでき、かつ建具枠の縦材と横材等の直角状の接合部の仮止めや、天井材を張付ける際の仮止めにも用いることができる、建築材の仮止め用具を提供することにある。
本考案に係る建築材の仮止め用具Aは、
正面から見て少し縦長の板状で、裏側へ湾曲しており、
板状部分1の長手方向の一側部に、90度より小さい角度のV形凹欠部2を有し、
裏側の中央位置に、裏端面4が上記板状部分1の上・下の各側端縁1a.1b間を結ぶ線yより少し後方へ突き出る突出部3を形成し、
かつ、表面中央から突出部3の裏端面3aへ向けて、斜め下向きの通孔4aと、水平状の通孔4bと、斜め上向きの通孔4cとを、止着具5が選択的に通挿可能に形成したものである。
上記構成において、材質は板状部分1で曲げ方向の弾性を有する合成樹脂製、木製または金属製等とするのがよい。上記で縦長、上・下、上向きや下向きという表現は、この仮止め用具の通常の使用状態、即ち水平状の廻り縁6や幅木7等を取付ける際の状態で示している。
また板状部分1の突出部3の長さは、その裏端面3aが上・下の各側端縁1a,1b間を結ぶ線yよりも少し後方へ突出するようにしてあるが、裏端面3aとその線yとの間隔mは、材質や板状部分1の弾性により異なるものの、通常は2ないし4mm程度でよい。板状部分1の上側端縁1aや下側端縁1bは、角部を面取りして丸みをもたせておく。
なお、上記で止着具5とは、ネジ釘・ビスや釘等を示している。
上記本考案に係る建築材の仮止め用具Aによれば、次のような効果を奏する。
イ)この仮止め用具Aを、廻り縁6または幅木7のような水平状の建築材を壁材9側へ仮止めする場合(ここで壁材9側とは、止着具5が裏側の柱13等へ螺装または打ち込れる場合のあることを意味する)。
a)廻り縁6または幅木7を、この仮止め用具Aに止着具5を螺装または打ち込み、壁材9(およびその裏側の柱13や横桟)へ取り付けることにより、同時に廻り縁6の上面を天井材10の下面に、また幅木7の下面を床面材11の上面に密着させた状態で仮止めすることができる。
即ち、従来の仮止め用具では、止着具を螺装または打ち込んでも、斜め上向きや斜め下向きへの力が殆ど生じず、廻り縁上面と天井材下面の間や、幅木下面と床面材上面の間に隙間が生じたままであるため、別途に隠し釘その他の手段を用いる必要があった。
しかし本考案に係る仮止め用具Aでは、裏側中央に突出部3を形成し、そこに斜めに下向きと水平状と斜め上向きの各通孔4a,4b,4cを形成してあり、止着具5のガイド孔の役割を兼ねている。そのため、該止着具5は進行方向が確実に保持されるから、この仮止め用具Aの取付け状態に応じて、止着具5が斜め上方または斜め下方を向くように、通孔4a,4b,4cのいずれかを選択して通挿し螺装または打ち込めばよい。
これにより、該仮止め用具Aには、廻り縁6または幅木7を壁材9側へ押圧すると同時に、廻り縁2を上方へ押し、また幅木7を下方へ押す力も生じる(例えば図4,図5,図6,図7参照)から、該仮止め用具Aを介して廻り縁6は天井材10面に、また幅木7は床材11面へ密着させられて、その状態で仮止めできることになる。従来と異なり隙間を無くすために、別途隠し釘その他の手段を用いる必要も無くなる。
その際に該仮止め用具Aは、後記のように、廻り縁6または幅木7等の板厚が大きめのものでは、板状部分1の一側端縁1a,1bがそれら6,7の表面に当接した状態で押圧することになる(例えば上記図4,図7参照)。また板厚が小さめのものでは、同じく一側端縁1a,1bがそれら6,7の表面に当接する他に、廻り縁6ならその下端部に裏面の突出部3の上角部が、幅木7ならその上端部に突出部3の下角縁が引っ掛かって、上方または下方へ押圧することになる(例えば上記図5,図6参照)。
b)この仮止め用具Aは、廻り縁6や幅木7の板厚の大・小や断面形状に関係なく、確実に仮止めすることができる。
即ち、従来の仮止め用具では、廻り縁や幅木の板厚の大・小や断面形状によっては、それらの表面を押圧することが難しく、特定の寸法・形状の廻り縁や幅木に専用のものであったり、また無理に用いると仮止め用具の上端縁や下端縁が壁面材にキズを付けたりすることがあった。
しかし本考案に係る仮止め用具Aは、上記のように縦幅が横幅より少し長めの板状で、平面状ではなく裏側へ湾曲した形状としてある。そのため,廻り縁6や幅木7を取付ける際に、この仮止め用具Aの板状部分は斜め状となって、その一側端部1a,1bを廻り縁6や幅木7の表面に点または線当接させ、他端部1b,1aを壁材9面に点または線当接させることができる。
このように、この仮止め用具Aは板状部分1の一側端部1a,1bが廻り縁6や幅木7の表面に、他側端部1b,1aが壁材9面に当接して斜め状となるが、板状部分1が裏側ため、廻り縁6や幅木7の板厚が小さいものでも(例えば上記図5・図6参照)、また板
厚が大きいものでも(例えば上記図4,図7参照)、対応することができる。
これで、斜め状となった板状部分1のいずれかの通孔4a,4b,4cを選択して止着具5を通挿し、壁材9側へ螺装または打ち込んで仮止めすればよい。螺装または打ち込まれた止着具5も斜め方向に前進するから、該仮止め用具Aを介して、廻り縁6や幅木7は壁材9側へ押圧されると同時に斜め上方または下方へ押圧されながら仮止めされることになり、従来のような隙間の発生が無くなる(例えば上記図4,図5,図6,図7参照)。
廻り縁6の板厚が小さめのものでは、上記のように該仮止め用具Aの板状部分1の上側端縁1aが表面に当接する他に、裏側の突出部3の上角部が廻り縁6の下端部に当接している。また幅木7の板厚が小さめのものでも、板状部分1の下側端縁1bが表面に当接する他に、突出部3の下角部が幅木7の上端部に当接している。これにより、廻り縁6は上方へ、幅木7は下方へ一層押圧されるから、この面でも隙間の発生が無くなる。
なお、この仮止め用具Aの裏側の突出部3の長さは、その裏端面3aが上・下の各側端縁1a,1b間を結ぶ線yよりも少しの寸法mだけ突出するようにしてある。そのため止着具5を螺装または打ち込み時に、突出部3の裏面3aが壁材9等に当接したりせず、板状部分1は弾性を保って廻り縁6や幅木7表面を押圧することができる。
ロ)本考案に係る仮止め用具Aは、例えば室内扉の枠体や窓枠等の建具枠や階段壁面の幅木のような、縦材8aと横材8bを直角に接合して取付ける場合の仮止めに用いることができる。
即ち、縦材と横材の側端部を例えば45度の傾斜面にして直角状に接合する場合、従来は廻り縁や幅木の仮止め用具とは別個の形状・構造をもつ仮止め用具を準備する必要があり、不便であった。
しかし本考案に係る仮止め用具Aでは、板状部分1の長手方向の一側部に90度より小さい角度のV形凹欠部2を形成してある。そのため、縦材8aと横材8bとを直角に接合する場合にも、この仮止め用具Aを用いて、そのV形凹欠部2を接合部分の斜め上方または下方から係合させた状態で、斜め下向きまたは斜め上向きへの通孔4a,4cに止着具5を通挿して、螺装または打ち込めばよい。
この仮止め用具Aの上記通孔4a,4cは、上記のように、表面から突出部3までのガイド孔となっているので、該仮止め用具Aには斜め下方または上方への力が作用して、壁材9側への取付けと同時に、V形凹欠部2が両材8a,8bの接合部分へより深く係合していく。これにより、90度より小さい角度のV形凹欠部2が接合部分を両側から締付けて密着させ、縦材8aと横材8bとを直角状に強く接合した状態となって壁面9側へ仮止めできる(例えば図8参照)。この部分の仮止めのために別途仮止め用具を用意しておく必要もなくなる。
ハ)本考案に係る仮止め用具Aは、天井の野縁にに天井材10を張付けるの仮止め作業にも使用することができる。
即ち、天井材の張付け作業では、従来は二人がかりで作業をしたり、一人の場合は天井材を頭で支えながら張付けたりし、または廻り縁や幅木の仮止め用具とは別個の形状・構造の仮止め用具を用いたりしていた。
これに対して、本考案に係る仮止め用具Aによれば、板状部分1が裏側へ湾曲し、表面中央から裏側の突出部3へ通じる通孔4a,4b,4cを有する構造としてある。そこで
上記廻り縁等の仮止め作業時とは逆に、仮止め具Aの表面を天井側へ向けて、突出部3からいずれかの通孔4a,4b,4cに止着具5を通挿し、螺装または打ち込んで仮止めすればよい。
これで、該仮止め具Aの下方へ湾曲した両側端部と天井材との間に隙間が生じるから、そこに天井材10の側部寄りを挟み込むことで仮固定でき(例えば図9参照)、接着剤やネジ釘等で天井材10を野縁12へ張付けていけばよい。作業者が一人でも、また他の形状・構造の仮止め用具を準備する必要もなくなる。
上記構成の本考案に係る建築材の仮止め用具Aは、正面から見て少し縦長の板状で、裏側へ湾曲するとともに、裏側中央に裏側へ向けて突出部2を形成したものである。
上記板状部分が曲げ方向に少しは弾性を有するものとし、生産上の便宜から、その材質は合成樹脂製とすることが望ましく、板状部分1の厚みは通常4ないし6mm程度としておけばよいが、木製や金属製としてもよく、金属製の場合は薄くてよい。
裏側へ突設した突出部3の長さは、その裏端面3aが上・下の各側端縁1a,1b間を結ぶ線yよりも少し後方へ突出するようにしておくが、その突出量mは材質にもよるが通常2ないし5mm程度でよい。
また上記板状部分の長手方向長手方向の一側部には、90度より小さい角度でV形凹欠部2を形成してある。この角度は60度程度にしておくことが望ましいが、90度以内ならそれに限らない。なお、板状部分1の上側端縁1aと下側端縁1bは、角部を面取りして丸みをもたせておくようにする。
図1ないし図9は、本考案に係る建築材の仮止め用具Aの実施例を示すものである。
この仮止め用具Aの全体形状は、通常の使用状態、即ち水平状の廻り縁6や幅木7等を壁材9等へ取り付ける際の状態において、正面から見て少し縦長の板状部分1を有し、その部分が裏側へ湾曲したものである。
その材質は、ここでは曲げ方向への弾性をもつような合成樹脂で、ポリプロピレン樹脂製としてあり、縦寸法が約120mm、横幅が約50mm、厚みは上・下の板状部分1の側端部1a,1bの近傍で約5mm程度、また裏側への湾曲は裏面でここでは半径約116mmの円弧状の湾曲面に形成してあり、表面中央と上記側端部1a,1b間を結ぶ線yとの間の寸法M、つまり全体的な厚みは約20mmにしてある。
また上記板状部分1には、ここではその一方の側端部1bに、約60度の角度で、深さ(奥行き)約18mmのV形状凹欠部2を形成してある。
そして、該仮止め用具Aの表面中央から後方への突出部3の裏端面3aへ向けて、ここでは水平状の通孔4bを形成するとともに、斜め下向きに約30度の角度の通孔4aと、斜め上向きに約30度の角度の通孔4cとを形成し、止着具としてのネジ釘5を、そのいずれかに選択的に通挿可能としてある。該各通孔4a,4b,4cの内径はここでは約4mmである。ここで、上向きや下向きという表現は、上記の如くこの仮止め用具Aの通常の使用状態、即ち水平状の廻り縁6や幅木7等を取り付ける際の状態で示している。
また該突出部3は、裏端面3aが板状部分1の上・下の各側端縁1a,1b間を結ぶ線yよりも少し後方へ突出するようにしてあるが、裏端面3aとその線yとの間隔mは、大
きさや材質等により異なるものの、ここでは約2mmとしてある。
なお、板状部分1の上側端縁1aや下側端縁1bは、角部を面取りして丸みをもたせてある。
この仮止め用具Aの使用状態例は、上記考案の効果の項でも概略を説明したが、次のように行う。
イ)まずこの仮止め用具Aを用いて、天井材としての石膏ボード9と、壁材としての石膏ボード10との境界部に廻り縁6を取付ける場合は、図4・図6で示す如くである。
廻り縁6の上面と裏面に接着剤を塗布して、上記両石膏ボード9,10の境界部に押し当てる。そしてこの仮止め用具Aを、上記図4・図6のように、その板状部分1の上側端縁1aの裏側を廻り縁6の表面に、また下側端縁1bの裏側を壁材としての石膏ボード9に当接させる。廻り縁6の板厚が小さい場合には、上記に加えて裏方へ突出した突出部3の上側部を廻り縁6の下端面に当接させる(上記図6参照)。この状態で、表面から斜め上向きの通孔4cへ止着具としてのネジ釘5を通挿し、ドライバー等(図示略)にて壁材としての石膏ボード9へ螺装すればよい。
この際、ネジ釘5が斜め上向きの通孔4cにガイドされて螺装することにより、該仮止め用具Aは石膏ボード9側へ押圧されると同時に、斜め上方への分力pも加わるので(上記図4・図6の矢印参照)、上側端縁1aが廻り縁6の表面を上方へ押し上げながら、壁材としての石膏ボード9(およびその裏側の柱13)へ仮止めされる。廻り縁6の板厚が小さい場合には、上記に加えて裏方へ突出した突出部3の上側部が廻り縁6の下端面を上方へ押しながら、同様に仮止めされる。これにより、廻り縁6は上縁面が天井材としての石膏ボード10下面との間で、隙間sを生じることなく取付けられることになる。
ロ)次に、この仮止め用具Aを用いて、幅木7を、壁材としての石膏ボード9と床材11との境界部に取付ける場合は、図5で示す如くである。
幅木7の下面と裏面に接着剤を塗布して、上記壁材としての石膏ボード9と床材11との境界部に押し当てる。そしてこの仮止め用具Aを上記図5で示すように、その板状部分1の下側端縁1bの裏面を幅木7の表面に、また上側端縁1aの裏面を壁材としての石膏ボード9に当接させ、それに加えて、裏側の突出部3の下側部を幅木7の上端面に当接させた状態で、表面から斜め下向きの通孔4aへネジ釘5を通挿し、ドライバー等にて上記石膏ボード9へ螺装すればよい。
この際、ネジ釘5が斜め下向きの通孔4aにガイドされながら螺装されることにより、この仮止め用具Aには、壁材としての石膏ボード9側へ押圧されると同時に斜め下方への分力pも加わる(上記図5の矢印参照)。そのため、該仮止め用具Aは、板状部分1の下側端縁1bが幅木7の表面を下方へも押圧するのに加えて、裏側の突起部3の下側部が幅木7の上端面を下方へ押しながら(上記図5参照)、幅木7を上記石膏ボード9(およびその裏側の柱13)へ仮止めする。これにより、幅木7は下縁面が床材11上面との間で隙間sを生じることなく取付けられることになる。
ハ)また、この仮止め用具Aを用いて、建具枠ここでは室内扉枠を、例えば柱13に取付ける場合は、図8で示す如くである。
予め両材3a,3bの接合する各側端部を45度の角度で切断しておき、縦材8aと横材8bの各裏面および両側端部に接着剤を塗布し、直角状に突き合わせた状態で取付け場所へ押し当てる。上記図8は建具枠の右上角部の接合部分の取付け状態を示すので、その
直角状の接合部分の外側に、該仮止め用具Aの板状部分1のV形凹欠部2を右斜め上方から係合させ、この状態で板状部分1表面中央の斜め下向きの通孔4aにネジ釘5を通挿して、ドライバー等でねじ込めばよい。
この際、ネジ釘5の柱13への螺装により、該仮止め用具Aは上記と同様に柱13側へ押圧されて仮止めされるが、同時に、該仮止め用具Aには左下方への分力pも加わっている。そのため、ここでは約60度の角度をもつV形凹欠部2が、上記接合部分へ一層深く係合していき、V形凹欠部2の両内側面が接合部分を両側方から締付けて密着させることになる。これにより、上記縦材8aと横材8bの側端部は一層強く直角に強く接合した状態で柱13へ仮止めされる。これは、窓枠体や階段壁面の縦・横の幅木を取付ける場合も同様である。
ニ)本考案に係る仮止め用具Aを用いて、天井材としての石膏ボード10を天井の野縁12等に張付ける場合は、図9で示すとおりである。
まず、天井の側部寄りの石膏ボード10の仮止めでは、この仮止め用具Aを表裏を逆向きにして、側部の柱13の天井寄り位置、詳しくは板状部分2の上側端縁1aが天井の野縁12の下端面との間で、石膏ボード10の厚みより少し大きい間隔をもつ位置に当接させる。そして、ネジ釘5を突出部3の裏端面3a側から、いずれかの通孔4bに通挿し螺装させることで、該仮止め用具Aを柱13に仮止めする。この状態で、1枚目の石膏ボード10の側縁部を、該仮止め用具Aの上側端縁1aと天井の野縁12との間に差し入れて支持させればよい。この状態で該石膏ボード10を天井の野縁12へ接着・ネジ止めすればよい。
そして、該側部寄りの石膏ボード10に隣接する次の石膏ボード10を張付ける前に、仮止め用具Aを表面が天井を向くようにして、先の石膏ボード10の側縁寄りの位置に当てがい、下側を向いた突出部3の裏端面3a側から、いずれかの通孔4bにネジ釘5を通挿し螺装して、先の石膏ボード10の側縁寄りの下面に仮止めする。
次いで、該仮止め具Aの板状部分1の一方の側端部1aと天井の野縁12との間に隙間が生じているので、そこに次の石膏ボード10の側端部を嵌め入れ、スライドさせて先の石膏ボード10に並べて支持させればよい。この状態で該石膏ボード10を天井の野縁12へ接着・ネジ止めすればよく、後はこれを順次に返して張り付けていけばよい。
なお、上記実施例で示した材質・寸法等はそれに限るものでないことは勿論である。
本考案に係る建築材の仮止め用具の実施例を示す斜視図である。 図1で示したものの背面図である。 図1で示したものの中央縦断側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、廻り縁の仮止めに用いた例を示す一部切欠き側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、幅木の仮止めに用いた例を示す一部切欠き側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、厚みが小さい廻り縁の仮止めに用いた例を示す一部切欠き側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、厚みが大きい廻り縁の仮止めに用いた例を示す一部切欠き側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、室内扉枠の直角状接合の仮止めに用いた例を一部切欠き側面図である。 本考案に係る建築材の仮止め用具を、天井材としての石膏ボード張りの仮止め用いた例を一部切欠き側面図である。
符号の説明
A−仮止め用具
1−板状部分
1a−上側端部
1b−下側端部
2−V形状凹欠部
3−突出部
4a−通孔
4b−通孔
4c−通孔
5−止着具,ネジ釘
6−廻り縁
7−幅木
8a−縦材
8b−横材
9−壁材,石膏ボード
10−天井材,石膏ボード
11−床材
12−野縁
13−柱
M−厚さ
m−突出寸法
y−線
p−分力

Claims (1)

  1. 正面から見て少し縦長の板状で、裏側へ湾曲しており、
    板状部分1の長手方向の一側部に、90度より小さい角度のV形凹欠部2を有し、
    裏側の中央位置に、裏端面4が上記板状部分1の上・下の各側端縁1a.1b間を結ぶ線yより少し後方へ突き出る突出部3を形成し、
    かつ、表面中央から突出部3の裏端面3aへ向けて、斜め下向きの通孔4aと、水平状の通孔4bと、斜め上向きの通孔4cとを、止着具5が選択的に通挿可能に形成したことを特徴とする、建築材の仮止め用具。

JP2006008697U 2006-10-25 2006-10-25 建築材の仮止め用具 Expired - Lifetime JP3128404U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006008697U JP3128404U (ja) 2006-10-25 2006-10-25 建築材の仮止め用具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006008697U JP3128404U (ja) 2006-10-25 2006-10-25 建築材の仮止め用具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3128404U true JP3128404U (ja) 2007-01-11

Family

ID=43279437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006008697U Expired - Lifetime JP3128404U (ja) 2006-10-25 2006-10-25 建築材の仮止め用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3128404U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6402415B1 (en) Anchoring biscuit device
JP2001336269A (ja) 留め付け金具
US20070000204A1 (en) Support device for orthogonal mounting of sheet material
JP2009281052A (ja) 巾木の出隅又は入隅コーナー部取付構造。
JP3128404U (ja) 建築材の仮止め用具
JP5570932B2 (ja) 入隅部手摺下地構造
JP5570857B2 (ja) 長尺床材の固定金具
JP5964025B2 (ja) 階段用巾木の取付構造
CA2252016C (en) Method and apparatus for mounting architectural moldings
US20160273567A1 (en) Laterally elongated miter rib
JP2017179732A (ja) 見切り縁役物および見切り縁の施工方法
JP2001012051A (ja) 縦張り外装材のコーナ部材の取付用金具とその取付構造
JP2006312828A (ja) フローリングの固定具
JP5120817B2 (ja) 蹴込み板固定用ブロック
GB2404931A (en) Locating and architectural component and method of installing in a building
JP7479165B2 (ja) 蹴込板の固定構造、蹴込板の施工方法、これらに用いられる蹴込板固定部材および蹴込板
JP6263069B2 (ja) 手摺笠木の上端部固定構造
JP2003278269A (ja) デッキ床の接合用金具及び接合構造
JP4296253B2 (ja) 天井野縁等の取付け金具
KR20160127962A (ko) 콘크리트 벽체 마감재용 고정장치
JPH0711636U (ja) 巾木の取付構造
JPH0230577Y2 (ja)
JP3014383U (ja) 縁枠付きパネルの取付け装置
JPH11141023A (ja) 壁パネルと床パネルとの接合構造及び建物ユニット
JPS62137353A (ja) 建築物の隅部施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131213

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term