JP6263069B2 - 手摺笠木の上端部固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、手摺笠木の上端部固定構造に関し、特に、木製のオープン階段の側部に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、笠木接合面に固定金物を介して固定するための手摺笠木の上端部固定構造に関する。
例えば木造の住宅建築物に設けられる木製の階段は、両側が側壁部によって挟まれた部分に設置されることが多いが、近年、階段の側部が解放された、オープン階段として設置される木製の階段も増えている。木製のオープン階段は、例えば一対の木製のササラ桁に支持させて複数の木製の段板を取り付け、蹴込板を設けることなく、段板の側端部やササラ桁が見える状態とすることによって、開放的で意匠に優れた階段として形成することが可能である(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
また、木製のオープン階段では、開放された側部から人が落下しないように、階段の側部に手摺を設ける必要があるが、オープン階段の手摺は、例えば段板の側端部から立設させた手摺子に支持させて、手摺笠木を取り付けることによって、開放的で意匠に優れた手摺として設けることが可能である。
特開2005−139694号公報 特開2007−32091号公報 特開平11−93368号公報
一方、木製のオープン階段の側部に、手摺子と手摺笠木とからなる手摺を設置するには、手摺が不安定な状態とならないように、手摺笠木の上端部や下端部を、上階の支柱や壁面等に固定したり、下階の床面等に固定することが望ましいが、木製のオープン階段としての意匠性が損なわれないように、手摺笠木として好ましくは木製の笠木を用いる場合には、特に上階の支柱や壁面等による笠木接合面に上端部を固定する作業に、多くの手間を要することになる。
すなわち、オープン階段の手摺笠木は、階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられるものであることから、これの上端部の斜めにカットされた端面接合部を、床部に対して垂直に立設している笠木接合面に、安定した状態で密着させて固定する作業に手間が掛かると共に、手摺笠木の上端部から笠木接合面に向けて打ち込まれる固定ビスや固定釘等の固定部材を、外観上目立たなくするために、手摺笠木の上端部に種々の加工を施す作業に手間が掛かることになる。
また、手摺の端部を壁面に固定する際に、固定金物を用いることで、取り付け強度を高めると共に、外観が損なわれないようにした手摺の取付け構造が開発されているが(例えば、特許文献3参照)、特許文献3の取付け構造によれば、手摺は、壁面に沿って取り付けられるものであるため、特許文献3の取付け構造は、木製のオープン階段の解放された側部に、手摺子に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、床部に対して垂直に立設している笠木接合面に固定するための構造として、そのまま採用することは困難である。
本発明は、木製のオープン階段の側部に、手摺子に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、外観を損なくことなく、且つ多くの手間を要することなく、容易に且つ安定した状態で笠木接合面に固定することのできる手摺笠木の上端部固定構造、及び該固定構造に用いる固定金物を提供することを目的とする。
本発明は、木製のオープン階段の側部に、手摺子に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、床部に対して垂直に立設する笠木接合面に固定金物を介して固定するための手摺笠木の上端部固定構造であって、前記手摺笠木は、平坦な下面部を備えると共に、該平坦な下面部から、階段勾配に90度を加えた角度の凸状角部を挟んで連接する上端接合端面を上端部に備えており、前記固定金物は、前記上端接合端面に接合される端面接合プレート部と、該端面接合プレート部の一辺部に連続して一体として設けられた、略二等辺三角形の断面形状を有する固定基台部とを有しており、該固定基台部の背面部は、前記端面接合プレート部の背面部と面一に設けられていると共に、前記固定基台部の一方の斜面部は、前記端面接合プレート部の正面部と、階段勾配に90度を加えた角度の凹状角部を挟んで連接しており、前記端面接合プレート部には、前記手摺笠木の前記上端部接合端面に向けて固定部材を打ち込むためのプレート部貫通孔が開口形成されていると共に、前記固定基台部には、他方の斜面部から前記笠木接合面に向けて固定部材を打ち込むための基台部貫通孔が開口形成されており、前記手摺笠木の前記凸状角部に前記凹状角部を重ね合わせると共に、前記端面接合プレート部を前記上端部接合端面に密着させることで、前記固定金物を位置決めして、前記プレート部貫通孔に固定部材を打ち込むことにより、前記固定金物を前記上端部接合端面に接合した状態で、前記手摺笠木を、平坦な下面部を下方に配置すると共に、前記固定金物の背面部を前記笠木接合面の所定の固定位置に当接させて、前記固定基台部の前記基台部貫通孔に固定部材を打ち込むことによって、前記手摺笠木の上端部を、前記固定金物を介して前記笠木接合面に固定する手摺笠木の上端部固定構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明の手摺笠木の上端部固定構造は、前記手摺笠木には、前記上端接合端面に、前記固定金物の前記端面接合プレート部と同様の形状となるように前記凸状角部から切削加工を施して形成された、前記端面接合プレート部の厚さと同様の深さのプレート収容掘込み部が設けられており、該プレート収容掘込み部に前記端面接合プレート部を納めた状態で、前記固定金物が前記手摺笠木の前記上端部接合端面に接合されていることが好ましい。
さらに、本発明の手摺笠木の上端部固定構造は、前記固定金物の前記プレート部貫通孔には、前記端面接合プレート部の背面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、前記基台部貫通孔には、前記固定基台部の他方の斜面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、これらの皿穴加工が施された部分に頭部を納めた状態で、前記固定部材が打ち込まれていることが好ましい。
また、本発明は、上記の手摺笠木の上端部固定構造に用いる固定金物であって、前記手摺笠木の前記上端接合端面に接合される端面接合プレート部と、該端面接合プレート部の一辺部に連続して一体として設けられた、略二辺三角形の断面形状を有する固定基台部とを有しており、該固定基台部の背面部は、前記端面接合プレート部の背面部と面一に設けられていると共に、前記固定基台部の一方の斜面部は、前記端面接合プレート部の表面部と、階段勾配に90度を加えた角度の凹状角部を挟んで連接しており、前記端面接合プレート部には、前記手摺笠木の前記上端部接合端面に向けて固定部材を打ち込むためのプレート部貫通孔が形成されていると共に、前記固定基台部には、他方の斜面部から前記笠木接合面に向けて固定部材を打ち込むための基台部貫通孔が形成されている固定金物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の固定金物は、前記固定金物の前記プレート部貫通孔には、前記端面接合プレート部の背面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、前記基台部貫通孔には、前記固定基台部の他方の斜面部に向けて拡径する皿穴加工が施されていることが好ましい。
本発明の手摺笠木の上端部固定構造、又は該固定構造に用いる固定金物によれば、木製のオープン階段の側部に、手摺子に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、外観を損なくことなく、且つ多くの手間を要することなく、容易に且つ安定した状態で笠木接合面に固定することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る手摺笠木の上端部固定構造を用いて形成されたオープン階段の斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る手摺笠木の上端部固定構造を用いて形成されたオープン階段の側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る手摺笠木の上端部固定構造を説明する斜め下方か ら視た斜視図、及び要部拡大斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る手摺笠木の上端部固定構造を説明する手摺笠木の上端部の斜視図である。 固定金物の正面図である。 固定金物の側面図である。 固定金物の背面図である。 図5のA−B−C−D−E−Fに沿った固定金物の断面図である。 上端部固定構造の他の形態を説明する手摺笠木の上端部の斜視図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る手摺笠木の上端部固定構造10(図3参照)は、図1〜図3に示すように、例えば木造の住宅建築物において、一階(下階)の床部21から中二階(中上階)の床部22に昇降するための木製の階段を、オープン階段20として設ける際に、オープン階段20の解放された側部に設置された手摺11の手摺笠木13の上端部13aを、中二階に設けられた手摺壁24の支柱24aの上端部分を笠木接合面18として、接合固定するための構造として採用されたものである。本実施形態の上端部固定構造10は、後述する所定の形状を備える固定金物14を用いることで、木製のオープン階段20としての外観や意匠性を損なうことなく、簡易な構成によって、手摺笠木13の上端部13aを、容易に且つ安定した状態で笠木接合面15に固定することができるようになっている。
そして、本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10は、木製のオープン階段20の側部に、手摺子12に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木13の上端部13aを、床部21,22に対して垂直に立設する、例えば中二階に設けられた手摺壁24の支柱24aの上端部分を笠木接合面18として、固定金物14を介して固定するための固定構造となっている。
図3〜図8に示すように、手摺笠木13は、平坦な下面部13bを備えると共に、この平坦な下面部13bから、階段勾配θ(図2参照)に90度を加えた角度θ’(図4参照)の凸状角部13dを挟んで連接する上端接合端面13cを上端部13aに備えている。固定金物14は、手摺笠木13の上端接合端面13cに接合される端面接合プレート部15と、この端面接合プレート部15の一辺部に連続して一体として設けられた、略二等辺三角形の断面形状を有する固定基台部16とを有しており(図5〜図8参照)、この固定基台部16の背面部16aは、端面接合プレート部15の背面部15aと面一に設けられていると共に、固定基台部16の一方の斜面部16bは、端面接合プレート部15の表面部15bと、階段勾配θに90度を加えた角度θ”の凹状角部14dを挟んで連接している。
固定金物14の端面接合プレート部15には、手摺笠木13の上端部接合端面13cに向けて、固定ビスや固定釘等の固定部材17(図4参照)を打ち込むためのプレート部貫通孔15dが複数開口形成されていると共に、固定基台部16には、他方の斜面部16cから笠木接合面18に向けて固定部材17を打ち込むための基台部貫通孔16dが複数開口形成されている。手摺笠木13の凸状角部13dに凹状角部14dを重ね合わせると共に、端面接合プレート部15を上端部接合端面13cに密着させることで、固定金物14を位置決めして、プレート部貫通孔15dに固定部材17を打ち込むことにより、固定金物14を上端部接合端面13cに接合した状態で(図4参照)、手摺笠木13を、平坦な下面部13bを下方に配置すると共に、固定金物14の背面部15a,16aを笠木接合面18の所定の固定位置に当接させて、固定基台部16の基台部貫通孔16dに固定部材17を打ち込むことによって、手摺笠木13の上端部13aを、固定金物14を介して笠木接合面18に固定するようになっている(図3参照)。
本実施形態では、木製のオープン階段20は、図1及び図2に示すように、一対の木製のササラ桁25に支持させて、複数の木製の段板26を取り付けることにより、段板12の側端部やササラ桁11を見える状態とした、蹴込板のない開放的で意匠性に優れた階段として形成されている。本実施形態では、木製のオープン階段20の一方の側部は、屋内の壁面に隣接して配置されていることで閉塞された状態になっており、他方の側部は解放された状態となっていることから、開放された側の側部から人が落下しないように、開放された側部に沿って、手摺笠木13と手摺子12とからなる手摺11が設けられている。
オープン階段20を構成する一対のササラ桁25は、例えば多数の木材の端材を積層させて、接着剤を介して一体として接合した集成木材からなる。ササラ桁25は、例えば工場加工によって、例えば30〜150mm程度の桁幅方向の厚さを備えると共に、一階の床部21と中二階の床部22との間の段差面となっている突当り壁面の上端部を接合壁面23として、この接合壁面23と一階の床部21との間に、例えば20〜56度程度の傾斜角度θで斜めに架設することが可能な長さを有するように形成されている。また、ササラ桁25は、斜めに架設された際の上端部に、接合壁面23に沿って配置される垂直な接合端面25aを備えると共に、下端部に、一階の床部21に沿って配置される水平な載置端面25bを備えるように形成されている。さらに、ササラ桁25は、斜めに架設された際に、下辺部が、オープン階段20の勾配に沿って直線状に斜めに延設するように形成されると共に、上辺部に、水平段部25cと蹴込み段部25dとからなる階段状の複数の段部を備えるように形成されている。
一対のササラ桁25は、突当り壁面の上端部の接合壁面23に接合端面25aを密着させた状態で、ホゾ加工部や接合金物を介した公知の接合方法によって、上端部が接合壁面23に強固に接合固定されると共に、一階の床部21に載置端面25bを密着させた状態で、ホゾ加工部や接合金物を介した公知の接合方法によって、下端部が床部21に強固に接合固定されることにより、一階の床部21と接合壁面23との間に、互いに平行に延設して安定した状態で取り付けられている。
ササラ桁25に支持させて取り付けられる複数の段板26は、例えば多数の木材の端材を積層させて、接着剤を介して一体として接合した集成木材からなる。段板12は、例えば工場加工によって、例えば30〜60mm程度の厚さを備えると共に、例えば横幅が750〜1000mm程度、縦幅が150〜300mm程度の大きさの、横長矩形の平面形状を有するように形成されている。段板26は、両側の側端部を、一対のササラ桁25の水平段部25cに各々載置することにより支持させて、一対のササラ桁25に跨るようにして取り付けられる。各々の段板26は、例えば両側の側端部の上面にダボ穴を形成し、このダボ穴の内部でササラ桁25の水平段部25cに向けて固定ビス等の固定部材を打ち込み、しかる後にダボ穴を埋木ダボ材で閉塞するといった公知の方法によって、各段部に各々固定することができる。
また、本実施形態では、各段の段板26の解放側の側端部の上面に、手摺11の手摺子12の下端部を係止させるための手摺子係止穴(図示せず)が形成されている。この手摺子係止穴に下端部の係止ピン(図示せず)を係止することで、手摺子12が、オープン階段20の解放側の側部に、手摺笠木13を下方から支持すると共に、各段板26から立設した状態で一列に連設配置されて取り付けられる。
本実施形態では、手摺11を構成する手摺子12は、図1〜図3に示すように、左右一対の立て板12bの上下の端部を平プレート12cによって各々連結することで形成された、略縦長矩形の枠形状を有する本体部12aと、本体部12aの上下の平プレート12cから上方又は下方に垂直に突出して設けられた、上下の取付けロッド部12dとからなる、意匠性に優れた形態を備えている。下方の平プレート12cから下方に突出する下方の取付けロッド部12dの下端部には、上述の係止ピンが、下方に突出して設けられている。手摺子12は、下方の取付けロッド部12dの下端部の係止ピンを、段板26の側端部に形成された手摺子係止穴に挿入係止すると共に、上方の取付けロッド部12dの上端部を、例えば接合金物を介して手摺笠木13の下面部13bに接合固定することによって、手摺笠木13を下方から支持した状態で、各段板26から各々立設して複数取り付けられる。
手摺子12と共に手摺11を構成する手摺笠木13は、本実施形態では、例えば多数の木材の端材を積層させて、接着剤を介して一体として接合した集成木材からなる。手摺笠木13は、例えば工場加工によって、例えば縦横30〜90mm程度の大きさの矩形断面を備えるように形成されていることで、その下面部13bが平坦な面となっていると共に、ササラ桁25と同様の長さを有している。
ここで、手摺笠木13は、少なくとも上端部13aにおいて、下面部13bが平坦な面となっていれば良く、例えば上端部13aよりも下方部分の下面部13bには、手摺子12の上端部を接合する接合金物を納めるための、掘込み凹部等を設けておくこともできる。手摺笠木13の上端部13aは、本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10によって、中二階に設けられた手摺壁24の支柱24aの上端部分による、笠木接合面18に接合固定される。
また、手摺笠木13の下端部13eは、手摺笠木13と同様の集成木材からなる下端部固定ロッド19の上端部に、接着剤等を介して一体として接合されている。これによって、手摺笠木13の下端部13eは、下端部固定ロッド19を介して一階の床部21に固定される。下端部固定ロッド19は、例えば最下段の段板26の先端面に背面部を当接させて、ホゾ加工部や接合金物を介した公知の接合方法によって、下端部を床部21に接合固定することで、手摺笠木13の下端部13eを安定した状態で支持することができるようになっている。
そして、手摺笠木13の上端部13aを笠木接合面18に接合固定するための本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10では、図3及び図4に示すように、手摺笠木13の凸状角部13dに凹状角部14dを重ね合わせると共に、端面接合プレート部15を上端部接合端面13cに密着させることで、固定金物14を位置決めして、プレート部貫通孔15dに固定部材17を打ち込むことにより、固定金物14を上端部接合端面13cに接合する(図4参照)。しかる後に、手摺笠木13を、平坦な下面部13bを下方に配置すると共に、固定金物14の背面部15a,16aを笠木接合面18の所定の固定位置に当接させた状態で、固定基台部16の基台部貫通孔16dに固定部材17を、例えば電動ドライバー27を用いて打ち込むことによって(図3参照)、手摺笠木13の上端部13aを、固定金物14を介して笠木接合面18に容易に固定することができる。
ここで、本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10に用いる固定金物14は、図5〜図8に示すように、例えば金属製や合成樹脂製の成形品であって、手摺笠木13の上端接合端面13cに接合される、縦長矩形の正面形状を有する端面接合プレート部15と、この端面接合プレート部15の一方の短辺部に連続して一体として成形された、略二等辺三角形の断面形状を有する固定基台部16とを有している。
端面接合プレート部15は、例えば1〜6mm程度の厚さの平板形状の部分であって、手摺笠木13の上端部13aの笠木接合面18に納まる大きさとして、これよりも若干小さな、例えば縦幅が60〜120mm程度、横幅が30〜89mm程度の大きさの、縦長矩形の正面形状を有している。端面接合プレート部15には、これの表裏を貫通して、手摺笠木13の上端部接合端面13cに向けて固定ビス等の固定部材17を打ち込むための、プレート部貫通孔15dが3箇所に形成されている。
固定基台部16は、端面接合プレート部15の一方(下方)の短辺部に連続して一体として設けられた、マウンド形状の部分であって、頂部が平坦に面取りされた略二等辺三角形の断面形状を有すると共に、端面接合プレート部15と同様の横幅の、横長矩形の正面形状を有している。固定基台部16における、略二等辺三角形の断面形状の底辺部である背面部16aは、端面接合プレート部15の背面部15aと面一に連続して設けられている。固定基台部16の端面接合プレート部15側の一方の斜面部16bは、端面接合プレート部15の表面部15bと、階段勾配θに90度を加えた角度θ”の凹状角部14dを挟んで、くの字形状に折れ曲がるようにして連接している。固定基台部16には、他方の斜面部16cから笠木接合面18に向けて、固定部材17を打ち込むための基台部貫通孔16dが、好ましくは他方の斜面部16cから垂直な方向に貫通して、左右両側に2箇所に開口形成されている。
また、本実施形態では、固定金物14のプレート部貫通孔15dには、端面接合プレート部15の背面部15aに向けて拡径する皿穴加工が施されていることで、皿穴加工部15eが形成されている(図8参照)。固定金物14の基台部貫通孔16dには、固定基台部16の他方の斜面部16cに向けて拡径する皿穴加工が施されていることで、皿穴加工部16eが形成されている。これらの皿穴加工が施された部分である皿穴加工部15e,16eに、頭部を納めた状態で、固定部材17を各々打ち込むことができるようになっている。
固定金物14と共に本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10を構成する、手摺笠木13の上端接合端面13cは、図4に示すように、手摺笠木13の上端部13aを、平坦な下面部13bに対して、階段勾配に90度を加えた角度θ’で斜めにカットすることで、平坦な下面部13bから、階段勾配に90度を加えた角度θ’の凸状角部13dを挟んで斜めに連接する、平坦な端面として形成されている。上端接合端面13cは、例えば工場加工により手摺笠木13の上端部13aを斜めにカットすることで、精度良く且つ容易に形成することができる。
そして、本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10では、上述のように、手摺笠木13の凸状角部13dに凹状角部14dを重ね合わせると共に、端面接合プレート部15を上端部接合端面13cに密着させることで、固定金物14を位置決めして、プレート部貫通孔15dに固定部材17を打ち込むことにより、固定金物14を上端部接合端面13cに接合する(図4参照)。本実施形態では、手摺笠木13の上端部接合端面13cや固定金物14は、予め工場加工等によって精度良く形成されていることから、固定金物14を位置決めして手摺笠木13の上端部13aに固定する作業を、容易に行うことが可能になる。
また、本実施形態の手摺笠木の上端部固定構造10では、上述のように、上端部13aの固定金物14を取り付けた手摺笠木13を、平坦な下面部13bを下方に配置すると共に、固定金物14の背面部15a,16aを笠木接合面18の所定の固定位置に当接させた状態で、固定基台部16の基台部貫通孔16dに固定部材17を打ち込むことによって、手摺笠木13の上端部13aを、固定金物14を介して笠木接合面18に固定する。
本実施形態では、手摺笠木13の上端接合端面13cは、平坦な下面部13bから、階段勾配θに90度を加えた角度θ’の凸状角部13dを挟んで連接しており、固定金物14の固定基台部16の一方の斜面部16bは、端面接合プレート部15の表面部15bから、階段勾配θに90度を加えた角度θ”の凹状角部14dを挟んで連接しているので、手摺笠木13を所定の階段勾配θとなるように斜めに延設させた状態で、手摺笠木13の上端接合端面13cに取り付けられた固定金物14の背面部15a,16aを、中二階に設けられた手摺壁24の支柱24aの上端部分による笠木接合面18の所定の位置に、容易に密着させて当接させることが可能になる。
また、手摺笠木13の上端部13aの上端接合端面13cを、固定金物14を介して笠木接合面18の所定の位置に当接させた状態では、固定金物14の固定基台部16の、基台部貫通孔16dが形成された他方の斜面部16cは、手摺笠木13の上端接合端面13cの直下部分の、手摺笠木13の下面部13bと笠木接合面18とが鋭角に交差する角部分において、斜め下方に対向させて配置されることになる。この斜め下方に対向させて配置された他方の斜面部16cに開口する基台部貫通孔16dを介して、固定ビス等の固定部材17を、笠木接合面18に向けて、好ましくは斜めに傾斜して取り付けられた手摺笠木13の延設方向又は略延設方向に、容易に打ち込むことが可能になる。基台部貫通孔16dを、他方の斜面部16cからこれと垂直な方向に貫通させて形成しておくことにより、基台部貫通孔16dを介して、固定ビス等の固定部材17を、笠木接合面18に向けて、さらに容易に安定した状態で打ち込むことが可能になる。
さらに、固定部材17が打ち込まれる基台部貫通孔16dが開口する他方の斜面部16cを備える固定基台部16は、笠木接合面18に接合された手摺笠木13の上端接合端面13cの直下部分における、鋭角に交差する手摺笠木13の下面部13bと笠木接合面18との角部分に配置されて、外観上目立たない状他となっており、また固定金物14の端面接合プレート部15は、手摺笠木13の上端接合端面13cによって覆い隠された状態となっているので、固定金物14や固定部材17によって、木製のオープン階段20の意匠性が損なわれるのを、効果的に回避することが可能になる。
これらによって、本実施形態によれば、木製のオープン階段20の側部に、手摺子12に支持させて階段勾配θに沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木13の上端部13aを、外観を損なくことなく、且つ多くの手間を要することなく、容易に且つ安定した状態で笠木接合面18に固定することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の上端部固定構造によって手摺笠木の上端部が固定される木製のオープン階段は、一階(下階)の床部から中二階(中上階)の床部に昇降するための階段である必要は必ずしも無く、一階(下階)の床部から二階(上階)の床部に昇降するためのオープン階段であっても良い。オープン階段は、これの両側の側部に、本発明の上端部固定構造によって手摺笠木の上端部が固定される手摺を設けたものであっても良い。
また、図9に示すように、手摺笠木13の上端接合端面13cに、固定金物14の端面接合プレート部15と同様の凹形状を有するように凸状角部13dから切削加工を施して形成された、端面接合プレート部15の厚さと同様の深さのプレート収容掘込み部13eを設けておき、このプレート収容掘込み部13eに端面接合プレート部15を納めた状態で、固定金物14を手摺笠木13の上端部接合端面13cに接合することもできる。これによって、手摺笠木13の上端部13aを笠木接合面18の所定の位置に固定した状態では、固定金物14の端面接合プレート部15は、その周端面を含めた全体が、手摺笠木13の上端接合端面13cによって覆い隠されることになるので、木製のオープン階段20の意匠性が損なわれるのを、さらに効果的に回避することが可能になる。
10 手摺笠木の上端部固定構造
11 手摺
12 手摺子
13 手摺笠木
13a 上端部
13b 下面部
13c 上端接合端面
13d 凸状角部
13e 下端部
14 固定金物
14d 凹状角部
15 端面接合プレート部
15a 背面部
15b 表面部
5d プレート部貫通孔
15e 皿穴加工部
16 固定基台部
16a 背面部
16b 一方の斜面部
16c 他方の斜面部
16d 基台部貫通孔
16e 皿穴加工部
17 固定部材
18 笠木接合面
19 下端部固定ロッド
20 木製のオープン階段
21 一階(下階)の床部
22 中二階(中上階)の床部
25 ササラ桁
26 段板
θ 階段勾配
θ’,θ” 階段勾配に90度を加えた角度

Claims (5)

  1. 木製のオープン階段の側部に、手摺子に支持させて階段勾配に沿って斜めに傾斜して取り付けられる手摺笠木の上端部を、床部に対して垂直に立設する笠木接合面に固定金物を介して固定するための手摺笠木の上端部固定構造であって、
    前記手摺笠木は、平坦な下面部を備えると共に、該平坦な下面部から、階段勾配に90度を加えた角度の凸状角部を挟んで連接する上端接合端面を上端部に備えており、
    前記固定金物は、前記上端接合端面に接合される端面接合プレート部と、該端面接合プレート部の一辺部に連続して一体として設けられた、略二等辺三角形の断面形状を有する固定基台部とを有しており、該固定基台部の背面部は、前記端面接合プレート部の背面部と面一に設けられていると共に、前記固定基台部の一方の斜面部は、前記端面接合プレート部の正面部と、階段勾配に90度を加えた角度の凹状角部を挟んで連接しており、
    前記端面接合プレート部には、前記手摺笠木の前記上端部接合端面に向けて固定部材を打ち込むためのプレート部貫通孔が開口形成されていると共に、前記固定基台部には、他方の斜面部から前記笠木接合面に向けて固定部材を打ち込むための基台部貫通孔が開口形成されており、
    前記手摺笠木の前記凸状角部に前記凹状角部を重ね合わせると共に、前記端面接合プレート部を前記上端部接合端面に密着させることで、前記固定金物を位置決めして、前記プレート部貫通孔に固定部材を打ち込むことにより、前記固定金物を前記上端部接合端面に接合した状態で、前記手摺笠木を、平坦な下面部を下方に配置すると共に、前記固定金物の背面部を前記笠木接合面の所定の固定位置に当接させて、前記固定基台部の前記基台部貫通孔に固定部材を打ち込むことによって、前記手摺笠木の上端部を、前記固定金物を介して前記笠木接合面に固定する手摺笠木の上端部固定構造。
  2. 前記手摺笠木には、前記上端接合端面に、前記固定金物の前記端面接合プレート部と同様の形状となるように前記凸状角部から切削加工を施して形成された、前記端面接合プレート部の厚さと同様の深さのプレート収容掘込み部が設けられており、該プレート収容掘込み部に前記端面接合プレート部を納めた状態で、前記固定金物が前記手摺笠木の前記上端部接合端面に接合されている請求項1記載の手摺笠木の上端部固定構造。
  3. 前記固定金物の前記プレート部貫通孔には、前記端面接合プレート部の背面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、前記基台部貫通孔には、前記固定基台部の他方の斜面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、これらの皿穴加工が施された部分に頭部を納めた状態で、前記固定部材が打ち込まれている請求項1記載の手摺笠木の上端部固定構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の手摺笠木の上端部固定構造に用いる固定金物であって、
    前記手摺笠木の前記上端接合端面に接合される端面接合プレート部と、該端面接合プレート部の一辺部に連続して一体として設けられた、略二等辺三角形の断面形状を有する固定基台部とを有しており、該固定基台部の背面部は、前記端面接合プレート部の背面部と面一に設けられていると共に、前記固定基台部の一方の斜面部は、前記端面接合プレート部の表面部と、階段勾配に90度を加えた角度の凹状角部を挟んで連接しており、
    前記端面接合プレート部には、前記手摺笠木の前記上端部接合端面に向けて固定部材を打ち込むためのプレート部貫通孔が形成されていると共に、前記固定基台部には、他方の斜面部から前記笠木接合面に向けて固定部材を打ち込むための基台部貫通孔が形成されている固定金物。
  5. 前記固定金物の前記プレート部貫通孔には、前記端面接合プレート部の背面部に向けて拡径する皿穴加工が施されており、前記基台部貫通孔には、前記固定基台部の他方の斜面部に向けて拡径する皿穴加工が施されている請求項4記載の固定金物。
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