JP3127502U - 防風柵およびこれを設置した橋りょう - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支柱3……間に、遮風板4……を揺動自在に横架吊下するとともに、横杆5……を、上記遮風板4……の下側に位置させて、垂下状態の上記遮風板4の下縁に対向するように横架し、上記遮風板4……の揺動を、磁石の磁力によって規制するようにしてなる防風柵。また、この防風柵を設置した橋りょう。
【選択図】 図6
Description
その防風柵は、当然ながら、走行する列車に対する防風効果が高いものが好ましいが、強風の際には、防風柵それ自身の破損が懸念される。
また、防風柵が受ける風荷重は、そのままこれを支持する橋りょうに加わるが、そもそも橋りょうは過大な風荷重に耐えうるものではないから、強風時に、橋りょう側にその耐力を超える荷重が加わらないようなものでなければならない。
この防風板は、風により回転揺動し、適宜風の通り道が形成されるので、これによって、橋桁側に働く風荷重を低減することができるが、逆に、走行中の列車に対する防風効果が不十分になってしまう場合がある。
その蓋は、上縁のヒンジ部に回転バネを取り付けてあり、強風時には、風荷重と回転ばねの抗力とがバランスする位置まで開き、通風させるようになっている。したがって、適宜のバネを用いることにより、所定の風速までは防風効果を奏し、それ以上の強風になったときには上記蓋を開口して通風させ、この防風柵自身の破損を防止し、また床版に働く風荷重を減ずることができる。
また、自動車道路の橋りょうについても、同様に、簡単な構造で経済的な防風柵を設置するのが好ましい。
この防風柵Aは、高さ約4mで、互いに約3mの間隔をおいて立設された複数の支柱3……間に、遮風板4……を上下4段に平行に並べた状態で、それぞれ前面を風上となる側に向けて揺動自在に横架吊下し、また、その各遮風板4の下側に位置させて横杆5……を横架している。
これは、上下方向略中央の位置に前面側に突出する折り目aを形成した扁平な略「へ」字形の縦断面をなす主部4aの一側(上側)に、軸取り付け片4bを折り目bにおいて後面側に折曲して連設し、また、他側(下縁)には、吸引片4cを折り目cにおいて後面側に折曲して連設している主板4’と、上記軸取り付け片4bの前面に、その両端を該主板4’の左右両縁から突出させた状態にして、溶接等により固着した揺動軸4”とからなる。
また、主板4’は、平板状のもの、あるいは曲板状のものとすることも可能である。
上記遮風板4……がその垂下状態(閉状態)のとき、その下縁の吸引片4cが、この横杆5……の上面に(したがってまた上記磁石6……の上面に)、わずかな隙間を空けて近接対向し(図2〜5)、上記磁石6……の磁力により下方へ吸引されるので、その磁力により揺動を規制されるようになっている。
そこで、本実施例の防風柵Aは、上記の磁石6……を、適当な磁力のものを、適当な個数取り付けることで、風速が40m/秒を越えた場合に上記遮風板4……が上記揺動軸4”を中心に揺動して開くように設定している。
開口率(遮風板4の面積に対する全通風口4d……の合計開口面積)は、たとえば20%〜50%程度とすることができる。開口率を高めることにより、遮風板4を軽量化し材料費を低減することができ、また、列車や車両の運行中であっても、その運行に影響ない範囲において、一部の風を通過させ、防風柵A自体および橋りょう2への風荷重を減ずることができる。
その通風孔4d……の開設パターンの選択や、上記磁石5……の選択により、遮風板4……の開き易さ(および閉まり易さ)を調整することができる。
また、遮風板4……の吸引片4cと磁石6……とは、わずかな隙間を空けて近接対向するものとしたが、摺接するようにしても良い。
また、遮風板4……の下縁には吸引片4cを設けず、該遮風板4……の下端面を横杆5……の磁石6……に近接対向させることとしてもよい。
すなわち、この場合、下端に磁石を配設した遮風板を支柱間に揺動自在に横架吊下するとともに、上記支柱間に、横杆を、上記遮風板の下側に、垂下状態の上記遮風板の下縁に対向するように横架する。
一方、一定以上の強風の場合には、磁石5……の吸着力に抗して遮風板4……が開かれるので、防風柵自体の破損が防止されるとともに、橋りょう等の構造物側への風荷重を減じ、その倒壊防止が図れる。
a〜c 折り目
1 鉄道線路
2 橋りょう
3 支柱
3’ 軸受孔
3” 横杆受孔
4 遮風板
4’ 主板
4” 揺動軸
4a 主部
4b 軸取り付け片
4c 吸着片
5 横杆
6 磁石
Claims (11)
- 支柱間に、遮風板を揺動自在に横架吊下するとともに、横杆を、上記遮風板の下側に位置させて、垂下状態の上記遮風板の下縁に対向するように横架し、上記遮風板の揺動を、磁石の磁力によって規制するようにしてなることを特徴とする防風柵。
- 上記横杆が、その上面に磁石を配設していることを特徴とする請求項1記載の防風柵。
- 上記横杆が、その上面に、上記磁石を複数、該横杆の長手方向に所定の間隔をおいて配設していることを特徴とする請求項2記載の防風柵。
- 上記遮風板が、その下縁に磁石を配設していることを特徴とする請求項1記載の防風柵。
- 上記遮風板…が、下縁に吸引片を折曲形成した主板の上部に揺動軸を固着してなるとともに、上記揺動軸において上記支柱間に、揺動自在に横架吊下されていることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の防風柵。
- 上記遮風板が、折り目において折曲されていることを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の防風柵。
- 上記遮風板が、上下方向略中央の位置に前面側に突出する折り目を形成した扁平な略「へ」字形の縦断面をなす主部の上側に、軸取り付け片を折り目において後面側に折曲して連設し、また、下縁に、吸引片を折り目において後面側に折曲して連設した主板と、上記軸取り付け片に、その両端を該主板の左右両縁から突出させた状態にして固着した揺動軸とからなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の防風柵。
- 上記遮風板を複数、上下に平行に並べて上記支柱間に横架吊下するとともに、各遮風板の下側に上記横杆を横架していることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の防風柵。
- 上記遮風板の主板に、複数の通風孔を開設していることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の防風柵。
- 上記通風孔が、上記主板の上部に偏って開設されていることを特徴とする請求9記載の防風柵。
- 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10の防風柵を設置したことを特徴とする橋りょう。
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