JP3125433B2 - 化粧単板シート - Google Patents

化粧単板シート

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JP3125433B2 JP04111490A JP11149092A JP3125433B2 JP 3125433 B2 JP3125433 B2 JP 3125433B2 JP 04111490 A JP04111490 A JP 04111490A JP 11149092 A JP11149092 A JP 11149092A JP 3125433 B2 JP3125433 B2 JP 3125433B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家具、建具の造作部材
の化粧をする目的で、単板シート、プラスチックシー
ト、紙等をラッピング加工方法により、主に棒状材料を
包むように巻いて使用している中で、特に天然木を薄く
スライスして和紙又は不織布により裏打して、予め着色
及び塗装を施した化粧単板シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からラッピング加工に用いる天然木
単板シート(以下単板シートと記す)への着色及び塗料
の塗装は、一般に棒状の基材或いは板状の基材に、単板
シートを貼り合わせた後に行なわれているが、例えば図
4に示すように、棒状基材(40a) に3方又は4方に巻き
つけるように貼られるラッピング加工(木質系棒状材料
等を包むように貼りつける加工方法)においては、貼り
つけた後の形状が立体的な複雑な形状もあり、これに表
面研磨を施して着色や塗装を行なうことは、多くの工
程、特殊な設備、長時間の準備時間等が必要であった。
そこで棒状基材に貼る前の単板シートの状態で着色塗装
を施した化粧単板シート(50)が近年多用されてきてい
る。更に単板シートの塗膜の形成に使用される塗料は紫
外線硬化型塗料が多く使用されていることは公知であ
る。
【0003】しかしながら、図4に示すように、塗装さ
れた単板シートを用いてラッピング加工を行なう場合
に、角部(R) を曲げると可撓性の低い塗料による塗膜を
形成した化粧単板シートは割れが発生することがある。
これらを改善するため軟らかい伸びのある樹脂塗料を使
用する必要があり、従来のアミノアルキド、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ウレタン・ポリエステル樹脂等によ
る塗料では難しく、又、乾燥が遅く作業性を悪くするな
どの理由により紫外線硬化型塗料、例えばウレタンアク
リレート樹脂系の塗料が使用されている。特に単板シー
トをつなぎ合せて長尺の巻取り状にした単板シートで
は、塗装直後に巻き取る必要があるため紫外線硬化型塗
料の使用が一般的に行なわれているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た化粧単板シート(50)は塗料の硬化をするため紫外線の
照射を行うが、この紫外線によって黄変や退色が発生す
る。この理由は、主に単板シートが黄変、退色するもの
であり、着色剤や塗料はそれ自体黄変や退色しにくい材
料を選択することができるが、単板シートにおいてはい
ずれも同じで選択することができない。そこで一般的に
表面を塗装する塗料には、紫外線吸収剤を配合して単板
シートに到達する紫外線の量を減少させる方法が試みら
れているが、紫外線硬化型塗料においては、紫外線吸収
剤の混合は硬化を阻害するため使用することが難しい。
【0005】そこで本発明は紫外線吸収剤を用いても、
紫外線による単板シートの黄変や退色を防ぐとともに紫
外線硬化型塗料の硬化を阻害しない製造方法によって得
られる化粧単板シートを提供することを目的にするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために本
発明は、裏面に裏打紙(11)を貼着した天然木単板シート
(10)の表面に、転写紙(30)により接着剤層(23)及び透明
又は半透明の合成樹脂層(22)を順次積層し、該合成樹脂
層(22)上に紫外線硬化型塗料により塗膜(25)を形成して
なる化粧単板シートであって、前記接着剤層乃至合成樹
脂層のいずれか一方又は両方に、紫外線吸収剤を0.1
%〜3%(重量比)添加したことを特徴とする化粧単板
シート(40)である。
【0007】また、前記合成樹脂層(22)上に印刷により
木目模様の柄層(P) を形成したことを特徴とするもので
ある。
【0008】本発明を詳細に説明すると、化粧単板シー
ト(40)における接着剤層(23)乃至合成樹脂層(22)のいず
れか一方又は両方に、紫外線吸収剤を0.1%〜3%
(重量比)を添加することにより単板シートまで到達す
る紫外線を減少させ、基材である天然木単板シートの黄
変や退色を減少させるとともに防止するものである。
【0009】前記化粧単板シート(40)はラッピング加工
用の化粧単板シートであり、基材である天然木単板シー
ト(10)の厚さは0.25mm以下で、樹種はナラ、チー
ク、クリ、マホガニ、スプルース、メラピー、パイン等
で、又、これらの単板シートに着色を施したものも含ま
れる。
【0010】また、前記合成樹脂層(22)は透明又は半透
明の合成樹脂の単層か又は着色層、木目模様の柄層、パ
ール顔料層、メタリック顔料層等を適宜組合わせた多層
としてもよい。
【0011】本発明に用いる紫外線吸収剤は300nm
〜400nm、特に350nm以下の波長を吸収し無害
な熱エネルギーとして散逸させるものである。この紫外
線吸収剤を前述の接着剤層(23)乃至合成樹脂層(22)のい
ずれか一方又は両方に添加されたものである。前記の紫
外線吸収剤としては、例えば、サリシレート系、ヒドロ
キシベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ジヒドロキシ
ベンゾフェノン系、ベンゾフェノン系、テトラヒドロキ
シベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、修酸アニ
リド誘導系、ヂフェニール・アクリレート系等の有機化
合物を適宜選択することができる。また、添加量は配合
する合成樹脂と紫外線吸収剤により異なるが0.1%〜
3%(重量比)がよい。
【0012】
【作用】本発明は、天然木単板シート(10)の表面に転写
紙(30)により接着剤層(23)、透明又は半透明の合成樹脂
層(22)を順次積層し、該合成樹脂層上に紫外線硬化型塗
料により塗膜(25)を形成してなる化粧単板シートの、前
記接着剤層乃至合成樹脂層のいずれか一方又は両方に紫
外線吸収剤を添加することにより、紫外線によって基材
である天然木単板シート(10)の黄変や退色を防ぐととも
に、紫外線吸収剤を接着剤層乃至合成樹脂層のいずれか
一方又は両方に添加することで、紫外線硬化型塗料への
紫外線照射で塗料の硬化を阻害することがない。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図に基づき詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施例による化粧単板シートの積
層構成を示す側面図である。
【0014】本実施例に用いた単板シート(10)は、ナラ
材をスライスして得た0.2mm厚の天然木単板シート
であり、裏面にはビニルウレタン系接着剤(11)により目
付量23g/m2 のポリエステル不織布を裏打紙(11)と
して貼ったものである。一方単板シート表面は#180
の研磨紙により素地研磨(単板の表面を研磨して平滑面
にする研磨)をしておく。
【0015】次に転写紙(30)は図2に示すように、厚さ
0.025mmの2軸延伸ポリエステルフィルム(20)上
に、アクリル系樹脂をトルエンに溶解し、更に、紫外線
吸収剤として、共同薬品(株)製、商品名バイオソーブ
(Visorb)90をアクリル樹脂溶液に対して0.3%(重
量比)添加した剥離ニスを塗布乾燥して厚さ0.01m
mの剥離層(21)を積層して、この上に同じアクリル系樹
脂による半透明で茶色に着色した合成樹脂層(22)を0.
005mm程度の厚さに積層する。この着色した合成樹
脂層(22)上に紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商品名
バイオソーブ(visorb)90)を固型分比で0.3%添加
したアクリルポリオール樹脂とポリイソシアネート樹脂
を酢酸エチルで溶解した接着剤(23)を、乾燥時0.01
mmの厚さになるように塗工し、熱風乾燥して転写紙(3
0)としたものである。
【0016】次に熱風乾燥した転写紙(30)を直に、前記
天然木単板シート(10)表面に重ね表面温度100℃の金
属ロールとシリコンゴムロールにより線圧10kg/c
mの圧力で加圧貼り合わせた後に、2軸延伸ポリエステ
ルフィルム(20)を剥離することで接着剤層(23)、合成樹
脂層(22)が天然木単板シート(10)上に積層される。
【0017】次に前記転写紙(30)により積層した合成樹
脂層(22)上に、ウレタンアクリレート系樹脂による紫外
線硬化型塗料を0.01mmの厚さに塗工後、紫外線を
照射し硬化させ塗膜(25)を形成して化粧単板シート(40)
を得たものである。
【0018】<比較例1>本発明の製造方法による化粧
単板シート(図1を参照)と製造方法は同じで紫外線吸
収剤(共同薬品(株)製、商品名バイオソーブ(visorb)
90)を添加しない化粧単板シートをブランク試料とし
て、紫外線照射により化粧単板シートの変色度合を比較
した。比較結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1の結果から紫外線吸収剤を使用した化
粧単板シートは、ブランク試料と比較して変色度が少な
い。また、ブランク試料の色変化は主にL* *
* (色差式)における「b* 」が増加するもので、単板
シートが紫外線の照射により黄変したことを示すもので
あり、単板シート上に形成する樹脂組成物の耐光性を向
上させるだけでは得られない効果である。
【0021】
【発明の効果】本発明は、天然木単板シートと最上層に
塗装形成した紫外線硬化型塗料による塗膜との間に接着
剤層及び合成樹脂層を積層して、これに紫外線吸収剤を
添加することにより紫外線の照射による紫外線硬化型塗
料の硬化をさまたげず、天然木単板シートの耐光性向上
を同時に実現した化粧単板シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるラッピング加工用の化
粧単板シートの積層構成を示す側面図である。
【図2】転写紙の積層構成の一例を示す説明図である。
【図3】本発明による化粧単板シートの他の一例を示す
説明図である。
【図4】棒状基材に化粧単板シートをラッピング加工し
た一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 …天然木単板シート 11 …裏打紙 20 …ポリエステルフィルム 21 …剥離ニス 22 …紫外線吸収剤入り合成樹脂層 23 …紫外線吸収剤入り接着剤層 25 …紫外線硬化型塗料による塗膜 30 …転写紙 40 …化粧単板シート 40a…棒状基材 50 …ラッピング加工した化粧単板シート R …角部 P …柄層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−39808(JP,A) 特開 平2−58571(JP,A) 特開 平1−123670(JP,A) 特開 昭58−84707(JP,A) 特開 昭54−146181(JP,A) 特開 昭53−65377(JP,A) 特開 昭62−160238(JP,A) 実開 平4−27025(JP,U) 実開 昭60−150218(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B27D 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏面に裏打紙を貼着した天然木単板シート
    の表面に、転写紙により接着剤層及び透明又は半透明の
    合成樹脂層を順次積層し、該合成樹脂層上に紫外線硬化
    型塗料により塗膜を形成してなる化粧単板シートであっ
    て、前記接着剤層乃至合成樹脂層のいずれか一方又は両
    方に紫外線吸収剤を添加したことを特徴とする化粧単板
    シート。
  2. 【請求項2】前記接着剤層乃至合成樹脂層のいずれか一
    方又は両方に、紫外線吸収剤を0.1%〜3%添加した
    ことを特徴とする請求項1に記載の化粧単板化粧シー
    ト。
  3. 【請求項3】前記合成樹脂層上に、印刷により木目模様
    の柄層を形成したことを特徴とする請求項1に記載の化
    粧単板シート。
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