JP4319717B2 - Vカット加工適性を有する化粧板 - Google Patents

Vカット加工適性を有する化粧板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種家具類や建築内装材等に用いられる化粧シートを用いたVカット加工適性を有する化粧板において、撥液剤とトップコート塗料により良好な凹凸模様を有する化粧シートを用いたVカット加工適性を有する化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、撥液作用のある絵柄層を印刷した後、この絵柄層上にトップコート塗料を塗布し、このトップコート塗料を前記絵柄層の表面のみはじかせて硬化し、表面上に凹凸模様を形成した化粧シートが知られている。
【0003】
しかしながら、上記の化粧シートにおいて、基材シートに紙質系シートを用いたものは、撥液性のあるインキおよび合成樹脂塗料が基材シートに吸収される割合が大きくなるので、撥液効果が減少され凹凸の段差が小さくなるものである。そのため撥液効果を大きくするために合成樹脂塗料を厚く塗布する方法も考えられるが、撥液が充分に行われず、撥液剤を含む模様の上に合成樹脂塗料が残り凹凸の段差が小さくなってしまう。また、基材シートの加工性が劣るため、Vカット、ラッピング等の2次加工で基材シートが破れ加工部から剥離し易いという問題があった。
【0004】
上記の欠点を解決するために、基材シートに着色ポリエステル樹脂フイルムを用いたものが提案されている。そうすることによって、撥液性のあるインキおよび合成樹脂塗料が基材シートへ吸収されることもなく、撥液も十分に行われ立体効果の優れたものとなり、また、基材シートの加工性にも優れるためVカット、ラッピング等の2次加工で基材シートが破れ加工部から剥離し易いという問題も解決されたが、撥液性インキ部の加工性が弱く、Vカット等の2次加工で撥液性インキ部に割れが発生したり、さらに経時により基材シート層から剥離するという問題が生じることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、絵柄模様に同調した凹部の深い凹凸模様を有する意匠性、および、Vカット等の2次加工性にも優れた化粧シートを用いたVカット加工適性を有する化粧板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の解決手段は、木質基板に接着剤を介して貼着された基材シートからなるVカット加工適性を有する化粧板であって、前記基材シートが、着色剤を含有した隠蔽性を有する二軸延伸ポリエステル樹脂フイルムからなり、前記木質基板との反対面に着色下地層を有する絵柄模様層と、該絵柄模様層上に撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキによる導管模様を形成する撥液絵柄層を形成した後、その上面に前記撥液絵柄層によりはじかれる性質を有する透明インキを用いてトップコート層を施すことにより、前記撥液絵柄層を形成した部分の前記トップコート層がはじかれて凹状部を形成した化粧シートであり、前記絵柄模様層がニトロセルロース・アルキッド系樹脂からなり、前記撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキがアミノ樹脂とアルキッド樹脂を混合したアミノアルキッド樹脂からなり、該混合比率がアミノ樹脂100重量部に対してアルキッド樹脂が150〜200重量部の範囲からなり、前記トップコート層がポリオール化合物とイソシアネート化合物とからなるウレタン系樹脂で形成したことを特徴とするVカット加工適性を有する化粧板とすることである。この構成とすることにより、撥液絵柄層がアルキッド樹脂を含むことにより、印刷塗膜に柔軟性が付与できた。また基材シートが着色剤を含有したポリエステル樹脂フイルムからなることにより、強度、耐熱性、特に耐熱寸法安定性に優れるので、印刷時やトップコート層硬化時にもシートの寸法が安定しており非常に意匠性の高い化粧シートとすることが可能である。
【0007】
また、前記熱硬化性樹脂インキがアミノ樹脂とアルキッド樹脂を混合したアミノアルキッド樹脂からなり、該混合比率がアミノ樹脂100重量部に対してアルキッド樹脂が150〜200重量部の範囲からなることを特徴とするものである。こうすることにより、撥液絵柄層を形成するインキに伸びと柔軟性が付与され、また、撥液絵柄層とトップコート層との密着性が良好となるため、Vカット等の2次加工性にも優れた化粧シートとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明のVカット加工適性を有する化粧板に用いる化粧シートの実施例の積層構成を示す断面図であり、1は化粧シート、2は着色ポリエステル樹脂フイルム、3は着色下地層、4は絵柄模様層、は撥液絵柄層、はトップコート層をそれぞれ表している。
【0009】
本発明に用いる化粧シート1の構成は図1に示すように、着色ポリエステル樹脂フイルム2の表面に通常インキにより、木目絵柄を形成する着色下地層3および絵柄模様層4を設け、その上面に撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキにより木目導管絵柄を形成する撥液絵柄層を設け、次いで前記撥液絵柄層を含む全面に透明インキを塗装し、撥液絵柄層によりはじかれたトップコート層を形成したのものであり、その特徴は、該撥液絵柄層を構成する撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキがアルキッド樹脂を含むことにより、アミン樹脂に比べ、柔軟性、およびトップコート層との密着性を向上させることになり、Vカット加工、ラッピング加工等の2次加工適性に優れたものとしたことである。
【0010】
本発明に用いる着色ポリエステル樹脂フイルム2とは、いわゆる押出口金から溶融押し出されたフイルムであって、通常、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフイルムであり、ジカルボン酸とグリコールとから縮重合によって得られたポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられ、またグリコールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。具体的には例えばポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどが挙げられる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0011】
本発明において、着色ポリエステル樹脂フイルム2には、顔料および/または染料を配合されていることが必要である。顔料としては、無機顔料と有機顔料とに分類することができ、無機顔料としては、酸化チタン白、亜鉛華、鉛白、がーボンブラック、弁柄、朱、黄鉛、群青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロメートなどが挙げられる。有機顔料としては、フタロシアニン系、ジオキサジン系、アントラキノン系などの顔料で代表的なものとして、キナクリドン、ウォッチアングレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。また染料としては、天然染料と合成染料に分類することができ、天然染料としては、インジゴ(藍)等が代表される。合成染料としては、アゾ染料、インジゴイド染料、硫化染料、ニトロ染料、ニトロソ染料等が挙げられる。これらの顔料および染料は、1種または2種以上併用して使用することができ、耐光性に優れ、基材シートに隠蔽性を持たすようにするためには、無機顔料が最適である。
【0012】
また、必要によって着色ポリエステル樹脂フイルム2に表面処理を施す、いわゆるコーティングにより、印刷インキの密着性を向上させるためのプライマー処理、あるいは裏面基板との接着のためのプライマーを設けてもよいものである。着色ポリエステル樹脂フイルム2の厚みとしては20〜100μm、コストおよび使用上の取扱の良さから40〜50μmが好ましいものである。
【0013】
また、着色ポリエステル樹脂フイルム2の上面には、必要により着色下地層3及び、例えば、オーク、チーク、ウォルナット等の柾目、板目状の木目模様を現出する絵柄模様層4を通常インキによりグラビア印刷によって形成されており、これら通常インキによる着色下地層3および絵柄模様層4を形成するインキとしては、従来のセルロース系、塩−酢ビ系、アクリル系、アクリルポリオール系のバインダー用樹脂を利用したものが用いられ、木目の「照り」を良く表現できるようにするためには、パール顔料や金属粉などの光輝性顔料を添加したものが好ましい。
【0014】
撥液性を有する撥液絵柄層は、表面のトップコート層をはじかせるために、ワックス、シリコーン、フッ素化合物などの撥液剤を含む印刷インキを用いて設けられる。木目導管の場合、その印刷インキにはマット剤等を使用して、トップコート樹脂より艶消しにしたほうが、実際の凹凸だけでなく、より立体感が得られる。また、撥液絵柄層でのはじき性を良くするために、撥液剤を表面に浮きださせることから、硬化が速い熱硬化型の印刷インキを用いることが好ましいものである。
【0015】
本発明に用いる化粧シート1に施される撥液絵柄層としては、化粧シート1の表面に好ましい意匠性を現出すると共に、耐溶剤性、耐汚染性、耐油性等の化学的性質、および加工性、密着性等の物理的性質に優れた性能を備えていることが望ましく、ベヒクルとして使用する樹脂は、アルキッド樹脂を含むものであり、尿素樹脂又はメラミン樹脂の初期生成物に変性アルキッド樹脂を加えた尿素アルキッド樹脂、メラミンアルキッド樹脂等のアミノアルキッド系樹脂が挙げられる。
【0016】
アミノ樹脂は熱硬化性樹脂であり、単独で加熱乾燥させた塗膜は硬くてもろく、且つ付着性に乏しい。このアミノ樹脂にアルキッド樹脂を組み合わせて加熱すると、アルキッド樹脂の遊離のカルボキシル基がアミノ樹脂自身の縮合を促進し、かつまたアルキッド樹脂中の水酸基と共縮合反応を行い、架橋構造をとり、硬く、可撓性、付着性、耐水性、対アルカリ性の優れたアミノアルキッド樹脂が得られる。
【0017】
アミノ樹脂としては、アミノ基(−NH2 )などの含窒素化合物をホルムアルデヒドと反応して得られる樹脂で、尿素、メラミンが代表的な原料でアミノ基にホルムアルデヒドが付加してメチロール化合物を生じ、メチロール化合物が縮合して高分子になる。インキ用樹脂としては、ブタノールなどでエーテル化した樹脂が使われるが、単独で使用されることは殆どなく、通常はアルキッド樹脂などの架橋用樹脂として用いられる。メラミン樹脂は尿素樹脂に比べて、硬化温度が低く、塗膜の硬度、光沢、耐侯性、耐水性、耐溶剤性が優れているのでアミノアルキッド樹脂インキのビヒクルとしては、メラミン樹脂が好ましく用いられる。
【0018】
また、アルキッド樹脂は、多価アルコールと多塩基酸との縮合反応で得られる樹脂で、例えば、多価アルコールとして、エチレン、プロピレン、ブタン、ヘキサンの各ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンのトリオール、ペンタエリスリトールのテトラオール等が、多塩基酸として高級脂肪酸のマレイン酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸等の二塩基酸が用いられ、さらに、これらの生成物を油、脂肪酸、ロジン酸などで変性し、多種多様な性質を有する変性アルキッド樹脂とすることができる。そして、変性油の種類、および油長等の異なるものが考えられるが、本発明においては、可塑化が主な目的となるので、適当に未反応の水酸基が残されている短油または中油性の不乾性油変性アルキッド、半乾性油変性アルキッド樹脂が、アミノ樹脂として用いるブチル化メラミン樹脂との相溶性の点からも好ましい。アミノ樹脂に対するアルキッド樹脂の混合比率は要求される性能によって違うが、アミノ樹脂100重量部に対して、100〜200重量部の添加が好ましいものである。アルキッド樹脂の添加量が100重量部未満の場合、撥液絵柄層を形成するインキ層の伸びが不足し、Vカット等の2次加工性に劣ってくるものであり、また、200重量部を超える場合、撥液剤を表面に浮きださせる効果が弱く、表面外観の凹凸感に劣るものとなり、また撥液絵柄層の耐溶剤性に劣るものとなる。
【0019】
本発明の化粧シート1の撥液絵柄層に含まれる撥液物質は、該撥液物質を含んだ模様層表面の臨界表面張力が透明樹脂層を形成するために塗布するワニスの表面張力の値より小さくなるものを使用する。例えば、ワックス、シリコーン、フッ素化合物などがある。ワックスとしては、パラフィン、木蝋、蜜蝋などの天然から得られるものや、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成物質などを使用できる。また、シリコーンとしては、末端基にC−S11、C−S12、C−S13を単独又は、混合で1個以上をもつ化合物であって、オイル、ゴム、樹脂、界面活性剤の形状をとるものが使える。フッ素化合物としては、末端基にC−F1、C−F2、C−F3をもつ化合物で、単独又は、混合で1個以上をもつ化合物であって、オイル、ゴム、樹脂、界面活性剤の性状をとるものを使える。その添加量はインキ組成物中に該組成物に対して4〜10重量%混入するのが好ましく、添加量が多いと撥液絵柄層の印刷適性が劣ってき、添加量が少ないとトップコート層を形成する透明インキが弾かなくなる。
【0020】
また、撥液絵柄層はその部分が凹部で有るように見るものにより強く感じさせるためにトップコート層よりも艶消し度の高いインキを用いて設けることが好ましく、天然木の導管の色調に近づけるためカーボンブラック等の着色顔料を添加したインキを用いることが好ましいものである。
【0021】
本発明のトップコート層は、該トップコート層を形成する樹脂ワニスの表面張力の値が、上記撥液物質を含んだ模様層の臨界表面張力の値より大きくなるものを使用すればよく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などよりなる通常の樹脂ワニスを用途に応じて使用することができる。ここで、常温または熱硬化性樹脂としては、エポキシ化合物とアミン系硬化剤とからなるエポキシ樹脂、ポリオール化合物とイソシアネート化合物とからなるウレタン系樹脂等が使用できる。また、トップコート層には、シリカ、プラスチックビーズなどの無機および/又は有機系の微粒子を艶消し剤及び表面強化剤として添加してもよい。
【0022】
本発明の化粧シートを用いて化粧板を製造するには、上記で得られた化粧シートの、絵柄層を設けていない面に酢酸ビニル樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂などの接着剤を使用して、合板、MDF、パーチクルボード等の基板に接着積層するものである。さらに、この化粧板の製造において、化粧シートと基板との接着を強固にするために、化粧シートの裏面に予めポリエステル樹脂などのプライマー層を設けてもよいものである。
【0023】
実施例1〜6
厚さ50μmの着色ポリエステル樹脂フイルム(ダイヤホイル(株)製、Z−210)の表面にニトロセルロース・アルキッド系樹脂からなるインキを使用して着色ベタインキ層と木目模様絵柄層をグラビア印刷し、次いで、表1に示した組成比で混練した撥液剤を含有するインキを用いてグラビア輪転印刷機にて、木目模様絵柄層に同調した木目導管模様層を設け、150℃、20秒間の加熱により、溶剤を除去するとともに、撥液剤を含有するインキ樹脂を硬化する。さらにその印刷面全面にポリエステルポリオール系樹脂よりなる透明塗料(ザ・インクテック(株)製、DAISEC)を10g/m2 (ドライ)塗布して、170℃で20秒間の加熱により硬化させ、木目模様絵柄層に同調した凹状導管模様を有する化粧シートを作製した。
【0024】
上記の実施例で得られた各化粧シートを厚さ2.7mmのMDFにエチレン−酢酸ビニル系接着剤を用いて貼合せ化粧板を作製した。
そして、得られた化粧板について、表面外観の目視検査、耐溶剤性試験及びVカット試験を行い、その結果を表1にまとめて示した。
(1)Vカット試験
得られた化粧板の裏面から、Vカット切削機を用いてVカット加工を行った。この際、シート裏面からVカットの最深部頂点までの距離を0μmとし、20℃の雰囲気中に24時間放置した後、Vカット面に接着剤を塗布し、折り曲げてセロハンテープで固定して折り曲げた外側の化粧シート角面を次の判定基準に従い評価した。
◎:0%、 ○:0〜5%、 △:5〜10%、 ×:10%以上
(2)表面外観
各試験片の表面を目視で観察し、表面の凹凸感を次の判定基準に従い評価した。
○:良い、 △:やや劣る、 ×:劣る
(3)耐溶剤性試験
ガーゼにメチルエチルケトンを浸し、指にこのガーゼを巻き付けて試験片の表面を20回ラビングを行い表面状態を観察し、次の判定基準に従い評価した。
◎:変化無し、 ○:若干艶変化あり、 △:艶変化あり
【0025】
【表1】
Figure 0004319717
上記結果より、インキ樹脂としてアミノ樹脂100重量部に対しアルキッド樹脂を100〜200重量部混合したアミノアルキッド樹脂を用いて設けてものが、Vカット加工性、表面外観、耐溶剤性ともに良好な成績を示している。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のVカット加工適性を有する化粧板に用いる化粧シートは、撥液絵柄層が硬化の速いアミノアルキッド樹脂からなるため、撥液剤を表面に浮きださすことが容易となり、撥液効果が大きく立体感に優れた意匠性を発現する。また基材シートが着色剤を含有したポリエステル樹脂フイルムからなることにより、強度、耐熱性、特に耐熱寸法安定性に優れるので、印刷時やトップコート層硬化時にもシートの寸法が安定しており非常に意匠性の高い化粧シートとすることが可能であり、Vカット、ラッピング等の2次加工性にも優れ、燃焼等により容易に廃棄処理のできる化粧シートとなる。
【0027】
さらに、撥液絵柄層を形成するインキ樹脂を、混合比率がアミノ樹脂100重量部に対しアルキッド樹脂が100〜200重量部の範囲からなるアミノアルキッド樹脂とすることで、撥液絵柄層を形成するインキに伸びと柔軟性が付与され、また、撥液絵柄層とトップコート層との密着性が良好となるため、Vカット等の2次加工性にも優れた化粧シートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のVカット加工適性を有する化粧板に用いる化粧シートの実施例の積層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート
2 着色ポリエステル樹脂フイルム
3 着色下地層
4 絵柄模様層
撥液絵柄層
トップコート層

Claims (1)

  1. 木質基板に接着剤を介して貼着された基材シートからなるVカット加工適性を有する化粧板であって、前記基材シートが、着色剤を含有した隠蔽性を有する二軸延伸ポリエステル樹脂フイルムからなり、前記木質基板との反対面に着色下地層を有する絵柄模様層と、該絵柄模様層上に撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキによる導管模様を形成する撥液絵柄層を形成した後、その上面に前記撥液絵柄層によりはじかれる性質を有する透明インキを用いてトップコート層を施すことにより、前記撥液絵柄層を形成した部分の前記トップコート層がはじかれて凹状部を形成した化粧シートであり、前記絵柄模様層がニトロセルロース・アルキッド系樹脂からなり、前記撥液剤を含む熱硬化性樹脂インキがアミノ樹脂とアルキッド樹脂を混合したアミノアルキッド樹脂からなり、該混合比率がアミノ樹脂100重量部に対してアルキッド樹脂が150〜200重量部の範囲からなり、前記トップコート層がポリオール化合物とイソシアネート化合物とからなるウレタン系樹脂で形成したことを特徴とするVカット加工適性を有する化粧板。
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