JP3124093B2 - 渦流式ポンプ - Google Patents
渦流式ポンプInfo
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- JP3124093B2 JP3124093B2 JP03347335A JP34733591A JP3124093B2 JP 3124093 B2 JP3124093 B2 JP 3124093B2 JP 03347335 A JP03347335 A JP 03347335A JP 34733591 A JP34733591 A JP 34733591A JP 3124093 B2 JP3124093 B2 JP 3124093B2
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- Japan
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- housing
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- casing
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- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハウジングまたはケ
ーシングと羽根車との間の僅かな隙間からの空気漏れを
防止するための渦流式ポンプの改良に関するものであ
る。
ーシングと羽根車との間の僅かな隙間からの空気漏れを
防止するための渦流式ポンプの改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】渦流式ポンプはいろいろの用途に使用さ
れているが、中でも近年は、自動車の排気ガスの浄化の
ために、内燃機関の二次空気供給装置などに多用される
ようになってきた。以下本発明は自動車の内燃機関の二
次空気供給装置に用いられる渦流式ポンプを例にとって
説明するが、本発明はこの二次空気供給装置に限定され
るものではない。自動車は排気ガス中のHCやCOを低
減させることが法律上義務付けられており、酸化触媒等
の触媒コンバータが排気管の一部に設けられているが、
一般的にHCやCOの浄化機能は排気ガス温度が低いほ
ど発揮されにくい。このため適正量の空気を導入するこ
とによって浄化能力を向上させることができる。そこ
で、二次空気供給装置に種々の改良を加えることによっ
て浄化能力を向上させる工夫が行われてきた。特に二次
空気供給装置に渦流式ポンプを用いることによって大き
な効果が得られることが分かった。
れているが、中でも近年は、自動車の排気ガスの浄化の
ために、内燃機関の二次空気供給装置などに多用される
ようになってきた。以下本発明は自動車の内燃機関の二
次空気供給装置に用いられる渦流式ポンプを例にとって
説明するが、本発明はこの二次空気供給装置に限定され
るものではない。自動車は排気ガス中のHCやCOを低
減させることが法律上義務付けられており、酸化触媒等
の触媒コンバータが排気管の一部に設けられているが、
一般的にHCやCOの浄化機能は排気ガス温度が低いほ
ど発揮されにくい。このため適正量の空気を導入するこ
とによって浄化能力を向上させることができる。そこ
で、二次空気供給装置に種々の改良を加えることによっ
て浄化能力を向上させる工夫が行われてきた。特に二次
空気供給装置に渦流式ポンプを用いることによって大き
な効果が得られることが分かった。
【0003】以下に図面を用いて自動車の内燃機関の二
次空気供給装置について詳述する。図9は、一般に使用
される改良された二次空気供給装置のシステム図であ
る。エアクリーナ2を通過した空気は、エアフローセン
サ6により検量されエンジン出力用スロットルバルブが
内蔵されたスロットルボデイ7を通って、サージタンク
8に入り、吸気マニホールド9を介して内燃機関本体1
0に吸気される。内燃機関本体10を駆動した排気は、
排気マニホールド4を介して2個の触媒コンバータ3を
通って排気マフラ11より排出される。一方エアクリー
ナ2には二次空気導入管1が接続されている。二次空気
導入管1には、モータ18が直結された電動ポンプ13
と、逆止弁15、および分配弁16が接続されている。
そして分配弁16から1つは排気マニホールド4に、他
は排気マフラ11側の触媒コンバータ3にそれぞれ連結
している。尚モータ18は、検出装置17からのデータ
を処理するコンピュータ12の指令信号で駆動され、バ
ッテリー19を備えた駆動ユニット14が接続されてい
る。
次空気供給装置について詳述する。図9は、一般に使用
される改良された二次空気供給装置のシステム図であ
る。エアクリーナ2を通過した空気は、エアフローセン
サ6により検量されエンジン出力用スロットルバルブが
内蔵されたスロットルボデイ7を通って、サージタンク
8に入り、吸気マニホールド9を介して内燃機関本体1
0に吸気される。内燃機関本体10を駆動した排気は、
排気マニホールド4を介して2個の触媒コンバータ3を
通って排気マフラ11より排出される。一方エアクリー
ナ2には二次空気導入管1が接続されている。二次空気
導入管1には、モータ18が直結された電動ポンプ13
と、逆止弁15、および分配弁16が接続されている。
そして分配弁16から1つは排気マニホールド4に、他
は排気マフラ11側の触媒コンバータ3にそれぞれ連結
している。尚モータ18は、検出装置17からのデータ
を処理するコンピュータ12の指令信号で駆動され、バ
ッテリー19を備えた駆動ユニット14が接続されてい
る。
【0004】簡単に動作を説明する。エアクリーナ2か
ら送り出された空気は内燃機関本体10に送られ、排気
マニホールド4へ排気ガスが送出される。一方、検出装
置17で検出された排ガス温度やポンプ圧、水温、回転
数、ブースト圧などを演算するコンピュータ12の指令
信号で電動ポンプ13の駆動を制御し、エアクリーナ2
からの新しい空気を電動ポンプ13から適正な流量で吐
出される。この空気を排気マニホールド4を介しあるい
は直接に複数の触媒コンバータ3に供給して、触媒コン
バータ3の機能を向上させるようになっている。
ら送り出された空気は内燃機関本体10に送られ、排気
マニホールド4へ排気ガスが送出される。一方、検出装
置17で検出された排ガス温度やポンプ圧、水温、回転
数、ブースト圧などを演算するコンピュータ12の指令
信号で電動ポンプ13の駆動を制御し、エアクリーナ2
からの新しい空気を電動ポンプ13から適正な流量で吐
出される。この空気を排気マニホールド4を介しあるい
は直接に複数の触媒コンバータ3に供給して、触媒コン
バータ3の機能を向上させるようになっている。
【0005】ところで従来は、上記のモータ18を含む
電動ポンプ13には図10に示すような渦流式ポンプが
用いられていた。図10は従来の渦流式ポンプの断面図
であり、図11は羽根車の斜視図である。まずモータ部
の構成は次のようである。モータ18はケース20の中
に本体が収納されている。モータ18の回転体の中心と
なる鉄心21の両端には出力軸23が設けられている。
そして出力軸23は、ケース20に固定されたベアリン
グ22と後述のハウジングに固定されたベアリング22
とに軸支されている。この鉄心21の周りにはアーマチ
ャコイル24が形成され、更にその周囲には界磁コイル
25が巻かれている。鉄心21と一方の出力軸23との
間には、整流子26が設けられている。この整流子26
の周りにはブラシ27が形成されている。
電動ポンプ13には図10に示すような渦流式ポンプが
用いられていた。図10は従来の渦流式ポンプの断面図
であり、図11は羽根車の斜視図である。まずモータ部
の構成は次のようである。モータ18はケース20の中
に本体が収納されている。モータ18の回転体の中心と
なる鉄心21の両端には出力軸23が設けられている。
そして出力軸23は、ケース20に固定されたベアリン
グ22と後述のハウジングに固定されたベアリング22
とに軸支されている。この鉄心21の周りにはアーマチ
ャコイル24が形成され、更にその周囲には界磁コイル
25が巻かれている。鉄心21と一方の出力軸23との
間には、整流子26が設けられている。この整流子26
の周りにはブラシ27が形成されている。
【0006】ポンプ部の構成は次のようである。モータ
18の出力軸23には、羽根車28がナット29によっ
て固定されている。羽根車28の外周には全周に図11
に見るような切り欠き溝30が、断面的に見て両面に形
成されている。この羽根車28はモータ側に設けられた
ハウジング31と、反対側のケーシング32とにより覆
われ且つ空気の逃げを防いでいる。ハウジング31には
前述のベアリング22が固定されるとともに、羽根車2
8の切り欠き溝30に対応した位置に風路33が形成さ
れている。またケーシング32には、エアクリーナ2か
らの空気を矢印37方向に吸い込むための吸入ニップル
34と、羽根車により高圧にされた空気を矢印38方向
に吐出するための排気ニップル35、および羽根車28
の切り欠き溝30に対応した位置に風路36が形成され
ている。尚、羽根車28の側面とハウジング31及びケ
ーシング32の内面であるシール面39および40との
間には、羽根車28を回転させるためにわずかな隙間4
1が形成されている。
18の出力軸23には、羽根車28がナット29によっ
て固定されている。羽根車28の外周には全周に図11
に見るような切り欠き溝30が、断面的に見て両面に形
成されている。この羽根車28はモータ側に設けられた
ハウジング31と、反対側のケーシング32とにより覆
われ且つ空気の逃げを防いでいる。ハウジング31には
前述のベアリング22が固定されるとともに、羽根車2
8の切り欠き溝30に対応した位置に風路33が形成さ
れている。またケーシング32には、エアクリーナ2か
らの空気を矢印37方向に吸い込むための吸入ニップル
34と、羽根車により高圧にされた空気を矢印38方向
に吐出するための排気ニップル35、および羽根車28
の切り欠き溝30に対応した位置に風路36が形成され
ている。尚、羽根車28の側面とハウジング31及びケ
ーシング32の内面であるシール面39および40との
間には、羽根車28を回転させるためにわずかな隙間4
1が形成されている。
【0007】作用を説明する。モータ18は、アーマチ
ャコイル24や界磁コイル25と鉄心21、および整流
子26とブラシ27との関係で周知の作用により鉄心2
1が回転する。これによって鉄心21と一体の出力軸2
3が回転し、ナット29で固定された羽根車28が回転
させられる。この時、吸入ニップル34より吸い込まれ
た空気は、羽根車28の切り欠き溝30に入り込んで共
に回転し、次第に高圧にされて、排気ニップル35より
排出される。そして分配弁16より複数の触媒コンバー
タ3に供給される。このため触媒コンバータ3には新し
い高圧の空気が送り込まれるため、触媒コンバータ3は
HCやCOをより良く燃焼させてHCやCOを低減させ
排気マフラ11より排出させる。故に、電動ポンプ13
は触媒コンバータ3の機能を向上させるよう働く。
ャコイル24や界磁コイル25と鉄心21、および整流
子26とブラシ27との関係で周知の作用により鉄心2
1が回転する。これによって鉄心21と一体の出力軸2
3が回転し、ナット29で固定された羽根車28が回転
させられる。この時、吸入ニップル34より吸い込まれ
た空気は、羽根車28の切り欠き溝30に入り込んで共
に回転し、次第に高圧にされて、排気ニップル35より
排出される。そして分配弁16より複数の触媒コンバー
タ3に供給される。このため触媒コンバータ3には新し
い高圧の空気が送り込まれるため、触媒コンバータ3は
HCやCOをより良く燃焼させてHCやCOを低減させ
排気マフラ11より排出させる。故に、電動ポンプ13
は触媒コンバータ3の機能を向上させるよう働く。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】渦流式ポンプは上記の
ような効果を有するものであるが、従来の渦流式ポンプ
の構造は以上のように構成されているので、羽根車28
のサイドクリアランスである、羽根車28とハウジング
31やケーシング32のシール部39および40との間
に形成された隙間41が、渦流式ポンプの性能に大きく
関係する。この隙間41は狭ければ狭いほど性能が向上
するが、狭くするためには、非常に厳しい部品精度の管
理と組み立て精度が要求される。従って隙間41を狭く
することは、生産性が大変悪くなり、ひいてはコストア
ップの大きな要因となってしまう。
ような効果を有するものであるが、従来の渦流式ポンプ
の構造は以上のように構成されているので、羽根車28
のサイドクリアランスである、羽根車28とハウジング
31やケーシング32のシール部39および40との間
に形成された隙間41が、渦流式ポンプの性能に大きく
関係する。この隙間41は狭ければ狭いほど性能が向上
するが、狭くするためには、非常に厳しい部品精度の管
理と組み立て精度が要求される。従って隙間41を狭く
することは、生産性が大変悪くなり、ひいてはコストア
ップの大きな要因となってしまう。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたもので、部品精度や組み立て精度のアップ
によるコストアップをさせること無く、従来の隙間制度
であっても、性能を大きく向上させることのできる渦流
式ポンプの構造を提供することを目的としている。
めに成されたもので、部品精度や組み立て精度のアップ
によるコストアップをさせること無く、従来の隙間制度
であっても、性能を大きく向上させることのできる渦流
式ポンプの構造を提供することを目的としている。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 この発明に関わる 請求項
1記載の渦流式ポンプは、モータと、羽根車と、ハウジ
ングと、吸入ニップルや排気ニップルが形成されたケー
シングより構成されていて、前記のハウジングと前記の
ケーシングのシール面にリング状の溝を設けるととも
に、この溝の中に、ゴムなどの弾性体を挟み込む形で、
羽根車の側面に当接するように、樹脂などからなるリン
グ状のシール部材を挿入したものである。
1記載の渦流式ポンプは、モータと、羽根車と、ハウジ
ングと、吸入ニップルや排気ニップルが形成されたケー
シングより構成されていて、前記のハウジングと前記の
ケーシングのシール面にリング状の溝を設けるととも
に、この溝の中に、ゴムなどの弾性体を挟み込む形で、
羽根車の側面に当接するように、樹脂などからなるリン
グ状のシール部材を挿入したものである。
【0012】また請求項2記載の渦流式ポンプは、モー
タと、羽根車と、ハウジングと、吸入ニップルと排気ニ
ップルが形成されたケーシングより構成されていて、前
記のハウジングと前記のケーシングのシール面にリング
状の溝を設け、このリング状の溝の少なくとも一部に風
路と連通する圧力導入穴を設けるとともに、前述の溝の
中に、樹脂などからなるリング状のシール部材を挿入し
た構成を有するものである。
タと、羽根車と、ハウジングと、吸入ニップルと排気ニ
ップルが形成されたケーシングより構成されていて、前
記のハウジングと前記のケーシングのシール面にリング
状の溝を設け、このリング状の溝の少なくとも一部に風
路と連通する圧力導入穴を設けるとともに、前述の溝の
中に、樹脂などからなるリング状のシール部材を挿入し
た構成を有するものである。
【0013】
【0014】
【作用】 この発明に係わる 請求項1記載の渦流式ポンプ
は、リング状の溝の中の弾性体とシール部材の作用で、
シール面を通る空気の逃げを遮断するようにして、シー
ル面の隙間を狭くしたのと同じ効果を上げるようにした
ものである。
は、リング状の溝の中の弾性体とシール部材の作用で、
シール面を通る空気の逃げを遮断するようにして、シー
ル面の隙間を狭くしたのと同じ効果を上げるようにした
ものである。
【0015】また請求項2記載の渦流ポンプは、羽根車
の回転によって高圧とされた空気を、圧力導入穴よりシ
ール部材の上に送風してシール部材を羽根車の側面に押
し付けて空気の逃げを遮断し、シール面の隙間を狭くし
たのと同じ効果を上げるものである。
の回転によって高圧とされた空気を、圧力導入穴よりシ
ール部材の上に送風してシール部材を羽根車の側面に押
し付けて空気の逃げを遮断し、シール面の隙間を狭くし
たのと同じ効果を上げるものである。
【0016】
【実施例】以下この発明の実施例を図に基づいて説明す
る。本実施例で説明する渦流式ポンプは図9の電動ポン
プ13のところに使用することができる。図1は本発明
の周辺技術の一例を示す渦流式ポンプの要部断面図であ
り、図2はシール部の部分断面図である。尚図9や図1
0と同一要素については同一の符号を用いて説明を省略
する。モータの出力軸23には、その外周に吸入された
空気を回転させるための切り欠き溝51が形成された羽
根車50が、ナット29によって固定されている。この
羽根車50はハウジング52とケーシング53とにより
覆われて空気の逃げを防いでいる。また、羽根車50の
切り欠き溝51に対応した位置には、ハウジング52側
の風路54と、ケーシング53側の風路55が設けられ
ている。そしてケーシング53には、エアクリーナ2か
らの空気を吸入するための吸入ニップル56と、高圧に
した空気を吐出するための排気ニップル57が形成され
ている。また、羽根車50の側面とハウジング52及び
ケーシング53の内面であるシール面58及び59に
は、わずかな隙間60が形成されている。
る。本実施例で説明する渦流式ポンプは図9の電動ポン
プ13のところに使用することができる。図1は本発明
の周辺技術の一例を示す渦流式ポンプの要部断面図であ
り、図2はシール部の部分断面図である。尚図9や図1
0と同一要素については同一の符号を用いて説明を省略
する。モータの出力軸23には、その外周に吸入された
空気を回転させるための切り欠き溝51が形成された羽
根車50が、ナット29によって固定されている。この
羽根車50はハウジング52とケーシング53とにより
覆われて空気の逃げを防いでいる。また、羽根車50の
切り欠き溝51に対応した位置には、ハウジング52側
の風路54と、ケーシング53側の風路55が設けられ
ている。そしてケーシング53には、エアクリーナ2か
らの空気を吸入するための吸入ニップル56と、高圧に
した空気を吐出するための排気ニップル57が形成され
ている。また、羽根車50の側面とハウジング52及び
ケーシング53の内面であるシール面58及び59に
は、わずかな隙間60が形成されている。
【0017】以上の構成は図9や図10のポンプの構成
とほぼ同じであるが、本発明ではシール面58及び59
に工夫が成されている。すなわち図2のように、羽根車
50の側面には凹部61が設けられている。そして、ハ
ウジング52のシール部58には羽根車50の凹部61
に対応する位置に、隙間60と僅かな間隙をもって係合
する凸部62が形成されている。同様に、ケーシング5
3のシール面59には羽根車50の凹部61に対応する
位置に、隙間60の幅よりも大きい高さの凸部63が形
成されている。尚、凹部と凸部との関係は上記の実施例
に限るものではなく、ハウジングやケーシングの方に凹
部を形成し、羽根車に凸部を形成するなど、いろいろの
組み合わせが可能である。
とほぼ同じであるが、本発明ではシール面58及び59
に工夫が成されている。すなわち図2のように、羽根車
50の側面には凹部61が設けられている。そして、ハ
ウジング52のシール部58には羽根車50の凹部61
に対応する位置に、隙間60と僅かな間隙をもって係合
する凸部62が形成されている。同様に、ケーシング5
3のシール面59には羽根車50の凹部61に対応する
位置に、隙間60の幅よりも大きい高さの凸部63が形
成されている。尚、凹部と凸部との関係は上記の実施例
に限るものではなく、ハウジングやケーシングの方に凹
部を形成し、羽根車に凸部を形成するなど、いろいろの
組み合わせが可能である。
【0018】この作用を図を用いて説明する。吸入ニッ
プル56より吸い込まれた空気は、羽根車50の切り欠
き溝51に入り込んで共に回転し、次第に高圧にされて
排気ニップル57より排出される。この時、高圧にされ
るべき空気の一部は矢印64のように、シール面58、
59の隙間60方向へ入り込む。従来はこの入り込んだ
空気は点線の矢印65で示すように奥の方まで入り込ん
でいたが、本実施例では凸部62と63に遮られて低圧
側の方への空気の逃げを防止することができる。したが
って空気の圧力の低下を防ぐことが可能となり、渦流式
ポンプの性能を大いに向上させることができた。
プル56より吸い込まれた空気は、羽根車50の切り欠
き溝51に入り込んで共に回転し、次第に高圧にされて
排気ニップル57より排出される。この時、高圧にされ
るべき空気の一部は矢印64のように、シール面58、
59の隙間60方向へ入り込む。従来はこの入り込んだ
空気は点線の矢印65で示すように奥の方まで入り込ん
でいたが、本実施例では凸部62と63に遮られて低圧
側の方への空気の逃げを防止することができる。したが
って空気の圧力の低下を防ぐことが可能となり、渦流式
ポンプの性能を大いに向上させることができた。
【0019】図3は本発明の第一実施例を示す渦流ポン
プの要部断面図であり、図4はシール部の部分断面図で
ある。本実施例では、ハウジング70のシール面71
と、ケーシング72のシール面73とに、それぞれリン
グ状溝74、75を設けている。ケーシング72にはも
ちろん吸入ニップル78と排気ニップル79とが形成さ
れている。羽根車28は、図10で示す従来と同じ羽根
車を使用している。そして、ハウジング70とケーシン
グ72のシール面71、73に形成されたリング状溝7
4と75の中には、樹脂などからなるリング状のシール
部材76を挿入している。更にリング状溝74と75の
中には、このシール部材76を羽根車28の側面に当接
させるのに、ゴムなどの弾性体77を挟み込んでいる。
この弾性体77の働きは、羽根車28への当接がシール
部材76のみを当接させるだけでも良いが、シール部材
76が次第に磨耗してくるとシールの役目が半減するた
めに、弾性体77で押し付けるためのものである。
プの要部断面図であり、図4はシール部の部分断面図で
ある。本実施例では、ハウジング70のシール面71
と、ケーシング72のシール面73とに、それぞれリン
グ状溝74、75を設けている。ケーシング72にはも
ちろん吸入ニップル78と排気ニップル79とが形成さ
れている。羽根車28は、図10で示す従来と同じ羽根
車を使用している。そして、ハウジング70とケーシン
グ72のシール面71、73に形成されたリング状溝7
4と75の中には、樹脂などからなるリング状のシール
部材76を挿入している。更にリング状溝74と75の
中には、このシール部材76を羽根車28の側面に当接
させるのに、ゴムなどの弾性体77を挟み込んでいる。
この弾性体77の働きは、羽根車28への当接がシール
部材76のみを当接させるだけでも良いが、シール部材
76が次第に磨耗してくるとシールの役目が半減するた
めに、弾性体77で押し付けるためのものである。
【0020】図5は本発明の第二実施例を示すハウジン
グ側のシール部の部分断面図であり、図6は渦流式ポン
プの平面慨略図である。本実施例は第一実施例の改良例
である。ハウジング81のシール面82にはリング状溝
83を設けている。ハウジング81のシール面82に形
成されたリング状溝83の中には、樹脂などからなるリ
ング状のシール部材84が挿入されている。そしてシー
ル部材84を羽根車28の側面に当接させるために高圧
の空気を利用する。すなわち、高圧の空気を有している
排気ニップル79のところに風路86と連通する圧力導
入穴85を設けている。この圧力導入穴85よりシール
部材84の上方に、図5の矢印87のように高圧の空気
を送り込むようになっている。この高圧の空気によって
シール部材84を羽根車28の側面に押圧している。従
って、この実施例によれば第一実施例の弾性体77を用
いる必要がなく、常にポンプの作動状態で安定したシー
ル圧を与えることができる。図ではハウジング側につい
てのみ説明しているが、ケーシング側についても全く同
様である。
グ側のシール部の部分断面図であり、図6は渦流式ポン
プの平面慨略図である。本実施例は第一実施例の改良例
である。ハウジング81のシール面82にはリング状溝
83を設けている。ハウジング81のシール面82に形
成されたリング状溝83の中には、樹脂などからなるリ
ング状のシール部材84が挿入されている。そしてシー
ル部材84を羽根車28の側面に当接させるために高圧
の空気を利用する。すなわち、高圧の空気を有している
排気ニップル79のところに風路86と連通する圧力導
入穴85を設けている。この圧力導入穴85よりシール
部材84の上方に、図5の矢印87のように高圧の空気
を送り込むようになっている。この高圧の空気によって
シール部材84を羽根車28の側面に押圧している。従
って、この実施例によれば第一実施例の弾性体77を用
いる必要がなく、常にポンプの作動状態で安定したシー
ル圧を与えることができる。図ではハウジング側につい
てのみ説明しているが、ケーシング側についても全く同
様である。
【0021】図7は本発明の第三実施例を示すハウジン
グ側のシール部の部分断面図であり、図8は渦流ポンプ
の平面慨略図である。本実施例は第二実施例の改良例で
ある。ハウジング90のシール面91にはリング状溝9
2が設けられ、このリング状溝92の中には、樹脂など
からなるリング状のシール部材84が挿入されている。
そしてシール部材84を羽根車28の側面に当接させる
ために、高圧の空気を有している排気ニップル79と吸
入ニップル78の中間に、風路93と連通する図7に示
すような切り欠き状の圧力導入穴94を設けている。こ
の圧力導入穴94よりシール部材84へ矢印95のよう
に高圧の空気を送り込むことによって、シール部材84
を羽根車28の側面に押圧している。本図でもハウジン
グ側についてのみ説明しているが、ケーシング側につい
ても全く同様である。
グ側のシール部の部分断面図であり、図8は渦流ポンプ
の平面慨略図である。本実施例は第二実施例の改良例で
ある。ハウジング90のシール面91にはリング状溝9
2が設けられ、このリング状溝92の中には、樹脂など
からなるリング状のシール部材84が挿入されている。
そしてシール部材84を羽根車28の側面に当接させる
ために、高圧の空気を有している排気ニップル79と吸
入ニップル78の中間に、風路93と連通する図7に示
すような切り欠き状の圧力導入穴94を設けている。こ
の圧力導入穴94よりシール部材84へ矢印95のよう
に高圧の空気を送り込むことによって、シール部材84
を羽根車28の側面に押圧している。本図でもハウジン
グ側についてのみ説明しているが、ケーシング側につい
ても全く同様である。
【0022】第一実施例から第三実施例までの作用を簡
単に説明する。吸入ニップル78より吸入された空気
は、羽根車28の切り欠き溝30で次第に高圧にされ、
一定圧になると排気ニップル79より排出される。この
時、空気の一部は矢印64のようにシール部の隙間60
方向へ入り込む(図2参照)が、本実施例では弾性体7
7や、圧力導入穴85や94より導いた高圧空気で押圧
された凹部内のシール部材76、84、に遮られて、低
圧側の方への空気の逃げを防止することができる。従っ
て空気の圧力の低下を防ぐことが可能となった。
単に説明する。吸入ニップル78より吸入された空気
は、羽根車28の切り欠き溝30で次第に高圧にされ、
一定圧になると排気ニップル79より排出される。この
時、空気の一部は矢印64のようにシール部の隙間60
方向へ入り込む(図2参照)が、本実施例では弾性体7
7や、圧力導入穴85や94より導いた高圧空気で押圧
された凹部内のシール部材76、84、に遮られて、低
圧側の方への空気の逃げを防止することができる。従っ
て空気の圧力の低下を防ぐことが可能となった。
【0023】
【発明の効果】以上のように、請求項1および2に記載
の発明によれば、シール部材が、高圧の空気を低圧側へ
逃げることを防いでいるため、ポンプの効率の低下を防
止することができるとともに、この効率低下の防止を、
高精度の部品加工や組み立て精度の管理を必要としない
ため、コストアップとなることも無く、非常に簡単な構
成で渦流式ポンプを提供できると言う大きな効果を達成
することができた。
の発明によれば、シール部材が、高圧の空気を低圧側へ
逃げることを防いでいるため、ポンプの効率の低下を防
止することができるとともに、この効率低下の防止を、
高精度の部品加工や組み立て精度の管理を必要としない
ため、コストアップとなることも無く、非常に簡単な構
成で渦流式ポンプを提供できると言う大きな効果を達成
することができた。
【図1】本発明の周辺技術の一例を示す渦流式ポンプの
要部断面図である。
要部断面図である。
【図2】図1のシール部の部分断面図である。
【図3】本発明の第一実施例を示す渦流式ポンプの要部
断面図である。
断面図である。
【図4】図3のシール部の部分断面図である。
【図5】本発明の第二実施例を示すハウジング側のシー
ル部の部分断面図である。
ル部の部分断面図である。
【図6】図5に示す渦流式ポンプの平面慨略図である。
【図7】本発明の第三実施例を示すハウジング側のシー
ル部の部分断面図である。
ル部の部分断面図である。
【図8】図7に示す渦流式ポンプの平面慨略図である。
【図9】一般に使用される改良された二次空気供給装置
のシステム図である。
のシステム図である。
【図10】従来の渦流式ポンプの断面図である。
【図11】従来の羽根車の斜視図である。
28、50 羽根車 51 切り欠き溝 52、70、81、90 ハウジング 53、72 ケーシング 54、55、86、93 風路 56、78 吸入ニップル 57、79 排気ニップル 58、59、71、73、82、91 シール面 60 隙間 61 凹部 62、63 凸部 74、75、83、92 リング状溝 76、84 シール部材 77 弾性体 85、94 圧力導入穴
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−113089(JP,A) 実開 昭51−148707(JP,U) 実開 平1−102498(JP,U) 実開 昭62−98796(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 23/00
Claims (2)
- 【請求項1】 モータと、このモータにより回転させら
れる羽根車と、この羽根車を収納するハウジングと、こ
のハウジングを覆い吸入ニップルと排気ニップルとが形
成されたケーシングより構成された渦流式ポンプにおい
て、前記ハウジングと前記ケーシングのシール面にリン
グ状の溝を設けるとともに、この溝の中に、ゴムなどの
弾性体を挟み込む形で、前記羽根車の側面に当接するよ
うな、樹脂などからなるリング状のシール部材を挿入し
たことを特徴とする渦流式ポンプ。 - 【請求項2】 モータと、このモータにより回転させら
れる羽根車と、この羽根車を収納するハウジングと、こ
のハウジングを覆い吸入ニップルと排気ニップルとが形
成されたケーシングより構成された渦流式ポンプにおい
て、前記ハウジングと前記ケーシングのシール面にリン
グ状の溝を設け、このリング状の溝の少なくとも一部に
風路と連通する圧力導入穴を設けるとともに、前記溝の
中に、樹脂などからなるリング状のシール部材を挿入し
て、前記圧力導入穴からの空気によってシール部材を前
記羽根車の側面に当接させたことを特徴とする渦流式ポ
ンプ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03347335A JP3124093B2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 渦流式ポンプ |
DE4244458A DE4244458A1 (en) | 1991-12-27 | 1992-12-23 | Electric pump supplying by=pass air to vehicle catalytic converters - circulates air inside motor case for cooling of motor, and has noise absorbers in air suction port |
ITRM920927A IT1256815B (it) | 1991-12-27 | 1992-12-24 | Pompa a vortice. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03347335A JP3124093B2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 渦流式ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05180189A JPH05180189A (ja) | 1993-07-20 |
JP3124093B2 true JP3124093B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=18389531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03347335A Expired - Fee Related JP3124093B2 (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 渦流式ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3124093B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103256256A (zh) * | 2013-06-06 | 2013-08-21 | 江苏大学 | 一种机床冷却泵 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2301415A1 (en) * | 1999-04-19 | 2000-10-19 | Capstone Turbine Corporation | Helical flow compressor/turbine permanent magnet motor/generator |
CN102758797A (zh) * | 2012-07-11 | 2012-10-31 | 孙立生 | 一种电动燃油泵 |
CN110080866A (zh) * | 2019-05-31 | 2019-08-02 | 重庆大江动力设备制造有限公司 | 一种用于发电机组上的减排装置 |
DE102019120410A1 (de) * | 2019-07-29 | 2021-02-04 | Schwäbische Hüttenwerke Automotive GmbH | Fördervorrichtung mit einem Seitenkanal- oder Peripheralgebläse |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP03347335A patent/JP3124093B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103256256A (zh) * | 2013-06-06 | 2013-08-21 | 江苏大学 | 一种机床冷却泵 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05180189A (ja) | 1993-07-20 |
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