JP3123986U - コイルリフターの旋回装置 - Google Patents

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亨 津山
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Abstract

【課題】.コイルを吊り上げた状態でコイルリフターを旋回させる旋回装置において、コイルリフターを180度旋回可能とする。
【解決手段】コイルリフターの旋回装置において、吊部11の固定歯車14に第一の固定穴40a,40bと第二の固定穴41a,41bとを設け、これらのいずれかを選択的に用いてドッグ37a,37bを取り付ける。第一の取付穴に取り付けたときは、基準位置から本体が吊部に対して左右各方向に角度α(90度<α<180度)旋回したときにリミットスイッチ36a,36bが該旋回位置を検出して自動停止させ、第二の取付穴に取り付けたときは、左方向に180度以上の角度β旋回したときに同リミットスイッチが該旋回位置を検出して自動停止させる。すなわち、取付穴の選択により180度旋回が可能となる。
【選択図】図5

Description

本考案は、圧延薄鋼板などの金属薄板のコイルを該コイルの内径空間に爪を挿入係止して吊り上げるコイルリフターに関し、より詳しくは、コイルを吊り上げた状態でコイルリフターを旋回させるための旋回装置に関する。
コイルリフターは、たとえば下記特許文献1,2に知られるように、一対の垂直アームが本体に対して水平方向に開閉可能に接続され、これら一対の垂直アームを互いに近接させる方向に相対移動させることにより、各垂直アームの下端から内向きに突出する爪をコイルの内径空間に挿入係止させ、この状態を維持してコイルを吊り上げる構成を採用している。
特許第2611060号公報 特許第3703213号公報
コイルリフターの一つの典型的な用途は、トラックで倉庫などに搬入されてきたコイルをトラックの荷台から降ろすことにある。この場合、上記のようにしてコイルリフターの爪をコイルの内径空間に挿入係止した状態でクレーンなどにより吊り上げ、トラックの荷台から吊り降ろして倉庫内の所定場所に所定の方向に並べて保管する。この際、トラックの向きや倉庫内で保管するコイルの向きによっては、コイルを吊り上げた状態でコイルリフターを旋回させる必要が生ずる。
このような要請に応えるため、従来のコイルリフターは、クレーンフックを係止する吊部を本体に対して回転可能とする旋回装置を備えている(たとえば特許文献1の図1に符号32で示されるもの)。この旋回装置としては、たとえば、吊部の下端に歯車を一体に固定すると共に該固定歯車に噛み合うピニオンギアを本体に設け、該ピニオンギアを減速機付モータで駆動回転することにより吊部を旋回させる構成が採用されている。
ところで、この旋回装置は、コイルリフターの正面センターを中心として左右に各々180度旋回させることができるように構成することが理想であるが、後述するように、ドッグやリミットスイッチの配置などの関係から、実際には左右に各々150度程度旋回可能とする構成が採用されている。このため、コイルをコイルリフターで吊り上げた後に180度旋回させなければならないような場合に、その要請に対して効率的且つ安全に応えることができなかった。
したがって、本考案が解決しようとする課題は、コイルを吊り上げた状態でコイルリフターを旋回させる旋回装置において、コイルリフターを180度旋回させることを可能にすると共に該180度旋回時に自動停止する手段を付加して作業効率および安全性を高めることにある。
上記課題を解決するため、請求項1にかかる本考案は、クレーンフックを係止する吊部と、吊部に対して旋回可能に連結される本体と、本体に対して水平方向に開閉可能な一対のアームとを備え、閉じたアームの先端の爪をコイルの内径空間に挿入係止した状態でコイルを吊り上げるコイルリフターにおいて、本体を吊部に対して旋回可能とする旋回装置が、本体と吊部のいずれか一方に設けられる旋回位置インジケータと、本体と吊部の他方に設けられて旋回位置インジケータとの共働により本体が吊部に対して所定位置にあるときを基準位置として該基準位置から特定の位置まで旋回したことを検知する検知手段とを有してなり、前記旋回位置インジケータは本体と吊部のいずれか一方に同心状に異なる位置に設けられた第一および第二の取付穴のいずれかに選択的に取付可能であり、第一の取付穴に取り付けたときは本体が基準位置から左右各方向に角度α(90度<α<180度)旋回した位置が検知手段により検知されるまで旋回可能であり、第二の取付穴に取り付けたときは本体が基準位置から左右いずれか一方向に角度β(180度<β<360度)旋回した位置が検知手段により検知されるまで旋回可能であることを特徴とする。
請求項2にかかる本考案は、請求項1記載のコイルリフターの旋回装置において、検知手段による検知信号に基づいて旋回を停止させる制御手段をさらに備え、旋回位置インジケータが第一の取付穴に取り付けられたときは本体が基準位置から左右各方向に角度α(90度<α<180度)旋回した位置で旋回停止し、第二の取付穴に取り付けられたときは本体が基準位置から左右いずれか一方向に角度β(180度<β<360度)旋回した位置で旋回停止することを特徴とする。
請求項3にかかる本考案は、請求項1または2記載のコイルリフターの旋回装置において、旋回位置インジケータが吊部と一体である回転体に形成された第一または第二の取付穴に取り付けられた一対のドッグであり、検知手段が本体側に該ドッグ位置に応じて配置された一対のリミットスイッチであることを特徴とする。
請求項4にかかる本考案は、請求項1ないし3のいずれか記載のコイルリフターの旋回装置において、本体と吊部のいずれか一方に旋回中心から90度間隔に設けられる90度旋回位置インジケータと、本体と吊部の他方に設けられて90度旋回位置インジケータとの共働により本体が吊部に対して所定位置にあるときを基準位置として該基準位置から90度または180度旋回したことを検知する90度旋回検知手段とをさらに有してなることを特徴とする。
請求項5にかかる本考案は、請求項4記載のコイルリフターの旋回装置において、90度旋回位置インジケータが吊部と一体である回転体に旋回中心から90度間隔で設けられた取付穴に各々取り付けられた4個のドッグであり、90度旋回位置検知手段が本体側に配置された1個のリミットスイッチであることを特徴とする。
請求項6にかかる本考案は、請求項5記載のコイルリフターの旋回装置において、前記制御手段は、リミットスイッチによる検知信号に基づいて基準位置からの90度旋回位置または180度旋回位置で旋回停止するように制御することを特徴とする。
請求項7にかかる本考案は、請求項1ないし6のいずれか記載のコイルリフターの旋回装置において、前記基準位置からの旋回方向を示す旋回方向確認手段が設けられることを特徴とする。
本考案によれば、旋回位置インジケータ取付のための取付穴として第一および第二の取付穴を設けておき、第一の取付穴に取り付けたときには左右いずれの方向にも角度α(90度<α<180度)旋回可能である、第二の取付穴に取り付けたときには本体が基準位置から左右いずれか一方向に180度以上の角度βに旋回可能であるので、コイルリフターを用いた作業の多様なニーズに応えることができ、特に180度旋回が必要な場合に対応することができる。
また、角度αまたは角度βの旋回位置を検知して自動停止させることができるので、クレーンオペレータや地上作業員が目視で旋回状況を確認しながら所望位置で旋回を停止させる操作を行う必要がなくなり、作業効率および安全性が向上する。
また、コイルリフターが基準位置から左右いずれかの方向に90度旋回したときに該位置で自動停止するように制御することができるので、90度旋回が必要とされる場合にも対応することができる。
図1ないし図3は本考案の一実施形態によるコイルリフター10を示す。このコイルリフター10は、クレーンフック1を係止する吊部11と、吊部11に対して旋回可能に連結された本体20とを有する。
吊部11は、一対の垂直板12,12間に掛け渡された水平軸13を有し、この水平軸13にクレーンフック1を係止可能としている。一対の垂直板12,12の下端には固定歯車14が固着されているが、その大半は本体20の上端に取り付けられた歯車カバー21に被覆されていて、わずかにその一部がコイルリフター10の後方で露出しているにすぎない(図3参照)。固定歯車14は、ボス15を介して回転軸16と一体である。
本体20はハウジング22を有し、その上端に上記歯車カバー21が固着されている。ハウジング22にはネジスクリュー23が収容されている。ネジスクリュー23は固定歯車14の回転軸16と同軸であり、且つ、回転軸16に対して互いに相対回転可能に連結されている。すなわち、回転軸16は、ハウジング22の上端に固定された上端部材46の中心孔(符号なし)を通り、その下端に固定したリング部材17にネジスクリュー23の上端を受け入れている。符号47は、固定歯車14が後述のモータ33、減速機34およびピニオンギア35により回転したときに、これと一体である回転軸16が本体20に対して回転することを許容するためのベアリングであり、符号48は、後述の第一モータボックス31内のモータおよび減速機によるネジスクリュー23の回転を、回転軸16を含む吊部12に対して許容するためのベアリングである。
また、ハウジング22の中間部において、ネジスクリュー23と噛み合う雌ネジ部25がハウジング22内を上下移動可能に収容されていて、この雌ネジ部25に一対の第一リンク26,26および一対の第二リンク27,27が各々枢軸(符号なし)で回転自在に連結されている。第一リンク26,26および第二リンク27,27の先端にはアーム28,28が連結され、これらアーム28,28の先端には内向きに突出する爪29,29が収納可能に設けられている。第二リンク27,27は中間地点において補助リンク30,30を介してハウジング22の下端部に連結されており、これによって、アーム28,28は常に実質的に垂直に保持されている。
ハウジング22の下端外周に設けられた第一モータボックス31内にはアーム開閉駆動用の正逆回転モータおよび減速機(図示せず)が収容されており、これらによりネジスクリュー23を所定方向に所定速度で回転させると雌ネジ部25がハウジング22内で上下移動し、これに連動して開閉する第一リンク26,26および第二リンク27,27を介してアーム28,28が水平移動する。すなわち、アーム28,28が開放位置(図1において実線で示される位置)にあるときに雌ネジ部25をハウジング22内において上昇させる方向にモータを駆動させることにより、アーム28,28は完全閉鎖位置(図1において仮想線で示される位置)に向けて互いに近づく方向に移動し、アーム間距離が徐々に狭められていく。このアーム開閉動作は従来技術と同様であるので、詳細な説明を割愛する。
ハウジング22の上端外周に設けられた第二モータボックス32内には旋回駆動用の正逆回転モータ33が収容され、このモータ33の出力に減速機34を介して連結されたピニオンギア35が、吊部11の固定歯車14と噛み合っている。したがって、たとえばアーム28,28を閉じることにより爪29,29をコイルの内径空間に挿入係止してコイルを吊り上げた状態のときであっても、モータ33を所定方向に駆動させることにより、クレーンフック1を係止した吊部11は実質的に不動に保持しつつ、この吊部11に対して本体20を所定方向に旋回させることができる。
以上に述べた構成において、本体20は吊部11に対して旋回可能とされており、このための旋回装置が、固定歯車14,モータ33,減速機34,ピニオンギア35などによって構成されている。
この旋回装置の詳細についてさらに図4〜図6を参照して説明する。なお、図4(b)において歯車カバー21は図示省略されている。
図4の構成は従来のコイルリフターの旋回装置において採用されているものであり、本体20の上端部正面側に一対のリミットスイッチ36(右旋回用リミットスイッチ36aおよび左旋回用リミットスイッチ36b)が正面センターFを中心として所定角度(この実施形態では正面センターFから各々約15度、合計約30度)離れた位置に上向きに固定されると共に、吊部11が本体20に対して基準位置(図1)にあるときにこれらリミットスイッチ36a,36bと略対向するように一対のドッグ37(右旋回用ドッグ37aおよび左旋回用ドッグ37b)が固定歯車14に下向きに固定されている。一対のリミットスイッチ36a,36bと一対のドッグ37a,37bは回転軸16を中心として略同心位置にある。なお、正面図である図1における本体20のセンターを正面センターFとし、側面図である図2における本体20のセンターを側面センターSとする。
なお、ここで右または左の旋回方向とは、本体20の閉じたアーム28,28間にコイルを保持して吊り上げた状態で地上から見上げたときの本体20の旋回方向を意味している。したがって、平面図においては本体20が吊部11に対して時計方向に回転したときが左旋回、反時計方向に回転したときが右旋回となる。
図4の構成によると、固定歯車14と噛み合うピニオンギア35(図3)がモータ33により駆動されることによって吊部11に対して本体20が左右いずれかの方向に旋回する。右旋回の場合、センター位置から約150度右旋回すると右旋回用ドッグ37aが右旋回用リミットスイッチ36aの直上位置となって該リミットスイッチ36aが作動し、ハウジング22の上端外周に固着された制御ボックス38内の図示しない制御手段を介してモータ33を停止させ、もって本体20の右旋回を停止させて同位置に保持する。左旋回の場合も同様に、センター位置から約150度左旋回すると左旋回用ドッグ37bが左旋回用リミットスイッチ36bの直上位置となって該リミットスイッチ36bが作動し、上記制御手段を介してモータ33を停止させ、もって本体20の左旋回を停止させて同位置に保持する。
この構成の場合、リミットスイッチ36a,36bおよびドッグ37a,37bの干渉および誤作動を防ぐため、これらの間にある程度の角度範囲を置いて配置することが必要であり、この実施形態では上記のように旋回角度は左右各約150度が限度であって、本体20を180度旋回させることはできない。
コイル2は、図7(a)または(b)に示すいずれかの巻き方向の状態でトラックなどに積載された状態で搬送されてくるが、仮に同図(c)の状態でコイル端末2aを引き出して加工機械に挿入する必要がある場合に同図(a)の状態で搬送されてきた場合には、これを同図(b)の状態に方向転換しなければならない。すなわち、同図(a)の状態で搬送されてきたコイル2をコイルリフター10で吊り上げた後に180度旋回させる必要がある。図4の構成ではこのような要求に応えることができない。
そこで、本発明の実施形態である図5に示す構成では、リミットスイッチ36については図4の構成と同様に本体20の上端部正面側に右旋回用リミットスイッチ36aおよび左旋回用リミットスイッチ36bを正面センターFを中心として所定角度(この実施形態では正面センターFから各々15度、合計30度)離れた位置に上向きに固定しているが、ドッグの位置を図4の構成における位置と、もう一つの別の位置とに取付可能としている。すなわち、ドッグ37a,37bのための取付穴として、図4と同じ位置に第一の取付穴40a,40bを設けておくと共に、さらにこれらと同心であって且つ約90度離れた位置に第二の取付穴41a,41b(図5には符号なし、図6参照)を設け、これら第一および第二の取付穴のいずれかを選択してドッグ37a,37bを取り付けるものとしている。
ドッグ37a,37bを第一の取付穴40a,40bに取り付けた場合の作用は図4の構成の場合と同様である。図5には、ドッグ37a,37bを第二の取付穴41a,41bに取り付けた場合が示されており、この場合、固定歯車14と噛み合うピニオンギア35(図3)がモータ33により駆動されることによって吊部11に対して本体20が左旋回していくと、180度旋回を超えて約240度旋回した時点で、ドッグ37がリミットスイッチ36bの直上位置となって該リミットスイッチ36bが作動し、前記制御手段を介してモータ33を停止させ、これにより本体20の左旋回を停止させて同位置に保持する。したがって、本体20をセンター位置から180度旋回させることが可能となるので、図7を参照して上述したような180度旋回の要求に応えることができる。
なお、この構成の場合、実際上右旋回を行う必要性・有効性に乏しいので、右旋回用ドッグ37aについては取付穴41aに取り付けずに不使用としても良い。
このようにドッグ37a,37bのために第一の取付穴40a,40bと第二の取付穴41a,41bを固定歯車14の所定位置に形成しておいて、必要に応じてそのいずれかの取付穴を選択的に用いてドッグ37a,37bを取り付けることにより、リミットスイッチ36a,36bを共用させながら、図4に示す従来構成(150度左右旋回型)と図5の構成(240度左旋回型)に兼用させることができ、コイルリフターによる作業の多様性に応えることができる。
図6に示す旋回装置は、これに加えて、さらに、90度(および180度)旋回時に自動停止させるために、本体20上端外周の適所にリミットスイッチ38を設置すると共に該リミットスイッチ38の位置に応じて90度間隔で4個のドッグ39a〜39dを固定歯車14下面に設置したものである。
この構成におけるリミットスイッチ38とドッグ39a〜39dの位置関係は、回転軸16からすべて略同心位置にあり、且つ、基準位置(図1)にあるときにドッグ39a〜39dのいずれか一つがリミットスイッチ38と軸方向に整列した位置(リミットスイッチ38の直上位置)にあることが必要であり、図6では、リミットスイッチ38を側面センターS上に設置すると共にドッグ39a〜39dを正面センターFおよび側面センターS上の4カ所に設置している(基準位置ではドッグ39dがリミットスイッチ38と軸方向に整列している)が、リミットスイッチ38は正面センターF上(たとえば図6におけるドッグ39cと軸方向に整列する位置)に設置しても良い。
コイルをトラックの荷台に積んで倉庫などに搬入して吊り降ろす場合に、倉庫の搬入口と倉庫内で保管すべきコイルの向きとの関係で、コイルをコイルリフター10で吊り上げた後に90度旋回させることが必要とされることがある。たとえば荷台4にコイル2を横向きに並べて積載したトラックが図8(a)の進行方向で倉庫に入ってくる場合と同図(b)の進行方向で倉庫に入ってくる場合ではコイル2の向きが90度異なるので、仮に同図(a)のトラック3で搬送されたコイル2を倉庫内で保管すべき向きが該トラック3の進行方向と直交方向である場合には、コイルリフター10を用いた吊り降ろしの際に90度旋回が必要となる。ところが、図4または図5に示す旋回機構は90度旋回を検知して自動停止させる手段を備えていないため、クレーンオペレータや地上作業員が目視で90度旋回を確認して旋回を停止させる操作を行う必要があったのである。
図6では、ドッグ37a,37bが取付穴40a,40bに取り付けられていて図4と同様の左右150度旋回可能型として作動するものとされているが、この場合において本体20が正面センターFから90度左旋回するとドッグ39cがリミットスイッチ38の直上に整列するので、これを検知したリミットスイッチ38から制御ボックス38内の図示しない制御手段に検出信号を送ってモータ33を停止させ、もって本体20の左旋回を停止させて同位置に保持する。また、本体20が正面センターFから90度右旋回したときにはドッグ39aがリミットスイッチ38の直上に整列するので、同様に、これを検知したリミットスイッチ38から制御ボックス38内の図示しない制御手段に検出信号を送ってモータ33を停止させ、もって本体20の右旋回を停止させて同位置に保持する。したがって、図8を参照して説明したような90度旋回自動停止の要求に対して確実且つ安全に応えることができる。
また、図6の構成においてドッグ37a,37bを別の取付穴41a,41bに取り付けて(図5と同様)一方向(左方向)240度旋回型とした場合においても、本体20が正面センターFから90度左旋回するとドッグ39cがリミットスイッチ38の直上に整列するので、これを検知したリミットスイッチ38から制御ボックス38内の図示しない制御手段に検出信号を送ってモータ33を停止させ、もって本体20の左旋回を停止させて同位置に保持する。したがって、この場合にも同様に、図8を参照して説明したような90度旋回自動停止の要求に対して確実且つ安全に応えることができる。
さらに、本体20が正面センターFから180度左旋回したときにはドッグ39bがリミットスイッチ38の直上に整列するので、これを検知したリミットスイッチ38から制御ボックス38内の図示しない制御手段に検出信号を送ってモータ33を停止させ、もって本体20の左旋回を停止させて同位置に保持する。したがって、図6の構成によれば、図7を参照して説明したような180度旋回が必要な場合に、該180度旋回位置で自動停止させることができるので、さらに作業効率および安全性を向上させることができる。
なお、リミットスイッチ36a,36bおよびドッグ37a,37bはすべて回転中心(回転軸16)から同心状に配置され、リミットスイッチ28およびドッグ39a〜39dも同心状に配置されているが、リミットスイッチ36a,36bによる旋回極限位置検出とリミットスイッチ38による90度/180度旋回位置検出の誤作動を防ぐため、これらは異径の同心位置に配置される。図6では、リミットスイッチ36a,36bおよびドッグ37a,37bよりも内側にリミットスイッチ28およびドッグ39a〜39dが配置されている。
クレーンフック1に懸架されたコイルリフター10は床面より相当に高い位置で旋回や搬送などの作業が行われることになるので、クレーンオペレータがコイルリフター10のアーム開閉状態や旋回状態などを遠方からでも確実容易に確認できるようにしておく必要がある。このため、図1および図2に示す実施形態では、本体ハウジング22の対向面に設置された制御ボックス38およびモータボックス32の外面に各工程(状態)を表示するための複数の表示ランプを設けている(図1および図2に加えて図9参照)。
さらに、本体20上端の歯車カバー21に右旋回方向識別テープ42と左旋回方向識別テープ43を貼ることにより、クレーンオペレータがコイルリフター10の旋回方向を容易に確認できるようにすると共に、吊部11に設けた旋回位置確認用矢印44とテープ間の所定位置に設けた目印45a〜45dとによってコイルリフター10の90度旋回位置および180度旋回位置をも容易に確認できるようにしている。
すなわち、図10に示すように、右旋回方向識別テープ42と左旋回方向識別テープ43とを正面センターF上の前方および後方において若干隙間を与えて貼ることにより該隙間を目印45a,45cとし、また、右旋回方向識別テープ42と左旋回方向識別テープ43の各々において側面センターS上の領域に若干隙間を与えて該隙間を目印45b,45dとする。コイルリフター10が図1および図9に示す基準位置にあるとき、矢印44は目印45aを示しているが、この位置から90度左旋回すると目印45bが矢印44に示されることになるので、この目印45bが90度左旋回位置確認用の目印となる(150度左右旋回および240度左旋回に共通)。また、基準位置から90度右旋回すると目印45dが矢印44に示されることになるので、この目印45dが90度右旋回位置確認用の目印となる(150度左右旋回において有効)。さらに、基準位置からいずれかの方向に180度旋回すると目印45cが矢印44に示されることになるので、この目印45cが180度旋回位置確認用の目印となる(240度左旋回において有効)。
なお、旋回方向の確認をより確実容易に行うため、右旋回方向識別テープ42と左旋回方向識別テープ43は色を変えるなどにより識別容易としておくことが好ましい。また、テープを貼ることに代えて歯車カバー21の外面に直接塗装などを施して左右旋回方向識別手段としても良い。また、左右旋回方向識別テープの中間位置に設ける90度旋回位置確認用目印45b,45dは、隙間として構成するほか、別の色のテープを貼ったり別の色に塗装するなどによって構成しても良い。
以上に述べた実施形態は、スクリュー23の回転をリンク26,27に伝えてアーム28,28を平行に開閉させるタイプのコイルリフター10に本考案を適用したものであるが、本考案の適用対象はこれに限定されず、あらゆるタイプのコイルリフターに適用可能である。たとえば、図11に示されるコイルリフター50は、一対のアーム51,51(既述のコイルリフター10におけるアーム28,28と略同様であって良い)をラック・ピニオン方式(図示せず)によって本体52に対して開脚状態(実線)と閉脚状態(仮想線)との間で開閉させるタイプ(特許文献1,2などに公知)であるが、このタイプのコイルリフター50においても、吊部53(既述のコイルリフター10における吊部11と略同様であって良い)に対して本体52を旋回可能とする旋回装置54に、既述した本考案の特徴事項を採用することができる。
本考案の一実施形態による旋回装置を組み込んだコイルリフターの正面図である。 このコイルリフターの側面図である。 このコイルリフターの上部(旋回装置を含む部分)を図2と同じ側面から見た部分拡大断面図である。 旋回装置の構成例を示す平面図(a)および側面図(b)である。 旋回装置の別の構成例を示す平面図である。 旋回装置のさらに別の構成例を示す平面図である。 コイルを180度旋回させる必要性を説明する図である。 コイルを90度旋回させる必要性を説明する図である。 図1のコイルリフターの上部拡大正面図である。 旋回位置確認用矢印と左右旋回方向識別テープ間の旋回位置確認用目印との位置関係を示す説明図である。 本考案の旋回装置を適用可能なコイルリフターの他の構成例を示す正面図である。
符号の説明
1 クレーンフック
2 コイル
3 トラック
4 トラックの荷台
10 コイルリフター
11 吊部
14 固定歯車
20 本体
21 歯車カバー
22 ハウジング
23 スクリュー
26,27,30 リンク
28 アーム
29 爪
33 モータ
34 減速機
35 ピニオンギア
36a,36b リミットスイッチ(検知手段)
37a,37b ドッグ(旋回位置インジケータ)
38 リミットスイッチ(90度旋回位置検知手段)
39a〜39d ドッグ(90度旋回位置インジケータ)
40a,40b ドッグの取付穴(第一の取付穴)
41a,41b ドッグの取付穴(第二の取付穴)
50 コイルリフター
51 アーム
52 本体
53 吊部
54 旋回装置

Claims (7)

  1. クレーンフックを係止する吊部と、吊部に対して旋回可能に連結される本体と、本体に対して水平方向に開閉可能な一対のアームとを備え、閉じたアームの先端の爪をコイルの内径空間に挿入係止した状態でコイルを吊り上げるコイルリフターにおいて、本体を吊部に対して旋回可能とする旋回装置が、本体と吊部のいずれか一方に設けられる旋回位置インジケータと、本体と吊部の他方に設けられて旋回位置インジケータとの共働により本体が吊部に対して所定位置にあるときを基準位置として該基準位置から特定の位置まで旋回したことを検知する検知手段とを有してなり、前記旋回位置インジケータは本体と吊部のいずれか一方に同心状に異なる位置に設けられた第一および第二の取付穴のいずれかに選択的に取付可能であり、第一の取付穴に取り付けたときは本体が基準位置から左右各方向に角度α(90度<α<180度)旋回した位置が検知手段により検知されるまで旋回可能であり、第二の取付穴に取り付けたときは本体が基準位置から左右いずれか一方向に角度β(180度<β<360度)旋回した位置が検知手段により検知されるまで旋回可能であることを特徴とする、コイルリフターの旋回装置。
  2. 検知手段による検知信号に基づいて旋回を停止させる制御手段をさらに備え、旋回位置インジケータが第一の取付穴に取り付けられたときは本体が基準位置から左右各方向に角度α(90度<α<180度)旋回した位置で旋回停止し、第二の取付穴に取り付けられたときは本体が基準位置から左右いずれか一方向に角度β(180度<β<360度)旋回した位置で旋回停止することを特徴とする、請求項1記載のコイルリフターの旋回装置。
  3. 旋回位置インジケータが吊部と一体である回転体に形成された第一または第二の取付穴に取り付けられた一対のドッグであり、検知手段が本体側に該ドッグ位置に応じて配置された一対のリミットスイッチであることを特徴とする、請求項1または2記載のコイルリフターの旋回装置。
  4. 本体と吊部のいずれか一方に旋回中心から90度間隔に設けられる90度旋回位置インジケータと、本体と吊部の他方に設けられて90度旋回位置インジケータとの共働により本体が吊部に対して所定位置にあるときを基準位置として該基準位置から90度または180度旋回したことを検知する90度旋回検知手段とをさらに有してなることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか記載のコイルリフターの旋回装置。
  5. 90度旋回位置インジケータが吊部と一体である回転体に旋回中心から90度間隔で設けられた取付穴に各々取り付けられた4個のドッグであり、90度旋回位置検知手段が本体側に配置された1個のリミットスイッチであることを特徴とする、請求項4記載のコイルリフターの旋回装置。
  6. 前記制御手段は、リミットスイッチによる検知信号に基づいて基準位置からの90度旋回位置または180度旋回位置で旋回停止するように制御することを特徴とする、請求項5記載のコイルリフターの旋回装置。
  7. 前記基準位置からの旋回方向を示す旋回方向確認手段が設けられることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか記載のコイルリフターの旋回装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108502573A (zh) * 2018-06-14 2018-09-07 王伟光 一种管片翻转装置及管片翻片机
CN112193984A (zh) * 2020-10-16 2021-01-08 中国十九冶集团有限公司 钢筋笼吊运及固定装置与钢筋笼吊放方法

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