JP3123615B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
電子写真用トナーInfo
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- JP3123615B2 JP3123615B2 JP03282230A JP28223091A JP3123615B2 JP 3123615 B2 JP3123615 B2 JP 3123615B2 JP 03282230 A JP03282230 A JP 03282230A JP 28223091 A JP28223091 A JP 28223091A JP 3123615 B2 JP3123615 B2 JP 3123615B2
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Description
機、レ−ザ−プリンタ、ファクシミリ等における現像剤
に用いられるトナ−に関する。
ルファスシリコン、酸化亜鉛等の無機系、あるいは、ジ
アゾ化合物、色素等の有機系の(多くの場合ドラム状に
加工された)光導電性物質(:感光ドラム)を、まず一
様に帯電させ、次いで画像変調された光を照射すること
により静電潜像を形成、該静電潜像に静電気力にて粉体
を付着せしめることにより現像し、必要に応じて紙ある
いはフィルム等の基材上に粉体を転写した後、加圧、加
熱等の方法により定着するものである。電子写真方式は
現在、複写機、レ−ザ−プリンタ、ファクシミリ等に広
く用いられている。
潜像を現像し、最終的には紙あるいはフィルム等の基材
に転写されて画像を形成する粉体をトナ−と称する。こ
れらトナ−は、通常、ガラスビ−ズ、鉄粉、フェライト
等の担体粒子(:キャリア)と混合され、いわゆる現像
剤として用いられる。電子写真の現像剤に用いられるト
ナ−としては、結着材樹脂に着色剤、荷電制御剤、流動
性改質剤、粉砕補助剤、等を加えて混練した後に粉砕、
さらに分級する、いわゆる粉砕法によって作製される粒
子が用いられいる。結着材樹脂としては、スチレン/ア
クリル共重合系樹脂が主として使用されてきたが、近年
では電子写真の高速化カラ−化などに伴い低温定着性に
優れるポリエステル樹脂が用いられる傾向にある。従来
より用いられているポリエステル樹脂は主として、フマ
ル酸、マレイン酸などの脂肪族不飽和カルボン酸類とビ
スフェノ−ル構造を有するジオ−ル類との縮重合により
得られる不飽和ポリエステル樹脂である。
ステル樹脂を用いたトナ−は、良好な低温定着性を示す
ものの、 ・樹脂自体のガラス転移温度が低いために保存安定性に
欠ける。 ・帯電特性の安定性が低くCCAが必須である。 ・不飽和基を有するため化学的安定性が低い。 ・染料にて着色された場合に耐光堅牢度が低い。 ・塩化ビニル系樹脂、消しゴム等に使用される可塑剤が
移行しやすい。 等の欠点が指摘されている。
に鑑み、これら多くの要求特性を総合的に満足し、かつ
工業的に生産が行えるトナ−を得るべく鋭意研究を重ね
た結果、次なる発明に到達した。すなわち本発明は、テ
レフタル酸およびまたはその誘導体40〜95mol%とイ
ソフタル酸およびまたはその誘導体5〜60mol%とを含
有する芳香族ジカルボン酸類(A)70mol%以上と、ス
ルホン酸基およびまたはその塩の基を含有する多価カル
ボン酸およびまたはその誘導体(B)0.2〜6mol%
と、三価以上のカルボン酸およびまたはその誘導体
(C)0.5〜8mol%とを含有する酸成分と、下記化2
で示されるジオールおよびまたはその誘導体(D)20
〜98mol%と、シクロヘキサンジオールおよびまたはそ
の誘導体(E)2〜80mol%とを含有するアルコール成
分とから得られ、かつ実質的にゲル分を含有しない(ク
ロロホルム不溶分が0.5重量%以下)ポリエステル樹
脂を結着材樹脂の主構成成分として含有することを特徴
とする電子写真用トナーである。
エチルを示す。ポリエステル系樹脂としては飽和ポリエ
ステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂いずれも用い
ることができるが安定性の見地からは飽和ポリエステル
樹脂が好ましい。本発明におけるポリエステル樹脂と
は、多価カルボン酸成分と多価アルコ−ル成分とからな
る。
よびまたはそのエステル形成性の誘導体であるが、以下
代表して酸で表現する。芳香族ジカルボン酸70mol%以
上が必須であり、さらに80mol%以上、なおさらに90
mol%以上、またなおさらに多価カルボン酸成分すべてが
芳香族多価カルボン酸からなることが好ましい。また該
芳香族多価カルボン酸成分としてはさらにテレフタル酸
40〜95mol%以上が必須であり、60〜95mol%が好
ましく、さらには70〜90mol%がより好ましい。イソ
フタル酸は5〜60mol%が必須であり、5〜40mol%が
好ましく、さらに10〜30mol%が好ましい。芳香族多
価カルボン酸ならびにテレフタル酸の含有量がかかる範
囲に満たない場合には特に消しゴム、塩ビシ−ト等に含
まれる可塑剤により複写画像の品質が損なわれる場合が
ある。また多価カルボン酸としてはトリメリット酸、ト
リメシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボ
ン酸0.5〜8mol%が必須である。
はその塩の基を含有する多価カルボン酸0.2〜6mol%
が必須である。本成分はトナ−の帯電安定性を向上する
目的において用いられる。ポリエステルに共重合可能な
スルホン酸金属塩基含有多価カルボン酸としては、スル
ホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホ
フタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン
酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、および
またはそれらの塩を例示することができる。またスルホ
安息香酸の金属塩を併用することによって高分子末端に
スルホン酸金属塩基を導入することができる。塩として
はアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、C
a、Cu、Fe等の塩があげられ、特に好ましいものは
K塩またはNa塩である。以上の多価カルボン酸類の他
にジカルボン酸成分としては、例えば、オルソフタル
酸、1,5−ナフタル酸、2,6ナフタル酸、ジフェン
酸などの芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p
−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシ
カルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、等の不飽和脂肪
族、および、脂環族ジカルボン酸等を用いることができ
る。しかしながら特に脂肪族多価カルボン酸の使用は樹
脂のガラス転移温度を下げ、保存安定性の低下につなが
ることがあるため使用には注意が必要である。
て示されるジオ−ル20〜98mol%およびシクロヘキサ
ンジオ−ル2〜80mol%が必須である。一般式化1にて
示されるジオ−ルとしてはエチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ル、1,1ジメチルエタンジオ−ル、1,
2ジメチルエタンジオ−ル、1,1,2トリメチルエタ
ンジオ−ル、1,1,2,2,テトラメチルエタンジオ
−ルを好ましく用いることができ、さらにエチレングリ
コ−ルおよびまたはプロピレングリコ−ルをより好まし
く用いることができる。
シクロヘキサンジオ−ル1,3−シクロヘキサンジオ−
ル、1,2シクロヘキサンジオ−ル、およびまたはこれ
らの誘導体を用いることができる。他のグリコ−ル成分
としては、例えば、1,3−プロパンジオ−ル、1,4
−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6
−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチ
レングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、パラキシレ
ングリコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレ
ングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4
−フェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、
ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、
ポリテトラメチレングリコ−ル等のジオ−ル、ビスフェ
ノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加
物およびプロピレンオキサイド付加物、等を用いること
ができる。
アルコ−ルとしては1,4−シクロヘキサンジメタノ−
ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、水素
化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物および
プロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオ−
ル、トリシクロデカンジメタノ−ル、ジシクロヘキシル
4,4’−ジオ−ル等を用いることができる。これらの
他、必要により、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−
ルプロパン、グリセリン、ペンタエルスリト−ル、シク
ロヘキサントリオ−ル、シクロヘキサントリメタノ−ル
等のトリオ−ルおよびテトラオ−ルを少量含んでも良
い。また、ポリエステルポリオ−ルとして、ε−カプロ
ラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ラク
トン系ポリエステルポリオ−ル類を含んでもよい。ビス
フェノ−ルAおよびその誘導体等に代表される芳香族多
価アルコ−ルの併用は耐塩ビ可塑剤性を低下させる場合
があるため注意が必要である。
転移点は50℃以上、好ましくは60℃以上、さらに好
ましくは65℃以上、またさらに好ましくは70℃以上
である。ガラス転移点がこれより低い場合には、取扱い
中あるいは保存中にブロッキングする傾向がみられ、保
存安定性に問題を生ずる場合がある。本発明におけるポ
リエステル樹脂の軟化点は80〜150℃の範囲であ
る。樹脂の軟化温度をこれより低く抑えたトナ−におい
ては、取扱い中あるいは保存中に凝集する傾向がみら
れ、特に長期間の保存において、流動性が大きく悪化す
る場合がある。軟化点がこれより高い場合には定着性に
支障をきたす。また定着ロ−ルを高温に加熱する必要が
生じるために、定着ロ−ルの材質、ならびに複写される
基材の材質が制限される。
上多価カルボン酸成分を必須とし、三価以上の多価アル
コ−ルの併用を容認するものであるが、その目的はポリ
エステル樹脂の分子量分布を広げるためであり、樹脂を
ゲル化させることが目的ではない。樹脂のゲル化は特に
ポリエステル重合装置からの樹脂の取り出しを困難と
し、生産性の著しい低下を招く。本発明においては実質
的にゲル化が無く、より具体的にはクロロホルム不溶分
が0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下と
なることが必要である。
3mgKOH/g以下であることが好ましく、1mgKOH
/gがさらに好ましく、なおさらに0.5mgKOH/g
を越えないように調整することが好ましい。
重が1.3以上であることが好ましい。さらにメチルエ
チルケトンおよびトルエンに室温にて溶解しないことが
好ましい。これらの溶剤に溶解する場合には耐塩ビ可塑
剤性が低下する場合がある。樹脂の溶解性は多価アルコ
−ル成分の脂肪族ジオ−ルと脂環式多価アルコ−ルとの
比率により調整できる。
向上する目的において前記スルホン酸またはその塩の基
以外のイオン性基を有する成分をポリエステル樹脂に含
有せしめることができる。イオン性基としては、カルボ
キシル基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィ
ン酸基もしくはそれらのアンモニウム塩、金属塩等のア
ニオン性基、または第1級ないし第3級アミン基等のカ
チオン性基であり、好ましくは、カルボキシル基、カル
ボン酸アンモニウム塩基を用いることができる。これら
イオン性基はポリエステルに共重合された形態、あるい
は高分子末端に導入された形態にて含有されることが好
ましい。カルボキシル基はポリエステルの重合末期にト
リメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入すること
により高分子末端に付加することができる。さらにこれ
をアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することに
よりカルボン酸塩の基に交換することができる。
基およびまたはその塩の基をふくめ、該ポリエステル樹
脂に対し、10〜1000m当量/1000g、好まし
くは20〜500m当量/1000g、なお好ましくは
50〜200m当量/1000g、である。イオン性基
の含有量が所定の量より少ない場合には十分なる帯電電
荷の安定性が得られない。また、イオン性基含有量が必
要以上に多い場合には、特に湿度の影響を受けやすくな
り、長期保存安定性が悪くなる場合がある。
たはその塩の基、および他のイオン性基を含有するため
にポリエステル樹脂が水分散性を発現する。この場合、
水系媒体に安定にミクロ分散せしめたイオン性基含有ポ
リエステル樹脂を、該ミクロ分散粒子を可塑化した状態
において、ミクロ分散粒子の表面、および表面近傍に存
在するミクロ分散微粒子を水系媒体中において安定化さ
せる働きを持つところのイオン量を、均一に制御された
状況下にて減少せしめる手段により、ミクロ分散粒子の
媒体中での安定状態を崩し、ミクロ分散粒子を合体せし
めることによりイオン性基含有ポリエステル粒子を得る
ことができる。該ミクロ分散粒子の表面、および表面近
傍に存在するイオン量を減少せしめる手段としては、ポ
リエステル樹脂に含有されるイオン性基の、 ・光分解、熱分解、あるいは加水分解等による切り放
し、 ・温度、pH等の走査による解離度の制御、 ・対イオンによるイオン性基の封鎖、 および、 ・電解質による電気二重層の破壊、 等の手段を用いることができる。本発明においては、対
イオン性基を有する反応性単量体を系内に添加し、対イ
オン性基含有単量体を重合せしめることにより形成され
るポリイオンコンプレックスを用いてイオン性基を封鎖
する方法、あるいは、エステル結合等を介して高分子鎖
に導入されたイオン性基またはイオン性基をその一部と
して有する単量体部分などを過水分解触媒を併用して切
り放す方法を好ましく用いることができる。
はとくに限定されるものではなく、上述した粒子化方法
を用いてもよく、また一般的な、主構成成分であるポリ
エステル樹脂に着色剤、荷電制御剤、流動性改質剤、粉
砕補助剤、等を加えて混練した後に粉砕・分級する、い
わゆる粉砕法を用いてもよい。本発明においては結着材
樹脂として他のポリエステル樹脂、あるいは他のポリマ
−を併用してもよい。本発明におけるポリエステル樹脂
の着色方法は特に限定されず、公知既存の着色剤である
顔料、または染料、あるいはカ−ボンブラック等を用い
ればよい。これら染料、顔料、カ−ボンブラック等は、
単独で用いられてもよく、あるいは必要に応じて併用さ
れてもよい。特に分光透過特性の観点からは染料を用い
ることが好ましい。
色にはアゾ系、ニトロ系、キノリン系、キノフタロン
系、メチン系染料が、マゼンタ着色にはアントラキノン
系、アゾ系、キサンテン系染料が、シアン着色にはアン
トラキノン系染料が好ましく用いられる。染料の形態と
しては分散染料あるいは油溶性染料を用いることが好ま
しい。これらは特に繊維製品の染色用分散染料として市
販されている形態の染料を直接用いても良く、またその
ような形態で入手できないものは、染料の原体(コンク
ケ−キ)、分散剤、水系媒体とをボ−ルミル、サンドミ
ル、シェ−カ−などにより混合し、染料のコンクケ−キ
をさらに微粉砕微分散させた形態のものを用いることが
できる。分散剤としてはナフタリンスルホン酸塩の縮合
物、ポリスチレンスルホン酸塩、スチレンスルホン酸塩
とアクリル酸の共重合体などを用いることができる。
にはベンジジン系、アゾ系顔料が、マゼンタ着色にはア
ゾレ−キ系、ロ−ダミンレ−キ系、キナクリドン系顔料
が、シアン着色にはフタロシアニン系顔料が好ましく用
いられる。黒色のトナ−を得る場合に、カ−ボンブラッ
ク等を使用することは差し支えない。カ−ボンブラック
としては、サ−マルブラック、アセチレンブラック、チ
ャンネルブラック、ファ−ネスブラック、ランプブラッ
ク等を用いることができる。本発明の電子写真用トナ−
においては、荷電制御剤を併用しなくても実用上十分な
帯電特性を示す。しかしながら微調整などの目的にて公
知の荷電制御剤を併用してもよい。本発明におけるトナ
−においては、例えばアルミナ微粒子、シリカ微粒子等
の流動性改質剤を添加しても良い。また磁性一成分系現
像剤の場合には、鉄、コバルト、ニッケル、あるいはそ
れらを主体とする合金、あるいはフェライト等の酸化
物、を含んでも良い。これらを添加する方法としてはヘ
ンシャルミキサ−等の公知の乾式処理方法を用いてもよ
く、また、前述した水分散体を経る場合には添加剤を水
分散し樹脂粒子の水分散体と混合撹拌した後に粉霧乾燥
するなどの湿式方式を用いてもよい。
特性、定着特性、耐ブロッキング性、保存安定性と耐塩
ビ可塑剤性、帯電安定性を両立する。これは本発明に用
いられるポリエステル樹脂が比較的高いガラス転移温度
を保持した状態において高温での低溶融粘度を実現し、
さらに塩化ビニル系樹脂、消しゴム等に含有される可塑
剤との親和性が低いために可塑剤のトナ−樹脂への移行
が無く、またトナ−樹脂そのものが致密であるためにト
ナ−中の色材のブリ−ドが抑制されるためである。した
がって本発明のポリエステル樹脂を用いたトナ−による
複写物を塩ビ系透明シ−ト等に接触させた状態において
長期間保存した場合においても色材の移行、シ−トへの
樹脂の付着等を生じない。本発明のポリエステル樹脂
は、染色における発色性に優れ、また染料に対する安定
性が高いため、高い耐光堅牢度を示す。また本発明にお
けるトナ−は、透明性に優れるため、単色の場合の発色
のみならず、他の色と重ねた場合の混色性が良好である
ため、中間色の再現性に優れている。またオ−バ−ヘッ
ドプロジェクタ−等に用いられる透明フィルム上に画像
を形成した場合には、スクリ−ンに投影された画像にお
いても良好なる色調を示す。
に説明するが、本発明はこれらになんら限定される物で
はない。
−トクレ−ブ中に、 ジメチルテレフタレ−ト 97重量部、 ジメチルイソフタレ−ト 91重量部、 トリメリット酸 2重量部、 ジメチル、5−ナトリウムスルホイソフタレ−ト6重量
部、 エチレングリコ−ル 61重量部、 プロピレングリコ−ル 75重量部、 1,4−シクロヘキサンジオ−ル 25重量部、 テトラブトキシチタネ−ト 0.1重量部 を仕込み180〜230℃で120分間加熱してエステ
ル交換反応を行った。ついで反応系を250℃まで昇温
し、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反応を続
けた結果、共重合ポリエステル樹脂(A1)を得た。得
られた共重合ポリエステル樹脂(A1)の組成はNMR
分析の結果、酸成分として、 テレフタル酸 50mol % イソフタル酸 47mol % トリメリット酸 1mol % ナトリウムスルホイソフタル酸 2mol % アルコ−ル成分として エチレングリコ−ル 45mol % プロピレングリコ−ル 45mol % 1,4−シクロヘキサンジオ−ル 10mol % であった。以下、原料を変えて同様に重合を行い、表
1.に示すポリエステル樹脂(A2)〜(A6)を得
た。
な粘度上昇が生じ、オ−トクレ−ブ内にて樹脂がゲル化
した。同じ組成において重合末期の反応圧力調整しなが
ら数回重合を試みたが樹脂の完全なゲル化直前にて反応
を停止することは困難であった。オ−トクレ−ブ内にて
ゲル化した樹脂の取り出しには困難を極め、本組成が工
業的レベルでの生産に耐えないことが明かとなった。得
られた樹脂の分子量は重合バッチごとのばらつきが大き
く本組成での重合をゲル化直前にて停止させることの困
難さが浮き彫りになった。
に、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物70
重量部、無水マレイン酸19.6重量部、ハイドロキノ
ン0.2重量部を仕m桙ン 、反応系内に窒素ガスを導入
し不活性雰囲気に保ち、0.05重量部のジブチル錫オ
キサイドを加え200度にて反応させポリエステル樹脂
(A8)を得た。ポリエステル樹脂(A8)の組成を表
1.に示す。表1.中、TPAはテレフタル酸を、IP
Aはイソフタル酸を、TMAはトリメリット酸を、PM
Aはピロメリット酸を、SIPは5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸を、MAはマレイン酸を、EGはエチレン
グリコ−ルを、BDは1,4−ブタンジオ−ルを、PG
はプロピレングリコ−ルを、CHDは1,4−シクロヘ
キサンジオ−ルを、BPPはビスフェノ−ルAのプロピ
レンオキサイド付加物をそれぞれ示す。
−ボンブラック4重量部を加え、ホットロ−ルミルにて
溶融混練した。次いで微粉砕機にて粉砕後、ジグザグ分
級機にて分級し、得られた粉砕粒子100重量部にシリ
カ微粉末(商品名アエロジル)2重量部をヘンシェルミ
キサ−にて混合し平均粒径11μmの黒トナ−(K1
1)を得た。以下同様にポリエステル樹脂を替えて表
2.に示すトナ−を得た。
部、テトラヒドロフラン10重量部、メチルエチルケト
ン15重量部を80℃にて溶解した後80℃の水56部
を添加し、粒子径約0.1μmの共重合ポリエステル樹
脂の水系ミクロ分散体を得た。さらに得られた水系ミク
ロ分散体を蒸留用フラスコに入れ、留分温度が100℃
に達するまで蒸留し、冷却後に水を加え固形分濃度を3
0%とした。温度計、コンデンサ−、撹拌羽根を備えた
四つ口の1リットルセパラブルフラスコに、共重合ポリ
エステル水系分散体330重量部、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレ−ト7重量部を入れ、90℃に昇温した。
240分間70℃に保った状態で撹拌を続けた。その結
果、ポリエステル水系ミクロ分散体に存在したサブミク
ロンオ−ダ−の粒子径の共重合体は合体粒子成長し、平
均粒径5.2μm、直径をDとした場合に0.5D〜2
Dの範囲の粒径を有する粒子の占有率(個数)96%の
ポリエステル粒子を得た。得られたポリエステル粒子を
濾過、水洗し、再度水を添加して25重量%のポリエス
テル粒子水分散体を得た。得られたポリエステル粒子水
分散体400重量部、イエロ−染料としてミケトン・ポ
リエステル・イエロ−YL(C.I.Disperse Yellow 42)
[三井東圧染料製]2重量部(染料純分換算)を染色試
験機ミニカラ−[テクサム技研製]のステンレスポット
に仕込み、130℃にて60分間染色した。その後室温
まで冷却し、脱水後水洗し再び脱イオン水を加え固形分
濃度20重量%の着色粒子水分散体とした。得られた水
分散体500重量部に水分散性シリカ微粉末3重量%を
加え、20粉間撹拌した後粉霧乾燥しイエロトナ−(Y
22)を得た。以下同様にしてマゼンタ染料としてスミ
カロン・レッドS−BDF(C.I.Disperse Red 348)、
シアン染料としてスミカロン・タ−コイズブル−S−G
L(C.I.Disperse Blue 60)、ブラック染料としてスミ
カロン・ネイビ−ブル−S−GL(C.I.Disperse Blue
79)3重量部、マクロレックス・オレンジR[バイエル
社製]3重量部を用い表3.に示すトナ−を得た。
/スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体2重量部、脱
イオン水88重量部をサンドミルに仕込、4時間分散処
理を行い、カ−ボンブラックの水分散体を得た。温度
計、コンデンサ−、撹拌羽根を備えた四つ口の1リット
ルセパラブルフラスコに、共重合ポリエステル(A1)
から得られた水系分散体330重量部、カ−ボンブラッ
ク水分散体50重量部、ジメチルアミノエチルメタクリ
レ−ト7重量部を入れ、90℃に昇温した。240分間
70℃に保った状態で撹拌を続けた。その結果、ポリエ
ステル水系ミクロ分散体に存在したサブミクロンオ−ダ
−の粒子径の共重合体は合体粒子成長し、さらに合体に
伴い共存するカ−ボンブラック微粒子を内部に取り込
み、平均粒径5.3μm、直径をDとした場合に0.5
D〜2Dの範囲の粒径を有する粒子の占有率(個数)9
6%の黒色ポリエステル粒子を得た。得られたポリエス
テル粒子を濾過、水洗し、再度水を添加して25重量%
のポリエステル粒子水分散体とし、得られた水分散体5
00重量部に水分散性シリカ微粉末3重量%を加え、2
0粉間撹拌した後粉霧乾燥しブラックトナ−(K13)
を得た。以下同様に表4.に示すブラックトナ−を得
た。 顔料としてベンジジンイエロ−(C.I.Pigment Ye
llow 17 )、キナクリドンレッド(C.I.Pigment Red 12
2 )、フタロシアニンブル−(C.I.Pigment Blue 15 )
を用い、カ−ボンブラックと同様の手法にて顔料水分散
体を得、共重合ポリエステル樹脂(A4)から得られる
水系ミクロ分散体を用いて同様の手法にて表3.に示す
カラ−トナ−(Y43)(M43)(C43)を得た。
℃90%RHの加湿雰囲気下に100時間放置した後の
ブロッキングの有無にて保存安定性を評価した。トナ−
(K81)にはブロッキングが認められたが、他のトナ
−にはブロッキングは認められなかった。
−5重量部とフェライト系キャリアF−100[パウダ
−テック社製]95重量部とをボ−ルミルにて撹拌混合
し2成分系現像剤を得た。得られた2成分系現像剤を用
い、OPCを感光体とする電子写真方式の複写機により
紙上に7cm四方のベタパタ−ンを形成した。紙上のト
ナ−層の平均膜厚は8μmに規格化した。得られたベタ
パタ−ンを、可塑剤としてジオクチルフタレ−トを10
重量%含有するプラスチックケシゴムに挟み、50g/
cm2 に相当する荷重を加えた状態にて50℃の恒温漕
に20時間放置した。トナ−(K71)、(K81)は
トナ−層とケシゴムとが完全に接着しており、剥す際に
トナ−層の一部がケシゴム表面に残存した。他のトナ−
には特に問題は無かった
パタ−ンの内、表3.に示すカラ−トナ−を用いたもの
について、カ−ボンア−ク・フェ−ドメ−タ(63℃)
にて40時間の紫外線暴露試験を行った。試験後の画像
濃度(光学濃度)を初期の画像濃度にて除した値を残色
率とし、結果を表3.に示す。いずれも良好なる耐光堅
牢度をしめしている。
ラックトナ−5重量部を鉄系キャリアTEFV200/
300[パウダ−テック社製]100重量部と混合して
現像剤とし前述の複写機を用いて解像度テストチャ−ト
の複写を行った。結果を表2.表4.に示す。特に表
4.に示したトナ−が極めて高い解像度を示している。
(画像特性評価)表3.にしめすトナ−5重量部とフェ
ライト系キャリアF−100[パウダ−テック社製]9
5重量部とをボ−ルミルにて撹拌混合し2成分系現像剤
を得、OPCを感光体とする電子写真方式の複写機とあ
らかじめ色分解により得られたカラ−印刷用連続階調画
像版下を原稿として用いて紙上、およびOHP用透明シ
−ト上にYMCを重ねて複写し、目視にて観察した。得
られたフルカラ−画像は高度な品位を有し、また透明シ
−トをOHPにて投射した像も濁りの無い高彩度な色調
を示した。
てトナ−5重量部とフェライト系キャリアF−100
[パウダ−テック社製]95重量部とをボ−ルミルにて
撹拌混合し二成分系現像剤を得た。得られた現像剤を用
い、前出の複写機にて連続2万枚の複写試験を行った。
複写初期、5千枚複写後、1万枚複写後、2万枚複写後
にトナーをサンプリングし、帯電量(Q/M[μC/
g])をブローオフ法にて求めた。結果を表5に示す。
ポリエステル樹脂(A7)(A8)から得られたトナー
では複写枚数の増加と共に帯電量が不安定となることが
わかる。
子写真用トナ−は、湿熱環境下においてもブロッキング
を生じない優れた保存安定性を有し、高度な耐可塑剤性
を示し、また得られる画像も高品位であることが示され
た。
Claims (1)
- 【請求項1】 テレフタル酸およびまたはその誘導体4
0〜95mol%とイソフタル酸およびまたはその誘導体5
〜60mol%とを含有する芳香族ジカルボン酸類(A)7
0mol%以上と、スルホン酸基およびまたはその塩の基を
含有する多価カルボン酸およびまたはその誘導体(B)
0.2〜6mol%と、三価以上のカルボン酸およびまたは
その誘導体(C)0.5〜8mol%とを含有する酸成分
と、下記化1で示されるジオールおよびまたはその誘導
体(D)20〜98mol%と、シクロヘキサンジオールお
よびまたはその誘導体(E)2〜80mol%とを含有する
アルコール成分とから得られ、かつ実質的にゲル分を含
有しない(クロロホルム不溶分が0.5重量%以下)ポ
リエステル樹脂を結着材樹脂の主構成成分として含有す
ることを特徴とする電子写真用トナー。 【化1】 化1においてR1〜R4は、各々独立に水素、メチル、
エチルを示す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03282230A JP3123615B2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 電子写真用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03282230A JP3123615B2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 電子写真用トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0594044A JPH0594044A (ja) | 1993-04-16 |
JP3123615B2 true JP3123615B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=17649753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03282230A Expired - Lifetime JP3123615B2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 電子写真用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3123615B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016199417A1 (ja) * | 2015-06-09 | 2016-12-15 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | ポリエステル樹脂、缶被覆用樹脂組成物、缶蓋、被覆缶および飲料缶 |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP03282230A patent/JP3123615B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0594044A (ja) | 1993-04-16 |
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