JP3123319B2 - 異常報知回路及び温度検出回路 - Google Patents

異常報知回路及び温度検出回路

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JP3123319B2 JP28334793A JP28334793A JP3123319B2 JP 3123319 B2 JP3123319 B2 JP 3123319B2 JP 28334793 A JP28334793 A JP 28334793A JP 28334793 A JP28334793 A JP 28334793A JP 3123319 B2 JP3123319 B2 JP 3123319B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は異常報知回路に係わり、
例えば、ダイオードの温度特性を利用した温度検出回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンピュータをはじめ各種の電
子機器で使用される半導体集積回路(以下ICという)
は、熱による誤動作や破壊等の問題を抱えており、これ
を防止することが重要な課題となっている。特に近年で
は、高速化と高集積化に伴いICチップ当たりの消費電
力が増大していることから、ICチップの異常な温度上
昇を早期に検出して警報を発したり電源を遮断する等、
熱に対する対応の必要性が高まっている。
【0003】このような観点から従来より、ICチップ
内に組み込まれて過熱状態を検出するための温度検出回
路が提案あるいは実施化されており、その一例が例えば
特開昭60−47934号公報に記載されている。この
回路では、温度が所定値に達したときに出力電圧のレベ
ルを反転させて、異常な温度上昇を検出することができ
る。
【0004】また、他の回路構成として例えば図7に示
すものがある。以下、この回路の構成及び動作について
詳細に説明する。
【0005】この回路では、各エミッタを電源ライン1
2に接続し各ベースを共通接続したPNP型のトランジ
スタ81,82,83,84,85によってカレントミ
ラー回路が形成されている。トランジスタ81のコレク
タはベースに接続されるとともに定電流源5に接続さ
れ、これにより、トランジスタ82〜85はそれぞれ、
以下の回路素子に対して定電流源として働くようになっ
ている。
【0006】トランジスタ82のコレクタには、ベース
入力コンパレータを形成するPNP型の第1のトランジ
スタ21及び第2のトランジスタ18のエミッタが共通
接続されている。これらのトランジスタのコレクタは、
それぞれ、カレントミラー回路を構成するNPN型のト
ランジスタ23及び16のコレクタに対応して接続され
ている。トランジスタ23,16のエミッタは共に接地
ライン14に接続されている。
【0007】第1のトランジスタ21のベースは、抵抗
1を介して定電流源15に接続されるとともに抵抗2を
介して接地ライン14に接続されており、抵抗1と抵抗
2の分圧比で定まる一定の基準電圧(温度に依存しな
い)が第1のトランジスタ21のベースに印加されるよ
うになっている。
【0008】第2のトランジスタ18のベースは、トラ
ンジスタ83のコレクタに接続されるとともに、負温度
特性(温度の上昇ととともに内部抵抗が低下する特性)
を有するダイオード11のアノードに接続され、また、
ダイオード11のカソードは接地ライン14に接続され
ている。これにより第2のトランジスタ18のベースに
は、ダイオード11のアノード端子電圧が印加されるよ
うになっている。
【0009】第2のトランジスタ18のコレクタは、上
記のようにトランジスタ16のコレクタに接続されると
ともに、エミッタを接地ライン14に接続したNPN型
の差動出力トランジスタ10のベースに接続されてい
る。この差動出力トランジスタ10のコレクタは、トラ
ンジスタ84のコレクタに接続されるとともに、エミッ
タを接地ライン14に接続されたNPN型の出力トラン
ジスタ17のベースに接続されている。この出力トラン
ジスタ17のコレクタはトランジスタ85のコレクタに
接続されるとともに、出力端子13に接続されている。
この出力端子13からは、出力トランジスタ17のオン
オフ動作に対応して、検出温度の正常・異常を示すレベ
ル電圧が出力されるようになっている。
【0010】以上のような構成の従来の温度検出回路の
動作を説明する。第1のトランジスタ21のベース端子
7の電位(基準電圧)をV7 とし、第2のトランジスタ
18のベース端子9の電位をV9 とする。この回路は、
ダイオード11の負温度特性を利用して温度検出を行
い、ある温度を越えてV7 >V9 となった状態で、第1
のトランジスタ21と第2のトランジスタ18からなる
コンパレータの差動出力によってトランジスタ10をオ
ン、トランジスタ17をオフさせることにより、出力端
子13の出力電圧を“L”レベルから“H”レベルに変
化させるものである。
【0011】ダイオード11の温度特性は約−2mV/
°C、すなわち温度が1度上昇するごとにダイオード1
1の順方向電圧が約2mV減少するものとし、また、常
温(25°C)におけるダイオード11の順方向電圧V
F(D11)が例えば700mvとなるように定電流源5の電
流値を設定したとすると、常温においてV9 は700m
Vとなる。いま、温度が150°Cになったことを検出
するものとすると、次の(1)式より、V7 が450m
Vとなるように抵抗1及び2の値を設定すればよい。
【0012】 V7 =700〔mV〕−(150−25)〔°C〕×2〔mV/°C〕 ……(1) まず、温度が検出温度150°Cより小さい場合を考え
ると、第2のトランジスタ18のベース電圧V9 、すな
わちダイオード11のアノード端子電圧は、第1のトラ
ンジスタ21のベース電圧V7 (=450mV)よりも
大きくなっている。このため、第1のトランジスタ21
がほぼオン状態、第2のトランジスタ18がほぼオフ状
態となる。従って、差動出力トランジスタ10はオフと
なり、出力トランジスタ17はオンとなるため、出力端
子13からは“L”レベルの電圧が出力される。
【0013】一方、第2のトランジスタ18のベース電
圧V9 、すなわちダイオード11のアノード端子電圧
は、温度上昇とともに低下し、温度が検出温度150°
Cを越えると、V9 はV7 (=450mV)よりも小さ
くなる。このため、第1のトランジスタ21がほぼオフ
状態、第2のトランジスタ18がほぼオン状態となる。
従って、差動出力トランジスタ10はオンとなり、出力
トランジスタ17はオフとなるため、出力端子13から
は“H”レベルの電圧が出力される。
【0014】このようにして、ダイオード11の負温度
特性を利用して温度検出を行うことにより、ある温度を
越えてV7 >V9 となった状態で出力端子13から
“H”レベルの電圧が出力され、異常温度の検出が可能
となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の温度検出回路
(図7)では、上記のようにして異常温度の検出が行わ
れるが、温度検出回路自体の故障には対応することがで
きなかった。すなわち、例えば温度検出用のダイオード
11自体の故障または配線の断線等により両端子間がシ
ョートまたはオープン状態となった場合には、その故障
の検知はもちろんのこと、温度異常も検出することがで
きなかった。
【0016】すなわち、図7において、ダイオード11
の両端子間がオープン状態になったとすると、第2のト
ランジスタ18のベースにはV7 以上の電圧V9 が印加
されることとなる。上記回路構成は、V9 がV7 より小
さくなった場合にのみ温度異常を検出できるようになっ
ているため、上記の場合(ダイオード11の両端子間が
オープン)には、たとえ温度が150°C以上になった
としてもそれが検知されないことになる。もちろん、温
度検出回路自体の故障(ダイオード11の両端子間のオ
ープン状態)も検出されない。この温度検出回路自体の
異常を検出するためには、上記回路と同様の構成の回路
を別個に設ける必要があるため、素子数が増加し、IC
チップにおける面積効率が悪くなる。この問題は、上記
した公報(特開昭60−47934号)記載の回路につ
いても同様である。
【0017】また、図7において、ダイオード11の両
端子間がショート状態になったとすると、第2のトラン
ジスタ18のベース電圧V9 は接地レベルとなり、この
場合も正確な温度検出ができなくなるとともに、ショー
トしたことの検出も行われない。
【0018】さらに、次のような問題もあった。すなわ
ち、図7のようなPNPトランジスタを用いたベース入
力コンパレータにおいては、接地レベル側の比較可能範
囲の下限値V1 は通常次の(2)式で与えられる。
【0019】 V1 =VBE(Tr10)+VCE(Tr18)−VBE(Tr18) ……(2) すなわち、上記構成のコンパレータでは、V9 の電位が
V1 以下に低下した時点で、差動出力トランジスタ10
をオンし続けることができなくなり、V9 の値に関わり
なく差動出力トランジスタ10がオフしてしまう。通
常、VBE(Tr10)≧VBE(Tr18)であり、また、高温時のV
CE(Tr18)は300〜400mVであるため、高温時にお
いては300〜400mV程度までの動作が限界という
ことになる。従って、ダイオード11の順方向電圧VF
(D11)、すなわちダイオード11のアノード端子電圧が
V1 以下になったときに差動出力トランジスタ10がオ
フしてしまい、たとえ実際に過熱状態にあったとしても
(例えばダイオード11の端子間電圧が400mVとす
るとこれは175°Cに相当)、出力端子13には
“L”レベルが出力され、異常温度にもかかわらず正常
として誤検出してしまうこととなる。
【0020】この発明は、係る課題を解決するためにな
されたものであり、半導体素子内部の過熱状態を正確に
検出できるとともに、温度検出部の故障をも検出して異
常出力をすることができる温度検出回路を得ることを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る異常報知回路は、出力電圧が変化する電圧源と、この
電圧源の出力電圧を所定の基準電圧と比較し、出力電圧
が基準電圧より小さいとき異常報知信号を出力する手段
と、前記出力電圧が前記基準電圧より大きい第2の基準
電圧より大きいとき、異常報知信号を出力する手段と、
を具備し、前記電圧源は、温度によって順方向電圧が変
化するダイオードであることを特徴とするものである。
【0022】
【0023】請求項記載の発明に係る温度検出回路
は、所定の基準電圧がベースに印加される第1のトラン
ジスタと、温度に応じて変化するダイオードの端子電圧
がベースに印加される第2のトランジスタと、を含むベ
ース入力コンパレータを備えた温度検出回路において、
前記第1のトランジスタのベースに印加される基準電圧
と第2のトランジスタのベースに印加される前記ダイオ
ードの端子電圧との差分に応じてオンオフ動作する差動
出力トランジスタと、この差動出力トランジスタに対し
てコレクタ及びエミッタを共通としてワイヤードオア接
続され、前記第2のトランジスタのベースに印加される
ダイオード端子電圧によって駆動される出力駆動トラン
ジスタと、前記差動出力トランジスタまたは前記出力駆
動トランジスタのオンオフ動作に応じ、前記ダイオード
の端子電圧の正常・異常を示す信号電圧を出力する出力
端子と、を具備することを特徴とするものである。
【0024】請求項記載の発明に係る温度検出回路
は、請求項において、前記出力駆動トランジスタのベ
ースと前記第2のトランジスタのベースとの間に、他の
一または複数のダイオードを直列接続したことを特徴と
するものである。
【0025】
【作用】請求項1記載の発明に係る異常報知回路では、
出力電圧と基準電圧との比較の結果、出力電圧が基準電
圧より小さいときに異常報知信号が出力されるほか、出
力電圧が第2の基準電圧より大きいときにも異常報知信
号が出力される。
【0026】そして、出力電圧としてダイオードの端子
電圧が使用されて温度の異常状態が検出されるが、その
異常温度の検出時のみならず、出力電圧が第2の基準電
圧より小さい(または大きい)ときにも異常報知信号が
出力される。
【0027】請求項記載の発明に係る温度検出回路で
は、ダイオードの端子電圧と基準電圧との比較によって
異常温度の検出が行われるほか、例えばダイオードの両
端子間が断線してオープン状態となったときのように第
2のトランジスタのベース入力の異常変動の場合にも、
それが検出されて異常報知信号が出力される。
【0028】請求項記載の発明に係る温度検出回路で
は、出力駆動トランジスタのベースと第2のトランジス
タのベースとの間に他のダイオードを接続することによ
り、前記出力駆動トランジスタを駆動させるのに必要な
前記ダイオードの端子電圧を任意に設定可能となる。
【0029】
【実施例】以下図面に基づき本発明を詳細に説明する。
【0030】第1実施例 図1は、本発明の第1実施例における温度検出回路を表
わしたものである。この図で、従来例(図7)と同一部
分には同一の符号を付す。
【0031】この回路では、各エミッタを電源ライン1
2に接続し各ベースを共通接続したPNP型のトランジ
スタ81,82,83,84,85,86によってカレ
ントミラー回路が形成されている。トランジスタ81の
コレクタはベースに接続されるとともに定電流源5に接
続され、これにより、トランジスタ82〜86はそれぞ
れ、以下の回路素子に対して定電流源として働くように
なっている。
【0032】トランジスタ82のコレクタには、ベース
入力コンパレータを形成するPNP型の第1のトランジ
スタ21及び第2のトランジスタ18のエミッタが共通
接続されている。このうち、第1のトランジスタのコレ
クタは、ベース・コレクタ間を接続したNPN型のトラ
ンジスタ23のコレクタに接続されている。このトラン
ジスタ23は、その2倍のベース・エミッタ接合面積を
有するNPN型のトランジスタ24と共にカレントミラ
ー回路を形成する。トランジスタ23,24のエミッタ
は共に接地ライン14に接続されている。
【0033】第1のトランジスタ21のベースは、抵抗
1を介して定電流源15に接続されるとともに抵抗2を
介して接地ライン14に接続されており、抵抗1と抵抗
2の分圧比で定まる一定の基準電圧(温度に依存しな
い)が第1のトランジスタ21のベースに印加されるよ
うになっている。
【0034】第2のトランジスタ18のベースは、トラ
ンジスタ83のコレクタに接続されるとともに、負温度
特性を有するダイオード11のアノードに接続され、ま
た、ダイオード11のカソードは接地ライン14に接続
されている。これにより第2のトランジスタ18のベー
スには、ダイオード11のアノード端子電圧が印加され
るようになっている。
【0035】トランジスタ24のコレクタは、トランジ
スタ86のコレクタに接続されるとともに、エミッタを
接地ライン14に接続したNPN型の差動出力トランジ
スタ10のベースに接続されている。この差動出力トラ
ンジスタ10のコレクタは、トランジスタ84のコレク
タに接続されるとともに、エミッタを接地ライン14に
接続されたNPN型の出力トランジスタ17のベースに
接続されている。この出力トランジスタ17のコレクタ
はトランジスタ85のコレクタに接続されるとともに、
出力端子13に接続されている。この出力端子13から
は、出力トランジスタ17のオンオフ動作に対応して、
検出温度の正常・異常を示すレベル電圧が出力されるよ
うになっている。
【0036】さらに、この回路には、差動出力トランジ
スタ10に対してコレクタ及びエミッタを共通としてワ
イヤードオア接続されたNPN型の出力駆動トランジス
タ20が設けられており、そのベースは、アノードを第
2のトランジスタ18のベースに接続した第2のダイオ
ード19のカソードに接続されている。出力駆動トラン
ジスタ20は、直接的にはダイオード11のアノード端
子電圧、間接的には第2のダイオード19のカソード端
子電圧によって駆動される。そして、この出力駆動トラ
ンジスタ20のオンオフ動作によって、出力端子13か
ら、温度検出回路の正常・異常を示すレベル電圧が出力
されるようになっている。すなわち、本回路では、回路
の過熱状態の検出のみならず、ダイオード11自体また
はその配線の断線等によるオープンという故障が生じた
場合にこれを検出して異常を報知することも可能とな
る。この点に第1の特徴がある。
【0037】また、本実施例では、従来例(図7)と異
なり、上記のように差動出力を第2のトランジスタ18
でなく第1のトランジスタ21のコレクタから取ること
としているため、ダイオード11自体またはその配線に
ショートが生じ、ダイオード11のアノード端子電圧が
接地レベルになった場合でも、これを検出して異常を報
知することが可能となる。この点に第2の特徴がある。
【0038】以上のような構成の従来の温度検出回路の
動作を説明する。この回路の基本動作、すなわち回路に
故障がない場合における過熱状態を検出する動作は、従
来例(図7)の場合とほぼ同様であり、ダイオード11
の負温度特性を利用して温度検出を行い、ある温度を越
えて点7の電位(V7 )>点9の電位(V9 )となった
状態で、第1のトランジスタ21と第2のトランジスタ
18からなるコンパレータの差動出力によってトランジ
スタ10をオン、トランジスタ17をオフさせることに
より、出力端子13の出力電圧を“L”レベルから
“H”レベルに変化させる。
【0039】具体的には、図7の場合と同様に、ダイオ
ード11の温度特性(=約−2mV/°C)、V7 の値
(=450mV)及び常温におけるV9 の値(=700
mV)を設定したとすると、まず、温度が検出温度15
0°Cより小さい場合には、V9 は、第1のトランジス
タ21のベース電圧V7 (=450mV)よりも大きく
なっている。このため、第1のトランジスタ21がほぼ
オン状態、第2のトランジスタ18がほぼオフ状態とな
り、トランジスタ23,24がオンとなるため、差動出
力トランジスタ10はオフとなり、出力トランジスタ1
7はオンとなる。従って、出力端子13からは“L”レ
ベルの電圧が出力され、検出温度以下であることが表示
される。
【0040】また、V9 は温度上昇とともに低下し、温
度が検出温度150°Cを越えると、V9 はV7 (=4
50mV)よりも小さくなる。このため、第2のトラン
ジスタ18がほぼオン状態、第1のトランジスタ21が
ほぼオフ状態となり、トランジスタ23,24もオフと
なるため、差動出力トランジスタ10はオンとなり、出
力トランジスタ17はオンとなるため、出力端子13か
らは“H”レベルの電圧が出力される。
【0041】このようにして、ダイオード11の負温度
特性を利用して温度検出を行うことにより、ある温度を
越えてV7 >V9 となった状態で出力端子13から
“H”レベルの電圧が出力され、異常温度の検出が可能
となる。
【0042】一方、本回路においては、例えばダイオー
ド11の両端子間がショートしてV9 が接地レベルとな
った場合であっても、差動出力トランジスタ10のオン
を保持することができる。従って、この場合にも出力端
子13からは異常を示す“H”レベルの電圧が出力され
る。すなわち、図2に示すように、レベルV7 以下の全
範囲において(もちろん、V1 以下であっても)出力端
子13が“H”レベルとなり、ダイオード11又はその
配線の故障(ショート)または過熱状態になっているこ
とが表示される。これが上記した第2の特徴点に対応す
る作用である。
【0043】また、本回路では、V9 が増加してダイオ
ード19の順方向電圧VF(D19)と出力駆動トランジスタ
20のベース・エミッタ間電圧VBE(Tr20)との和(VF
(D19)+VBE(Tr20)=V2 )を越えた場合には、差動出
力トランジスタ10とワイヤードオア接続された出力駆
動トランジスタ20がオンとなる。従って、ダイオード
11またはその配線の断線等によりダイオード11の両
端子間がオープン状態になってV9 が異常に上昇し、あ
るレベルV2 を越えた場合にも、図2に示すように出力
端子13が“H”レベルとなって、ダイオード11又は
その配線の故障(オープン)または過熱状態になってい
ることを表示することができる。これが上記した第1の
特徴点に対応する作用である。
【0044】このように、本回路は、上記の2点におい
て従来回路の欠点を補うものである。
【0045】なお、図2に示すように、出力端子13の
出力電圧をV9 の値に対しV2 以上の範囲で反転させる
ことができるが、V2 の値は、例えばダイオード19を
複数段接続することにより任意に設定することができ
る。
【0046】また、本実施例では、ダイオード11の温
度特性を利用した温度検出回路を例に説明したが、ダイ
オード11の代わりに他の電圧を入力する構成とするこ
とにより、温度検出回路以外の用途で使用されるコンパ
レータを構成することも可能である。
【0047】第2実施例 図3は、本発明の第2実施例における温度検出回路を表
したものである。この回路は、第1のトランジスタ21
のベース電位V7 にヒステレシスを持たせて、微妙な温
度変化に対する出力レベルのチャタリングを防止するよ
うにしたものである。これを実現するため、この回路で
は、抵抗2と接地ライン14との間に抵抗4を介してN
PN型のトランジスタ6を接続(コレクタを抵抗4に、
エミッタを接地ライン14に接続)するとともに、これ
らと並列に抵抗3を接続し、トランジスタ6のベースを
差動出力トランジスタ10のコレクタと接続している。
その他の構成は図1と同じである。
【0048】以上のような構成の温度検出回路の動作を
説明する。
【0049】いま、温度が検出温度(例えば150°
C)以下であって差動出力トランジスタ10がオフの場
合は、トランジスタ6がオンとなるため、点7の電位V
7 は、抵抗1の値と抵抗2,3及び4の合成抵抗値との
分圧比で定まる電位V7Lとなる。 一方、温度が検出温
度(例えば150°C)を越え差動出力トランジスタ1
0がオンの場合は、トランジスタ6がオフとなるため、
点7の電位V7 は、抵抗1の値と抵抗2,3及び4等の
合成抵抗値との分圧比で定まる電位V7H(<V7L)とな
る。
【0050】従って、図4(A)に示すように、V9 の
変化に応じて点7の電位V7 がV7HまたはV7Lに変化
し、同図(B)に示すように、出力端子13の出力電圧
はヒステリシスをもって変化することとなる。このた
め、微妙な温度変化に対する出力レベルのチャタリング
を防止することができる。
【0051】第3実施例 図5は本発明の第3実施例における温度検出回路を表し
たものである。第1及び第2実施例においては、温度検
出用のダイオード11を同一のICチップ上に配置して
あるが、本実施例では、ダイオード11のオープン及び
ショートをも検出できることから、ダイオード11を他
のICチップ内に配置して、そのICチップの温度検出
を行うようにしている。
【0052】すなわち、図5に示すように、ダイオード
11を温度検出回路を搭載したICチップ25とは別個
の温度監視対象のICチップ26上に配置し、ボンディ
ングワイヤ等の配線27,28を用いて、ダイオード1
1のアノードを外部端子30から外部端子29を介して
温度検出回路の点9に接続するとともに、ダイオード1
1のカソードを外部端子32から外部端子31を介して
温度検出回路の点7に接続する。他の構成は図1と同様
である。
【0053】このような構成によれば、例えば、ICチ
ップ26内に主たる熱源となるパワー出力部がある場合
に、その監視を外部のICチップ25で行い、出力端子
13の出力結果をそのパワー出力部の加熱制御系に接続
することにより、パワー出力部を防止することができ
る。また、仮に配線27または28に断線やショート等
が生じても、これを異常として検出できるため、温度検
出回路自体の故障により過熱検出をできない状態におけ
る異常発熱等のトラブルを確実に回避することができ
る。
【0054】第4実施例 図6は本発明の第4実施例における温度検出回路を表し
たものである。この回路は、図1におけるPNP型の第
1のトランジスタ21及び第2のトランジスタ18の代
わりにNPN型の第1のトランジスタ51及び第2のト
ランジスタ48を用いてベース入力コンパレータを形成
している。第1のトランジスタ51のベースには定電流
源45からの基準電圧を印加し、第2のトランジスタ4
8のベースにはダイオード11のカソードを接続する。
符号61〜63は定電流源であり、端子65,66はそ
れぞれ電源端子、接地端子である。その他のトランジス
タは図1の接合極性と逆のものを用いている。この回路
においても、図1の場合と同様に、出力駆動トランジス
タ50のベースと第2のトランジスタ48のベースとの
間に第2のダイオード19を順方向接続する。
【0055】この回路の動作は、図1の場合とほぼ同様
である。すなわち、ダイオード11の温度特性により第
2のトランジスタ48のベース電圧が上昇して所定レベ
ルを越えたとき、差動出力トランジスタ40を駆動して
出力端子13の出力を反転させ、異常温度を報知する。
さらに、ダイオード11のオープンまたはショートの場
合には、出力駆動トランジスタ50を駆動して出力端子
13の出力を反転させ、回路故障を報知する。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2に記
載の発明によれば、出力電圧と基準電圧との比較の結
果、出力電圧が基準電圧より小さい(または大きい)と
きに異常報知信号を出力するほか、出力電圧が第2の基
準電圧より大きい(または小さい)ときにも異常報知信
号を出力することとしたので、本来対象となっている異
常の検出のみならず、検出回路自体の故障をも検出する
ことができ、検出部の故障時に正常信号が出力されてし
まうという誤検出を有効に回避することができる。
【0057】請求項記載の発明によれば、出力駆動ト
ランジスタのベースと第2のトランジスタのベースとの
間に他の1または複数のダイオードを接続することとし
たので、前記出力駆動トランジスタを駆動させるのに必
要なベース電圧、すなわち検出回路自体の故障を検出す
るための閾値を任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における温度検出回路を示
す回路図である。
【図2】図1の温度検出回路の動作を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例における温度検出回路を示
す回路図である。
【図4】図3の温度検出回路の動作を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の第3実施例における温度検出回路を示
す回路図である。
【図6】本発明の第4実施例における温度検出回路を示
す回路図である。
【図7】従来の温度検出回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 抵抗 5,15,45,61,62,63 定電流源 6 トランジスタ 10,40 差動出力トランジスタ 11 ダイオード 13 出力端子 17 出力トランジスタ 18,48 第2のトランジスタ 19 第2のダイオード 20,50 出力駆動トランジスタ 21,51 第1のトランジスタ 23,24,53,81〜86 トランジスタ 29,30,31,32 外部端子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力電圧が変化する電圧源と、 この電圧源の出力電圧を所定の基準電圧と比較し、出力
    電圧が基準電圧より小さいとき異常報知信号を出力する
    手段と、 前記出力電圧が前記基準電圧より大きい第2の基準電圧
    より大きいとき、異常報知信号を出力する手段と、 を具備し、前記電圧源は、温度によって順方向電圧が変
    化するダイオードであることを特徴とする異常報知回
    路。
  2. 【請求項2】 所定の基準電圧がベースに印加される第
    1のトランジスタと、温度に応じて変化するダイオード
    の端子電圧がベースに印加される第2のトランジスタ
    と、を含むベース入力コンパレータを備えた温度検出回
    路において、 前記第1のトランジスタのベースに印加される基準電圧
    と第2のトランジスタのベースに印加される前記ダイオ
    ードの端子電圧との差分に応じてオンオフ動作する差動
    出力トランジスタと、 この差動出力トランジスタに対してコレクタ及びエミッ
    タを共通としてワイヤードオア接続され、前記第2のト
    ランジスタのベースに印加されるダイオード端子電圧に
    よって駆動される出力駆動トランジスタと、 前記差動出力トランジスタまたは前記出力駆動トランジ
    スタのオンオフ動作に応じ、前記ダイオードの端子電圧
    の正常・異常を示す信号電圧を出力する出力端子と、 を具備することを特徴とする温度検出回路。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記出力駆動トランジスタのベースと前記第2のトラン
    ジスタのベースとの間に、他の一または複数のダイオー
    ドを直列接続したことを特徴とする温度検出回路。
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