JP3121425B2 - 無人走行車の操舵制御装置 - Google Patents

無人走行車の操舵制御装置

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JP3121425B2
JP3121425B2 JP04047456A JP4745692A JP3121425B2 JP 3121425 B2 JP3121425 B2 JP 3121425B2 JP 04047456 A JP04047456 A JP 04047456A JP 4745692 A JP4745692 A JP 4745692A JP 3121425 B2 JP3121425 B2 JP 3121425B2
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路面に敷設した誘導線
などを検出しながら誘導できるようにした無人走行車に
関するものである。
【0002】
【従来技術】ゴルフカーや工場内無人運搬車などにおい
て、走行コースに沿って埋設した誘導線を車体側に設け
た誘導コイル等のセンサで検出し、無人誘導可能とした
車両すなわち無人走行車が公知である。例えば、誘導線
に交流電流を流しておく一方、車両側にこの交流電流が
形成する交流磁界を検出するコイル(誘導コイル)を設
け、このコイルの検出出力の変化から車両の誘導線から
のずれすなわち偏差量を検出し、この偏差量が所定範囲
内に入るように車両の操向輪を操舵するものがある。
【0003】この種の車両で操舵用サーボモータの入力
電圧すなわち操舵指示角に、実舵角θ0 と、偏差量y1
と、偏差量の変化率y2 とを反映させるようにした制御
方法が従来より知られている(例えば特公昭55−31
927号)。すなわち操舵指示角θを θ=aθ0 +by1 +cy2 で求めるものである。ここにa、b、cはフィードバッ
クゲインに相当する定数である。
【0004】この方法によれば偏差量の変化率y2 が反
映されているから、例えば偏差量y1 が小さくても変化
率y2 や実舵角θ0 が大きくなると操舵指示角θの変化
も大きくなる。このため操舵精度が向上するものであ
る。
【0005】
【従来技術の問題点】しかし車速が増大したり、車体重
量が大きい場合には慣性力も大きくなるため、このよう
な制御方法では、精度を十分に高くすることが困難であ
った。
【0006】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、車速が増大したり、車両重量が大きい場合
にも操舵精度を良好にすることができる無人走行車の操
舵制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の構成】本発明によればこの目的は、走行コース
からの偏差を検出し、この偏差量に基づいて操舵速度指
示値を求めながら自動操縦により走行する無人走行車に
おいて、走行コースからの偏差量(α)を検出する手段
と、前記偏差量の変化速度(β)を求める偏差速度演算
手段と、前記偏差量の変化加速度(γ)を求める偏差加
速度演算手段と、前記偏差量(α)と変化速度(β)と
変化加速度(γ)にそれぞれ定数k 1 ,k 2 ,k 3 を掛け
た3つの項k 1 α、k 2 β、k 3 γの和によって操舵速度
指示値(w)を求めるマイクロコンピュータからなる指
示値演算部と、運転条件によって異なる前記定数k 1
2 ,k 3 の数値を記憶するメモリと、前記操舵速度指示
値(w)に対する操舵速度で操舵輪を操舵するステアリ
ングコントローラとを備え、前記メモリに記憶する定数
2 ,k 3 のうち少なくとも一方は運転条件によって0ま
たは負に設定され、前記指示値演算部は運転条件に応じ
て前記メモリから読出した定数k 1 ,k 2 ,k 3 を用いて
演算することを特徴とする無人走行車の操舵制御装置に
より達成される。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるエンジン駆動
式ゴルフカーの概念図、図2はその操舵制御系のブロッ
ク図、図3はその動作流れ図である。このゴルフカーは
無人誘導する無人走行モードと、運転者が乗って手動に
より操縦する手動走行モードとを切換え可能としたもの
である。
【0009】これらの図において、10は本発明に係る
無人走行車としてのゴルフカーの車体である。この車体
10の前部には操向輪としての前輪12、12が配設さ
れ、後部には駆動輪としての後輪14、14が配設され
ている。また、車体10の最後部には、手動操縦時に操
縦者が乗車するためのステップ16が設けられている。
【0010】18は車体10の前部に固定された荷物搭
載用のキャリアであり、このキャリア18にはゴルフバ
ッグが載置される。
【0011】前記車体10の車体幅方向中央部には、車
体後方へ向って斜め上方へのびるステアリング軸20が
回動自在に保持されている。このステアリング軸20の
上端には操向ハンドル22が取付けられている。このハ
ンドル22の右端にはアクセルレバー24が取付けら
れ、左端にはブレーキレバー26が取付けられている。
これらは人が乗って手動で操縦する手動走行モードで使
用される。
【0012】ステアリング軸20の下端部にはステアリ
ングアーム28が固着されている。このステアリングア
ーム28の回動端はステアリングロッド30、30を介
して左右の前輪12のナックルアーム32、32に連結
されている。
【0013】36は無人走行モードで作動する自動操縦
用の電動モータであり、車体10側に固定されている。
このモータ36の回転は歯付きベルト38によってステ
アリング軸20に伝えられる。ベルト38に代えて歯車
であってもよい。キャリヤ18の下方には左右一対の誘
導線センサ40が配設され、走行ルートに沿って路面に
敷設された誘導線42を検出する。各センサ40、40
の出力はこの誘導線42との距離に応じて変化するか
ら、後記制御装置48は両センサ40、40の出力の差
に基づいて車体10の誘導線42からのずれすなわち偏
差量αを求めることができる。
【0014】なお各センサ40、40はステアリング軸
20の回動に同期して左右へ所定角度範囲内で揺動する
ようにしてもよい。この場合前輪12の操舵による車体
10の方向変化を予測して偏差量αを求めることにな
り、無人誘導による操舵精度を向上させることができ
る。また路面や車体10の左右方向への傾きによっても
センサ40、40の出力が変化する。そこでこの出力変
化による精度の低下を防ぐためにセンサ40を3個等間
隔に並べ、3個のセンサ40出力を比較することにより
偏差量αを求めてもよい。
【0015】このゴルフカー10は、無人走行の自動モ
ードと、ハンドル22で操縦する手動モードとが選択可
能であり、自動モードではモータ36はステアリングコ
ントローラ44(図1、2)により制御される。すなわ
ちメインコントローラ46の指令に基づいて、このステ
アリングコントローラ44はモータ36を所定回転量だ
け右または左に回動させる。操舵制御装置48はこれら
ステアリングコントローラ44やメインコントローラ4
6などで構成される。
【0016】次に動力系統を説明する。符号50は車体
10の中央付近に搭載されたエンジン、52は後輪1
4、14間に配設された駆動ケースである。この駆動ケ
ース52の入力軸には、エンジン50のクランク軸回転
がVベルト式自動変速機54を介して伝えられる。変速
機54と伝動ケース52の入力軸との間には電磁ブレー
キ(図示せず)が介在する。この電磁ブレーキは走行時
に励磁されてブレーキが解放され、主電源のオフ時に非
励磁となってブレーキがかかるスプリングクローズ型の
ものが用いられる。
【0017】駆動ケース52には、入力軸および後輪1
4の車軸に連動する軸(図示せず)の回転を規制するデ
ィスクブレーキが取付けられている。このブレーキは前
記ハンドル22のブレーキレバー26により手動操作さ
れる。従ってエンジン50の出力は、変速機54を介し
て駆動ケース52の入力軸に伝えられ、この駆動ケース
52内の減速歯車および差動装置(共に図示せず)を介
して後輪14に伝えられる。なおエンジン50には機械
式ガバナーが取付けられ、手動モ−ド時の走行速度を制
限するように気化器のスロットル弁開度を制御する。
【0018】エンジン50に接続された気化器のスロッ
トル弁(図示せず)は切換装置を介して、前記アクセル
レバー22あるいはステップモータ(図示せず)のいず
れか一方により開閉される。すなわち手動モードでは切
換装置は電磁クラッチを切ってアクセルレバー22の回
動をスロットル弁に伝える。一方自動モードでは、切換
装置96は電磁クラッチをつないでステップモータの回
転によりスロットル弁を開閉する。この時のスロットル
弁開度はスロットルセンサで検出されてメインコントロ
ーラ46に帰還され、この開度が目標開度となるように
制御される。
【0019】次に無人走行モードで作動する操舵制御装
置を説明する。前記誘導線センサ40、40の出力は増
幅器60、60を介してメインコントローラ46に入力
される。メインコントローラ46はマイクロコンピュー
タ(CPU)62を持ち、これら増幅器60、60の出
力は入力インターフェース(IF)64でデジタル化さ
れてこのCPU62に入力される。
【0020】CPU62はセンサ40、40の出力に基
づいて、車体10の誘導線42からのずれすなわち偏差
量αを演算する。この演算機能は図2にα演算部66と
して示される。CPU62はまたこの求めた偏差量αの
時間変化である変化速度βをβ演算部68によって演算
する。さらにCPU62はこの速度βの時間変化である
加速度γをγ演算部70によって演算する。
【0021】一方このCPU62には車速Vが入力され
る。例えば駆動ケース52に後輪14の回転に同期して
パルスを出力する車速センサ72を取付け、このセンサ
72の出力をインターフェース(IF)74を介してC
PU62に入力する。CPU62は車速演算部76でこ
のセンサ72の出力パルスをカウントすることにより車
速Vを演算する。
【0022】CPU62は前記偏差量α、偏差速度β、
偏差加速度γを用いて操舵速度指示値wを次式により演
算する。 w=k1 α+k2 β+k3 γ ここにk1 、k2 、k3 は車速Vなどの運転条件により
決めた定数である。これらの定数k1 、k2 、k3 はC
PU62に内蔵するメモリ78あるいは外部メモリに予
め入力されている。CPU62は運転条件に応じた定数
1 、k2 、k3をメモリ78から読出してこの指示値
wの演算を繰り返す。図2で80はこの演算を行う指示
値演算部である。
【0023】このようにして求めた操舵速度指示値wは
インターフェース82を介してステアリングコントロー
ラ44に入力され、モータ36がこの指示値wに対応す
る操舵速度で操舵される。
【0024】次にこの実施例の動作例を図3に基づいて
説明する。まず電源投入後自動走行モードにおいて、発
車信号が車両に設けられた手動発進スイッチあるいはリ
モコンなどの遠隔操作により入力される。すると、車体
10は発進し、図3の動作を開始する(ステップ10
0)。CPU62はまずセンサ40の出力に基づいて偏
差量αを演算する(ステップ102)。さらに偏差速度
βおよび偏差加速度γを演算する(ステップ104)。
この演算結果α、β、γはCPU62内あるいは外部の
メモリ(図示せず)にメモリされる。
【0025】次にCPU62は車速センサ72の出力パ
ルスをカウントすることにより車速Vを求める。CPU
62はこの時の車速と、偏差量α、速度β、加速度γな
どに基づいて運転条件を判別し、この運転条件に適合す
る定数k1 、k2 、k3 をメモリ78から読出す。そし
て前記操舵速度指示値wを演算部80において演算す
る。
【0026】ここに運転条件の判別方法は種々可能であ
るが、この図3の実施例では車速Vに基づいて定数k
1 、k2 、k3 を変化させる。すなわち車速Vが3km/h
以下なら(ステップ108)、定数としてk11、k21
31を読出す(ステップ110)。3<V<6km/hなら
(ステップ112)、k12、k22、k32を読出す(ステ
ップ114)。V≧6km/hなら(ステップ116)、k
13、k23、k33を読出す(ステップ118)。
【0027】そして読出した定数k1、k2、k3と前記
偏差量α、速度β、加速度γを用いて指示値wを演算す
る(ステップ120)。ステアリングコントローラ44
は、CPU62が出力する指示値wに基づきモータ36
がその操舵速度になるように制御る(ステップ12
2)。以上の動作は基本的には車体10が走行している
間繰り返される(ステップ124)。
【0028】なおこの実施例では停車信号が手動停止ス
イッチやリモコンなどの遠隔操作により入力された時に
は(ステップ126)、時間tの計測を開始し(ステッ
プ128)、この時間tが設定値Tに達すると(ステッ
プ130)、指示値wを0とする(ステップ132)。
時間tがTに達するまではステップ102に戻って操舵
制御系が作動し続ける。これは手動停止スイッチやリモ
コンなどの遠隔操縦により停車が指示されて車速Vが0
になっても偏差が残存している場合には、操舵制御系が
作動し続けることになり、ステアリングの振動が発生す
るおそれがあるからである。
【0029】以上の実施例は車速Vによって定数k1
2 、k3 を決めたが、他の走行条件により定数を決め
てもよい。例えば偏差量αが加速しながら増加する時に
はk1 、k2 、k3 を全て正の定数とし、偏差量αが減
速しながら増加する場合や、減速しながら減少する場合
や、加速しながら減少する場合などにはいずれかの定数
例えばk2 やk3 を0としたり負としてもよい。
【0030】ここに偏差量αが増加する場合(速度βが
正)は、加速度γの正負にかかわらず少くとも偏差量α
と加速度γとを用いて w=k1α+k3γ で求める。この場合は加速度γが偏差量αの変化方向
予測する機能を持つことになるから、操舵精度の向上に
好適である。
【0031】なお偏差量αが減少する時には加速度γの
正負に関係なく偏差量αと速度βで指示値wを求めるの
が望ましい。この時には速度βによる項k2βが偏差量
αによる項k1αの減少に対してブレーキとして作用
し、操舵速度指示値wの減少を緩やかにすることになる
からである。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように、メモリから読出
す定数k 1 ,k 2 ,k 3 を運転条件によって変化させ、特
に定数k 2 およびk 3 の少なくとも一方は運転条件によっ
て0や負に設定しておくものであるから、運転条件に応
じて適切な操舵速度で操舵できることになり、操舵精度
が向上する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるエンジン駆動式ゴルフ
カーの概念図
【図2】その操舵制御系のブロック図
【図3】その動作流れ図
【符号の説明】
12 前輪 36 ステアリング用モータ 44 ステアリングコントローラ 46 メインコントローラ 48 操舵制御装置 66 偏差量演算部 68 偏差速度演算部 70 偏差加速度演算部 80 指示値演算部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−156183(JP,A) 特開 平1−161404(JP,A) 特開 昭62−219101(JP,A) 特開 昭63−208102(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02 G05B 13/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行コースからの偏差を検出し、この偏
    差量に基づいて操舵速度指示値を求めながら自動操縦に
    より走行する無人走行車において、走行コースからの偏
    差量(α)を検出する手段と、前記偏差量の変化速度
    (β)を求める偏差速度演算手段と、前記偏差量の変化
    加速度(γ)を求める偏差加速度演算手段と、前記偏差
    量(α)と変化速度(β)と変化加速度(γ)にそれぞ
    れ定数k 1 ,k 2 ,k 3 を掛けた3つの項k 1 α、k 2 β、
    3 γの和によって操舵速度指示値(w)を求めるマイ
    クロコンピュータからなる指示値演算部と、運転条件に
    よって異なる前記定数k 1 ,k 2 ,k 3 の数値を記憶する
    メモリと、前記操舵速度指示値(w)に対する操舵速度
    で操舵輪を操舵するステアリングコントローラとを備
    え、前記メモリに記憶する定数k 2 ,k 3 のうち少なくと
    も一方は運転条件によって0または負に設定され、前記
    指示値演算部は運転条件に応じて前記メモリから読出し
    た定数k 1 ,k 2 ,k 3 を用いて演算することを特徴とす
    る無人走行車の操舵制御装置。
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