JP3120996B2 - 液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録装置

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JP3120996B2 JP17990190A JP17990190A JP3120996B2 JP 3120996 B2 JP3120996 B2 JP 3120996B2 JP 17990190 A JP17990190 A JP 17990190A JP 17990190 A JP17990190 A JP 17990190A JP 3120996 B2 JP3120996 B2 JP 3120996B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、液体噴射記録装置、より詳細には、インク
ジェットプリンタの階調記録を可能とする液体噴射記録
装置に関する。
従来技術 ノンインパクト記録法は、記録時における騒音の発生
が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最
近、関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
り、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記
録の行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記
録法であって、これまでにも様々な方式が提案され、改
良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお
実用化への努力が続けられているものもある。
この様なインクジェット記録法は、所謂インクと称さ
れる記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
先ず第1の方式は例えばUSP3060429に開示されている
もの(Tele type方式)であって、記録液体の小滴の発
生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選
択的に付着させて記録を行うものである。
これに就いて、更に詳述すれば、ノズルと加速電極間
に電界を掛けて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズ
ルより吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号
に応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである。
第2の方式は、例えばUSP3596275、USP3298030等に開
示されている方式(Sweet方式で)であって、連続振動
発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発
生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一
様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。
具体的には、ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘ
ッドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出
口)の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電
電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子
に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素
子を機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴
を吐出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記
録液体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に
応じた電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液
体の小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電
極間を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受
け、記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る
様にされている。
第3の方式は例えばUSP3416153に開示されている方式
(Hertz方式)であって、ノズルとリング状の帯電電極
間に電界を掛け、連続振動発生法によって、記録液体の
小滴を発生霧化させて記録する方式である。即ち、この
方式ではノズルと帯電電極間に掛ける電界強度を記録信
号に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御
し、記録画像の階調性を出して記録する。
第4の方式は、例えばUSP3747120に開示されている方
式(Stemme方式)で、この方式は前記3つの方式とは根
本的に原理が異なるものである。
即ち、前記3つの方式は、何れもノズルより吐出され
た記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御
し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着
させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録
信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させ
て記録するものである。
つまり、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出口を
有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、
電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエ
ゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って
前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部
材に付着させることで記録を行うものである。
これ等、従来の4つの方式は各々に特長を有するもの
であるが、又、他方において解決され得る可き点が存在
する。
即ち、前記第1から第3の方式は記録液体の小滴の発
生の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、
小滴の偏向制御も電界制御である。その為、第1の方式
は、構成上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を
要し、又、記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるの
で高速記録には不向きである。
第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズル化が可能で
高速記録に向くが、構成上複雑であり、又記録液体小滴
の電気的制御が高度で困難であること、記録部材上にサ
テライトドットが生じ易いこと等の問題点がある。
第3の方式は、記録液体小滴を霧化することによって
階調性に選れた画像が記録され得る特長を有するが、他
方、霧化状態の制御が困難であること、記録画像にカブ
リが生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が困難
で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が存す
る。
第4の方式は、第1乃至第3の方式に比べ利点を比較
的多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オン
デマンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐出口よ
り吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式の様に
吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴
を回収することが不要であること及び第1乃至第2の方
式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性がなく記
録液体の物質上の自由度が大であること等の大きな利点
を有する。而乍ら、一方において、記録ヘッドの加工上
に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ振動素
子の小型化が極めて困難であること等の理由から記録ヘ
ッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動素子の
機械的振動という機械的エネルギーによって記録液体小
滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこと、等
の欠点を有する。
このように従来の液体噴射記録方法には、構成上、高
速記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライ
トドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の点におい
て、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適
用し得ないという制約が存在していた。
しかし、この不都合も本出願人が先に提案したインク
ジェット記録方式を採用することによってほぼ解消する
ことができる。かかるインクジェット記録方式は、特公
昭56−9429号公報にその詳細が説明されているが、ここ
にそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛細管
ノズルからインクを飛び出させて、記録するものであ
る。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31943
号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する発熱部
を具備する電気熱交換体に階調情報を有する信号を印加
し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させることにより
階調記録を行う事を特徴とするものであった。具体的に
は、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが徐々に
変化するような構造としたり、あるいは発熱体層のパタ
ーン巾が徐々に変化するように構造としたものである。
第24図乃至第26図は、それぞれ上記特公昭59−31943
号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱変換体の
例を示す断面構造図で、図中、71は基板、72は蓄熱層、
73は発熱体、74,75は電極、76は保護膜で、第24図に示
した例は、保護膜76を電極74側より電極75に向って厚み
勾配をつけて設けることにより、発熱部Δlの表面よ
り、該表面に接触している液体に単位時間当りに作用す
る発熱量に勾配を設けたものである。
また、第25図に示した例は、蓄積層72の厚みを発熱部
Δlに於いて、AからBに向って徐々に減少させて、発
熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分布を与
え、発熱部Δlの表面に接触している液体へ与える単位
時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
また、第26図に示した例は、発熱体73の厚みに発熱部
Δlに於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層72上に形成
するもので、AからBに至るまでの各部位に於ける抵抗
の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御するもの
である。
また、第27図乃至第31図は、それぞれ上記特公昭59−
31943号公報の第9図乃至第13図に開示された電気熱変
換体の例を示す平面構造図で、図中、81は発熱部、82,8
3は電極で、第27図に示した例は、発熱部81の平面形状
を矩形とし、電極82と発熱部81との接続部を電極83と発
熱部81との接続部より小さくしたものである。第28図及
び第29図に示した例は、それぞれ発熱部81の中央部を両
端よりも細い平面形状となしたものである。また第30図
に示した例は、発熱部81の平面形状を台形となし、台形
の平行でない対向する辺に於いて図の様に電極82,83を
各々接続したものである。
また、第31図に示した例は、発熱部81の中央部を両端
より広い平面形状としたもので、これらの例は、発熱部
のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に構
成し、印加される電力レベルを変えることによって、熱
作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御することで
吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記録
を行うものである。
しかしながら、第24図〜第26図に示した例のような3
次元的構造を薄膜形成技術で形成することは、事実上不
可能に近く、又、仮にできたとしても、非常に高コスト
になるという欠点を有している。又、第27図〜第31図に
示したようにパターン巾を変えたものは、そのパターン
が最もせまくなるところで断線が生じやすく耐久性の面
から必ずしも良い結果は得られなかった。
一方、特開昭63−42872号公報にも類似の階調記録技
術の開示がある。これも特公昭59−31943号公報の技術
と同様に発熱体層に3次元構造をもたせることを特徴と
しており、製造が極めて困難であるという欠点を有して
いる。その他の階調記録技術として特公昭62−46358号
公報、特公昭62−46359号公報、特公昭62−48585号公報
が知られている。それらは、それぞれ1つの流路に配列
した複数個の発熱体より、所定数の発熱体を選択した
り、あるいは、発熱量の異なる複数の発熱体から1つを
選択して、発生する気泡の大きさを変えたり、複数の発
熱体への駆動信号の入力タイミングのズレを可変制御し
て吐出量を変えたりするものであった。しかしながら、
これらの技術では、複数個の発熱体が1つの流路あるい
は吐出口に対応しているため、それら複数個の発熱体に
接続される制御電極の数が増大して吐出口を高密度に配
列することが不可能であった。又、特開昭59−124863号
公報、特開昭59−124864号公報では、吐出のための発熱
体とは別の発熱体及び気泡発生部を有し、吐出量制御を
行う技術の開示があるが、これらも気泡発生部の存在故
に高密度配列が困難であるという欠点を有している。さ
らに特開昭63−42869号公報には、抵抗体に通電する時
間を変えることによって気泡の発生回数を変更して吐出
量を制御する技術が開示されている。しかしながら通常
のバブルジェットにおいては通電時間は数〜十数μsが
限界であり、それ以上の時間通電すると発熱体が断線す
るため、特開昭63−42869号公報の技術は、耐久性面で
事実上実現不可能である。
以上により、従来技術においては、階調記録を行うた
めに各種の試みがなされてきているが、製造上から、耐
久性から、あるいは、高密度配列面からみて必ずしも満
足のいく結果は得られていない。
目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、特に製造が容易であり、耐久性にも優れ、高密度配
列が可能で、階調記録が可能な液体噴射記録装置を提供
することを目的としてなされたものである。
構成 本発明は、上記目的を達成するために、液体を吐出し
て飛翔液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出
するために前記液体に熱による状態変化を生じせしめる
ための発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備
する液体噴射記録装置において、前記発熱抵抗体層の近
傍において通電方向に熱勾配を持つように2次元平面構
造の放熱構造体を形成し、該放熱構造体は、前記発熱抵
抗体層の近傍において該放熱構造体の上または下に該放
熱構造体に接して存在している層を構成する材料の熱伝
導率より高い熱伝導率を持つ材料であるAlよりなり、画
像情報に応じて入力エネルギーを可変としたことを特徴
としたものである。以下、本発明の実施例に基いて説明
する。
第18図は、本発明が適用されるインクジェットヘッド
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第19図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第20図は、第19図に示したヘッドを構成する
蓋基板(第20図(a))と発熱体基板(第20図(b))
に分解した時の斜視図、第21図は、第20図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、21は蓋基板、
22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオリフィ
ス、25は流路、26は液室を形成するための領域、27は個
別(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒー
タ)、30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
最初に、第18図を参照しながらバブルジェットによる
インク噴射について説明すると、 (a)は定常状態であり、オリフィス面でインク30の
表面張力と外圧とが平衡状態にある。
(b)はヒータ29が加熱されて、ヒータ29の表面温度
が急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱さ
れ、微小気泡31が点在している状態にある。
(c)はヒータ29の全面で急激に加熱された隣接イン
ク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長
した状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生
長した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバラン
スがくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める。
(d)は気泡が最大に生長した状態であり、オリフィ
ス面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出さ
れる。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態に
あり、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡31の
体積の最大値は電気パルス印加のタイミングからややお
くれる。
(e)は気泡31がインクなどにより冷却されて収縮を
開始し始めた状態を示す。インク柱の先端部では押し出
された速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に
伴ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル
内へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
(f)はさらに気泡31が収縮し、ヒータ面にインクが
接しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オ
リフィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になる
ためメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来てい
る。インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜
10m/secの速度で飛翔している。
(g)はオリフィスにインクが毛細管現象により再び
供給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、
気泡は完全に消滅している。
第22図は、上述のごとき液体噴射記録ヘッドの要部構
成を説明するための典型例を示す図で、 第22図(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフ
ィス側から見た正面詳細部分図、第22図(b)は、第22
図(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の
切断面部分図である。
これらの図に示された記録ヘッド41は、その裏面に電
気熱変換体42が設けられている基板43上に、所定の線密
度で所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板
44を該基板43を覆うように接合することによって、液体
を飛翔させるためのオリフィス45を含む液吐出部46が形
成された構造を有している。液吐出部46は、オリフィス
45と電気熱変換体42より発生される熱エネルギーが液体
に作用して気泡を発生させ、その体積の膨張と収縮によ
る急激な状態変化を引き起こすところである熱作用部47
とを有する。
熱作用部47は、電気熱変換体42の熱発生部48の上部に
位置し、熱発生部48の液体と接触する面としての熱作用
面49をその低面としている。熱発生部48は、基体43上に
設けられた下部層50、該下部層50上に設けられた発熱抵
抗層51、該発熱抵抗層51上に設けられた上部層52とで構
成される。
発熱抵抗層51には、熱を発生させるために該層51に通
電するための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形成
されている。
電極53は、各液吐出部の熱発生部に共通の電極であ
り、電極54は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱さ
せるための選択電極であって、液吐出部の液流路に沿っ
て設けられている。
保護層52は、熱発生部48においては発熱抵抗層51を、
使用する液体から化学的、物理的に保護するために発熱
抵抗層51と液吐出部46の液流路を満たしている液体とを
隔絶すると共に、液体を通じて電極53,54間が短絡する
のを防止し、更に隣接する電極間における電気的リーク
を防止する役目を有している。
各液吐出部に設けられている液流路は、各液吐出部の
上流において、液流路の一部を構成する共通液室(不図
示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられた
電気熱変換体42に接続されている電極53,54はその設計
上の都合により、前記上部層に保護されて熱作用部の上
流側において前記共通液室下を通るように設けられてい
る。
第23図は、発熱抵抗体を用いる気泡発生手段の構造を
説明するための詳細図で、図中、61は発熱抵抗体、62は
電極、63は保護層、64は電源装置を示し、発熱抵抗体61
を構成する材料として、有用なものには、たとえば、タ
ンタルーSiO2の混合物、窒化タンタル、クロム、銀−パ
ラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウム、
ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タングス
テン、モリブデン、ニオブ、ニクロム、バナジウム等の
金属の硼化物があげられる。
これらの発熱抵抗体61を構成する材料の中、殊に金属
硼化物が優れたものとしてあげることができ、その中で
も最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、
次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
発熱抵抗体61は、上記の材料を用いて、電子ビーム蒸
着やスパッタリング等の手法を用いて形成することがで
きる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間当りの発熱量が
所望通りとなるように、その面積、材質及び熱作用部分
の形状及び大きさ、更には実際面での消費電力等に従っ
て決定されるものであるが、通常の場合、0.001〜5μ
m、好適には0.01〜1μmとされる。
電極62を構成する材料としては、通常使用されている
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl,Ag,Au,Pt,Cu等があげられ、これらを使用し
て蒸着等の手法で所定位置に、所定の大きさ、形状、厚
さで設けられる。
保護層63に要求される特性は、発熱抵抗体61で発生さ
れた熱を記録液体に効果的に伝達することを妨げずに、
記録液体より発熱抵抗体61を保護するということであ
る。保護層63を構成する材料として有用なものには、た
とえば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等があげられ、これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ
リング等の手法を用いて形成することができる。保護層
63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、好適には、0.1〜5
μm、最適には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
以上のような原理、あるいは発熱体構造をもつバブル
ジェット技術において、本発明は、液体を吐出して飛翔
液滴を形成するための吐出口と、前記液体に熱による状
態変化を生じせしめて該液体を吐出させるための発熱抵
抗体層と、該発熱抵抗体層に電気的に接続される1対の
電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射
記録装置において、前記発熱抵抗体層の近傍において通
電方向に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、該放
熱構造体は、前記発熱抵抗体層の近傍において該放熱構
造体の上または下に該放熱構造体に接して存在している
層を構成する材料の熱伝導率より高い熱伝導率を持つ材
料より構成し、画像情報に応じて入力エネルギーを可変
としたことを特徴としたものである。
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録
装置の要部(発熱体部)構成図、第2図は、通常の階調
記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱
体部の構成図で、共に、(a)図は平面図、(b)図は
(a)図のB−B線断面図を示し、図中、10は基板、11
は蓄熱層、12は発熱体層、13は制御電極、14はアース電
極、15は保護層、16は放熱体、17は絶縁層で、本発明に
おいては、第1図に示すように、発熱体層12の上に放熱
体16が設けてある。この放熱体16はそれを挾む発熱体層
21を構成する材料および保護層15を構成する材料のいず
れよりも熱伝導率の高い材料で構成し、発熱体層12の全
面に均一に設けるのではなく、第1図に示したように制
御電極13側からアース電極14側へいくにつれて、発熱体
層12をおおう面積が変わるように設けられる。こうする
ことによって、発熱体層上では、放熱体の効果により、
通電方向に熱勾配を持たせることが可能となる。
本発明では、放熱体をこのように平面的(2次元的)
に形成するので、製造面において、あるいは構造面にお
いて、容易かつ、シンプルにできるというメリットがあ
る。放熱体を構成する材料としては、上述のごとく、発
熱体層および保護層を構成する材料よりも熱伝導率が高
い材料であること、かつ蒸着、スパッタリング等の薄膜
形成およびフォトエッチング等の微細加工が容易にでき
る材料であることが好ましく、このような材料として、
金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、クロム、ゲ
ルマニウム、白金、タンタル、チタン等が挙げられる
が、本発明は特にこれらに限定されるものではない。な
お、第1図の場合、放熱体16は発熱体層の上に直接接触
して形成されているが、該放熱体16がアース電極の役割
をしないように、放熱体16のパターンは、アース電極14
とは接触しないで、適当な絶縁処理17がなされている。
このような発熱体層上で熱勾配を持つヘッドに対して、
本発明では、更に、画像情報に応じて、発熱体層への入
力エネルギーを変えるようになっている。一般に、バブ
ルジェット技術においては発熱体層上で膜沸騰現象によ
り気泡が発生する際に、発熱体層上の表面温度が瞬時的
にある一定以上の温度になることが必要である。つまり
膜沸騰が生じるためには、ある臨界温度以上になること
が必要なわけであるが、その臨界温度になる領域が発熱
体層上の任意の位置で形成されれば、発生気泡の大きさ
が任意に変えられることを意味している。第3図にその
原理を示す。
第3図は、第1図の断面部に発生気泡を点線で示した
ものである。上述のように、本発明では、発熱体層12上
に設けられた放熱体16により発熱体層上で通電方向に対
して熱勾配をもっている。従って、入力エネルギーを小
さい値から大きい値に変えてやることにより、膜沸騰に
よる気泡発生の臨界点位置が熱勾配に応じて順次移動す
る。それにより、第3図の点線で示したように、小さい
気泡1から、徐々に2,3,4という具合に気泡18が大きく
なるのである。
第4図に、入力エネルギーと発生する気泡の大きさの
関係を、第5図には、発生した気泡と吐出されるインク
量の関係を示す。入力エネルギーとしては、パルス電
圧、パルス巾のどちらを変えても良いが、瞬時的に膜沸
騰現象を利用して気泡を発生させるためには、パルス電
圧を変えるのが望ましい。ただし、パルス巾も最大30μ
sec程度までの範囲で変えるのであれば、実用上は問題
はない。
第6図は、本発明の別の実施例を説明するための図で
あり、この場合は、放熱体16は、絶縁層17を介して発熱
体層12の下に形成している。従って、放熱体16は絶縁層
17を構成する材料および蓄熱層11を構成する材料のいず
れよりも熱伝導率の高い材料で構成される。一般に、蓄
熱層11を構成する材料あるいは絶縁層17を構成する材料
の熱伝導率は、保護層15を構成する材料の熱伝導率と同
程度以下であるので、放熱体16を構成する材料として
は、第1図で示した実施例で挙げた放熱体の材料が、本
実施例においても適している。さらに、絶縁層17が充分
に厚くて発熱体層12に伝わる熱量が小さくかつ蓄熱層11
を構成する材料および絶縁層17を構成する材料の熱伝導
率が発熱体層12を構成する材料の熱伝導率よりも低い場
合は、第23図で説明した発熱抵抗体61を構成する材料も
放熱体16を構成する材料として適しており、またそれら
の材料に限定されず広くそれらの材料と同程度の熱伝導
率を持つ材料が放熱体16を構成する材料として使用可能
である。
第7図は、さらに別の実施例であり、この場合は、保
護膜15を構成する材料よりも熱伝導率の高い材料ででき
た放熱体16を、保護層15の上に形成している。この場合
にも放熱体16を構成する材料としては、先に第1図で示
した実施例で挙げた放熱体の材料が適しているが、保護
層15を構成する材料の熱伝導率が発熱体層12を構成する
材料の熱伝導率よりも低い場合は、さらに第23図で説明
した発熱抵抗体61を構成する材料も放熱体16を構成する
材料として適しており、また、それらの材料に限定され
ず広くそれらの材料と同程度の熱伝導率を持つ材料が放
熱体16を構成する材料として使用可能である。
第8図,第9図は、放熱体16のパターンの変形実施例
で、第8図のようにすると、フォトマスクを製作すると
きのコストが下がり有利である。一方、第9図のように
両側に放熱体を形成すると、発生気泡の対称性が良くな
り安定するという利点がある。
以上に本発明の実施例について簡単に説明してきた
が、図が複雑になることを考慮して説明を省略したとこ
ろがある。たとえば第1図,第2図,第3図,第6図,
第7図の断面図((b)図)において電極がむき出しに
なっているが、これは適当な保護膜(ポリイミド等)に
よってインクに直接接触しないようにすることが好まし
い。又、放熱体についても同様に、もしインクに腐食さ
れるような材料(たとえばAl)を使用する場合には、保
護膜を設けるべきである。又、第1図,第2図,第6
図,第7図,第10図の平面図((a)図)及び第8図,
第9図において、発熱体層上の保護膜が省略されている
が、これも図が複雑になるのをさけるためであり、実際
には、保護膜が存在する。
次に、第1図に示した液体噴射記録ヘッドの具体的な
製造方法について説明する。まず、シリコンウェハを熱
酸化により、表面にSiO2膜を2μm成長させて蓄熱層11
とする。次に、発熱体層12として、HfB2を2200Åスパッ
タリングする。次に、放熱体16として、Alを1000Å蒸着
した。次に、電極13,14としてAuを8000Å蒸着した。こ
の時、放熱体Alと電極Auが接触しないように絶縁層17と
してSiO2を形成しておく。次に、発熱体層の保護膜15と
してSiO2を9000Åスパッタリングした。さらに、その上
に耐熱キャビテーション層としてTaを3000Åスパッタリ
ングした。これらの各膜形成途中においては周知のフォ
トリソ技術、フォトエッチング技術を利用し、最終的な
発熱体のパターンは24μm×80μmの長方形としてい
る。なお、電極巾は、発熱体パターンの短手方向の24μ
mである。
第10図は、本発明の別の実施例である。而して、第1
図に示した実施例において、放熱体16はアース電極14と
接触しないようにSiO2の絶縁層17が設けられているが、
第10図に示した実施例では、SiO2の絶縁層がなく、放熱
体16はアース電極14に接触している。従って、放熱体16
はアース電極の役割もしており、いいかえるならば、発
熱体層の発熱部分が長方形ではなく、第10図の放熱体が
かかっていない部分、つまり第10図(a)の直角三角形
状部分となり、発熱体層そのものが熱勾配をもつように
したものである。この場合は放熱体の熱勾配と発熱体層
の熱勾配の両方が作用するようになる。この場合の放熱
体兼アース電極の材料としては、第23図に示した電極62
を構成する材料が使用できる。
また第1図の場合の製造方法の説明では、放熱体と電
極(アース電極)を別々に製造することを示したが、第
10図の場合においては、同時に(一体)に製造してもよ
い。
第11図は、さらに別の実施例であり、たとえば、16本
/mm以上の高密度配列を可能にするために電極積層構造
とした発熱体基板に本発明を適用し、放熱体を形成した
ものである。電極積層構造の発熱体基板の製造方法を簡
単に説明する。
第12図は、本発明の一実施例を説明するための断面図
で、図中、10は基板、12は発熱抵抗体層、13は第1の電
極、14は第2の電極、15は保護層(耐インク)、17は絶
縁層で、第1電極13のA部はリード線を取り出す部分、
Bは発熱抵抗体が接続される部分である。
第13図(a)〜(e)は、第12図に示した構成を得る
ための手順を示す図で、はじめに、第1の電極13が基板
上10に形成されるが(第13図(a))、この電極13上に
は少なくともリード線をとり出す部分Aと、後述の発熱
抵抗体層12が接続する部分Bを除いて、絶縁層17が設け
られる(第13図(b))。次に、発熱抵抗体層12が設け
られ(第13図(c))、そして、第2の電極14が、発熱
抵抗体層12の第1の電極13と接続されている部分Bと対
向する位置で接続されて形成される(第13図(d))。
最後に、保護膜15が発熱抵抗体層12をインクから保護す
るために形成されて完成する(第13図(e))。なお、
これ以外にも電極保護層あるいは、必要に応じて耐キャ
ビテーション保護膜も設けられるが、ここでは、簡略化
するために説明を省略した。第11図は、上述のようなプ
ロセスで製造される電極積層構造発熱体基板に本発明の
放熱体16を付与した場合の例を示す平面構成図である。
第14図(a)〜(g)は、本発明の発熱体基板の製造
プロセスを示す図で、第15図は、第14図(g)において
完成した発熱体基板のA−A断面図である(構成5に対
応)。図中、91は発熱体(HfB2)、92は第1電極(A
l)、93は絶縁層(SiO2)、94は第2電極(Al)、95は
熱絶縁層(SiO2)、96は耐キャビテーション層(Ta)、
97は電極保護層(フォトニース)、98はボンディングパ
ッドである。斜線部が各工程での形成パターンである。
(a)熱酸化等によって表面にSiO2膜を形成したSiウェ
ハに発熱体91を形成する。ここでは、発熱体材料とし
て、HfB2を3000Åスパッタリングによって形成した。
(b)第1の電極としてAl92を10000Åスパッタリング
によって形成した。(c)絶縁層93としてSiO2を8000Å
スパッタリングによって形成した。なお、このパターン
を形成する時、後述する第2の電極と接続する部分と、
ボンディングパッドの部分には絶縁層はつかないように
している。(d)第2の電極としてAl94を10000Åスパ
ッタリングによって形成した。この第2電極は放熱構造
体を兼ねており、図より明らかなように絶縁層を介して
発熱体の上の部分において、通電方向に放熱により熱勾
配を持つように、その占める領域が連続的に変わってい
る。なお、Alは電極材料として優れ、又、その熱伝導性
が良好なことから放熱構造体にも最適な材料の1つであ
る。(e)次に熱絶縁層95としてSiO2を5000Åスパッタ
リングによって形成した。これは後述の耐キャビテーシ
ョン層と、前述の放熱構造体とを熱的に離間し、放熱構
造体がその機能をより良く発揮させるためのものであ
る。(f)耐キャビテーション層96としてTaを3000Åス
パッタリングによって形成した。これは発生した気泡が
消滅する際の物理的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷
から保護し、寿命を長くするためのものである。(g)
電極保護層97として、フォトニース(東レ(株)製)を
12000Å形成した。
第16図(a)〜(g)は本発明の発熱体基板の製造プ
ロセスの他の実施例を示す図で、第17図は、第16図
(g)において完成した発熱体基板のB−B断面図であ
る(構成6に対応)。図中、101は第1電極(Al)、102
は絶縁層(SiO2)、103は発熱体(HfB2)、104は第2電
極(Al)、105は発熱体保護層(SiO2)、106は耐キャビ
テーション層(Ta)、107は電極保護層(フォトニー
ス)、108はボンディングパッドである。斜線部が各工
程での形成パターンである。(a)熱酸化等によって表
面にSiO2膜を形成したSiウェハに第1の電極101としてA
lを10000Åスパッタリングによって形成した。この第1
の電極は、放熱構造体を兼ねており、図より明らかなよ
うに、後述の絶縁層を介して形成される発熱体が積層さ
れる部分のパターンは、その発熱体の通電方向に放熱に
より熱勾配を持つように、その占める領域が連続的に変
わっている。(b)絶縁層102として、SiO2を8000Åス
パッタリングによって形成した。なお、このパターンを
形成する時後述する第2の電極と接続する部分とボンデ
ィングパッドの部分には絶縁層はつかないようにしてい
る。(c)発熱体103として、HfB2を3000Åスパッタリ
ングによって形成した。(d)第2の電極104としてAl
を10000Åスパッタリングによって形成した。(e)次
に発熱体保護層105としてSiO2を10000Åスパッタリング
によって形成した。これは主に発熱体がインクによる化
学的腐食をうけないようにするためのものであり、ピン
ホール等の欠陥が少なくなるように形成される。つまり
できるだけ膜厚を厚く形成される。一方でインクへの熱
伝達効率、あるいは熱ストレスの面からはできるだけう
すく形成されることが望ましく、本発明ではそれらの最
適値として、10000Åを採用している。(f)耐キャビ
テーション層106としてTaを3000Åスパッタリングによ
って形成した。これは発生した気泡を消滅する際の物理
的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷から保護し、寿命
を長くするためのものである。(g)電極保護層107と
してフォトニース(東レ(株)製)を12000Å形成し
た。なお、説明は省略したが、上記第14図〜第17図に説
明した構成5及び構成6のそれぞれの実施例ともに、そ
のパターンの形成法は各層をスパッタリングで形成した
後、ポジ型フォトレジストOFPR(東京応化(株)製)に
よってフォトリソを行ない、エッチングを施して各パタ
ーンを形成した。
このように形成した本発明による発熱体基板には、必
要に応じて前述のような、ポリイミドの電極保護層が0.
5〜5μm形成されている。こうしてできた本発明の発
熱体基板には第20図(a)に示した蓋基板を接合してヘ
ッドとして完成する。このヘッドを用いて入力パルス電
圧を18〜40Vまで変化させたところ気泡の大きさ(発熱
体パターン上の気泡の長さ)を15〜110μmまで変化さ
せることができ、それに応じて吐出インク量が変わり、
紙面上の画素径を50μm〜120μmまで変えることがで
きた。なお、この時のパルス巾は、6μsecである。
効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると ・薄膜形成技術、フォトリソ技術、フォトエッチング技
術等を用いて、平面的に放熱体を形成できるので、製造
が容易で、しかも高精度にできる。
・放熱体の熱伝導率がそれを挾む層の熱伝導率よりも高
いので、熱発生部が液体と接触するところの熱作用面に
おいて熱勾配を持たせることが容易にできる。
上記本発明の効果を検証するために、既述の実施例に
加えて、さらに次の二つの実施例および比較例を試作し
吐出実験を行なった。
実施例1 構造:第1図と同じ 層の材料と厚さ:放熱体16…Al(10000Å) 発熱体層12…TaSiO2(3000Å) 保護層15…SiO2(10000Å) 結果:熱エネルギー作用部で熱勾配が付き、入力エネ
ルギーに応じて気泡の大きさが変わり、吐出インク量も
変えることができた。
実施例2 構造:第1図と同じ 層の材料と厚さ:放熱体16…Al(10000Å) 発熱体層12…TaSiO2(2500Å) 保護層15…SiO2(10000Å) 結果:熱エネルギー作用部で熱勾配が付き、入力エネ
ルギーに応じて気泡の大きさが変わり、吐出インク量も
変えることができた。
比較例 構造:第1図と同じ 層の材料と厚さ:放熱体16…SiO2(8000Å) 発熱体層12…TaSiO2(3000Å) 保護層15…SiO2(10000Å) 結果:熱エネルギー作用部で熱勾配ができず、放熱体
の効果が全く認められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録装
置の発熱部の構成を示す図、第2図は、通常の階調記録
を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部
構成図、第3図は、気泡発生の大きさを変える原理を説
明するための図、第4図は、入力エネルギーと気泡の大
きさの関係を示す図、第5図は、気泡の大きさと出力イ
ンク量の関係を示す図、第6図及び第7図は、それぞれ
本発明の他の実施例を示す図、第8図及び第9図は、そ
れぞれ放熱体パターンの変形例を示す図、第10図は、本
発明の他の実施例を説明するための図、第11図乃至第13
図は、更に本発明の他の実施例を説明するための図、第
14図及び第15図は、本発明の発熱体基板の製造プロセス
を示す図、第16図及び第17図は、本発明の発熱体基板の
製造プロセスの他の実施例を示す図、第18図は、本発明
が適用されるインクジェットヘッドの一例としてのバブ
ルジェットヘッドの動作説明をするための図、第19図
は、バブルジェットヘッドの一例を示す斜視図、第20図
は、分解斜視図、第21図は、蓋基板を裏面から見た図、
第22図は、バブルジェット記録ヘッドの詳細を説明する
ための図、第23図は、発熱抵抗体を用いた気泡発生手段
の構造を説明するための図、第24図乃至第31図は、それ
ぞれ従来の発熱体層の構成を示す図で、第24図乃至第26
図は、保護層、蓄熱層、或いは、発熱体層の厚を徐々に
変えるようにした例、第27図乃至第31図は、発熱体層の
パターン巾を徐々に変えるようにした例である。 10……基板、11……蓄熱層、12……発熱体層、13……制
御電極、14……アース電極、15……保護層、16……放熱
体、17……絶縁層、18……発生気泡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 好夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 門永 雅史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 堀家 正紀 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平3−278961(JP,A) 特開 昭55−132258(JP,A) 特許2914576(JP,B2) 特許2866133(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/205

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を吐出して飛翔液滴を形成するための
    吐出口と、前記液体に熱による状態変化を生じせしめて
    該液体を吐出させるための発熱抵抗体層と、該発熱抵抗
    体層に電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴
    射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置において、前
    記発熱抵抗体層の近傍において通電方向に熱勾配を持つ
    ように2次元平面構造の放熱構造体を形成し、該放熱構
    造体は、前記発熱抵抗体層の近傍において該放熱構造体
    の上または下に該放熱構造体に接して存在している層を
    構成する材料の熱伝導率より高い熱伝導率を持つ材料で
    あるAlよりなり、画像情報に応じて入力エネルギーを可
    変としたことを特徴とする液体噴射記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05287314A (ja) * 1992-04-07 1993-11-02 Nippon Steel Corp 静水圧成形用型およびその粉末成形方法

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JPH05287314A (ja) * 1992-04-07 1993-11-02 Nippon Steel Corp 静水圧成形用型およびその粉末成形方法

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