JP2989243B2 - 液体噴射記録方法及び装置 - Google Patents
液体噴射記録方法及び装置Info
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- JP2989243B2 JP2989243B2 JP27689490A JP27689490A JP2989243B2 JP 2989243 B2 JP2989243 B2 JP 2989243B2 JP 27689490 A JP27689490 A JP 27689490A JP 27689490 A JP27689490 A JP 27689490A JP 2989243 B2 JP2989243 B2 JP 2989243B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、液体噴射記録方法、より詳細には、インク
ジェットプリンタの階調記録を可能とする液体噴射記録
方法のより安定した方法に関するものである。
ジェットプリンタの階調記録を可能とする液体噴射記録
方法のより安定した方法に関するものである。
従来技術 ノンインパクト記録法は、記録時における騒音の発生
が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最
近関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
り、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記
録の行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記
録法であって、これまでにも様々な方式が提案され、改
良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお
実用化への努力が続けられているものもある。
が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最
近関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
り、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記
録の行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記
録法であって、これまでにも様々な方式が提案され、改
良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお
実用化への努力が続けられているものもある。
この様なインクジェット記録法は、所謂インクと称さ
れる記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
れる記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
先ず第1の方式は例えばUSP3060429に開示されている
もの(Tele type方式)であって、記録液体の小滴の発
生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選
択的に付着させて記録を行うものである。
もの(Tele type方式)であって、記録液体の小滴の発
生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選
択的に付着させて記録を行うものである。
これに就いて、更に詳述すれば、ノズルと加速電極間
に電界を掛けて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズ
ルより吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号
に応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである。
に電界を掛けて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズ
ルより吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号
に応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである。
第2の方式は、例えばUSP3596275、USP3298030等に開
示されている方式(Sweet方式)であって、連続振動発
生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生
させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様
の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。
示されている方式(Sweet方式)であって、連続振動発
生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生
させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様
の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。
具体的には、ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘ
ッドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出
口)の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電
電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子
に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素
子を機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴
を吐出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記
録液体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に
応じた電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液
体の小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電
極間を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受
け、記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る
様にされている。
ッドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出
口)の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電
電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子
に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素
子を機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴
を吐出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記
録液体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に
応じた電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液
体の小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電
極間を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受
け、記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る
様にされている。
第3の方式は例えばUSP3416153に開示されている方式
(Hertz方式)であって、ノズルとリング状の帯電電極
間に電界を掛け、連続振動発生法によって、記録液体の
小滴を発生霧化させて記録する方式である。即ちこの方
式ではノズルと帯電電極間に掛ける電界強度を記録信号
に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御
し、記録画像の階調性を出して記録する。
(Hertz方式)であって、ノズルとリング状の帯電電極
間に電界を掛け、連続振動発生法によって、記録液体の
小滴を発生霧化させて記録する方式である。即ちこの方
式ではノズルと帯電電極間に掛ける電界強度を記録信号
に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御
し、記録画像の階調性を出して記録する。
第4の方式は、例えばUSP3747120に開示されている方
式(Stemme方式)で、この方式は前記3つの方式とは根
本的に原理が異なるものである。
式(Stemme方式)で、この方式は前記3つの方式とは根
本的に原理が異なるものである。
即ち、前記3つの方式は、何れもノズルより吐出され
た記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御
し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着
させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録
信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させ
て記録するものである。
た記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御
し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着
させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録
信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させ
て記録するものである。
つまり、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出口を
有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、
電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエ
ゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って
前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部
材に付着させることで記録を行うものである。
有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、
電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエ
ゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って
前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部
材に付着させることで記録を行うものである。
これ等、従来の4つの方式は各々に特長を有するもの
であるが、又、他方において解決され得る可き点が存在
する。
であるが、又、他方において解決され得る可き点が存在
する。
即ち、前記第1から第3の方式は記録液体の小滴の発
生の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、
小滴の偏向制御も電界制御である。その為、第1の方式
は、構成上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を
要し、又、記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるの
で高速記録には不向きである。
生の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、
小滴の偏向制御も電界制御である。その為、第1の方式
は、構成上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を
要し、又、記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるの
で高速記録には不向きである。
第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズル化が可能で
高速記録に向くが、構成上複雑であり、又、記録液体小
滴の電気的制御が高度で困難であること、記録部材上に
サテライトドットが生じ易いこと等の問題点がある。
高速記録に向くが、構成上複雑であり、又、記録液体小
滴の電気的制御が高度で困難であること、記録部材上に
サテライトドットが生じ易いこと等の問題点がある。
第3の方式は、記録液体小滴を霧化することによって
階調性に優れた画像が記録され得る特長を有するが、他
方霧化状態の制御が困難であること、記録画像にカブリ
が生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が困難
で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が存す
る。
階調性に優れた画像が記録され得る特長を有するが、他
方霧化状態の制御が困難であること、記録画像にカブリ
が生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が困難
で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が存す
る。
第4の方式は、第1乃至第3の方式に比べ利点を比較
的多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オン
デマンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐出口よ
り吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式の様に
吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴
を回収することが不要であること及び第1乃至第2の方
式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性がなく記
録液体の物質上の自由度が大であること等の大きな利点
を有する。而乍ら、一方において、記録ヘッドの加工上
に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ振動素
子の小型化が極めて困難であること等の理由から記録ヘ
ッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動素子の
機械的振動という機械的エネルギーによって記録液体小
滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこと、等
の欠点を有する。
的多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オン
デマンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐出口よ
り吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式の様に
吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴
を回収することが不要であること及び第1乃至第2の方
式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性がなく記
録液体の物質上の自由度が大であること等の大きな利点
を有する。而乍ら、一方において、記録ヘッドの加工上
に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ振動素
子の小型化が極めて困難であること等の理由から記録ヘ
ッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動素子の
機械的振動という機械的エネルギーによって記録液体小
滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこと、等
の欠点を有する。
このように従来の液体噴射記録方法には、構成上、高
速記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライ
トドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の点におい
て、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適
用し得ないという制約が存在していた。
速記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライ
トドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の点におい
て、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適
用し得ないという制約が存在していた。
しかし、この不都合も本出願人が先に提案したインク
ジェット記録方式を採用することによってほぼ解消する
ことができる。かかるインクジェット記録方式は、特公
昭56−9429号公報にその詳細が説明されているが、ここ
にそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛細管
ノズルからインクを飛び出させて、記録するものであ
る。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31943
号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する発熱部
を具備する電気熱変換体に階調情報を有する信号を印加
し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させることにより
階調記録を行う事を特徴とするものであった。具体的に
は、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが徐々に
変化するような構造としたり、あるいは発熱体層のパタ
ーン巾が徐々に変化するような構造としたものである。
ジェット記録方式を採用することによってほぼ解消する
ことができる。かかるインクジェット記録方式は、特公
昭56−9429号公報にその詳細が説明されているが、ここ
にそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛細管
ノズルからインクを飛び出させて、記録するものであ
る。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31943
号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する発熱部
を具備する電気熱変換体に階調情報を有する信号を印加
し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させることにより
階調記録を行う事を特徴とするものであった。具体的に
は、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが徐々に
変化するような構造としたり、あるいは発熱体層のパタ
ーン巾が徐々に変化するような構造としたものである。
第28図乃至第30図は、それぞれ上記特公昭59−31943
号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱変換体の
例を示す断面構造図で、図中、71は基板、72は蓄熱層、
73は発熱体、74,75は電極、76は保護膜で、第28図に示
した例は、保護膜76を電極74側より電極75に向って厚み
勾配をつけて設けることにより、つまり、保護膜76の厚
みをBからAに向って徐々に減少させることにより、発
熱部Δlの表面より、該表面に接触している液体に単位
時間当りに作用する発熱量に勾配を設けたものである。
号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱変換体の
例を示す断面構造図で、図中、71は基板、72は蓄熱層、
73は発熱体、74,75は電極、76は保護膜で、第28図に示
した例は、保護膜76を電極74側より電極75に向って厚み
勾配をつけて設けることにより、つまり、保護膜76の厚
みをBからAに向って徐々に減少させることにより、発
熱部Δlの表面より、該表面に接触している液体に単位
時間当りに作用する発熱量に勾配を設けたものである。
また、第29図に示した例は、蓄積層72の厚みを発熱部
Δlに於いて、AからBに向かって徐々に減少させて、
発熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分布を
与え、発熱部Δlの表面に接触している液体へ与える単
位時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
Δlに於いて、AからBに向かって徐々に減少させて、
発熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分布を
与え、発熱部Δlの表面に接触している液体へ与える単
位時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
また、第30図に示した例は、発熱体73の厚みに発熱部
Δlに於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層62上に形成
するもので、AからBに至るまでの各部位に於ける抵抗
の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御するもの
である。
Δlに於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層62上に形成
するもので、AからBに至るまでの各部位に於ける抵抗
の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御するもの
である。
また、第31図乃至第35図は、それぞれ上記特公昭59−
31943号公報の第9図乃至第13図に開示された電気熱変
換体の例を示す平面構造図で、図中、81は発熱部、82,8
3は電極で、第31図に示した例は、発熱部81の平面形状
を矩形とし、電極82と発熱部81との接続部を電極83と発
熱部81との接続部より小さくしたものである。第32図及
び第33図に示した例は、それぞれ発熱部81の中央部を両
端よりも細い平面形状となしたものである。また第34図
に示した例は、発熱部81の平面形状を台形となし、台形
の平行でない対向する辺に於いて図の様に電極82,83を
各々接続したものである。
31943号公報の第9図乃至第13図に開示された電気熱変
換体の例を示す平面構造図で、図中、81は発熱部、82,8
3は電極で、第31図に示した例は、発熱部81の平面形状
を矩形とし、電極82と発熱部81との接続部を電極83と発
熱部81との接続部より小さくしたものである。第32図及
び第33図に示した例は、それぞれ発熱部81の中央部を両
端よりも細い平面形状となしたものである。また第34図
に示した例は、発熱部81の平面形状を台形となし、台形
の平行でない対向する辺に於いて図の様に電極82,83を
各々接続したものである。
また、第35図に示した例は、発熱部81の中央部を両端
より広い平面形状としたもので、これらの例は、発熱部
のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に構
成し、印加される電力レベルを変えることによって、熱
作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御することで
吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記録
を行うものである。
より広い平面形状としたもので、これらの例は、発熱部
のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に構
成し、印加される電力レベルを変えることによって、熱
作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御することで
吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記録
を行うものである。
一方、特開昭63−42872号公報にも類似の階調記録技
術の開示がある。これも特公昭59−31943号公報の技術
と同様に発熱体層に3次元構造をもたせることを特とし
ている。
術の開示がある。これも特公昭59−31943号公報の技術
と同様に発熱体層に3次元構造をもたせることを特とし
ている。
以上により、従来技術においては、階調記録を行うた
めに各種の試みがなされてきているが、安定した噴射条
件についてはまだ十分に検討されていなかった。
めに各種の試みがなされてきているが、安定した噴射条
件についてはまだ十分に検討されていなかった。
目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、第1の目的は製造が容易であり、耐久性にも優れ、
高密度配列が可能な階調記録が可能な液体噴射記録装置
を提供することにあり、他の目的は階調記録方法を提供
することにある。
で、第1の目的は製造が容易であり、耐久性にも優れ、
高密度配列が可能な階調記録が可能な液体噴射記録装置
を提供することにあり、他の目的は階調記録方法を提供
することにある。
本発明のさらに他の目的は、より安定した高精度なド
ット位置精度を確保できる階調記録方法を提供すること
にある。
ット位置精度を確保できる階調記録方法を提供すること
にある。
構成 本発明は、上記目的を達成するために、(1)液体を
吐出して飛翔液滴を形成するための吐出口と、前記液体
を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じせ
しめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電
気的に接続される電極とを有する液体噴射記録ヘッドを
使用する液体噴射記録方法であって、画像情報に応じて
入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層上で発生す
る気泡の大きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の
量を変えて記録する方法において、前記気泡が最大体積
になった時の最大寸法をb、液柱が切れる直前の最大
になった時の長さをjとするとき、j>bとなる
条件かつ液柱成長速度が6.6m/s以上の時に記録を行うこ
と、或いは、(2)液体を吐出して飛翔液滴を形成する
ための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に
熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層
と、該電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有
する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法で
あって、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記
電気熱変換体層上において通電方向に熱勾配を生じせし
め、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変
えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記録する
方法において、前記気泡が最大体積になった時の最大寸
法をb、液柱が切れる直前の最大になった時の長さを
jとするとき、j>bとなる条件かつ液柱成長速
度が6.6m/s以上の時に記録を行うこと、或いは(3)液
体を吐出して飛翔液滴を形成するための吐出口と、前記
液体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生
じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層
に電気的に接続される電極とを有する液体噴射記録ヘッ
ドを使用する液体噴射記録方法であって、画像情報に応
じて入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層の下に
おいて通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換
体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口より
吐出する液体の量を変えて記録する方法において、前記
気泡が最大体積になった時の最大寸法をb、液柱が切
れる直前の最大になった時の長さをjとするとき、
j>bとなる条件かつ液柱成長速度が6.6m/s以上の時
に記録を行うこと、或いは、(4)液体を吐出して飛翔
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用する液体
噴射記録装置であって、画像情報に応じて入力エネルギ
ーを変え、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大き
さを変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記
録する液体噴射記録装置において、前記気泡が最大体積
になった時の最大寸法をb、液柱が切れる直前の最大
になった時の長さをjとするとき、j>bかつ液
柱成長速度が6.6m/s以上で記録を行うことを特徴とした
ものである。
吐出して飛翔液滴を形成するための吐出口と、前記液体
を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じせ
しめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電
気的に接続される電極とを有する液体噴射記録ヘッドを
使用する液体噴射記録方法であって、画像情報に応じて
入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層上で発生す
る気泡の大きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の
量を変えて記録する方法において、前記気泡が最大体積
になった時の最大寸法をb、液柱が切れる直前の最大
になった時の長さをjとするとき、j>bとなる
条件かつ液柱成長速度が6.6m/s以上の時に記録を行うこ
と、或いは、(2)液体を吐出して飛翔液滴を形成する
ための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に
熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層
と、該電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有
する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法で
あって、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記
電気熱変換体層上において通電方向に熱勾配を生じせし
め、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変
えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記録する
方法において、前記気泡が最大体積になった時の最大寸
法をb、液柱が切れる直前の最大になった時の長さを
jとするとき、j>bとなる条件かつ液柱成長速
度が6.6m/s以上の時に記録を行うこと、或いは(3)液
体を吐出して飛翔液滴を形成するための吐出口と、前記
液体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生
じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層
に電気的に接続される電極とを有する液体噴射記録ヘッ
ドを使用する液体噴射記録方法であって、画像情報に応
じて入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層の下に
おいて通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換
体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口より
吐出する液体の量を変えて記録する方法において、前記
気泡が最大体積になった時の最大寸法をb、液柱が切
れる直前の最大になった時の長さをjとするとき、
j>bとなる条件かつ液柱成長速度が6.6m/s以上の時
に記録を行うこと、或いは、(4)液体を吐出して飛翔
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用する液体
噴射記録装置であって、画像情報に応じて入力エネルギ
ーを変え、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大き
さを変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記
録する液体噴射記録装置において、前記気泡が最大体積
になった時の最大寸法をb、液柱が切れる直前の最大
になった時の長さをjとするとき、j>bかつ液
柱成長速度が6.6m/s以上で記録を行うことを特徴とした
ものである。
以下、本発明の実施例に基いて説明する。
第22図は、本発明が適用されるインクジェットヘッド
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第23図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第24図は、第23図に示したヘッドを構成する
蓋基板(第24図(a))と発熱体基板(第24図(b))
に分解した時の斜視図、第25図は、第24図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、21は蓋基板、
22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオリフィ
ス、25は流路、26は液室を形成するための領域、27は個
別(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒー
タ)、30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第23図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第24図は、第23図に示したヘッドを構成する
蓋基板(第24図(a))と発熱体基板(第24図(b))
に分解した時の斜視図、第25図は、第24図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、21は蓋基板、
22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオリフィ
ス、25は流路、26は液室を形成するための領域、27は個
別(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒー
タ)、30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
最初に、第22図を参照しながらバブルジェットによる
インク噴射について説明すると、 (a)は定常状態であり、オリフィス面でインク30の
表面張力と外圧とが平衡状態にある。
インク噴射について説明すると、 (a)は定常状態であり、オリフィス面でインク30の
表面張力と外圧とが平衡状態にある。
(b)はヒータ29が加熱されて、ヒータ29の表面温度
が急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱さ
れ、微小気泡31が点在している状態にある。
が急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱さ
れ、微小気泡31が点在している状態にある。
(c)はヒータ29の全面で急激に加熱された隣接イン
ク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長
した状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生
長した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバラン
スがくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める。
ク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長
した状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生
長した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバラン
スがくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める。
(d)は気泡が最大に生長した状態であり、オリフィ
ス面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出さ
れる。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態に
あり、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡31の
体積の最大値は電気パルス印加のタイミングからややお
くれる。
ス面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出さ
れる。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態に
あり、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡31の
体積の最大値は電気パルス印加のタイミングからややお
くれる。
(e)は気泡31がインクなどにより冷却されて収縮を
開始し始めた状態を示す。インク柱の先端部では押し出
された速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に
伴ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル
内へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
開始し始めた状態を示す。インク柱の先端部では押し出
された速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に
伴ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル
内へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
(f)はさらに気泡31が収縮し、ヒータ面にインクが
接しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オ
リフィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になる
ためメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来てい
る。インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜
10m/secの速度で飛翔している。
接しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オ
リフィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になる
ためメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来てい
る。インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜
10m/secの速度で飛翔している。
(g)はオリフィスにインクが毛細管現象により再び
供給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、
気泡は完全に消滅している。
供給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、
気泡は完全に消滅している。
第26図は、上述のごとき液体噴射記録ヘッドの要部構
成を説明するための典型例を示す図で、 第26図(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフ
ィス側から見た正面詳細部分図、第26図(b)は、第26
図(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の
切断面部分図である。
成を説明するための典型例を示す図で、 第26図(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフ
ィス側から見た正面詳細部分図、第26図(b)は、第26
図(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の
切断面部分図である。
これらの図に示された記録ヘッド41は、その表面に電
気熱変換体42が設けられている基板43上に、所定の線密
度で所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板
44を該基板43を覆うように接合することによって、液体
を飛翔させるためのオリフィス45を含む液吐出部46が形
成された構造を有している。液吐出部46は、オリフィス
45と電気熱変換体42より発生される熱エネルギーが液体
に作用して気泡を発生させ、その体積の膨張と収縮によ
る急激な状態変化を引き起こすところである熱作用部47
とを有する。
気熱変換体42が設けられている基板43上に、所定の線密
度で所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板
44を該基板43を覆うように接合することによって、液体
を飛翔させるためのオリフィス45を含む液吐出部46が形
成された構造を有している。液吐出部46は、オリフィス
45と電気熱変換体42より発生される熱エネルギーが液体
に作用して気泡を発生させ、その体積の膨張と収縮によ
る急激な状態変化を引き起こすところである熱作用部47
とを有する。
熱作用部47は、電気熱変換体42の熱発生部48の上部に
位置し、熱発生部48の液体と接触する面としての熱作用
面49をその低面としている。熱発生部48は、基体43上に
設けられた下部層50、該下部層50上に設けられた発熱抵
抗層51、該発熱抵抗層51上に設けられた上部層52とで構
成される。
位置し、熱発生部48の液体と接触する面としての熱作用
面49をその低面としている。熱発生部48は、基体43上に
設けられた下部層50、該下部層50上に設けられた発熱抵
抗層51、該発熱抵抗層51上に設けられた上部層52とで構
成される。
発熱抵抗層51には、熱を発生させるために該層51に通
電するための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形成
されている。
電するための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形成
されている。
電極53は、各液吐出部の熱発生部に共通の電極であ
り、電極54は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱さ
せるための選択電極であって、液吐出部の液流路に沿っ
て設けられている。
り、電極54は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱さ
せるための選択電極であって、液吐出部の液流路に沿っ
て設けられている。
保護層52は、熱発生部48においては発熱抵抗層51を、
使用する液体から化学的、物理的に保護するために発熱
抵抗層51と液吐出部46の液流路を満たしている液体とを
隔絶すると共に、液体を通じて電極53,54間が短絡する
のを防止し、更に隣接する電極間における電気的リーク
を防止する役目を有している。
使用する液体から化学的、物理的に保護するために発熱
抵抗層51と液吐出部46の液流路を満たしている液体とを
隔絶すると共に、液体を通じて電極53,54間が短絡する
のを防止し、更に隣接する電極間における電気的リーク
を防止する役目を有している。
各液吐出部に設けられている液流路は、各液吐出部の
上流において、液流路の一部を構成する共通液室(不図
示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられた
電気熱変換体42に接続されている電極53,54はその設計
上の都合により、前記上部層に保護されて熱作用部の上
流側において前記共通液室下を通るように設けられてい
る。
上流において、液流路の一部を構成する共通液室(不図
示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられた
電気熱変換体42に接続されている電極53,54はその設計
上の都合により、前記上部層に保護されて熱作用部の上
流側において前記共通液室下を通るように設けられてい
る。
第27図は、発熱抵抗体を用いる気泡発生手段の構造を
説明するための詳細図で、図中、61は発熱抵抗体、62は
電極、63は保護層、64は電源装置を示し、発熱抵抗体61
を構成する材料として、有用なものには、たとえば、タ
ンタル−SiO2の混合物、窒化タンタル、ニクロム、銀−
パラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウ
ム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タン
グステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナジウム等
の金属の硼化物があげられる。
説明するための詳細図で、図中、61は発熱抵抗体、62は
電極、63は保護層、64は電源装置を示し、発熱抵抗体61
を構成する材料として、有用なものには、たとえば、タ
ンタル−SiO2の混合物、窒化タンタル、ニクロム、銀−
パラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウ
ム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タン
グステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナジウム等
の金属の硼化物があげられる。
これらの発熱抵抗体61を構成する材料の中、殊に金属
硼化物が優れたものとしてあげることができ、その中で
も最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、
次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
硼化物が優れたものとしてあげることができ、その中で
も最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、
次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
発熱抵抗体61は、上記の材料を用いて、電子ビーム蒸
着やスパッタリング等の手法を用いて形成することがで
きる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間当りの発熱量が
所望通りとなるように、その面積、材質及び熱作用部分
の形状及び大きさ、更には実際面での消費電力等に従っ
て決定されるものであるが、通常の場合、0.001〜5μ
m、好適には0.01〜1μmとされる。
着やスパッタリング等の手法を用いて形成することがで
きる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間当りの発熱量が
所望通りとなるように、その面積、材質及び熱作用部分
の形状及び大きさ、更には実際面での消費電力等に従っ
て決定されるものであるが、通常の場合、0.001〜5μ
m、好適には0.01〜1μmとされる。
電極62を構成する材料としては、通常使用されている
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl,Ag,Au,Pt,Cu等があげられ、これらを使用し
て蒸着等の手法で所定位置に、所定の大きさ、形状、厚
さで設けられる。
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl,Ag,Au,Pt,Cu等があげられ、これらを使用し
て蒸着等の手法で所定位置に、所定の大きさ、形状、厚
さで設けられる。
保護層63に要求される特性は、発熱抵抗体61で発生さ
れた熱を記録液体に効果的に伝達することを妨げずに、
記録液体より発熱抵抗体61を保護するということであ
る。保護層63を構成する材料として有用なものには、た
とえば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等があげられ、これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ
リング等の手法を用いて形成することができる。保護層
63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、好適には、0.1〜5
μm、最適には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
れた熱を記録液体に効果的に伝達することを妨げずに、
記録液体より発熱抵抗体61を保護するということであ
る。保護層63を構成する材料として有用なものには、た
とえば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等があげられ、これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ
リング等の手法を用いて形成することができる。保護層
63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、好適には、0.1〜5
μm、最適には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
以上のような原理、あるいは発熱体構造をもつバブル
ジェット技術において、本発明は、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用
する液体噴射記録方法において、前記電気熱変換体層上
もしくはその下において通電方向に熱勾配を持つように
放熱構造体を形成し、画像情報に応じて、入力エネルギ
ーを可変としたこと、或いは、液体を吐出して飛翔的液
滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するため
に前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電
気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続され
る1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用する
液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入力エネ
ルギーを変え、前記電気熱変換体層上もしくはその下に
おいて通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換
体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口より
吐出する液体の量を変えるようにし、その際、前記気泡
の液体吐出方向側の長さをb、同方向に伸びた液柱が
切れる直前の最大になった時の長さをjとするとき、
j>bとなる条件の時に記録を行うようにしたもの
である。
ジェット技術において、本発明は、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用
する液体噴射記録方法において、前記電気熱変換体層上
もしくはその下において通電方向に熱勾配を持つように
放熱構造体を形成し、画像情報に応じて、入力エネルギ
ーを可変としたこと、或いは、液体を吐出して飛翔的液
滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するため
に前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電
気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続され
る1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用する
液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入力エネ
ルギーを変え、前記電気熱変換体層上もしくはその下に
おいて通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換
体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口より
吐出する液体の量を変えるようにし、その際、前記気泡
の液体吐出方向側の長さをb、同方向に伸びた液柱が
切れる直前の最大になった時の長さをjとするとき、
j>bとなる条件の時に記録を行うようにしたもの
である。
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録
装置の要部(発熱体部)構成図、第2図は、通常の階調
記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱
体部の構成図で、共に、(a)図は平面図、(b)図は
(a)図のB−B線断面図を示し、図中、10は基板、11
は蓄熱層、12は発熱体層、13は制御電極、14はアース電
極、15は保護層、16は放熱体、17は絶縁層で、本発明に
おいては、第1図に示すように、発熱体層12の上に放熱
体16が設けてある。この放熱体16は発熱体層12の全面に
均一に設けるのではなく、第1図に示したように制御電
極13側からアース電極14側へいくにつれて、発熱体層12
をおおう面積が変わるように設けられる。こうすること
によって、発熱体層上では、放熱体の効果により、通電
方向に熱勾配を持たせることが可能となる。放熱体を形
成する材料としては、一般に熱伝導率が高く、蒸着、ス
パッタリング等の薄膜形成及びフォトエッチング等の微
細加工が容易にできるAl,Au等が好適に用いられる。本
発明では、放熱体をこのように平面的(2次元的)に形
成するので、製造面において、あるいは構造面におい
て、容易かつ、シンプルにできるというメリットがあ
る。なお、第1図の場合、放熱体16は発熱体層の上に直
接接触して形成されているが、該放熱体16がアース電極
の役割をしないように、放熱体16のパターンは、アース
電極14とは接触しないで、適当な絶縁処理17がなされて
いる。このような発熱体層上で熱勾配を持つヘッドに対
して、本発明では、更に、画像情報に応じて、発熱体層
への入力エネルギーを変えるようになっている。一般
に、バブルジェット技術においては発熱体層上で膜沸騰
現象により気泡が発生する際に、発熱体層上の表面温度
が瞬時的にある一定以上の温度になることが必要であ
る。つまり膜沸騰が生じるためには、ある臨界温度以上
になることが必要なわけであるが、その臨界温度になる
領域が発熱体層上の任意の位置で形成されれば、発生気
泡の大きさが任意に変えられることを意味している。第
3図にその原理を示す。第3図は、第1図の断面部に発
生気泡を点線で示したものである。上述のように、本発
明では、発熱体層12上に設けられた放熱体16により発熱
体層上で通電方向に対して熱勾配をもっている。従っ
て、入力エネルギーを小さい値から大きい値に変えてや
ることにより、膜沸騰による気泡発生の臨界点位置が熱
勾配に応じて順次移動する。それにより、第3図の点線
で示したように、小さい気泡1から、徐々に2,3,4とい
う具合に気泡18が大きくなるのである。
装置の要部(発熱体部)構成図、第2図は、通常の階調
記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱
体部の構成図で、共に、(a)図は平面図、(b)図は
(a)図のB−B線断面図を示し、図中、10は基板、11
は蓄熱層、12は発熱体層、13は制御電極、14はアース電
極、15は保護層、16は放熱体、17は絶縁層で、本発明に
おいては、第1図に示すように、発熱体層12の上に放熱
体16が設けてある。この放熱体16は発熱体層12の全面に
均一に設けるのではなく、第1図に示したように制御電
極13側からアース電極14側へいくにつれて、発熱体層12
をおおう面積が変わるように設けられる。こうすること
によって、発熱体層上では、放熱体の効果により、通電
方向に熱勾配を持たせることが可能となる。放熱体を形
成する材料としては、一般に熱伝導率が高く、蒸着、ス
パッタリング等の薄膜形成及びフォトエッチング等の微
細加工が容易にできるAl,Au等が好適に用いられる。本
発明では、放熱体をこのように平面的(2次元的)に形
成するので、製造面において、あるいは構造面におい
て、容易かつ、シンプルにできるというメリットがあ
る。なお、第1図の場合、放熱体16は発熱体層の上に直
接接触して形成されているが、該放熱体16がアース電極
の役割をしないように、放熱体16のパターンは、アース
電極14とは接触しないで、適当な絶縁処理17がなされて
いる。このような発熱体層上で熱勾配を持つヘッドに対
して、本発明では、更に、画像情報に応じて、発熱体層
への入力エネルギーを変えるようになっている。一般
に、バブルジェット技術においては発熱体層上で膜沸騰
現象により気泡が発生する際に、発熱体層上の表面温度
が瞬時的にある一定以上の温度になることが必要であ
る。つまり膜沸騰が生じるためには、ある臨界温度以上
になることが必要なわけであるが、その臨界温度になる
領域が発熱体層上の任意の位置で形成されれば、発生気
泡の大きさが任意に変えられることを意味している。第
3図にその原理を示す。第3図は、第1図の断面部に発
生気泡を点線で示したものである。上述のように、本発
明では、発熱体層12上に設けられた放熱体16により発熱
体層上で通電方向に対して熱勾配をもっている。従っ
て、入力エネルギーを小さい値から大きい値に変えてや
ることにより、膜沸騰による気泡発生の臨界点位置が熱
勾配に応じて順次移動する。それにより、第3図の点線
で示したように、小さい気泡1から、徐々に2,3,4とい
う具合に気泡18が大きくなるのである。
第4図に、入力エネルギーと発生する気泡の大きさの
関係を、第5図には、発生した気泡と吐出されるインク
量の関係を示す。入力エネルギーとしては、パルス電
圧、パルス巾のどちらを変えても良いが、瞬時的に膜沸
騰現象を利用して気泡を発生させるためには、パルス電
圧を変えるのが望ましい。ただし、パルス巾も最大50μ
sec程度までの範囲で変えるのであれば、実用上は問題
はない。
関係を、第5図には、発生した気泡と吐出されるインク
量の関係を示す。入力エネルギーとしては、パルス電
圧、パルス巾のどちらを変えても良いが、瞬時的に膜沸
騰現象を利用して気泡を発生させるためには、パルス電
圧を変えるのが望ましい。ただし、パルス巾も最大50μ
sec程度までの範囲で変えるのであれば、実用上は問題
はない。
第6図は、本発明の別の実施例を説明するための図で
あり、この場合は、放熱体16を発熱体層12の下に形成し
ている。第7図は、さらに別の実施例であり、この場合
は、放熱体16を保護層15の上に形成している。第8図,
第9図は、放熱体のパターンの変形実施例で、第8図の
ようにすると、フォトマスクを製作する時のコストが下
がり有利である。一方、第9図のように両側に放熱体を
形成すると、発生気泡の対称性が良くなり安定するとい
う利点がある。
あり、この場合は、放熱体16を発熱体層12の下に形成し
ている。第7図は、さらに別の実施例であり、この場合
は、放熱体16を保護層15の上に形成している。第8図,
第9図は、放熱体のパターンの変形実施例で、第8図の
ようにすると、フォトマスクを製作する時のコストが下
がり有利である。一方、第9図のように両側に放熱体を
形成すると、発生気泡の対称性が良くなり安定するとい
う利点がある。
以上に本発明の実施例について簡単に説明してきた
が、図が複雑になることを考慮して説明を省略したとこ
ろがある。たとえば第1図,第2図,第6図,第7図の
断面図((b)図),及び第3図において電極がムキ出
しになっているが、これは適当な保護膜(ポリイミド
等)によってインクに直接接触しないようにすることが
好ましい。又、放熱体についても同様に、もしインクに
腐食されるような材料(たとえばAl)を使用する場合に
は、保護膜を設けるべきである。又、第1図,第2図,
第6図,第7図,第10図の平面図((a)図)及び第8
図,第9図において、発熱体層上の保護膜が省略されて
いるが、これも図が複雑になるのをさけるためであり、
実際には、保護膜が存在する。
が、図が複雑になることを考慮して説明を省略したとこ
ろがある。たとえば第1図,第2図,第6図,第7図の
断面図((b)図),及び第3図において電極がムキ出
しになっているが、これは適当な保護膜(ポリイミド
等)によってインクに直接接触しないようにすることが
好ましい。又、放熱体についても同様に、もしインクに
腐食されるような材料(たとえばAl)を使用する場合に
は、保護膜を設けるべきである。又、第1図,第2図,
第6図,第7図,第10図の平面図((a)図)及び第8
図,第9図において、発熱体層上の保護膜が省略されて
いるが、これも図が複雑になるのをさけるためであり、
実際には、保護膜が存在する。
次に、第1図に示した液体噴射記録ヘッドの具体的な
製造方法について説明する。まず、シリコンウェハを熱
酸化により、表面にSiO2膜を2μm成長させて蓄熱層12
とする。次に、発熱体層13として、HfB2を2200Åスパッ
タリングする。次に、放熱体16として、Alを8000Å蒸着
した。次に、電虚13,14としてAuを10000Å蒸着した。こ
の時、放熱体Alと電極Auが接触しないように絶縁層17と
してSiO2を形成しておく。次に、発熱体層の保護膜15と
してSiO2を9000Åスパッタリングした。さらに、その上
に耐キャビテーション層としてTaを3000Åスパッタリン
グした。これらの各膜形成途中においては周知のフォト
リソ技術、フォトエッチング技術を利用し、最終的な発
熱体のパターンは24μm×80μmの長方形としている。
なお、電極巾は、発熱体パターンの短手方向の24μmで
ある。
製造方法について説明する。まず、シリコンウェハを熱
酸化により、表面にSiO2膜を2μm成長させて蓄熱層12
とする。次に、発熱体層13として、HfB2を2200Åスパッ
タリングする。次に、放熱体16として、Alを8000Å蒸着
した。次に、電虚13,14としてAuを10000Å蒸着した。こ
の時、放熱体Alと電極Auが接触しないように絶縁層17と
してSiO2を形成しておく。次に、発熱体層の保護膜15と
してSiO2を9000Åスパッタリングした。さらに、その上
に耐キャビテーション層としてTaを3000Åスパッタリン
グした。これらの各膜形成途中においては周知のフォト
リソ技術、フォトエッチング技術を利用し、最終的な発
熱体のパターンは24μm×80μmの長方形としている。
なお、電極巾は、発熱体パターンの短手方向の24μmで
ある。
第10図は、本発明の別の実施例である。而して、第1
図に示した実施例において、放熱体16はアース電極14と
接触しないようにSiO2の絶縁層17が設けられているが、
第10図に示した実施例では、SiO2の絶縁層がなく、放熱
体16はアース電極14に接触している。従って、放熱体16
はアース電極の役割もしており、いいかえるならば、発
熱体層の発熱部分が長方形ではなく、第10図の放熱体が
かかっていない部分、つまり第10図(a)の直角三角形
状部分となり、発熱体層そのものが熱勾配をもつように
したものである。この場合は放熱体の熱勾配と発熱体層
の熱勾配の両方が作用するようになる。
図に示した実施例において、放熱体16はアース電極14と
接触しないようにSiO2の絶縁層17が設けられているが、
第10図に示した実施例では、SiO2の絶縁層がなく、放熱
体16はアース電極14に接触している。従って、放熱体16
はアース電極の役割もしており、いいかえるならば、発
熱体層の発熱部分が長方形ではなく、第10図の放熱体が
かかっていない部分、つまり第10図(a)の直角三角形
状部分となり、発熱体層そのものが熱勾配をもつように
したものである。この場合は放熱体の熱勾配と発熱体層
の熱勾配の両方が作用するようになる。
また第1図の場合の製造方法の説明では、放熱体と電
極(アース電極)を別々に製造することを示したが、第
10図の場合においては、同時に(一体)に製造してもよ
い。
極(アース電極)を別々に製造することを示したが、第
10図の場合においては、同時に(一体)に製造してもよ
い。
第11図は、さらに別の実施例であり、たとえば、16本
/mm以上の高密度配列を可能にするために電極積層構造
とした発熱体基板に本発明を適用し、放熱体を形成した
ものである。電極積層構造の発熱体基板の製造方法を簡
単に説明する。
/mm以上の高密度配列を可能にするために電極積層構造
とした発熱体基板に本発明を適用し、放熱体を形成した
ものである。電極積層構造の発熱体基板の製造方法を簡
単に説明する。
第12図は、本発明の他の実施例を説明するための断面
図で、図中、10は基板、12は発熱抵抗体層、13は第1の
電極、14は第2の電極、15は保護層(耐インク)、17は
絶縁層で、第1電極13のA部はリード線を取り出す部
分、Bは発熱抵抗体が接続される部分である。
図で、図中、10は基板、12は発熱抵抗体層、13は第1の
電極、14は第2の電極、15は保護層(耐インク)、17は
絶縁層で、第1電極13のA部はリード線を取り出す部
分、Bは発熱抵抗体が接続される部分である。
第13図(a)〜(e)は、第12図に示した構成を得る
ための手順を示す図で、はじめに、第1の電極13が基板
上10に形成されるが(第13図(a))、この電極13上に
は少なくともリード線をとり出す部分Aと、後述の発熱
抵抗体層12が接続する部分Bを除いて、絶縁層17が設け
られる(第13図(b))。次に、発熱抵抗体層12が設け
られ(第13図(c))、そして、第2の電極14が、発熱
抵抗体層12の第1の電極13と接続されている部分Bと対
向する位置で接続されて形成される(第13図(d))。
最後に、保護膜15が発熱抵抗体層12をインクから保護す
るために形成されて完成する(第13図(e))。なお、
これ以外にも電極保護層あるいは、必要に応じて耐キャ
ビテーション保護膜も設けられるが、ここでは、簡略化
するために説明を省略した。第11図は、上述のようなプ
ロセスで製造される電極積層構造発熱体基板に本発明の
放熱体16を付与した場合の例を示す平面構成図である。
ための手順を示す図で、はじめに、第1の電極13が基板
上10に形成されるが(第13図(a))、この電極13上に
は少なくともリード線をとり出す部分Aと、後述の発熱
抵抗体層12が接続する部分Bを除いて、絶縁層17が設け
られる(第13図(b))。次に、発熱抵抗体層12が設け
られ(第13図(c))、そして、第2の電極14が、発熱
抵抗体層12の第1の電極13と接続されている部分Bと対
向する位置で接続されて形成される(第13図(d))。
最後に、保護膜15が発熱抵抗体層12をインクから保護す
るために形成されて完成する(第13図(e))。なお、
これ以外にも電極保護層あるいは、必要に応じて耐キャ
ビテーション保護膜も設けられるが、ここでは、簡略化
するために説明を省略した。第11図は、上述のようなプ
ロセスで製造される電極積層構造発熱体基板に本発明の
放熱体16を付与した場合の例を示す平面構成図である。
第14図(a)〜(g)は、本発明の発熱体基板の製造
プロセスを示す図で、第15図は、第14図(g)において
完成した発熱体基板のA−A断面図である。図中、91は
発熱体(HfB2)、92は第1電極(Al)、93は絶縁層(Si
O2)、94は第2電極(Al)、95は熱絶縁層(SiO2)、96
は耐キャビテーション層(Ta)、97は電極保護層(フォ
トニース)、98はボンディングパッドである。斜線部が
各工程での形成パターンである。
プロセスを示す図で、第15図は、第14図(g)において
完成した発熱体基板のA−A断面図である。図中、91は
発熱体(HfB2)、92は第1電極(Al)、93は絶縁層(Si
O2)、94は第2電極(Al)、95は熱絶縁層(SiO2)、96
は耐キャビテーション層(Ta)、97は電極保護層(フォ
トニース)、98はボンディングパッドである。斜線部が
各工程での形成パターンである。
(a)熱酸化等によって表面にSiO2膜を形成したSiウェ
ハに発熱体91を形成する。ここでは、発熱体材料とし
て、HfB2を3000Åスパッタリングによって形成した。
ハに発熱体91を形成する。ここでは、発熱体材料とし
て、HfB2を3000Åスパッタリングによって形成した。
(b)第1の電極としてAl92を10000Åスパッタリング
によって形成した。
によって形成した。
(c)絶縁層93としてSiO2を8000Åスパッタリングによ
って形成した。なお、このパターンを形成する時、後述
する第2の電極と接続する部分と、ボンディングパッド
の部分には絶縁層はつかないようにしている。
って形成した。なお、このパターンを形成する時、後述
する第2の電極と接続する部分と、ボンディングパッド
の部分には絶縁層はつかないようにしている。
(d)第2の電極としてAl94を10000Åスパッタリング
によって形成した。この第2電極は放熱構造体を兼ねて
おり、図より明らかなように絶縁層を介して発熱体の上
の部分において、通電方向に放熱により熱勾配を持つよ
うに、その占める領域が連続的に変わっている。なお、
Alは電極材料として優れ、又、その熱伝導性が良好なこ
とから放熱構造体にも最適な材料の1つである。
によって形成した。この第2電極は放熱構造体を兼ねて
おり、図より明らかなように絶縁層を介して発熱体の上
の部分において、通電方向に放熱により熱勾配を持つよ
うに、その占める領域が連続的に変わっている。なお、
Alは電極材料として優れ、又、その熱伝導性が良好なこ
とから放熱構造体にも最適な材料の1つである。
(e)次に熱絶縁層95としてSiO2を5000Åスパッタリン
グによって形成した。これは後述の耐キャビテーション
層と、前述の放熱構造体とを熱的に離間し、放熱構造体
がその機能をより良く発揮させるためのものである。
グによって形成した。これは後述の耐キャビテーション
層と、前述の放熱構造体とを熱的に離間し、放熱構造体
がその機能をより良く発揮させるためのものである。
(f)耐キャビテーション層96としてTaを3000Åスパッ
タリングによって形成した。これは発生した気泡が消滅
する際の物理的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷から
保護し、寿命を長くするためのものである。
タリングによって形成した。これは発生した気泡が消滅
する際の物理的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷から
保護し、寿命を長くするためのものである。
(g)電極保護層97として、フォトニース(東レ(株)
製)を12000Å形成した。
製)を12000Å形成した。
第16図(a)〜(g)は本発明の発熱体基板の製造プ
ロセスの他の実施例を示す図で、第17図は、第16図
(g)において完成した発熱体基板のB−B断面図であ
る。図中、101は第1電極(Al)、102は絶縁層(Si
O2)、103は発熱体(HfB2)、104は第2電極(Al)、10
5は発熱体保護層(SiO2)、106は耐キャビテーション層
(Ta)、107は電極保護層(フォトニース)、108はボン
ディングパッドである。斜線部が各工程での形成パター
ンである。
ロセスの他の実施例を示す図で、第17図は、第16図
(g)において完成した発熱体基板のB−B断面図であ
る。図中、101は第1電極(Al)、102は絶縁層(Si
O2)、103は発熱体(HfB2)、104は第2電極(Al)、10
5は発熱体保護層(SiO2)、106は耐キャビテーション層
(Ta)、107は電極保護層(フォトニース)、108はボン
ディングパッドである。斜線部が各工程での形成パター
ンである。
(a)熱酸化等によって表面にSiO2膜を形成したSiウェ
ハに第1の電極101としてAlを10000Åスパッタリングに
よって形成した。この第1の電極は、放熱構造体を兼ね
ており、図より明らかなように、後述の絶縁層を介して
形成される発熱体が積層される部分のパターンは、その
発熱体の通電方向に放熱により熱勾配を持つように、そ
の占める領域が連続的に変わっている。
ハに第1の電極101としてAlを10000Åスパッタリングに
よって形成した。この第1の電極は、放熱構造体を兼ね
ており、図より明らかなように、後述の絶縁層を介して
形成される発熱体が積層される部分のパターンは、その
発熱体の通電方向に放熱により熱勾配を持つように、そ
の占める領域が連続的に変わっている。
(b)絶縁層102として、SiO2を8000Åスパッタリング
によって形成した。なお、このパターンを形成する時後
述する第2の電極と接続する部分とボンディングパット
の部分には絶縁層はつかないようにしている。
によって形成した。なお、このパターンを形成する時後
述する第2の電極と接続する部分とボンディングパット
の部分には絶縁層はつかないようにしている。
(c)発熱体103として、HfB2を3000Åスパッタリング
によって形成した。
によって形成した。
(d)第2の電極104としてAlを10000Åスパッタリング
によって形成した。
によって形成した。
(e)次に発熱体保護層105としてSiO2を10000Åスパッ
タリングによって形成した。これは主に発熱体がインク
による化学的腐食をうけないようにするためのものであ
り、ピンホール等の欠陥が少なくなるように形成され
る。つまりできるだけ膜厚を厚く形成される。一方でイ
ンクへの熱伝達効率、あるいは熱ストレスの面からはで
きるだけうすく形成されることが望ましく、本発明では
それらの最適値として、10000Åを採用している。
タリングによって形成した。これは主に発熱体がインク
による化学的腐食をうけないようにするためのものであ
り、ピンホール等の欠陥が少なくなるように形成され
る。つまりできるだけ膜厚を厚く形成される。一方でイ
ンクへの熱伝達効率、あるいは熱ストレスの面からはで
きるだけうすく形成されることが望ましく、本発明では
それらの最適値として、10000Åを採用している。
(f)耐キャビテーション層106としてTaを3000Åスパ
ッタリングによって形成した。これは発生した気泡が消
滅する際の物理的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷か
ら保護し、寿命を長くするためのものである。
ッタリングによって形成した。これは発生した気泡が消
滅する際の物理的な衝撃力を吸収し、発熱体部を損傷か
ら保護し、寿命を長くするためのものである。
(g)電極保護層107としてフォトニース(東レ(株)
製)を12000Å形成した。なお、説明は省略したが、上
記第14図〜第17図に説明したそれぞれの実施例ともに、
そのパターンの形成法は各層をスパッタリングで形成し
た後、ポジ型フォトレジストOFPR(東京応化(株)製)
によってフォトリソを行ない、エッチングを施して各パ
ターンを形成した。
製)を12000Å形成した。なお、説明は省略したが、上
記第14図〜第17図に説明したそれぞれの実施例ともに、
そのパターンの形成法は各層をスパッタリングで形成し
た後、ポジ型フォトレジストOFPR(東京応化(株)製)
によってフォトリソを行ない、エッチングを施して各パ
ターンを形成した。
第18図(a)〜(n)は、本発明の液体噴射記録装置
の一実施例を説明するためのものであり、製造プロセス
を順に示したものである。以下簡単に説明する。なお、
図中の枝番1は平面図で、2は1のAA断面図を各々示
す。
の一実施例を説明するためのものであり、製造プロセス
を順に示したものである。以下簡単に説明する。なお、
図中の枝番1は平面図で、2は1のAA断面図を各々示
す。
(a)Siウエハに熱酸化によるSiO2膜を1〜2μm成長
させる。
させる。
(b)発熱体材料として、HfB2をスパッタリングする。
(c)第1電極材料としてAlをスパッタリングする。
(d)リード電極のパターンになるように、フォトリ
ソ、エッチングによりパターンを形成する。なお、ここ
では簡単のために、平面図(d)−1では、2素子のみ
を示す。
ソ、エッチングによりパターンを形成する。なお、ここ
では簡単のために、平面図(d)−1では、2素子のみ
を示す。
(e)フォトリソ、エッチングにより発熱体部のAlを除
去し、発熱層を露出させる。
去し、発熱層を露出させる。
(f)全面にSiO2をスパッタリングし、絶縁層を形成す
る。
る。
(g)フォトリソ、エッチングにより、コンタクトホー
ル部のSiO2を除去する。
ル部のSiO2を除去する。
(h)第2電極材料として、Alをスパッタリングする。
(i)フォトリソ、エッチングにより発熱体上、リード
電極上の一部及びボンディングパッド領域のAlを除去す
る。第2電極としてAlは、本発明では放熱構造体を兼ね
ているので、発熱体上のAlはすべて除去するのではな
く、Alがカバーしている領域が徐々に変化するような形
状となるように除去する。なお、後述する(n)で吐出
口を形成する際に切断工程がはいるが、その際にAlが露
出しないようにAlの存在領域は切断部より右側(発熱体
側)とする。
電極上の一部及びボンディングパッド領域のAlを除去す
る。第2電極としてAlは、本発明では放熱構造体を兼ね
ているので、発熱体上のAlはすべて除去するのではな
く、Alがカバーしている領域が徐々に変化するような形
状となるように除去する。なお、後述する(n)で吐出
口を形成する際に切断工程がはいるが、その際にAlが露
出しないようにAlの存在領域は切断部より右側(発熱体
側)とする。
(j)熱絶縁層及び保護層としてSiO2を全面にスパッタ
リングし、フォトリソ、エッチングによりボンディング
パッド部のSiO2を除去する。
リングし、フォトリソ、エッチングによりボンディング
パッド部のSiO2を除去する。
(k)耐キャビテーション層として、Taをスパッタリン
グし、フォトリソ、エッチングにより発熱体近傍をカバ
ーするように形成する。
グし、フォトリソ、エッチングにより発熱体近傍をカバ
ーするように形成する。
(l)リード電極部の保護層としてポリイミド層を形成
する。
する。
(m)ドライフィルムフォトレジストをラミネートし、
フォトリソにより流路パターンを形成する。本発明では
図の左方が吐出口となるようにパターンを形成し、放熱
構造体と吐出口の位置関係が以下のようになっている。
つまり放熱構造体は吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられている。
フォトリソにより流路パターンを形成する。本発明では
図の左方が吐出口となるようにパターンを形成し、放熱
構造体と吐出口の位置関係が以下のようになっている。
つまり放熱構造体は吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられている。
(n)蓋板をドライフィルム流路の上に接合し、吐出口
部を切断し、吐出口を完成させる。
部を切断し、吐出口を完成させる。
第19図は、本発明の記録方法を用いた噴射によりイン
ク吐出量が変わる原理を理解しやすくするために、吐出
口方向に長くのびた長方形状の発熱体部と、その上(あ
るいは下)に形成されたAlの放熱構造体と、インク流路
と吐出口を示したものである。
ク吐出量が変わる原理を理解しやすくするために、吐出
口方向に長くのびた長方形状の発熱体部と、その上(あ
るいは下)に形成されたAlの放熱構造体と、インク流路
と吐出口を示したものである。
第20図(a)〜(c)は本発明の記録方法を用いた噴
射によりインク吐出量が変わる様子を示したもので、
(a)は入力エネルギー小、(b)は入力エネルギー
中、(c)は入力エネルギー大の場合を各々示す。本発
明では、放熱構造体が吐出口側により大きな放熱作用を
するように形成されている。従って、第20図(a)のよ
うに、発熱体への入力エネルギーが小の時は発熱体で発
生する多くの熱が瞬時に放熱構造体によってうばわれ、
そして拡散していくため膜沸騰をおこす領域が図で示し
たよう吐出口から遠い領域となり、その領域はせまく発
生する気泡も小さい。従って吐出口より噴射されるイン
ク滴の体積は小さく微小ドットを形成するのに用いられ
る。次いで(b),(c)のように徐々に入力エネルギ
ーを増加させていくと、具体的には、発熱体の駆動電圧
を上げる、もしくは、あまり長くならない程度である
(50μsec以下)ならばパルス幅を長くすると、放熱構
造体による放熱作用よりも発熱体による発熱作用の方が
系を左右するので、入力エネルギーに応じて膜沸騰領域
が吐出口方向へ増加していく。つまり膜沸騰が生じる温
度以上となる領域が吐出口方向へ増加していくことによ
り沸騰膜が吐出口方向へインクを押し出すように成長す
る。
射によりインク吐出量が変わる様子を示したもので、
(a)は入力エネルギー小、(b)は入力エネルギー
中、(c)は入力エネルギー大の場合を各々示す。本発
明では、放熱構造体が吐出口側により大きな放熱作用を
するように形成されている。従って、第20図(a)のよ
うに、発熱体への入力エネルギーが小の時は発熱体で発
生する多くの熱が瞬時に放熱構造体によってうばわれ、
そして拡散していくため膜沸騰をおこす領域が図で示し
たよう吐出口から遠い領域となり、その領域はせまく発
生する気泡も小さい。従って吐出口より噴射されるイン
ク滴の体積は小さく微小ドットを形成するのに用いられ
る。次いで(b),(c)のように徐々に入力エネルギ
ーを増加させていくと、具体的には、発熱体の駆動電圧
を上げる、もしくは、あまり長くならない程度である
(50μsec以下)ならばパルス幅を長くすると、放熱構
造体による放熱作用よりも発熱体による発熱作用の方が
系を左右するので、入力エネルギーに応じて膜沸騰領域
が吐出口方向へ増加していく。つまり膜沸騰が生じる温
度以上となる領域が吐出口方向へ増加していくことによ
り沸騰膜が吐出口方向へインクを押し出すように成長す
る。
このように形成した本発明による発熱体基板には、必
要に応じて前述のような、ポリイミドの電極保護層が0.
5〜5μm形成されている。こうしてできた本発明の発
熱体基板には第24図(a)に示した蓋基板を接合してヘ
ッドとして完成する。
要に応じて前述のような、ポリイミドの電極保護層が0.
5〜5μm形成されている。こうしてできた本発明の発
熱体基板には第24図(a)に示した蓋基板を接合してヘ
ッドとして完成する。
次に、このヘッドを用いて、駆動電圧V0を変化させ、
気泡長さb、液柱長さjを変化させ、印写評価した
結果を、次の実施例1,2の表1,2に示す。ここで気泡長さ
bは、第21図に示すように、液体吐出方向側の長さを
いい、液柱長さjは同方向に伸びた液柱が吐出口面か
ら切れる直前の最大になった時の長さとする。又、液柱
成長速度Vjは液柱の先端部の液柱の成長速度である。な
お、実施例1,2において、ドット径D0はサンプル数n=3
0個の平均値である。
気泡長さb、液柱長さjを変化させ、印写評価した
結果を、次の実施例1,2の表1,2に示す。ここで気泡長さ
bは、第21図に示すように、液体吐出方向側の長さを
いい、液柱長さjは同方向に伸びた液柱が吐出口面か
ら切れる直前の最大になった時の長さとする。又、液柱
成長速度Vjは液柱の先端部の液柱の成長速度である。な
お、実施例1,2において、ドット径D0はサンプル数n=3
0個の平均値である。
実施例1. 使用ヘッド :第18図に示したプロセスによって製作
したヘッド。
したヘッド。
発熱体サイズ:56μm×336μm 発熱体抵抗値:130Ω 使用インク :キャノン社製BJ130インク(印写時) 使用液 :キャノン社製BJ130インクと同等物性
をもつビークル(気泡長さ、液柱長さ測定時) 駆動パルス幅:10μsec 駆動周波数 :500Hz オリフィスサイズ:40μm×30μm 印写に使用した紙:三菱製紙製NMマットコート紙 この表1より、本発明の記録方法により、ドット径の
サイズを変えることができ、階調記録ができることがわ
かるが、紙面上での高精度なドット位置精度をも確保す
るためには、気泡長さbが、液柱長さjよりも短い
条件で使用する必要があることがわかる。
をもつビークル(気泡長さ、液柱長さ測定時) 駆動パルス幅:10μsec 駆動周波数 :500Hz オリフィスサイズ:40μm×30μm 印写に使用した紙:三菱製紙製NMマットコート紙 この表1より、本発明の記録方法により、ドット径の
サイズを変えることができ、階調記録ができることがわ
かるが、紙面上での高精度なドット位置精度をも確保す
るためには、気泡長さbが、液柱長さjよりも短い
条件で使用する必要があることがわかる。
実施例2. 使用ヘッド :第18図に示したプロセスによって製作
したヘッド。
したヘッド。
発熱体サイズ:20μm×100μm 発熱体抵抗値:91Ω 使用インク :キャノン社製BJ130インク(印写時) 使用液 :キャノン社製BJ130インクと同等物性
をもつビークル(気泡長さ、液柱長さ測定時) 駆動パルス幅:6μsec 駆動周波数 :1kHz オリフィスサイズ:20μm×18μm 印写に使用した紙:三菱製紙製NMマットコート紙 この表2より、実施例1の場合と同様に、高精度なド
ット位置精度を確保して階調記録を行うには、気泡長さ
bが、液柱長さjよりも短い条件で使用する必要が
あることがわかる。
をもつビークル(気泡長さ、液柱長さ測定時) 駆動パルス幅:6μsec 駆動周波数 :1kHz オリフィスサイズ:20μm×18μm 印写に使用した紙:三菱製紙製NMマットコート紙 この表2より、実施例1の場合と同様に、高精度なド
ット位置精度を確保して階調記録を行うには、気泡長さ
bが、液柱長さjよりも短い条件で使用する必要が
あることがわかる。
効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、階
調記録を行う液体噴射記録装置において、気泡が最大体
積になった時の最大寸法より液柱が切れる直前の最大に
なった時の長さを大きくするとともに、液柱成長速度を
ある値以上としたので、高精度なドット位置精度が得ら
れ、高画質階調記録を行うことが可能な液体噴射記録装
置を提供できるようになった。また、本発明の記録ヘッ
ドは、従来より知られているバブルジェットヘッドの発
熱体部分に薄膜形成技術、フォリソ技術、フォトエッチ
ング技術等を用いて、平面的に放熱体を形成できるの
で、製造が容易で、しかも高精度にできる。又、このよ
うにして形成されたヘッドを用いて、入力エネルギーを
変えることにより、容易に吐出インク量を制御できるた
め、階調記録が可能となる。さらに、その駆動条件を選
び、気泡長さが液柱長さよりも短いような条件で使用す
ることにより高精度なドット位置精度が確保でき、高画
質階調記録が可能となる。
調記録を行う液体噴射記録装置において、気泡が最大体
積になった時の最大寸法より液柱が切れる直前の最大に
なった時の長さを大きくするとともに、液柱成長速度を
ある値以上としたので、高精度なドット位置精度が得ら
れ、高画質階調記録を行うことが可能な液体噴射記録装
置を提供できるようになった。また、本発明の記録ヘッ
ドは、従来より知られているバブルジェットヘッドの発
熱体部分に薄膜形成技術、フォリソ技術、フォトエッチ
ング技術等を用いて、平面的に放熱体を形成できるの
で、製造が容易で、しかも高精度にできる。又、このよ
うにして形成されたヘッドを用いて、入力エネルギーを
変えることにより、容易に吐出インク量を制御できるた
め、階調記録が可能となる。さらに、その駆動条件を選
び、気泡長さが液柱長さよりも短いような条件で使用す
ることにより高精度なドット位置精度が確保でき、高画
質階調記録が可能となる。
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録装
置の発熱部の構成を示す図、第2図は、通常の階調記録
を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部
構成図、第3図は、気泡発生の大きさを変える原理を説
明するための図、第4図は、入力エネルギーと気泡の大
きさの関係を示す図、第5図は、気泡の大きさと出力イ
ンク量の関係を示す図、第6図及び第7図は、それぞれ
本発明の他の実施例を示す図、第8図及び第9図は、そ
れぞれ放熱体パターンの変形例を示す図、第10図は、本
発明の他の実施例を説明するための図、第11図乃至第13
図は、更に本発明の他の実施例を説明するための図、第
14図及び第15図は、本発明の発熱体基板の製造プロセス
を示す図、第16図及び第17図は、本発明の発熱体基板の
製造プロセスの他の実施例を示す図、第18図(a)〜
(n)は、本発明による液体噴射記録装置の放熱構造体
と吐出口との位置関係を製造プロセスの順に示した図、
第19図は、放熱構造体とインク流路、吐出口との関係を
示す図、第20図(a)〜(c)は、インク吐出量の変化
する様子を示す図、第21図は、気泡長さbと液柱長さ
jの定義を説明するための図、第22図は、本発明が適
用されるインクジェットヘッドの一例としてのバブルジ
ェットヘッドの動作説明をするための図、第23図は、バ
ブルジェットヘッドの一例を示す斜視図、第24図は、分
解斜視図、第25図は、蓋基板を裏面から見た図、第26図
は、バブルジェット記録ヘッドの詳細を説明するための
図、第27図は、発熱抵抗体を用いた気泡発生手段の構造
を説明するための図、第28図乃至第35図は、それぞれ従
来の発熱体層の構成を示す図で、第28図乃至第30図は、
保護層、蓄熱層、或いは、発熱体層の厚みを徐々に変え
るようにした例、第31図乃至第35図は、発熱体層のパタ
ーン巾を徐々に変えるようにした例を示す図である。 10……基板、11……蓄熱層、12……発熱体層、13……制
御電極、14……アース電極、15……保護層、16……放熱
体、17……絶縁層、18……発生気泡。
置の発熱部の構成を示す図、第2図は、通常の階調記録
を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部
構成図、第3図は、気泡発生の大きさを変える原理を説
明するための図、第4図は、入力エネルギーと気泡の大
きさの関係を示す図、第5図は、気泡の大きさと出力イ
ンク量の関係を示す図、第6図及び第7図は、それぞれ
本発明の他の実施例を示す図、第8図及び第9図は、そ
れぞれ放熱体パターンの変形例を示す図、第10図は、本
発明の他の実施例を説明するための図、第11図乃至第13
図は、更に本発明の他の実施例を説明するための図、第
14図及び第15図は、本発明の発熱体基板の製造プロセス
を示す図、第16図及び第17図は、本発明の発熱体基板の
製造プロセスの他の実施例を示す図、第18図(a)〜
(n)は、本発明による液体噴射記録装置の放熱構造体
と吐出口との位置関係を製造プロセスの順に示した図、
第19図は、放熱構造体とインク流路、吐出口との関係を
示す図、第20図(a)〜(c)は、インク吐出量の変化
する様子を示す図、第21図は、気泡長さbと液柱長さ
jの定義を説明するための図、第22図は、本発明が適
用されるインクジェットヘッドの一例としてのバブルジ
ェットヘッドの動作説明をするための図、第23図は、バ
ブルジェットヘッドの一例を示す斜視図、第24図は、分
解斜視図、第25図は、蓋基板を裏面から見た図、第26図
は、バブルジェット記録ヘッドの詳細を説明するための
図、第27図は、発熱抵抗体を用いた気泡発生手段の構造
を説明するための図、第28図乃至第35図は、それぞれ従
来の発熱体層の構成を示す図で、第28図乃至第30図は、
保護層、蓄熱層、或いは、発熱体層の厚みを徐々に変え
るようにした例、第31図乃至第35図は、発熱体層のパタ
ーン巾を徐々に変えるようにした例を示す図である。 10……基板、11……蓄熱層、12……発熱体層、13……制
御電極、14……アース電極、15……保護層、16……放熱
体、17……絶縁層、18……発生気泡。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−247059(JP,A) 特公 昭59−31943(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05 B41J 2/205
Claims (4)
- 【請求項1】液体を吐出して飛翔液滴を形成するための
吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱によ
る状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該
電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有する液
体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法であっ
て、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気
熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出
口より吐出する液体の量を変えて記録する方法におい
て、前記気泡が最大体積になった時の最大寸法をb、
液柱が切れる直前の最大になった時の長さをjとする
とき、j>bとなる条件かつ液柱成長速度が6.6m/s
以上の時に記録を行うことを特徴とする液体噴射記録方
法。 - 【請求項2】液体を吐出して飛翔液滴を形成するための
吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱によ
る状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該
電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有する液
体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法であっ
て、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気
熱変換体層上において通電方向に熱勾配を生じせしめ、
前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて
前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記録する方法
において、前記気泡が最大体積になった時の最大寸法を
b、液柱が切れる直前の最大になった時の長さをj
とするとき、j>bとなる条件かつ液柱成長速度が
6.6m/s以上の時に記録を行うことを特徴とする液体噴射
記録方法。 - 【請求項3】液体を吐出して飛翔液滴を形成するための
吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱によ
る状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該
電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有する液
体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法であっ
て、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気
熱変換体層の下において通電方向に熱勾配を生じせし
め、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変
えて前記吐出口より吐出する液体の量を変えて記録する
方法において、前記気泡が最大体積になった時の最大寸
法をb、液柱が切れる直前の最大になった時の長さを
jとするとき、j>bとなる条件かつ液柱成長速
度が6.6m/s以上の時に記録を行うことを特徴とする液体
噴射記録方法。 - 【請求項4】液体を吐出して飛翔液滴を形成するための
吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱によ
る状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、該
電気熱変換体層に電気的に接続される電極とを有する液
体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録装置であっ
て、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気
熱変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出
口より吐出する液体の量を変えて記録する液体噴射記録
装置において、前記気泡が最大体積になった時の最大寸
法をb、液柱が切れる直前の最大になった時の長さを
jとするとき、j>bかつ液柱成長速度が6.6m/s
以上で記録を行うことを特徴とする液体噴射記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27689490A JP2989243B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 液体噴射記録方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27689490A JP2989243B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 液体噴射記録方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04152142A JPH04152142A (ja) | 1992-05-26 |
JP2989243B2 true JP2989243B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=17575879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27689490A Expired - Fee Related JP2989243B2 (ja) | 1990-10-16 | 1990-10-16 | 液体噴射記録方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2989243B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3339724B2 (ja) | 1992-09-29 | 2002-10-28 | 株式会社リコー | インクジェット記録方法及びその装置 |
JP6083986B2 (ja) * | 2012-04-27 | 2017-02-22 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
-
1990
- 1990-10-16 JP JP27689490A patent/JP2989243B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04152142A (ja) | 1992-05-26 |
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