JP2866133B2 - 液体噴射記録装置及び方法 - Google Patents
液体噴射記録装置及び方法Info
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- JP2866133B2 JP2866133B2 JP2010990A JP2010990A JP2866133B2 JP 2866133 B2 JP2866133 B2 JP 2866133B2 JP 2010990 A JP2010990 A JP 2010990A JP 2010990 A JP2010990 A JP 2010990A JP 2866133 B2 JP2866133 B2 JP 2866133B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、液体噴射記録装置及び方法、より詳細に
は、インクジェットプリンタの階調記録を可能とする液
体噴射記録装置及び記録方法に関する。
は、インクジェットプリンタの階調記録を可能とする液
体噴射記録装置及び記録方法に関する。
従来技術 ノンインパクト記録法は、記録時における騒音の発生
が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最
近関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
り、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記
録の行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記
録法であって、これまでにも様々な方式が提案され、改
良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお
実用化への努力が続けられているものもある。
が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最
近関心を集めている。その中で、高速記録が可能であ
り、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記
録の行える所謂インクジェット記録法は極めて有力な記
録法であって、これまでにも様々な方式が提案され、改
良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお
実用化への努力が続けられているものもある。
この様なインクジェット記録法は、所謂インクと称さ
れる記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
れる記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
先ず第1の方式は例えばUSP3060429に開示されている
もの(Tele type方式)であって、記録液体の小滴の発
生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選
択的に付着させて記録を行うものである。
もの(Tele type方式)であって、記録液体の小滴の発
生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信
号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選
択的に付着させて記録を行うものである。
これに就いて、更に詳述すれば、ノズルと加速電極間
に電界を掛けて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズ
ルより吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号
に応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである。
に電界を掛けて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズ
ルより吐出させ、該吐出した記録液体の小滴を記録信号
に応じて電気制御可能な様に構成されたxy偏向電極間を
飛翔させ、電界の強度変化によって選択的に小滴を記録
部材上に付着させて記録を行うものである。
第2の方式は、例えばUSP3596275、USP3298030等に開
示されている方式(Sweet方式)であって、連続振動発
生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生
させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様
の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。
示されている方式(Sweet方式)であって、連続振動発
生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生
させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様
の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。
具体的には、ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘ
ッドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出
口)の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電
電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子
に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素
子を機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴
を吐出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記
録液体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に
応じた電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液
体の小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電
極間を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受
け、記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る
様にされている。
ッドを構成する一部であるノズルのオリフィス(吐出
口)の前に記録信号が印加されている様に構成した帯電
電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素子
に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動素
子を機械的に振動させ、前記吐出口より記録液体の小滴
を吐出させる。この時前記帯電電極によって吐出する記
録液体小滴には電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に
応じた電荷量で帯電される。帯電量の制御された記録液
体の小滴は、一定の電界が一様に掛けられている偏向電
極間を飛翔する時、付加された帯電量に応じて偏向を受
け、記録信号を担う小滴のみが記録部材上に付着し得る
様にされている。
第3の方式は例えばUSP3416153に開示されている方式
(Hertz方式)であって、ノズルとリング状の帯電電極
間に電界を掛け、連続振動発生法によって、記録液体の
小滴を発生霧化させて記録する方式である。即ちこの方
式ではノズルと帯電電極間に掛ける電界強度を記録信号
に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御
し、記録画像の階調性を出して記録する。
(Hertz方式)であって、ノズルとリング状の帯電電極
間に電界を掛け、連続振動発生法によって、記録液体の
小滴を発生霧化させて記録する方式である。即ちこの方
式ではノズルと帯電電極間に掛ける電界強度を記録信号
に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御
し、記録画像の階調性を出して記録する。
第4の方式は、例えばUSP3747120に開示されている方
式(Stemme方式)で、この方式は前記3つの方式とは根
本的に原理が異なるものである。
式(Stemme方式)で、この方式は前記3つの方式とは根
本的に原理が異なるものである。
即ち、前記3つの方式は、何れもノズルより吐出され
た記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御
し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着
させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録
信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させ
て記録するものである。
た記録液体の小滴を、飛翔している途中で電気的に制御
し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着
させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録
信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させ
て記録するものである。
つまり、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出口を
有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、
電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエ
ゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って
前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部
材に付着させることで記録を行うものである。
有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に、
電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエ
ゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って
前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部
材に付着させることで記録を行うものである。
これ等、従来の4つの方式は各々に特長を有するもの
であるが、又、他方において解決され得る可き点が存在
する。
であるが、又、他方において解決され得る可き点が存在
する。
即ち、前記第1から第3の方式は記録液体の小滴の発
生の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、
小滴の偏向制御も電界制御である。その為、第1の方式
は、構成上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を
要し、又、記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるの
で高速記録には不向きである。
生の直接的エネルギーが電気的エネルギーであり、又、
小滴の偏向制御も電界制御である。その為、第1の方式
は、構成上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を
要し、又、記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるの
で高速記録には不向きである。
第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズル化が可能で
高速記録に向くが、構成上複雑であり、又記録液体小滴
の電気的制御が高度で困難であること、記録部材上にサ
テライトドットが生じ易いこと等の問題点がある。
高速記録に向くが、構成上複雑であり、又記録液体小滴
の電気的制御が高度で困難であること、記録部材上にサ
テライトドットが生じ易いこと等の問題点がある。
第3の方式は、記録液体小滴を霧化することによって
階調性に優れた画像が記録され得る特長を有するが、他
方霧化状態の制御が困難であること、記録画像にカブリ
が生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が困難
で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が存す
る。
階調性に優れた画像が記録され得る特長を有するが、他
方霧化状態の制御が困難であること、記録画像にカブリ
が生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が困難
で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が存す
る。
第4の方式は、第1乃至第3の方式に比べ利点を比較
的多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オン
デマンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐出口よ
り吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式の様に
吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴
を回収することが不要であること及び第1乃至第2の方
式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性がなく記
録液体の物質上の自由度が大であること等の大きな利点
を有する。而乍ら、一方において、記録ヘッドの加工上
に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ振動素
子の小型化が極めて困難であること等の理由から記録ヘ
ッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動素子の
機械的振動という機械的エネルギーによって記録液体小
滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこと、等
の欠点を有する。
的多く有する。即ち、構成上シンプルであること、オン
デマンド(on−demand)で記録液体をノズルの吐出口よ
り吐出して記録を行う為に、第1乃至第3の方式の様に
吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さなかった小滴
を回収することが不要であること及び第1乃至第2の方
式の様に、導電性の記録液体を使用する必要性がなく記
録液体の物質上の自由度が大であること等の大きな利点
を有する。而乍ら、一方において、記録ヘッドの加工上
に問題があること、所望の共振数を有するピエゾ振動素
子の小型化が極めて困難であること等の理由から記録ヘ
ッドのマルチノズル化が難しく、又、ピエゾ振動素子の
機械的振動という機械的エネルギーによって記録液体小
滴の吐出飛翔を行うので高速記録には向かないこと、等
の欠点を有する。
このように従来の液体噴射記録方法には、構成上、高
速記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライ
トドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の点におい
て、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適
用し得ないという制約が存在していた。
速記録化上、記録ヘッドのマルチノズル化上、サテライ
トドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の点におい
て、一長一短があって、その長所を利する用途にしか適
用し得ないという制約が存在していた。
しかし、この不都合も本出願人が先に提案したインク
ジェット記録方式を採用することによってほぼ解消する
ことができる。かかるインクジェット記録方式は、特公
昭56−9429号公報にその詳細が説明されているが、ここ
にそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛細管
ノズルからインクを飛び出させて、記録するものであ
る。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31943
号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する発熱部
を具備する電気熱変換体に階調情報を有する信号を印加
し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させることにより
階調記録を行う事を特徴とするものであった。具体的に
は、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが徐々に
変化するような構造としたり、あるいは発熱体層のパタ
ーン巾が徐々に変化するような構造としたものである。
ジェット記録方式を採用することによってほぼ解消する
ことができる。かかるインクジェット記録方式は、特公
昭56−9429号公報にその詳細が説明されているが、ここ
にそれを要約すれば、液室内のインクを加熱して気泡を
発生させてインクに圧力上昇を生じさせ、微細な毛細管
ノズルからインクを飛び出させて、記録するものであ
る。その後、この原理を利用して多くの発明がなされ
た。その中の1つとして、たとえば、特公昭59−31943
号公報がある。これは、発熱量調整構造を有する発熱部
を具備する電気熱変換体に階調情報を有する信号を印加
し、発熱部に信号に応じた熱量を発生させることにより
階調記録を行う事を特徴とするものであった。具体的に
は、保護層、蓄熱層、あるいは発熱体層の厚さが徐々に
変化するような構造としたり、あるいは発熱体層のパタ
ーン巾が徐々に変化するような構造としたものである。
第27図乃至第29図は、それぞれ上記特公昭59−31943
号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱変換体の
例を示す断面構造図で、図中、71は基板、72は蓄熱層、
73は発熱体、74,75は電極、76は保護膜で、第24図に示
した例は、保護膜76を電極74側より電極75に向って厚み
勾配をつけて設けることにより、発熱部Δlの表面よ
り、該表面に接触している液体に単位時間当りに作用す
る発熱量に勾配を設けたものである。
号公報の第4図乃至第6図に開示された電気熱変換体の
例を示す断面構造図で、図中、71は基板、72は蓄熱層、
73は発熱体、74,75は電極、76は保護膜で、第24図に示
した例は、保護膜76を電極74側より電極75に向って厚み
勾配をつけて設けることにより、発熱部Δlの表面よ
り、該表面に接触している液体に単位時間当りに作用す
る発熱量に勾配を設けたものである。
また、第28図に示した例は、蓄積層72の厚みを発熱部
Δlに於いて、AからBに向って徐々に減少させて、発
熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分布を与
え、発熱部Δlの表面に接触している液体へ与える単位
時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
Δlに於いて、AからBに向って徐々に減少させて、発
熱体73より発生される熱の基板71への放熱量に分布を与
え、発熱部Δlの表面に接触している液体へ与える単位
時間当りの熱量に勾配を設けたものである。
また、第29図に示した例は、発熱体73の厚みに発熱部
Δlに於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層62上に形成
するもので、AからBに至るまでの各部位に於ける抵抗
の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御するもの
である。
Δlに於いて勾配を設けて発熱体73を蓄積層62上に形成
するもので、AからBに至るまでの各部位に於ける抵抗
の変化によって、単位時間当りの発熱量を制御するもの
である。
また、第30図乃至第34図は、それぞれ上記特公昭59−
31943号公報の第9図乃至第13図に開示された電気熱変
換体の例を示す平面構造図で、図中、81は発熱部、82,8
3は電極で、第30図に示した例は、発熱部81の平面形状
を矩形とし、電極82と発熱部81との接続部を電極83と発
熱部81との接続部より小さくしたものである。第31図及
び第32図に示した例は、それぞれ発熱部81の中央部を両
端よりも細い平面形状となしたものである。また第33図
に示した例は、発熱部81の平面形状を台形となし、台形
の平行でない対向する辺に於いて図の様に電極82,83を
各々接続したものである。
31943号公報の第9図乃至第13図に開示された電気熱変
換体の例を示す平面構造図で、図中、81は発熱部、82,8
3は電極で、第30図に示した例は、発熱部81の平面形状
を矩形とし、電極82と発熱部81との接続部を電極83と発
熱部81との接続部より小さくしたものである。第31図及
び第32図に示した例は、それぞれ発熱部81の中央部を両
端よりも細い平面形状となしたものである。また第33図
に示した例は、発熱部81の平面形状を台形となし、台形
の平行でない対向する辺に於いて図の様に電極82,83を
各々接続したものである。
また、第34図に示した例は、発熱部81の中央部を両端
より広い平面形状としたもので、これらの例は、発熱部
のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に構
成し、印加される電力レベルを変えることによって、熱
作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御することで
吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記録
を行うものである。
より広い平面形状としたもので、これらの例は、発熱部
のAからBに向って電流密度に負の勾配を与える様に構
成し、印加される電力レベルを変えることによって、熱
作用部に生ずる急峻な液体の状態変化を制御することで
吐出される液滴の大きさを変え、これによって階調記録
を行うものである。
しかしながら、第27図〜第29図に示した例のような3
次元的構造を薄膜形成技術で形成することは、事実上不
可能に近く、又、仮にできたとしても、非常に高コスト
になるという欠点を有している。又、第30図〜第34図に
示したようにパターン巾を変えたものは、そのパターン
が最もせまくなるところで断線が生じやすく耐久性の面
から必ずしも良い結果は得られなかった。
次元的構造を薄膜形成技術で形成することは、事実上不
可能に近く、又、仮にできたとしても、非常に高コスト
になるという欠点を有している。又、第30図〜第34図に
示したようにパターン巾を変えたものは、そのパターン
が最もせまくなるところで断線が生じやすく耐久性の面
から必ずしも良い結果は得られなかった。
一方、特開昭63−42872号公報にも類似の階調記録技
術の開示がある。これも特公昭59−31943号公報の技術
と同様に発熱体層に3次元構造をもたせることを特徴と
しており、製造が極めて困難であるという欠点を有して
いる。その他の階調記録技術として特公昭62−46358号
公報、特公昭62−46359号公報、特公昭62−48585号公報
が知られている。それらは、それぞれ1つの流路に配列
した複数個の発熱体より、所定数の発熱体を選択した
り、あるいは、発熱量の異なる複数の発熱体から1つを
選択して、発生する気泡の大きさを変えたり、複数の発
熱体への駆動信号の入力タイミングのズレを可変制御し
て吐出量を変えたりするものであった。しかしながら、
これらの技術では、複数個の発熱体が1つの流路あるい
は吐出口に対応しているため、それら複数個の発熱体に
接続される制御電極の数が増大して吐出口を高密度に配
列することが不可能であった。又、特開昭59−124863号
公報、特開昭59−124864号公報では、吐出のための発熱
体とは別の発熱体及び気泡発生部を有し、吐出量制御を
行う技術の開示があるが、これらも気泡発生部の存在故
に高密度配列が困難であるという欠点を有している。さ
らに特開昭63−42869号公報には、抵抗体に通電する時
間を変えることによって気泡の発生回数を変更して吐出
量を制御する技術が開示されている。しかしながら通常
のバブルジェットにおいては通電時間は数〜十数μsが
限界であり、それ以上の時間通電すると発熱体が断線す
るため、特開昭63−42869号公報の技術は、耐久性面で
事実上実現不可能である。
術の開示がある。これも特公昭59−31943号公報の技術
と同様に発熱体層に3次元構造をもたせることを特徴と
しており、製造が極めて困難であるという欠点を有して
いる。その他の階調記録技術として特公昭62−46358号
公報、特公昭62−46359号公報、特公昭62−48585号公報
が知られている。それらは、それぞれ1つの流路に配列
した複数個の発熱体より、所定数の発熱体を選択した
り、あるいは、発熱量の異なる複数の発熱体から1つを
選択して、発生する気泡の大きさを変えたり、複数の発
熱体への駆動信号の入力タイミングのズレを可変制御し
て吐出量を変えたりするものであった。しかしながら、
これらの技術では、複数個の発熱体が1つの流路あるい
は吐出口に対応しているため、それら複数個の発熱体に
接続される制御電極の数が増大して吐出口を高密度に配
列することが不可能であった。又、特開昭59−124863号
公報、特開昭59−124864号公報では、吐出のための発熱
体とは別の発熱体及び気泡発生部を有し、吐出量制御を
行う技術の開示があるが、これらも気泡発生部の存在故
に高密度配列が困難であるという欠点を有している。さ
らに特開昭63−42869号公報には、抵抗体に通電する時
間を変えることによって気泡の発生回数を変更して吐出
量を制御する技術が開示されている。しかしながら通常
のバブルジェットにおいては通電時間は数〜十数μsが
限界であり、それ以上の時間通電すると発熱体が断線す
るため、特開昭63−42869号公報の技術は、耐久性面で
事実上実現不可能である。
以上により、従来技術においては、階調記録を行うた
めに各種の試みがなされてきているが、製造上から、耐
久性から、あるいは、高密度配列面からみて必ずしも満
足のいく結果は得られていない。
めに各種の試みがなされてきているが、製造上から、耐
久性から、あるいは、高密度配列面からみて必ずしも満
足のいく結果は得られていない。
目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、第1の目的は製造が容易であり、耐久性にも優れ、
高密度配列が可能な階調記録が可能な液体噴射記録装置
を提供することにあり、他の目的は階調記録方法を提案
することにある。
で、第1の目的は製造が容易であり、耐久性にも優れ、
高密度配列が可能な階調記録が可能な液体噴射記録装置
を提供することにあり、他の目的は階調記録方法を提案
することにある。
構成 本発明は、上記目的を達成するために、(1)液体を
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録
ヘッドを具備する液体噴射記録装置において、前記電気
熱変換体層上において通電方向に熱勾配を持つように2
次元平面構造の放熱構造体を形成し、画像情報に応じて
入力エネルギーを可変としたこと、或いは、(2)液体
を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記
液体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生
じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層
に電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記
録ヘッドを使用する液体噴射記録方法において、画像情
報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層
上において2次元平面構造の放熱構造体により通電方向
に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換体層上で発生す
る気泡の大きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の
量を変えること、或いは、(3)液体を吐出して飛翔的
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備す
る液体噴射記録装置において、前記電気熱変換体層の下
において通電方向に熱勾配を持つように2次元平面構造
の放熱構造体を形成し、画像情報に応じて入力エネルギ
ーを可変としたこと、或いは、(4)液体を吐出して飛
翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出す
るために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるた
めの電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接
続される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使
用する液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入
力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層の下において
2次元平面構造の放熱構造体により通電方向に熱勾配を
生じせしめ、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大
きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変える
こと、或いは、(5)液体を吐出して飛翔的液滴を形成
するための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液
体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換
体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の
電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射
記録装置において、前記電気熱変換体層上において通電
方向に熱勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体
を形成し、該放熱構造体は前記電気熱変換体層上を部分
的に被覆するように形成され、その被覆量が前記吐出口
側の方が大であるように形成され、画像情報に応じて入
力エネルギーを可変としたこと、或いは、(6)液体を
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録
ヘッドを具備する液体噴射記録装置において、前記電気
熱変換体層の下において通電方向に熱勾配を持つように
2次元平面構造の放熱構造体を形成し、該放熱構造体は
前記電気熱変換体層上を部分的に被覆するように形成さ
れ、その被覆量が前記吐出口側の方が大であるように形
成され、画像情報に応じて入力エネルギーを可変とした
こと、或いは、(7)液体を吐出して飛翔的液滴を形成
するための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液
体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換
体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の
電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射
記録装置において、前記電気熱変換体層上において通電
方向に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、該放熱
構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をするよう
に設けられ、画像情報に応じて入力エネルギーを可変と
したこと、或いは、(8)液体を吐出して飛翔的液滴を
形成するための吐出口と、前記液体を吐出するために前
記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱
変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1
対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体
噴射記録装置において、前記電気熱変換体層の下におい
て通電方向に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、
該放熱構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられ、画像情報に応じて入力エネルギーを
可変としたこと、或いは、(9)液体を吐出して飛翔的
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備
し、前記電気熱変換体層上において通電方向に熱勾配を
持つように放熱構造体を形成し、該放熱構造体が前記1
対の電極のうちの一方を兼ね、画像情報に応じて入力エ
ネルギーを可変とした液体噴射記録装置において、前記
放熱構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をする
ように形成されていること、或いは、(10)液体を吐出
して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を
吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じせし
めるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気
的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッ
ドを具備し、前記電気熱変換体層の下において通電方向
に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、該放熱構造
体が前記1対の電極のうちの一方を兼ね、画像情報に応
じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする液体
噴射記録装置において、前記放熱構造体は前記吐出口側
により大きな放熱作用をするように形成されていること
を特徴としたものである。以下、本発明の実施例に基い
て説明する。
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録
ヘッドを具備する液体噴射記録装置において、前記電気
熱変換体層上において通電方向に熱勾配を持つように2
次元平面構造の放熱構造体を形成し、画像情報に応じて
入力エネルギーを可変としたこと、或いは、(2)液体
を吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記
液体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生
じせしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層
に電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記
録ヘッドを使用する液体噴射記録方法において、画像情
報に応じて入力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層
上において2次元平面構造の放熱構造体により通電方向
に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変換体層上で発生す
る気泡の大きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の
量を変えること、或いは、(3)液体を吐出して飛翔的
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備す
る液体噴射記録装置において、前記電気熱変換体層の下
において通電方向に熱勾配を持つように2次元平面構造
の放熱構造体を形成し、画像情報に応じて入力エネルギ
ーを可変としたこと、或いは、(4)液体を吐出して飛
翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出す
るために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるた
めの電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接
続される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使
用する液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入
力エネルギーを変え、前記電気熱変換体層の下において
2次元平面構造の放熱構造体により通電方向に熱勾配を
生じせしめ、前記電気熱変換体層上で発生する気泡の大
きさを変えて前記吐出口より吐出する液体の量を変える
こと、或いは、(5)液体を吐出して飛翔的液滴を形成
するための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液
体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換
体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の
電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射
記録装置において、前記電気熱変換体層上において通電
方向に熱勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体
を形成し、該放熱構造体は前記電気熱変換体層上を部分
的に被覆するように形成され、その被覆量が前記吐出口
側の方が大であるように形成され、画像情報に応じて入
力エネルギーを可変としたこと、或いは、(6)液体を
吐出して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液
体を吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じ
せしめるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に
電気的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録
ヘッドを具備する液体噴射記録装置において、前記電気
熱変換体層の下において通電方向に熱勾配を持つように
2次元平面構造の放熱構造体を形成し、該放熱構造体は
前記電気熱変換体層上を部分的に被覆するように形成さ
れ、その被覆量が前記吐出口側の方が大であるように形
成され、画像情報に応じて入力エネルギーを可変とした
こと、或いは、(7)液体を吐出して飛翔的液滴を形成
するための吐出口と、前記液体を吐出するために前記液
体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱変換
体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の
電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射
記録装置において、前記電気熱変換体層上において通電
方向に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、該放熱
構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をするよう
に設けられ、画像情報に応じて入力エネルギーを可変と
したこと、或いは、(8)液体を吐出して飛翔的液滴を
形成するための吐出口と、前記液体を吐出するために前
記液体に熱による状態変化を生じせしめるための電気熱
変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続される1
対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体
噴射記録装置において、前記電気熱変換体層の下におい
て通電方向に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、
該放熱構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられ、画像情報に応じて入力エネルギーを
可変としたこと、或いは、(9)液体を吐出して飛翔的
液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出するた
めに前記液体に熱による状態変化を生じせしめるための
電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気的に接続さ
れる1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備
し、前記電気熱変換体層上において通電方向に熱勾配を
持つように放熱構造体を形成し、該放熱構造体が前記1
対の電極のうちの一方を兼ね、画像情報に応じて入力エ
ネルギーを可変とした液体噴射記録装置において、前記
放熱構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をする
ように形成されていること、或いは、(10)液体を吐出
して飛翔的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を
吐出するために前記液体に熱による状態変化を生じせし
めるための電気熱変換体層と、該電気熱変換体層に電気
的に接続される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッ
ドを具備し、前記電気熱変換体層の下において通電方向
に熱勾配を持つように放熱構造体を形成し、該放熱構造
体が前記1対の電極のうちの一方を兼ね、画像情報に応
じて入力エネルギーを可変としたことを特徴とする液体
噴射記録装置において、前記放熱構造体は前記吐出口側
により大きな放熱作用をするように形成されていること
を特徴としたものである。以下、本発明の実施例に基い
て説明する。
第21図は、本発明が適用されるインクジェットヘッド
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第22図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第23図は、第22図に示したヘッドを構成する
蓋基板(第23図(a))と発熱体基板(第23図(b))
に分解した時の斜視図、第24図は、第23図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、21は蓋基板、
22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオリフィ
ス、25は流路、26は液室を形成するための領域、27は個
別(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒー
タ)、30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
の一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をする
ための図、第22図は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、第23図は、第22図に示したヘッドを構成する
蓋基板(第23図(a))と発熱体基板(第23図(b))
に分解した時の斜視図、第24図は、第23図(a)に示し
た蓋基板を裏側から見た斜視図で、図中、21は蓋基板、
22は発熱体基板、23は記録液体流入口、24はオリフィ
ス、25は流路、26は液室を形成するための領域、27は個
別(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒー
タ)、30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
最初に、第21図を参照しながらバブルジェットによる
インク噴射について説明すると、 (a)は定常状態であり、オリフィス面でインク30の表
面張力と外圧とが平衡状態にある。
インク噴射について説明すると、 (a)は定常状態であり、オリフィス面でインク30の表
面張力と外圧とが平衡状態にある。
(b)はヒータ29が加熱されて、ヒータ29の表面温度が
急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱さ
れ、微小気泡31が点在している状態にある。
急上昇し隣接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱さ
れ、微小気泡31が点在している状態にある。
(c)はヒータ29の全面で急激に加熱された隣接インク
層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長し
た状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生長
した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバランス
がくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める。
層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長し
た状態である。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生長
した分だけ上昇し、オリフィス面での外圧とのバランス
がくずれ、オリフィスよりインク柱が生長し始める。
(d)は気泡が最大に生長した状態であり、オリフィス
面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出され
る。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態にあ
り、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡31の体
積の最大値は電気パルス印加のタイミングからややおく
れる。
面より気泡の体積に相当する分のインク30が押し出され
る。この時、ヒータ29には電流が流れていない状態にあ
り、ヒータ29の表面温度は降下しつつある。気泡31の体
積の最大値は電気パルス印加のタイミングからややおく
れる。
(e)は気泡31がインクなどにより冷却されて収縮を開
始し始めた状態を示す。インク柱の先端部では押し出さ
れた速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に伴
ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル内
へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
始し始めた状態を示す。インク柱の先端部では押し出さ
れた速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に伴
ってノズル内圧の減少によりオリフィス面からノズル内
へインクが逆流してインク柱にくびれが生じている。
(f)はさらに気泡31が収縮し、ヒータ面にインクが接
しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オリ
フィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になるた
めメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来ている。
インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜10m/
secの速度で飛翔している。
しヒータ面がさらに急激に冷却される状態にある。オリ
フィス面では、外圧がノズル内圧より高い状態になるた
めメニスカスが大きくノズル内に入り込んで来ている。
インク柱の先端部は液滴になり記録紙の方向へ5〜10m/
secの速度で飛翔している。
(g)はオリフィスにインクが毛細管現象により再び供
給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、気
泡は完全に消滅している。
給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程で、気
泡は完全に消滅している。
第25図は、上述のごとき液体噴射記録ヘッドの要部構
成を説明するための典型例を示す図で、 第25図(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフ
ィス側から見た正面詳細部分図、第25図(b)は、第25
図(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の
切断面部分図である。
成を説明するための典型例を示す図で、 第25図(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフ
ィス側から見た正面詳細部分図、第25図(b)は、第25
図(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の
切断面部分図である。
これらの図に示された記録ヘッド41は、その表面に電
気熱変換体42が設けられている基板43上に、所定の線密
度で所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板
44を該基板43を覆うように接合することによって、液体
を飛翔させるためのオリフィス45を含む液吐出部46が形
成された構造を有している。液吐出部46は、オリフィス
45と電気熱変換体42より発生される熱エネルギーが液体
に作用して気泡を発生させ、その体積の膨張と収縮によ
る急激な状態変化を引き起こすところである熱作用部47
とを有する。
気熱変換体42が設けられている基板43上に、所定の線密
度で所定の巾と深さの溝が所定数設けられている溝付板
44を該基板43を覆うように接合することによって、液体
を飛翔させるためのオリフィス45を含む液吐出部46が形
成された構造を有している。液吐出部46は、オリフィス
45と電気熱変換体42より発生される熱エネルギーが液体
に作用して気泡を発生させ、その体積の膨張と収縮によ
る急激な状態変化を引き起こすところである熱作用部47
とを有する。
熱作用部47は、電気熱変換体42の熱発生部48の上部に
位置し、熱発生部48の液体と接触する面としての熱作用
面49をその低面としている。熱発生部48は、基体43上に
設けられた下部層50、該下部層50上に設けられた発熱抵
抗層51、該発熱抵抗層51上に設けられた上部層52とで構
成される。
位置し、熱発生部48の液体と接触する面としての熱作用
面49をその低面としている。熱発生部48は、基体43上に
設けられた下部層50、該下部層50上に設けられた発熱抵
抗層51、該発熱抵抗層51上に設けられた上部層52とで構
成される。
発熱抵抗層51には、熱を発生させるために該層51に通
電するための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形成
されている。
電するための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形成
されている。
電極53は、各液吐出部の熱発生部に共通の電極であ
り、電極54は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱さ
せるための選択電極であって、液吐出部の液流路に沿っ
て設けられている。
り、電極54は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱さ
せるための選択電極であって、液吐出部の液流路に沿っ
て設けられている。
保護層52は、熱発生部48においては発熱抵抗層51を、
使用する液体から化学的、物理的に保護するために発熱
抵抗層51と液吐出部46の液流路を満たしている液体とを
隔絶すると共に、液体を通じて電極53,54間が短絡する
のを防止し、更に隣接する電極間における電気的リーク
を防止する役目を有している。
使用する液体から化学的、物理的に保護するために発熱
抵抗層51と液吐出部46の液流路を満たしている液体とを
隔絶すると共に、液体を通じて電極53,54間が短絡する
のを防止し、更に隣接する電極間における電気的リーク
を防止する役目を有している。
各液吐出部に設けられている液流路は、各吐出部の上
流において、液流路の一部を構成する共通液室(不図
示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられた
電気熱変換体42に接続されている電極53,54はその設計
上の都合により、前記上部層に保護されて熱作用部の上
流側において前記共通液室下を通るように設けられてい
る。
流において、液流路の一部を構成する共通液室(不図
示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられた
電気熱変換体42に接続されている電極53,54はその設計
上の都合により、前記上部層に保護されて熱作用部の上
流側において前記共通液室下を通るように設けられてい
る。
第26図は、発熱抵抗体を用いる気泡発生手段の構造を
説明するための詳細図で、図中、61は発熱抵抗体、62は
電極、63は保護層、64は電源装置を示し、発熱抵抗体61
を構成する材料として、有用なものには、たとえば、タ
ンタルーSiO2の混合物、窒化タンタル、ニクロム、銀−
パラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウ
ム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タン
グステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナジウム等
の金属の硼化物があげられる。
説明するための詳細図で、図中、61は発熱抵抗体、62は
電極、63は保護層、64は電源装置を示し、発熱抵抗体61
を構成する材料として、有用なものには、たとえば、タ
ンタルーSiO2の混合物、窒化タンタル、ニクロム、銀−
パラジウム合金、シリコン半導体、あるいはハフニウ
ム、ランタン、ジルコニウム、チタン、タンタル、タン
グステン、モリブデン、ニオブ、クロム、バナジウム等
の金属の硼化物があげられる。
これらの発熱抵抗体61を構成する材料の中、殊に金属
硼化物が優れたものとしてあげることができ、その中で
も最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、
次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
硼化物が優れたものとしてあげることができ、その中で
も最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、
次いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
発熱抵抗体61は、上記の材料を用いて、電子ビーム蒸
着やスパッタリング等の手法を用いて形成することがで
きる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間当りの発熱量が
所望通りとなるように、その面積、材質及び熱作用部分
の形状及び大きさ、更には実際面での消費電力等に従っ
て決定されるものであるが、通常の場合、0.001〜5μ
m、好適には0.01〜1μmとされる。
着やスパッタリング等の手法を用いて形成することがで
きる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間当りの発熱量が
所望通りとなるように、その面積、材質及び熱作用部分
の形状及び大きさ、更には実際面での消費電力等に従っ
て決定されるものであるが、通常の場合、0.001〜5μ
m、好適には0.01〜1μmとされる。
電極62を構成する材料としては、通常使用されている
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl,Ag,Au,Pt,Cu等があげられ、これらを使用し
て蒸着等の手法で所定位置に、所定の大きさ、形状、厚
さで設けられる。
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl,Ag,Au,Pt,Cu等があげられ、これらを使用し
て蒸着等の手法で所定位置に、所定の大きさ、形状、厚
さで設けられる。
保護層63に要求される特性は、発熱抵抗体61で発生さ
れた熱を記録液体に効果的に伝達することを妨げずに、
記録液体より発熱抵抗体61を保護するということであ
る。保護層63を構成する材料として有用なものには、た
とえば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等が挙げられ、これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ
リング等の手法を用いて形成することができる。保護層
63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、好適には、0.1〜5
μm、最適には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
れた熱を記録液体に効果的に伝達することを妨げずに、
記録液体より発熱抵抗体61を保護するということであ
る。保護層63を構成する材料として有用なものには、た
とえば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウ
ム等が挙げられ、これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ
リング等の手法を用いて形成することができる。保護層
63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、好適には、0.1〜5
μm、最適には0.1〜3μmとされるのが望ましい。
以上のような原理、あるいは発熱体構造をもつバブル
ジェット技術において、本発明は、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備
する液体噴射記録装置において、前記電気熱変換体層上
もしくはその下において通電方向に熱勾配を持つよう
に、放熱構造体を形成し、画像情報に応じて、入力エネ
ルギーを可変としたこと、或いは、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用
する液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入力
エネルギーを変え、前記電気熱変換体層上もしくはその
下において通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱
変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口
より吐出する液体の量を変えることを特徴としたもので
ある。
ジェット技術において、本発明は、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを具備
する液体噴射記録装置において、前記電気熱変換体層上
もしくはその下において通電方向に熱勾配を持つよう
に、放熱構造体を形成し、画像情報に応じて、入力エネ
ルギーを可変としたこと、或いは、液体を吐出して飛翔
的液滴を形成するための吐出口と、前記液体を吐出する
ために前記液体に熱による状態変化を生じせしめるため
の電気熱変換体層及び該電気熱変換体層に電気的に接続
される1対の電極とを有する液体噴射記録ヘッドを使用
する液体噴射記録方法において、画像情報に応じて入力
エネルギーを変え、前記電気熱変換体層上もしくはその
下において通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱
変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口
より吐出する液体の量を変えることを特徴としたもので
ある。
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録
装置の要部(発熱体部)構成図、第2図は、通常の階調
記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱
体部の構成図で、共に、(a)図は平面図、(b)図は
(a)図のB−B線断面図を示し、図中、10は基板、11
は蓄熱層、12は発熱体層、13は制御電極、14はアース電
極、15は保護層、16は放熱体、17は絶縁層で、本発明に
おいては、第1図に示すように、発熱体層12の上に放熱
体16が平面的(2次元的)に設けてある。この放熱体16
は発熱体層12の全面に均一に設けるのではなく、第1図
に示したように制御電極13側からアース電極14側へいく
につれて、発熱体層12をおおう面積が変わるように設け
られる。こうすることによって、発熱体層上では、放熱
体の効果により、通電方向に熱勾配を持たせることが可
能となる。放熱体を形成する材料としては、一般に熱伝
導率が高く、蒸着、スパッタリング等の薄膜形成及びフ
ォトエッチング等の微細加工が容易にできるAl,Au等が
好適に用いられる。本発明では、発熱体層上に形成され
る放熱体16を該放熱体16の厚さが一定になるように平面
図(2次元平面構造)に形成するので、製造面におい
て、あるいは構造面において、容易かつ、シンプルにで
きるというメリットがある。なお、第1図の場合、放熱
体16は発熱体層の上に直接接触して形成されているが、
該放熱体16がアース電極の役割をしないように、放熱体
16のパターンは、アース電極14とは接触しないで、適当
な絶縁処理17がなされている。このような発熱体層上で
熱勾配を持つヘッドに対して、本発明では、更に、画像
情報に応じて、発熱体層への入力エネルギーを変えるよ
うになっている。一般に、バブルジェット技術にいては
発熱体層上で膜沸騰現象により気泡が発生する際に、発
熱体層上の表面温度が瞬時的にある一定以上の温度にな
ることが必要である。つまり膜沸騰が生じるためには、
ある臨界温度以上になることが必要なわけであるが、そ
の臨界温度になる領域が発熱体層上の任意の位置で形成
されれば、発生気泡の大きさが任意に変えられることを
意味している。第3図にその原理を示す。第3図は、第
1図の断面部に発生気泡を点線で示したものである。上
述のように、本発明では、発熱体層12上に2次元平面構
造に設けられた放熱体16により発熱体層上で通電方向に
対して熱勾配をもっている。従って、入力エネルギーを
小さい値から大きい値に変えてやることにより、膜沸騰
による気泡発生の臨界点位置が熱勾配に応じて順次移動
する。それにより、第3図の点線で示したように、小さ
い気泡1から、徐々に2,3,4という具合に気泡18が大き
くなるのである。
装置の要部(発熱体部)構成図、第2図は、通常の階調
記録を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱
体部の構成図で、共に、(a)図は平面図、(b)図は
(a)図のB−B線断面図を示し、図中、10は基板、11
は蓄熱層、12は発熱体層、13は制御電極、14はアース電
極、15は保護層、16は放熱体、17は絶縁層で、本発明に
おいては、第1図に示すように、発熱体層12の上に放熱
体16が平面的(2次元的)に設けてある。この放熱体16
は発熱体層12の全面に均一に設けるのではなく、第1図
に示したように制御電極13側からアース電極14側へいく
につれて、発熱体層12をおおう面積が変わるように設け
られる。こうすることによって、発熱体層上では、放熱
体の効果により、通電方向に熱勾配を持たせることが可
能となる。放熱体を形成する材料としては、一般に熱伝
導率が高く、蒸着、スパッタリング等の薄膜形成及びフ
ォトエッチング等の微細加工が容易にできるAl,Au等が
好適に用いられる。本発明では、発熱体層上に形成され
る放熱体16を該放熱体16の厚さが一定になるように平面
図(2次元平面構造)に形成するので、製造面におい
て、あるいは構造面において、容易かつ、シンプルにで
きるというメリットがある。なお、第1図の場合、放熱
体16は発熱体層の上に直接接触して形成されているが、
該放熱体16がアース電極の役割をしないように、放熱体
16のパターンは、アース電極14とは接触しないで、適当
な絶縁処理17がなされている。このような発熱体層上で
熱勾配を持つヘッドに対して、本発明では、更に、画像
情報に応じて、発熱体層への入力エネルギーを変えるよ
うになっている。一般に、バブルジェット技術にいては
発熱体層上で膜沸騰現象により気泡が発生する際に、発
熱体層上の表面温度が瞬時的にある一定以上の温度にな
ることが必要である。つまり膜沸騰が生じるためには、
ある臨界温度以上になることが必要なわけであるが、そ
の臨界温度になる領域が発熱体層上の任意の位置で形成
されれば、発生気泡の大きさが任意に変えられることを
意味している。第3図にその原理を示す。第3図は、第
1図の断面部に発生気泡を点線で示したものである。上
述のように、本発明では、発熱体層12上に2次元平面構
造に設けられた放熱体16により発熱体層上で通電方向に
対して熱勾配をもっている。従って、入力エネルギーを
小さい値から大きい値に変えてやることにより、膜沸騰
による気泡発生の臨界点位置が熱勾配に応じて順次移動
する。それにより、第3図の点線で示したように、小さ
い気泡1から、徐々に2,3,4という具合に気泡18が大き
くなるのである。
第4図に、入力エネルギーと発生する気泡の大きさの
関係を、第5図には、発生した気泡と吐出されるインク
量の関係を示す。入力エネルギーとしては、パルス電
圧、パルス巾のどちらを変えても良いが、瞬時的に膜沸
騰現象を利用して気泡を発生させるためには、パルス電
圧を変えるのが望ましい。ただし、パルス巾も最大50μ
sec程度までの範囲で変えるのであれば、実用上は問題
はない。
関係を、第5図には、発生した気泡と吐出されるインク
量の関係を示す。入力エネルギーとしては、パルス電
圧、パルス巾のどちらを変えても良いが、瞬時的に膜沸
騰現象を利用して気泡を発生させるためには、パルス電
圧を変えるのが望ましい。ただし、パルス巾も最大50μ
sec程度までの範囲で変えるのであれば、実用上は問題
はない。
第6図は、本発明の別の実施例を説明するための図で
あり、この場合は、放熱体16を発熱体層12の下に2次元
平面構造に形成している。第7図は、さらに別の実施例
であり、この場合は、放熱体16を保護層15の上に2次元
平面構造に形成している。第8図,第9図は、2次元平
面構造の放熱体16のパターンの変形実施例で、第8図の
ようにすると、フォトマスクを製作する時のコストが下
がり有利である。一方、第9図のように両側に放熱体を
形成すると、発生気泡の対称性が良くなり安定するとい
う利点がある。
あり、この場合は、放熱体16を発熱体層12の下に2次元
平面構造に形成している。第7図は、さらに別の実施例
であり、この場合は、放熱体16を保護層15の上に2次元
平面構造に形成している。第8図,第9図は、2次元平
面構造の放熱体16のパターンの変形実施例で、第8図の
ようにすると、フォトマスクを製作する時のコストが下
がり有利である。一方、第9図のように両側に放熱体を
形成すると、発生気泡の対称性が良くなり安定するとい
う利点がある。
以上に本発明の実施例について簡単に説明してきた
が、図が複雑になることを考慮して説明を省略したとこ
ろがある。たとえば第1図,第2図,第3図,第6図,
第7図の断面図((b)図)において電極がムキ出しに
なっているが、これは適当な保護膜(ポリイミド等)に
よってインクに直接接触しないようにすることが好まし
い。又、放熱体についても同様に、もしインクに腐食さ
れるような材料(たとえばAl)を使用する場合には、保
護膜を設けるべきである。又、第1図,第2図,第6
図,第7図,第10図の平面図((a)図)及び第8図,
第9図において、発熱体層上の保護膜が省略されている
が、これも図が複雑になるのをさけるためであり、実際
には、保護膜が存在する。
が、図が複雑になることを考慮して説明を省略したとこ
ろがある。たとえば第1図,第2図,第3図,第6図,
第7図の断面図((b)図)において電極がムキ出しに
なっているが、これは適当な保護膜(ポリイミド等)に
よってインクに直接接触しないようにすることが好まし
い。又、放熱体についても同様に、もしインクに腐食さ
れるような材料(たとえばAl)を使用する場合には、保
護膜を設けるべきである。又、第1図,第2図,第6
図,第7図,第10図の平面図((a)図)及び第8図,
第9図において、発熱体層上の保護膜が省略されている
が、これも図が複雑になるのをさけるためであり、実際
には、保護膜が存在する。
次に、第1図に示した液体噴射記録ヘッドの具体的な
製造方法について説明する。まず、シリコンウェハを熱
酸化により、表面にSiO2膜を2μm成長させて蓄熱層12
とする。次に、発熱体層13として、HfB2を2200Åスパッ
タリングする。次に、放熱体16として、ALを8000Å蒸着
した。次に、電極13,14としてAuを10000Å蒸着した。こ
の時、放熱体Alと電極Auが接触しないように絶縁層17と
してSiO2を形成しておく。次に、発熱体層の保護膜15と
してSiO2を9000Åスパッタリングした。さらに、その上
に耐キャビテーション層としてTaを3000Åスパッタリン
グした。これらの各膜形成途中においては周知のフォト
リソ技術、フォトエッチング技術を利用し、最終的な発
熱体のパターンは24μm×80μmの長方形としている。
なお、電極巾は、発熱体パターンの短手方向の24μmで
ある。
製造方法について説明する。まず、シリコンウェハを熱
酸化により、表面にSiO2膜を2μm成長させて蓄熱層12
とする。次に、発熱体層13として、HfB2を2200Åスパッ
タリングする。次に、放熱体16として、ALを8000Å蒸着
した。次に、電極13,14としてAuを10000Å蒸着した。こ
の時、放熱体Alと電極Auが接触しないように絶縁層17と
してSiO2を形成しておく。次に、発熱体層の保護膜15と
してSiO2を9000Åスパッタリングした。さらに、その上
に耐キャビテーション層としてTaを3000Åスパッタリン
グした。これらの各膜形成途中においては周知のフォト
リソ技術、フォトエッチング技術を利用し、最終的な発
熱体のパターンは24μm×80μmの長方形としている。
なお、電極巾は、発熱体パターンの短手方向の24μmで
ある。
第10図は、本発明の別の実施例である。而して、第1
図に示した実施例において、2次元平面構造の放熱体16
はアース電極14と接触しないようにSiO2の絶縁層17が設
けられているが、第10図に示した実施例では、SiO2の絶
縁層がなく、放熱体16はアース電極14に接触している。
従って、放熱体16はアース電極の役割もしており、いい
かえるならば、発熱体層の発熱部分が長方形ではなく、
第10図の放熱体がかかっていない部分、つまり第10図
(a)の直角三角形状部分となり、発熱体層そのものが
熱勾配をもつようにしたものである。この場合は放熱体
の熱勾配と発熱体層の熱勾配の両方が作用するようにな
る。
図に示した実施例において、2次元平面構造の放熱体16
はアース電極14と接触しないようにSiO2の絶縁層17が設
けられているが、第10図に示した実施例では、SiO2の絶
縁層がなく、放熱体16はアース電極14に接触している。
従って、放熱体16はアース電極の役割もしており、いい
かえるならば、発熱体層の発熱部分が長方形ではなく、
第10図の放熱体がかかっていない部分、つまり第10図
(a)の直角三角形状部分となり、発熱体層そのものが
熱勾配をもつようにしたものである。この場合は放熱体
の熱勾配と発熱体層の熱勾配の両方が作用するようにな
る。
また第1図の場合の製造方法の説明では、放熱体と電
極(アース電極)を別々に製造することを示したが、第
10図の場合においては、同時に(一体)に製造してもよ
い。
極(アース電極)を別々に製造することを示したが、第
10図の場合においては、同時に(一体)に製造してもよ
い。
第11図は、さらに別の実施例であり、たとえば、16本
/mm以上の高密度配列を可能にするために電極積層構造
とした発熱体基板に本発明を適用し、2次元平面構造の
放熱体16を形成したものである。電極積層構造の発熱体
基板の製造方法を簡単に説明する。
/mm以上の高密度配列を可能にするために電極積層構造
とした発熱体基板に本発明を適用し、2次元平面構造の
放熱体16を形成したものである。電極積層構造の発熱体
基板の製造方法を簡単に説明する。
第12図は、本発明の一実施例を説明するための断面図
で、図中、10は基板、12は発熱抵抗体層、13は第1の電
極、14は第2の電極、15は保護層(耐インク)、17は絶
縁層で、第1電極13のA部はリード線を取り出す部分、
Bは発熱抵抗体が接続される部分である。
で、図中、10は基板、12は発熱抵抗体層、13は第1の電
極、14は第2の電極、15は保護層(耐インク)、17は絶
縁層で、第1電極13のA部はリード線を取り出す部分、
Bは発熱抵抗体が接続される部分である。
第13図(a)〜(e)は、第12図に示した構成を得る
ための手順を示す図で、はじめに、第1の電極13が基板
上10に形成されるが(第13図(a))、この電極13上に
は少なくともリード線をとり出す部分Aと、後述の発熱
抵抗体層12が接続する部分Bを除いて、絶縁層17が設け
られる(第13図(b))。次に、発熱抵抗体層12が設け
られ(第13図(c))、そして、第2の電極14が、発熱
抵抗体層12の第1の電極13と接続されている部分Bと対
向する位置で接続されて形成される(第13図(d))。
最後に、保護膜15が発熱抵抗体層12をインクから保護す
るために形成されて完成する(第13図(e))。なお、
これ以外にも電極保護層あるいは、必要に応じて耐キャ
ビテーション保護膜も設けられるが、ここでは、簡略化
するために説明を省略した。第11図は、上述のようなプ
ロセスで製造される電極積層構造発熱体基板に本発明に
よる2次元平面構造の放熱体16を付与した場合の例を示
す平面構成図である。
ための手順を示す図で、はじめに、第1の電極13が基板
上10に形成されるが(第13図(a))、この電極13上に
は少なくともリード線をとり出す部分Aと、後述の発熱
抵抗体層12が接続する部分Bを除いて、絶縁層17が設け
られる(第13図(b))。次に、発熱抵抗体層12が設け
られ(第13図(c))、そして、第2の電極14が、発熱
抵抗体層12の第1の電極13と接続されている部分Bと対
向する位置で接続されて形成される(第13図(d))。
最後に、保護膜15が発熱抵抗体層12をインクから保護す
るために形成されて完成する(第13図(e))。なお、
これ以外にも電極保護層あるいは、必要に応じて耐キャ
ビテーション保護膜も設けられるが、ここでは、簡略化
するために説明を省略した。第11図は、上述のようなプ
ロセスで製造される電極積層構造発熱体基板に本発明に
よる2次元平面構造の放熱体16を付与した場合の例を示
す平面構成図である。
第14図(a)〜(g)は、本発明の発熱体基板の製造
プロセスを示す図で、第15図は、第14図(g)において
完成した発熱体基板のA−A断面図である。図中、91は
発熱体(HfB2)、92は第1電極(Al)、93は絶縁層(Si
O2)、94は第2電極(Al)、95は熱絶縁層(SiO2)、96
は耐キャビテーション層(Ta)、97は電極保護層(フォ
トニース)、98はボンディングパッドである。斜線部が
各工程での形成パターンである。(a)熱酸化等によっ
て表面にSiO2膜を形成したSiウェハに発熱体91を形成す
る。ここでは、発熱体材料として、HfB2を3000Åスパッ
タリングによって形成した。(b)第1の電極としてAl
92を10000Åスパッタリングによって形成した。(c)
絶縁層93としてSiO2を8000Åスパッタリングによって形
成した。なお、このパターンを形成する時、後述する第
2の電極と接続する部分と、ボンディングパッドの部分
には絶縁層はつかないようにしている。(d)第2の電
極としてAl94を10000Åスパッタリングによって形成し
た。第2電極は放熱構造体を兼ねており、図より明らか
なように絶縁層を介して発熱体の上の部分において、通
電方向に放熱により熱勾配を持つように、その占める領
域が連続的に変わっている。なお、Alは電極材料として
優れ、又、その熱伝導性が良好なことから放熱構造体に
も最適な材料の1つである。(e)次に熱絶縁層95とし
てSiO2を5000Åスパッタリングによって形成した。これ
は後述の耐キャビテーション層と、前述の放熱構造体と
を熱的に離間し、放熱構造体がその機能をより良く発揮
させるためのものである。(f)耐キャビテーション層
96としてTaを3000Åスパッタリングによって形成した。
これは発生した気泡が消滅する際の物理的な衝撃力を吸
収し、発熱体部を損傷から保護し、寿命を長くするため
のものである。(g)電極保護層97として、フォトニー
ス(東レ(株)製)を12000Å形成した。
プロセスを示す図で、第15図は、第14図(g)において
完成した発熱体基板のA−A断面図である。図中、91は
発熱体(HfB2)、92は第1電極(Al)、93は絶縁層(Si
O2)、94は第2電極(Al)、95は熱絶縁層(SiO2)、96
は耐キャビテーション層(Ta)、97は電極保護層(フォ
トニース)、98はボンディングパッドである。斜線部が
各工程での形成パターンである。(a)熱酸化等によっ
て表面にSiO2膜を形成したSiウェハに発熱体91を形成す
る。ここでは、発熱体材料として、HfB2を3000Åスパッ
タリングによって形成した。(b)第1の電極としてAl
92を10000Åスパッタリングによって形成した。(c)
絶縁層93としてSiO2を8000Åスパッタリングによって形
成した。なお、このパターンを形成する時、後述する第
2の電極と接続する部分と、ボンディングパッドの部分
には絶縁層はつかないようにしている。(d)第2の電
極としてAl94を10000Åスパッタリングによって形成し
た。第2電極は放熱構造体を兼ねており、図より明らか
なように絶縁層を介して発熱体の上の部分において、通
電方向に放熱により熱勾配を持つように、その占める領
域が連続的に変わっている。なお、Alは電極材料として
優れ、又、その熱伝導性が良好なことから放熱構造体に
も最適な材料の1つである。(e)次に熱絶縁層95とし
てSiO2を5000Åスパッタリングによって形成した。これ
は後述の耐キャビテーション層と、前述の放熱構造体と
を熱的に離間し、放熱構造体がその機能をより良く発揮
させるためのものである。(f)耐キャビテーション層
96としてTaを3000Åスパッタリングによって形成した。
これは発生した気泡が消滅する際の物理的な衝撃力を吸
収し、発熱体部を損傷から保護し、寿命を長くするため
のものである。(g)電極保護層97として、フォトニー
ス(東レ(株)製)を12000Å形成した。
第16図(a)〜(g)は本発明の発熱体基板の製造プ
ロセスの他の実施例を示す図で、第17図は、第16図
(g)において完成した発熱体基板のB−B断面図であ
る。図中、101は第1電極(Al)、102は絶縁層(Si
O2)、103は発熱体(HfB2)、104は第2電極(Al)、10
5は発熱体保護層(SiO2)、106は耐キャビテーション層
(Ta)、107は電極保護層(フォトニース)、108はボン
ディングパッドである。斜線部が各工程での形成パター
ンである。(a)熱酸化等によって表面にSiO2膜を形成
したSiウェハに第1の電極101としてAlを10000Åスパッ
タリングによって形成した。この第1の電極は、放熱構
造体を兼ねており、図より明らかなように、後述の絶縁
層を介して形成される発熱体が積層される部分のパター
ンは、その発熱体の通電方向に放熱により熱勾配を持つ
ように、その占める領域が連続的に変わっている。
(b)絶縁層102として、SiO2を8000Åスパッタリング
によって形成した。なお、このパターンを形成する時後
述する第2の電極と接続する部分とボンディングパッド
の部分には絶縁層はつかないようにしている。(c)発
熱体103として、HfB2を3000Åスパッタリングによって
形成した。(d)第2の電極104としてAlを10000Åスパ
ッタリングによって形成した。(e)次に発熱体保護層
105としてSiO2を10000Åスパッタリングによって形成し
た。これは主に発熱体がインクによる化学的腐食をうけ
ないようにするためのものであり、ピンホール等の欠陥
が少なくなるように形成される。つまりできるだけ膜厚
を厚く形成される。一方でインクへの熱伝達効率、ある
いは熱ストレスの面からはできるだけうすく形成される
ことが望ましく、本発明ではそれらの最適値として、10
000Åを採用している。(f)耐キャビテーション層106
としてTaを3000Åスパッタリングによって形成した。こ
れは発生した気泡が消滅する際の物理的な衝撃力を吸収
し、発熱体部を損傷から保護し、寿命を長くするための
ものである。(g)電極保護層107としてフォトニース
(東レ(株)製)を12000Å形成した。なお、説明は省
略したが、上記第14図〜第17図に説明したそれぞれの実
施例ともに、そのパターンの形成法は各層をスパッタリ
ングで形成した後、ポジ型フォトレジストOFPR(東京応
化(株)製)によってフォトリソを行ない、エッチング
を施して各パターンを形成した。
ロセスの他の実施例を示す図で、第17図は、第16図
(g)において完成した発熱体基板のB−B断面図であ
る。図中、101は第1電極(Al)、102は絶縁層(Si
O2)、103は発熱体(HfB2)、104は第2電極(Al)、10
5は発熱体保護層(SiO2)、106は耐キャビテーション層
(Ta)、107は電極保護層(フォトニース)、108はボン
ディングパッドである。斜線部が各工程での形成パター
ンである。(a)熱酸化等によって表面にSiO2膜を形成
したSiウェハに第1の電極101としてAlを10000Åスパッ
タリングによって形成した。この第1の電極は、放熱構
造体を兼ねており、図より明らかなように、後述の絶縁
層を介して形成される発熱体が積層される部分のパター
ンは、その発熱体の通電方向に放熱により熱勾配を持つ
ように、その占める領域が連続的に変わっている。
(b)絶縁層102として、SiO2を8000Åスパッタリング
によって形成した。なお、このパターンを形成する時後
述する第2の電極と接続する部分とボンディングパッド
の部分には絶縁層はつかないようにしている。(c)発
熱体103として、HfB2を3000Åスパッタリングによって
形成した。(d)第2の電極104としてAlを10000Åスパ
ッタリングによって形成した。(e)次に発熱体保護層
105としてSiO2を10000Åスパッタリングによって形成し
た。これは主に発熱体がインクによる化学的腐食をうけ
ないようにするためのものであり、ピンホール等の欠陥
が少なくなるように形成される。つまりできるだけ膜厚
を厚く形成される。一方でインクへの熱伝達効率、ある
いは熱ストレスの面からはできるだけうすく形成される
ことが望ましく、本発明ではそれらの最適値として、10
000Åを採用している。(f)耐キャビテーション層106
としてTaを3000Åスパッタリングによって形成した。こ
れは発生した気泡が消滅する際の物理的な衝撃力を吸収
し、発熱体部を損傷から保護し、寿命を長くするための
ものである。(g)電極保護層107としてフォトニース
(東レ(株)製)を12000Å形成した。なお、説明は省
略したが、上記第14図〜第17図に説明したそれぞれの実
施例ともに、そのパターンの形成法は各層をスパッタリ
ングで形成した後、ポジ型フォトレジストOFPR(東京応
化(株)製)によってフォトリソを行ない、エッチング
を施して各パターンを形成した。
第18図(a)〜(n)は、本発明の液体噴射記録装置
の一実施例(請求項5,7に対応とりわけ請求項7の詳細
構造)を説明するためのものであり、製造プロセスを順
に示したものである。以下簡単に説明する。なお、図中
の枝番1は平面図で、2は1のAA断面図を各々示す。
の一実施例(請求項5,7に対応とりわけ請求項7の詳細
構造)を説明するためのものであり、製造プロセスを順
に示したものである。以下簡単に説明する。なお、図中
の枝番1は平面図で、2は1のAA断面図を各々示す。
(a)Siウエハに熱酸化によりSiO2膜を1〜2μm成長
させる。
させる。
(b)発熱体材料として、HfB2をスパッタリングする。
(c)第1電極材料としてAlをスパッタリングする。
(d)リード電極のパターンになるように、フォトリ
ソ、エッチングによりパターンを形成する。なお、ここ
では簡単のために、平面図(d)−1では、2素子のみ
を示す。
ソ、エッチングによりパターンを形成する。なお、ここ
では簡単のために、平面図(d)−1では、2素子のみ
を示す。
(e)フォトリソ、エッチングにより発熱体部のAlを除
去し、発熱層を露出させる。
去し、発熱層を露出させる。
(f)全面にSiO2をスパッタリングし、絶縁層を形成す
る。
る。
(g)フォトリソ、エッチングにより、コンタクトホー
ル部のSiO2を除去する。
ル部のSiO2を除去する。
(h)第2電極材料として、Alをスパッタリングする。
(i)フォトリソ、エッチングにより発熱体上、リード
電極上の一部及びボンディングパッド領域のAlを除去す
る。第2電極としてAlは、本発明では放熱構造体を兼ね
ているので、発熱体上のAlはすべて除去するのではな
く、Alがカバーしている領域が徐々に変化するような形
状となるように除去する。なお、後述する(n)で吐出
口を形成する際に切断工程がはいるが、その際にAlが露
出しないようにAlの存在領域は切断部より右側(発熱体
側)とする。
電極上の一部及びボンディングパッド領域のAlを除去す
る。第2電極としてAlは、本発明では放熱構造体を兼ね
ているので、発熱体上のAlはすべて除去するのではな
く、Alがカバーしている領域が徐々に変化するような形
状となるように除去する。なお、後述する(n)で吐出
口を形成する際に切断工程がはいるが、その際にAlが露
出しないようにAlの存在領域は切断部より右側(発熱体
側)とする。
(j)熱絶縁層及び保護層としてSiO2を全面にスパッタ
リングし、フォトリソ、エッチングによりボンディング
パッド部のSiO2を除去する。
リングし、フォトリソ、エッチングによりボンディング
パッド部のSiO2を除去する。
(k)耐キャビテーション層として、Taをスパッタリン
グし、フォトリソ、エッチングにより発熱体近傍をカバ
ーするように形成する。
グし、フォトリソ、エッチングにより発熱体近傍をカバ
ーするように形成する。
(l)リード電極部の保護層としてポリイミド層を形成
する。
する。
(m)ドライフィルムフォトレジストをラミネートし、
フォトリソにより流路パターンを形成する。本発明では
図の左方が吐出口となるようにパターンを形成し、放熱
構造体と吐出口の位置関係が以下のようになっている。
つまり放熱構造体は吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられている。
フォトリソにより流路パターンを形成する。本発明では
図の左方が吐出口となるようにパターンを形成し、放熱
構造体と吐出口の位置関係が以下のようになっている。
つまり放熱構造体は吐出口側により大きな放熱作用をす
るように設けられている。
(n)蓋板をドライフィルム流路の上に接合し、吐出口
部を切断し、吐出口を完成させる。
部を切断し、吐出口を完成させる。
第19図は、本発明の記録装置の噴射によりインク吐出
量が変わる原理を理解しやすくするために吐出口方向に
長くのびた長方形状の発熱体部と、その上(あるいは
下)に形成されたAlの放熱構造体と、インク流路と吐出
口を示したものである。
量が変わる原理を理解しやすくするために吐出口方向に
長くのびた長方形状の発熱体部と、その上(あるいは
下)に形成されたAlの放熱構造体と、インク流路と吐出
口を示したものである。
第20図(a)〜(c)は本発明の記録装置の噴射によ
りインク吐出量が変わる様子を示したもので、図(a)
は入力エネルギー小、図(b)は入力エネルギー中、図
(c)は入力エネルギー大の場合を各々示す。本発明で
は、放熱構造体が吐出口側により大きな放熱作用をする
ように形成されている。従って、第20図(a)のよう
に、発熱体への入力エネルギーが小の時は発熱体で発生
する多くの熱が瞬時に放熱構造体によってうばわれ、そ
して拡散していくため膜沸騰をおこす領域が図で示した
よう吐出口から遠い領域となり、その領域はせまく発生
する気泡も小さい。従って吐出口より噴射されるインク
滴の体積は小さく微小ドットを形成するのに用いられ
る。次いで図(b),図(c)のように徐々に入力エネ
ルギーを増加させていくと、すなわち具体的には、発熱
体の駆動電圧を上げる。もしくは、あまり長くならない
程度である(50μsec以下)ならばパルス幅を長くする
と、放熱構造体による放熱作用よりも発熱体による発熱
作用の方が系を左右するので、入力エネルギーに応じて
膜沸騰領域が吐出口方向へ増加していく。つまり膜沸騰
が生じる温度以上となる領域が吐出口方向へ増加してい
くことにより沸騰膜が吐出口方向へインクを押し出すよ
うに成長する。
りインク吐出量が変わる様子を示したもので、図(a)
は入力エネルギー小、図(b)は入力エネルギー中、図
(c)は入力エネルギー大の場合を各々示す。本発明で
は、放熱構造体が吐出口側により大きな放熱作用をする
ように形成されている。従って、第20図(a)のよう
に、発熱体への入力エネルギーが小の時は発熱体で発生
する多くの熱が瞬時に放熱構造体によってうばわれ、そ
して拡散していくため膜沸騰をおこす領域が図で示した
よう吐出口から遠い領域となり、その領域はせまく発生
する気泡も小さい。従って吐出口より噴射されるインク
滴の体積は小さく微小ドットを形成するのに用いられ
る。次いで図(b),図(c)のように徐々に入力エネ
ルギーを増加させていくと、すなわち具体的には、発熱
体の駆動電圧を上げる。もしくは、あまり長くならない
程度である(50μsec以下)ならばパルス幅を長くする
と、放熱構造体による放熱作用よりも発熱体による発熱
作用の方が系を左右するので、入力エネルギーに応じて
膜沸騰領域が吐出口方向へ増加していく。つまり膜沸騰
が生じる温度以上となる領域が吐出口方向へ増加してい
くことにより沸騰膜が吐出口方向へインクを押し出すよ
うに成長する。
このように形成した本発明による発熱体基板には、必
要に応じて前述のような、ポリイミドの電極保護層が0.
5〜5μm形成されている。こうしてできた本発明の発
熱体基板には第23図(a)に示した蓋基板を接合してヘ
ッドとして完成する。このヘッドを用いて入力パルス電
圧を18〜40Vまで変化させたところ気泡の大きさ(発熱
体パターン上の気泡の長さ)を15〜110μmまで変化さ
せることができ、それに応じて吐出インク量が変わり、
紙面上の画素径を50μm〜120μmまで変えることがで
きた。なお、この時のパルス巾は、6μsecである。
要に応じて前述のような、ポリイミドの電極保護層が0.
5〜5μm形成されている。こうしてできた本発明の発
熱体基板には第23図(a)に示した蓋基板を接合してヘ
ッドとして完成する。このヘッドを用いて入力パルス電
圧を18〜40Vまで変化させたところ気泡の大きさ(発熱
体パターン上の気泡の長さ)を15〜110μmまで変化さ
せることができ、それに応じて吐出インク量が変わり、
紙面上の画素径を50μm〜120μmまで変えることがで
きた。なお、この時のパルス巾は、6μsecである。
効果 以上の説明から明らかなように、請求項第1項(構成
1),第3項(構成3)に記載の発明によると、従来よ
り知られているバブルジェットヘッドの発熱体部分に薄
膜形成技術、フォトリソ技術、フォトエッチング技術等
を用いて、平面的に放熱体を形成できるので、製造が容
易で、しかも高精度にできる。また、請求項第2項(構
成2),第4項(構成4)に記載された発明によると、
上述のようにして形成されたヘッドを用いて入力エネル
ギーを変えることにより、容易に吐出インク量を制御で
きるため、階調記録が可能となる、等の利点がある。
1),第3項(構成3)に記載の発明によると、従来よ
り知られているバブルジェットヘッドの発熱体部分に薄
膜形成技術、フォトリソ技術、フォトエッチング技術等
を用いて、平面的に放熱体を形成できるので、製造が容
易で、しかも高精度にできる。また、請求項第2項(構
成2),第4項(構成4)に記載された発明によると、
上述のようにして形成されたヘッドを用いて入力エネル
ギーを変えることにより、容易に吐出インク量を制御で
きるため、階調記録が可能となる、等の利点がある。
また、構成5及び構成6の共通の効果としては、電極
の一方に、放熱構造体の機能をもたせることにより、発
熱体部の層構成が単純化された。それによりインクへの
熱伝達効率が良くなる点あるいは熱ストレスによる発熱
体部の劣化〜断線が極めて少なくなり、発熱体部の寿命
が長くなる点、或いは、製造プロセス上の歩留りが向上
する点、又、単純化されることによる製造コストの低下
という点からも著しい利点がある。さらに、請求項第2
項(構成2)と第4項(構成4)の効果と同様に本発明
の液体噴射記録装置を用い、入力エネルギーを変えるこ
とにより、容易に吐出インク量を制御できるため、階調
記録が可能となる。特に、構成5に対応した効果として
は、第2の電極つまり放熱構造体がインクにより近い部
分に形成されているため、放熱構造体の効果が大きく吐
出量制御に特に有利となり、また構成6に対応した効果
としては発熱体がインクにより近い部分に形成されてい
るため、インクへの熱伝達効率が良いなどの効果があ
る。
の一方に、放熱構造体の機能をもたせることにより、発
熱体部の層構成が単純化された。それによりインクへの
熱伝達効率が良くなる点あるいは熱ストレスによる発熱
体部の劣化〜断線が極めて少なくなり、発熱体部の寿命
が長くなる点、或いは、製造プロセス上の歩留りが向上
する点、又、単純化されることによる製造コストの低下
という点からも著しい利点がある。さらに、請求項第2
項(構成2)と第4項(構成4)の効果と同様に本発明
の液体噴射記録装置を用い、入力エネルギーを変えるこ
とにより、容易に吐出インク量を制御できるため、階調
記録が可能となる。特に、構成5に対応した効果として
は、第2の電極つまり放熱構造体がインクにより近い部
分に形成されているため、放熱構造体の効果が大きく吐
出量制御に特に有利となり、また構成6に対応した効果
としては発熱体がインクにより近い部分に形成されてい
るため、インクへの熱伝達効率が良いなどの効果があ
る。
また、請求項第5項(構成7)〜請求項第8項(構成
10)に示すように、放熱構造体と吐出口の位置関係を明
確にしたため、気泡体積が可変でできるだけでなく、そ
の成長方向も吐出口方向に向けて成長するのでインク吐
出力が向上し効率が良く、省エネ面からも有効である。
10)に示すように、放熱構造体と吐出口の位置関係を明
確にしたため、気泡体積が可変でできるだけでなく、そ
の成長方向も吐出口方向に向けて成長するのでインク吐
出力が向上し効率が良く、省エネ面からも有効である。
第1図は、本発明によるバブルジェット液体噴射記録装
置の発熱部の構成を示す図、第2図は、通常の階調記録
を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部
構成図、第3図は、気泡発生の大きさを変える原理を説
明するための図、第4図は、入力エネルギーと気泡の大
きさの関係を示す図、第5図は、気泡の大きさと出力イ
ンク量の関係を示す図、第6図及び第7図は、それぞれ
本発明の他の実施例を示す図、第8図及び第9図は、そ
れぞれ放熱体パターンの変形例を示す図、第10図は、本
発明の他の実施例を説明するための図、第11図乃至第13
図は、更に本発明の他の実施例を説明するための図、第
14図及び第15図は、本発明の発熱体基板の製造プロセス
を示す図、第16図及び第17図は、本発明の発熱体基板の
製造プロセスの他の実施例を示す図、第18図(a)〜
(n)は、本発明による液体噴射記録装置の放熱構造体
と吐出口との位置関係を製造プロセスを順に示した図、
第19図は、放熱構造体とインク流路、吐出口との関係を
示す図、第20図(a)〜(c)は、インク吐出量の変化
する様子を示す図、第21図は、本発明が適用されるイン
クジェットヘッドの一例としてのバブルジェットヘッド
の動作説明をするための図、第22図は、バブルジェット
ヘッドの一例を示す斜視図、第23図は、分解斜視図、第
24図は、蓋基板を裏面から見た図、第25図は、バブルジ
ェット記録ヘッドの詳細を説明するための図、第26図
は、発熱抵抗体を用いた気泡発生手段を構造を説明する
ための図、第27図乃至第34図は、それぞれ従来の発熱体
層の構成を示す図で、第27図乃至第29図は、保護層、蓄
熱層、或いは、発熱体層の厚を徐々に変えるようにした
例、第30図乃至第34図は、発熱体層のパターン巾を徐々
に変えるようにした例である。 10…基板、11…蓄熱層、12…発熱体層、13…制御電極、
14…アース電極、15…保護層、16…放熱体、17…絶縁
層、18…発生気泡。
置の発熱部の構成を示す図、第2図は、通常の階調記録
を行わないバブルジェット液体噴射記録装置の発熱体部
構成図、第3図は、気泡発生の大きさを変える原理を説
明するための図、第4図は、入力エネルギーと気泡の大
きさの関係を示す図、第5図は、気泡の大きさと出力イ
ンク量の関係を示す図、第6図及び第7図は、それぞれ
本発明の他の実施例を示す図、第8図及び第9図は、そ
れぞれ放熱体パターンの変形例を示す図、第10図は、本
発明の他の実施例を説明するための図、第11図乃至第13
図は、更に本発明の他の実施例を説明するための図、第
14図及び第15図は、本発明の発熱体基板の製造プロセス
を示す図、第16図及び第17図は、本発明の発熱体基板の
製造プロセスの他の実施例を示す図、第18図(a)〜
(n)は、本発明による液体噴射記録装置の放熱構造体
と吐出口との位置関係を製造プロセスを順に示した図、
第19図は、放熱構造体とインク流路、吐出口との関係を
示す図、第20図(a)〜(c)は、インク吐出量の変化
する様子を示す図、第21図は、本発明が適用されるイン
クジェットヘッドの一例としてのバブルジェットヘッド
の動作説明をするための図、第22図は、バブルジェット
ヘッドの一例を示す斜視図、第23図は、分解斜視図、第
24図は、蓋基板を裏面から見た図、第25図は、バブルジ
ェット記録ヘッドの詳細を説明するための図、第26図
は、発熱抵抗体を用いた気泡発生手段を構造を説明する
ための図、第27図乃至第34図は、それぞれ従来の発熱体
層の構成を示す図で、第27図乃至第29図は、保護層、蓄
熱層、或いは、発熱体層の厚を徐々に変えるようにした
例、第30図乃至第34図は、発熱体層のパターン巾を徐々
に変えるようにした例である。 10…基板、11…蓄熱層、12…発熱体層、13…制御電極、
14…アース電極、15…保護層、16…放熱体、17…絶縁
層、18…発生気泡。
Claims (8)
- 【請求項1】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置
において、前記電気熱変換体層上において通電方向に熱
勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体を形成
し、画像情報に応じて入力エネルギーを可変としたこと
を特徴とする液体噴射記録装置。 - 【請求項2】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法
において、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前
記電気熱変換体層上において2次元平面構造の放熱構造
体により通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱変
換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口よ
り吐出する液体の量を変えるようにしたことを特徴とす
る液体噴射記録方法。 - 【請求項3】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置
において、前記電気熱変換体層の下において、通電方向
に熱勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体を形
成し、画像情報に応じて入力エネルギーを可変としたこ
とを特徴とする液体噴射記録装置。 - 【請求項4】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを使用する液体噴射記録方法
において、画像情報に応じて入力エネルギーを変え、前
記電気熱変換体層の下において2次元平面構造の放熱構
造体により通電方向に熱勾配を生じせしめ、前記電気熱
変換体層上で発生する気泡の大きさを変えて前記吐出口
より吐出する液体の量を変えるようにしたことを特徴と
する液体噴射記録方法。 - 【請求項5】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置
において、前記電気熱変換体層上において通電方向に熱
勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体を形成
し、該放熱構造体は前記電気熱変換体層上を部分的に被
覆するように形成され、その被覆量が前記吐出口側の方
が大であるように形成され、画像情報に応じて入力エネ
ルギーを可変としたことを特徴とする液体噴射記録装
置。 - 【請求項6】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備する液体噴射記録装置
において、前記電気熱変換体層の下において通電方向に
熱勾配を持つように2次元平面構造の放熱構造体を形成
し、該放熱構造体は前記電気熱変換体層上を部分的に被
覆するように形成され、その被覆量が前記吐出口側の方
が大であるように形成され、画像情報に応じて入力エネ
ルギーを可変としたことを特徴とする液体噴射記録装
置。 - 【請求項7】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備し、前記電気熱変換体
層上において通電方向に熱勾配を持つように放熱構造体
を形成し、該放熱構造体が前記1対の電極のうちの一方
を兼ね、画像情報に応じて入力エネルギーを可変とした
液体噴射記録装置において、前記放熱構造体は前記吐出
口側により大きな放熱作用をするように形成されている
ことを特徴とする液体噴射記録装置。 - 【請求項8】液体を吐出して飛翔的液滴を形成するため
の吐出口と、前記液体を吐出するために前記液体に熱に
よる状態変化を生じせしめるための電気熱変換体層と、
該電気熱変換体層に電気的に接続される1対の電極とを
有する液体噴射記録ヘッドを具備し、前記電気熱変換体
層の下において通電方向に熱勾配を持つように放熱構造
体を形成し、該放熱構造体が前記1対の電極のうちの一
方を兼ね、画像情報に応じて入力エネルギーを可変とし
たことを特徴とする液体噴射記録装置において、前記放
熱構造体は前記吐出口側により大きな放熱作用をするよ
うに形成されていることを特徴とする液体噴射記録装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/365,069 US5600356A (en) | 1989-07-25 | 1994-12-28 | Liquid jet recording head having improved radiator member |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19235789 | 1989-07-25 | ||
JP31263389 | 1989-12-01 | ||
JP1-312633 | 1989-12-01 | ||
JP1-192357 | 1989-12-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03224742A JPH03224742A (ja) | 1991-10-03 |
JP2866133B2 true JP2866133B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=26507274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010990A Expired - Fee Related JP2866133B2 (ja) | 1989-07-25 | 1990-01-30 | 液体噴射記録装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2866133B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5065464B2 (ja) * | 2010-09-29 | 2012-10-31 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法 |
-
1990
- 1990-01-30 JP JP2010990A patent/JP2866133B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03224742A (ja) | 1991-10-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |