JP3118814B2 - レーザーマーキング方法およびレーザーマーキング用樹脂組成物 - Google Patents

レーザーマーキング方法およびレーザーマーキング用樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザー光を利用して黒色のマーキングを
行なうレーザーマーキング方法およびこの方法によるマ
ーキングに好適なレーザーマーキング用樹脂組成物に関
する。
〔従来の技術〕
レーザーマーキング法とは、金属、セラミック、高分
子有機材料等の表面にレーザー光を利用してマーク、バ
ーコードあるいは画像等をマーキングする方法であり、
非接触で且つマーキング速度が遅く、自動化・工程管理
が容易な事から、最近多く工業的に利用されている。
レーザーマーキングは、対象物表面にレーザー光を照
射し、照射部分の蝕刻による表面の状態変化(粗面化
・凹み)、照射部分の着色剤の脱色・変色による変化
(例えば特開昭56−144995号公報、特開昭60−155493号
公報)、あるいはポリオレフィン樹脂の様にレーザー
吸収性物質を含有させて照射部分の高分子有機材料の炭
化による変化(例えば特開昭59−111892号公報)などを
利用し、マーキングを行なっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、の表面の状態変化ではレーザー光の照射部
分と未照射部分でのコントラストが弱く、マーク表示を
するためには高エネルギーのレーザー光の照射が必要で
あり、それでも尚使用する樹脂により鮮明なマーク表示
は得られない、の着色剤の脱色・変色による方法で
は、脱色・変色できる着色剤により基材の色が限定され
たり、着色剤の耐熱性が低いために脱色・変色し易かっ
たりする、の高分子有機材料の炭化による方法では、
使用可能な高分子有機材料が一部に限定され、他の高分
子有機材料ではマーキングに十分な炭化が起こらず、表
面の粗面化のみ生じ、マーキングが不鮮明となる等の欠
点があり、解決が望まれている。
本発明者等は、上記の様な欠点がなく、黒に発色する
化合物として非黒色の無機鉛化合物を見い出し、すでに
特許出願した(特願昭63−134107号)。
しかしながら、鉛化合物は毒性が強いため、鉛化合物
単体ばかりでなく、鉛化合物を含む製品においてもその
加工工程、製品の取扱い、廃棄等で注意が必要であり、
十分な環境対策が必要となる。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭意研究した
結果、ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマスを除
く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸塩(但
し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水酸化
銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選ばれ
た一種以上の化合物と樹脂とを含有する樹脂組成物は、
鉛化合物に比較し毒性が非常に低く、かつその表面にレ
ーザー光を照射するだけで、容易に鮮明で視認性が高い
黒色のマーキングを行なうことができることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマスを除く)、
ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸塩(但し、水
酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水酸化銅、硫酸
銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選ばれた一種以
上の化合物と樹脂とを含有する樹脂組成物からなる物の
表面にレーザー光を照射してマーキングすることを特徴
とするレーザーマーキング方法、および ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマスを除く)、
ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸塩(但し、水
酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水酸化銅、硫酸
銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選ばれた一種以
上の化合物と樹脂とを含有するレーザーマーキング用樹
脂組成物 を提供するものである。
本発明で用いるレーザーとしては、出力が0.5ジュー
ル/cm2・パルス以上のエネルギーを照射表面に与えられ
るパルス型レーザーあるいは出力0.5W以上の出力を有す
る走査型レーザーが好ましく、例えば炭酸ガスレーザ
ー、一酸化炭素レーザー、半導体レーザー、イットリウ
ム・アルミニウム・ガラス(YAG)レーザー、エキシマ
レーザー等が挙げられる。なかでもTranversely Excite
d Atomospharic Pressure(TEA)型炭酸ガスレーザー、
走査型炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザ
ーが黒色の視認性の良好なマーキングが得られる点で、
特に好ましい。
本発明で用いるビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビ
スマスを除く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有
機酸塩(但し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸
銅、水酸化銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群
から選ばれた一種以上の化合物(以下、金属を含む本発
明の化合物と略称する。)としては、塩化ビスマス、ビ
スマスチオール、硝酸ビスマス、酸化ビスマス、塩基性
硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、水酸化ビスマス、くえん
酸ビスマス、モリブデン酸ビスマス、塩基性炭酸ビスマ
ス、炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、塩基性酢酸ビ
スマス、酢酸ニッケル、ニッケルアセチルアセテート、
硫酸ニッケル、硫酸ニッケルアンモニウム、フェロシア
ン化ニッケル、臭化ニッケル、塩化ニッケル、蟻酸ニッ
ケル、乳酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、硝酸ニッケ
ル、塩基性炭酸ニッケル、炭酸ニッケル、蓚酸ニッケ
ル、塩基性酢酸銅、銅アセチルアセテート、臭化銅、塩
化銅、フェロシアン化銅、くえん酸銅、蟻酸銅、ナフテ
ン酸銅、オレイン酸銅、くえん酸銅、チオシアン酸銅が
挙げられる。これらの化合物は結晶水を含んでいてもよ
い。また、これらはそれぞれ単独あるいは2種以上の混
合物、共沈物あるいは複合塩として用いてもよい。
さらに、これらの中でも黒色の視認性の良好なマーキ
ングが得られる点で、水酸化ビスマス、塩基性炭酸ビス
マス、塩基性酢酸ビスマス、くせん酸ビスマス、塩基性
炭酸ニッケル、蓚酸ニッケル、くえん酸ニッケル、くえ
ん酸銅、チオシアン酸銅が好ましい。
尚、金属を含む本発明の化合物は、有機酸、有機酸金
属塩、あるいはシリコン系、チタン系、やアルミニウム
系などのカップリング剤、界面活性剤等で表面処理して
用いることができる。
本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物としては、
例えば金属を含む本発明の化合物を樹脂等に含有させて
なる成形材料、コーティング組成物等が挙げられる。ま
た、この樹脂組成物からなる物としては、例えば該成形
材料を成形してなる成形物、該コーティング組成物をコ
ーティングし、乾燥又は硬化させた被膜等が挙げられ
る。尚、ここで言うコーティング組成物は、通常のオー
バーコート用組成物の他に、インキ用、バインダー用、
塗料用、表面仕上げ用等の組成物も含むものとする。
金属を含む本発明の化合物の含有量は、上記樹脂組成
物の種類や用途により異なり、一定ではないが通常上記
樹脂組成物よりなる物、例えばレーザーマーキングを行
なう成形物や被膜中での含有率が0.5〜60重量%となる
範囲、なかでも鮮明で視認性が高い黒色のマーキングが
得られ、成形物、被膜等としての物性の低下が少ない点
で含有率が1〜30重量%となる範囲が好ましい。
成形材料に用いる樹脂としては、特に限定されるもの
ではないが、押出成形、トランスファー成形、射出成
形、ブロー成形、注型成形、プレス成形、テープ成形等
が可能な熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィン系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、
ポリフェニレンサルファイト系樹脂、ポリエーテル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、弗素系樹
脂;熱硬化性樹脂、例えばエポキシ系樹脂、フェノール
系樹脂、アミノ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエー
テル系樹脂、アクリル系樹脂、ジアリルフタレート系樹
脂、ウレタン系樹脂、アニリン系樹脂、フラン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコン系樹
脂、弗素系樹脂等が挙げられ、これらは単独あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。
また、コーティング組成物に用いる樹脂としては、特
にその種類を限定されるものではないが、刷毛塗り、ス
プレー塗装、浸漬塗装、静電塗装、粉体塗装、転写、印
刷等が可能な常温乾燥型塗料用樹脂、湿気硬化型塗料用
樹脂、熱硬化型塗料用樹脂等、例えば油ワニス、ボイル
油、セラック、セルロース系樹脂、フェノール系樹脂、
アルキッド系樹脂、アミノ系樹脂、キシレン系樹脂、ト
ルエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニ
ルブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、ジアリルフタレ
ート系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アニリン系樹脂、
フラン系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコン系樹脂、弗
素系樹脂;光あるいは電子線硬化型樹脂、例えば、ポリ
ビニルケイ皮酸エステル系樹脂、ポリビニルベンザルア
セトフェノン系樹脂、ポリビニルベンザルアセトフェノ
ン系樹脂、ポリビニルスチリルピリジン系樹脂、ポリビ
ニルアンスラール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、
アクリル化油、アクリル化アルキッド系樹脂、アクリル
化ポリエステル系樹脂、アクリル化ポリエーテル系樹
脂、アクリル化エポキシ系樹脂、アクリル化ウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、アクリル化スピラン系樹脂、ア
クリル化弗素系樹脂、ポリチオール系樹脂、カチオン重
合型エポキシ系樹脂のマクロモノマー、オリゴマー、モ
ノマー等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を
混合して用いられることが出来る。
尚、成形材料およびコーティング組成物に用いる樹脂
には、それぞれ必要に応じて添加剤あるいは溶剤等を加
えることができる。
添加剤としては、使用する樹脂に適した硬化剤(アミ
ン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾール系硬化
剤、ペルオキシド系硬化剤等)、乾燥剤(ナフテン酸コ
バルト、ナフテン酸カルシウム等)、架橋剤、光開始剤
(アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ミヒラーケト
ン系ベンジル系、ベンゾイン系、チオキサントン系
等)、光増感剤(ブチルアミン系、トリエチルアミン、
ジエチルアミノエチルメタアクリレート等)、重合禁止
剤(ハイドロキノン、ベンゾキノン、カルバミン酸ナト
リイウム系等)、分散剤(金属石鹸、界面活性剤等)、
流動性調整剤(ベントナイト、重合油、アルギン酸ソー
ダ、カゼイン、アエロジル、有機系・無機系微粒子
等)、沈降防止剤(レシチン等)、難燃剤(三酸化アン
チモン、燐酸エステル、塩素系・臭素系難燃剤等)、滑
剤・離型剤(パラフィン系ワックス、ポリエチレン系ワ
ックス、モンタンワックス、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂
肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪酸と多価アルコー
ルの部分エステル、、界面活性剤、シリコン系化合物、
臭素系化合物等)、可塑剤(フタル酸誘導体、アジピン
酸誘導体、セバチン酸誘導体、トリメリット酸誘導体、
エポキシ誘導体、脂肪酸誘導体、有機燐酸誘導体等)、
安定剤(金属石鹸、有機錫系、亜燐酸エステル系化合物
等)、酸化防止剤(ナフチルアミン系、ジフェニルアミ
ン系、キノリン系、フェノール系、亜燐酸エステル系化
合物等)、紫外線吸収剤(サリチル酸誘導体、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系
化合物等)、補強剤(ガラス繊維、カーボン繊維、セラ
ミック繊維あるいはウィスカー等)、着色剤(無機顔
料、有機顔料、染料等)等、通常の成形材料や塗料で用
いられる添加剤がいずれも挙げられ、通常添加される適
当量を加えることができる。
金属を含む本発明の化合物と樹脂、さらに必要に応じ
て添加剤、溶剤等を含有する樹脂組成物を得るには、こ
れらを任意の方法で均一に混合するだけでよく、特に方
法は限定されない。
レーザーマーキングする方法としては、例えばレーザ
ー光を適当な大きさのスポットにして物の表面あるいは
物自身を動かし走査する方法、TEA型炭酸ガスレーザー
あるいはマスク型YAGレーザーの様に矩形あるいは円形
のレーザー光をマスクで希望する形状に切りとり、物の
表面に照射する方法等が挙げられる。
本発明のレーザーマーキング方法でマーキングする例
としては、コンデンサー、チップ抵抗、インダクター、
IC等の電子部品;コネクター、ケース、印刷回路板等の
電気部品;電線、キートップ、シート、機械部品、電気
製品のハウジング、金券、カード等、通常マーキングし
ている製品;非常に小さく、転写等のマーキングできな
い物;非常に小さく精度の高いマーキングを必要とする
物、例えばバーコード等が挙げられる。
本発明のレーザーマーキング方法には、物の有機材料
部分のすべてまたは一部として金属を含む本発明の化合
物と樹脂とを含有する樹脂組成物を用いる、物の表面を
該樹脂組成物で被覆する、物の表面の一部を印刷、塗布
または多層成形する、あるいは該樹脂組成物をテープ化
して物の表面に張り付ける等の方法によりマーキングを
希望する部分の表面を該樹脂組成物で形成させ、これに
レーザー光を照射してマーキングすればよく、このレー
ザー光の照射のみで感度よく視認性の高い黒色のマーキ
ングが可能である。しかも非黒色であれば着色剤等によ
り、任意の色に着色してもよい。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的
に説明する。尚、例中の部はいずれも重量部である。
<実施例1> ポリエチレングリコールジアクリレート 〔新中村化学(株)製NKエステルA−600〕 100部 光開始剤 〔α−ヒドロキシイソブチルフェノン〕 5部 水酸化ビスマス 30部 上記配合の組成物を3本ロールで均一に混合をしてコ
ーティング組成物を得、これをガラス板上に厚み20μm
に塗装した後、高圧水銀灯で約600ミリジュール/cm2
紫外線を照射して硬化させ、淡青色の試験を得た。次い
でこの試験片にTEA炭酸ガスレーザー(波長10.6μm)
を用い、照射エネルギー量8ジュール/cm2のレーザー光
を、所定のマスクを介して1パルス照射した。試験片表
面には黒色の特に鮮明なマーキングが得られた。
<比較例1> 水酸化ビスマスの添加を省略した以外は実施例1と同
様にして試験片を得、次いで同様にして表面にレーザー
光を照射したが、マーキングは得られなかった。
<実施例2> ビスフェノールA型エポキシ樹脂 〔大日本インキ化学工業(株)製エピクロン850、エ
ポキシ当量190〕 100 部 酸無水物系硬化剤 〔同上社製エピクロンB−570、酸無水物当量166〕 88 部 硬化促進剤〔ベンジルジメチルアミン〕 0.4部 塩基性炭酸ビスマス 40 部 上記配合のエポキシ樹脂組成物を3本ロールで均一に
混合して成形材料を得、これを2枚のガラス板の間に5m
m厚に注型成形した後、80℃で2時間および160℃で1時
間の条件で硬化させ白色の試験片を得た。次いで、実施
例1と同様にしてレーザー光を照射したところ、試験片
表面には特に鮮明な黒色のマーキングが得られた。
<実施例3> 塩基性炭酸ビスマスの添加量を15分に変更した以外は
実施例2と同様にして試験片を得、次いで実施例1と同
様にして表面にレーザー光を照射したところ、試験片表
面には特に鮮明な黒色のマーキングが得られた。
<比較例2> 塩基性炭酸ビスマスの添加を省略した以外は実施例2
と同様にして試験片を得、次いで実施例1と同様にして
表面にレーザー光を照射したが、マーキングは得られな
かった。
<実施例4〜12および比較例3〜4> ビスフェノールA型エポキシ樹脂 〔大日本インキ化学工業(株)製エピクロン850、エ
ポキシ当量190〕 100 部 酸無水物系硬化剤 〔同上社製エピクロンB−570、酸無水物当量166〕 88 部 硬化促進剤〔サンアプロ製 U−CAT〕 0.1部 ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマスを除
く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸塩(但
し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水酸化
銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選ばれ
た一種以上の化合物又は酸化チタン又はシリカ粉40 部 上記配合のエポキシ樹脂組成物を3本ロールで均一に
混合して塗装材料を得、これをアルミ板上に200μm厚
に塗装した後、80℃で1時間および150℃で1時間の条
件で硬化させ試験片を得た。次いで、実施例1と同様に
してレーザー光を照射し、マーキングの発色性について
下記の基準で評価した。結果を第1表に示す。
◎:特に鮮明 ○:鮮明 △:不鮮明 ×:発色せず <実施例13> 実施例2と同様にして得た白色の試験片を走査型炭酸
ガスレーザー(波長10.6μm、出力20W)を用い、出力4
0%、走査速度300mm/秒でレーザー光を照射したとこ
ろ、特に鮮明な黒色のマーキングが得られた。
<実施例14> 実施例2と同様にして得た白色の試験片を走査型YAG
レーザー(波長約1.06μm、出力50W)を用い、出力10
%、走査速度300mm/秒のレーザー光を照射したところ、
特に鮮明な黒色のマーキングが得られた。
<実施例15> ポリエチレン樹脂 〔旭化成(株)製サンテック−LD F2270、MI7g/10mi
n〕 100部 チオシアン酸銅 20部 上記組成物を2軸押出機を用い、十分に混練して成形
材料を得、インフレーション成形機を用い、150℃の加
工温度で厚さ100μmの淡茶色フィルムを得た。次い
で、実施例1と同様にしてレーザー光を照射したとこ
ろ、特に鮮明な黒色のマーキングが得られた。
<比較例5> チオシアン酸銅をの代わりに酸化チタン、弁柄を用い
た以外は実施例15と同様にして厚さ100μmの淡茶色フ
ィルムを得た。次いで、実施例1と同様にしてレーザー
光を照射したが黒色のマーキングは得られなかった。
〔発明の効果〕
本発明のビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマス
を除く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸塩
(但し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水酸
化銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選ば
れた一種以上の化合物化合物と樹脂とを含有する樹脂組
成物からなる物の表面にレーザー光を照射すると、容易
に鮮明な黒色のマーキングをすることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−207688(JP,A) 特開 昭57−38190(JP,A) 特開 平3−52943(JP,A) 特開 平3−59064(JP,A) 特開 平4−28754(JP,A) 特開 平4−28756(JP,A) 特開 平2−45125(JP,A) 特開 平3−52945(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマ
    スを除く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸
    塩(但し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水
    酸化銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選
    ばれた一種以上の化合物と樹脂とを含有する樹脂組成物
    からなる物の表面にレーザー光を照射して視認性の優れ
    たマーキングを行うことを特徴とするレーザーマーキン
    グ方法。
  2. 【請求項2】一種以上の化合物が、水酸化ビスマス、塩
    基性炭酸ビスマス、塩基性酢酸ビスマス、くえん酸ビス
    マス、塩基性炭酸ニッケル、蓚酸ニッケル、くえん酸ニ
    ッケル、くえん酸銅およびチオシアン酸銅からなる群か
    ら選ばれた一種以上の化合物である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】樹脂組成物が成形材料である請求項1又は
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】樹脂組成物がコーティング用組成物である
    請求項1又は2記載の方法。
  5. 【請求項5】ビスマスを含む化合物(但し、蓚酸ビスマ
    スを除く)、ニッケルもしくは銅の無機酸塩又は有機酸
    塩(但し、水酸化ニッケル、グルコン酸銅、炭酸銅、水
    酸化銅、硫酸銅および蓚酸銅を除く)からなる群から選
    ばれた一種以上の化合物と樹脂とを含有してなり、視認
    性の優れたマーキングを行うためのものであることを特
    徴とするレーザーマーキング用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】成形材料又はコーティング材料用組成物で
    ある請求項5記載の樹脂組成物。
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