JP3118663B2 - フラットケーブルの製造方法 - Google Patents

フラットケーブルの製造方法

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JP3118663B2
JP3118663B2 JP03345411A JP34541191A JP3118663B2 JP 3118663 B2 JP3118663 B2 JP 3118663B2 JP 03345411 A JP03345411 A JP 03345411A JP 34541191 A JP34541191 A JP 34541191A JP 3118663 B2 JP3118663 B2 JP 3118663B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等において電
気的接続に用いるフラットケーブル製造方法に関す
る。
【0002】
【0003】
【従来の技術】従来、例えばVTR、オーディオ用機
器、パーソナルコンピュータ、車載機器等の電子機器に
おいて、フラットケーブルが使用されている。このフラ
ットケーブルは、複数の平角導線を同一平面内に平行に
配列した導線列を両面より被覆材、例えば片面に接着剤
層を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)等の
絶縁テープにて被覆して構成される。このフラットケー
ブルは、偏平で屈曲性があるので例えば小型電子機器内
での接続線に利用して好適なものである。
【0004】従来のフラットケーブルでは、その被覆材
の構成としてPET−ADHタイプとPET−PVCタ
イプのものがある。PET−ADHタイプとしては、厚
さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)か
らなる絶縁フィルムの片面に45μm厚の接着剤層(A
DH:ADHESIVE)が形成されたものが用いられ
る。また、PET−PVCタイプの場合には厚さ12〜
50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)から
なる絶縁フィルムの片面にポリ塩化ビニル(PVC)に
よる接着剤層を80μm以上塗布したものが使用されて
いる。
【0005】通常、このフラットケーブルは、例えば図
15に示すような方法で製造されていた。すなわち、図
15に示すように、予めフラットケーブルの長さに対応
する所定ピッチをもって端子部用の角穴1を加工した可
撓性のある第1被覆材すなわち内面に接着材層を有する
絶縁フィルム2(2A,2B)の原反3(3A,3B)
を用意し、この2つの原反3A,3Bから絶縁フィルム
2A,2Bと、複数の平角導線4a,4b‥‥を同一平
面内に平行に配列して送られる導線列4とを両フィルム
2A及び2B間に導線列4が挟まれるようにして1対の
ラミネート用加熱ロール5A及び5B間に通して三者を
ラミネートする。ラミネート後、積層シート状体を角穴
1の中心位置より切断し、図16に示すように両端の不
要な部分を切断して両端より導線列4の端子部4Eが露
出したフラットケーブル6が製造される。
【0006】図16の例では、導線列4の端子部4Eが
上下面露出した構成となっているが、例えば片面側だけ
を露出するように製造することもできる。その場合には
角穴1は一方の絶縁フィルム2Aにのみ形成することに
よって製造できる。
【0007】一方、このようなフラットケーブルの製造
工程においては、複数の平角導線を整列した状態で加熱
ロールに供給する必要があり、そのため図13に示すよ
うに加熱ロール5A,5Bに進入する手前において平角
導線4a,4b‥‥を整列するための整列治具8が配置
される。なお、9A,9Bはラミネートされた積層シー
ト状体を移送するための駆動ローラである。通常、この
整列治具8は例えば各平角導線4a,4b‥‥をガイド
するための凹溝を円周上に形成した凹溝付きロールか、
または、図14に示すように凹溝10を平面上に形成し
た凹溝付き板11で構成することが考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のフラッ
トケーブル例えばPET−ADHタイプのフラットケー
ブルでは、電子機器内に組み込む場合、剛性が高く、高
密度、薄型の電子機器内部に組立てを行うことが難し
く、さらに屈曲性がフレキシブルプリント配線板に比べ
ると悪いために、例えばプリンタ、フロッピーディス
ク、ハードディスク等のような摺動部に使用するには制
限があった。
【0009】また、PET−PVCタイプのフラットケ
ーブルでは、ベースフィルムの厚みでは12〜16μm
のものが使用されているが、接着剤層が80μm以上あ
るために結果的に被覆材の厚みは上記PET−ADHタ
イプのものより厚くなり、上記と同様な問題点が存在す
る。
【0010】このような点の改善策として、より薄いベ
ースフィルム及び接着剤層を用いてフラットケーブルを
構成することが考えられるが、しかし従来の製造方法で
は薄くしたものを製造することができなかった。
【0011】すなわち、フラットケーブルの製造では、
図15で示したように端子部に対応する位置に予め角穴
1を設けた絶縁フィルム2を所定の張力をもって繰り出
して加熱ロール5A及び5B間に供給するために角穴1
が変形し易くなる。従って、加熱ロール5A及び5B間
に供給するとき角穴1が変形しないように張力を低くす
る必要がある。しかし、張力を低くすると、加熱ロール
部で角穴1を有する絶縁フィルムが幅方向へ移動し易
く、また角穴が開いていることからフィルムの剛性が低
下し、ラミネート時にフラットケーブルにしわが発生し
易くなる。特に、絶縁フィルム2としてPETなどのベ
ース材料を用いた場合、その厚みや塗布されている接着
剤層の厚みが薄いほど、しわの発生が顕著である。
【0012】このしわは、フラットケーブルの寸法及び
外見上極めて問題であり、厳重に規定されなければなら
ない。
【0013】一方、製造装置として加熱ロール5A,5
Bの直前に配置する整列治具8においても、例えば凹溝
付ロールの場合には、加熱ロール5A,5Bの接触面に
あまり接近させることができないので、平角導線4a,
4b‥‥を製品規格の公差内に平行に精度良く整列させ
ることができなかった。また、円周上の凹溝に平角導線
を入れるのが難しい作業である。
【0014】また、図14に示すように平面上に平行で
所定間隔に精度よく形成された凹溝10を有するいわゆ
る凹溝付き板11による整列治具8の場合には、各凹溝
10に平角導線4a,4b‥‥をガイドしたときに平角
導線4a,4b‥‥が凹溝10の中で傾斜してガイドさ
れることがある。この状態では凹溝10の側面と平角導
線4a,4b‥‥の各側面との間に間隔Sができるため
に平角導線4a,4b‥‥は凹溝10の中で蛇行し精度
よく整列しにくいという問題があった。
【0015】
【0016】発明は、フラットケーブルの製造に際し
て必要な張力をもって被覆材を供給し、しわのない薄型
軽量で高屈曲特性を有するフラットケーブルを形成でき
るようにしたフラットケーブルの製造方法を提供するも
のである。
【0017】
【0018】
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフラットケ
ーブルの製造方法は、接着剤層24を有する第1被覆材
21の端子部に対応する位置に剥離性薄材32を少なく
とも一端がはみ出すように貼着する工程と、所定間隔を
おいて複数の平角導線25a,25b,‥‥を平行にガ
イドするための複数の凹溝42を有する第1治具部41
と、この第1治具部41の平角導線25a,25b,‥
‥が進入する側に平角導線25a,25b,‥‥を上下
から水平に維持するように配置した1対の水平維持部材
43,44で構成された第2治具部45とからなる整列
治具47を用いて、複数の平角導線25a,25b,‥
‥を同一平面内で整列する工程と、該整列された導線列
25を挟んで両側から第1被覆材21と、接着剤層24
を有する第2被覆材22を熱圧着で貼り合わせて導線列
25を被覆する工程と、剥離性薄材32のはみ出し部か
ら引き剥がして第1被覆材21の一部を除去して導線列
25の端子部25Eを露出させる工程とを有し、第1被
覆材及び第2被覆材の厚さを15μm以下とし、接着剤
層の厚さを25μm以下としたものである。
【0020】そして、このフラットケーブルの製造方法
において、貼着された剥離性薄材32に沿って第1被覆
材21の一部に切り込みを形成してもよい。
【0021】
【0022】
【0023】本発明のフラットケーブルの製造方法にお
いては、複数の平角導線25a,25b,‥‥が整列治
具47によって整列される。即ち、複数の平角導線25
a,25b,‥‥をガイドするための複数の凹溝42を
有する第1治具部41と、平角導線25a,25b,‥
‥を水平に維持する1対の水平維持部材で構成された第
2治具部45からなる整列治具47を用いることによ
り、平角導線25a,25b,‥‥が第2治具部45に
よって水平に送られると共に、第1治具部41の凹溝4
2で両側がガイドされて各平角導線25a,25b,‥
‥は水平にかつ互に平行となるように所定ピッチをもっ
て配列された導線列25として加熱ロール5A,5B間
に供給される。 一方、被覆材21,22の絶縁フィルム
の厚みを15μm以下にし、かつ接着剤層24の厚みを
25μm以下として、従来のように被覆材21,22に
角穴を設けず、一方の被覆材21に端子部に対応する位
置において剥離性薄材32を一端がはみ出すように貼着
し、導線列25と両被覆材21,22を積層合体した
後、剥離性薄材32を引き剥がして第1被覆材21の一
部を同時に除去して端子部25Eを露出するようにした
ことにより、被覆材21,22を所定の充分な張力で供
給しても、しわになることがなく、したがって完成され
たフラットケーブルは、薄型軽量で高い屈曲性を有し、
しわのない品質のよいものが製造できる。
【0024】また、第の発明の平角導線の整列治具に
おいては、平角導線25a,25b,‥‥をガイドする
ための複数の凹溝42を有する第1治具部41と、平角
導線25a,25b,‥‥を水平に挟む第2治具部45
との組合せによって、平角導線25a,25b,‥‥は
第2治具部45によって水平に送られると共に、第1治
具部41の凹溝42で両側がガイドされることによって
各平角導線25a,25b,‥‥が水平にかつ互いに平
行となるように所定ピッチをもって配列された導線列2
5として加熱ロール5A,5B間に供給することができ
る。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明によるフラット
ケーブルの製造方法の実施例を説明する。
【0026】図1は、本発明に係る薄型軽量で高屈曲特
性を有するフラットケーブルの実施例である。同図にお
いて、21及び22は絶縁性フィルム23及びその内面
に接着剤層24を有する帯状被覆材を示し、25は複数
の平角導線25a,25b,‥‥を同一平面内に配列し
た導線列を示す。
【0027】絶縁フィルム23は、厚みt1 が15μm
以下、好ましくは15μm〜3μm、本実施例では12
μmの絶縁性フィルムが用いられる。絶縁性フィルムと
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンサルファイド、塩化ビニル、紙類等のフィルムが
用いられる。接着剤層24としては厚みt2 が25μm
以下、好ましくは25μm〜10μm、本例では25μ
mの接着剤層を塗布してなる。接着剤層23として、例
えばポリエステル系、エポキシ系、ナイロン系、アクリ
ル系、ウレタン系、エラストマー系、塩化ビニル系等の
接着剤層を用いることができる。
【0028】平角導線25a,25b,‥‥は例えば厚
み35μm、幅0.8mmのものを用いることができ
る。これは銅の丸線を圧延することにより平角形状に形
成することができ、表面に2μm以上の錫メッキが施さ
れる。尚、平角導線25a,25b,‥‥は、厚みが5
0μm以下であればよく例えば18μmでも可能であ
る。導線幅は最終形状のピッチによって決まる。実施例
の幅0.8mmはピッチ1.25mmの場合である。ピ
ッチ1.0mmの場合には幅は0.7mm,ピッチ0.
8mmの場合には幅0.4mm前後となる。そして、表
面処理は錫メッキの他、半田メッキでも可能である。
【0029】そして、図1Aに示すように、この第1被
覆材21、第2被覆材22及び平角導線の導線列25を
3層に配し、積層圧着した後、端子部に対応する第1被
覆材21を除去して平角導線の端子部25Eを露出した
後、その端子部25Eに対応する裏面に補強材26を貼
着してコネクタ等に差し込み可能な強度を持たせてい
る。
【0030】補強材26としては、厚さ188μmの絶
縁性フィルム27の片面に厚さ40μmの接着剤層28
を有する補強テープで構成される。この絶縁フィルム2
7及び接着剤層28の材質は上例した被覆材22と同様
のものを用いることが可能である。実施例においては、
コネクタに差し込むための強度を持たせるために端子部
でのトータルの厚みDが0.3mmとしている。
【0031】本実施例のフラットケーブル30によれ
ば、絶縁性フィルム23の厚さt1 及び接着剤層24の
厚さt2 が従来に比べて1/2程度になるためにフラッ
トケーブル30として薄型軽量化をはかることができ
る。また、高屈曲性を有する。さらに、柔軟性に富むた
めに形状に対する追従性が極めてよく電子機器内での引
き回しに有利となる。さらに、絶縁性フィルム23及び
接着剤層24の量が1/2になることによって、ラミネ
ート時において被覆材21,22の使用効率を高めるこ
とができると共にスピードを上げることが可能になり、
生産性の向上もはかれ、コスト低下がはかれる。
【0032】次に、上述した薄型軽量で高屈曲性の特性
を有するフラットケーブルの製造にも適用できるフラッ
トケーブルの製造方法について図3〜図8を用いて説明
する。
【0033】まず、図3に示すように帯状の絶縁フィル
ム23の片面に所定の厚さの接着材層24を有する第1
及び第2の被覆材21及び22を用意し、その第1の被
覆材21の接着材層24に、後述する各端子部に対応す
る位置においてそれぞれ短冊状の剥離性薄材32を貼着
する。この剥離性薄材は、その接着材層24に接着する
側とは反対の面が剥離処理されており、本例ではその短
冊状の剥離性薄材32の一端が被覆材21の端縁より外
部に一部はみ出すように貼着される。剥離性薄材32と
しては紙または樹脂材等により形成することができる。
【0034】そして、第1被覆材21には、剥離性薄材
32の外形に沿って切込み33が形成される。本例で
は、剥離性薄材32がはみ出す側の辺より薄材32の両
側に沿って所定長さに切込み33が形成されると共に、
薄材32のはみ出さない側の薄材32の端縁に沿って薄
材32の幅より少し長めに切込み33が形成される。
【0035】具体的には、これら第1及び第2の被覆材
21及び22の幅は互いに同じ幅とし所定のロール状に
巻かれ、之より図4に示すラミネート用の加熱ロール5
A,5Bに供給される移送途上で、第1の被覆材21に
所定ピッチの切込み33が形成されると共に、剥離性薄
材32が貼着される。
【0036】そして、図4に示すように、複数の平角導
線25a,25b,‥‥を所定ピッチをもって同一平面
内に平行に配列した導線列25と、第1及び第2の被覆
材21及び22とが互いに同期して連続的に加熱ロール
5A及び5B間に供給される。両被覆材21及び22は
その接着剤層24を内側にして導線列25を挟むように
して移送される。そして、加熱ロール5A及び5B間に
おいて第1及び第2の被覆材21及び22と導線列25
とが熱圧着でラミネートされ、導線列25が第1及び第
2の被覆材21及び22によって被覆される。ラミネー
ト条件としては、温度120℃、圧力10〜20Kgf
/cm、移送速度1m/分とすることができる。
【0037】次に、このラミネートシート状体に対して
同図に示すように剥離性薄材32のはみ出し部分より引
き剥がす。このとき剥離性薄材32に沿って第1被覆材
21には切り込み33が形成されているために、薄材3
2の引き剥がしによって、同時に切り込み33より第1
被覆材21の一部が除去されて端子部25Eが外部に露
出するようになる。
【0038】なお、剥離性薄材32を引き剥がした後の
剥取られた回りの第1被覆材21は、図5に示すように
完全に接着されず、浮いた部分34が残ることがある。
そこで、図6に示すように、各端子部25Eの裏面即ち
第2被覆材22の裏面側に補強材26を配し、加圧ヒー
タ35を介してプレス圧着し、図7に示すシート状体1
6を作る。
【0039】次に、シート状体36に対してカッター等
の手段によって鎖線37の位置より切断して図8に示す
目的のフラットケーブル37を完成する。本例では、6
本の平角導線25a,25b,‥‥を有するフラットケ
ーブルを製造する場合であり、製造工程ではこの倍の幅
でシート状体36を形成し、最終的にこれを2分割して
6本の平角導線25a,25b,‥‥を有するフラット
ケーブル37を形成している。即ち、それぞれ第1、第
2の被覆材21,22の幅が広く採られており、これに
6本を組とするように12本の平角導線が配列された導
線列25を供給してラミネートし、端子部25Eを露出
した後、6本を組としたその中間位置にフラットケーブ
ルの長手方向に沿うようにすると共に、端子部25Eを
2分するように切断して目的とするフラットケーブルを
製造する。
【0040】かかるフラットケーブル37の製造方法に
よれば、第1及び第2の被覆材21及び22には予め従
来のような角穴を設けてないので、十分な張力をもって
加熱ロール5A,5B間に供給しラミネートする際に、
被覆材21,22がしわになることがなく、また外力に
よる平角導線間寸法の収縮もなく、正常な状態でラミネ
ートすることができる。そして、ラミネートした後に剥
離性薄材32をそのはみ出し部より引き剥がして、これ
と同時に第1被覆材21の端子部に対応する部分を一部
除去することによって端子部25Eの露出を容易にする
ことができる。
【0041】この剥離性薄材32の剥離に際して、予め
第1被覆材21に薄材32の外形に沿うように切り込み
33を形成しておくことによって、より簡単に且つ直線
的に第1被覆材21の一部を除去することができる。こ
の結果、しわの発生が無く、寸法、外観共に良好なフラ
ットケーブルが製造できる。
【0042】このような製造方法を用いることによって
前述した図1の薄型軽量で高屈曲特性を有するフラット
ケーブル30の製造を可能にするものである。なお、フ
ラットケーブル30の製造に際しての製造条件を次に示
す。 剥離性薄材32の接着条件:100℃、5秒、3Kg/cm2 ラミネート条件:120℃、10Kgf/cm、1m/分 補強材26の貼着条件:150℃、10秒、5Kg/cm2 鎖線37よりの切断は固定式カッタ刃又は回転刃により
行い、3m/分のスピードでブレーキをかけながらシー
ト状体36を引っぱり、先にシート状体36の長手方向
に沿う鎖線37位置より切断する。次に、端子部25E
を2分する鎖線37位置より切断する。本実施例の製造
方法は図1のフラットケーブル30の製造の他、勿論、
通常の厚さのフラットケーブルの製造にも適用できる。
【0043】図2は、本発明に係わるフラットケーブル
の変形例を示す。同図Aは導線列25の端子部25Eの
両面が露出している場合である。同図Bは、片側の端子
部25Eが両面露出し、他方の端子部25Eが片面露出
されてその第2被覆材22の裏面に補強材26が貼着さ
れた場合である。同図Cは、一方の端子部25Eでは第
1被覆材21の一部が除去されて第2被覆材22の裏面
に補強材26が貼着され、他方の端子部25Eにおいて
は第2被覆材22の一部が除去されて第1被覆材21の
裏面に補強材26が貼着され、端子部25Eとして互い
に反対の面が露出するように構成された場合である。
【0044】このような変形例のフラットケーブルの製
造方法も上述の製法によって製造することが可能にな
る。すなわち、それぞれ端子部25Eの露出しようとす
る面に対して剥離性薄材32を第1被覆材21又は/及
び第2被覆材22に選択的に貼着することによって可能
となる。
【0045】上述の図4では、第1被覆材21に貼着す
る剥離性薄材32がその一端を第1被覆材21より外部
にはみ出すようにした場合であるが、その他、例えば図
9に示すように、第1被覆材21に対して剥離性薄材3
2の両端が外部にはみ出すように貼着することもでき
る。その場合には、薄材32の両端に対応する両辺に沿
う切り込み33を設けてもよく、あるいは片辺にのみ切
り込み33を設け、図10に示すように薄材32の引き
剥がしと同時に第1被覆材21の一部を除去して端子部
25Eを露出させるようにしてもよい。
【0046】次に、図11及び図12を用いて複数の平
角導線25a,25b,‥‥を整列して加熱ロール5
A,5Bに供給する際の整列治具の実施例について説明
する。本例の整列治具47は、同図に示すように所定の
厚さを有しその上面41aに各平角導線25a,25
b,25c,‥‥をガイドするための所定幅を有する複
数の凹溝42を形成した凹溝付き板即ち第1治具部41
と、この第1治具部41の上面41a及び下面41bに
位置規制されるように配置した1対の水平維持部材43
及び44からなる第2治具部45とから成る。水平維持
部材43,44は凹溝付き板41の平角導線25a,2
5b,‥‥の進入側に配置され、凹溝42内の平角導線
25a,25b,‥‥を水平に維持するためのものであ
る。この水平維持部材43,44は、平角導線25a,
25b,‥‥を上下からわずかな隙間を持たせて挟み込
むように調整されて配置される。
【0047】例えば厚さ0.1mm、幅0.8mmの平
角導線25a,25b,‥‥を整列させるときは、第1
治具部41の各凹溝42の幅を平角導線25a,25
b,‥‥の傷を防止するために各平角導線25a,25
b,‥‥の幅より0.02〜0.05mm大きくしてお
くを可とする。
【0048】また、例えば平角導線の寸法が厚さ0.1
mm、幅0.8mmのとき、0.2Kgf程度の張力を
与えて平角導線を供給するようになすを可とする。
【0049】かかる整列治具47によれば、平角導線2
5a,25b,‥‥は、まず第2治具部45の1対の水
平維持部材43,44間に挿入されて水平に保たれた状
態で第1治具部41の各凹溝42内に供給される。この
凹溝42によって平角導線25a,25b,‥‥は互い
に所定ピッチをもって平行に整列されることになり、従
来の凹溝内で傾きながら整列されて供給されるというこ
とがなくなる。そして、製造中凹溝42から平角導線2
5a,25b,‥‥がはずれてしまうという事故もな
く、容易にフラットケーブルを製造することができる。
この結果、所定の間隔に精度よく整列された平角導線を
有する信頼性の高いフラットケーブルを製造することが
できる。
【0050】そして、製造中凹溝42から平角導線25
a,25b,‥‥が外れてしまう等の事故もなく作業性
も向上する。また、平角導線のエッジが凹溝42とこす
れて傷が付く懼れがあるも、平角導線と凹溝42との間
に所要の隙間をあけて置くか、第1治具部の手前から徐
々に平角導線を整列させる方法をとることにより、品質
上問題となるような傷は回避される。
【0051】尚、ブレーキ機構により平角導線にブレー
キをかけ所定の張力を与えて供給する場合には平角導線
の整列精度がさらに向上する。
【0052】
【発明の効果】本発明のフラットケーブルの製造方法に
よれば、薄型軽量で高屈曲特性を有し、しわが発生しな
い高品質のフラットケーブルを製造することができる。
また、上述の整列治具を用いることによって、所定ピッ
チをもって且つ各平角導線が水平に保たれた状態でラミ
ネート工程に供給することができ、信頼性の高いフラッ
トケーブルを製造できる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】A.本発明のフラットケーブルの分解図であ
る。 B.本発明の完成されたフラットケーブルの一例を示す
断面図である。
【図2】本発明のフラットケーブルの変形例を示す断面
図である。
【図3】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その1)である。
【図4】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その2)である。
【図5】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その3)である。
【図6】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その4)である。
【図7】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その5)である。
【図8】本発明のフラットケーブルの製造方法の一例を
示す工程図(その6)である。
【図9】本発明のフラットケーブルの製造方法の他の例
を示す工程図(その1)である。
【図10】本発明のフラットケーブルの製造方法の他の
例を示す工程図(その2)である。
【図11】本発明に係る整列治具の一例を示す斜視図で
ある。
【図12】本発明に係る整列治具の一例を示す正面図で
ある。
【図13】フラットケーブルの製造装置の概略的構成図
である。
【図14】従来の整列治具の説明図である。
【図15】従来のフラットケーブルの製造方法を示す工
程図(その1)である。
【図16】従来のフラットケーブルの製造方法を示す工
程図(その2)である。
【符号の説明】
21,22 被覆材 23 絶縁フィルム 24 接着剤層 25a,25b 平角導線 25 導線列 25E 端子部 30 フラットケーブル 32 剥離性薄材 33 切込み 41 第1治具部 42 凹溝 43,44 水平維持部材 45 第2治具部 47 整列治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沼尾 秀裕 栃木県鹿沼市さつき町18番地 ソニーケ ミカル株式会社 鹿沼工場内 (56)参考文献 特開 平3−263713(JP,A) 特開 昭51−71979(JP,A) 特開 昭63−298915(JP,A) 特開 平1−276514(JP,A) 実開 平3−26008(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 525 H01B 7/00 - 7/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤層を有する第1被覆材の端子部に
    対応する位置に剥離性薄材を少なくとも一端がはみ出す
    ように貼着する工程と、所定間隔をおいて複数の平角導線を平行にガイドするた
    めの複数の凹溝を有する第1治具部と、該第1治具部の
    上記平角導線が進入する側に平角導線を上下から水平に
    維持するように配置した1対の水平維持部材で構成され
    た第2治具部とからなる整列治具を用いて、複数の平角
    導線を同一平面内で整列する工程と、 整列された導線列を挟んで両側から上記第1被覆材
    と、接着剤層を有する第2被覆材を熱圧着で貼り合わせ
    て上記導線列を被覆する工程と、 上記剥離性薄材のはみ出し部から引き剥がして上記第1
    被覆材の一部を除去して上記導線列の端子部を露出させ
    る工程とを有し、 上記第1被覆材及び第2被覆材の厚さを15μm以下と
    し、接着剤層の厚さを25μm以下としたフラットケー
    ブルの製造方法。
  2. 【請求項2】 貼着された剥離性薄材に沿って第1被覆
    材の一部に切り込みを形成する請求項1記載のフラット
    ケーブルの製造方法。
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