JP3118594B2 - 超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこの検出制御方法を用いた超音波検知器 - Google Patents
超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこの検出制御方法を用いた超音波検知器Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を利用して検知
エリア内における対象物の有無を検知し、検知エリア内
に対象物の侵入がある毎に、制御出力を反転させるよう
にした検出制御方法と、この検出制御方法を用いた新規
な超音波検知器に関する。
エリア内における対象物の有無を検知し、検知エリア内
に対象物の侵入がある毎に、制御出力を反転させるよう
にした検出制御方法と、この検出制御方法を用いた新規
な超音波検知器に関する。
【0002】
【従来の技術】特定の検知エリアへ向けて超音波パルス
を間欠発射させ、その発射間隔時に、対象物から所定レ
ベル以上の反射波が検知された場合には、検知エリア内
で対象物在りの判別をし、このような判別結果に応じて
制御出力を反転させるようにした超音波検知器が開発さ
れている。このような超音波検知器では、超音波パルス
の送波と反射波の受波とを一つの超音波振動子によって
行なっているため、超音波パルスと反射波との相互干渉
を防止する必要があり、そのため超音波パルスの発射後
すぐに反射波を検知する動作は行わず、超音波振動子の
残響振動が終了してから所定時間を経過した後にはじめ
て反射波を検知判別するための検知ゲート時間帯を設定
している。
を間欠発射させ、その発射間隔時に、対象物から所定レ
ベル以上の反射波が検知された場合には、検知エリア内
で対象物在りの判別をし、このような判別結果に応じて
制御出力を反転させるようにした超音波検知器が開発さ
れている。このような超音波検知器では、超音波パルス
の送波と反射波の受波とを一つの超音波振動子によって
行なっているため、超音波パルスと反射波との相互干渉
を防止する必要があり、そのため超音波パルスの発射後
すぐに反射波を検知する動作は行わず、超音波振動子の
残響振動が終了してから所定時間を経過した後にはじめ
て反射波を検知判別するための検知ゲート時間帯を設定
している。
【0003】ところで、このような超音波検知器にあっ
ては、検知エリア内に対象物が存在する場合でも、この
対象物が超音波検知器に異常接近して不感知エリアに入
ってしまうと、その反射波は検知ゲート時間帯以前の時
間帯に現れるため、検知ゲート時間帯では反射波が検知
判別できなくなってしまうが、その後、対象物が超音波
検知器から離反して不感知エリアを出ると、反射波が再
び検知ゲート時間帯内で検知されるようになる。したが
って、超音波検知器を使用し、検知エリア内に対象物の
侵入がある毎に制御出力を反転させるようにした制御シ
ステムにおいて、上記したような現象が生じると、対象
物が検知エリア内に入った時点と、不感知エリアを出た
時点との2度にわたって、制御出力は反転しまう。この
ため、このような超音波検知器を、検知エリア内に手を
入れたときに照明器具をONし、再度検知エリア内に手
を入れたときに照明器具をOFF制御する制御システム
に適用した場合においては、検知エリア内に入れた手を
超音波検出器に異常接近させて不感知エリア内に入れた
後、不感知エリアから再び手を出すと、検知エリア内に
手を侵入させた動作が1度であるにもかかわらず、照明
器具がOFFになって誤動作を生じてしまうなどの不具
合を生じていた。
ては、検知エリア内に対象物が存在する場合でも、この
対象物が超音波検知器に異常接近して不感知エリアに入
ってしまうと、その反射波は検知ゲート時間帯以前の時
間帯に現れるため、検知ゲート時間帯では反射波が検知
判別できなくなってしまうが、その後、対象物が超音波
検知器から離反して不感知エリアを出ると、反射波が再
び検知ゲート時間帯内で検知されるようになる。したが
って、超音波検知器を使用し、検知エリア内に対象物の
侵入がある毎に制御出力を反転させるようにした制御シ
ステムにおいて、上記したような現象が生じると、対象
物が検知エリア内に入った時点と、不感知エリアを出た
時点との2度にわたって、制御出力は反転しまう。この
ため、このような超音波検知器を、検知エリア内に手を
入れたときに照明器具をONし、再度検知エリア内に手
を入れたときに照明器具をOFF制御する制御システム
に適用した場合においては、検知エリア内に入れた手を
超音波検出器に異常接近させて不感知エリア内に入れた
後、不感知エリアから再び手を出すと、検知エリア内に
手を侵入させた動作が1度であるにもかかわらず、照明
器具がOFFになって誤動作を生じてしまうなどの不具
合を生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みて提案されるもので、検知ゲート時間帯以前に検知
される反射波に対して特別な信号処理を行うことによっ
て、対象物が超音波検知器に異常接近して不感知エリア
内に入ったときにも、対象物を検知できるようにし、も
って近距離死角をなくした超音波を利用した対象物の検
出制御方法と、この検出制御方法を用いた超音波検知器
とを提供することを目的としている。
鑑みて提案されるもので、検知ゲート時間帯以前に検知
される反射波に対して特別な信号処理を行うことによっ
て、対象物が超音波検知器に異常接近して不感知エリア
内に入ったときにも、対象物を検知できるようにし、も
って近距離死角をなくした超音波を利用した対象物の検
出制御方法と、この検出制御方法を用いた超音波検知器
とを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される請求項1に記載の本発明検出制御方法は、
超音波パルスを超音波振動子より発射する毎に、超音波
パルスの発射後の所定時間内における、超音波振動子の
残響レベルが所定値まで低下してから予め設定した検知
ゲート時間帯が開始されるまでの時間と、超音波パルス
の発射後の所定時間内における、超音波振動子の残響レ
ベルが所定値まで低下してから検知ゲート時間帯が開始
するまでの時間帯で、超音波振動子の検知レベルが所定
値まで低下した最も検知ゲート時間帯に接近した時間と
を比較し、その差が所定値より小さくなったときには、
対象物在りの判別するようにしている。
に提案される請求項1に記載の本発明検出制御方法は、
超音波パルスを超音波振動子より発射する毎に、超音波
パルスの発射後の所定時間内における、超音波振動子の
残響レベルが所定値まで低下してから予め設定した検知
ゲート時間帯が開始されるまでの時間と、超音波パルス
の発射後の所定時間内における、超音波振動子の残響レ
ベルが所定値まで低下してから検知ゲート時間帯が開始
するまでの時間帯で、超音波振動子の検知レベルが所定
値まで低下した最も検知ゲート時間帯に接近した時間と
を比較し、その差が所定値より小さくなったときには、
対象物在りの判別するようにしている。
【0006】また、同様な目的を達成するため請求項2
に記載された本発明の超音波検出器は、超音波振動子を
有し、この超音波振動子を所定の時間間隔で駆動させる
発振回路部と、対象物からの反射波を超音波振動子によ
って検知する毎に電気信号に変換出力する受信回路部
と、上記発振回路部によって超音波パルスを発射させた
後、所定時間経過後の検知ゲート時間帯において、上記
受信回路部から変換出力された電気信号のレベルを判別
して、その電気信号が所定のレベルを越えたときには、
対象物在りの判断を行う検知ゲート回路部と、上記受信
回路部から変換出力された電気信号のレベルを判別し、
超音波パルスの発射後の上記所定時間内における、超音
波振動子の残響レベルが所定値まで低下してから予め設
定した検知ゲート時間帯が開始されるまでの時間と、超
音波パルスの発射後の上記所定時間内における、超音波
振動子の残響レベルが所定値まで低下してから検知ゲー
ト時間帯が開始するまでの時間帯で、超音波振動子の検
知レベルが所定値まで低下した最も検知ゲート時間帯に
接近した時間とを比較し、その差が所定値より小さくな
ったときには、対象物在りの判別を行う近接対象物判別
処理部とを備えた構成となっている。
に記載された本発明の超音波検出器は、超音波振動子を
有し、この超音波振動子を所定の時間間隔で駆動させる
発振回路部と、対象物からの反射波を超音波振動子によ
って検知する毎に電気信号に変換出力する受信回路部
と、上記発振回路部によって超音波パルスを発射させた
後、所定時間経過後の検知ゲート時間帯において、上記
受信回路部から変換出力された電気信号のレベルを判別
して、その電気信号が所定のレベルを越えたときには、
対象物在りの判断を行う検知ゲート回路部と、上記受信
回路部から変換出力された電気信号のレベルを判別し、
超音波パルスの発射後の上記所定時間内における、超音
波振動子の残響レベルが所定値まで低下してから予め設
定した検知ゲート時間帯が開始されるまでの時間と、超
音波パルスの発射後の上記所定時間内における、超音波
振動子の残響レベルが所定値まで低下してから検知ゲー
ト時間帯が開始するまでの時間帯で、超音波振動子の検
知レベルが所定値まで低下した最も検知ゲート時間帯に
接近した時間とを比較し、その差が所定値より小さくな
ったときには、対象物在りの判別を行う近接対象物判別
処理部とを備えた構成となっている。
【0007】
【作用】請求項1に記載された本発明の対象物検出制御
方法によれば、超音波パルスが発射される毎に、検知ゲ
ート時間帯における反射波の検知判別を行って対象物の
存在を判別する基本動作に加えて、検知ゲート時間帯に
おいて反射波が検知できないときには、超音波パルスを
発射してから予め設定した検知ゲート時間帯が開始する
までの時間帯において、超音波振動子の残響レベルが所
定値より低下してから予め設定した検知ゲート時間帯が
開始するまでの時間と、超音波振動子の検知レベルが所
定値まで低下した最も検知ゲート時間帯に接近した時間
とを比較し、その差が所定値より小さくなったときには
検知エリア内には対象物が在るものとみなして、対象物
在りの判断を行うので、対象物が検知エリア内に存在す
る限り、超音波検知器に異常接近した場合にも、対象物
の検知が不能となることはない。したがって、検知エリ
ア内に対象物が侵入する毎に制御出力を反転させる制御
を行う場合にも誤動作を生じることがない。
方法によれば、超音波パルスが発射される毎に、検知ゲ
ート時間帯における反射波の検知判別を行って対象物の
存在を判別する基本動作に加えて、検知ゲート時間帯に
おいて反射波が検知できないときには、超音波パルスを
発射してから予め設定した検知ゲート時間帯が開始する
までの時間帯において、超音波振動子の残響レベルが所
定値より低下してから予め設定した検知ゲート時間帯が
開始するまでの時間と、超音波振動子の検知レベルが所
定値まで低下した最も検知ゲート時間帯に接近した時間
とを比較し、その差が所定値より小さくなったときには
検知エリア内には対象物が在るものとみなして、対象物
在りの判断を行うので、対象物が検知エリア内に存在す
る限り、超音波検知器に異常接近した場合にも、対象物
の検知が不能となることはない。したがって、検知エリ
ア内に対象物が侵入する毎に制御出力を反転させる制御
を行う場合にも誤動作を生じることがない。
【0008】請求項2に記載された本発明の超音波検知
器では、上記した対象物の検出制御方法を実施する特有
の構成として、近接対象物判別処理部を備えており、こ
こでは、本来の検知ゲート回路部において反射波検知判
別ができない場合に、受信回路部から変換出力された電
気信号のレベルを判別し、予め設定した検知ゲート時間
帯の開始時間までの直前で上記受信回路部から変換出力
された電気信号のレベルが所定値より低下したと判断し
て対象物在りの判断を行なっているので、超音波検知器
の近距離死角がなくなり、信頼性が向上される。
器では、上記した対象物の検出制御方法を実施する特有
の構成として、近接対象物判別処理部を備えており、こ
こでは、本来の検知ゲート回路部において反射波検知判
別ができない場合に、受信回路部から変換出力された電
気信号のレベルを判別し、予め設定した検知ゲート時間
帯の開始時間までの直前で上記受信回路部から変換出力
された電気信号のレベルが所定値より低下したと判断し
て対象物在りの判断を行なっているので、超音波検知器
の近距離死角がなくなり、信頼性が向上される。
【0009】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。図1は、本発明の超音波検知器Aのハード構成
を示すブロック図である。この超音波検知器Aは、超音
波振動子1に発振回路部2及び受信回路部3を接続し、
受信回路部3には更に検知ゲート回路部4及び近接対象
物判別処理部5が接続され、これら検知ゲート回路部4
及び近接対象物判別処理部5の双方に対して出力回路部
6を接続した構成となっている。ここに、発振回路部2
は、発射間隔設定回路部9を備えているので、この回路
部9によって超音波振動子1への電圧パルスの印加間隔
を設定すれば超音波パルスUの間欠発振周期が規定され
るようになっている。受信回路部3は、対象物、例えば
手8からの反射波Rを超音波振動子1が検知する毎に、
これを増幅し、ノイズ除去、検波などの処理を行ったう
えで、受波を電気信号に変換して出力し、これを検知ゲ
ート回路部4へ送出する。検知ゲート回路部4は、図2
(a)に示したように、検知ゲート時間帯Tb内におい
て、受信回路部3から出力された受波に応じた電気信号
が所定レベルVthを越えているかどうかを判別し、そ
のようなレベルVthを越える電気信号が検知ゲート時
間帯Tb内に存在しておれば、対象物検知信号を出力す
る。これに対して、近接対象物判別処理部5では、検知
ゲート回路部4の上記した検知判別動作とは別に図2
(b)に示したような信号処理によって、対象物の有無
を判別している。すなわち、発振回路部2の作動によっ
て超音波パルスが発射される毎に、超音波振動子1の残
響レベルが所定値Vthより低下してから予め設定した
検知ゲート時間帯Tbが開始するまでの時間帯におい
て、超音波振動子の残響レベルが所定値Vthより低下
してから予め設定した検知ゲート時間帯Tbが開始され
るまでの時間Toと、超音波振動子1の検知レベルが所
定値Vthまで低下した最も検知ゲート時間帯Tbに接
近した時間Tcとを比較し、その差To−Tcが所定値
αより小さくなったときには、対象物8は超音波検知器
Aに異常接近したためその反射波が検知されたものとみ
なして、対象物検知信号を出力する。このようにして、
本発明では、検知ゲート時間帯Tb内における反射波は
検知ゲート回路部4で、不感時間帯Ta内における反射
波Rは近接対象物判別部5によって判別処理され、この
判別結果を受けた出力回路部5では、発振回路部2の駆
動によって発射された超音波パルスに対して、不感知時
間を経た後、検知ゲート回路部4が対象物検知信号を出
力した時点で制御出力を反転する動作を行っている。こ
の制御動作を図1を参照して更に概説すると、超音波検
知器Aの検知エリア10内へ操作者の手8を差入れれ
ば、出力回路6は制御信号を出力する(電源をONす
る)ので、照明器具7は点灯され、次に検知エリア10
内に手8を差入れるまでは、検知エリア10内に手8が
存在する限り、照明器具7は点灯を保持し、検知エリア
10の外に手8を出して、不感知時間を経た後、検知エ
リア10内に再度、手8を差入れた時点で照明器具7は
消灯し(電源をOFFする)、以後、検知エリア10内
に手を差入れる動作を行う毎に、照明器具7を点灯、消
灯させる。
明する。図1は、本発明の超音波検知器Aのハード構成
を示すブロック図である。この超音波検知器Aは、超音
波振動子1に発振回路部2及び受信回路部3を接続し、
受信回路部3には更に検知ゲート回路部4及び近接対象
物判別処理部5が接続され、これら検知ゲート回路部4
及び近接対象物判別処理部5の双方に対して出力回路部
6を接続した構成となっている。ここに、発振回路部2
は、発射間隔設定回路部9を備えているので、この回路
部9によって超音波振動子1への電圧パルスの印加間隔
を設定すれば超音波パルスUの間欠発振周期が規定され
るようになっている。受信回路部3は、対象物、例えば
手8からの反射波Rを超音波振動子1が検知する毎に、
これを増幅し、ノイズ除去、検波などの処理を行ったう
えで、受波を電気信号に変換して出力し、これを検知ゲ
ート回路部4へ送出する。検知ゲート回路部4は、図2
(a)に示したように、検知ゲート時間帯Tb内におい
て、受信回路部3から出力された受波に応じた電気信号
が所定レベルVthを越えているかどうかを判別し、そ
のようなレベルVthを越える電気信号が検知ゲート時
間帯Tb内に存在しておれば、対象物検知信号を出力す
る。これに対して、近接対象物判別処理部5では、検知
ゲート回路部4の上記した検知判別動作とは別に図2
(b)に示したような信号処理によって、対象物の有無
を判別している。すなわち、発振回路部2の作動によっ
て超音波パルスが発射される毎に、超音波振動子1の残
響レベルが所定値Vthより低下してから予め設定した
検知ゲート時間帯Tbが開始するまでの時間帯におい
て、超音波振動子の残響レベルが所定値Vthより低下
してから予め設定した検知ゲート時間帯Tbが開始され
るまでの時間Toと、超音波振動子1の検知レベルが所
定値Vthまで低下した最も検知ゲート時間帯Tbに接
近した時間Tcとを比較し、その差To−Tcが所定値
αより小さくなったときには、対象物8は超音波検知器
Aに異常接近したためその反射波が検知されたものとみ
なして、対象物検知信号を出力する。このようにして、
本発明では、検知ゲート時間帯Tb内における反射波は
検知ゲート回路部4で、不感時間帯Ta内における反射
波Rは近接対象物判別部5によって判別処理され、この
判別結果を受けた出力回路部5では、発振回路部2の駆
動によって発射された超音波パルスに対して、不感知時
間を経た後、検知ゲート回路部4が対象物検知信号を出
力した時点で制御出力を反転する動作を行っている。こ
の制御動作を図1を参照して更に概説すると、超音波検
知器Aの検知エリア10内へ操作者の手8を差入れれ
ば、出力回路6は制御信号を出力する(電源をONす
る)ので、照明器具7は点灯され、次に検知エリア10
内に手8を差入れるまでは、検知エリア10内に手8が
存在する限り、照明器具7は点灯を保持し、検知エリア
10の外に手8を出して、不感知時間を経た後、検知エ
リア10内に再度、手8を差入れた時点で照明器具7は
消灯し(電源をOFFする)、以後、検知エリア10内
に手を差入れる動作を行う毎に、照明器具7を点灯、消
灯させる。
【0010】図3は、本発明の検知制御方法によって、
検知エリア内の対象物の存在を判別する原理をタイムチ
ャートをもって説明するものである。本発明方法では、
超音波パルスUの発射間隔は、いずれも残響振動が減衰
して停止するのを待つための不感時間帯Taと、反射波
Rを検知するための検知ゲート時間帯Tbとを合わせた
時間とされている。そして、対象物が検知エリア内に存
在し、発振回路部2の作動によって発射された超音波パ
ルスに対する反射波が、検知ゲート時間帯Tb内で検知
される場合には、前述したように、検知ゲート時間帯T
b内において、反射波に対して受信回路部3より出力さ
れる電気信号のレベルが所定値を越えた場合、検知ゲー
ト回路部4は対象物在りと判断されるが、受信回路部3
より出力された電気信号が検知ゲート時間帯Tb内にお
いて所定値を越えず、不感知時間となるときには、近距
離判別処理部5では、超音波パルスが発射される毎に、
超音波振動子1の残響レベルが所定値Vthより低下し
てから予め設定した検知ゲート時間帯Tbが開始するま
での時間帯において、超音波振動子1の残響レベルが所
定値Vthより低下してから予め設定した検知ゲート時
間帯Tbが開始されるまでの時間Toと、超音波振動子
の検知レベルが所定値Vthまで低下した最も検知ゲー
ト時間帯Tbに接近した時間Tcとを比較し、その差T
o−Tcが所定値αより小さくなったときには対象物在
りの判断を行うようになっている。ここに、超音波振動
子1の検知レベルが所定値Vthまで低下した最も検知
ゲート時間帯Tbに接近した時間Tcを計測しているの
は、超音波検知器Aが対象物8に異常接近した場合に生
じる多重反射による誤動作を避けるためで、通常の現象
では、対象物8からの実際の反射波は、検知ゲート時間
帯Tbに最も近接して現れることを利用したものであ
る。本発明では、以上のような基本の判別動作によって
検知エリア10内への対象物8の侵入を検知判別するの
で、対象物8が検知エリア10内に入った後、超音波検
知器Aに異常接近し、検知ゲート回路部4が対象物在り
の判別を行わない場合も、近接対象物判別処理部5は対
象物在りの判別を行うので、発振回路部2の作動によっ
て発射された超音波パルスに対して対象物8からの反射
波の検知判別が出来ずに不感知時間を経るような事態が
解消される。このため、検知エリア10内に対象物8が
存在しているにもかかわらず出力回路部6が制御信号を
反転させてしまうような誤動作は未然に防止される。
検知エリア内の対象物の存在を判別する原理をタイムチ
ャートをもって説明するものである。本発明方法では、
超音波パルスUの発射間隔は、いずれも残響振動が減衰
して停止するのを待つための不感時間帯Taと、反射波
Rを検知するための検知ゲート時間帯Tbとを合わせた
時間とされている。そして、対象物が検知エリア内に存
在し、発振回路部2の作動によって発射された超音波パ
ルスに対する反射波が、検知ゲート時間帯Tb内で検知
される場合には、前述したように、検知ゲート時間帯T
b内において、反射波に対して受信回路部3より出力さ
れる電気信号のレベルが所定値を越えた場合、検知ゲー
ト回路部4は対象物在りと判断されるが、受信回路部3
より出力された電気信号が検知ゲート時間帯Tb内にお
いて所定値を越えず、不感知時間となるときには、近距
離判別処理部5では、超音波パルスが発射される毎に、
超音波振動子1の残響レベルが所定値Vthより低下し
てから予め設定した検知ゲート時間帯Tbが開始するま
での時間帯において、超音波振動子1の残響レベルが所
定値Vthより低下してから予め設定した検知ゲート時
間帯Tbが開始されるまでの時間Toと、超音波振動子
の検知レベルが所定値Vthまで低下した最も検知ゲー
ト時間帯Tbに接近した時間Tcとを比較し、その差T
o−Tcが所定値αより小さくなったときには対象物在
りの判断を行うようになっている。ここに、超音波振動
子1の検知レベルが所定値Vthまで低下した最も検知
ゲート時間帯Tbに接近した時間Tcを計測しているの
は、超音波検知器Aが対象物8に異常接近した場合に生
じる多重反射による誤動作を避けるためで、通常の現象
では、対象物8からの実際の反射波は、検知ゲート時間
帯Tbに最も近接して現れることを利用したものであ
る。本発明では、以上のような基本の判別動作によって
検知エリア10内への対象物8の侵入を検知判別するの
で、対象物8が検知エリア10内に入った後、超音波検
知器Aに異常接近し、検知ゲート回路部4が対象物在り
の判別を行わない場合も、近接対象物判別処理部5は対
象物在りの判別を行うので、発振回路部2の作動によっ
て発射された超音波パルスに対して対象物8からの反射
波の検知判別が出来ずに不感知時間を経るような事態が
解消される。このため、検知エリア10内に対象物8が
存在しているにもかかわらず出力回路部6が制御信号を
反転させてしまうような誤動作は未然に防止される。
【0011】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこ
の検出制御方法を用いた超音波検知器によれば、対象物
が超音波振動子に対して異常接近しすぎた場合にも、近
接対象物判別部は対象物の存在を検知できるので、検知
エリア内には近距離死角がなくなる。そのため、対象物
が検知エリアに入ったときに、制御出力を反転させる超
音波検知器に適用した場合にも近距離死角のために生じ
ていた誤作動が未然に防止される。
明に係る超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこ
の検出制御方法を用いた超音波検知器によれば、対象物
が超音波振動子に対して異常接近しすぎた場合にも、近
接対象物判別部は対象物の存在を検知できるので、検知
エリア内には近距離死角がなくなる。そのため、対象物
が検知エリアに入ったときに、制御出力を反転させる超
音波検知器に適用した場合にも近距離死角のために生じ
ていた誤作動が未然に防止される。
【図1】本発明の超音波検知器のハード構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図2】(a),(b)は本発明の検出制御方法の動作
原理を説明するタイムチャートである。
原理を説明するタイムチャートである。
【図3】本発明の検出制御方法における基本的動作を示
すタイムチャートである。
すタイムチャートである。
A・・・本発明の超音波検知器 1・・・超音波振動子 2・・・発振回路部 3・・・受信回路部 4・・・検知ゲート回路部 5・・・近接対象物判別処理部 6・・・出力回路部 8・・・対象物 10・・・検知エリア U・・・超音波パルス R・・・反射波 Ta・・・不感時間帯 Tb・・・検知ゲート時間帯
Claims (2)
- 【請求項1】 検知エリアに向けて間欠発射した超音波
パルスに対する反射波の有無を、超音波パルスを発射し
てから所定時間が経過した後の所定の検知ゲート時間帯
において判別して、その判別結果に応じて制御出力を反
転させるようにした超音波を利用した対象物の検出制御
方法において、 超音波パルスを超音波振動子より発射する毎に、超音波
パルスの発射後の上記所定時間内における、超音波振動
子の残響レベルが所定値まで低下してから予め設定した
検知ゲート時間帯が開始されるまでの時間と、 超音波パルスの発射後の上記所定時間内における、超音
波振動子の残響レベルが所定値まで低下してから検知ゲ
ート時間帯が開始するまでの時間帯で、超音波振動子の
検知レベルが所定値まで低下した最も検知ゲート時間帯
に接近した時間とを比較し、 その差が所定値より小さくなったときには、対象物在り
の判別することを特徴とする超音波を利用した対象物の
検出制御方法。 - 【請求項2】 検知エリアに向けて間欠発射した超音波
パルスの対象物からの反射波を検知して動作する超音波
検知器において、 超音波振動子を有し、この超音波振動子を所定の時間間
隔で駆動させる発振回路部と、 対象物からの反射波を超音波振動子によって検知する毎
に電気信号に変換出力する受信回路部と、 上記発振回路部によって超音波パルスを発射させた後、
所定時間経過後の検知ゲート時間帯において、上記受信
回路部から変換出力された電気信号のレベルを判別し
て、その電気信号が所定のレベルを越えたときには、対
象物在りの判断を行う検知ゲート回路部と、 上記受信回路部から変換出力された電気信号のレベルを
判別し、超音波パルスの発射後の上記所定時間内におけ
る、超音波振動子の残響レベルが所定値まで低下してか
ら予め設定した検知ゲート時間帯が開始されるまでの時
間と、超音波パルスの発射後の上記所定時間内におけ
る、超音波振動子の残響レベルが所定値まで低下してか
ら検知ゲート時間帯が開始するまでの時間帯で、超音波
振動子の検知レベルが所定値まで低下した最も検知ゲー
ト時間帯に接近した時間とを比較し、その差が所定値よ
り小さくなったときには、対象物在りの判別を行う近接
対象物判別処理部とを備えた構成とした超音波検知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1292292A JP3118594B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこの検出制御方法を用いた超音波検知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1292292A JP3118594B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこの検出制御方法を用いた超音波検知器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05203758A JPH05203758A (ja) | 1993-08-10 |
JP3118594B2 true JP3118594B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=11818832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1292292A Expired - Fee Related JP3118594B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 超音波を利用した対象物の検出制御方法及びこの検出制御方法を用いた超音波検知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3118594B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP1292292A patent/JP3118594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05203758A (ja) | 1993-08-10 |
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