JP3117803B2 - ヨノン類の製造法 - Google Patents

ヨノン類の製造法

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JP3117803B2 JP04216612A JP21661292A JP3117803B2 JP 3117803 B2 JP3117803 B2 JP 3117803B2 JP 04216612 A JP04216612 A JP 04216612A JP 21661292 A JP21661292 A JP 21661292A JP 3117803 B2 JP3117803 B2 JP 3117803B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヨノン類の製造法に関
し、より詳しくは、閉環触媒としてマクロレティキュラ
−(macro reticular)構造をもつ陽イオン交換樹脂を
用いるヨノン類の製造法であり、反応方法を連続反応塔
方式とすることによって酸触媒の工業廃水をなくし、周
囲の環境の汚染を低減せしめることのできる方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より香料分野において、ヨノン骨格
をもつ物質が快い匂いを有することが知られている。例
えば、特公昭60−55484号公報には、竜涎香の様
な好ましいニュアンスを与える物質として、1,2,3,
4,5,6,7,8−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラ
メチル−2−アセトナフトンが記載されている。 この
公報によると、この化合物は持続性のあるこはく様の香
調を持つことが記載されている。
【0003】また、フォルトシュリッテ・ウント・デル
・ケミシェン・フォルシュング(Fortschritte & der C
hemischen Forschung)第12巻、第2部、185〜2
40頁、1969年には、下記構造式、
【化2】 を有する化合物がこはく調の落ち着いた樹脂様の匂いを
有することが記載されている。
【0004】更に、英国特許第896039号公報に
は、1,1,6,6−テトラメチル−7−ケトメチルオク
タリンが快い木質竜涎香調の匂いを有することが記述さ
れている。 また更に、特開昭61−263913号公
報には、5,5−ジメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−
オクタヒドロナフタレン−2−カルバルデヒドが甘いア
ンバ−香調を有することが記載されている。 更にま
た、以前より前述したようなオクタヒドロナフタレン類
の他にもヨノン類が優れたバイオレット様香気を持つこ
とが知られている(香料化学総覧(2.)945−96
4頁、昭和43年1月15日初版発行、廣川書店)。
【0005】従来から、このような快い匂いを持つヨノ
ン類を合成するためには、リン酸や硫酸の様な無機酸、
あるいは塩化アルミニウムや三フッ化ホウ素の様なルイ
ス酸、またはギ酸や酢酸などの有機酸が閉環触媒として
用いられていた。例えば、特公昭60−55484号に
はプソイドヨノン(Pseudoionone) 誘導体にリン酸を反
応させ閉環反応を行わせることによりオクタヒドロナフ
タレン類を合成する方法が開示されている。
【0006】また、米国特許第3,076,022号明細
書には、ミルセンとメチルイソプロピルケトンのディ−
ルス・アルダ−(Diels-Alder)反応付加物に硫酸を作
用させることによって閉環反応を行い、ヨノン骨格をも
った化合物へと導く方法が開示されている。
【0007】更に、特開昭61−263913号公報に
はミルセンとアクロレインを無機酸の存在下で反応させ
3−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキ
セニルカルバルデヒドを得、このものに硫酸や塩化アル
ミニウムなどの酸触媒を作用させることによりヨノン類
を合成する方法が記載されている。更にまた、香料化学
総覧(2.)945−964頁(昭和43年1月15日
初版発行、廣川書店)には様々なヨノン誘導体の製法が
記載されている。 ここに記載されている方法も前述の
方法と同様に無機酸や有機酸あるいはルイス酸を用いて
いる。
【0008】上記各方法で重要なことは、閉環反応後の
生成物は二重結合の位置による異性体(α体、β体、γ
体)を生じることが知られていて、各々の異性体の生成
比が香気的に重要な役割を果すことである(最新フレグ
ランスガイド、151頁、フレグランスジャ−ナル社
刊)。 また、香気の有効度はメチルヨノンの場合はα
−イソ体が最も有効であり、ヨノンではγ体が佳香を放
つことが知られている(香料化学総覧(2.)956〜
957頁)。 更に、下式で示される2−アセチルオク
タヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフタレンの場
合は官能的にα>γ>βの順であることも知られてい
る。
【0009】
【化3】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
無機酸や有機酸、ルイス酸等を閉環触媒として用いた場
合、一般に反応は高温を要するためにヤニの生成が見ら
れたり、香気的に重要な異性体の比率が少なくなるとい
った欠点があった。また最近は、環境破壊問題から反応
後の強酸触媒の工業廃水の処理という問題もあり、より
優れたヨノン類の製造法が求められていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく種々検討した結果、閉環触媒としてマクロレ
ティキュラー構造を持つ陽イオン交換樹脂を用いれば、
前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成し
た。
【0012】すなわち、本発明は下記一般式(1)
【化4】 (式中、RおよびRが水素原子でRがメチル基の
時ならびにRおよびRが水素原子で、Rがメチル
基の時は、RとRで結合を示し、RおよびR
水素原子でRがメチル基の時は、RとRでエチリ
デン基を形成する)で表される10−メチルウンデカ−
5,9−ジエン−2−オン類をマクロレティキュラ−構
造をもつ陽イオン交換樹脂に接触させ、閉環させるヨノ
ン類の製造法において、マクロレティキュラ−構造をも
つ陽イオン交換樹脂の官能基がスルホン酸基であり、そ
の水分含有量が3%以下、比表面積が40〜50m
gであることを特徴とするヨノン類の製造法である。
【0013】本発明方法で閉環触媒として用いられる樹
脂は、マクロレティキュラ−構造をもつ陽イオン交換樹
脂(以下「MR樹脂」と略す)であるが、このマクロレ
ティキュラー構造とは、小さな微小球が凝集した構造を
いうものである。このMR樹脂には2種類のポロシテ
ィ、すなわち、微小球一つ一つの持つミクロポロシティ
と微小球間に形成されるマクロポロシティとを有してい
る。
【0014】このMR樹脂の製造は、例えば特公昭48
−17988号公報に記載の如く、スチレン等のビニル
ポリマーとジビニルベンゼン等のジビニルモノマーとを
共重合させて樹脂を製造する際に、線状のポリスチレン
等を共存させて重合を行い、重合後樹脂からポリスチレ
ンを抽出させる方法や、モノマーは溶解するが生成する
樹脂は溶解しない沈澱剤を共存させて重合を行い、得ら
れた樹脂にスルホン酸基等のイオン交換基を導入するこ
とによって製造される。
【0015】本発明方法で用いられるMR樹脂は、官能
基がスルホン酸基(-SOH)で、水分含有量が3%
以下、比表面積が40〜50m/gのものである。市
販されているMR樹脂の具体例としては、アンバ−リス
ト−15(Amberlyst-15, 登録商標、オルガノ株社製)
が挙げられる。 この樹脂は官能基がスルホン酸基であ
り、水分の含有率および比表面積とも上記範囲であり、
イオン交換容量が4.4mg当量/g乾燥樹脂の物性を
持つものである。
【0016】本発明方法を実施するには、式(1)で表
される10−メチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オ
ン類とMR樹脂を公知方法に従って接触させればよく、
連続反応方式であっても、バッチ反応方式のいづれであ
っても良い。
【0017】連続反応方式で本発明方法を実施するに
は、まず、反応塔にMR樹脂を充填し、接触溶媒、例え
ば、トルエン、キシレン、ヘキサンなどの炭化水素類、
好ましくはトルエンを通過させた後に、10−メチルウ
ンデカ−5,9−ジエン−2−オン類の溶液(ここで用
いられる溶媒は前記接触溶媒と同様のものが望ましい)
を反応塔上部から下部へ通過させ、MR樹脂と接触させ
る。
【0018】接触に用いられる反応塔は、例えばステン
レス製(SUS 304、SUS 316など)のものであってもよい
し、カラム管の様なガラス製のものでもよい。 また、
この反応塔は、内径:高さの比が0.04〜0.4:1程
度のものが適当である。
【0019】この反応塔に充填する触媒量は、反応塔の
体積1cm3当たり0.55g程度とすることが好まし
い。 また、10−メチルウンデカ−5,9−ジエン−2
−オン類とトルエンの混合液(重量比で1:1)を原料
とする場合は、時間あたりの投入量1gに対して7〜1
5倍重量程度とすることが好ましい。
【0020】また、接触温度は30〜50℃で行うこと
ができるが、35〜45℃がより望ましい。 これより
温度が低い場合には未反応物が多くなり、また温度が高
い場合には異性体の生成比が変わり好ましい結果を与え
ない。なお、連続反応式の場合、反応塔の内径と高さお
よび触媒量の関係が重要であり、ガスクロマトグラフィ
−などで異性体の比を確認しながら留出量をコントロ−
ルし、接触反応を行うことが望ましい。
【0021】目的物であるヨノン類の取得は、出発原料
である10−メチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オ
ン類の通液量と同量の反応液を反応塔下部から抜き出
し、抜き出した反応液を中和して水洗し、減圧蒸留する
ことによりおこなわれる。
【0022】一方、バッチ方式で本発明方法を実施する
場合は、通常の反応容器を用い、当該容器の中に10−
メチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン類、接触溶
媒およびMR樹脂を加え、加熱して反応を進行せしめ、
次いで閉環反応停止のため水を加えた後、樹脂を濾別
し、中和反応を行い水層と有機層を分液して有機層を減
圧蒸留すればよく、所望のヨノン類が得られる。
【0023】バッチ方式の場合、反応時間は5.5時間
〜6.5時間程度、特に5.8時間〜6.2時間程度とす
ることが望ましい。 また、触媒量は原料である10−
メチルウンデカ−5,9−ジエン−2−オン類に対し0.
7〜1.5倍重量とすることが好ましい。
【0024】バッチ方式においては、反応時間が長くな
ると生成する異性体の比が変わるので、ガスクロマトグ
ラフィ−などで反応液中の出発物の濃度が2%以下にな
ったら、反応を停止するべきである。なお、 バッチ式
の場合、加熱は通常の加熱方法で行えばよい。
【0025】上記の、連続反応方式およびバッチ方式の
いずれの方法においても、減圧蒸留時にBHT(ブチル
化ヒドロキシトルエン)などの酸化防止剤を加えること
はなんら差し支えない。
【0026】本発明方法により、10−メチルウンデカ
−5,9−ジエン−2−オン類から得られるヨノン類と
しては、例えば次のものが挙げられる。
【化5】
【0027】
【発明の効果】本発明のヨノン類の製造法によれば、接
触触媒としてMR樹脂を用いているので、従来のリン酸
や硫酸などの鉱酸あるいは有機酸などを閉環触媒として
ヨノン類を用いる方法に比べ、反応系中から廃出される
水相中に強酸等が含まれていることがないので、反応後
の後処理は簡便となる。
【0028】また、後記実施例に示すように強い香気を
有する異性体の収率も良いので、従来法にも劣ることな
くヨノン類を製造することができる。更に、本発明者ら
の試験によれば、本発明方法で使用するMR樹脂は少な
くとも1年間は交換する必要がないことが見いだされて
おり、この面からも本発明方法が経済性が高い方法であ
るといえる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例によりなんら制約されるものではな
い。 なお、実施例中に記載の純度は以下の機器を用い
て測定した。 ガスクロマトグラフィ−: 島津製作所(株)製GC−
14A レコ−ダ−: 島津製作所(株)製C−R
5A
【0030】実 施 例 1 連続反応塔方式による2−アセチルオクタヒドロ−2,
3,8,8−テトラメチルナフタレンのα、β、γ異性体
混合物の合成: (1) 4−アセチル−3,4−ジメチル−1−(4−メ
チル−3−ペンテニル)−1−シクロヘキセンの合成 2リットルの4つ口フラスコに36%塩酸水を 519.
0g(5.1245mol)取り、水冷下、この中に2
−ブタノン(ナカライテスク社製)839.9g(11.
6459mol)を30分かけて滴下する。 滴下終了
後、99%アセトアルデヒド(ナカライテスク社製)3
45.5g(7.7639mol)を、反応温度を35〜
40℃に保ちながら3時間かけて滴下した後、同温下で
3時間反応させる。
【0031】反応終了後、30%水酸化ナトリウム水溶
液 423.0gと30%炭酸ナトリウム水溶液 82.3
gにて中和し、次いで10%食塩水 855.0gにて洗
浄を行い、減圧下蒸留することにより3−メチル−3−
ペンテン−2−オン 537.5gを得た。 収 率: 44.9%(対2−ブタノン) 純 度: 95.4%
【0032】引き続き2リットル4つ口フラスコにトル
エン 537.5gおよび粉末状の塩化アルミニウム 4
9.8g(純度 98%、0.3657mol、ナカライ
テスク社製)を取り、水冷下、10℃以下にて3−メチ
ル−3−ペンテン−2−オン537.5g(純度 95.
4%、5.2249mol)を30分かけて滴下する。
【0033】次にミルセン 1005.8g(純度 77.
85%、5.7474mol、ナカライテスク社製)を
2時間かけて滴下する。 この滴下時に、反応熱が発生
し、反応温度が上昇するので、10℃以下の反応温度を
水冷にて保つ。 滴下終了後、同温度で6時間反応さ
せ、更に塩化アルミニウム粉末 4.0g(0.0294
mol)を追加投入する。
【0034】その後、3時間反応させ1晩放置する。
翌日、40℃にて10%食塩水2081.2gにて洗浄
を1回、10%硫酸 2081.2gで洗浄を2回行い、
中和した後に10%食塩水 2081.2gにて中性とし
分液する。 得られた有機層にポリエチレングリコ−ル
#400(ナカライテスク社製)を107.5g添加
し、クライゼン蒸留器にて蒸留することによって4−ア
セチル−4,5−ジメチル−1−(4−メチル−3−ペ
ンテニル)−1−シクロヘキセン 1170.0g(4.
1832mol)を得た。 収 率 : 80.1% 純 度 : 83.8%
【0035】(2) 4−アセチル−4,5−ジメチル−
1−(4−メチル−3−ペンテニル)−1−シクロヘキ
センのイオン交換樹脂による閉環反応 ジャケット付き反応塔(内径 13mm、長さ280m
m)にアンバ−リスト−15(オルガノ社製)を20.
0g充填し、更にトルエン 20.0gを通液してアンバ
−リスト−15にトルエンを含浸させる。 次に、あら
かじめ45℃に設定した温水をジャケットに通して反応
塔内を加温した後、原料である4−アセチル−4,5−
ジメチル−1−(4−メチル−3−ペンテニル)−1−
シクロヘキセンのトルエン溶液(体積比1:1)を反応
塔上部より供給する。
【0036】原料の供給開始と同時に反応塔底部より自
動留出制御装置(スガイ化学工業社製、U−701 ポ
ッタリくん)を運転し、反応液を原料供給量と同量分、
留出させる。 留出量は1.52ml/hrとした。留出
開始後は、時々ガスクロマトグラフィ−によるチェック
を行い、閉環反応物の異性体比率を監視する。 ここ
で、未反応の原料が多い場合には留出量を抑え、反応が
進みすぎた場合(香気的にあまり重要でないβ体が増え
ている場合)には留出量を多くして異性体比率をコント
ロ−ルする。そして、反応塔底部より留出させた反応液
200.0gを別の反応容器に移し、同量の10%水酸
化ナトリウム水溶液を加え、80℃で3時間攪拌した
後、水洗した。
【0037】得られた閉環反応物のトルエン溶液に、ポ
リエチレングリコ−ル#400(以下PEG−400と
する, ナカライテスク社製)を2.8gとBHT0.1g
を添加し、クライゼン蒸留器(ビグロ−付き)で粗蒸留
を行い、更にPEG−4002.8gとBHT 0.1g
を加え、精留器にて蒸留を行うことによって目的物であ
る2−アセチルオクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメ
チルナフタレンのα、β、γ異性体の混合物 90.43
gを得る 収 率 : 82.1% 純 度 : 81% 異性体比: α:β:γ=17.8:45.7:17.9
【0038】実 施 例 2 バッチ式による2−アセチルオクタヒドロ−2,3,8,
8−テトラメチルナフタレンのα、β、γ異性体混合物
の合成:投げ込みヒ−タ−を備えたオイルバスに、コン
デンサ−を付けた50ml4つ口フラスコをセットし、
この4つ口フラスコに実施例1(1)と同様の方法で得
られた4−アセチル−4,5−ジメチル−1−(4−メ
チル−3−ペンテニル)−1−シクロヘキセン 15.0
gを取る。これにアンバ−リスト−15 10.5gとト
ルエン 10.5gを加えた後、加熱し、反応温度を50
℃まで上昇させ、以後同温度で攪拌する。 このときガ
スクロマトグラフィ−で反応経過を時々確認する。 反
応所要時間は6時間であるが、6時間以下あるいは6時
間以上でもガスクロマトグラフィ−による確認で原料の
濃度が2%以下になったら、反応を停止する。
【0039】反応終了後、直ちに水 100gを加え、
閉環反応を終わらせ、更に水 100gで水洗を2回行
った後に0.5%炭酸ナトリウム水溶液(炭酸ナトリウ
ム 20g)を加えて水洗する。 分液した後に得られた
有機層をクライゼン蒸留器で蒸留し、2−アセチルオク
タヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフタレンの
α、β、γ異性体混合物 13.3gを得る。 収 率 : 74.2% 純 度 : 83%
【0040】比 較 例 バッチ式による、リン酸を閉環触媒として用いる2−ア
セチルオクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフ
タレンのα、β、γ異性体混合物の合成:投込ヒ−タ−
を備えたオイルバスに、コンデンサ−を付けた100m
l4つ口フラスコをセットし、これに85%リン酸 1
7.7g(0.1536mol)とトルエン6.0gを加
えた後、反応温度を30℃まで加熱する。 その後、3
0℃以下にて実施例1(1)と同様にして得られた4−
アセチル−4,5−ジメチル−1−(4−メチル−3−
ペンテニル)−1−シクロヘキセン 30.0g(純度1
00%として0.128mol)を1時間かけて滴下
し、同温下、更に29時間攪拌する。
【0041】反応終了後、直ちに水100gを加え、閉
環反応を終わらせ、更に水 100gで水洗を2回行っ
た後に0.5%炭酸ナトリウム水溶液(炭酸ナトリウム
20g)を加えて水洗する。 分液した後に得られた有
機層をクライゼン蒸留器で蒸留し、2−アセチルオクタ
ヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフタレンのα、
β、γ異性体混合物 22.46g(純度 82.6%、収
率 65.3%)を得る。 また、同様にして種々の酸触
媒を用いて閉環反応を行った結果を表1に示す。
【0042】 表1 種々の酸触媒による閉環反応結果 ──────────────────────────────────── 触 媒 触 媒 量 温 度 時 間 組 成 収 率 (℃) (hr) (α:β:γ) (%) ──────────────────────────────────── アンハ゛ーリスト-15 150wt% 50 7 15.5 : 51.5 : 16.8 74.2 85% H3PO4 1.2倍モル 30 30 15.1 : 50.2 : 17.3 65.3 95% H2SO4 〃 0 5 5.9 : 41.7 : 11.2 52.9 ハ゜ラトルエンスルホン酸 〃 50 46 14.1 : 48.8 : 12.9 68.4 カンファ-スルホン 酸 〃 75 27 15.3 : 40.0 : 14.6 62.9 ────────────────────────────────────
【0043】表1より、他の触媒に比べ本発明の方法が
α体の収率がよく、反応時間も短く、異性体混合生成物
の収率も良好なことがわかる。
【0044】実 施 例 3 メチルヨノンの合成: (1)プソイドメチルヨノン(3,6,10−トリメチル
−3,5,9−ウンデカトリエン−2−オンと7,11−
ジメチル−4,6,10−ドデカトリエン−3−オンの混
合物)の製法 1リットルの4つ口フラスコにメタノ−ル 384g
(12.0mol、ナカライテスク社製)と水酸化カリ
ウム 11.7g(0.3mol)を取り、2−ブタノン
432g(6.0mol)を水冷下15分かけて滴下す
る。 滴下終了後、これにシトラ−ル 152g(1.0
mol、シス:トランス=36.2:63.8、ナカライ
テスク社製)を反応温度を15℃に保ちながら5時間か
けて滴下する。
【0045】滴下終了後、反応温度を35℃に保ち、2
時間攪拌した後、酢酸 25.8g(0.43mol)を
加え、10分攪拌した後反応を終了する。 引き続き反
応液を水140gで洗浄して分液を行い、得られた有機
層を減圧下蒸留することによってプソイドメチルヨノン
206gを得た。 収 率 : 76.1% 異性体比: シス−イソ:トランス−イソ:シス−ノル
マル:トランス−ノルマル=20.0:41.1:13.
3:25.6
【0046】(2) メチルヨノンの合成 本実施例中(1)で得られた74.7%プソイドヨノン
のトルエン溶液 10.8g(0.05mol)を、コン
デンサ−を付けた50ml4つ口フラスコに加える。こ
れにアンバ−リスト−15 15.108gとトルエン1
0.8gを加えた後加熱を開始し反応温度50℃まで上
昇させ、以後同温度で攪拌する。このとき、ガスクロマ
トグラフィ−で反応経過を時々確認する。反応所要時間
は25時間でガスクロマトグラフィ−による確認で原料
の濃度が2%以下になったら反応を停止する。
【0047】反応終了後、直ちに水 50.0gを加え、
閉環反応を終わらせ、更に水洗(水50.0g)を2回
行った後、0.5%炭酸ナトリウム水溶液 20.0gを
加え洗浄し、分液にて得られた有機層をクライゼン蒸留
器で蒸留し、メチルヨノンの異性体混合物 9.7gを得
る。 収 率 : 45.8% 純 度 : 51.6% 異性体比: α−イソ:β−イソ:α−ノルマル:β−
ノルマル:γ−ノルマル=61.8:26.8:6.5:
3.9:1.0
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−4931(JP,A) Maslo−Zhir.Prom−s t.(3),32−33(1978) Pishch.Prom−st. (11),55−56(1990) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 403/00 C07C 45/00 C07C 49/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、RおよびRが水素原子でRがメチル基の
    時ならびにRおよびRが水素原子で、Rがメチル
    基の時は、RとRで結合を示し、RおよびR
    水素原子でRがメチル基の時は、RとRでエチリ
    デン基を形成する)で表される10−メチルウンデカ−
    5,9−ジエン−2−オン類をマクロレティキュラ−構
    造をもつ陽イオン交換樹脂に接触させ、閉環させるヨノ
    ン類の製造法において、マクロレティキュラ−構造をも
    つ陽イオン交換樹脂の官能基がスルホン酸基であり、そ
    の水分含有量が3%以下、比表面積が40〜50m
    gであることを特徴とするヨノン類の製造法。
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