JP3117375B2 - 連想メモリの制御回路及び連想メモリ装置 - Google Patents

連想メモリの制御回路及び連想メモリ装置

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  • Memory System Of A Hierarchy Structure (AREA)
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  • Logic Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連想メモリの制御回路及
び連想メモリ装置に係り、特に比較データが入力される
と、該比較データを記憶素子に記憶されているデータと
の比較結果に応じてマッチ線に接続されたスイッチング
素子をオン又はオフする連想メモリに接続される連想メ
モリの制御回路、及び該連想メモリの制御回路と連想メ
モリを含んで構成された連想メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】検索等に利用されるハードウェアの一例
として、従来より連想メモリ(Content Addressable Me
mory:CAM) が知られている。一般的なメモリは、記憶位
置のアドレスが指定されると前記アドレスに対応する記
憶領域に記憶しているデータを出力するものであるが、
これに対し連想メモリでは、データが指定されると該デ
ータを記憶している記憶領域のアドレスを出力するよう
になっている。連想メモリのセル及びこのセルを駆動す
るマッチ線コントローラは、一例として図24に示すよ
うに構成されている。
【0003】すなわち、連想メモリセル28は互いの入
力端と出力端とが接続された2個のNOT回路30、3
2を備えており、このNOT回路30、32のループに
よって1ビットのデータを記憶する記憶回路が構成され
ている。NOT回路30の出力端はNチャンネル型のMO
SFET(以下、N-MOSFETという)34のソースに、NOT
回路32の出力端はN-MOSFET36のソースに各々接続さ
れており、N-MOSFET34、36のゲートはワード線WL
に、ドレインはビット線BL,BL'に各々接続されている。
【0004】また、NOT回路30の出力端はN-MOSFET
38のゲートに、NOT回路32の出力端はN-MOSFET4
0のゲートに各々接続されている。なお、NOT回路3
2からはデータDを反転したデータ(Q’)が出力さ
れ、NOT回路30からはデータQ’を反転したデータ
Q(=D)が出力される。N-MOSFET38、40のドレイ
ンは各々ビット線BL',BLに接続されており、ソースはN-
MOSFET42のゲートに接続されている。N-MOSFET42の
ドレインはマッチ線MATCH に接続され、ソースは接地さ
れている。連想メモリセル28には、ビット線BL,BL'を
介して比較データが所定周期で順次供給される。
【0005】一方、マッチ線コントローラ200は、マ
ッチ線の途中に入力端が連想メモリセル28側となるよ
うに配置されたNOT回路202と、ドレインがマッチ
線のNOT回路202の入力端に接続されたPチャンネ
ル型MOSFET(以下、P-MOSFETという)204とを備えて
いる。P-MOSFET204のソースは電源に接続されてお
り、ゲートは接地されている。なお、マッチ線には同一
構成の連想メモリセル28が複数(例えば8個又は16
個)接続されている。
【0006】上記構成ではP-MOSFET204は常にオンし
ている。各連想メモリセル28では、記憶しているデー
タと供給されたデータとを比較し、比較結果が「一致」
の場合にはN-MOSFET42をオフさせ、「不一致」の場合
にはオンさせる。複数の連想メモリセル28の何れかで
N-MOSFET42がオンすると、マッチ線はローレベルにな
る。また、同一のマッチ線に接続された全ての連想メモ
リセル28の比較結果が「一致」の場合には、マッチ線
がP-MOSFET204を介してハイレベルにプルアップされ
た状態で保持される。従って、NOT回路202を介し
てレベル補正され(「不一致」時に緩やかに低下するマ
ッチ線の電圧レベルに対し出力信号の電圧レベルの変化
が急峻となり、レベルもVDD〜接地レベルまで振り切
る)反転出力された信号のレベルに基づいて比較データ
が発見されたか否かを検知できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
は比較結果が「不一致」でN-MOSFET42がオンしている
ときに、P-MOSFET204、マッチ線及びN-MOSFET42を
通る貫通電流が定常的に流れ、電力を無駄に消費すると
いう問題があった。この貫通電流により無駄に消費され
る電力を低減するためにP-MOSFET204の内部抵抗を高
くすると、ローレベルに低下しているマッチ線をP-MOSF
ET204を介してハイレベルにプルアップする際(比較
結果が「不一致」→「一致」となった場合)の速度が低
下するので、これに伴って連想メモリによる検索速度が
低下することになる。また、電気抵抗値の高いP-MOSFET
はチップ上の大きな面積を占めるので、集積回路化する
場合の集積度も低下することになる。
【0008】また、図24に示した回路では、電源電圧
をVDDとすると、マッチ線の電位は0〜VDDの間で変化
する。このマッチ線の電位の変化の振幅が大きくなるに
従ってN-MOSFET42の消費電力が大きくなるので、消費
電力を低減するためにはマッチ線の電位の変化の振幅を
小さくすることが有効である。しかし、マッチ線の電位
の変化により比較結果を検知するためには、NOT回路
202を介して反転出力される信号の電圧レベルを所定
値以上の振幅で変化させる必要があるので、消費電力を
低減するためにマッチ線の電位の変化の振幅を小さくす
ることは困難であった。
【0009】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、マッチ線を流れる貫通電流により消費される電力を
低減することができる連想メモリの制御回路を得ること
が目的である。
【0010】また本発明は、マッチ線の電位の変化の振
幅を小さくして消費電力を低減することができる連想メ
モリの制御回路を得ることが目的である。
【0011】また本発明は、マッチ線を流れる貫通電流
により消費される電力を低減することができる連想メモ
リ装置を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連想メモリ
の制御回路は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
と接地端との間に設けられたスイッチング素子と、を備
え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
はオンさせる連想メモリに接続される連想メモリの制御
回路であって、前記マッチ線の前記スイッチング素子を
挟んで前記接地端の反対側の部分と電源との間に設けら
れた第1のスイッチング手段と、前記第1のスイッチン
グ手段を、前記連想メモリが比較結果に応じてスイッチ
ング素子をオン又はオフしている期間又は比較前の準備
期間内の一部の期間オンさせる第1の制御手段と、から
成るプルアップ手段を備えたことを特徴としている。
【0013】また本発明に係る連想メモリの制御回路
は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線と接地端と
の間に設けられたスイッチング素子と、を備え、前記デ
ータ入力端を介して比較データが入力されると、該比較
データと前記記憶素子に記憶されているデータとの比較
結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせ
る連想メモリに接続される連想メモリの制御回路であっ
て、前記スイッチング素子を挟んで接地端の反対側に設
けられ前記マッチ線をプルアップするプルアップ手段
と、前記プルアップ手段と前記接地端との間のマッチ線
上に設けられた第2のスイッチング手段と、前記第2の
スイッチング手段を、前記連想メモリが比較結果に応じ
てスイッチング素子をオン又はオフしている期間内の一
部の期間オンさせる第2の制御手段と、を備えたことを
特徴としている。
【0014】また本発明の一態様として、プルアップ手
段が、マッチ線のスイッチング素子を挟んで接地端の反
対側の部分と電源との間に設けられた第1のスイッチン
グ手段と、前記第1のスイッチング手段を、第2のスイ
ッチング手段がオンされる前の期間オンさせる第1の制
御手段と、を備えていることが好ましい。
【0015】また本発明の一態様として、プルアップ手
段と連想メモリのスイッチング素子との間のマッチ線上
に抵抗素子を更に設けることが好ましい。
【0016】また本発明の一態様として、第2のスイッ
チング手段をMOSFETで構成し、プルアップ手段と
スイッチング素子との間のマッチ線上に設けることが好
ましい。
【0017】また本発明に係る連想メモリの制御回路
は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線と接地端と
の間に設けられたスイッチング素子と、を備え、前記デ
ータ入力端を介して比較データが入力されると、該比較
データと前記記憶素子に記憶されているデータとの比較
結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせ
る連想メモリに接続される連想メモリの制御回路であっ
て、前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで接地
端の反対側の部分と電源との間に設けられた第1のスイ
ッチング手段を備えたプルアップ手段と、前記プルアッ
プ手段と前記スイッチング素子との間に設けられた第2
のスイッチング手段と、第1のスイッチング手段をオン
させると共に第2のスイッチング手段をオフさせた後
に、前記連想メモリが比較結果に応じてスイッチング素
子をオン又はオフしている期間内に第1のスイッチング
手段をオフさせると共に第2のスイッチング手段をオン
させる第3の制御手段と、スイッチング素子がオフして
いる状態で前記第2のスイッチング手段がオンした際の
マッチ線の電位の低下を補正するレベル補正手段と、を
備えたことを特徴としている。
【0018】また本発明の一態様として、第2のスイッ
チング手段をMOSFETで構成することが好ましい。
【0019】また本発明に係る連想メモリの制御回路
は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線と電源との
間に設けられたスイッチング素子と、を備え、前記デー
タ入力端を介して比較データが入力されると、該比較デ
ータと前記記憶素子に記憶されているデータとの比較結
果に応じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせる
連想メモリに接続される連想メモリの制御回路であっ
て、前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで前記
電源の反対側の部分と接地端との間に設けられた第1の
スイッチング手段と、前記第1のスイッチング手段を、
前記連想メモリが比較結果に応じてスイッチング素子を
オン又はオフしている期間又は比較前の準備期間内の一
部の期間オンさせる第1の制御手段と、から成るプルダ
ウン手段を備えたことを特徴としている。
【0020】また本発明に係る連想メモリの制御回路
は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線と電源との
間に設けられたスイッチング素子と、を備え、前記デー
タ入力端を介して比較データが入力されると、該比較デ
ータと前記記憶素子に記憶されているデータとの比較結
果に応じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせる
連想メモリに接続される連想メモリの制御回路であっ
て、前記スイッチング素子を挟んで電源の反対側に設け
られ前記マッチ線をプルダウンするプルダウン手段と、
前記プルダウン手段と前記電源との間のマッチ線上に設
けられた第2のスイッチング手段と、前記第2のスイッ
チング手段を、前記連想メモリが比較結果に応じてスイ
ッチング素子をオン又はオフしている期間内の一部の期
間オンさせる第2の制御手段と、を備えたことを特徴と
している。
【0021】また本発明に係る連想メモリの制御回路
は、記憶素子と、データ入力端と、マッチ線と電源との
間に設けられたスイッチング素子と、を備え、前記デー
タ入力端を介して比較データが入力されると、該比較デ
ータと前記記憶素子に記憶されているデータとの比較結
果に応じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせる
連想メモリに接続される連想メモリの制御回路であっ
て、前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで電源
の反対側の部分と電源接地端との間に設けられた第1の
スイッチング手段を備えたプルダウン手段と、前記プル
ダウン手段と前記スイッチング素子との間に設けられた
第2のスイッチング手段と、第1のスイッチング手段を
オンさせると共に第2のスイッチング手段をオフさせた
後に、前記連想メモリが比較結果に応じてスイッチング
素子をオン又はオフしている期間内に第1のスイッチン
グ手段をオフさせると共に第2のスイッチング手段をオ
ンさせる第3の制御手段と、スイッチング素子がオフし
ている状態で前記第2のスイッチング手段がオンした際
のマッチ線の電位の上昇を補正するレベル補正手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0022】また本発明に係る連想メモリ装置は、記憶
素子と、データ入力端と、マッチ線と接地端との間に設
けられたスイッチング素子と、を備え、前記データ入力
端を介して比較データが入力されると、該比較データと
前記記憶素子に記憶されているデータとの比較結果に応
じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせる連想メ
モリと、前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで
前記接地端の反対側の部分と電源との間に設けられた第
1のスイッチング手段と、前記第1のスイッチング手段
を前記連想メモリが比較結果に応じてスイッチング素子
をオン又はオフしている期間又は比較前の準備期間内の
一部の期間オンさせる第1の制御手段と、から成るプル
アップ手段と、を含んで構成している。
【0023】また本発明に係る連想メモリ装置は、記憶
素子と、データ入力端と、マッチ線と接地端との間に設
けられたスイッチング素子と、を備え、前記データ入力
端を介して比較データが入力されると、該比較データと
前記記憶素子に記憶されているデータとの比較結果に応
じて前記スイッチング素子をオフ又はオンさせる連想メ
モリと、前記スイッチング素子を挟んで前記接地端の反
対側に設けられ前記マッチ線をプルアップするプルアッ
プ手段と、前記プルアップ手段と接地端との間のマッチ
線上に設けられた第2のスイッチング手段と、前記第2
のスイッチング手段を、前記連想メモリが比較結果に応
じてスイッチング素子をオン又はオフしている期間内の
一部の期間にオンさせる第2の制御手段と、を含んで構
成している。
【0024】
【作用】本発明に係る連想メモリの制御回路では、連想
メモリのスイッチング素子がマッチ線と接地端との間に
接続されており、連想メモリのスイッチング素子を挟ん
で接地端の反対側の部分のマッチ線と電源との間に第1
のスイッチング手段を設け、第1のスイッチング手段
を、連想メモリが比較結果に応じてスイッチング素子を
オン又はオフしている期間又は比較前の準備期間内の一
部の期間オンさせるようにしている。
【0025】連想メモリでは、記憶手段に記憶されたデ
ータと、データ入力端を介して入力された比較データ
と、の比較結果に応じてスイッチング素子をオフ又はオ
ンするので、スイッチング素子がオフされていれば、第
1のスイッチング手段をオンさせるとマッチ線がハイレ
ベルにプルアップされ、第1のスイッチング手段がオフ
した後もハイレベルを維持することになる。なお、単一
のマッチ線に複数の連想メモリが接続されている場合に
は、複数の連想メモリの各々のスイッチング素子がオフ
されているときに、マッチ線がプルアップされる。
【0026】また、スイッチング素子がオンされている
場合には、第1のスイッチング手段をオンさせてもマッ
チ線がローレベルを維持し、電源から接地端へ貫通電流
が流れることになる。しかし、第1のスイッチング手段
がオンしている期間は、連想メモリがスイッチング素子
をオン又はオフしている期間内の一部の期間であるの
で、貫通電流が流れる期間も短くて済む。従って、連想
メモリのスイッチング素子がオンしている間、常に貫通
電流が流れる従来と比較して、貫通電流により消費され
る電力を低減することができる。
【0027】なお、比較結果としてのマッチ線の電位レ
ベルのラッチは、第1のスイッチング手段がオンした後
に行えばよい。また、連想メモリは定常状態では順次比
較データが入力され、スイッチング素子は入力された各
比較データについての比較結果に応じてオフ又はオンさ
れる。この場合、第1の制御手段は第1のスイッチング
手段を、各々の比較データについての比較結果に応じて
オフ又はオンしている期間内の一部の期間にオンさせれ
ばよいが、連想メモリへの比較データの入力を開始する
際には、比較データの入力を開始する前の期間(準備期
間)にも第1のスイッチング手段をオンさせるようにし
てもよい。
【0028】また本発明に係る連想メモリの制御回路で
は、連想メモリのスイッチング素子を挟んで接地端の反
対側にマッチ線をプルアップするプルアップ手段を設
け、プルアップ手段と接地端との間のマッチ線上に第2
のスイッチング手段を設けている。そして、第2のスイ
ッチング手段を、連想メモリが比較結果に応じてスイッ
チング素子をオン又はオフしている期間内の一部の期間
オンさせるようにしている。
【0029】上記構成により、プルアップ手段がマッチ
線を常時プルアップさせる構成であったとしても、第2
のスイッチング手段がオフしている期間にはスイッチン
グ素子がオンしていても貫通電流が流れることはない。
第2のスイッチング手段がオンされている所定期間に
は、連想メモリのスイッチング素子がオンしていれば電
源からマッチ線を介して接地端に貫通電流が流れること
になるが、前記と同様に第2のスイッチング手段がオン
している期間は連想メモリがスイッチング素子をオン又
はオフしている期間内の一部の期間であるので、貫通電
流が流れている期間が短くなり、消費電力を低減するこ
とができる。なお、比較結果としてのマッチ線の電位レ
ベルのラッチは、第2のスイッチング手段がオンした後
に行えばよい。
【0030】なおプルアップ手段は、スイッチング素子
を挟んで接地端の反対側の部分のマッチ線と電源との間
に設けられた第1のスイッチング手段と、第1のスイッ
チング手段を第2のスイッチング手段がオンされる前の
期間オンさせる第1の制御手段と、を含んで構成するこ
とが好ましい。
【0031】これにより、まず第2のスイッチング手段
がオフしている状態で第1のスイッチング手段がオンす
ることにより、第2のスイッチング手段を境界としてマ
ッチ線のプルアップ手段側がプルアップ(チャージ)さ
れた後に、第2のスイッチング手段がオンすることにな
る。このときスイッチング素子がオフしていれば前記チ
ャージされた電荷によりマッチ線全体がハイレベルとな
り、スイッチング素子がオンしていればマッチ線全体が
ローレベルとなる。また、第2のスイッチング手段がオ
ンしたときには第1のスイッチング手段はオフしている
ので、電源からマッチ線を通って接地端へ貫通電流が流
れることはない。このように、第1及び第2のスイッチ
ング手段の両方が同時期にオンしていることがないの
で、貫通電流を完全に阻止することができ、更に消費電
力を低減することができる。
【0032】また、プルアップ手段と連想メモリのスイ
ッチング素子との間のマッチ線上に抵抗素子を設けるこ
とが好ましい。この素子は電気抵抗を有する素子であれ
ばよく、一般的な電気抵抗素子や、内部抵抗を有するM
OSFETやバイポーラトランジスタ等の半導体素子を
適用できる。これにより、スイッチング素子がオフした
状態でプルアップ手段によってマッチ線がプルアップさ
れる場合に、前記抵抗素子を境界としてマッチ線のスイ
ッチング素子側の部分(以下、第1部分という)の寄生
容量が、抵抗素子を境界としてマッチ線のプルアップ手
段側の部分(以下第2部分という)から見えなくなり、
第2部分のプルアップが速くなる。
【0033】一般にマッチ線には複数の連想メモリ(セ
ル)の各々のスイッチング素子が接続されるので、前記
第2部分と比較して第1部分の寄生容量及び時定数は非
常に大きいが、前述のように各スイッチング素子がオフ
している状態でマッチ線がプルアップされた場合、第2
部分の電位レベルは第1部分の寄生容量の影響を受ける
ことなく急峻に変化するので、比較結果としてマッチ線
の第2部分の電位レベルをラッチするようにすれば短時
間で比較結果が得られることになり、連想メモリを高速
で動作させることが可能となる。
【0034】また本発明において、第2のスイッチング
手段をMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field
Effect Transistor)で構成し、プルアップ手段とスイ
ッチング素子との間のマッチ線上に設けることが好まし
い。この場合、スイッチング素子がオフしている状態で
プルアップ手段によってマッチ線がプルアップされた場
合、第1部分の電位は第2の電位よりもMOSFETの
しきい値電圧分だけ低くなる。また、スイッチング素子
がオンしている場合には、第1部分、第2部分共に電位
が接地レベルまで低下することになる。
【0035】従って、第2部分の電位の変化の振幅を小
さくすることなく、連想メモリのスイッチング素子が位
置している第1部分の電位の変化の振幅のみを小さくす
ることができるので、連想メモリのスイッチング素子に
より消費される電力を低減することができる。また、マ
ッチ線の電位レベルを出力するための出力端を第2部分
に設ければ、比較結果を検知するための電位の変化を所
定値以上の振幅とすることができる。
【0036】また本発明に係る連想メモリの制御回路で
は、連想メモリのスイッチング素子を挟んで接地端の反
対側のマッチ線の部分と電源との間に第1のスイッチン
グ手段を設け、該第1のスイッチング手段によってプル
アップ手段を構成すると共に、プルアップ手段と連想メ
モリのスイッチング素子との間に第2のスイッチング手
段を設け、第3の制御手段では、第1のスイッチング手
段をオンさせると共に第2のスイッチング手段をオフさ
せた後に、連想メモリが比較結果に応じてスイッチング
素子をオン又はオフしている期間内に第1のスイッチン
グ手段をオフさせると共に第2のスイッチング手段をオ
ンさせるようにしている。
【0037】上記構成により、前記と同様に、第1及び
第2のスイッチング手段の両方が同時期にオンすること
がないので、貫通電流を完全に抑制することができ、消
費電力を低減することができる。また上記構成におい
て、第2のスイッチング手段がオンすると、連想メモリ
のスイッチング素子がオフしている場合にも、以前の比
較動作によって第1部分の電位レベルが所定値以下とな
っていれば、第2のスイッチング手段を境界としてプル
アップ手段側(第2部分)からスイッチング素子側(第
1部分)へチャージが分配される。第2のスイッチング
手段がオンするときには第1のスイッチング手段がオフ
するので、第2部分の電位レベルは低下することにな
る。また、上記以外にもリーク電流等によって第2部分
の電位レベルが低下する可能性がある。
【0038】このため本発明では、スイッチング素子が
オフしている状態で前記第2のスイッチング手段がオン
した際のマッチ線の電位の低下を補正するレベル補正手
段を設けている。このレベル補正手段は例えばハーフラ
ッチ等により構成することができる。これにより、連想
メモリのスイッチング素子がオフしている状態で第2の
スイッチング手段をオンした際のマッチ線の電位を一定
とすることができる。
【0039】なお、本発明の第2のスイッチング手段を
MOSFETで構成すれば、前記と同様に、マッチ線の
第1部分の電位の変化の振幅が小さくなり、連想メモリ
のスイッチング素子による消費電力を低減することがで
きると共に、比較結果を検知するための電位の変化を所
定値以上の振幅とすることができる。
【0040】また本発明に係る連想メモリの制御回路で
は、連想メモリのスイッチング素子がマッチ線と電源と
の間に接続されており、マッチ線のスイッチング素子を
挟んで電源の反対側の部分と接地端との間に第1のスイ
ッチング手段が設けられており、連想メモリが比較結果
に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている期間
又は比較前の準備期間内の一部の期間に第1のスイッチ
ング手段をオンさせるようにしたので、前記と同様に、
貫通電流が流れている期間が短くなり、消費電力を低減
できる。
【0041】また本発明に係る連想メモリの制御回路で
は、スイッチング素子を挟んで電源の反対側にマッチ線
をプルダウンするプルダウン手段を設けると共に、プル
ダウン手段と電源との間のマッチ線上に第2のスイッチ
ング手段を設け、連想メモリが比較結果に応じてスイッ
チング素子をオン又はオフしている期間内の一部の期間
に第2のスイッチング手段をオンさせるようにしたの
で、貫通電流が流れている期間が短くなり、消費電力を
低減できる。
【0042】また、プルダウン手段を、マッチ線のスイ
ッチング素子を挟んで電源の反対側の部分と接地端との
間に設けられた第1のスイッチング手段と、第2のスイ
ッチング手段がオンされる前の期間に第1のスイッチン
グ手段をオンさせる第1の制御手段とで構成すれば、貫
通電流を完全に抑制することができ、更に消費電力を低
減できる。また、プルダウン手段と連想メモリのスイッ
チング素子との間のマッチ線上に抵抗素子を設ければ、
第1部分の寄生容量の影響を受けることなく短時間で比
較結果が得られ、連想メモリを高速で動作させることが
可能となる。更に、第2のスイッチング手段をMOSF
ETで構成し、プルダウン手段とスイッチング素子との
間のマッチ線上に設ければ、検索結果としての電位の変
化の振幅が小さくなることなく、第1部分の電位の変化
の振幅のみを小さくすることができ、スイッチング素子
による消費電力を低減できる。
【0043】また本発明に係る連想メモリの制御回路で
は、マッチ線のスイッチング素子を挟んで電源の反対側
の部分と電源接地端との間に設けられた第1のスイッチ
ング手段によりプルダウン手段を構成すると共に、プル
ダウン手段とスイッチング素子との間に第2のスイッチ
ング手段を設け、第3の制御手段では、第1のスイッチ
ング手段をオンさせると共に第2のスイッチング手段を
オフさせた後に、連想メモリが比較結果に応じてスイッ
チング素子をオン又はオフしている期間内に第1のスイ
ッチング手段をオフさせると共に第2のスイッチング手
段をオンさせ、更にスイッチング素子がオフしている状
態で第2のスイッチング手段がオンした際のマッチ線の
電位の上昇を補正するレベル補正手段を設けたので、貫
通電流を完全に抑制することができ、消費電力を低減で
きると共に、連想メモリのスイッチング素子がオフして
いる状態で第2のスイッチング手段をオンした際の電位
を一定とすることができる。
【0044】また、第2のスイッチング手段をMOSF
ETで構成すれば、検索結果としての電位の変化の振幅
が小さくなることなく、第1部分の電位の変化の振幅の
みを小さくすることができ、連想メモリのスイッチング
素子による消費電力を低減できる。
【0045】また本発明に係る連想メモリ装置では、デ
ータ入力端を介して比較データが入力されると、マッチ
線と接地端との間に設けられたスイッチング素子を、比
較データと記憶素子に記憶されているデータとの比較結
果に応じてオフ又はオンさせる連想メモリと、マッチ線
のスイッチング素子を挟んで接地端の反対側の部分と電
源との間に設けられた第1のスイッチング手段と、第1
のスイッチング手段を、連想メモリが比較結果に応じて
スイッチング素子をオン又はオフしている期間又は比較
前の準備期間内の一部の期間オンさせる第1の制御手段
と、から成るプルアップ手段と、を含んで構成したの
で、マッチ線を流れる貫通電流により消費される電力を
低減することができる。
【0046】また本発明に係る連想メモリ装置では、デ
ータ入力端を介して比較データが入力されると、マッチ
線と接地端との間に設けられたスイッチング素子を、比
較データと記憶素子に記憶されているデータとの比較結
果に応じてオフ又はオンさせる連想メモリと、スイッチ
ング素子を挟んで接地端の反対側に設けられマッチ線を
プルアップするプルアップ手段と、プルアップ手段と接
地端との間のマッチ線上に設けられた第2のスイッチン
グ手段と、第2のスイッチング手段を、連想メモリが比
較結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしてい
る期間内の一部の期間オンさせる第2の制御手段と、を
含んで構成したので、マッチ線を流れる貫通電流により
消費される電力を低減することができる。
【0047】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0048】〔第1実施例〕図1には本第1実施例に係
る、本発明が適用されたマイクロコンピュータ10の構
成(一部)が示されている。マイクロコンピュータ10
はCPU12、ROM14、RAM16を備えており、
これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス
等から成るバス18を介して互いに接続されている。ま
たマイクロコンピュータ10は本発明に係る検索装置2
0を備えており、この検索装置20は検索装置20の作
動を制御するコントローラ22を介してバス18に接続
されている。
【0049】図2に示すように、検索装置20は図2に
「○」で示す多数の連想メモリセル(単位セル)28が
マトリクス状に配置されて構成された連想メモリセルア
レイ26を備えている。連想メモリセルアレイ26には
M+1本のワード線WL0 〜WLM 、M+1本のマッチ線MA
TCH0〜MATCHM、N+1組のビット線対BL0,BL0'〜BLN,BL
N'が各々マトリクス状に配置されており、各連想メモリ
セル28は、ワード線WL0 〜WLM の何れか、マッチ線MA
TCH0〜MATCHMの何れか及びビット線対BL0,BL0'〜BLN,BL
N'の何れかに各々接続されている。
【0050】前記多数の連想メモリセル28は各々同一
の構成とされている。図3に示すように、連想メモリセ
ル28は互いの入力端と出力端とが接続された2個のN
OT回路30、32を備えている。このNOT回路3
0、32のループによって1ビットのデータを記憶する
記憶回路(SRAM型)が構成されている。NOT回路
30の出力端はN-MOSFET34のソースに、NOT回路3
2の出力端は同じくN-MOSFET36のソースに各々接続さ
れており、N-MOSFET34、36のゲートは各々ワード線
WLに接続されている。
【0051】またN-MOSFET34、36のドレインは各々
ビット線BL,BL'に接続されている。連想メモリセル28
に1ビットのデータを書き込む場合(後述する「書込
み」モード)には、ワード線WLはハイレベルとされ、ビ
ット線BLは書き込むデータDに対応したレベル(Dが
「1」の場合はハイレベル、「0」の場合はローレベ
ル)とされ、ビット線BL' はビット線BLのレベルに対し
て反転したレベル(ビット線BLがハイレベルの場合はロ
ーレベル、ビット線BLがローレベルの場合はハイレベ
ル)とされる。これにより、N-MOSFET34、36がオン
し、ビット線対BL又はBL' を介して供給されたデータが
NOT回路30、32のループに保持される。また、N
OT回路30の出力端はN-MOSFET38のゲートに、NO
T回路32の出力端はN-MOSFET40のゲートに各々接続
されている。なお、NOT回路32からはデータDを反
転したデータ(Q’)が出力され、NOT回路30から
はデータQ’を反転したデータQ(=D)が出力され
る。N-MOSFET38、40のドレインは各々ビット線BL',
BLに接続されており、ソースは本発明のスイッチング素
子としてのN-MOSFET42のゲートに接続されている。N-
MOSFET42のドレインはマッチ線MATCH に接続され、ソ
ースは接地されている。
【0052】なお本実施例では、同一のワード線及びマ
ッチ線に、一例として N+1個の連想メモリセル28を接
続しており、同一のワード線及びマッチ線に接続された
複数の連想メモリセル28(以下、これらを連想メモリ
セル列という)に N+1ビットのデータを記憶できるよう
になっている。また、連想メモリセルアレイ26では連
想メモリセル列毎にアドレスが付与されている。また、
単一の連想メモリセル列を構成する各連想メモリセル2
8のNOT回路30、32のループは本発明の記憶素子
に対応している。
【0053】一方、図2に示すように、検索装置20は
タイミングコントローラ50を備えている。検索装置2
0は動作モードとして、連想メモリセルアレイ26にデ
ータを書き込む「書込み」モード、連想メモリセルアレ
イ26に記憶されたデータに対して検索を行なう「検
索」モードが設けられている。タイミングコントローラ
50はコントローラ22に接続されており、前記動作モ
ードは、コントローラ22からタイミングコントローラ
50に各々入力される書込み指示WRITE 、検索指示SEAR
CHに応じて切り替わる。
【0054】タイミングコントローラ50にはコントロ
ーラ22からシステムクロックCLOCK が入力され、シス
テムクロックCLOCK と同期した2つのクロック信号(ク
ロックWT-SR 、クロックWT)を2つの動作モードに応じ
て生成し出力する。クロックWTは「書込み」時にタイミ
ングコントローラ50に接続されたアドレスデコーダ5
2に出力され、アドレスデコーダ52を作動させる。ア
ドレスデコーダ52はコントローラ22に接続されてお
り、コントローラ22からデータの書込みを行なう連想
メモリセル列のアドレス(W-ADDRESS) が指定される。ア
ドレスデコーダ52にはワード線WL0 〜WLM が接続され
ており、指定されたアドレスに対応する連想メモリ列の
ワード線をハイレベルとする。
【0055】タイミングコントローラ50には書込みバ
ッファ56が接続されており、クロックWT-SR は「書込
み」及び「検索」時に書込みバッファ56に出力され
る。また書込みバッファ56はコントローラ22に接続
されており、コントーラ22からデータ(書込みデータ
又は検索データ(本発明の比較データ))が入力され、入
力されたデータをバッファに一旦記憶する。書込みバッ
ファ56にはビット線対BL0,BL0'〜BLN,BLN'が各々接続
されており、タイミングコントローラ50から入力され
たクロックWT-SR に同期したタイミングで、前記一旦記
憶したデータの値に応じてビット線対BL0,BL0'〜BLN,BL
N'のレベルを変化させる(ビット線対を駆動する)。
【0056】また、タイミングコントローラ50は図4
(A)に示すような信号生成回路50Aを内蔵してい
る。信号生成回路50Aは、入力端にシステムクロック
CLOCKが入力されるNOT回路70を備えている。NO
T回路70の出力端は2つに分岐されており、一方はN
OT回路72の入力端に、他方はNAND回路78の2
個の入力端の一方に接続されている。NOT回路72の
出力端はNOT回路74の入力端に、NOT回路74の
出力端はNOT回路76の入力端に順に接続されてお
り、NOT回路76の出力端はNAND回路78の入力
端の他方に接続されている。信号生成回路50Aは「検
索」動作時に作動され、タイミング制御信号SRを出力す
る。
【0057】またタイミングコントローラ50には、本
発明に係る連想メモリの制御回路としてのM+1個のマ
ッチ線コントローラ580 〜58M が各々接続されてい
る。マッチ線コントローラ580 〜58M は各々マッチ
線MATCH0〜MATCHMに接続されており各々同一の構成とさ
れている。マッチ線コントローラ580 〜58M には、
「検索」動作時に信号生成回路50Aで生成されたタイ
ミング制御信号SRが各々入力される。
【0058】図3に示すように、マッチ線コントローラ
58は、ドレインがマッチ線MATCHに接続されたN-MOSFE
T60を備えている。N-MOSFET60のソースには、ソー
スが電源に接続されたP-MOSFET62のドレインが接続さ
れている。N-MOSFET60及びP-MOSFET62のゲートはタ
イミングコントローラ50に接続されており、前述のタ
イミング制御信号SRが入力される。なお、P-MOSFET62
は第1のスイッチング手段に、N-MOSFET60は第2のス
イッチング手段に、タイミングコントローラ50の信号
生成回路50Aは第3の制御手段に各々対応している。
【0059】またP-MOSFET62のドレインにはNOT回
路64の入力端が接続されている。NOT回路64の出
力端には、ソースが電源に接続されたP-MOSFET66のゲ
ートが接続されており、P-MOSFET66のドレインはNO
T回路64の入力端に接続されている。このNOT回路
64及びP-MOSFET66は本発明のレベル補正手段に対応
している。
【0060】図2に示すように、マッチ線コントローラ
580 〜58M の出力端(NOT回路64の出力端)は
アドレス出力回路68に各々接続されている。アドレス
出力回路68の出力端はコントローラ22に接続されて
おり、「検索」動作時にマッチ線コントローラ580
58M の各々から出力された信号を所定のタイミングで
ラッチし、そのレベルに基づいてコントローラ22から
書込みバッファ56に入力された検索データと同一のデ
ータを記憶している連想メモリセル列を判断し、判断し
た連想メモリセル列のアドレスを、一致アドレスMATCH-
ADDRESS としてコントローラ22へ出力する。
【0061】次に本第1実施例の作用として「検索」モ
ードにおける検索処理を説明する。なお、このときには
連想メモリセルアレイ26の各連想メモリセル28に
は、既に被検索データが記憶されているものとする。
【0062】検索処理では、コントローラ22から検索
装置20に検索指示SEARCH及びシステムクロックCLOCK
が入力されると共に、コントローラ22から書込みバッ
ファ56に長さ N+1ビットの被検索データが順に入力さ
れる。タイミングコントローラ50では、システムクロ
ックCLOCK に基づいてクロックWT-SR 及びタイミング制
御信号SRを生成し、クロックWT-SR を書込みバッファ5
6に、タイミング制御信号SRをマッチ線コントローラ5
8に各々出力する。
【0063】書込みバッファ56ではクロックWT-SR に
同期したタイミングでビット線対を駆動するが、より詳
しくは図4(B)に示すように、システムクロックCLOC
K のパルスが立下がってから所定時間tB 経過した後に
所定の検索データに応じた駆動を開始し、システムクロ
ックCLOCK の1周期に相当する時間Tが経過する迄の間
はこの状態を継続する。この間に書込みバッファ56に
は、コントローラ22から次の検索データが入力され
る。「検索」時には、アドレスデコーダ52は作動され
ずワード線WL0 〜WLM は何れもローレベルとされている
ので、検索データに応じて変化されたビット線対のレベ
ルが連想メモリセル28に取り込まれる、すなわち連想
メモリセル28に検索データが書き込まれることはな
い。
【0064】一方、連想メモリセルアレイ26の各連想
メモリセル28では、NOT回路30から出力されるデ
ータQが「1」(ハイレベル)であればN-MOSFET38が
オンしており、NOT回路32から出力されるデータ
Q’が「1」であればN-MOSFET40がオンしている。従
って、書込みバッファ56によるビット線対の駆動によ
って、NOT回路30、32のループに保持されている
データQ(Q’)とビット線対BL,BL'を介して供給され
るデータD(D')とが一致している場合にはN-MOSFET4
2はオフし、不一致の場合にはN-MOSFET38、40のう
ちオンしている方のN-MOSFETのドレインからソースに電
流が流れ、N-MOSFET42がオンする。
【0065】このデータQ(Q’)とデータD(D')と
の比較結果に応じたN-MOSFET42のオン又はオフは、図
4(B)にビット線対BL,BL'の線図に例として「一
致」、「不一致」、…として示すように、書込みバッフ
ァ56が所定の検索データに応じてビット線対を駆動し
ている間継続される。
【0066】一方、信号生成回路50AのNAND回路
78からは、図4(B)に示すように、システムクロッ
クCLOCK のパルスが立ち下がってからNOT回路70に
おける遅延時間t1 だけ経過した後にローレベルとな
り、NOT回路72、74、76の遅延時間の合計t2
だけ経過した後にハイレベルとなるタイミング制御信号
SRが生成される。
【0067】このタイミング制御信号SRがマッチ線コン
トローラ580 〜58M (これらのマッチ線コントロー
ラの動作は同じであるので、以下では総称してマッチ線
コントローラ58として説明する)に入力されると、ま
ずシステムクロックCLOCK が立ち下がって時間t1 が経
過してした時点でタイミング制御信号SRがローレベルと
なることにより、P-MOSFET62がオンすると共にN-MOSF
ET60がオフする。これにより、N-MOSFET60を境界と
してマッチ線のNOT回路64側の部分(第2部分)チ
ャージされ、マッチ線の第2部分の電位VMATCHIは電源
電圧VDD迄プルアップされる。
【0068】このタイミング制御信号SRがローレベルの
状態は時間t2 が経過する迄の間継続するが、図4
(B)に示すように、この間に書込みバッファ56によ
る所定の検索データに応じたビット線対BL,BL'の駆動が
開始され、前述のように各連想メモリセル28のN-MOSF
ET42が比較結果に応じてオン又はオフされる。タイミ
ング制御信号SRがローレベルとなってから時間t2 が経
過すると、タイミング制御信号SRはハイレベルとなる。
これにより、P-MOSFET62がオフすると共にN-MOSFET6
0がオンし、N-MOSFET60を境界としてマッチ線の連想
メモリセル28側の部分(第1部分)へ電流が流れる。
【0069】ここで、連想メモリセル列を構成する複数
の連想メモリセル28の各々で比較結果が「一致」であ
った場合(連想メモリセル列に記憶されているデータと
検索データとが一致していた場合)には、前記複数の連
想メモリセル28のN-MOSFET60が各々オフしているた
め、第1部分の電位VMATCH は、電源電圧VDDより若干
低い電圧レベル迄上昇する。なお、第1部分の電位V
MATCH が電源電圧VDDより低いのは、N-MOSFET60の内
部抵抗による電圧降下Vtnがあるためであり、各連想メ
モリセル28において比較結果が「一致」であった場合
の第1部分の電位VMATCH は、 VMATCH = VDD − Vtn となる。
【0070】また、連想メモリセル列を構成する複数の
連想メモリセル28の何れかで比較結果が「不一致」で
あった場合には、比較結果が「不一致」となった連想メ
モリセル28のN-MOSFET42がオンしているため、N-MO
SFET60がオンするとマッチ線の第2部分に蓄積されて
いた電荷が前記オンしているN-MOSFET42を介して接地
端へ流れ、第1部分の電位VMATCH 及び第2部分の電位
MATCHIは接地レベル迄低下される。前述のように、こ
のときにはP-MOSFET62がオフしているので、P-MOSFET
62を介して電源から接地端へ貫通電流が流れることは
なく、貫通電流によって無駄に電力が消費されることが
防止される。
【0071】また、マッチ線の第1部分の電位VMATCH
は、連想メモリセル列に記憶されているデータが検索デ
ータと一致していれば(VDD−Vtn)に、不一致であれ
ば接地レベル(通常0V)とされるので、電位VMATCH
の変化の振幅はVDD−Vtnである。このため、図24に
示した従来方式におけるマッチ線の電位の変化の振幅V
DDと比較して小さいので、第1部分に存在するN-MOSFET
42により消費される電力を低減することができる。
【0072】ところで、N-MOSFET60がオンする際のマ
ッチ線の第1部分の電位VMATCH は前回の比較結果に依
存し、前回の比較結果が「一致」であれば(VDD
tn)、前回の比較結果が「不一致」であれば接地レベ
ルとなっている。ここで、第1部分の電位VMATCH が接
地レベルとなっていた場合には、マッチ線の第1部分と
第2部分との電位差が大きいので、N-MOSFET60がオン
すると、今回の比較結果が一致であったとしても第2部
分の電位VMATCHIが低下する。しかしながら、本第1実
施例ではNOT回路64及びP-MOSFET66で構成される
ハーフラッチによってこの電位の低下を補正している。
【0073】すなわち、マッチ線の第2部分の電位V
MATCHIがNOT回路64の出力が反転するしきい値より
も高ければ、NOT回路64から出力される信号はロー
レベルを維持する。これによりP-MOSFET66がオンし、
マッチ線の第2部分は電源電圧VDDにプルアップされ
る。また、今回の比較結果が「不一致」であれば、連想
メモリセル列を構成する複数の連想メモリセル28の少
なくとも何れかのN-MOSFET42がオンし、第2部分の電
位VMATCHI及び第1部分の電位VMATCH はNOT回路6
4のしきい値よりも低い接地レベルまで急速に低下され
るので、NOT回路64から出力される信号がハイレベ
ルとなり、P-MOSFET66がオフされて第2部分のプルア
ップが停止される。これにより、P-MOSFET66を介して
貫通電流が流れることも防止される。
【0074】各連想メモリセル列では、記憶されたデー
タを書込みバッファ56に順次入力されたデータと比較
し、比較結果に応じてN-MOSFET42をオフ又はオンする
ことを繰り返し、マッチ線コントローラ580 〜58M
は上述した動作を繰り返すことにより、比較結果を表す
信号(NOT回路64から出力される信号)をアドレス
出力回路68へ各々出力する。
【0075】アドレス出力回路68では、マッチ線コン
トローラ580 〜58M の各々から入力された信号のレ
ベルを判定する。そして、マッチ線コントローラ58か
らの入力信号のレベルがローの連想メモリセル列が有れ
ば、該連想メモリセル列における比較結果が「一致」で
あると判断し、該連想メモリセル列のアドレスを一致ア
ドレスMATCH-ADDRESS としてコントローラ22に出力す
る。なお、複数の連想メモリセル列で比較結果が「一
致」であった場合には、所定の基準に従って何れかの連
想メモリセル列を選択し(例えばアドレスが最も小さい
連想メモリ列を選択し)、選択した連想メモリセル列の
アドレスを出力する。
【0076】なお、上記では比較結果が「一致」の場合
にマッチ線をハイレベルとし、比較結果が「不一致」の
場合にはマッチ線をローレベルとする連想メモリセル2
8を用いた場合を例に説明したが、比較結果が「一致」
の場合にマッチ線をローレベルにし、「不一致」の場合
にマッチ線をハイレベルにする連想メモリセル(以下、
この連想メモリセルを「逆極性の連想メモリセル」と称
する))に適用することも可能である。
【0077】図5に示すように、逆極性の連想メモリセ
ル80では、N-MOSFET38、40、42に代えてP-MOSF
ET82、84、86が設けられている。P-MOSFET86は
ソースが電源に接続されており、マッチ線はドレインに
接続されている。P-MOSFET86は連想メモリ80に記憶
されているデータと書込みバッファ56を介して入力さ
れた検索データとを比較した結果が「一致」の場合はオ
フされ、「不一致」の場合にはオンされてマッチ線を電
源電圧VDDまでプルアップするようになっている。
【0078】この逆極性の連想メモリセル80に接続さ
れるマッチ線コントローラ88は、ソースがマッチ線に
接続されたP-MOSFET90を備えている。P-MOSFET90の
ドレインには、ソースが接地されたN-MOSFET92のドレ
インが接続されている。P-MOSFET90及びN-MOSFET92
のゲートはタイミングコントローラ50に接続されてお
り、前述のタイミング制御信号SRを反転したタイミング
制御信号SR’が入力される。また、N-MOSFET92のドレ
インにはNOT回路94の入力端が接続されている。N
OT回路94の出力端には、ソースが接地されたN-MOSF
ET96のゲートが接続されており、N-MOSFET96のドレ
インはNOT回路94の入力端に接続されている。
【0079】なお、N-MOSFET92は第1のスイッチング
手段に、P-MOSFET90は第2のスイッチング手段に、タ
イミングコントローラは第3の制御手段に、NOT回路
94及びN-MOSFET96はレベル補正手段に各々対応して
いる。このマッチ線コントローラ88及び逆極性の連想
メモリセル80は、比較結果に対するマッチ線のレベル
がマッチ線コントローラ58及び連想メモリセル28と
異なるものの、ほぼ同じように動作する。
【0080】すなわち、タイミング制御信号SR’がハイ
レベルとなることにより、N-MOSFET92がオンすると共
にP-MOSFET90がオフする。これにより、P-MOSFET90
を境界としてマッチ線のNOT回路94側の部分(第2
部分)が接地レベルまでプルダウンされる。また、タイ
ミング制御信号SR’がハイレベルとなっている間に、書
込みバッファ56により検索データに応じてビット線対
BL,BL'が駆動され、各連想メモリセル80のP-MOSFET8
4が比較結果に応じてオン又はオフされ、P-MOSFET84
がオンされた場合には、P-MOSFET90を境界としてマッ
チ線の連想メモリ80側の部分(第1部分)が電源電圧
DDより若干低いレベルまでプルアップされる。
【0081】その後、タイミング制御信号SRがローレベ
ルになると、N-MOSFET92がオフすると共にP-MOSFET9
0がオンし、マッチ線の第2部分と第1部分とが導通さ
れる。ここで、連想メモリセル列を構成する複数の連想
メモリセル80の何れかで比較結果が「不一致」であっ
た場合には、比較結果が「不一致」となった連想メモリ
セル80のP-MOSFET84がオンしているため、第2部分
の電位VMATCHIは、電源電圧VDD迄上昇する。
【0082】また、連想メモリ列を構成する複数の連想
メモリセル80の各々で比較結果が「一致」であった場
合には、P-MOSFET90がオンしても第2部分の電位V
MATCHIはほぼ接地レベルを維持する。このときにはN-MO
SFET92がオフしているので、N-MOSFET92を介して電
源から接地端へ貫通電流が流れることはなく、貫通電流
によって無駄に電力が消費されることが防止される。な
お、P-MOSFET90のしきい値電圧を−Vtpとすると、こ
のときのマッチ線の第1部分の電位は、接地レベルに対
し−Vtpだけ高くなる。従って、第1部分の電位V
MATCH の変化の振幅は(VDD〜−Vtp)であり、図24
に示した従来の回路におけるマッチ線の電位の変化の振
幅VDDと比較して小さいので、第1部分に存在するP-MO
SFET84による消費電力を低減することができる。
【0083】また、マッチ線の第2部分の電位VMATCHI
がNOT回路94の出力が反転するしきい値よりも低け
れば、NOT回路94から出力される信号はローレベル
を維持する。これによりN-MOSFET96がオンし、第2部
分の電位VMATCHIは接地レベルにプルダウンされる。ま
た、比較結果が「不一致」であれば、連想メモリセル列
を構成する複数の連想メモリセル80の少なくとも何れ
かのP-MOSFET84がオンし、第1部分の電位VMATCH
び第2部分の電位VMATCHIは電源電圧VDDまでプルアッ
プされるので、NOT回路94から出力される信号がロ
ーレベルとなり、N-MOSFET96がオフされて第2部分の
プルダウンが停止される。これにより、N-MOSFET96を
介して貫通電流が流れることも防止される。
【0084】なお、タイミングコントローラ50に内蔵
される信号生成回路は、図4に示した構成に限定される
ものではない。例えば、コントローラ22から書込みバ
ッファ56に検索データが非同期で入力される等の場合
には、図18(A)に示すような信号生成回路50Bを
用いてもよい。信号生成回路50Aは、ビット線信号BL
(ビット線BLの電圧レベル)が入力される入力端を備え
ており、この入力端には、NOR回路126の2個の入
力端の一方、NOT回路120の入力端、及びAND回
路128の2個の入力端の一方が各々接続されている。
【0085】NOT回路120の出力端はNOT回路1
22の入力端に接続されており、NOT回路122の出
力端はNOT回路124の入力端に、NOT回路124
の出力端はNOR回路126の2個の入力端の他方、及
びAND回路128の2個の入力端の他方が各々接続さ
れている。 また、NOR回路126の出力端はNOR
回路130の2個の入力端の一方に接続されており、A
ND回路128の出力端はNOR回路130の2個の入
力端の他方に接続されている。NOR回路130の出力
端からタイミング制御信号SRが出力される。
【0086】上記構成により、図18(A)に示すよう
に、ビット線信号BLのレベルが変化してから、NOT回
路120、122、124の各々における信号遅延時間
の合計t3 が経過するまでの間はハイレベルでその後に
ローレベルとなり、その後ハイレベルに戻るタイミング
制御信号SRが生成される。このタイミング制御信号SRを
用いた場合、図18(B)に示すように比較結果が「不
一致」のときにマッチ線の不要なチャージ、ディスチャ
ージが発生するが、アドレス出力回路68でタイミング
制御信号SRがハイレベルに戻った後に信号をラッチする
ようにすれば、動作上の問題が生ずることはない。
【0087】但し、消費電力等の点を考慮すると、図4
に示したように、タイミングコントローラ50に入力さ
れる、ビット線BLを駆動するための信号を遅延回路によ
って遅延させて書込みバッファ56に信号WT-SR として
入力する等により、タイミング制御信号SRがローレベル
(タイミング制御信号SR’ではハイレベル)の間に、新
たな検索データに応じてビット線対BL,BL'が駆動される
ことが望ましい。
【0088】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例に
ついて説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同
一の符号を付し、説明を省略する。図6に示すように、
本第2実施例に係るマッチ線コントローラ100Aで
は、図3に示したマッチ線コントローラ58に対し、N-
MOSFET60が連想メモリセル28のN-MOSFET42のソー
スと接地端との間に設けられている。
【0089】マッチ線コントローラ100Aでは、タイ
ミング制御信号SRがローレベルになりP-MOSFET62がオ
ンすると共にN-MOSFET60がオフすると、マッチ線のN
OT回路64の入力端とN-MOSFET60のドレインの間の
部分が電源電圧VDDにプルアップされる。そして、タイ
ミング制御信号SRがハイレベルになりP-MOSFET62がオ
フすると共にN-MOSFET60がオンすると、検索結果が
「一致」であればN-MOSFET42がオフされているので、
マッチ線のNOT回路64の入力端とN-MOSFET42のド
レインとの間の部分の電位はVDDに維持され、NOT回
路64から出力される信号がハイレベルとなる。また、
検索結果が「不一致」であればN-MOSFET42がオンされ
ているので、マッチ線全体が接地レベルまで低下され
る。このときP-MOSFET62はオフしているので、P-MOSF
ET62を介して電源から接地端へ貫通電流が流れること
が防止される。
【0090】なお、上述したマッチ線コントローラ10
0Aでは、各連想メモリセル28にN-MOSFET60を設け
る必要があるので、第1実施例のマッチ線コントローラ
58と比較して回路を構成する素子数が多くなり、集積
回路化する際の集積度は若干低下する。
【0091】また、マッチ線の電位が0〜VDDの間で変
化するので、第1実施例のマッチ線コントローラ58と
比較して消費電力が若干増加する。また、マッチ線には
N+1個の連想メモリのN-MOSFET60が接続されているの
で寄生容量が大きく、前回の比較結果が「不一致」で今
回の比較結果が一致となった場合のマッチ線の電位レベ
ルの上昇速度は低速となる。これを改善するためには、
P-MOSFET62のドレインと連想メモリセル28のN-MOSF
ET42のドレインとの間のマッチ線上(例えば図6に示
す点P1 の位置)に、常時オンするように接続されたMO
SFET(以下、これを電圧降下素子という)を配置するこ
とが好ましい。
【0092】これにより、電圧降下素子を境界としてマ
ッチ線の連想メモリセル28側の部分の電位は、電圧降
下素子がN-MOSFETの場合には(VDD−Vtn)〜0の間で
変化し、電圧降下素子がP-MOSFETの場合にはVDD〜−V
tpの間で変化することになり、電位の変化の振幅が小さ
くなるので、消費電力を低減することができる。またMO
SFETの内部抵抗により、MOSFETを境界としてマッチ線の
連想メモリセル28側の部分の寄生容量が、電圧降下素
子を境界としてNOT回路64側の部分からプルアップ
手段側の部分から見えなくなり、MOSFETを境界としてN
OT回路64側の部分のプルアップが速くなる。
【0093】また、上述した電圧降下素子に代えて一般
的な電気抵抗素子等を用いた場合には、前述の連想メモ
リセル28側の部分の電位の変化の振幅は小さくはなら
ないが、マッチ線のNOT回路64側の部分のプルアッ
プが速くなるという効果は得られる。
【0094】なお、図5の逆極性の連想メモリセル80
に接続されたマッチ線コントローラ88において、P-MO
SFET90をマッチ線コントローラ100AのN-MOSFET6
0と同様の位置に配置することも可能である(図7参
照)。すなわち、図7に示したマッチ線コントローラ1
00Bでは、P-MOSFET90を連想メモリセル80のP-MO
SFET86のソースと電源との間に設けている。
【0095】この構成においても、貫通電流を防止する
ことができる。また、常時オンするように接続されたMO
SFETをN-MOSFET92のドレインと連想メモリセル80の
P-MOSFET86のドレインとの間のマッチ線上(例えば図
7に示す点P2 の位置)に設ければ、MOSFETを境界とし
てマッチ線の連想メモリセル80側の第1部分の電位の
変化の振幅が小さくなり、消費電力を低減することがで
きる。
【0096】〔第3実施例〕次に本発明の第3実施例に
ついて説明する。なお、第1及び第2実施例と同一の部
分には同一の符号を付し、説明を省略する。図8に示す
ように、本第3実施例に係るマッチ線コントローラ10
2Aでは、図3に示したマッチ線コントローラ58に対
し、P-MOSFET62のゲートが接地されており、タイミン
グ制御信号SRはN-MOSFET60のゲートにのみ入力される
ようになっている。
【0097】マッチ線コントローラ102Aでは、P-MO
SFET62が常にオンしているので、N-MOSFET60を境界
としてマッチ線のNOT回路64側の第2部分の電位V
MATC HIは常にVDDにプルアップされている。そしてタイ
ミング制御信号SRがハイレベルとなりN-MOSFET60がオ
ンすると、連想メモリセル列の各連想メモリセル28の
N-MOSFET42が各々オフしていれば、N-MOSFET60を境
界としてマッチ線の連想メモリセル28側の電位V
MATCH は(VDD−Vtn)にプルアップされる。またN-MO
SFET60がオンしたときに、連想メモリセル列の何れか
の連想メモリセル28のN-MOSFET42がオンしていた場
合には、電位VMATCH 、VMATCHIは接地レベルまで低下
されるが、このときP-MOSFET62を介して貫通電流が流
れることになる。
【0098】このため、本第3実施例のタイミング制御
信号SR(図9参照)は、図4に示したタイミング制御信
号SRと比較して、連想メモリセル28が検索結果に応じ
てN-MOSFET42をオン又はオフしている期間内の一部の
期間にのみハイレベルとなっている点は同じであるが、
ハイレベルとなっている期間を短くしている。これによ
り貫通電流が流れる期間が短くなり、貫通電流により無
駄に消費される電力が低減される。また、電位VMATCH
は(VDD−Vtn)〜0の間で変化するので、従来と比較
して変化の振幅が小さく、この点からも消費電力が低減
される。
【0099】なお、前回の比較結果が「不一致」であっ
た場合には、N-MOSFET60がオンするときに電位V
MATCH が接地レベルにまで低下しているので、電位V
MATCH がプルアップされて安定した状態となるまでに多
少時間がかかる。このため、アドレス出力回路68によ
るマッチ線コントローラ102Aから出力された信号の
ラッチは、図9にも示すように、タイミング制御信号SR
がハイレベルとなってから所定時間経過した時点で行
う。図9では一例として、システムクロックCLOCK のパ
ルスの立ち下がりと同期してアドレス出力回路68でラ
ッチを行う例を示している。
【0100】なお、図5の逆極性の連想メモリセル80
に接続されたマッチ線コントローラ88において、上記
と同様に、N-MOSFET92を常にオン状態とし、タイミン
グ制御信号SR’をP-MOSFET90のゲートのみに入力する
ようにしてマッチ線コントローラ102Bを構成しても
よい(図10参照)。タイミング制御信号SR’として
は、図9に示したタイミング制御信号SRを反転した信号
を用いることができる。この構成においても、貫通電流
が流れている期間を短くすることができ、貫通電流によ
り無駄に消費される電力を低減することができる。
【0101】また、図8に示した回路において、N-MOSF
ET60を連想メモリセル28のソースと接地端との間に
設けるようにしてもよい(図11参照)。また同様に、
図10に示した回路において、P-MOSFET90を連想メモ
リセル80のP-MOSFET86のソースと電源との間に設け
るようにしてもよい(図12参照)。この場合にも貫通
電流が流れている期間を短くすることができ、貫通電流
により無駄に消費される電力を低減することができる。
【0102】なお、図11、12に示した回路では、電
位VMATCH がVDD〜0の間で変化するので振幅が大きい
が、図11の点P1 、図12の点P2 の位置等に電圧降
下素子を設ければ、この電圧降下素子を境界として連想
メモリセル28側の電位VMA TCH の振幅を小さくするこ
とができ、消費電力が低減される。更に電圧降下素子の
内部抵抗により電位VMATCHIの変化速度が電位VMATCH
の変化速度よりも高速となるので好ましい。
【0103】〔第4実施例〕次に本発明の第4実施例を
説明する。なお、第1〜第3実施例と同一の部分には同
一の符号を付し、説明を省略する。図13に示すよう
に、本第4実施例に係るマッチ線コントローラ106A
では、図3に示したマッチ線コントローラ58に対しN-
MOSFET60及びP-MOSFET66が省略されており、タイミ
ング制御信号SRはP-MOSFET62のゲートにのみ入力され
るようになっている。
【0104】本第4実施例に係るマッチ線コントローラ
106Aでは、マッチ線の電位VMA TCH は、タイミング
制御信号SRがローレベルとなりP-MOSFET62がオンした
ときに、連想メモリセル列における比較結果に応じたレ
ベルに変化する。すなわち、連想メモリセル列における
比較結果が「一致」でありN-MOSFET42がオフしていた
場合には、P-MOSFET62がオンされるとVMATCH の電位
が電源電圧VDDまで上昇される。また連想メモリセル列
における比較結果が「不一致」であり何れかの連想メモ
リセル28のN-MOSFET42がオンしていた場合には、電
位VMATCH は接地レベルまで低下されるが、このときP-
MOSFET62を介して貫通電流が流れることになる。
【0105】このため、本第4実施例では先に説明した
第3実施例のタイミング制御信号SR(図9参照)を反転
した信号を用い、ローレベルとなっている期間(P-MOSF
ET62がオンしている期間)を短くしている(図14参
照)。これにより貫通電流が流れる期間が短くなり、貫
通電流により無駄に消費される電力が低減される。
【0106】なお、前回の比較結果が「不一致」であっ
た場合には、P-MOSFET62がオンするときに電位V
MATCH が接地レベルにまで低下しているので、電位V
MATCH がプルアップされて安定した状態となるまでに多
少時間がかかる。このため、アドレス出力回路68によ
るマッチ線コントローラ106Aから出力された信号の
ラッチは、図14にも示すように、タイミング制御信号
SRがローレベルとなってから所定時間経過した時点で行
う。図14では一例として、システムクロックCLOCKの
パルスの立ち下がりと同期してアドレス出力回路68で
ラッチを行う例を示している。
【0107】なお、図5の逆極性の連想メモリセル80
に接続されたマッチ線コントローラ88において、上記
と同様に、P-MOSFET90及びN-MOSFET96を省略し、タ
イミング制御信号SR’をN-MOSFET92のゲートにのみ入
力するようにしてマッチ線コントローラ106Bを構成
してもよい(図15参照)。なお、タイミング制御信号
SR’としては、図14に示したタイミング制御信号SRを
反転した信号を用いることができる。この構成において
も、貫通電流が流れている期間を短くすることができ、
貫通電流により無駄に消費される電力を低減することが
できる。
【0108】また、図13、14に示した回路では、電
位VMATCH がVDD〜0の間で変化するので振幅が大きい
が、図13に示した回路ではP-MOSFET62のドレインと
連想メモリ28のN-MOSFET42のドレインとの間に、図
14に示した回路ではN-MOSFET92のドレインと連想メ
モリ28のP-MOSFET86のドレインとの間に、電圧降下
素子を設けることが好ましい。一例として、図13の回
路の上述した位置に抵抗素子として常時オンしているN-
MOSFET60を設けたマッチ線コントローラ108Aを図
16に示し、図14の回路の上述した位置に抵抗素子と
して常時オンしているP-MOSFET90を設けたマッチ線コ
ントローラ108Bを図17に示す。上記により、V
MATCH の振幅が小さくなるので消費電力が低減されると
共に、電位VMATCHIの変化速度が電位VMATCH の変化速
度よりも高速となる。
【0109】〔実験結果の説明〕次に、従来の回路(図
24参照)及び図3に示したマッチ線コントローラ58
を用いて検索動作におけるマッチ線の電位の推移、マッ
チ線を流れる電流の推移をシミュレーションする実験を
行った結果について説明する。
【0110】従来の回路に対し、図19は電源電圧を3.
6V、周囲温度を0℃、プロセスパラメータ(回路を構成
する各トランジスタのばらつきを表すパラメータ)を最
良とした最良条件、図20は電源電圧を3.0V、周囲温度
を 100℃、プロセスパラメータを最悪とした最悪条件の
ときの、ビット線電位の変化に対するマッチ線の電位V
MATCH 及びNOT回路202から出力される信号の電圧
レベルの変化Vを示している。なお、図19及び図20
では、ビット線対を介して入力された検索データに対
し、比較結果が「不一致」「一致」「不一致」と推移し
たものと仮定している。
【0111】図19より明らかなように、従来方式では
比較結果が「一致」から「不一致」に変化したときのマ
ッチ線電位VMATCH の変化速度は比較的速いが、比較結
果が「不一致」から「一致」となったときのマッチ線電
位VMATCH は、最良条件であっても緩やかである。これ
は、比較結果が「不一致」となったときに流れる貫通電
流をある程度抑制するために、P-MOSFET204の内部抵
抗をある程度大きくしているためである。この現象は図
20に示した最悪条件では更に顕著となり、V MATCH
小さな傾きで徐々に増加している。これに伴い、NOT
回路202の出力信号のレベルの反転する時期もかなり
遅くなっている。これは、従来の回路では、製造誤差や
周囲環境の変化等を考慮すると、比較動作の周期をあま
り短くすることができず、検索動作を高速で行うことが
できないことを意味している。
【0112】これに対し、同じ条件で本発明に係る図3
の回路に対しシミュレーションを行った結果を図21、
22に示す。図21に示すように、本発明に係る回路で
は、タイミング制御信号SRがローレベルになると同時
に、コントローラ側のマッチ線電位VMATCHIが急峻に立
ち上がって電源電圧VDDに達しており、これに伴いNO
T回路64から出力される信号も瞬時に反転している。
これは、図22に示す最悪ケースにおいてもほぼ同様で
ある。なお、このときにはNOT回路64から出力され
る信号のレベルは比較結果と無関係であるが、電位V
MATCHIの変化が速いのでタイミング制御信号SRをローレ
ベルとしている期間を短くし、比較結果を早期にNOT
回路64から出力される信号のレベルに反映させる可能
である。これにより、結果的に従来方式よりも検索動作
を非常に高速で行うことができる。
【0113】タイミング制御信号SRがハイレベルに戻
り、N-MOSFET60がオンするとマッチ線の連想メモリセ
ル28側の部分にチャージが分配され、コントローラ側
のマッチ線電位VMATCHIは一旦落ち込むが、NOT回路
64及びP-MOSFET66から成るハーフラッチによってレ
ベルが補正され、元のレベル迄回復されていることが明
らかである。また、N-MOSFET60がオンしても連想メモ
リ側のマッチ線電位VMA TCH はVDD−Vtn(VtnはN-MO
SFET60による電圧降下分)以上は上昇しておらず、マ
ッチ線電位VMATCH の変化の振幅が小さく抑えられてい
るので、これにより消費電力が低減されることが理解で
きる。
【0114】また、図23の(A)は前記と同じ最良条
件、(B)には前記と同じ最悪条件のときにマッチ線を
流れる電流を示している。図23より明らかなように、
比較結果が「不一致」となったときにマッチ線を流れる
放電電流の大きさは従来方式、本発明に係る回路共に同
じである。しかしながら、本発明に係る回路では「不一
致」の際の放電電流以外はマッチ線を電流が流れないの
に対し、従来方式では放電した後も定常的に貫通電流が
流れている。この貫通電流の大きさは、本願発明者が行
ったシミュレーションによればマッチ線1本当たり 300
μA程度であるが、連想メモリセルアレイには多数本の
マッチ線が設けられているので、連想メモリセルアレイ
全体では膨大な電流となる。本発明ではこの貫通電流を
阻止できるので、消費電力が大幅に低減されることが明
らかである。
【0115】なお、上記では各種スイッチング手段とし
てMOSFETを用いた場合を例に説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、バイポーラトランジスタや
FET等のスイッチング素子を適用することができる。
【0116】
【発明の効果】本発明は、マッチ線のスイッチング素子
を挟んで接地端の反対側の部分と電源との間に第1のス
イッチング手段を設け、第1のスイッチング手段を、連
想メモリが比較結果に応じてスイッチング素子をオン又
はオフしている期間又は比較前の準備期間内の一部の期
間オンさせるようにしたので、貫通電流が流れている期
間が短くなり、消費電力を低減できる、という効果が得
られる。
【0117】また本発明は、スイッチング素子を挟んで
接地端の反対側にマッチ線をプルアップするプルアップ
手段を設けると共に、プルアップ手段と接地端との間の
マッチ線上に第2のスイッチング手段と設け、第2のス
イッチング手段を、連想メモリが比較結果に応じてスイ
ッチング素子をオン又はオフしている期間内の一部の期
間オンさせるようにしたので、貫通電流が流れている期
間が短くなり、消費電力を低減できる、という効果が得
られる。
【0118】また、上記において、プルアップ手段を、
マッチ線のスイッチング素子を挟んで接地端の反対側の
部分と電源との間に設けられた第1のスイッチング手段
と、第1のスイッチング手段を、前記第2のスイッチン
グ手段がオンされる前の所定期間オンさせる第1の制御
手段と、で構成すれば、貫通電流を完全に抑制すること
ができ、更に消費電力を低減できる、という効果が得ら
れる。
【0119】また、プルアップ手段と連想メモリのスイ
ッチング素子との間のマッチ線上に抵抗素子を設けれ
ば、該抵抗素子を境界としてプルアップ手段側の電位の
変化を高速とすることができる、という効果が得られ
る。
【0120】また、上記において、第3の制御手段によ
り、第1のスイッチング手段をオンさせると共に第2の
スイッチング手段をオフさせた後に、連想メモリが比較
結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている
期間内に第1のスイッチング手段をオフさせると共に第
2のスイッチング手段をオンさせ、スイッチング素子が
オフしている状態で第2のスイッチング手段がオンした
際のマッチ線の電位の低下を補正するレベル補正手段を
設ければ、貫通電流を完全に抑制することができ、消費
電力を低減できると共に、連想メモリのスイッチング素
子がオフしている状態で第2のスイッチング手段をオン
した際の出力信号の電圧レベルを一定とすることができ
る、という効果が得られる。
【0121】また、第2のスイッチング手段をMOSF
ETで構成し、プルアップ手段とスイッチング素子との
間のマッチ線上に設ければ、検索結果としての電位の変
化の振幅が小さくなることなく、抵抗素子と接地端との
間の部分の電位の変化の振幅のみを小さくすることがで
き、連想メモリのスイッチング素子による消費電力を低
減できる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロコンピュータの概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】検索装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】連想メモリセル及び第1実施例に係るマッチ線
コントローラを示す回路図である。
【図4】(A)は信号生成回路の一例を示す回路図、
(B)はタイミング制御信号、マッチ線電位VMATCHI
の変化を示すタイミングチャートである。
【図5】逆極性の連想メモリセル及びこの連想メモリセ
ルに接続されるマッチ線コントローラの一例を示す回路
図である。
【図6】第2実施例に係るマッチ線コントローラを示す
回路図である。
【図7】逆極性の連想メモリセルに接続されるマッチ線
コントローラの他の例を示す回路図である。
【図8】第3実施例に係るマッチ線コントローラを示す
回路図である。
【図9】図8の回路におけるタイミング制御信号、マッ
チ線電位VMATCHIの変化、信号のラッチタイミング等を
示すタイミングチャートである。
【図10】逆極性の連想メモリセルに接続されるマッチ
線コントローラの他の例を示す回路図である。
【図11】マッチ線コントローラの他の例を示す回路図
である。
【図12】逆極性の連想メモリセルに接続されるマッチ
線コントローラの他の例を示す回路図である。
【図13】第4実施例に係るマッチ線コントローラを示
す回路図である。
【図14】図13の回路におけるタイミング制御信号、
マッチ線電位VMATCHIの変化、信号のラッチタイミング
等を示すタイミングチャートである。
【図15】逆極性の連想メモリセルに接続されるマッチ
線コントローラの他の例を示す回路図である。
【図16】図13の回路に抵抗素子としてN-MOSFETを設
けた回路を示す回路図である。
【図17】図13の回路に抵抗素子としてP-MOSFETを設
けた回路を示す回路図である。
【図18】(A)は信号生成回路の一例を示す回路図、
(B)はタイミング制御信号、マッチ線電位VMATCHI
の変化を示すタイミングチャートである。
【図19】従来方式において最良条件のときのマッチ線
電位VMATCH 、出力信号の電圧レベルVをシミュレーシ
ョンした結果を示す線図である。
【図20】従来方式において最悪条件のときのマッチ線
電位VMATCH 、出力信号の電圧レベルVをシミュレーシ
ョンした結果を示す線図である。
【図21】図3の回路において最良条件のときのマッチ
線電位VMATCH MATCHI、出力信号の電圧レベルVをシ
ミュレーションした結果を示す線図である。
【図22】図3の回路において最悪条件のときのマッチ
線電位VMATCH MATCHI、出力信号の電圧レベルVをシ
ミュレーションした結果を示す線図である。
【図23】従来方式及び図3の回路において、(A)は
最良条件、(B)は最悪条件のときにマッチ線を流れる
電流をシミュレーションした結果を示す線図である。
【図24】従来のマッチ線コントローラの構成を示す回
路図である。
【符号の説明】
28 連想メモリセル 42 N-MOSFET 50 タイミングコントローラ 50A 信号生成回路 58 マッチ線コントローラ 60 N-MOSFET 62 P-MOSFET 64 NOT回路 66 P-MOSFET 80 連想メモリセル 86 P-MOSFET 88 マッチ線コントローラ 90 P-MOSFET 92 N-MOSFET 94 NOT回路 96 N-MOSFET 100 マッチ線コントローラ 102 マッチ線コントローラ 104 マッチ線コントローラ 106 マッチ線コントローラ 108 マッチ線コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 証 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研 究所内 (56)参考文献 特開 昭63−188893(JP,A) 特開 昭63−308796(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 15/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
    と接地端との間に設けられたスイッチング素子と、を備
    え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
    と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
    タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
    はオンさせる連想メモリに接続される連想メモリの制御
    回路であって、 前記スイッチング素子を挟んで前記接地端の反対側に設
    けられ前記マッチ線をプルアップするプルアップ手段
    と、 前記プルアップ手段と接地端との間のマッチ線上に設け
    られた第2のスイッチング手段と、 前記第2のスイッチング手段を、前記連想メモリが比較
    結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている
    期間内の一部の期間オンさせる第2の制御手段と、 を備えたことを特徴とする連想メモリの制御回路。
  2. 【請求項2】 前記プルアップ手段は、 前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで前記接地
    端の反対側の部分と電源との間に設けられた第1のスイ
    ッチング手段と、 前記第1のスイッチング手段を、前記第2のスイッチン
    グ手段がオンされる前の所定期間オンさせる第1の制御
    手段と、 を備えていることを特徴とする請求項1記載の連想メモ
    リの制御回路。
  3. 【請求項3】 前記第2のスイッチング手段をMOSF
    ETで構成し、前記プルアップ手段と前記スイッチング
    素子との間のマッチ線上に設けた、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の連想メモリの制
    御回路。
  4. 【請求項4】 記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
    と接地端との間に設けられたスイッチング素子と、を備
    え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
    と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
    タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
    はオンさせる連想メモリに接続される連想メモリの制御
    回路であって、 前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで前記接地
    端の反対側の部分と電源との間に設けられた第1のスイ
    ッチング手段を備えたプルアップ手段と、 前記プルアップ手段と前記スイッチング素子との間のマ
    ッチ線上に設けられた第2のスイッチング手段と、 前記第1のスイッチング手段をオンさせると共に前記第
    2のスイッチング手段をオフさせた後に、前記連想メモ
    リが比較結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフ
    している期間内に第1のスイッチング手段をオフさせる
    と共に第2のスイッチング手段をオンさせる第3の制御
    手段と、 スイッチング素子がオフしている状態で第2のスイッチ
    ング手段がオンした際のマッチ線の電位の低下を補正す
    るレベル補正手段と、 を備えたことを特徴とする連想メモリの制御回路。
  5. 【請求項5】 前記第2のスイッチング手段をMOSF
    ETで構成したことを特徴とする請求項4記載の連想メ
    モリの制御回路。
  6. 【請求項6】 記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
    と電源との間に設けられたスイッチング素子と、を備
    え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
    と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
    タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
    はオンさせる連想メモリに接続される連想メモリの制御
    回路であって、 前記スイッチング素子を挟んで電源の反対側に設けられ
    前記マッチ線をプルダウンするプルダウン手段と、 前記プルダウン手段と前記電源との間のマッチ線上に設
    けられた第2のスイッチング手段と、 前記第2のスイッチング手段を、前記連想メモリが比較
    結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている
    期間内の一部の期間オンさせる第2の制御手段と、 を備えたことを特徴とする連想メモリの制御回路。
  7. 【請求項7】 記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
    と電源との間に設けられたスイッチング素子と、を備
    え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
    と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
    タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
    はオンさせる連想メモリに接続される連想メモリの制御
    回路であって、 前記マッチ線の前記スイッチング素子を挟んで電源の反
    対側の部分と電源接地端との間に設けられた第1のスイ
    ッチング手段を備えたプルダウン手段と、 前記プルダウン手段と前記スイッチング素子との間に設
    けられた第2のスイッチング手段と、 第1のスイッチング手段をオンさせると共に第2のスイ
    ッチング手段をオフさせた後に、前記連想メモリが比較
    結果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている
    期間内に第1のスイッチング手段をオフさせると共に第
    2のスイッチング手段をオンさせる第3の制御手段と、 スイッチング素子がオフしている状態で前記第2のスイ
    ッチング手段がオンした際のマッチ線の電位の上昇を補
    正するレベル補正手段と、 を備えたことを特徴とする連想メモリの制御回路。
  8. 【請求項8】 記憶素子と、データ入力端と、マッチ線
    と接地端との間に設けられたスイッチング素子と、を備
    え、前記データ入力端を介して比較データが入力される
    と、該比較データと前記記憶素子に記憶されているデー
    タとの比較結果に応じて前記スイッチング素子をオフ又
    はオンさせる連想メモリと、 前記スイッチング素子を挟んで前記接地端の反対側に設
    けられ前記マッチ線をプルアップするプルアップ手段
    と、 前記プルアップ手段と接地端との間のマッチ線上に設け
    られた第2のスイッチング手段と、 前記第2のスイッチング手段を前記連想メモリが比較結
    果に応じてスイッチング素子をオン又はオフしている期
    間内の一部の期間オンさせる第2の制御手段と、 を含む連想メモリ装置。
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