JP3117291U - テンション導入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高所作業における手間、労力及び危険を低減すると共に、単位フレーム当たりの作業時間を削減し、ラーメン構造物全体にプリテンションを導入するのに必要な日数を短くすることが出来る。
【解決手段】接地板11に固定した支持枠111にジャッキ12を嵌入して垂直支持し、このジャッキ12から上方へ押し出されるピストンに押上ポスト13を接続して、この押上ポスト13を延在方向に突き上げるようにしてなり、対となる支柱から延びる斜梁を頂点で突き合わせた単位フレームから構成されるラーメン構造物の前記頂点を突き上げた押上ポスト13上端で直接又は間接に押し上げ、この頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で各支柱を拘束して、山形ラーメン構造物における各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入するテンション導入装置1である。
【選択図】図1

Description

本考案は、対となる支柱から延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで構成される複数の単位フレームから構成されるラーメン構造物にプリテンション(又はプリストレス)を導入するテンション導入装置(又はストレス導入装置)に関する。
大型空間を有する建築構造物として、ラーメン構造物が用いられる。具体的には、特許文献1に見られる山形ラーメン構造物や、特許文献2に見られる片流れラーメン構造物のように、対となる支柱から延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで構成される複数の単位フレームから構成されるラーメン構造物を例示できる。こうしたラーメン構造物では、単位フレームを構成する支柱及び斜梁に加わる応力又はモーメントを小さくし、要求される鋼材の仕様を抑える目的から、対となる支柱に内向きのプリテンションを導入することがある。
プリテンションを導入するラーメン構造物は、対となる支柱に内向きのプリテンションを加えた状態で、例えば前記両支柱間に水平引張材(タイバー)を架設することにより、対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する。また特許文献3に見られる山形ラーメン構造物では、傾斜引張材を仮締めして対となる支柱に内向きのプリテンションを加えた状態で、傾斜引張材を本締めすることにより、対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する。こうしたプリテンションは、例えば特許文献3に見られるテンション導入装置を用いて導入される。
特許文献3のテンション導入装置(テンション発生装置)は、ラーメン構造の単位フレームを構成する支柱の各柱頭付近それぞれから延ばした引張補助材を接続する掛止部と、この掛止部から一定距離離れた位置に配した移動部との間に軌道を架設して構成された対称構造の左対向体と右対向体とが、互いの軌道を相手方の移動部に挿通させ、対向関係となる移動部間に伸縮部を架設した構成である。このテンション導入装置は、支柱の柱頭間に架け渡して内向きに引っ張り、支柱に直接内向きのプリテンションを加える。
特許第2731359号公報 特許第3483463号公報 特許第3136095号公報
特許文献3のテンション導入装置は、実際の仕様に当たり、次のような様々な問題があった。まず、特許文献3のテンション導入装置は、支柱を内向きに引っ張る応力に耐える強度を備えるため、どうしても重量物(200kg程度)となる。このため、このテンション導入装置を支柱の柱頭付近(高さ6m〜8m)まで吊り上げるには5tクレーン車が必要になるほか、吊り上げて降ろす段階のほか、支柱を内向きに引っ張る高所作業の間、落下の危険がつきまとっていた。
また、特許文献3のテンション導入装置によれば、どうしても高所作業が増えざるを得ず、この高所作業に複数人(6人程度)の作業者が必要となり、これら作業者に高所作業をさせるには2台の高所作業車が必要になっていた。こうしたことから、特許文献3のテンション導入装置をクレーンで吊り上げて複数人に高所作業させ、プリテンション導入後、再びテンション導入装置を地上に降ろす手順を踏むと、プリテンションを導入できる単位フレームの数は1日当たり1組となり、5〜6組の単位フレームを有する通常のラーメン構造物全体にプリテンションを導入するには、1週間程度かかってしまっていた。
このほか、特許文献3のテンション導入装置は重量物であるために、保管場所も倉庫等に専用個所を設けなければならず、またこの保管場所から施行現場への搬送には4tトラックが必要になるなど、プリテンションを導入する作業前準備や作業後の撤収にも手間、労力及び時間を要していた。この結果、特許文献3のテンション導入装置を用いたプリテンションの導入には、上記5〜6組の単位フレームを有する通常のラーメン構造物全体にプリテンションを導入する費用は、100万円弱に達していた。
このように、従来のテンション導入装置は、手間、労力及び危険を伴う高所作業が多く、多数の作業者及び高所作業車のほか、クレーンも必要となり、施工費用を高くしていた。しかも単位フレーム当たりの作業時間が長く、通常5〜6組の単位フレームからなるラーメン構造物全体にプリテンションを導入するには1週間もかかっていた。そこで、高所作業における手間、労力及び危険を低減すると共に、単位フレーム当たりの作業時間を削減し、通常5〜6組の単位フレームからなるラーメン構造物全体にプリテンションを導入するのに必要な日数を短くするため、プリテンションの導入態様を見直し、新たなテンション導入装置を開発するため、検討した。
検討の結果開発したものが、接地板に固定した支持枠にジャッキを嵌入して垂直支持し、このジャッキから上方へ押し出されるピストンに押上ポストを接続して、この押上ポストを延在方向に突き上げるようにしてなり、対となる支柱から延びる斜梁を頂点で突き合わせた単位フレームから構成されるラーメン構造物の前記頂点を突き上げた押上ポスト上端で直接又は間接に押し上げ、この頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で各支柱を拘束して、山形ラーメン構造物における各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入させるテンション導入装置である。接地板はジャッキの水平基礎面を形成する。ジャッキは、ラーメン構造物の頂点を、押上ポストの突き上げを介して直接又は間接に押し上げる。押上ポストは、ラーメン構造物の頂点とジャッキとを結び、ジャッキによる突き上げの力を前記頂点に伝達する媒介部材(アダプタ)である。
ここで、「頂点を突き上げた押上ポスト上端で直接又は間接に押し上げ」るとは、対となる支柱から延びる斜梁を頂点で突き合わせたラーメン構造物では押上ポスト上端を頂点に直接当接して突き上げることを、また斜梁を突き合わせた頂点から降ろした圧縮材と、この圧縮材下端と斜梁上との点とを傾斜引張材で結んだラーメン構造物では押上ポスト上端を圧縮材下端に当接させ、前記圧縮材を介して頂点を間接に突き上げることを意味する。いずれにしろ、ラーメン構造物の頂点を押し上げることにより、頂点を構成する斜梁を変位させ、この斜梁の変位により支柱に内向きのプリテンションを発生させる。以下では、ラーメン構造物の頂点を押上ポスト上端により直接押し上げる場合を例に説明する。
ラーメン構造物の頂点を押し上げると、ジャッキに反力が加わり、ピストンを前記頂点に向かって突き上げるために必要なシリンダの略垂直姿勢が崩される虞がある。そこで、ジャッキは、ターンバックルを介装したチェーンにより、地上に打ち込んだアンカー杭と連結する掛止部をシリンダに設けておくとよい。この掛止部を設けたジャッキを備えるテンション導入装置は、接地板周囲の地上に打ち込んだアンカー杭とジャッキとをチェーンで連結し、ターンバックルにより前記チェーンを緊張状態にすることにより、ジャッキを略垂直姿勢に保持する。掛止部は、シリンダに固着してもよいし、着脱自在に取り付けてもよい。
押上ポストは、高さ調整及び再利用の観点から、ボルト孔を設けた接続フランジを上端及び下端に固着した鋼管である単位ポストを上下方向に接続して構成するとよい。上限段の単位ポスト相互は、接面させた互いの接続フランジのボルト孔を連通させ、このボルト孔に挿通したボルトにナットを締め付けて接続できる。
また、最下段の単位ポストとピストン上端とは前記最下段の単位ポスト下端に設けた雌ねじキャップをピストン上端の雄ねじ部に螺着して接続することで、押上ポスト及びピストンを一体化できる。この場合、押上ポストは複数の単位ポストを接続して構成されているので、ジャッキのピストン上端からラーメン構造物の頂点に対する高さの調整ができる。単位ポストは長短様々あってもよいが、同じ長さの単位ポストを接続し、ラーメン構造物の頂点に達する最上段の単位ポストを端数長さに合わせて切断すると、前記高さの調整が容易になる。切断した単位ポストは、端数長さ部位を溶接等で接続して再利用できる。
本考案は、特許文献3に見られるテンション導入装置に代えて用いることにより、ラーメン構造物にプリテンションを導入するに際し、高所作業における手間、労力及び危険を低減すると共に、単位フレーム当たりの作業時間を削減し、ラーメン構造物全体にプリテンションを導入するのに必要な日数を短くすることができる。具体的には、通常5〜6組の単位フレームからなるラーメン構造物にプリテンションを導入する場合、費用は15万円程度、日数は1日で済むようになる。
本考案のテンション導入装置は、大きくジャッキ及び押上ポストで構成されていると見ることができ、使用時以外は個々に分離でき、収納スペースが少なくて済む。また、いずれも作業車による運搬が可能な程度に軽く、普通自動車のトランク又は後部座席でも運搬可能であることから、施工の準備及び撤去に要する手間、労力及び費用も低減又は削減できる。このように、本考案のテンション導入装置は、ラーメン構造物にプリテンションを導入する作業全体にわたる手間、労力及び費用を低減又は削減する効果を有する。
また、本考案のテンション導入装置を用いれば、例えば特許文献1に見られる山形ラーメン構造物や、特許文献2に見られる片流れラーメン構造物を2階建又は3階建の最上階に建設して、プリテンションを容易に導入できる。前記2階建又は3階建のラーメン構造物では、頂点又は圧縮材下方に大梁又は小梁等が張られているため、特許文献3のテンション導入装置を吊り上げてプリテンションを導入することが困難であった。しかし、本考案のテンション導入装置は、吊り上げる必要がないため、頂点又は圧縮材下方に空間さえあれば使用可能である。このほか、本考案のテンション導入装置を用いれば、外壁等を壊すことなく、既存のラーメン構造物にもプリテンションを導入可能となる。このように、本考案のテンション導入装置は、様々なラーメン構造物に対してプリテンションの導入を可能にする効果がある。
以下、本考案の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本考案に基づくテンション導入装置1の一例を表す斜視図、図2は押上ポスト13を構成する最下段の単位ポスト131とジャッキ12のピストン上端との接続関係を表す部分斜視図、図3〜図6は本例のテンション導入装置1を用いた山形ラーメン構造物の単位フレーム2へのテンション導入作業を表す正面図であり、図3は圧縮材23及び傾斜引張材24,24の仮締め段階、図4はテンション導入装置1の設置段階、図5はテンション導入装置1によるプリテンション導入段階、そして図6はテンション導入装置1の撤去段階をそれぞれ表している。説明の便宜上、図3〜図6はターンバックル145の図示を省略している。
本考案のテンション導入装置1は、図1に見られるように、地面に接地する略正方形の接地板11と、この接地板11上に固定した扁平な円形鋼管からなる支持枠111と、この支持枠111にベース122を嵌入して垂直支持する油圧駆動のジャッキ12と、このジャッキ12から上方へ押し出されるピストン(図示略)に接続する押上ポスト13とから構成される。本例の接地板11は、地面に接する下層のベニヤ板113と、支持枠111を溶接により固着する上層の鋼板112との積層構造である。この場合、必要に応じて、ベニヤ板113と鋼板112との間に支持台(図示略)を介装し、地面に対してジャッキ12を嵩上げしてもよい。
本例のジャッキ12は、ピストンを内挿するシリンダ121の上端開口に掛止部を着脱自在に取り付けている。本例の掛止部は、前記シリンダ121の上端開口に嵌合する嵌合リング124と、この嵌合リングの周方向等間隔に溶接した4つの掛止リング125とからなる。これにより、ジャッキ12は、地上に打ち込んだアンカー杭143と前記掛止リング125とを、ターンバックル145を介装するチェーン144で結び、ターンバックル145によりチェーン144を緊張状態にして、ジャッキ12の略垂直姿勢を安定に保持する。前記チェーン144が、ジャッキ12に対するトラ綱又は支線となる。上記支持台は、チェーン144を架設する際における掛止リング125の高さを確保するため、ジャッキ12を嵩上げする働きを有する。
押上ポスト13は、図2に見られるように、ボルト孔133を設けた接続フランジ132を上端及び下端に固着した円形鋼管である単位ポスト131を複数接続して構成する。単位ポスト131の長さは自由であるが、取り扱いを容易にしながら、接続する単位ポスト131の数を減らす観点から、およそ1m前後を目安にするとよい。各接続フランジ132は円盤形状で、円形鋼管の上端面又は下端面に接面させ、隅肉溶接により各円形鋼管に固着する。上下段の単位ポスト131相互は、接面させた互いの接続フランジ132のボルト孔133,133を連通させ、このボルト孔133,133に挿通したボルト141にナット142を締め付けて接続する。これにより、作業後は前記ボルト141及びナット142を弛めて取り外せば、押上ポスト13は複数の単位ポスト131に分解して、再利用できる。このほか、押上ポストは、互いの上端及び下端を嵌合する複数の単位ポストで構成してもよい。
ジャッキ12は、ピストン上端に雄ねじ部123(図2参照)を設けている。本例のテンション導入装置1は、押上ポスト13の最下段を構成する単位ポスト131下端に固着した接続フランジ132下面に雌ねじキャップ134を溶接により固着し、この雌ねじキャップ134を前記ピストン上端の雄ねじ部123に螺合して、押上ポスト13とピストンとを接続する。これにより、押上ポスト13は、ピストンと一体化され、斜梁22,22を突き合わせた頂点223又は圧縮材23下端を確実に突き上げることができる。本例は、最下段の単位ポスト131は他と同じものを用いているため、雌ねじキャップ134を固着する接続フランジ132にもボルト孔133を設けているが、このボルト孔133やフランジ部位は特に必要がないため、例えば最下段の単位ポスト131下端に直接雌ねじキャップを取り付けてもよい。
次に、本考案のテンション導入装置1を用いたプリテンションの導入手順について説明する。本例は、頂点223から降ろした圧縮材23下端と斜梁22,22上の点とを傾斜引張材24,24で結んだ鋼製の山形ラーメン構造物の単位フレーム2にプリテンションを導入する例である。
まず、支柱21,21の柱頭から延びる斜梁22,22を頂点223で突き合わせた単位フレーム2の前記頂点223から圧縮材23を降ろし、この圧縮材23下端と斜梁22,22上の点とを結ぶ傾斜引張材24,24を、圧縮材23下端の中央ガセット231と斜梁22,22上の左ガセット221及び右ガセット222に仮締めする。単位フレーム2は、地上に寝かせた状態で圧縮材23を取り付け、そして傾斜引張材24,24を仮締めした後、図3に見られるように、引き起こすとよい。すなわち、山形ラーメン構造物の各単位フレーム2の組み付けは、地上作業となる。圧縮材23下端の中央ガセット231には、押上ポスト13を当接させる突当板232を固着しておくとよい。
傾斜引張材24,24を仮締めした各単位フレーム2を立設した後、図4に見られるように、プリテンションを導入する単位フレーム2の圧縮材23下方で、本例のテンション導入装置1を組み立てる。具体的には、圧縮材23下方に接地板11を載置し、この接地板11上の支持枠111内にジャッキ12のベース122(図1参照)を嵌入した後、接地板11の周囲の地面に打ち込んだアンカー杭143と、ジャッキ12のシリンダケースに設けた掛止リング125とを、ターンバックル145(図1参照)を介装したチェーン144で結び、ターンバックル145によりチェーン144を締めて緊張状態にし、ジャッキ12を位置固定する。
押上ポスト13は、ピストン上端から圧縮材23下端の中央ガセット231に固着した突当板232との高さに合わせて、必要数の単位ポスト131を接続する。単位ポスト131の長さに満たない端数高さは、最上段の単位ポスト131を切断して調整する。本例は、圧縮材23下端の中央ガセット231に突当板232を固着しているので、単位ポスト131の切断端を前記突当板232に当接させて中央ガセット231が破損することを防止できると共に、前記切断端による安定かつ確実な圧縮材23の押上を可能にしている。高さ調整を終えた押上ポスト13は、最下段の単位ポスト131下端に固着した接続フランジ132の雌ねじキャップ134を、ジャッキ12のピストン上端の雄ねじ部123に螺着する。そして、高所作業により、押上ポスト13の最上段の単位ポスト131上端を、突当板232に当接させる。
テンション導入装置1の組み立てを終えれば、図5に見られるように、ジャッキ12のピストンにより押上ポスト13を突き上げて、圧縮材23を介して単位フレーム2の頂点223を上方へ押し上げ、この頂点223の押し上げにより変位する斜梁22,22を介して支柱21,21にプリテンションを導入する。ここで、ジャッキ12により加えられる上向きの力は、設計荷重+押上ポスト13の自重分である。そして、このジャッキ12の押し上げによるプリテンション導入状態で、高所作業により、中央ガセット231、左ガセット221及び右ガセット222に対して傾斜引張材24,24を本締めすれば、単位フレーム2にはジャッキ12により加えられた応力が、プリテンションとして残存する。
こうしてプリテンションを導入して傾斜引張材24,24の本締めを終え、図6に見られるように、上述とは逆の手順でテンション導入装置1を解体すれば、単位フレーム2へのプリテンション導入が終了する。このテンション導入装置1の解体は、すべて地上作業とすることができる。このように、本考案のテンション導入装置1を用いた場合、高所作業は押上ポスト13を圧縮材23下端に当接させたり、傾斜引張材24,24の本締めする際のみとなり、大半を地上作業とすることができる。この結果、例えば地上作業では作業者1人とし、高所作業車は1台のみで済み、単位フレーム当たりの作業時間は約1.5時間程度、通常5〜6組の単位フレームからなるラーメン構造物全体にプリテンションを導入する場合でも1日で全作業を終えて、費用も15万円程度に抑えることができる。
図7は本例のテンション導入装置1を用いた片流れラーメン構造物へのテンション導入作業におけるプリテンション導入段階を表す図5相当正面図である。説明の便宜上、図7はターンバックル145の図示を省略している。
図5に見られる片流れラーメン構造物の単位フレーム3は、支柱31,31に高低差があり、頂点323で突き合わせる斜梁32,32の傾斜が異なる、前後に非対称な構造を有している。このため、各支柱に導入するプリテンションは必ずしも同じにならず、対となる支柱に等しいプリテンションしか導入できない特許文献3に見られるテンション導入装置1を用いることができなかった。しかし、本考案のテンション導入装置1によれば、上記山形ラーメン構造物に示したと同様の手順(図3〜図6参照)により、圧縮材33下端に取り付けた突当板332を押上ポスト13上端で突き上げて前記圧縮材33及び傾斜引張材34,34を変位させることにより、各支柱31,31に内向きかつ適切なプリテンションを容易に導入できる。この片流れラーメン構造物の単位フレーム3にプリテンションを導入する場合、傾斜引張材34,34のほか、方杖35も仮締めの状態で、テンション導入装置1により圧縮材33下端を突き上げるとよい。
本考案に基づくテンション導入装置の一例を表す斜視図である。 押上ポストを構成する最下段の単位ポストとジャッキのピストン上端との接続関係を表す部分斜視図である。 本例のテンション導入装置を用いた山形ラーメン構造物へのテンション導入作業における圧縮材及び傾斜引張材の仮締め段階を表す正面図である。 本例のテンション導入装置を用いた山形ラーメン構造物へのテンション導入作業におけるテンション導入装置の設置段階を表す正面図である。 本例のテンション導入装置を用いた山形ラーメン構造物へのテンション導入作業におけるテンション導入装置によるプリテンション導入段階を表す正面図である。 本例のテンション導入装置を用いた山形ラーメン構造物へのテンション導入作業におけるテンション導入装置の撤去段階をを表す正面図である。 本例のテンション導入装置を用いた片流れラーメン構造物へのテンション導入作業におけるプリテンション導入段階を表す図5相当正面図である。
符号の説明
1 テンション導入装置
11 接地板
12 ジャッキ
13 押上ポスト
2 山形ラーメン構造物の単位フレーム
3 片流れラーメン構造物の単位フレーム
31 支柱

Claims (3)

  1. 接地板に固定した支持枠にジャッキを嵌入して垂直支持し、該ジャッキから上方へ押し出されるピストンに押上ポストを接続して、該押上ポストを延在方向に突き上げるようにしてなり、対となる支柱から延びる斜梁を頂点で突き合わせた単位フレームから構成されるラーメン構造物の前記頂点を突き上げた押上ポスト上端で直接又は間接に押し上げ、該頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で各支柱を拘束して、山形ラーメン構造物における各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入させてなるテンション導入装置。
  2. ジャッキは、ターンバックルを介装したチェーンにより、地上に打ち込んだアンカー杭と連結する掛止部をシリンダに設けてなる請求項1記載のテンション導入装置。
  3. 押上ポストは、ボルト孔を設けた接続フランジを上端及び下端に固着した鋼管である単位ポストを上下方向に接続してなり、上下段の単位ポスト相互は接面させた互いの接続フランジのボルト孔を連通させ、該ボルト孔に挿通したボルトにナットを締め付けて接続し、最下段の単位ポストとピストン上端とは前記最下段の単位ポスト下端に設けた雌ねじキャップをピストン上端の雄ねじ部に螺着して接続してなる請求項1記載のテンション導入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5301741B1 (ja) * 2013-01-21 2013-09-25 株式会社 山本工務店 山形ラーメン構造物
CN114396120A (zh) * 2021-12-22 2022-04-26 中国建筑西南设计研究院有限公司 一种可主动调节预张力的拉索柱体系

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