JP3768227B1 - 山形ラーメン構造物とプリテンション導入工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリテンションの導入を容易にする山形ラーメン構造物を提供する。
【解決手段】各単位フレーム1の対となる支柱11,11に内向きのプリテンションを導入する山形ラーメン構造物において、圧縮材17下端及び斜梁13,13に傾斜引張材18,18を仮締めした状態で、圧縮材17下端を下方から押し上げて圧縮材17及び傾斜引張材18,18を変位させ、前記圧縮材17及び前記傾斜引張材18,18の変位により頂点15が押し上げられる斜梁13,13を介して支柱11,11に内向きのプリテンションPTを発生させ、前記プリテンションPTが発生している状態で、圧縮材17下端及び斜梁13,13に傾斜引張材18,18を本締めすることにより、各単位フレーム1の対となる支柱11,11に内向きのプリテンションPTを導入する山形ラーメン構造物である。
【選択図】図1

Description

本発明は、対となる支柱に内向きのプリテンションを導入した山形ラーメン構造物と、山形ラーメン構造物に対するプリテンション導入工法とに関する。
大型空間を有する建築構造物として多用される山形ラーメン構造物では、単位フレームを構成する支柱及び斜梁に加わる応力又はモーメントを小さくし、要求される鋼材の仕様を抑える目的から、前記支柱及び斜梁にプリテンションが導入されることがある。例えば特許文献1に見られる山形ラーメン構造物は、対となる支柱の柱頭から延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、この頂点から降ろした圧縮材下端と前記斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで単位フレームを構成し、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入している。
上記山形ラーメン構造物では、例えば特許文献2に見られるテンション導入装置を用いてプリテンションが導入される。特許文献2のテンション導入装置(テンション発生装置)は、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を仮締めした状態で、支柱の柱頭それぞれから内向きに引張補助材を延ばし、前記引張補助材が重なり合う部分で各引張補助材を互いに内向きへ引っ張ることで、支柱に直接内向きのプリテンションを加える。山形ラーメン構造物は、前記プリテンションを加えた状態で傾斜引張材を本締めするとプリテンションが残存し、各支柱に内向きのプリテンションを導入できる。
特許第2731359号公報 特許第3136095号公報
プリテンションを導入した山形ラーメン構造物(特許文献1参照)は、支柱及び斜梁に用いる鋼材(通常H鋼材)の仕様を抑えることができ、高い経済効果を有している。しかし、従来のプリテンション導入工法は費用がかかり、前記経済効果を損ねていた。例えば特許文献2のテンション導入装置は、支柱を内向きに引っ張る応力に耐える強度を備えるため、重量物(200kg程度)となっていた。このため、テンション導入装置を支柱の柱頭付近(高さ6m〜8m)まで吊り上げる5tクレーン車を必要とするほか、吊り上げ及び吊り下げの段階や、支柱を内向きに引っ張る高所作業の間、テンション導入装置が落下する危険があった。
また、特許文献2のテンション導入装置によるプリテンション導入工法は、どうしても高所作業が多くならざるを得ず、この高所作業に複数人(6人程度)の作業者が必要となり、これら作業者に高所作業をさせるには2台の高所作業車を必要とした。こうしたことから、特許文献2のテンション導入装置をクレーンで吊り上げて複数人に高所作業させ、プリテンション導入後、再びテンション導入装置を地上に降ろす手順を踏むと、プリテンションを導入できる単位フレームの数は1日当たり1組程度となり、5〜6組の単位フレームを有する通常の山形ラーメン構造物全体にプリテンションを導入するには、1週間程度かかってしまっていた。
このほか、特許文献2のテンション導入装置は重量物であるため、保管場所も倉庫等に専用個所を設けなければならず、またこの保管場所から施行現場への搬送に4tトラックが必要となる等、プリテンションを導入する作業前の準備や作業後の撤収にも手間、労力及び時間を要していた。この結果、特許文献2のテンション導入装置を用いて、上記5〜6組の単位フレームを有する通常の山形ラーメン構造物全体にプリテンションを導入する費用は、100万円弱に達していた。これでは、プリテンションを導入した山形ラーメン構造物が高い経済効果を有していても、プリテンションの導入作業によって前記経済効果が大きく損なわれていた。
こうした山形ラーメン構造物にプリテンションを導入する作業に係わる問題は、従来の山形ラーメン構造物の支柱に直接内向きの力を加えなければプリテンションを導入できなかったことに起因している。そこで、高所作業における手間、労力及び危険を低減すると共に、単位フレーム当たりの作業時間を削減し、通常5〜6組の単位フレームからなる山形ラーメン構造物全体にプリテンションを導入するのに必要な日数を短くするため、プリテンションの導入を容易にする山形ラーメン構造物、そしてプリテンション導入工法について、検討した。
検討の結果開発したものが、対となる支柱から共に斜め上方へ延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで構成される複数の単位フレームからなり、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する山形ラーメン構造物において、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を仮締めした状態で、圧縮材下端を下方から押し上げて圧縮材及び傾斜引張材を変位させ、前記圧縮材及び前記傾斜引張材の変位により頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させ、前記プリテンションが発生している状態で、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を本締めすることにより、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する山形ラーメン構造物である。
本発明の山形ラーメン構造物は、斜梁の頂点を押し上げることにより、支柱に対して間接的にプリテンションを導入する。支柱に内向きのプリテンションを導入した状態(以下、「プリテンション導入状態」と呼ぶ。)は、支柱が内向きに傾倒し、斜梁の頂点が押し上げられている。従来は、直接的に力を加えた支柱を内向きに傾倒させ、プリテンション導入状態を作り出していた。これに対し、本発明は、支柱が内向きに傾倒させれば必然的に斜梁の頂点が押し上げられることから、逆に前記斜梁の頂点を押し上げて、間接的に力を加えられた支柱を内向きに傾倒させ、プリテンション導入状態を作り出す。
ここで、斜梁の頂点を押し上げ、支柱に対して間接的にプリテンション導入状態を作り出す力は、支柱を内向きに傾倒させ、支柱に対して直接的にプリテンション導入状態を作り出す力より小さくて済むため、本発明の山形ラーメン構造物におけるプリテンション導入工法は、手順が簡略化され、短期間で施工可能になるほか、施工費総額が低減される。
プリテンション導入状態は、頂点の垂直変位量だけ圧縮材が延び、また斜梁上の点の略水平変位量だけ傾斜引張材が短縮した状態と見ることができる。これから、圧縮材は、プリテンションを導入する前の現寸より押し上げられる頂点の垂直変位量だけ長くした実寸にし、傾斜引張材は、プリテンションを導入する前の現寸より前記頂点の押上による斜梁の略水平変位量だけ短くした実寸にするとよい。具体的には、圧縮材の現寸をLc、頂点の垂直変位量をΔLc、傾斜引張材の現寸をLp、前記斜梁上の点の略水平変位量をΔLpとすれば、圧縮材の実寸はLc+ΔLc、傾斜引張材それぞれの実寸はLp−ΔLpにする。これにより、斜梁の頂点を押し上げた状態で傾斜引張材を圧縮材下端及び斜梁上の点に本締めすると、プリテンション導入状態で斜梁及び支柱を拘束できる。
ここで、斜梁は頂点の押上によって回転運動するため、厳密な斜梁の変位は水平変位及び垂直変位を含むが、傾斜引張材の実寸を決定するために必要な変位量はほとんど水平変位量であることから、この水平変位量が主となる斜梁の変位量を「略水平変位量」と呼んでいる。これから、傾斜引張材のより正確な実寸は、傾斜引張材の現寸をLp、前記斜梁上の点の水平変位量をΔLpx及び垂直変位量ΔLpyとすれば、Lp1−√(ΔLp1x2+ΔLp1y2)となる。
上述のように、斜梁の頂点を押し上げると、斜梁上の点に接続する傾斜引張材の端部は下降する。これから、傾斜引張材は斜梁上の点と接続する引張材側仮締め孔及び引張材側本締め孔を端部に設け、また斜梁上の点は前記傾斜引張材の端部を接続する斜梁側仮締め孔及び斜梁側本締め孔を設けて、斜梁側仮締め孔は略垂直方向に延在する長孔とし、前記斜梁側仮締め孔の上方と引張材側仮締め孔とに仮締めボルトを挿通して仮締めした状態で圧縮材下端を押し上げ、仮締めボルトを斜梁側仮締め孔の下方に変位させることにより斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを連通させ、こうして連通した斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とに本締めボルトを挿通して本締めすると、プリテンション導入状態で斜梁及び支柱を拘束しやすい。引張材側仮締め孔、引張材側本締め孔、斜梁側仮締め孔及び斜梁側本締め孔の個数は自由であるが、対となる引張材側仮締め孔及び斜梁側仮締め孔、そして引張材側本締め孔及び斜梁側本締め孔は同数が好ましい。
斜梁側仮締め孔及び斜梁側本締め孔は、斜梁に固着した左ガセット及び右ガセットにそれぞれ設けるとよい。ここで、斜梁側仮締め孔及び引張材側仮締め孔は、斜梁側本締め孔及び引張材側本締め孔に働く引張力の軸線上に当たらない位置に設けることが好ましい。通常、斜梁側本締め孔及び引張材側本締め孔は複数設けられるので、前記左ガセット及び右ガセットは、複数の斜梁側本締め孔の内側に、略垂直方向に延びる長孔である単数の斜梁側仮締め孔を設けることになる。具体的な斜梁側仮締め孔の長孔は、斜梁上の点の略垂直変位方向に延び、上述した垂直変位量ΔLpyに略等しい長さとする。
本発明によるプリテンション導入工法は、上記本発明の山形ラーメン構造物だけでなく、広く従来の山形ラーメン構造物にプリテンションを導入する際に用いることができる。すなわち、対となる支柱から共に斜め上方へ延ばした斜梁を頂点で突き合わせて構成される複数の単位フレームからなる山形ラーメン構造物における前記各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入するに際し、地上に設置されたジャッキにより延在方向に突き上げられる押上ポスト上端により頂点を上方へ押し上げ、頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で各支柱を拘束して、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入するプリテンション導入工法は、支柱に対して直接的に内向きのプリテンションを加える従来工法に比べて、利用範囲が広い。
上記プリテンション導入工法を本発明の山形ラーメン構造物に対して具体的に用いる場合、単位フレームは、対となる支柱から共に斜め上方へ延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んだ構成で、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を仮締めした状態で、押上ポスト上端により圧縮材下端を上方へ押し上げて圧縮材及び傾斜引張材を変位させ、前記圧縮材及び前記傾斜引張材の変位により頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を本締めして、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する手順を踏む。
ここで、プリテンション導入状態での支柱及び斜梁の拘束を容易にするには、まず単位フレームを、プリテンションを導入する前の現寸より押し上げられる頂点の垂直変位量だけ長くした実寸の圧縮材を頂点から降ろし、プリテンションを導入する前の現寸より前記頂点の押上による斜梁の略水平変位量だけ短くした実寸の傾斜引張材で前記圧縮材下端と各斜梁上の点とを結んだ構成にするとよい。
また、傾斜引張材と斜梁上の点とは、傾斜引張材の端部に設けた引張材側仮締め孔と斜梁上の点に設けた略垂直方向の長孔である斜梁側仮締め孔の上方とに仮締めボルトを挿通して仮締めした状態で圧縮材下端を押し上げ、仮締めボルトを斜梁側仮締め孔の下方に変位させることにより斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを連通させ、こうして連通した斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを本締めボルトにより本締めするとよい。
本発明により、簡易かつ安価にプリテンションを導入できる山形ラーメン構造物が提供できるようになる。具体的には、本発明の山形ラーメン構造物にプリテンションを導入するに際し、高所作業における手間、労力及び危険を低減すると共に、単位フレーム当たりの作業時間を削減し、山形ラーメン構造物全体にプリテンションを導入するのに必要な日数を短くすることができる。具体的には、通常5〜6組の単位フレームからなる山形ラーメン構造物にプリテンションを導入する場合、費用は15万円程度、日数は1日で済むようになる。ここで、圧縮材及び傾斜引張材の寸法を、プリテンション導入状態に合わせて予め長く又は短くしておくと、好適にプリテンションを導入しやすくなる利点がある。
また、本発明のプリテンション導入工法は、例えば一般ビル構造物からなる2階建又は3階建の最上階に山形屋根を設ける時、プリテンションを容易に導入できる。前記2階建又は3階建の山形ラーメン構造物では、頂点又は圧縮材下方に大梁又は小梁等が張られているため、例えば特許文献2のテンション導入装置を吊り上げてプリテンションを導入することが困難であった。しかし、本発明のプリテンション導入工法では、テンション導入装置を吊り上げる必要がなく、頂点又は圧縮材下方に空間さえあれば実施可能である。この結果、本発明のプリテンション導入工法によれば、外壁等を壊すことなく、既存の山形ラーメン構造物にもプリテンションを導入可能となる。このように、本発明は、様々な山形ラーメン構造物に対してプリテンションの導入を可能にする効果がある。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明に基づいてプリテンションを導入し終えた山形ラーメン構造物の単位フレーム1を示す正面図、図2は本例の山形ラーメン構造物の単位フレーム1におけるモーメント図、図3は傾斜引張材18,18を仮締めした状態の単位フレーム1を示す正面図、図4は傾斜引張材18,18を仮締めした状態の単位フレーム1におけるモーメント図、図5はテンション導入装置2を組み付けている状態の単位フレーム1を示す正面図、図6はプリテンション導入状態の単位フレーム1を示す正面図であり、図7はプリテンション導入状態の単位フレーム1におけるモーメント図である。
本発明に基づく山形ラーメン構造物の単位フレーム1は、図1に見られるように、一対の支柱11,11の各柱頭から斜め上方に延ばした斜梁13,13を頂点15で突き合わせ、この頂点15から降ろした圧縮材17下端と前記斜梁13,13上の点とを結んだ傾斜引張材18,18とからなり、各支柱11,11に内向きのプリテンションPTが導入されている。前記プリテンションPTの導入により、図2に見られるように、支柱11,11及び斜梁13,13に発生するモーメントMは小さくなっており、この結果、前記支柱11,11及び斜梁13,13の仕様が抑えられている。支柱11,11及び斜梁13,13は、従来公知の山形ラーメン構造物同様H鋼材で構成し、また圧縮材17及び傾斜引張材18,18はパイプ材を用いている。
斜梁13,13は、傾斜引張材18,18を接続する点としてそれぞれ左ガセット131及び右ガセット132を固着し、突き合わせた頂点15に頂点ガセット151を固着している。圧縮材17は、上端に固着した圧縮材上端プレート172を頂点ガセット151に、また下端に固着した圧縮材下端プレート173を中央ガセット171にそれぞれボルト結合により接続する。中央ガセット171には、プリテンションPTを導入するためのジャッキ21(後掲図6参照)の突き上げを受ける突当板1711を固着している。各傾斜引張材18,18は、支柱側端部に固着した支柱側プレート181を左ガセット131又は右ガセット132に、また中央側端部に固着した中央側プレート182を中央ガセット171にそれぞれボルト結合により接続する。
ここで、本発明に基づく山形ラーメン構造物では、圧縮材17を介した頂点15の突き上げにより斜梁13,13が変位して支柱11,11に内向きのプリテンションPTを発生させ、前記斜梁13,13が変位した状態(プリテンション導入状態)で支柱11,11及び斜梁13,13を拘束することから、本例では前記斜梁13,13の変位を加味して圧縮材17及び傾斜引張材18,18の長さを決定している。例えば圧縮材17と左ガセット131に接続する傾斜引張材18とについて言えば、圧縮材17の現寸をLc、頂点15の垂直変位量をΔLc、傾斜引張材18の現寸をLp、斜梁13に追随する左ガセット131の水平変位量をΔLpx、垂直変位量をΔLpyとすれば、圧縮材17の実寸はLc+ΔLc、傾斜引張材18は実寸はLp−√(ΔLpx2+ΔLpy2)にしている。
また、図3中拡大部分及び図6中拡大部分に見られるように、例えば左ガセット131の支柱11側(各図左側)に6個のボルト孔からなる斜梁側本締め孔1313と、この左ガセット131の中央側(各図右側)に1個の長孔(ルーズホール)からなる斜梁側仮締め孔1311とを設け、対応する傾斜引張材18の支柱側プレート181の支柱11側に6個のボルト孔からなる引張材側本締め孔1813と、この支柱側プレート181の中央側に1個のボルト孔からなる引張材側仮締め孔1811とを設けて、斜梁側仮締め孔1311及び引張材側仮締め孔1811とに仮締めボルト1312(図3中拡大部分参照)を挿通して仮締めし、斜梁側本締め孔1313及び引張材側本締め孔1813とに本締めボルト1314(図6中拡大部分参照)を挿通して本締めできる。
斜梁側仮締め孔1311は、斜梁側本締め孔1313及び引張材側本締め孔1813に働く引張力の軸線上にできる限り当たらない位置で、仮締めのために引張材側仮締め孔1811から挿通した仮締めボルト1312が斜梁13の変位を受けて下降できる範囲の長さ及び方向を有すればよい。これから、斜梁側仮締め孔1311は、上記左ガセット131の垂直変位量のΔLpyより少し長めの長さで略垂直方向に延在するように設ける。
本発明の山形ラーメン構造物について、単位フレーム1を例に構築手順を説明する。まず、地上作業として、傾斜引張材18,18を仮締めした単位フレーム1を組み立て、図3に見られるように立設する。単位フレーム1は、対となる支柱11,11の各柱頭から上方に延びる斜梁13,13を突き合わせて、基本構成を構成する。斜梁13,13を突き合わせた頂点15には頂点ガセット151を、各斜梁13,13には左ガセット131及び右ガセット132を、それぞれ溶接により固着する。圧縮材17は、圧縮材下端プレート173に中央ガセット171を仮締めした状態で、圧縮材上端プレート172を頂点ガセット151にボルト結合する。中央ガセット171には、後述するジャッキ21による突き上げを受ける突当板1711を溶接により固着している。そして、傾斜引張材18,18は中央側プレート182を前記中央ガセット171に仮締めすると共に、左ガセット131又は右ガセット132に支柱側プレート181を仮締めする。この段階の単位フレーム1には、図4に見られるように、支柱11,11及び斜梁13,13に大きなモーメントMが発生している。
例えば左ガセット131に対する傾斜引張材18の支柱側プレート181は、図3中拡大部分に見られるように、左ガセット131に設けた斜梁側仮締め孔1311の上方と、支柱側プレート181に設けた引張材側仮締め孔1811とを連通させた状態で、前記引張材側仮締め孔1811から仮締めボルト1312を挿通して手締めすることにより、仮締めする。既述したように、傾斜引張材18は現寸Lpより短い実寸Lp−ΔLpになっているので、プリテンションPTを導入していない状態では、中央ガセット171から左ガセット131までの距離が短くなるように、左ガセット131に設けた斜梁側仮締め孔1311の上方と、支柱側プレート181に設けた引張材側仮締め孔1811とが連通する。
次に、図5に見られるように、地上作業として、ジャッキ21からなるテンション導入装置2を圧縮材17下方で組み立てる。本例のテンション導入装置2は、地上に位置固定したジャッキ21に、複数の円形鋼管を接続して構成した押上ポスト22を接続した構成である。このテンション導入装置2は、押上ポスト22がジャッキ21と突当板1711との間に介在することで、ジャッキ21による突き上げを突当板1711に伝達し、突当板1711から中央ガセット171、圧縮材17を介して頂点15を突き上げる。突当板1711に対する押上ポスト22の当接は、高所作業である。押上ポスト22は、ジャッキ21から突当板1711までの高さを接続する円形鋼管の数で調整する。端数長さは、例えば最上段の円形鋼管を切断することで調整する。ジャッキ21は、地上に置いた接地板23上に載せ、周囲に打ち込んだアンカー杭24とジャッキ21とをチェーン等のトラ綱25で拘束することにより、安定して位置固定できる。
こうしてテンション導入装置2の組み立てを終えれば、図6に見られるように、地上作業として、ジャッキ21により突当板1711を突き上げることにより、前記突当板1711を設けた中央ガセット171を介して交わる圧縮材17及び傾斜引張材18,18を同時に押し上げて斜梁13,13及び支柱11,11を変位させ、プリテンションPTを導入する。このテンション導入装置2による突き上げにより、単位フレーム1は、頂点15が押し上げられて斜梁13,13が折り畳むように屈曲し、前記斜梁13,13の屈曲に従って支柱11,11が内向きに倒れ込むように変位する。前記支柱11,11の変位が、図7に見られるように、プリテンションPTを発生させる。
ここで、ジャッキ21により加えられる上向きの力Pは、設計荷重+押上ポスト22の自重分である。前記上向きの力Pは、支柱11,12に内向きのプリテンションPTを発生させるために直接加える力に比べて、およそ1/4〜1/5程度に過ぎない。これから、本発明によれば、山形ラーメン構造物に対してプリテンションを簡易に導入できることが理解される。
傾斜引張材18は、図6中拡大部分に見られるように、例えば斜梁13,13の変位に追随して左ガセット131が上昇する結果、前記左ガセット131に対して支柱側プレート181が相対的に下降することになり、仮締めボルト1312が斜梁側仮締め孔1311に沿って下降し、前記斜梁側仮締め孔1311下方に移動する。そして、左ガセット131の斜梁側本締め孔1313と、支柱側プレート181の引張材側本締め孔1813とが連通した段階で、引張材側本締め孔1813から本締めボルト1314を挿通して本締めする。これにより、傾斜引張材18は斜梁13に対して強固に接続されるため、不要となった仮締めボルト1312は取り外す。傾斜引張材18の本締めや仮締めボルト1312の取り外しは、高所作業である。
こうして、傾斜引張材18,18の本締めが終了すれば、斜梁13,13及び支柱11,11が変位した状態、すなわちプリテンション導入状態で前記支柱11,11及び斜梁13,13が拘束され、支柱11,11に内向きのプリテンションPTを導入できる。プリテンションPT導入後は、ジャッキ21による押上ポスト22の突き上げを解除した後、テンション導入装置2を解体すれば、一連の作業が終了する。ここで、通常の山形ラーメン構造物では、単位フレーム1が5〜6組存在するため、プリテンションPTを導入する単位フレーム1毎に順次テンション導入装置2を移動させ、全単位フレーム1のプリテンション導入作業が終了した後、押上ポスト22を含めて解体すればよい。こうしたテンション導入装置2の解体は、すべて地上作業である。
このように、本発明の山形ラーメン構造物では、支柱11,11に内向きのプリテンションPTを導入するプリテンション導入作業の大半を地上作業とし、高所作業は押上ポスト22を圧縮材17下端に当接させたり、傾斜引張材18,18の本締めするのみとなる。この結果、例えば地上作業では作業者1人とし、高所作業車は1台のみで済み、単位フレーム1当たりの作業時間は約1.5時間程度、通常5〜6組の単位フレーム1からなる山形ラーメン構造物全体にプリテンションPTを導入する場合でも1日で全作業を終えて、費用も15万円程度に抑えることができる。
本発明の有効性を検証するため、要求される支柱及び斜梁の仕様、支柱に導入されるプリテンションの大きさ、単位フレーム当たりの使用鉄骨重量、そしてプリテンションを導入するための費用を試算した。実施例は本発明に基づく山形ラーメン構造物、比較例1は本発明同様支柱に内向きにプリテンションを導入する特許文献1に基づく山形ラーメン構造物、比較例2はプリテンションを導入しない一般の山形ラーメン構造物である。実施例及び比較例1は、単位フレームの基本構成である支柱及び斜梁のほか、圧縮材及び傾斜引張材を用いている。これら実施例、比較例1及び比較例2を積雪30cmの地域(例えば山陽道〜東京辺り)に構築した場合を想定し、それぞれ支柱の間隔(スパン)が40mの場合、30mの場合、そして20mの場合で比較した。比較結果を表1に示す。
Figure 0003768227
試算した支柱の間隔(スパン)が20m〜40mの範囲では、実施例と比較例1とを対照して分かるように、支柱に導入されるプリテンションによる応力が等しい場合、本発明のプリテンション導入工法によると、比較的小さな力で同等のプリテンションを導入できることが理解される。また、実施例と比較例2とを対照して分かるように、前記プリテンションの導入によって、使用鉄骨重量が30%〜50%程度少なくなっており、材料費の観点で本発明の有効性が確認できる。更に、プリテンションを導入する費用についても、比較例1に比べて実施例では約1/6に減縮されており、とりわけ経済性に優れていることが分かる。
本発明のプリテンション導入工法が特に有用となるのは、倉庫や工場等、2階建又は3階建構成で、下層階は柱を縦横10m間隔としながらも、最上階は無柱大空間にしたい大型建築物を構築する場合である。この場合、最上階の柱に直接プリテンションを導入しようとすれば、2階や3階の大梁又は小梁が邪魔となって対となる支柱に高張力鋼を架け渡すことができないばかりか、高所作業車が利用できない等、従来のプリテンション導入工法を用いることができなかった。しかし、本発明のプリテンション導入工法によれば、図6からも明らかなように、頂点又は圧縮材下端が視認できる空間があれば、地上から前記頂点又は圧縮材下端を突き上げて支柱にプリテンションを導入することができる。こうして、本発明はプリテンションを導入した山形ラーメン構造物の利用範囲を拡大する。
本発明に基づいてプリテンションを導入し終えた山形ラーメン構造物の単位フレームを示す正面図である。 本例の山形ラーメン構造物の単位フレームにおけるモーメント図である。 傾斜引張材を仮締めした状態の単位フレームを示す正面図である。 傾斜引張材を仮締めした状態の単位フレームにおけるモーメント図である。 テンション導入装置を組み付けている状態の単位フレームを示す正面図である。 プリテンション導入状態の単位フレームを示す正面図である。 プリテンション導入状態の単位フレームにおけるモーメント図である。
符号の説明
1 山形ラーメン構造物の単位フレーム
11 支柱
13 支柱の柱頭から斜め上方に延びる斜梁
131 左ガセット
1311 斜梁側仮締め孔
1312 仮締めボルト
1313 斜梁側本締め孔
1314 本締めボルト
132 右ガセット
15 頂点
151 頂点ガセット
17 圧縮材
171 中央ガセット
1711 突当板
18 傾斜引張材
1811 引張材側仮締め孔
1813 引張材側本締め孔
2 テンション導入装置

Claims (4)

  1. 対となる支柱から共に斜め上方へ延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで構成される複数の単位フレームからなり、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入する山形ラーメン構造物において、圧縮材はプリテンションを導入する前の現寸より押し上げられる頂点の垂直変位量だけ長くした実寸にし、傾斜引張材はプリテンションを導入する前の現寸より前記頂点の押上による斜梁の略水平変位量だけ短くした実寸にしてなり、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を仮締めした状態で、圧縮材下端を下方から押し上げて圧縮材及び傾斜引張材を変位させ、前記圧縮材及び前記傾斜引張材の変位により頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させ、前記プリテンションが発生している状態で、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を本締めすることにより、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入してなることを特徴とする山形ラーメン構造物。
  2. 傾斜引張材は、斜梁上の点と接続する引張材側仮締め孔及び引張材側本締め孔を端部に設け、また斜梁上の点は、前記傾斜引張材の端部を接続する斜梁側仮締め孔及び斜梁側本締め孔を設けてなり、斜梁側仮締め孔は略垂直方向に延在する長孔であり、前記斜梁側仮締め孔の上方と引張材側仮締め孔とに仮締めボルトを挿通して仮締めした状態で圧縮材下端を押し上げ、仮締めボルトを斜梁側仮締め孔の下方に変位させることにより斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを連通させ、こうして連通した斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とに本締めボルトを挿通して本締めしてなる請求項1記載の山形ラーメン構造物。
  3. 対となる支柱から共に斜め上方へ延ばした斜梁を頂点で突き合わせ、前記頂点から降ろした圧縮材下端と各斜梁上の点とを傾斜引張材で結んで構成される複数の単位フレームからなる山形ラーメン構造物における前記各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入するに際し、単位フレームは、プリテンションを導入する前の現寸より押し上げられる頂点の垂直変位量だけ長くした実寸の圧縮材を頂点から降ろし、プリテンションを導入する前の現寸より前記頂点の押上による斜梁の略水平変位量だけ短くした実寸の傾斜引張材で前記圧縮材下端と各斜梁上の点とを結んで構成にしてなり、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を仮締めした状態で、地上に設置されたジャッキにより延在方向に突き上げられる押上ポスト上端により圧縮材下端を上方へ押し上げて圧縮材及び傾斜引張材を変位させ、前記圧縮材及び前記傾斜引張材の変位により頂点が押し上げられる斜梁を介して支柱に内向きのプリテンションを発生させた状態で、圧縮材下端及び斜梁上の点に傾斜引張材を本締めして、各単位フレームの対となる支柱に内向きのプリテンションを導入することを特徴とするプリテンション導入工法。
  4. 傾斜引張材と斜梁上の点とは、傾斜引張材の端部に設けた引張材側仮締め孔と斜梁上の点に設けた略垂直方向の長孔である斜梁側仮締め孔の上方とに仮締めボルトを挿通して仮締めした状態で圧縮材下端を押し上げ、仮締めボルトを斜梁側仮締め孔の下方に変位させることにより斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを連通させ、こうして連通した斜梁側本締め孔と引張材側本締め孔とを本締めボルトにより本締めする請求項記載のプリテンション導入工法。
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