JP3116734B2 - 完全密着型イメージセンサユニット - Google Patents

完全密着型イメージセンサユニット

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JP3116734B2 JP06187480A JP18748094A JP3116734B2 JP 3116734 B2 JP3116734 B2 JP 3116734B2 JP 06187480 A JP06187480 A JP 06187480A JP 18748094 A JP18748094 A JP 18748094A JP 3116734 B2 JP3116734 B2 JP 3116734B2
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栄一郎 田中
慎司 藤原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学画像を電気信号に変
換する完全密着型イメージセンサユニットに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の光ファイバアレイを用いた完全密
着型イメージセンサユニットは、第2図に示す様に、半
導体イメージセンサ素子61に形成した受光素子アレイ
62が当接するように実装され、光ファイバアレイ63
の他端側に密着して置いた原稿64をその上方からLE
Dアレイ65により証明し、その光情報を光ファイバア
レイ63を用いて受光素子アレイ62に導き画像信号に
変換していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うなイメージセンサユニットでは、光源にLEDアレイ
45を用いているため原稿面照度のばらつきが大きく、
センサの感度ばらつきを大きくし、画像読みとりの性能
を低下させていた。また原稿44からLEDアレイ45
まで、ある程度距離をおく必要があり、ユニット自体の
サイズも大きなものとなり、さらに数多くのLEDチッ
プを使用するためコストアップの要因となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のイメージセンサユニットは、発光体として
透光性材料よりなる導光体、前記導光体の一側表面に設
けた光拡散層及び前記導光体の端面に設けた発光素子を
有し、前記発光素子より前記導光体の端面より光を入射
させ、前記光拡散層により前記入射光を反射、屈折、拡
散して曲げることにより、前記光拡散層と対向する前記
導光体の他側表面より光を出射させ照明することを特徴
とするものである。
【0005】
【作用】本発明は上記した構成によって、原稿に近接し
たライン状照明光源により原稿面を均一に照射し、原稿
からの光情報を光ファイバアレイにより光情報の交錯
(クロストーク)及び不必要な光情報(フレア光)無し
に受光素子アレイに導くことにより、高品質、高分解能
の画像読み取りを実現させるとともに、イメージセンサ
ユニット自体の小型・軽量化、さらに低コスト化を可能
にするものである。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例のイメージセンサにつ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0007】図1の(a)、(b)は各々本発明の実施
例における完全密着型イメージセンサの光ファイバアレ
イプレートの断面図及び平面図を示すものである。1は
原稿からの光情報を導くための光ファイバアレイ、2は
第一の光ファイバアレイの中に特定のピッチで設けられ
た光吸収体層、3は第一の光ファイバアレイの側面に密
着して設けられた透明ガラス板、8は光ファイバアレイ
1と透明ガラス板3を挟んでいる二枚の不透明ガラス基
板、である。
【0008】図2は光ファイバアレイを構成する光ファ
イバの構成図である。11はコア、12はコア11の外
表面に形成されたクラッド、13はさらにクラッド12
の外表面に形成された光吸収体層である。
【0009】図3の(a)、(b)は各々ライン状照明
光源の概略図及び断面図を示すものである。21は光源
としてのLEDランプ、22は光源21からの光を原稿
上に直線状に導く導光体、23は光源21から発せられ
導光体22を通ってきた光を拡散して出射方向へ出すた
めの光拡散層である。
【0010】図4の(a)、(b)は各々採光用ロッド
の概略図及び断面図を示すものである。採光用ロッド3
1は、ライン状照明光源からの光を副走査方向にのみあ
る程度集光させて光ファイバアレイプレートの透明ガラ
ス板(スリット)に導く役割を果たしている。
【0011】図5は本発明の実施例における完全密着型
イメージセンサユニットの正面断面図である。41はイ
メージセンサチップ、42はイメージセンサチップ41
の表面上に形成された受光素子アレイ、43はイメージ
センサチップ41の表面上に設けられた電極、44は不
透明ガラス基板48の表面上に形成された回路導体層、
46は受光素子アレイ42に対応するように配置された
光ファイバアレイ、47は第一の光ファイバアレイ46
の側面に密着されるように配置した透明ガラス板、48
は光ファイバアレイ46及び透明ガラス板47を挟んで
いる二枚の不透明ガラス基板、45は不透明ガラス基板
48及び光ファイバアレイ46にイメージセンサチップ
41を実装するための透明光硬化型絶縁樹脂、49は透
明ガラス板47の受光素子アレイ側に形成した採光用ロ
ッド、50は採光用ロッド49の近傍に配置したライン
状照明光源、51は読み取るべき原稿、52は透明ガラ
ス板47の原稿密着面側に設けられた遮光層、53はイ
メージセンサチップ41及び採光用ロッド49の一側面
(イメージセンサチップがある側)を封止かつ遮光する
不透明封止樹脂である。
【0012】次に、以上のように構成された完全密着型
イメージセンサユニットの詳部について詳細に説明す
る。
【0013】まず半導体プロセスを用いて単結晶シリコ
ン基板(ウエハ)上に、フォトトランジスタまたはフォ
トダイオード等の受光素子アレイ42とCCDやMO
S、バイポーラIC等のアクセス回路(図示せず)を設
けたものを作る。各電極43については、Al電極上に
ワイヤーボンダによりAuワイヤーバンプを形成した構
造になっている。その後このウエハを高精度ダイシング
技術により切断し、半導体イメージセンサチップ41を
作る。
【0014】次に直径がおよそ20μmの光ファイバの
クラッド12の外表面に厚さ2〜3μmの光吸収体層1
3を形成し、この光ファイバ多数本を帯状に並列に並べ
光ファイバアレイ1(46)を作製し、この側面に密着
するように透明ガラス板3(47)を合わせ、二枚のガ
ラスより成る不透明ガラス基板48に挟み込んで、両側
から圧力を加えながらガラス融点程度の熱を加え光ファ
イバアレイプレートを作製する。次に不透明ガラス基板
48の一端表面に、AuやAg−Pt等の貴金属を用い
てスクリーン印刷法かまたわフレキシブルプリント基板
を張り付けることにより回路導体層44を形成する。さ
らに、スクリーン印刷法によって黒色樹脂を透明ガラス
板3(47)の他端(原稿密着面側)に塗布し遮光層5
2を形成する。次に、先ほど作製したイメージセンサチ
ップ41を、受光素子アレイ42が光ファイバアレイ1
(46)に密着するように、アクリレート系の透明光硬
化型絶縁樹脂45を介してフェイスダウンボンディング
で、電極43が回路導体層44の所定の位置に接続する
様に実装する。この様にして完全密着型イメージセンサ
ができる。
【0015】一方、ライン状照明光源50に関しては、
インジェクション成形によりアクリルまたはポリカーボ
ネイトにより導光体21を作製する。この導光体に関し
ては、図3に示す様に円錐台の形状をしており、端面か
ら中央部にいくに従ってその断面の径が小さく絞られる
様になっている。次に、LED素子を透明樹脂でモール
ドしてLEDランプ22を作製し、これを導光体21の
両端面に密着させて配置する。また、採光用ロッド31
(49)は、押しだし成形によりアクリルまたはポリカ
ーボネイトにより作製する。
【0016】ここで、上記した完全密着型イメージセン
サの透明ガラス板47の表面に採光用ロッド31(4
9)を、この採光用ロッド31(49)及び透明ガラス
板47と同程度の屈折率(n=1.5〜1.6)を持つ
透明樹脂により光学的マッチングを取って実装する。さ
らに、この採光用ロッド31(49)の上方に近接して
ライン状照明光源50を配置し、照明光が、原稿に約4
0°(導光体、採光用ロッド及びファイバアレイプレー
ト等の媒質中では約25°)で入射するようにする。
【0017】この様にして作製した完全密着型イメージ
センサユニットの動作原理及び特性について以下に説明
する。
【0018】ライン状照明光源50からでた照明光は、
採光用ロッド49を通って副走査方向に絞られ、さらに
透明ガラス板47及び光ファイバアレイ46を横切って
原稿51を照明する。この際、光ファイバアレイ1(4
6)を構成する光ファイバの光吸収体層13に関して
は、ある程度光が通るように、光の透過率を約20%程
度にしている。
【0019】この時不透明ガラス基板48、遮光層31
及び不透明封止樹脂53等があることにより、ライン状
照明光源50からの光が原稿51に到達せずに直接受光
素子アレイ42に入る光(フレア光)を消去することが
できた。
【0020】原稿51からの光情報は、光ファイバアレ
イ1(46)により、光の交錯(クロストーク)なし
に、一対一の対応で受光素子アレイ42に導かれる。
【0021】この様にした結果、8dots/mmの受光素子
アレイを用いるとMTF値が4lp/mmで65%、またセン
サの感度ばらつきが従来(LEDアレイを光源として採
用)25%であったのが15%と小さくなり、高性能読
み取りが可能な完全密着型イメージセンサユニットが実
現できた。また、ライン状照明光源50と原稿面距離を
従来の10mmから1.5mmと近づけることができ、
センサユニット全体の大きさとしておよそ半分に小型・
軽量化できた。また、従来の光源であるLEDアレイで
は、A4サイズの原稿を照らすのに発光素子(LED)
を24〜32素子必要であったのが、本発明では、4〜
8素子に減らすことができ、低コスト化も実現できた
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、センサの
感度ばらつきを小さくすることができ、低コストで、高
品質、高分解能で画像を読み取れる超小型・軽量の完全
密着型イメージセンサユニットを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における光ファイバアレイプレ
ートの側面断面図及び平面図
【図2】本発明の実施例における光ファイバの構成図
【図3】本発明の実施例におけるライン状照明光源の概
略図及び断面図
【図4】本発明の実施例における採光用ロッドの概略図
【図5】本発明の実施例における完全密着型イメージセ
ンサユニットの正面断面図
【図6】従来のイメージセンサユニットの正面断面図及
び側面断面図
【符号の説明】
1 光ファイバアレイ 2 光吸収体層 3 透明ガラス板 8 不透明ガラス基板 11 コア 12 クラッド 13 光吸収体層 21 導光体 22 LEDランプ 23 光拡散層 31 採光用ロッド 41 イメージセンサチップ 42 受光素子アレイ 43 電極 44 回路導体層 45 透明光硬化型絶縁樹脂 46 光ファイバアレイ 47 透明ガラス板 48 不透明ガラス基板 49 採光用ロッド 50 ライン状照明光源 51 原稿 52 遮光層 53 不透明封止樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本郷 弘貴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/028 - 1/031 H01L 33/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の光ファイバを整列して形成した光フ
    ァイバアレイと、この光ファイバアレイの一端側に設け
    た複数個の受光素子アレイを備え、前記光ファイバアレ
    イの側面に密着して透明板(採光用スリット)を配置
    し、さらに前記光ファイバアレイ及び透明板を二枚の不
    透明基板で両側から挟み、前記透明板の一端側(受光素
    子アレイ側)に発光体を、他端側(原稿密着面側)に遮
    光層を設けたことを特徴とする完全密着型イメージセン
    サユニットにおいて、前記発光体として透光性材料より
    なる導光体、前記導光体の一側表面に設けた光拡散層及
    び前記導光体の端面に設けた発光素子を有し、前記発光
    素子より前記導光体の端面より光を入射させ、前記光拡
    散層により前記入射光を反射、屈折、拡散して曲げるこ
    とにより、前記光拡散層と対向する前記導光体の他側表
    面より光を出射させ照明することを特徴とする完全密着
    型イメージセンサユニット。
  2. 【請求項2】光ファイバは中心部のコアと、このコアの
    外表面に設けたクラッドと、このクラッドの外表面に設
    けた光吸収体層により構成されている請求項1記載の完
    全密着型イメージセンサユニット
  3. 【請求項3】透明板(採光用スリット)の一端側(受光
    素子アレイ側)に、副走査方向のみにレンズ機能を持つ
    透光性材料から成る採光用ロッドを介して発光体を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の完全密着型イメージ
    センサユニット
  4. 【請求項4】光体はその断面形状が両端面から中央部
    に向かって相似形で次第に小さくなり中央部において最
    小となる形状で、その両端面に発光素子を設け、 その側面に一端面から他端面に一直線状に拡散層を設け
    ることを特徴とする請求項1記載の完全密着型イメージ
    センサユニット
  5. 【請求項5】拡散層の幅が導光体の断面形状の大きさに
    比例していることを特徴とする請求項4記載の完全密着
    型イメージセンサユニット
  6. 【請求項6】拡散層の幅が一定であることを特徴とする
    請求項4記載の完全密着型イメージセンサユニット
  7. 【請求項7】導光体の側面上で両端面の同一箇所を結ぶ
    線が一直線で前記両端面に垂直になる直線を持ち、前記
    直線側を光の出射方向とし、これに対向する前記導光体
    の側面上に拡散層を設け、前記光の出射側を透明板(採
    光用スリット)に対向させることを特徴とする請求項4
    記載の完全密着型イメージセンサユニット
  8. 【請求項8】導光体の断面形状が円である請求項4記載
    の完全密着型イメージセンサユニット
  9. 【請求項9】光体はその断面形状が一端面から他端面
    まですべて同一形状(柱状)であり、その両端面に発光
    素子を設け、その側面に一端面から他端面に一直線状に
    拡散層を設けることを特徴とする請求項1記載の完全密
    着型イメージセンサユニット
  10. 【請求項10】拡散層の幅が端面から中央部に向かうに
    したがって大きくなり、中央部で最大となることを特徴
    とする請求項9記載の完全密着型イメージセンサユニッ
  11. 【請求項11】拡散層の幅が一定であることを特徴とし
    た請求項9記載の完全密着型イメージセンサユニット
  12. 【請求項12】導光体の断面形状が円である請求項9記
    載の完全密着型イメージセンサ
  13. 【請求項13】光体の屈折率は、透明板(採光用スリ
    ット)の屈折率とおよそ同じ値としたことを特徴とする
    請求項1記載の完全密着型イメージセンサ
  14. 【請求項14】光体と透明板(採光用スリット)は同
    じ材料から成ることを特徴とする請求項1記載の完全密
    着型イメージセンサ
  15. 【請求項15】光体及び前記透明板(採光用スリッ
    ト)の屈折率とおよそ同じ値を持つ透明樹脂を用いて前
    記導光体と前記透明板(採光用スリット)とを直接光学
    的マッチングを取って接続したことを特徴とする請求項
    1記載の完全密着型イメージセンサ
  16. 【請求項16】採光用ロッドの屈折率は、透明板(採光
    用スリット)の屈折率とおよそ同じ値としたことを特徴
    とする請求項3記載の完全密着型イメージセンサ
  17. 【請求項17】採光用ロッドと透明板(採光用スリッ
    ト)は同じ材料から成ることを特徴とする請求項3記載
    の完全密着型イメージセンサ
  18. 【請求項18】採光用ロッドを透明板(採光用スリッ
    ト)に設置する際に、前記採光用ロッド及び前記透明板
    (採光用スリット)の屈折率とおよそ同じ値を持つ透明
    樹脂を用いて前記採光用ロッドと前記透明板(採光用ス
    リット)とを直接光学的マッチングを取って接続したこ
    とを特徴とする請求項3記載の完全密着型イメージセン
  19. 【請求項19】発光体として発光ダイオード(LED)
    を用いることを特徴とする請求項1記載の完全密着型イ
    メージセンサユニット
  20. 【請求項20】発光体からの照明光が0°〜50°の範
    囲で原稿を照明することを特徴とする請求項1記載の完
    全密着型イメージセンサユニット
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