JP3113767B2 - 透明導電膜の製造方法および製造装置 - Google Patents

透明導電膜の製造方法および製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電膜の製造方法
および製造装置に関し、特にカラー液晶ディスプレイ
(LCD)のカラーフィルターにおける透明導電膜の製
造方法および製造装置に関する。
【従来の技術】
【0002】カラーLCDのカラーフィルターにおける
電極膜としての透明導電膜は、酸化すずを含む酸化イン
ジウム(以下ITO)膜が用いられ、形成方法として比
較的低温で膜形成ができ、耐熱性の乏しい有機質膜上に
適したスパッタリング法が採用されている。カラーフィ
ルターに形成したITO膜は、液晶を駆動するためにホ
トリソグラフイー法により電極パターンを形成する。カ
ラーLCDには単純マトリックスとアクティブマトリッ
クスの二つのタイプがあるが、前者の場合の電極パター
ンは、ITO電極幅200〜300μm、エッチング幅
5〜20μmである。パターニング加工におけるエッチ
ング工程においてカラーフィルターとITO膜の密着性
が悪いとITO膜のオーバーエッチングが発生し電極が
細くなり液晶駆動に支障をきたすのでこのオーバーエッ
チング幅を20%以下に抑えることが必要である。
【0003】さらに、カラーフィルターを平滑にしてL
CDの高品質化を計るためにカラーフィルター上に保護
膜を全面塗布またはカラーフィルター部分のみ塗布され
ることが多い。このためこの保護膜上でもITO膜の密
着性の向上が要求される。さらに、LCDの小型化のた
めにカラーフィルターを形成しない部分に駆動用LSI
チップを接合するCOG(Chip on glas
s)実装方式が用いられる。カラーフィルターを形成し
ていないガラス基板上のITO膜は、電極幅10μm程
度の細線にパターニングされる。このLSIチップと接
合する電極は、ガラス基板表面が汚染されていると密着
性を低下させ、オーバーエッチングが生じ、断線の原因
となる。さらに、ITO膜が厚くなると膜の応力による
ITO膜の密着性を低下させ、あるいはカラーフィルタ
ーにクラックを発生させる。このため膜厚を薄くしても
高い電気伝導度が得られる低抵抗率の透明導電膜の製造
方法を開発することが強く望まれている。
【0004】上記に対し、(1)ITO膜とカラーフィ
ルターとの間にSiO2等の無機絶縁膜を形成し、IT
O膜の密着性を向上させパターニング性能を改善する方
法が特開昭62ー153826および特開昭63ー44
627に開示されている。さらに、(2)真空中Ar−
2ガスを放電ガスとして基板側を陰極として表面を直
流プラズマ処理を行い、基板とITO膜の密着性を改善
する方法として特公平4ー53407が開示され、別に
設けた陰極に直流電源を印加し基板をプラズマに曝し、
ITO膜の密着性を改善する方法が特開平4ー5682
5に開示されている。さらに、(3)カラーフィルター
へのITO膜形成は、低温成膜で低抵抗膜が得られるこ
とからマグネトロンスパッタリングが適用されている。
この方法では、ターゲット表面磁場を強くし、プラズマ
密度を上げ放電インピーダンス(ターゲット電圧/ター
ゲット電流)を下げることによりスパッタリング電圧を
下げることができる。ターゲット表面磁場は、通常60
0G以上が用いられている。また、マグネトロンスパッ
タリングにおいては、ターゲットへ直流電力に高周波電
力を付加すると直流電圧が下がる。このことを応用し、
ターゲット電圧を250V以下にすることにより低抵抗
率のITO膜形成方法が特開平3ー249171に開示
されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】従来技術として(1)のSiO2等の中間
膜の形成は、経済性と作業性との面から省略することが
強く望まれている。また、(2)の特公平4ー5340
7のAr−O2ガス真空中での直流プラズマ処理は、基
板のカラーフィルターが絶縁体であり基板側をカソード
としてもスパッタリングができなく、基板を固定する基
板ホルダーが導電体である場合のみホルダーとアースさ
れた導電性の真空槽の間でプラズマが発生するがプラズ
マ流の不均一性は逃れられない。また、特開平4ー56
825は、別に陰極(カソード)を設け基板との間で直
流の高電圧を印加しグロー放電させ、プラズマ処理を行
うもので、カソードの面積が基板面積より小さくなると
プラズマが不均一になり安く、均一に基板表面を処理で
きない。前者は、絶縁体であるカラーフィルターを逆ス
パッタリングするとしているが特許請求の範囲1の記載
よりスパッターリング電圧の規定より直流方式での処理
であることが明白であり、直流方式で絶縁体であるガラ
ス上のカラー有機膜からなるカラーフィルター表面の有
機汚染物を除去する効果は薄い。
【0006】また、液晶表示装置において、カラーフィ
ルターを形成しない表示部分以外の基板ガラス面も駆動
用電極としてITO膜がパターニングされる。このガラ
ス面は、カラーフィルター製造で有機質膜に汚染されて
いるとITO膜の密着性を劣化させ液晶表示装置組立工
程で歩留を低下させる。汚染物質をITO膜形成前に除
去する必要があるが、この十分な方策が講じられていな
いのが現状である。さらに、カラーフィルター表面にμ
mオーダーの突起が存在すると表示装置の画質を損なう
が、機械的な研磨では摩耗粉を発生させ、カラーフィル
ターの有機膜表面を傷める。有機残膜および突起物を除
去する方法としてプラズマエッチング方式があるが、放
電ガスとしてフッ化物あるいは塩化物などの腐食性ガス
を用いるためカラーフィルターが劣化してしまいこの方
法を採用できない。
【0007】(3)スパッタリングにおける放電ガスの
圧力は、3×10ー3Torr以上で放電が安定し、スパ
ッタリングし易いことから用いられている。成膜速度
は、放電ガス圧力が低いほど高くなるが、この圧力では
100nm/min程度が限界であり、比較的厚膜とな
る低抵抗用途にはさらに、高速成膜が要求されるように
なった。ITO膜の表面抵抗は、基板加熱温度を高くす
るほど低くなるが耐熱性に乏しいカラーフィルターでは
230℃以上に加熱することができない。通常、低温成
膜では抵抗率ρは、3×10ー4Ω・cm以上である。カ
ラーフィルター上のITO膜を電極として駆動させる単
純マトリックスタイプのカラーLCDには、表面抵抗を
10Ω/cm2以下のITO膜が要求され、この場合、
ρ=R×ITO膜厚から膜厚300nm以上必要とな
り、100nm/min以下の成膜速度では3分以上の
成膜時間を要することになる。量産タイプのインライン
スパッタリング方式においては基板の挿入から取り出し
までの時間であるタクト時間を5分以内に抑え、生産性
を上げることが要求されている。真空引き、基板加熱、
成膜および着脱の工程を加味するとますます高速成膜が
要求される。
【0008】抵抗率を下げれば、目標の表面抵抗値に対
し膜厚を薄くできるためにタクト時間を短縮でき、また
ITO膜の応力を減じカラーフィルター上の密着性を高
めることができる。したがって、低抵抗率膜を高速成膜
できる方法および装置の要望がますます高まってきた。
成膜速度は、放電ガス圧力およびターゲット表面磁場が
一定のとき電力密度w(ターゲット電力W/ターゲット
面積S)、すなわちターゲット電圧V×ターゲット電流
密度iに比例する。したがってwあるいはiを高くする
ことにより高速成膜が可能となる。従来、wを1.0W
/cm2以上で長時間連続的にスパッタリングを行うと
ターゲットの損傷が生じ、高いwでのスパッタリングが
不可能であった。このためwを1W/cm2以下に抑え
てITO成膜を行っている。特開平3ー249171は
低抵抗率膜の製造に効果があるが、実施例の最も低い抵
抗率を得るITO膜の製造条件は、V=80V、I=2
AすなわちW=160Wであり、S=12.5×40.
5cm=507.5cm2であるからi=3.9mA/
cm2すなわちw=0.35W/cm2と低く高速成膜が
難しい。特にインラインスパッタリング方式において
は、さらに低抵抗率膜の高速成膜方法、すなわち高電力
密度下、あるいは高電流密度下で安定したスパッタリン
グを行うことができるITO成膜方式を開発することが
望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】透明導電膜の製造方法において、真空槽と
電気的に絶縁された基板を保持する導電性基板ホルダー
に、1×10ー4〜1×10ー1Torrの圧力下で、基板
に対して0.05〜1.0W/cm2 の高周波電力を印
加したのちに、1×10ー4〜3×10ー3Torrの圧力
下で、かつ透明導電膜の材料ターゲットをカソードとし
てカソード電流密度5mA/cm2以上とし、放電イン
ピーダンス(カソード電圧/カソード電流)を5〜40
Ωのスパッタリングにより透明導電膜を形成させること
を特徴とするものである。カラーフィルターを劣化させ
ることなしにまた、SiO2等の中間膜を形成させるこ
となしにカラーフィルターおよび基板ガラス 上の表面
残留汚染物質および突起物を除去し、ITO膜の密着性
を改善してパターニング性を向上させることができる。
さらに、低抵抗率のITO膜を高速に製造でき、生産性
を高めることができる。
【0010】ITO成膜前のこの処理は、ITO膜をス
パッタリングする真空槽と同一の真空槽または別に設け
た単独の真空槽でも行うことができる。この処理真空槽
は、2×10ー6Torr以下まで排気し、放電ガスを挿
入しガス圧力を1×10ー4〜1×10ー1Torrに制御
する。放電ガスとしては不活性ガスのいずれでも可能で
あるが経済性からAr、N2、ArーN2、Ar−O2
よび N2−O2が適している。スパッタリングによるI
TO成膜は、電気特性および光学特性の面からAr−O
2が適しているので、Ar−O2を用いるとこの処理とI
TO成膜を連続的に同一の真空槽で行うことができる。
しかし、O2の分圧が高くなるとカラーフィルターがプ
ラズマにより損傷され易くなるので、O2分圧が全圧力
の1%以下としなければならない。圧力が1×10ー4
orr以下では放電が困難で処理ができなくなり、また
1×10ー1Torrを越えるとカラーフィルターを劣化
させる。高周波電源は、通常スパッタリングに用いられ
る13.56MHzの周波数を用いることができる。基
板への印加は、基板を保持する基板ホルダーを金属など
の電気伝導体を用い、このホルダーに高周波電源に接続
された電極を加圧接触させて行う。処理する基板に対
し、0.05W/cm2を越えないとカラーフィルター
の表面汚染物のクリーニングおよび突起物を除去するこ
とができなく、1.0W/cm2を越えるとカラーフィ
ルターのプラズマ劣化が生じITO膜の密着性を著しく
低下させるので0.05〜1.0W/cm2が適してい
る。
【0011】一般にスパッタリングにおいて、放電ガス
圧力が低くなると高速に成膜ができるが圧力が3×10
ー3Torr以下となると、放電が安定しないため困難で
あった。ITO成膜においても同様で、ガス圧力が低い
ほど良質の膜が得られることが予想されるが、この放電
ガス圧力以下の低ガス圧力すなわち高真空スパッタリン
グを可能とする技術が確立していない。
【0012】この低放電ガス圧力下でのスパッタリング
を放電インピーダンスを制御することにより達成でき
た。放電インピーダンスは、ターゲット表面の磁場強
度、ターゲットの抵抗率、ターゲット電圧およびターゲ
ット電流により行う。直流電源の制御方法は、定電流、
定電圧および定電力いずれでも用いることができる。タ
ーゲット電圧を下げることにより放電インピーダンスを
下げることができるが4Ω以上でないと安定した放電が
できない。放電ガス圧力を下げると放電インピーダンス
が上がり、安定したスパッタリングができなくなる。通
常より1桁低いガス圧力の高真空でのスパッタリング
は、放電インピーダンスを100Ω以下にすることによ
り実現できるが、40Ωを越えるとターゲット電流密度
が低くなり高速成膜が難しい。放電インピーダンスを5
〜40Ωにすることにより低抵抗率のITO膜を高速に
成膜することができ、長時間安定したスパッタリングを
行うことができる。ターゲット電流密度は、5mA/c
2以上にすることにより200nm/min以上の高
速成膜を行うことができる。
【0013】透明導電膜製造装置において、透明導電膜
の形成前に真空槽と電気的に絶縁された基板を保持する
導電性基板ホルダーに、高周波を印加する装置を設けた
ことを特徴とし、カラーフィルター上のITO膜の密着
性を向上させるとともにカラーフィルターおよび基板上
の汚染物質および突起物の除去を行いカラーLCDの品
質向上と製造歩留を高める透明導電膜の製造装置を提供
する。
【実施例】
【0014】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。図1は、本発明の実施例の説明図であって、仕込室
1でカラーフィルター基板をセットし、カラーフィルタ
ーの表面の汚染物および突起物を除去する。エアシリン
ダーで基板ホルダーに圧着、脱着できるようにした電極
2を設置し高周波電源3に電気的に結線されている。仕
込み室は、荒引き用回転ポンプ4および高真空用クライ
オポンプ5により2×10ー6Torr以下まで排気す
る。基板を保持する基板ホルダー6は、真空槽である仕
込室と電気的に絶縁するために碍子により絶縁して基板
搬送用キャリヤー7に固定される。放電ガスはArを用
い、圧力はマスフローコントロラー8により制御する。
設定圧力に達し次第電極2は、基板ホルダーにエアシリ
ンダーで圧着し高周波電源を印加し、基板表面に高周波
プラズマを形成させる。次に基板をキャリヤーの長さよ
り狭い間隔で進行方向に数個設置したガイドロールに載
せて駆動モーターにより透明導電膜を形成させるスパッ
タリング室9に搬送する。
【0015】スパッタリング室は高真空に排気する油回
転ポンプ4およびクライオポンプ5からなる排気装置、
電源を印加する直流電源10、スパッタリング用ターゲ
ットをもつカソード11、基板加熱装置12および放電
ガスを供給するマスフローコントローラー13を設置す
る。Ar−O2 の混合ガスが用いられるため、13は、
2式設置しArガスとO2ガス流量を別々に制御すると
ともに放電圧力を調節する。カソード11は、ターゲッ
ト表面磁場強度により放電インピーダンスを制御する磁
気回路とIn23を主成分としSnO2を添加した焼結
体ITOターゲット14からなり、銅製バッキングプレ
ート15にろう付けされている。磁気回路は、鉄系ヨー
ク15と強磁石16からなり、強磁石は、磁束密度10
KG以上、保磁力10KOe以上のNd−FeーBある
いはSm−Coを用い、表面磁場をターゲット表面に水
平方向800G以上でかつ、ターゲット幅に対し50%
以上の領域で800G以上となるように磁石をN極とS
極を配置した。さらに焼結体ターゲットは、低い放電イ
ンピーダンスを得るために抵抗率3×10ー4Ω・cm以
下のものを用いる。スパッタリング中カソードは、冷却
し温度上昇を防止する。ITOの成膜を完了したのち基
板を取り出し室17に搬送する。
【0016】実施例1 厚み1.1mm、サイズ30×30cmのカラーフィル
ターを仕込室にセットし、仕込室を1×10ー6Torr
まで真空引きし、Arガスをマスフローコントローラー
より導入し2×10ー3Torrの放電ガス圧力とし、高
周波印加用電極を基板ホルダーに圧着し、周波数13.
56MHzの高周波電源を用いて、270Wの高周波電
力(0.3W/cm2 )を3分間印加した。つづいて、
圧力を1×10ー6Torrに排気したスパッタリング室
に搬送し、基板を210℃に加熱した。スパッタリング
室に1.5vol%O2を含むArガスを導入し、放電
ガス圧力1.8×10ー4Torrに制御し、サイズ:1
50×457mm、抵抗率:1.9×10ー4Ω・cmで
SnO210wt%を含むITOターゲットを用い、タ
ーゲット表面磁場900Gとしてターゲット電流密度2
0mA/cm2、放電インピーダンス10Ωでスパッタ
リングを行い、膜厚200nmのITO膜を形成した。
【0017】実施例2 実施例1と同様のカラーフィルター基板、装置およびI
TOターゲットを用い、仕込室でカラーフィルター基板
に0.1W/cm2の高周波電力を印加した。つづいて
基板をスパッタリング室に搬送し、210℃に加熱した
のち、放電ガス圧力を8×10ー4Torrとし、ターゲ
ット電圧を260Vにとなるように放電インピーダンス
を制御することによりターゲット電流密度を12、15
および18mA/cm2とし、厚み200nmのITO
膜を形成した。各々のターゲット電流密度で、300枚
の連続成膜を行った。
【0018】比較例1 実施例1と同様のカラーフィルターを用い、特公平4ー
53407記載の実施例1にしたがいITO成膜前に直
流電源を用い2KWの逆スパッタリングを行ったのち、
従来技術を用い、ITO膜の表面抵抗が10Ω/cm2
以下となるようにスパッタリングにより膜厚350nm
を形成した。ITO成膜は、使用ガス:ArーO2で、
圧力:5×10ー3Torr、放電インピーダンス150
Ωで行った。
【0019】比較例2 実施例1と同様のカラーフィルターを用い、特開平4ー
56825記載の実施例1にしたがい直流電圧1KV、
電流0.17Aで別に設けた陰極に印加し、プラズマを
発生させて基板を処理し、比較例1と同様の条件でスパ
ッタリングを行い、350nmのITO膜を形成した。
【0020】比較例3 実施例1と同様のカラーフィルターを用い、特開平3ー
249171記載の実施例2にしたがいAr−O2ガス
を用いてガス圧力:6×10-3Torr、ターゲット電
圧:80および250V、ターゲット電流:2Aすなわ
ちターゲット電流密度:3.9mA/cm2、放電イン
ピーダンス:40および125Ωで膜厚200nmのI
TO膜を形成した。
【0021】実施例1、2および比較例1〜3について
下記の評価を行った。 1)抵抗率測定:4探針法により測定した。 2)成膜速度:基板搬送速度からターゲット面を通過す
る時間と段差法により膜厚を測定し、成膜速度を求め
た。 3)カラーフィルター上のITO膜のパターニング性:
ITO膜を形成したカラーフィルターをホトレジスト法
によるパターニングにおけるエッチングプロセスでのエ
ッチング幅を測定した。市販のポジティブレジストを用
い、膜厚1.5μmで塗布し、エッチング幅10μm、
電極幅250μmの等間隔のストライブパターンのホト
マスクを用い露光、現像を行い、塩酸系エッチング液を
用いてエッチングし、パターンを形成した。エッチング
幅10μmを越えたオーバーエッチング(電極の細り)
幅により評価した。ITO膜とカラーフィルターとの密
着性が弱いとオーバーエッチングとなり、ITO電極線
は、断線あるいは脱落する。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】表1に示すように本発明によれば、カラ
ーフィルター上に低抵抗率の透明導電膜を2倍以上の高
速で成膜でき、例えばターゲット電圧を低くして低抵抗
率膜を得る比較例3と比較して10倍以上の高速成膜が
でき生産性を大幅にアップすることができる。また、従
来のように透明導電膜を形成する前にシリコン酸化膜な
どの中間層を形成させることなくカラーフィルター表面
の汚染物およびμmオーダーの突起物を除去し、透明導
電膜のカラーフィルター上での密着性を高めてパターニ
ング性能を向上させる。さらに、低抵抗率により、薄膜
化ができ透明導電膜から生じる応力を軽減してカラーフ
ィルターへのクラック発生を防止させ密着性を改善す
る。また、安定して連続的に長時間スパッタリングを行
うことができターゲットの損傷は見られなかった。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電膜の製造方法の説明図であ
る。
【図2】スパッタリングカソードの概略図である。
【符号の説明】
1 仕込み室 2 高周波印加用電極 3 高周波電源 4 荒引き用油回転ポンプ 5 高真空用クライオポンプ 6 基板ホルダー 7 基板搬送用キャリヤー 8 マスフローコントローラー 9 スパッタリング室 10 直流電源および放電インピーダンス制御装置 11 カソード 12 基板加熱装置 13 スパッタリング用マスフローコントローラー 14 ターゲット 15 バッキングプレート 16 ヨーク 17 強磁石 18 基板取り出し室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1343 G02F 1/13 101 H05K 3/10 - 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明導電膜の製造方法において、真空槽
    と電気的に絶縁された基板を保持する導電性基板ホルダ
    ーに、1×10‐4 〜1×10−1 Toorの圧力下で、
    基板に対して0.05〜1.0W/cm2 の高周波電力を
    印加したのちに、1×10−4 〜3×10−3 Toor
    の圧力下で、かつ透明導電膜の材料ターゲットをカソー
    ドとしてカソード電流密度5mA/cm以上とし、
    放電インピーダンス(カソード電圧/カソード電流)を
    5〜40Ωのスパッタリングにより透明導電膜を形成さ
    せることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
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