JP3111843B2 - トランスファマシン - Google Patents

トランスファマシン

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JP3111843B2
JP3111843B2 JP07006592A JP659295A JP3111843B2 JP 3111843 B2 JP3111843 B2 JP 3111843B2 JP 07006592 A JP07006592 A JP 07006592A JP 659295 A JP659295 A JP 659295A JP 3111843 B2 JP3111843 B2 JP 3111843B2
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武彦 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスファマシンに
関し、特に各工作機械の間に工作物を搬送する搬送装置
を設置したトランスファマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の工作機械にて工程を分割し
工作物の加工を行うトランスファマシンとして、図15
に示すトランスファマシンがある。S1〜S3は工作機
械からなる加工ステーション、17はコンベア、10は
搬送装置であり、各加工ステーションS1〜S3は敷設
ピッチPを一定にして配設されている。搬送装置10は
リフトアンドキャリー方式の搬送装置で、工作物Wを載
置して保持する治具16を一定ピッチPで設けたトラン
スファバー11が、工作物Wの搬送方向に対して進退方
向および昇降方向に移動可能になっており、この進退お
よび昇降移動動作の組み合わせにより工作物Wの搬送を
行うようになっている。
【0003】トランスファバー11は複数個のスイング
アーム15の一端に回動自在に支持されたローラ上を移
動可能になっている。スイングアーム15は屈曲部分が
図略の基準面に回動可能に支持されており、一端には前
記ローラが回動可能に支持され、一方、他端はリフトバ
ー14に揺動可能に支持されている。そして、スイング
アーム15aをモータからなるリフト装置13にて回動
することにより、全てのスイングアーム15を同期して
揺動し、トランスファバー11を昇降するようになって
いる。また、トランスファバー11はシフト装置12に
接続されており、シフト装置12の駆動によりトランス
ファバー11を進退移動させるようになっている。この
シフト装置12は図略のリンク機構とシリンダからな
り、トランスファバー11の昇降に関係なくトランスフ
ァバー11を進退移動させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したトランスファ
装置10のようにトランスファバー11を用いて工作物
Wの搬送を行う搬送装置は、工作物Wの搬送(トランス
ファバー11の駆動)の制御が容易な反面、以下の問題
がある。すなわち、加工ステーションS1〜S3間のピ
ッチが全て同一ピッチである必要があるため、一番長い
搬送ピッチにあわせて加工ステーションを配置する必要
があるため、加工ステーションの敷設面積が大きくなっ
てしまう。また、トランスファバー11の長さが加工ス
テーションの数に応じて所定の長さに固定されるため、
加工ステーションの数が変更される場合には、トランス
ファバー11を別の長さのものと交換しなければなら
ず、工作機械の組み替えや、加工ステーションの工程編
成時の融通性が非常に悪いといった問題があった。
【0005】そこで、本発明は上述した問題点を解決す
べく、加工ステーションの敷設面積を最小にし、加工ス
テーションの工程編成時に融通性の良いトランスファマ
シンの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための請求項1に記載された発明の手段は、複数の工作
機械により工程を分割して工作物の加工を行うトランス
ファマシンにおいて、前記複数の工作機械の各間に独立
的に設けられ、前記敷設ピッチに応じて前工程の工作機
械の加工位置から次工程の工作機械の加工位置へ工作物
を直接搬送する搬送装置と、前記複数の工作機械の少な
くとも2台の隣り合って配設された工作機械に対応し
て、その加工位置から工作物搬送方向と直交する水平方
向に所定距離だけ離間した位置にそれぞれ配設された仮
受台と、前記各工作機械からの加工完了信号を監視し
て、前記各搬送装置の搬送動作を制御するシステム制御
装置を備え、前記各搬送装置は、前記工作機械の略中間
部に設けられたフレームと、前記フレーム上で前記各工
作機械の加工位置に向って移動可能に案内され、前記加
工位置間の距離の略半分の長さをもつスライド部材と、
このスライド部材を移動させる第1送り手段と、工作物
を載置する載置プレートを含み前記スライド部材上でこ
のスライド部材と同一方向に移動可能に案内される工作
物支持ヘッドと、前記スライド部材が一方の工作機械に
接近するとき前記工作物支持ヘッドを前記スライド部材
上でこれと同一方向に移動させて前記一方の工作機械の
加工位置まで送る第2送り手段と、前記フレームを昇降
位置と加工位置との間で上下動させる昇降装置を有し、
前記仮受台が配設された工作機械の前後に配置された前
記各 搬送装置はさらに工作物搬送方向と直交する水平方
向へ少なくとも前記載置プレートを前記所定距離だけシ
フトするシフト装置を有し、前記システム制御装置によ
り、前記各搬送装置は前記第1送り手段および前記第2
送り手段および前記昇降装置を駆動して搬送方向上流側
の工作機械の加工位置から搬送方向下流側の工作機械の
加工位置へ工作物を搬送するよう制御されると共に、前
記仮受台が配設された少なくとも2台の工作機械の内少
なくとも1台の工作機械の加工位置に工作物を搬入すべ
く、前記仮受台が配設された工作機械の搬送方向上流側
の搬送装置はさらに前記シフト装置を駆動して搬送方向
下流側の工作機械の加工位置とこの工作機械に対応した
前記仮受台とに選択的に工作物を搬入するよう制御さ
れ、前記仮受台が配設された工作機械の搬送方向下流側
の搬送装置はさらに前記シフト装置を駆動して搬送方向
上流側の工作機械の加工位置とこの工作機械に対応した
前記仮受台とから選択的に工作物を受取るよう制御され
ることことからなる。
【0007】請求項2に記載された発明の手段は、複数
の工作機械により工程を分割して工作物の加工を行うト
ランスファマシンにおいて、同じ工程の加工を行う少な
くとも2台の隣り合って配設された工作機械を含み、敷
設面積に応じてそれぞれ適宜の敷設ピッチで配設された
前記複数の工作機械と、前記複数の工作機械の各間に独
立的に設けられ、前記敷設ピッチに応じて前工程の工作
機械の加工位置から次工程の工作機械の加工位置へ工作
物を直接搬送する搬送装置と、前記同じ工程の加工を行
う工作機械に対応して、その加工位置から工作物搬送方
向と直交する水平方向に所定距離だけ離間した位置にそ
れぞれ配設された仮受台と、前記各工作機械からの加工
完了信号を監視して、前記各搬送装置の搬送動作を制御
するシステム制御装置を備え、前記各搬送装置は、前記
工作機械の略中間部に設けられたフレームと、前記フレ
ーム上で前記各工作機械の加工位置に向って移動可能に
案内され、前記加工位置間の距離の略半分の長さをもつ
スライド部材と、このスライド部材を移動させる第1送
り手段と、工作物を支持する載置プレートを含み前記ス
ライド部材上でこのスライド部材と同一方向に移動可能
に案内される工作物支持ヘッドと、前記スライド部材が
一方の工作機械に接近するとき前記工作物支持ヘッドを
前記スライド部材上でこれと同一方向に移動させて前記
一方の工作機 械の加工位置まで送る第2送り手段と、前
記フレームを昇降位置と加工位置との間で上下動させる
昇降装置を有し、前記同じ工程の加工を行う工作機械の
前後に配置された前記各搬送装置はさらに工作物搬送方
向と直交する水平方向へ少なくとも前記載置プレートを
前記所定距離だけシフトするシフト装置を有し、前記シ
ステム制御装置により、前記各搬送装置は、前記工作物
支持ヘッドがこの搬送装置の略中間部分に位置した状態
から前記第1送り手段および前記第2送り手段および前
記昇降装置を駆動して前記工作物支持ヘッドに支持され
た工作物を搬送方向下流側の工作機械の加工位置へ搬入
しその後前記工作物支持ヘッドを再び前記略中間部分に
移動させる搬入・復帰工程と、前記工作物支持ヘッドが
前記略中間部分に位置した状態から前記第1送り手段お
よび前記第2送り手段および前記昇降装置を駆動して搬
送方向上流側の工作機械の加工位置にある工作物を前記
工作物支持ヘッドに支持しその後前記工作物支持ヘッド
を再び前記略中間部分に移動させる受取・待機工程とを
繰り返すよう制御されると共に、前記搬入・復帰工程に
おいて前記同じ工程の加工を行う工作機械の搬送方向上
流側の前記搬送装置はさらに前記シフト装置を駆動して
その搬入先を搬送方向下流側の工作機械の加工位置とこ
の工作機械に対応した前記仮受台とに交互に工作物を搬
入するよう制御され、前記受取・待機工程において前記
同じ工程の加工を行う工作機械の搬送方向下流側の前記
搬送装置はさらに前記シフト装置を駆動してその受取先
を搬送方向上流側の工作機械の加工位置とこの工作機械
に対応した前記仮受台とから交互に工作物を受取るよう
制御されることことからなる。
【0008】請求項3に記載の発明の手段は、前記シフ
ト装置は、一端が前記工作物支持ヘッドに旋回可能に接
続された第1アームと、一端が前記第1アームの他端に
旋回可能に接続され他端が前記載置プレートに旋回可能
に接続された第2アームと、前記スライド部材の移動方
向と直角な水平方向から前記工作機械の加工位置もしく
は前記仮受台へ略直線的に工作物をシフトさせるべく前
記第1アームと前記第2アームとを協働して旋回させる
駆動手段とからなる水平シフト装置であることからな
る。
【0009】
【作用】本発明のトランスファマシンにおいては、各工
作機械の間に配設された搬送装置により、前工程の工作
機械から後工程の工作機械への工作物の搬送が個々に行
われ、搬入動作の開始を全ての搬送装置を同期して行う
ことによりトランスファマシン全体としての工作物の搬
送が行われる。
【0010】すなわち、工作物の搬入動作に際しては、
工作物支持ヘッドが略中間部分に位置した状態から第1
送り手段によりスライド部材を後工程の工作機械の方向
に移動させると共に、第2送り手段により工作物支持ヘ
ッドを同方向に移動させ、工作物を載置した載置プレー
トを工作機械内の加工位置に搬入する。そして、昇降装
置を駆動して工作物を加工位置へ受け渡し、再び第1送
り手段および第2送り手段により工作物支持ヘッドを略
中間部分に復帰させる。一方、工作物の受取動作に際し
ては、工作物支持ヘッドが略中間部分に位置した状態か
ら第1送り手段により工作物支持ヘッドを前工程の工作
機械の方向に移動させると共に、第2送り手段により工
作物支持ヘッドを同方向に移動させ、工作物が載置され
ていない載置プレートを工作機械内に移動する。そし
て、昇降装置を駆動して工作機械内の工作物を載置プレ
ートに載置して工作物支持ヘッドおよびスライド部材を
略中間部分に復帰させる。
【0011】ここで、請求項1に記載のトランスファマ
シンにおいては、このとき、仮受台が配設された工作機
械の搬送方向上流側の搬送装置では、搬送方向下流側の
工作機械の加工位置とこの工作機械に対応した仮受台と
に選択的に工作物を搬入するようにシフト装置が駆動さ
れ、仮受台が配設された工作機械の搬送方向下流側の搬
送装置では、搬送方向上流側の工作機械の加工位置とこ
の工作機械に対応した仮受台とから選択的に工作物を受
取るようにシフト装置が駆動される。これにより、仮受
台が配設された少なくとも2台の工作機械の内少なくと
も1台の工作機械の加工位置に工作物が搬入される。
【0012】また、請求項2に記載のトランスファマシ
ンにおいては、このとき、同じ工程 の加工を行う工作機
械の搬送方向上流の搬送装置では、搬入・復帰工程にお
いて、その搬入先を搬送方向下流側の工作機械の加工位
置とこの工作機械に対応した仮受台とに交互に工作物が
搬入されようシフト装置が駆動される。一方、同じ工程
の加工を行う工作機械の搬送方向下流側の搬送装置で
は、受取・待機工程において、その受取先を搬送方向上
流側の工作機械の加工位置とこの工作機械に対応した仮
受台とから交互に工作物を受取るようシフト装置が駆動
される。システム制御装置がこのような制御を行うこと
により、同じ工程の加工を行う工作機械には交互に工作
物が搬入される。
【0013】請求項3記載のトランスファマシンにおい
ては、駆動手段により第1アームおよび第2アームが協
働して旋回され、スライド部材の移動方向と直角な水平
方向から工作機械の加工位置もしくは仮受台へ略直線的
に工作物がシフトされる。
【0014】
【実施例】以下に図面に基づき本発明の実施例を説明す
る。図1は、本実施例のトランスファマシンのシステム
配置平面図を示す。S1〜S4は加工ステーションであ
り、加工ステーションS1〜S3は同一の工作機械から
なり敷設ピッチP1でそれぞれ配置されている。加工ス
テーションS4は加工ステーションS1〜S3とは異種
の工作機械からなる加工ステーションで前記敷設ピッチ
P1とは異なる敷設ピッチP2で配置されている。加工
ステーションS1、S2、S4の加工サイクルタイムは
全てほぼ時間tであり、加工ステーションS3−1、S
3−2の加工サイクルタイムは倍の時間2tとなってい
る。この加工ステーションS3−1、S3−2は同じ工
程の加工を行う加工ステーションであり、互いに加工の
開始を時間tだけずらして開始することにより、ライン
全体の加工サイクルタイムを均一にするようになってい
る。
【0015】加工ステーションS1〜S4の前段には、
敷設ピッチP1,P2に応じた搬送装置500A〜50
0Eがそれぞれ設けられている。各搬送装置500A〜
500Eは、搬送先の加工ステーションから切削屑をそ
のステーションの後方に排出するチップ排出装置510
上に配設されている。この各搬送装置500A〜500
Eとチップ排出装置510を搬送方向の同一位置に配置
する構成は、システムの全長を短縮して所要床面積を減
少するのに有効である。
【0016】各搬送装置500A〜500Eの搬送動作
は、システム制御装置530により制御される。また、
加工ステーションS3−1,S3−2の前面には、後述
する搬送装置500C〜500Eが工作物搬送方向と直
交する方向(図中2点鎖線の位置)にシフトした場合の
搬送経路にて工作物を一時的に載置する仮受台520
C,520Dがそれぞれ配置されている。
【0017】以下に、各構成についてそれぞれ詳細に説
明する。図2は、図1に示される第1および第2加工ス
テーションS1,S2とその付属装置類の鳥瞰図であ
る。この図から容易に理解できるように、各加工ステー
ションS1,S2の工作機械は、工作物搬送方向と平行
なX軸およびこれと直角で互いにも直角なYおよびZ軸
の3軸に沿ってワークテーブル521A,521Bに対
して移動可能なスピンドルヘッド522A,522B
と、このスピンドルヘッドの工具主軸と工具マガジン5
23A,523Bとの間で工具を自動交換する交換アー
ム装置524A,524Bを備えている。なお、図中、
511はチップ排出装置510の切削屑排出ダクトを示
し、525は、ワークテーブル521A,521B上に
設けたワーク固定用のジグユニットを示す。
【0018】次に、搬送装置500A〜500Eの具体
的構成を、図3および図4を参照して説明する。なお、
各搬送装置500A〜500Eは搬送ピッチは異なるも
ののほぼ同様な構成のため説明に際しては搬送装置50
0Cについてのみ説明する。搬送装置500Cは、概略
構成を図3に示すように、床面あるいは適宜取付け台上
に固定設置される固定ベース540と、この固定ベース
540に対してシフト装置542により加工ステーショ
ンS1〜S4の配列方向と直交する水平方向(Z軸方
向)に移動可能なシフトベース543と、このシフトベ
ース543に対して昇降装置550により昇降可能なフ
レーム551と、このフレーム551によりシフトベー
ス543のシフト方向と直交する水平方向にスライド可
能に案内されたスライド装置560からなる。
【0019】シフト装置542は、固定ベース540上
に設けられた一対のガイドレール機構541に案内され
たシフトベース543を油圧あるいは空気圧シリンダや
モータ駆動の送り螺子機構などにより移動させ、搬送装
置500を原位置(図1中実線位置)とシフト原位置
(図1中2点鎖線位置)との間でシフト可能にさせる。
昇降装置550は、互いの中点にてピンにより揺動可能
に支持された一対のリンク装置553をシフト移動方向
に2組設け、シリンダ552によりこのリンク装置55
1を起立揺動させてフレーム551を上下動させる。
【0020】図4に示すように、フレーム551にスラ
イド可能に案内されたスライド装置560は、工作物搬
送距離のおよそ半分の長さ(搬送装置500A〜500
DはピッチP1のおよそ半分であり、搬送装置500E
はピッチP2のおよそ半分である)を持つ一対のスライ
ド部材561と、このスライド部材561の上下中間部
で長手方向に開口された長窓562に嵌入して、スライ
ド部材561を一体連結するスライド板563とからな
る。スライド板563の搬送方向と直交する左右方向の
両端面には、直線レール564がそれぞれ固着されてお
り、この直線レール564の各々は、搬送方向中央部の
前後2か所においてフレーム551に固定した直線ベア
リングユニット565によりガイドされている。また、
フレーム551の前後端部の各々には、各直線レール5
64を上下に案内する一対のローラ568が設けられて
いる。各スライド部材561は、前後端が半円上に形成
され、その上下部および前後半円部には、減磨部材56
6が巻装固定されている。
【0021】図4にて左側に配置されたスライド部材5
61の下面にはその略全長にわたってラック570が形
成されている。このラック570はスライド部材561
と別部品として形成され、スライド板563の下面に固
定してもよい。ラック570は、フレーム551の中央
部に取付けた減速機構内蔵のサーボモータ572により
回転駆動される大径歯車573と噛合され、このサーボ
モータ572によりスライド部材561がフレーム55
1に対して搬送方向に前進後退されるようになってい
る。
【0022】搬送ヘッド580は、左右一対のスライド
部材561の減磨部材566上を摺動可能に案内されて
おり、図3に示すように、その下面の前後端部に取付部
材581,581が固定され、この取付部材に前後一対
のチエーン585および586の一端が連結されてい
る。チエーン585は、スライド部材561の前端部に
自由回転可能に支持されたスプロケットホイール587
と噛合し、他端がフレーム551内で揺動可能に支持さ
れたレバー589の上端に連結されている。レバー58
9の下端は螺子機構590と連結され、この螺子機構5
90によりチエーン585のテンションが調整可能であ
る。同様に、チエーン586は、スライド部材561の
後端部に自由回転支持されたスプロケットホイール59
1と噛合し、その他端はレバー592と結合されて、螺
子機構593によりテンションが調整可能とされてい
る。従って、スライド部材561がフレーム551上を
スライドする時、搬送ヘッド580はスライド部材56
1上をこれと同方向に等距離等速度で移動し、結果とし
て、フレーム551に対して、スライド部材561に比
較して2倍の移動量と2倍の移動速度で移動する。つま
り、チエーン585,586およびスプロケットホイー
ル587,591は、倍速倍尺機構を構成している。
【0023】なお、上述した構成の搬送装置500A〜
500Eにおいて、搬送装置500Aおよび500Bに
はシフト装置542は設けられておらず、固定ベース5
40に昇降装置550が直接設けられている。また、上
記搬送装置500A〜500Eは全て昇降装置550が
設けられているが、ワークテーブル521A〜521E
上に設けられたジグユニット525に工作物Wの搬送ヘ
ッド580への受け渡しを行うクランパ等の装置が設け
られている場合は昇降装置550を設けなくても構わな
い。
【0024】次にシステム制御装置530について説明
する。コンピュータからなるシステム制御装置530は
各加工ステーションの数値制御装置NCに結合され、こ
の装置NCから加工完了信号を受領し、各加工ステーシ
ョンS1〜S4の稼動状態を監視して各搬送装置500
A〜500Eの搬送動作の制御を行う。システム制御装
置530が各搬送装置500A〜500Eを制御する工
程は、大別して下記の2つの工程からなる。
【0025】1. 搬入・復帰工程 2. 受取・待機工程 以下に、上記2つの工程を図5の搬送装置500の動作
を示したモデル図並びに図6および図7の工作物搬送を
示したモデル図を参照して説明する。ただし、システム
制御装置530は搬送装置500A,500Bと搬送装
置500C〜500Eで異なった制御を行うのでそれぞ
れの場合について説明する。
【0026】まず、搬送装置500A,500Bの制御
について説明する。いま、搬送装置500A,500B
は、搬送ヘッド580上に載置した工作物Wを搬送装置
500A,500Bの略中間部分に位置させ、昇降装置
550によりスライド装置560を上昇させた状態にあ
るものとする(図5[A]に示した状態で、以下搬送原
位置という)。
【0027】システム制御装置530は全ての搬送装置
500A〜500Eが搬送原位置(搬送装置500C〜
500Eの搬送原位置については後述する)の状態に至
る時、そのような状態を検出すべく各搬送装置に設けた
公知の検出手段からの動作信号に応答して、搬送装置5
00A〜500Eに搬入・復帰工程を一斉に実行させ
る。すなわち、搬送装置500A,500Bは、スライ
ド装置560を工作物搬送方向に移動して搬送ヘッド5
80に載置された工作物Wを後段の加工ステーション内
に搬送し(図5[B]および図6[a2])、昇降装置
550によりスライド装置560を降下して工作物Wを
搬入する(図5[C])。そして、スライド装置560
を工作物搬送方向と反対方向に移動して搬送ヘッド58
0を搬送装置500の略中間部分に復帰する(図5
[D]および図6[a3])。この復帰動作が完了した
段階で各加工ステーションS1,S2の加工が個々に開
始される。
【0028】続いて、システム制御装置530は、各加
工ステーションから加工完了信号を受領する時、その加
工ステーションの後段(搬送方向の後方)に配置された
搬送装置に前記受取・待機工程を実行させる。すなわ
ち、加工ステーションS1の加工が完了すると、搬送装
置500Bに受取・待機工程を実行させる。この工程の
実行において、搬送装置500Bは、搬送ヘッド580
を加工ステーションS1に挿入し(図5[E]および図
6[a5])、そこで昇降装置550によりスライド装
置560を上昇して加工済の工作物Wを搬送ヘッド58
0上に載置させる(図5[C])。続いて、搬送ヘッド
580を前記搬送原位置に復帰し(図5[A])、他の
全ての搬送装置500の工作物Wの搬出動作が完了する
まで待機する。
【0029】なお、搬入ステーションLSの後段に配置
された搬送装置500Aについては、搬入ステーション
LS上での工作物の存在を示す信号を受取り次第、シス
テム制御装置530は搬送装置500Aに前記受取・待
機工程を実行させる。この信号は、搬入ステーションL
Sに設けたリミットスイッチや近接スイッチ等の一般的
な検出手段から得ることができる。
【0030】全ての搬送装置500の受取・待機工程が
完了し、前記搬送原位置に至ると、システム制御装置5
30は全ての搬送装置500に上述した搬入・復帰工程
を実行させて、以下、搬送装置500A,500Bにつ
いては上述した工程を繰り返し工作物Wの搬送を行うよ
うになっている。次に、搬送装置500C〜500Eの
制御について説明する。いま、搬送装置500C〜50
0Eは図6[a1]に示す状態になっているものとす
る。すなわち、搬送装置500Cは、搬送経路を上述し
た原位置(図1中実線部分)とし、工作物Wを載置した
搬送ヘッド580を略中間部分に位置した状態になって
いる(図5[A])。また、搬送装置500D,500
Eは搬送経路を上述したシフト原位置(図1中二点鎖線
部分)とし、搬送ヘッド580上には工作物Wを載置し
ない状態で搬送ヘッド580を中央に位置させている。
さらに、加工ステーションS3−1では時間t前に加工
が開始された工作物Wの加工が継続されており、仮受台
520上には前回加工ステーションS3−1にて加工さ
れた工作物Wが載置されているものとする。なお、搬送
装置500D,500Eは昇降装置550によりスライ
ド装置を下降した状態にあるものとする。そして、この
状態を以下、第1搬送原位置という。
【0031】システム制御装置530は搬送装置500
A,500Bが上述した搬送原位置の状態に至り、搬送
装置C〜Eが前記第1搬送原位置に至る時、搬送装置5
00A〜500Eに搬入・復帰工程を一斉に実行させ
る。搬送装置500Cにおいては、上述した搬送装置5
00Bと同様に、スライド装置560を工作物搬送方向
に移動して搬送ヘッド580に載置された工作物Wを後
段の加工ステーションS3−1内に搬送し(図5[B]
および図6[a2])、昇降装置550によりスライド
装置560を降下して工作物Wを搬入する(図5
[C])。そして、スライド装置560を工作物搬送方
向と反対方向に移動して搬送ヘッド580を搬送装置5
00の略中間部分に復帰する(図5[D]および図6
[a3])。この搬入・復帰工程が完了した後、加工ス
テーションS3−1の加工が開始される。
【0032】搬送装置500Dにおいては、後段の加工
ステーションS3−2が工作物Wを加工中のために搬入
動作を行わず、そのままの状態で待機する。なお、加工
ステーションS3−2の加工は継続して行われている。
搬送装置500Eにおいては、上述した搬入・復帰工程
とは異なった動作をする。すなわち、図5[D]の状態
にある搬送装置500Eからスライド装置560を工作
物搬送方向と反対の方向に移動して、仮受台520Dに
載置された工作物Wを搬送ヘッド580上に載置し、搬
送ヘッドを図5[A]の位置に復帰する。続いてシフト
装置542を駆動して搬送装置500Eを原位置にシフ
トして搬送経路を変更する(図6[a2]の破線部
分)。さらに、スライド装置560を工作物搬送方向に
移動して搬送ヘッド580に載置された工作物Wを後段
の加工ステーションS4内に搬送し(図5[B]および
図6[a2])、昇降装置550によりスライド装置5
60を降下して工作物Wを搬入する(図5[C])。そ
して、スライド装置560を復帰して搬送ヘッド580
を搬送装置500の略中間部分に復帰する(図5[D]
および図6[a3])。この搬入・復帰工程が完了した
後、加工ステーションS4の加工が開始される。
【0033】加工サイクルタイムの時間tが経過する
と、加工ステーションS1,S2,S3−2および加工
ステーションS4の加工が個々に完了する(図6[a
4])。なお、加工ステーションS3−1,S3−2は
上述したように加工サイクルタイムが時間2tであり、
互いに時間tだけずらして加工を開始するようになって
いるため、加工ステーションS3−1は加工を継続し、
時間t前から加工を開始した加工ステーションS3−2
の工作物Wの加工が完了する。
【0034】システム制御装置530は、各加工ステー
ションS2,S3−2から加工完了信号を受領する時、
その加工ステーションの後段(搬送方向の後方)に配置
された搬送装置500C〜500Eに前記受取・待機工
程を実行させる。従って、加工ステーションS2の加工
が完了すると、システム制御装置530は搬送装置50
0Cに受取・待機工程を実行させる。ただし、この時シ
ステム制御装置530は加工ステーションS3−1が加
工中であることを認識しているため、搬送装置500C
に対して以下の制御を行なう。すなわち、搬送装置50
0Cにおいては、搬送ヘッド580を加工ステーション
S2内に移動し(図5[E]および図6[a5])、昇
降装置550によりスライド部材560を上昇して加工
済の工作物Wを搬送ヘッド580上に載置させる(図5
[F])。次に、搬送ヘッド580を搬送原位置に復帰
し(図5[A])、シフト装置542を駆動して搬送装
置500Cをシフト原位置にシフトさせて搬送経路を変
更する(図7[b1]の点線部分)。さらに、搬送ヘッ
ド580を仮受台520上に移動し、昇降装置550を
駆動して加工ステーションS2の加工を完了した工作物
Wを仮受台520に載置して、搬送ヘッド580を略中
間部分に中央に復帰する。そして、この状態で他の全て
の搬送装置500の受取・待機工程が完了するまで待機
する。
【0035】また、加工ステーションS3−2の加工が
完了すると、システム制御装置530は搬送装置500
Eに受取・待機工程を実行させる。すなわち、搬送装置
500Eにおいては、搬送ヘッド580を加工ステーシ
ョンS3−2内に移動し(図5[E]および図6[a
5])、昇降装置550によりスライド部材560を上
昇して加工済の工作物Wを搬送ヘッド580上に載置さ
せる(図5[F])。そして、搬送ヘッド580を搬送
原位置に復帰する(図5[A]および図7[b1])。
この状態で他の全ての搬送装置500の受取待機工程が
完了するまで待機する。
【0036】なお、加工ステーションS3−1は加工中
のため搬送装置500Dはそのままの状態で待機するよ
うになっている。こうして、搬送装置500C〜500
Eが受取・待機工程を完了した状態(図7[b1]の状
態)を以下、第2搬送原位置という。次に、システム制
御装置530は搬送装置500A,500Bが搬送原位
置の状態に至り、なおかつ搬送装置500C〜500E
が上記第2搬送原位置に至ると、搬送装置500A〜5
00Eに搬入・復帰工程を一斉に実行させる。
【0037】搬送装置500Cにおいては、後段の加工
ステーションS3−1が工作物Wを加工中のために搬入
動作を行わず、シフト装置542を駆動して搬送経路を
原位置に戻し待機する。なお、加工ステーションS3−
1の加工は継続して行われている。搬送装置500Dに
おいては、上述した第1搬送原位置からの搬送装置50
0Eの搬入・復帰工程と同様に、スライド装置560を
工作物搬送方向と反対の方向に移動して、仮受台520
Cに載置された工作物Wを搬送ヘッド580上に載置
し、搬送ヘッド580を略中間部分(図5[A]の位
置)に復帰する。続いてシフト装置542を駆動して搬
送装置500Cを原位置にシフトして搬送経路を変更す
る(図7[b2]の破線部分)。さらに、スライド装置
560を工作物搬送方向に移動して搬送ヘッド580に
載置された工作物Wを後段の加工ステーションS3−2
内に搬送し(図5[B]および図7[b2])、昇降装
置550によりスライド装置560を降下して工作物W
を搬入する(図5[C])。そして、スライド装置56
0を復帰して搬送ヘッド580を搬送装置500の略中
間部分に復帰する(図5[D]および図7[b3])。
この搬入・復帰工程が完了した後、加工ステーションS
3−2の加工が開始される。
【0038】搬送装置500Eにおいては、スライド装
置560を工作物搬送方向に移動して搬送ヘッド580
に載置された工作物Wを後段の加工ステーションS4内
に搬送し(図5[B]および図7[b2])、昇降装置
550によりスライド装置560を降下して工作物Wを
搬入する(図5[C])。そして、スライド装置560
を工作物搬送方向と反対方向に移動して搬送ヘッド58
0を搬送装置500中央に復帰する(図5[D]および
図7[b3])。この搬入・復帰工程が完了した後、加
工ステーションS4の加工が開始される。
【0039】加工サイクルタイムの時間tが経過する
と、加工ステーションS1,S2,S3−1および加工
ステーションS4の加工がそれぞれ完了する(図6[b
4])。システム制御装置530は、各加工ステーショ
ンS2,S3−1から加工完了信号を受領する時、その
加工ステーションの後段(搬送方向の後方)に配置され
た搬送装置500C〜500Eに前記受取・待機工程を
実行させる。
【0040】従って、加工ステーションS2の加工が完
了すると、システム制御装置530は搬送装置500C
に受取・待機工程を実行させる。すなわち、搬送装置5
00Cにおいては、搬送ヘッド580を加工ステーショ
ンS2内に移動し(図5[E]および図7[b5])、
昇降装置550によりスライド部材560を上昇して加
工済の工作物Wを搬送ヘッド580上に載置させる(図
5[C])。そして、、搬送ヘッド580を搬送原位置
に復帰する(図5[A]および図6[a1])。この状
態で他の全ての搬送装置500の受取待機工程が完了す
るまで待機する。
【0041】また、加工ステーションS3−1の加工が
完了すると、システム制御装置530は搬送装置500
Dに受取・待機工程を実行させる。ただし、この時シス
テム制御装置530は加工ステーションS3−2が加工
中であることを認識しているため、搬送装置500Dに
対して以下の制御を行なう。すなわち、搬送装置500
Dにおいては、搬送ヘッド580を加工ステーションS
3−1内に移動し(図5[E]および図7[b5])、
昇降装置550を駆動してスライド部材560を上昇
し、加工済の工作物Wを搬送ヘッド580上に載置させ
る(図5[C])。次に、搬送ヘッド580を搬送原位
置に復帰し(図5[A])、シフト装置542を駆動し
て搬送装置500Cをシフト原位置にシフトさせて搬送
経路を変更する(図6[a1]の点線部分)。さらに、
搬送ヘッド580を仮受台520上に移動し、昇降装置
550を駆動して加工ステーションS2の加工を完了し
た工作物Wを仮受台520Cに載置して、搬送ヘッド5
80を略中間部分に復帰する。そして、この状態で他の
全ての搬送装置500の受取・待機工程が完了するまで
待機する。
【0042】なお、搬送装置500Eにおいては、前段
の加工ステーションS3−2が工作物Wを加工中のため
に受取動作を行わず、シフト装置542を駆動して搬送
経路をシフト原位置に変更して待機する。なお、加工ス
テーションS3−2の加工は継続して行われる。また、
上述した動作の説明において、加工ステーションS4内
の加工済み工作物Wは加工ステーションS4の後段に設
けられた搬送装置500Bと同様な図略の搬送装置によ
り搬出されるものとする。
【0043】こうして全ての搬送装置500A〜500
Eの受取・待機工程が完了し、搬送装置500C〜50
0Eが前記第1搬送原位置に至ると、システム制御装置
530は全ての搬送装置500に上述した搬入・復帰工
程を実行させる。そして以下、搬送装置500C〜50
0Eに対しては上述した第1搬送原位置からの搬入・復
帰工程および受取・待機工程と第2搬送原位置からの搬
入・復帰工程および受取・待機工程を交互に繰り返すこ
とにより工作物Wの搬送を繰り返すようになっている。
【0044】以上に述べたように、システム内の各搬送
装置500A〜500Eは、後段の加工ステーションの
加工完了に基づき各加工ステーションS1〜S4での加
工所要時間の長短に依存して、非同期的に受取・待機工
程を実行する。また、搬入先の加工ステーションへの搬
送ヘッドの移動距離によりや搬入工程の動作により若干
の差を生じるが、実質的に全ての搬送装置A〜Dが同期
して搬入・復帰工程が実行されることなっている。な
お、本実施例においては加工ステーションの敷設スペー
スを最小にするために、同じ工程の加工を行う加工ステ
ーションS3−1およびS3−2を工作物の搬送方向に
直列に配置しているが、加工ステーションの敷設スペー
スの拡大が許される場合には、図12に示すように、仮
受台520Cの変わりに加工ステーションS3−2を加
工ステーションS3−1と対向して配置し、搬送装置5
00Dおよび仮受台520Dを廃止しても構わない。
【0045】また、同じ工程を加工する加工ステーショ
ンの数は2台に限られず、加工サイクルタイムに応じて
適宜に決定してよい。例えば、図13に示すように、加
工サイクルタイムを時間4t要する加工ステーションS
3’−1〜S3’−4を4台配設し、各加工ステーショ
ンS3’−1〜S3’−4の加工開始を時間tずつずら
してもよい。この場合、各搬送装置500C〜500E
のシフト装置542におけるシフト位置を2段階に設
け、各加工ステーションS3’−1〜S3’−4に工作
物Wを選択的に搬入させる。各加工ステーションS3’
−1〜S3’−4への工作物搬送経路を図14[A]〜
[D]の実線矢印に示す。
【0046】さらに、搬送装置500A〜Eの搬送原位
置(搬送装置500A,Bは図6[a1]の状態、搬送
装置500C〜500Eは図6[a1]に示した第1搬
送原位置もしくは図7[b1]に示した第2搬送原位
置)に搬送原位置に限られず、例えば搬送装置500C
〜500Eの搬送原位置を搬送装置500A,Bと同様
な位置にしても構わない。ただし、この場合、搬送装置
500C〜500Eの搬送動作は上述した実施例とは異
なってくる。
【0047】次に搬送装置500の第1変形例ついて図
8および図9を参照して説明する。この第1変形例の構
成を持つ搬送装置500は、例えば図1のシステムの加
工ステーションS4のための搬送装置500Eとして使
用される。すなわち、この搬送装置500Dの搬送ヘッ
ド580は、摺動台600と、この摺動台600上でベ
アリング601により垂直軸線の周りに旋回可能に支持
された旋回台602と、加工ステーションS3−2とS
4との略中間位置において、工作物を前後180度水平
旋回させる旋回機構700を含んでいる。この旋回機構
700は、回転テーブル602の下面にこれと同心に固
定したピニオン701と、ピニオン701の下面に偏心
固定したローラ702と、このローラ702を案内する
ためスライド板563に取外可能に固定されたカム板7
03と、さらに2台の加工ステーションS3−2とS4
と間の略中間位置のみにおいてピニオン701と噛合さ
れるスライド板563に取外可能に固定された短尺ラッ
ク704とからなる。図9に拡大して示すように、カム
板703は、前後両端の直線案内溝703Aとこれらに
通じる中央の円弧案内溝703Bが形成されている。ス
ライド板563には、カム板703の前後両端の直線案
内溝703Aに通じる直線案内溝703Cがその前後両
端まで形成されている。
【0048】前述した受取・待機工程において、搬送元
の加工ステーションS3−1(もしくは仮受台520
D)から工作物を受領した後、搬送ヘッド580は加工
ステーションS3とS4の略中間位置にある搬送原位置
に戻される。搬送ヘッド580が加工ステーションS3
−1と4の略中間部に至るまでは、ローラ702は転換
ピニオン701の進行方向後方に偏心した状態でスライ
ド板563の直線案内溝703Cに案内されながら移動
される。前記略中間位置にさしかかる時、ローラ702
はカム板703の直線案内溝703Aに乗移り、さらに
中央の円弧案内溝703Bに沿って移動する。ローラ7
02が円弧案内溝703Bに沿って移動するので、転換
ピニオン701は旋回しながら短尺ラック704に噛合
されるようになり、円弧案内溝703Bの中央では短尺
ラック704により積極的に旋回され、旋回台602を
第1姿勢P1から90度旋回した第2姿勢P2の位置に
おいて、搬送ヘッド580の搬送停止に伴って、停止さ
れる。
【0049】その後、前述した搬入・復帰工程が実行さ
れる時、搬送ヘッド580の前進に連れて、ローラ70
2が短尺ラック704の旋回補助機能により90度位置
からさらに旋回され、円弧案内溝703Bの終端位置で
は180度まで旋回する。従って、搬送ヘッド580の
更なる前進に伴って、転換ピニオン701と一体の旋回
台602が180度位置P2まで旋回し、旋回台602
上に載置された工作物の前後位置を入換える。その後、
搬送ヘッド580の前進に連れて、ローラ702は搬送
方向前方の直線案内溝70Aに沿って移動する。この結
果、旋回台602上の工作物は、搬送先の加工ステーシ
ョンS4に搬入される。搬送ヘッド580が昇降装置5
50の下降動作により工作物を搬送先ステーションS4
の図示されていないジグユニット上に工作物を置き去り
にした後、搬送ヘッド580が原位置まで復帰される
が、旋回台602が位置P3からP2まで90度逆旋回
し停止する。
【0050】例えば加工ステーションS1とS2と間の
ように工作物の方向転換が必要でない箇所に使用する搬
送装置500は、図4に示す搬送装置500Aを使用す
るが、図8および図9の第1変形例として示す搬送装置
500Dを下記のようにセットして使用することもでき
る。この場合、カム板703が図示されていない旋回禁
止用の別のカム板と交換される。この別のカム板は、ス
ライド板563の直線案内溝703Cに連絡する直線案
内溝が形成されている。また、短尺ラック704はスラ
イド板563から取外される。これにより、旋回台60
2は搬送ヘッド580の全搬送ストロークの間旋回され
ずに摺動台600と同一姿勢で一体的に移動される。
【0051】以上の述べたように本第1変形例の搬送装
置500を使用したトランスファマシンは、スライド装
置560が移動することにより旋回台602が搬送装置
500の略中間部分で旋回されることにより、新たにモ
ータ等の駆動装置を設けることなく工作物Wを加工ステ
ーション間にて旋回できるといった効果がある。次に、
本実施例で使用される搬送装置の第2変形例ついて図1
0および図11を参照して説明する。
【0052】この第2変形例の搬送装置800は、上述
した図3および図4の搬送装置500と以下の点で異な
る。この搬送装置800は、構成要素541,542等
からなるシフト装置が省略され、これに代わり、搬送ヘ
ッド810に一対の屈伸アームからなる水平シフト装置
820が設けられる。つまり、図11に示すように、搬
送ヘッド810は、ヘッド本体811に旋回軸812を
旋回可能に垂直に設け、この旋回軸812に第1アーム
813の基端部を固定し、第1アーム813の先端部に
ベアリング814を介して第2アーム815の基端を水
平旋回可能に支持する。第2アーム815の先端部は工
作物Wを載置する載置プレート816と一体の回転軸8
17を旋回可能に支持する。旋回軸812と同心に固定
された固定スプロケットホイール818が設けられ、こ
のホイール818は第1アーム813の先端に自由に回
転できるように支持した中間スリーブの下部スプロケッ
トホイール819とチエーン821により連絡される。
中間スリーブの上部スプロケットホイール823は、回
転軸817と一体的に設けたスプロケットホイール81
9にチエーン825を介して連絡される。
【0053】一方、ウォームホイール830が旋回軸8
12と一体回転するように設けられ、これに駆動スプロ
ケットホイール831と一体回転するウォーム軸832
が噛合している。この駆動スプロケットホイール831
は、エンドレスチエーン834と噛合している。このエ
ンドレスチエーン834は、図10に示すように、スラ
イド部材561の前後端部に回転支持した一対の補助ス
プロケットホイール835、835、フレーム551に
回転支持した3つのスプロケットホイール836〜83
8、およびフレーム551に固定したアーム駆動用サー
ボモータ839により回転される駆動スプロケットホイ
ール840に巻装されている。従って、サーボモータ8
39の回転により、エンドレスチエーン834が巡回さ
れる時、スプロケットホイール831が回転され、ウォ
ーム機構を介して、第1アーム813が旋回される。旋
回不能のスプロケットホイール818と自由に回転でき
るスプロケットホイール819とはチエーン連絡されて
いるので、第1アームの813の旋回により第2アーム
815が逆方向に旋回されるようになっている。
【0054】搬送ヘッド810を一対のスライド部材5
61上で摺動させる機構は、図3および図4に示す搬送
装置500のそれと同一である。この摺動送り機構は、
前述したように、スライド部材561の前後端部に一対
のスプロケットホイール587、591を有している
が、このホイール587、591は図10に示すスプロ
ケットホイール835と別のものであることを理解すべ
きである。
【0055】この搬送装置800においては、搬送ヘッ
ド810が搬送方向の前進端位置および後退端位置以外
にある間、第1アーム813は搬送方向に向けられてお
り、また第2アーム815は第1アーム813に重ねら
れて同じく搬送方向に向けられ、このため載置プレート
816は搬送ヘッド810の真上において工作物Wを支
持する。搬送ヘッド810が搬送方向の後退端、つまり
搬送元の加工ステーション(例えば、図1のS1)のジ
グユニットの真横に到達する時と、または搬送ヘッド8
10が搬送方向の前進端、つまり搬送先の加工ステーシ
ョン(例えば、図1のS2)のジクユニットの真横に到
達する時は、第1アーム813が横方向に旋回され、同
時に第2アーム815が逆方向に旋回される。この結
果、第2アーム815の先端部、つまり載置プレート8
16および工作物Wは、各ジグユニットの中央部の略真
横から各ジグユニット850に接近する。第2アーム8
15が最も伸長した図11の状態において、前述の昇降
装置によりフレーム551と共に搬送ヘッド810が下
降され、第2アーム815および載置プレート816
は、ジグユニット850の中央開口部内に下降される。
この過程において、工作物Wは、ジグユニット850の
シート部材851、852上に置去りにされ、その後第
1アーム813および第2アーム815が折畳み動作さ
れる。この時、第2アーム815は、ジグユニット85
0の中央開口部から略直線的に引き抜かれ、搬送方向に
向けられる搬送ヘッド810上の位置に復帰される。
【0056】上の説明から明らかのように、図10およ
び図11に示す搬送装置800は、多数の加工ステーシ
ョンの各ジグユニットを通る直線から第1および第2ア
ーム813、815のアプローチ距離だけ横に離間した
直線に沿って搬送ヘッド810を移動させるように配置
されることが理解できる。また、各ジグユニット850
は、搬送方向と直交する方向から見たときU字条の形状
となっており、図11は、そのようなU字形状の一方の
垂直支持部を示している。
【0057】なお、図11において、参照番号900
は、アーム813および815が伸長する位置におい
て、第1アーム813の基部に係合してこれらアームの
傾くを防止するため、加工ステーションに設けたカウン
タバランス用のローラを示す。以上に述べたように、本
第2変形例の搬送装置を具備したトランスファマシン
は、特に工作物Wが比較的小さいときに有用であり、搬
送装置全体をシフトさせることなく、工作物の搬送経路
を変更できるためシステム全体をコンパクトにすること
ができる。
【0058】また、本実施例の搬送装置500の搬送ヘ
ッド580上に本第2変形例の搬送装置800に設けら
れた水平シフト装置820を設けた構成でも構わない。
この場合、スライド装置560や搬送ヘッド580に載
置された工作物Wがワークテーブル521A〜521E
上のジグユニット525等に干渉して搬送装置500A
〜500Eの昇降装置550による昇降動作のみで工作
物Wの受け渡しが行えない時に、工作物Wをジグユニッ
ト525に対して搬送方向と直交する水平方向から搬入
する装置としても利用できる。
【0059】さらに、上述した実施例のトランスファマ
シンにおけるシフト装置542は、加工サイクルタイム
の異なる加工ステーションS3−1,S3−2に工作物
Wを選択的に搬入し、ライン全体のサイクルタイムを均
一化するために工作物Wの搬送経路を変更しているが、
多種少量生産に対応させるため加工ステーションS3−
1,S3−2に工作物Wを選択的に搬入するために搬送
経路を変更しても構わない。すなわち、多種類の工作物
Wが加工されるトランスファマシンにおいて、1つの加
工ステーション内に保持できる工具の数等の関係で、あ
る工程の加工が1台の加工ステーションで加工できない
場合、工作物Wの種類によって搬入する加工ステーショ
ンを選択し多種少量生産に対応させることが考えられ
る。そこで、図1に示した構成と同様のトランスファマ
シンシステムにおいて、加工ステーションS3−1,S
3−2を互いに加工サイクルタイムが時間tの同工程で
異なった加工を行う工作機械とれば、工作物Wの種類に
応じて工作物Wを搬入する加工ステーションS3−1,
S3−2を選択することができる。この場合、システム
制御装置530は加工ステーションS2によって加工さ
れた工作物Wの種類を監視し、上述した搬入・復帰工程
にて工作物Wの種類に応じて工作物Wを搬入する加工ス
テーションS3−1,S3−2を選択するようになって
いる。また、加工ステーションのS3−1,S3−2の
配置が図12示したように対向している場合には、搬送
装置500C,500Eに上述した第1変形例の搬送装
置500を使用することが有効である。
【0060】なお、当然、加工サイクルタイムの異なっ
た加工ステーションと工作物の種類に応じて選択される
加工ステーションが混在したトランスファマシンシステ
ムでも構わない。
【0061】
【発明の効果】以上に述べたように本発明のトランスフ
ァマシンは、前工程の工作機械の加工位置から次工程の
工作機械の加工位置へ工作物を搬送する搬送装置を各工
作機械の間にそれぞれ独立的に配設したために、工作機
械の数や配置を変更する場合、変更を必要とする工作機
械とその前後の搬送装置のみを変更するのみでよいた
め、工作機械の組み替えや、加工ステーションの工程編
成時に融通性が良いといった効果がある。さらに、個々
の工作機械の敷設ピッチに応じたスライド部材を具備し
た搬送装置を各工作機械間に配置することにより、工作
機械の敷設ピッチを一番長い搬送ピッチに合わせる必要
がないため、トランスファマシンの全体の敷設面積を最
小にできるといった効果がある。
【0062】請求項1の発明においては、隣り合って配
設された2台の工作機械の少なくとも1台の工作機械に
工作物が搬入される。すなわち、仮受台が配設されてい
ない工作機械から搬出された工作物はその下流の仮受台
が配設された2台の工作機械のいずれかに選択的に搬入
される。これにより、工作物の種類によって搬入する
作機械を選択可能なトランスファマシンの構成が可能と
なり、多品種少量生産に対応できるといった効果があ
る。
【0063】また、請求項2の発明においては、隣り合
って配設された2台の同じ工程の加工を行う工作機械に
は交互に工作物が搬入される。すなわち、異なる工程の
加工を行う工作機械から搬出された工作物はその下流の
同じ工程の加工を行う2台の工作機械の一方へ搬入さ
れ、次の搬送サイクルにて異なる工程の加工を行う工作
機械から搬出された工作物はその下流の同じ工程の加工
を行う2台の工作機械の他方へ搬入される。これによ
り、加工サイクルタイムの長い工程が混在しても、この
工程の加工を行う工作機械を隣接して2台配設して交互
に工作物を搬入することにより、トランスファマシン全
体としてのサイクルタイムを最短にするトランスファラ
インを構成することができるといった効果がある。
【0064】請求項3の発明においては、スライド部材
の移動方向と直角な水平方向から工作機械の加工位置も
しくは仮受台へ略直線的に工作物をシフトする水平シフ
ト装置を設けたことにより、搬送装置全体をシフトさせ
る必要がないために搬送装置をコンパクトにできるとい
った効果がある。この水平シフト装置は工作物が比較的
小さい場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるトランスファマシンのシ
ステム配置を示す平面図である。
【図2】本発明の実施例であるトランスファマシンの一
部(2台分)の外観を示す鳥瞰図である。
【図3】実施例のトランスファマシンいおいて使用され
る搬送装置の正面図である。
【図4】図3においてA−A線に沿って破断した要部拡
大断面図である。
【図5】実施例のトランスファマシンにおいて使用され
る搬送装置の搬送動作を示したモデル図である。
【図6】実施例のトランスファマシンの工作物搬送を示
したモデル図である。
【図7】実施例のトランスファマシンの工作物搬送を示
したモデル図である。
【図8】実施例の第1変形例における搬送装置の搬送ヘ
ッドを示した要部断面図である。
【図9】図8においてB−B線に沿って破断した要部断
面図である。
【図10】実施例の第2変形例において使用される搬送
装置の正面図である。
【図11】図10においてC−C線に沿って破断した要
部拡大断面図である。
【図12】他の実施例のトランスファマシンのシステム
配置を示した平面図である。
【図13】他の実施例のトランスファマシンのシステム
配置を示した平面図である。
【図14】他の実施例における工作物搬送経路を示した
モデル図である。
【図15】従来のトランスファマシンを示した全体構成
図である。
【符号の説明】
500A〜500E 搬送装置 520C,520D 仮受台 521A〜521E ワークテーブル 525 ジグユニット 530 システム制御装置 542 シフト装置 550 昇降装置 551 フレーム 560 スライド装置 561 スライド部材 580 搬送ヘッド 602 旋回台 820 水平シフト装置 S1〜S4加工ステーション NC 数値制御装置 W 工作物
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−201162(JP,A) 特開 平4−176528(JP,A) 特開 昭60−44286(JP,A) 特開 平3−208536(JP,A) 実開 平2−65433(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 39/04 B23Q 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の工作機械により工程を分割して工
    作物の加工を行うトランスファマシンにおいて、 前記複数の工作機械の各間に独立的に設けられ、前記敷
    設ピッチに応じて前工程の工作機械の加工位置から次工
    程の工作機械の加工位置へ工作物を直接搬送する搬送装
    置と、 前記複数の工作機械の少なくとも2台の隣り合って配設
    された工作機械に対応して、その加工位置から工作物搬
    送方向と直交する水平方向に所定距離だけ離間した位置
    にそれぞれ配設された仮受台と、 前記各工作機械からの加工完了信号を監視して、前記各
    搬送装置の搬送動作を制御するシステム制御装置を備
    え、 前記各搬送装置は、前記工作機械の略中間部に設けられ
    たフレームと、前記フレーム上で前記各工作機械の加工
    位置に向って移動可能に案内され、前記加工位置間の距
    離の略半分の長さをもつスライド部材と、このスライド
    部材を移動させる第1送り手段と、工作物を載置する載
    置プレートを含み前記スライド部材上でこのスライド部
    材と同一方向に移動可能に案内される工作物支持ヘッド
    と、前記スライド部材が一方の工作機械に接近するとき
    前記工作物支持ヘッドを前記スライド部材上でこれと同
    一方向に移動させて前記一方の工作機械の加工位置まで
    送る第2送り手段と、前記フレームを昇降位置と加工位
    置との間で上下動させる昇降装置を有し、前記仮受台が
    配設された工作機械の前後に配置された前記各搬送装置
    はさらに工作物搬送方向と直交する水平方向へ少なくと
    も前記載置プレートを前記所定距離だけシフトするシフ
    ト装置を有し、 前記システム制御装置により、前記各搬送装置は前記第
    1送り手段および前記第2送り手段および前記昇降装置
    を駆動して搬送方向上流側の工作機械の加工位置から搬
    送方向下流側の工作機械の加工位置へ工作物を搬送する
    よう制御されると共に、前記仮受台が配設された少なく
    とも2台の工作機械の内少なくとも1台の工作機械の加
    工位置に工作物を搬入すべく、前記仮受台が配設された
    工作機械 の搬送方向上流側の搬送装置はさらに前記シフ
    ト装置を駆動して搬送方向下流側の工作機械の加工位置
    とこの工作機械に対応した前記仮受台とに選択的に工作
    物を搬入するよう制御され、前記仮受台が配設された工
    作機械の搬送方向下流側の搬送装置はさらに前記シフト
    装置を駆動して搬送方向上流側の工作機械の加工位置と
    この工作機械に対応した前記仮受台とから選択的に工作
    物を受取るよう制御されることを特徴とするトランスフ
    ァマシン。
  2. 【請求項2】 複数の工作機械により工程を分割して工
    作物の加工を行うトランスファマシンにおいて、 同じ工程の加工を行う少なくとも2台の隣り合って配設
    された工作機械を含み、敷設面積に応じてそれぞれ適宜
    の敷設ピッチで配設された前記複数の工作機械と、 前記複数の工作機械の各間に独立的に設けられ、前記敷
    設ピッチに応じて前工程の工作機械の加工位置から次工
    程の工作機械の加工位置へ工作物を直接搬送する搬送装
    置と、 前記同じ工程の加工を行う工作機械に対応して、その加
    工位置から工作物搬送方向と直交する水平方向に所定距
    離だけ離間した位置にそれぞれ配設された仮受台と、 前記各工作機械からの加工完了信号を監視して、前記各
    搬送装置の搬送動作を制御するシステム制御装置を備
    え、 前記各搬送装置は、前記工作機械の略中間部に設けられ
    たフレームと、前記フレーム上で前記各工作機械の加工
    位置に向って移動可能に案内され、前記加工位置間の距
    離の略半分の長さをもつスライド部材と、このスライド
    部材を移動させる第1送り手段と、工作物を支持する載
    置プレートを含み前記スライド部材上でこのスライド部
    材と同一方向に移動可能に案内される工作物支持ヘッド
    と、前記スライド部材が一方の工作機械に接近するとき
    前記工作物支持ヘッドを前記スライド部材上でこれと同
    一方向に移動させて前記一方の工作機械の加工位置まで
    送る第2送り手段と、前記フレームを昇降位置と加工位
    置との間で上下動させる昇降装置を有し、前記同じ工程
    の加工を行う工作機械の前後に配置された前記各搬送装
    置はさらに工作物搬送方向と直交する水平方向へ少なく
    とも前記載置プレー トを前記所定距離だけシフトするシ
    フト装置を有し、 前記システム制御装置により、前記各搬送装置は、前記
    工作物支持ヘッドがこの搬送装置の略中間部分に位置し
    た状態から前記第1送り手段および前記第2送り手段お
    よび前記昇降装置を駆動して前記工作物支持ヘッドに支
    持された工作物を搬送方向下流側の工作機械の加工位置
    へ搬入しその後前記工作物支持ヘッドを再び前記略中間
    部分に移動させる搬入・復帰工程と、前記工作物支持ヘ
    ッドが前記略中間部分に位置した状態から前記第1送り
    手段および前記第2送り手段および前記昇降装置を駆動
    して搬送方向上流側の工作機械の加工位置にある工作物
    を前記工作物支持ヘッドに支持しその後前記工作物支持
    ヘッドを再び前記略中間部分に移動させる受取・待機工
    程とを繰り返すよう制御されると共に、前記搬入・復帰
    工程において前記同じ工程の加工を行う工作機械の搬送
    方向上流側の前記搬送装置はさらに前記シフト装置を駆
    動してその搬入先を搬送方向下流側の工作機械の加工位
    置とこの工作機械に対応した前記仮受台とに交互に工作
    物を搬入するよう制御され、前記受取・待機工程におい
    て前記同じ工程の加工を行う工作機械の搬送方向下流側
    の前記搬送装置はさらに前記シフト装置を駆動してその
    受取先を搬送方向上流側の工作機械の加工位置とこの工
    作機械に対応した前記仮受台とから交互に工作物を受取
    るよう制御されることを特徴とするトランスファマシ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記シフト装置は、一端が前記工作物支
    持ヘッドに旋回可能に接続された第1アームと、一端が
    前記第1アームの他端に旋回可能に接続され他端が前記
    載置プレートに旋回可能に接続された第2アームと、前
    記スライド部材の移動方向と直角な水平方向から前記工
    作機械の加工位置もしくは前記仮受台へ略直線的に工作
    物をシフトさせるべく前記第1アームと前記第2アーム
    とを協働して旋回させる駆動手段とからなる水平シフト
    装置であることを特徴とする請求項1または2のいずれ
    かに記載のトランスファマシン。
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