JP3111746B2 - 懸架装置 - Google Patents

懸架装置

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JP3111746B2
JP3111746B2 JP05114827A JP11482793A JP3111746B2 JP 3111746 B2 JP3111746 B2 JP 3111746B2 JP 05114827 A JP05114827 A JP 05114827A JP 11482793 A JP11482793 A JP 11482793A JP 3111746 B2 JP3111746 B2 JP 3111746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に関するものであり、特に車輪の支持部材を揺動可
能に支持するサスペンションメンバを有し、そのサスペ
ンションメンバが弾性体を介して車体に取付けられてな
る懸架装置に適するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の車輪や車体に働く外力に応じてス
テアリング特性を自動的に向上させるために、所謂,コ
ンプライアンストー角変化を発生させる車両の懸架装置
は従来から多岐にわたって開発され、実用化されてい
る。このような懸架装置の一つに特開昭59−1451
1号公報に記載されるものがある。
【0003】この懸架装置は、図21に示すように、車
輪を回転自在に支持する車輪支持部材(アクスル)2が
サスペンションメンバ1に取付けられ、該サスペンショ
ンメンバ1が、弾性体3を介して車体側に取付けられて
いる。上記各弾性体3は、図22に示すように、車体側
の内筒3aとサスペンションメンバ側の外筒3cとの間
にラバー部材3bを介装して構成されたものであり、該
ラバー部材3bは、例えば,車両の後輪側の懸架装置に
おいては同図に表れるように、車体前方部位では下方広
がりとし、車体後方部位では上方広がりとしてある。
【0004】この弾性体3では、前記のような上下非対
称な構造により、サスペンションメンバ側の外筒3cが
下方に変位するときには同時に車体前方に変位し、該サ
スペンションメンバ側の外筒3cが上方に変位するとき
には同時に車体後方に変位する作用をもつ。従って、前
記懸架装置では、前記弾性体3の変位の異方性の作用に
より、懸架装置に横力が加わると、サスペンションメン
バがロールすると同時にアンダステア方向へのコンプラ
イアンストー角変化を発生させ、車両を安定化する作用
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の懸架装置に
おける弾性体自体の構造については、サスペンションメ
ンバのロールに伴ってアンダステア方向へのコンプライ
アンストー角変化を発生させる効果を有し、特に問題は
ない。一方、懸架装置における前記サスペンションメン
バは、弾性体の取付位置,弾性方向,及び変位方向から
決定される「サスペンションメンバの仮想ロール軸」ま
わりにロールする。このサスペンションメンバの仮想ロ
ール軸は、弾性的に支持されるサスペンションメンバに
想定される軸を意味し、サスペンションメンバに作用す
る横力が該仮想ロール軸を通るときにはサスペンション
メンバがロール変位をしないような軸であるとも言え
る。
【0006】このサスペンションメンバの仮想ロール軸
を適切に配置することによりコンプライアンストー角変
化を制御することが可能となるが、従来の懸架装置にお
いてはこれについて考慮されていなかった。このサスペ
ンションメンバの仮想ロール軸を前記従来の懸架装置に
おいて考察すると、前記図22の弾性体では、サスペン
ションメンバ1のロールに伴う車両前後方向への変位の
異方性はあるが、横力に対する変位の異方性,即ち車両
幅方向とそれに伴う車両上下方向への変位の異方性はな
い。
【0007】このような場合、図23に示すように、車
両の前方部位に設けられた弾性体3の対(組)につい
て、横力fに対する弾性方向及び変位方向の異方性はな
いと言えるから、この懸架装置におけるサスペンション
メンバの仮想ロール軸nは車両前方組の弾性体3の単純
中点Pと、車両後方部位のサスペンションメンバ1と車
体との連結点Oとを通る直線であると言える。
【0008】そして、この従来例の懸架装置におけるサ
スペンションメンバの仮想ロール軸nは、図22に示す
ように、サスペンションジオメトリから決定されるロー
ルセンタRよりも高い点を通る。従って、外力(横力)
fが車輪の接地点に付与されたときに、サスペンション
リンクの作用によってサスペンションメンバ1にはロー
ルセンタRの高さhcで横力fが入力されることにな
り、この横力fによって前記仮想ロール軸nまわりにモ
ーメントMが発生し、サスペンションメンバ1は、この
仮想ロール軸nを中心軸として旋回外輪側が車両下方に
向く方向に回転する。
【0009】これに伴い、サスペンションメンバ1に支
持される車輪もこの仮想ロール軸nを中心軸として同方
向に回転することになるが、この従来例の懸架装置の場
合、前記仮想ロール軸nが車両前方に向かって下向きと
なっているため、この回転によって旋回外輪は車両外側
方向へ、旋回内輪は車両内側方向へトー角変化し、アン
ダステアを打ち消す,又はオーバステアを助長すること
になり、車両の操縦安定性が低下するという問題点があ
った。
【0010】さらに、この仮想ロール軸nを中心軸とし
た車輪の回転により、旋回外輪のキャンバ角がポジティ
ブ側に変化して、等価的に車輪のキャンバ剛性が低下し
てしまい、これによっても車両の操縦安定性が低下する
という問題点があった。本発明は、これらの諸問題に鑑
みて開発されたものであり、前記サスペンションメンバ
の仮想ロール軸をサスペンションジオメトリの中で適切
に配置して、車両の操縦安定性を向上し得る懸架装置を
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本件発明者等は前記諸問
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、前記サスペンシ
ョンメンバの仮想ロール軸は車両前方に配設された弾性
体の組の弾性中心と車両後方に配設された弾性体の組の
弾性中心とを通る直線であるため、これらの弾性体の変
位の異方性,取付位置,向きを設定することにより、前
記サスペンションメンバの仮想ロール軸をサスペンショ
ンジオメトリの中で適切に配置できることを見出し、こ
れらの知見に基づいて本件発明を完成した。
【0012】即ち、本発明のうち請求項1に係る懸架装
置は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を上下方
向に揺動可能に支持するサスペンションメンバが、車両
の前方と後方とに間隔をあけて配設され且つ変位の方向
に異方性のない弾性体によって車体に弾性的に取付けら
れてなる懸架装置において、サスペンションジオメトリ
から決定されるサスペンションロールセンタにかかる横
力に対して、前記車両前方組の弾性体の弾性中心と車両
後方組の弾性体の弾性中心とを通るサスペンションメン
バの仮想ロール軸まわりに該サスペンションメンバが回
動したときに、ステアリング特性がアンダステア方向に
なる位置に前記弾性体を配設して前記仮想ロール軸を配
したことを特徴とするものである。
【0013】本発明のうち請求項2に係る懸架装置は、
車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を上下方向に揺
動可能に支持するサスペンションメンバが、車両の前方
と後方とに間隔をあけて配設され且つ変位の方向に異方
性のある弾性体によって車体に弾性的に取付けられてな
る懸架装置において、サスペンションジオメトリから決
定されるサスペンションロールセンタにかかる横力に対
して、前記車両前方組の弾性体の異方性を考慮して算出
される仮想弾性中心と車両後方組の弾性体の異方性を考
慮して算出される仮想弾性中心とを通るサスペンション
メンバの仮想ロール軸まわりに該サスペンションメンバ
が回動したときに、ステアリング特性がアンダステア方
向になるように前記サスペンションメンバの仮想ロール
軸が車両の中心に向けて上向きである場合は、前記サス
ペンションロールセンタが該仮想ロール軸より下方とな
る位置及び向きに前記弾性体を配設し、前記仮想ロール
軸が車両の中心から遠ざかる方向に上向きである場合
は、前記サスペンションロールセンタが該仮想ロール軸
より上方となる位置及び向きに前記弾性体を配設して、
前記仮想ロール軸を配置したことを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明のうち請求項3に係る懸架装置は、
前記サスペンションメンバの仮想ロール軸が車両の中心
に向けて上向きである場合に、前記サスペンションロー
ルセンタが該仮想ロール軸より下方となる位置に、前記
弾性体を配設したことを特徴とするものである。本発明
のうち請求項4に係る懸架装置は、前記サスペンション
メンバの仮想ロール軸が車両の中心から遠ざかる方向に
上向きである場合に、前記サスペンションロールセンタ
が該仮想ロール軸より上方となる位置に、前記弾性体を
配設したことを特徴とするものである。
【0015】本発明のうち請求項5に係る懸架装置は、
車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を上下方向に揺
動可能に支持するサスペンションメンバが、車両の前方
と後方とに間隔をあけて配設され且つ変位の方向に異方
性のある弾性体によって車体に弾性的に取付けられてな
る懸架装置において、前記車両前方組の弾性体の異方性
を考慮して算出される仮想弾性中心と車両後方組の弾性
体の異方性を考慮して算出される仮想弾性中心とを通る
サスペンションメンバの仮想ロール軸が、前記車両前方
組の弾性体の単純中心点と車両後方組の弾性体の単純中
心点とを通る弾性体中心軸よりも、少なくともサスペン
ションジオメトリから決定されるロールセンタの高さ方
向において下方となる位置又は向きに、弾性体を配設し
たことを特徴とするものである。
【0016】本発明のうち変位方向に異方性のある弾性
体を、例えば、その最も剛性の高い方向を所定角度で車
両幅方向に傾斜させて配設することで、前記仮想弾性中
心の位置及び高さを所望位置に設定する。例えば、前記
各弾性体を、それぞれ、車体側に固定された内筒と、そ
の内筒の外周側に配置されてサスペンションメンバ側に
固定された外筒と、その外筒と内筒との間に介装された
ラバー部材とから構成し、上記内筒と外筒との相互に対
向する周面の少なくとも一方の周面を車両幅方向に傾斜
させて形成することで実現する。
【0017】
【作用】本発明のうち請求項1に係る懸架装置では、車
輪を回転自在に支持する車輪支持部材を上下方向に揺動
可能に支持するサスペンションメンバが、車両の前方と
後方とに間隔をあけて配設された、変位の方向に異方性
のない弾性体によって車体に弾性的に取付けられている
ことを前提とする。
【0018】これらの弾性体が、変位の方向に異方性が
ないものである場合、車両前方組及び車両後方組の弾性
体の弾性中心は、例えば,車両前方組の弾性体が二個の
場合はその中点,三個以上の場合はそれらの中心点とな
るから、サスペンションメンバの仮想ロール軸は二つの
弾性中心を通る直線で構成される。従って、サスペンシ
ョンジオメトリから決定されるサスペンションロールセ
ンタに横力が付与されると、前記サスペンションメンバ
の仮想ロール軸まわりにモーメントが発生し、このモー
メントによってサスペンションメンバが回動する。
【0019】この発明では、前記サスペンションメンバ
の仮想ロール軸の設定に関与する弾性体の配設位置を、
前記仮想ロール軸まわりのモーメントによってサスペン
ションメンバが回動したときに、ステアリング特性がア
ンダステア方向になる位置としたために、コーナリング
等に伴う横力によってコンプライアンストー角変化が操
縦安定性を向上する方向に発生する。
【0020】本発明のうち請求項2に係る懸架装置で
は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を上下方向
に揺動可能に支持するサスペンションメンバが、車両の
前方と後方とに間隔をあけて配設された、変位の方向に
異方性のある弾性体によって車体に弾性的に取付けられ
ていることを前提とする。このように変位の方向に異方
性がある弾性体の場合、例えば変位しやすい方向,即ち
剛性の低い方向と、変位しにくい方向,即ち剛性の高い
方向があり、両者はほぼ直交或いは完全に直交する。こ
のうち剛性の低い方向を変位方向、剛性の高い方向を弾
性方向と定義すると、前記仮想ロール軸まわりに発生す
るモーメントにより積極的な変位を必要とする場合、前
記弾性体の変位方向をこのモーメントの方向に一致させ
る必要がある。従って、夫々の弾性体の弾性中心は前記
弾性方向(弾性軸)の上に存在することになり、前記車
両前方組の弾性体及び車両後方組の弾性体の弾性中心は
夫々の弾性体の弾性軸の交点となる。
【0021】この発明では、このようにして前記車両前
方組の弾性体の異方性を考慮して算出される仮想弾性中
心と車両後方組の弾性体の異方性を考慮して算出される
仮想弾性中心とを通る直線で、サスペンションメンバの
仮想ロール軸を設定し、サスペンションジオメトリから
決定されるサスペンションロールセンタにかかる横力に
対して前記サスペンションメンバの仮想ロール軸まわり
に該サスペンションメンバが回動したときに、ステアリ
ング特性がアンダステア方向になる位置又は向きに前記
弾性体を配設したために、コーナリング等に伴う横力に
よってコンプライアンストー角変化が操縦安定性を向上
する方向に発生する。
【0022】本発明のうち請求項3に係る懸架装置で
は、前記サスペンションメンバの仮想ロール軸が、車両
の中心に向けて上向きである場合を前提とする。このこ
とは、車両の前輪側懸架装置においては仮想ロール軸が
前下がりであり、車両の後輪側懸架装置においては仮想
ロール軸が前上がりである場合を示す。この発明では、
前記サスペンションロールセンタが該仮想ロール軸より
下方となる位置に前記弾性体を配設したために、例え
ば,旋回外輪から受ける外力によって、サスペンション
メンバは旋回外輪側において上方から下方に向けて回動
する。このとき、前輪では仮想ロール軸が前下がりであ
るためにサスペンションメンバの回動に伴って旋回外輪
はトーアウト方向にトー角変化し、後輪では仮想ロール
軸が前上がりであるためにサスペンションメンバの回動
に伴って旋回外輪はトーイン方向にトー角変化する。
【0023】このように、前輪側旋回外輪がトーアウト
方向に、後輪側旋回外輪がトーイン方向にコンプライア
ンストー角変化すると、ステアリング特性はアンダステ
ア方向に変化するので旋回安定性が向上する。本発明の
うち請求項4に係る懸架装置では、前記サスペンション
メンバの仮想ロール軸が、車両の中心から遠ざかる方向
に向けて上向きである場合を前提とする。このことは、
車両の前輪側懸架装置においては仮想ロール軸が前上が
りであり、車両の後輪側懸架装置においては仮想ロール
軸が前下がりである場合を示す。
【0024】この発明では、前記サスペンションロール
センタが該仮想ロール軸より上方となる位置に前記弾性
体を配設したために、例えば、旋回外輪から受ける外力
によって、サスペンションメンバは旋回外輪側において
下方から上方に向けて回動する。このとき、前輪では仮
想ロール軸が前上がりであるためにサスペンションメン
バの回動に伴って旋回外輪はトーアウト方向にトー角変
化し、後輪では仮想ロール軸が前下がりであるためにサ
スペンションメンバの回動に伴って旋回外輪はトーイン
方向にトー角変化する。
【0025】このように、前輪側旋回外輪がトーアウト
方向に、後輪側旋回外輪がトーイン方向にコンプライア
ンストー角変化すると、ステアリング特性はアンダステ
ア方向に変化するので旋回安定性が向上する。本発明の
うち請求項5に係る懸架装置では、車輪を回転自在に支
持する車輪支持部材を上下方向に揺動可能に支持するサ
スペンションメンバが、車両の前方と後方とに間隔をあ
けて配設され且つ変位の方向に異方性のある弾性体によ
って車体に弾性的に取付けられている場合を前提とす
る。この場合、前記と同様に、車両前方組の弾性体の異
方性を考慮してそれらの仮想弾性中心を算出し、車両後
方組の弾性体の異方性を考慮してそれらの仮想弾性中心
を算出し、これらの仮想弾性中心からサスペンションメ
ンバの仮想ロール軸を設定しなければならない。
【0026】この発明では、このサスペンションメンバ
の仮想ロール軸が、前記車両前方組の弾性体の単純中心
点と車両後方組の弾性体の単純中心点とを通る弾性体中
心軸よりも、少なくともサスペンションジオメトリから
決定されるロールセンタの位置において下方となる位置
又は向きに、弾性体を配設した。これにより、前記サス
ペンションメンバの仮想ロール軸をロールセンタより高
く設定した場合には、ロールセンタと該仮想ロール軸と
の距離を、ロールセンタと前記弾性体中心軸との距離よ
りも短くすることができる。従って、ロールセンタの高
さで入力された横力に対して該仮想ロール軸まわりに発
生するモーメントを小さくすることができるから、この
モーメントにより旋回外輪側で上方から下方に回動する
サスペンションメンバのロール角変化量を小さくして、
該旋回外輪のキャンバ角のポジティブ側への変化量を小
さくすることができ、等価的に車輪のキャンバ剛性の低
下量を抑制し、車両の操縦安定性が向上する。
【0027】また、前記サスペンションメンバの仮想ロ
ール軸をロールセンタと同一高さに設定した場合,即ち
該仮想ロール軸がロールセンタを通る場合には、ロール
センタの高さで入力された横力に対して該仮想ロール軸
まわりにはモーメントが発生しないから、サスペンショ
ンメンバの旋回外輪側のロール角変化をなくして、該旋
回外輪のキャンバ角のポジティブ側への変化量を更に小
さくすることができ、等価的に車輪のキャンバ剛性の低
下を防止し、車両の操縦安定性が向上する。
【0028】さらに、前記サスペンションメンバの仮想
ロール軸をロールセンタより低く設定した場合には、ロ
ールセンタの高さで入力された横力に対して、旋回外輪
側で下方から上方に向かうモーメントを該仮想ロール軸
まわりに発生させることができるから、サスペンション
メンバの旋回外輪側のロール角変化を該旋回外輪のキャ
ンバ角のポジティブ側への変化を打ち消す方向に作用さ
せることができ、等価的に車輪のキャンバ剛性が更に向
上し、車両の操縦安定性が向上する。
【0029】また、前に説明したように、変位の方向に
異方性のある弾性体を用いた場合には、車両前方組の弾
性体,及び車両後方組の弾性体の各仮想弾性中心は、そ
れぞれの弾性体における剛性の高い方向である弾性軸の
交点であるから、請求項6に記載されているように、各
弾性体のもっとも剛性方向に高い方向を車両幅方向に傾
け、その傾斜角度を適当な値に設定することによって各
仮想弾性中心の高さ,即ち仮想ロール軸の高さ及び向き
が調整可能となり、前記請求項2〜請求項5に係る発明
を達成するために要求される車両前方組の弾性体,及び
車両後方組の弾性体の各仮想弾性中心を、サスペンショ
ンメンバの配置位置を変更することなく所望の高さ及び
向きで設定可能となる。
【0030】弾性体における剛性の高い方向を、前記の
ように車体幅方向へ傾斜させて配設するには、例えば、
請求項7に記載されているように、弾性体を構成する内
筒と外筒との相互に対向する周面を車両幅方向に傾斜さ
せて実現する。両筒間に介装されているラバー部材は、
固着している上記周面に直交する方向の剛性が高く設定
されるので、弾性体は、上記周面の傾斜方向に略直交す
る方向に剛性が高くなる。これによって、弾性体におけ
る剛性が高い方向が、車両幅方向に傾いた状態で設定さ
れ、上記周面を所定の傾斜角に設定することによって、
弾性体における剛性の高い方向の車両幅方向への傾斜が
所望の傾斜角に設定される。
【0031】なお、上記の場合、内筒,外筒の相互対向
する周面を傾斜するだけであるので、例えば、内筒の中
心軸を貫通する取付け軸等は、従来と同様に、上下方向
等に配置したままにすることができる。
【0032】
【実施例】図1は本発明に係る懸架装置の第1実施例を
示すものであり、車両の後輪側においてマルチリンク式
サスペンション装置として使用したものである。左右後
輪を回転自在に支持するアクスル2は上下方向に揺動可
能にサスペンションメンバ1によって支持され、該サス
ペンションメンバ1は、四つの弾性体3を介して車体に
取付けられている。これらの弾性体3は、車両の前方に
二つ、車両の後方に二つずつ、間隔を設けてA,B,
C,D点に配設されており、少なくとも車輪にかかる横
力fに対しては変位の方向に異方性がないものが使用さ
れている。
【0033】本実施例では、A点及びB点に設けられた
弾性体3が車両前方組の弾性体3に相当し、また、C点
及びD点に設けられた弾性体3が車両後方組の弾性体3
に相当する。図2にサスペンションメンバ1と弾性体3
との位置関係を示す。同図において、n0 は車体の幅方
向中心面と地上面との交線、mは車輪中心を通り且つ車
体前後軸に垂直な平面と地上面との交線、Pは左右の車
両前方組弾性体3の位置の中点、Qは左右の車両後方組
弾性体3の位置の中点、nは前記中点P,Qを通る直
線、Zf0 は中点Pの地上面からの距離(高さ)、Zr
0 は中点Qの地上からの距離(高さ)、dfは中点Pの
車輪中心(交線m)からの距離、drは中点Qの車輪中
心(交線m)からの距離を示す。また、Rはサスペンシ
ョンジオメトリから決定されるロールセンタを示し、h
cは該ロールセンタRの地上面からの距離(高さ)を示
す。
【0034】そして、この実施例では、下記(1)式及
び(2)式を満足するように各々の弾性体3を配設して
ある。 Zf0 >Zr0 ………(1) (dr・Zf0 +df・Zr0 )/(dr+df)>hc ………(2) 次に、本実施例の作用について図3を引用しながら詳述
する。
【0035】本実施例では使用される弾性体3が変位の
方向に異方性のないものであるため、車両前方組の弾性
体3の中点Pはそのままサスペンションメンバ1の車両
前方における弾性中心となり、車両後方組の弾性体3の
中点Qはそのままサスペンションメンバ1の車両後方に
おける弾性中心となる。このサスペンションメンバの弾
性中心とは、該弾性中心を中心としてサスペンションメ
ンバが弾性的に回動する点を意味する。従って、サスペ
ンションメンバの仮想ロール軸は、この弾性中心P,Q
を通る直線nになる。
【0036】ここで、前記(1)式より、車両前方組の
弾性体3の弾性中心Pは車両後方組の弾性体3の弾性中
心Qより高いから、前記サスペンションメンバ1の仮想
ロール軸nは車両前方に前上がりの直線となる。一方、
前記(2)式における左辺は、前記サスペンションメン
バの仮想ロール軸nのうち、前記ロールセンタRの位置
における高さであり、この仮想ロール軸nのロールセン
タRの位置における高さがロールセンタRの高さhcよ
り高いから、該仮想ロール軸nはロールセンタRの上方
を通ることになる。なお、前記(2)式における左辺は
簡単な幾何の相似図形から求められる。
【0037】そして、コーナリング時に車輪の接地点に
横力fが作用すると、この横力fは各サスペンションリ
ンクを通して伝達され、図2に示すように、サスペンシ
ョンメンバに対してはロールセンタRに作用する横力f
に置換される。このロールセンタRに作用する横力fに
よって、サスペンションメンバ1には前記サスペンショ
ンメンバの仮想ロール軸nまわりにモーメントMが発生
する。
【0038】このとき、該仮想ロール軸nがロールセン
タRより高く、且つ前上がりであるために、例えば、ロ
ールセンタRに作用する横力fが図3の紙面手前から奥
方に向けて作用するものである場合、図3に示すよう
に、同図の紙面手前側に位置するサスペンションメンバ
1の弾性体取付点A,Cは下方且つ前方(同図の実線矢
印方向)に変位し、同図の紙面奥方側に位置するサスペ
ンションメンバの弾性体取付点B,Dは上方且つ後方
(同図の破線矢印方向)に変位する。
【0039】ここで、前記横力fが同図の手前から奥方
に作用する場合は、通常、サスペンションメンバ1のう
ち紙面手前側に支持されている車輪が旋回外輪となり、
紙面奥方に支持されている車輪が旋回内輪となる。しか
も、この懸架装置は車両のリアサスペンションであるか
ら、前記サスペンションメンバ1の仮想ロール軸nまわ
りの回動に伴って、旋回外後輪は前方向への変位により
トーイン方向にコンプライアンストー角変化が生じ、旋
回内後輪は後方への変位によりトーアウト方向にコンプ
ライアンストー角変化が生じることになる。従って、両
後輪には、コーナリング時にステアリング特性をアンダ
ステア方向に変化させるようにコンプライアンストー角
変化が生じるから、車両の操縦安定性が向上する。
【0040】図4は本発明の第2実施例を示すものであ
り、これも車両の後輪側サスペンション装置として使用
されたものである。図4は、前記図3の作用説明図と同
様に、力点(ロールセンタ)Rと弾性中心P,Q及び仮
想ロール軸nとの関係を示したものであるが、本実施例
では、これらが下記(3)式,(4)式の関係になる。
【0041】 Zf0 <Zr0 ………(3) (dr・Zf0 +df・Zr0 )/(dr+df)<hc ………(4) このうち、前記(3)式では、車両前方組の弾性体3の
弾性中心Pが車両後方組の弾性体の弾性中心Qより低い
から、前記サスペンションメンバの仮想ロール軸nは車
両前方に前下がりの直線となる。
【0042】一方、前記(4)式では、サスペンション
メンバの仮想ロール軸nのロールセンタRの位置におけ
る高さがロールセンタRの高さhcより低いから、該仮
想ロール軸nはロールセンタRの下方を通ることにな
る。本実施例において、コーナリング時に、各サスペン
ションリンクを通してロールセンタRに伝達された横力
fにより、サスペンションメンバ1には前記サスペンシ
ョンメンバの仮想ロール軸nまわりにモーメントMが発
生するが、該仮想ロール軸nがロールセンタRより低
く、且つ前下がりであるために、例えばロールセンタR
に作用する横力fが図4の紙面手前から奥方に向けて作
用するものである場合、同図の紙面手前側に位置するサ
スペンションメンバの弾性体取付点A,Cは下方且つ前
方(同図の実線矢印方向)に変位し、同図の紙面奥方側
に位置するサスペンションメンバの弾性体取付点B,D
は上方且つ後方(同図の破線矢印方向)に変位する。
【0043】このとき、サスペンションメンバ1のうち
同図の紙面手前側に支持されている車輪が旋回外輪であ
り、紙面奥方に支持されている車輪が旋回内輪であるか
ら、車両のリアサスペンションである前記サスペンショ
ンメンバ1の仮想ロール軸nまわりの回動に伴って、旋
回外後輪はトーイン方向に、旋回内後輪はトーアウト方
向にコンプライアンストー角変化が生じ、両後輪はコー
ナリング時にステアリング特性をアンダステア方向に変
化させるようにコンプライアンストー角変化が生じるか
ら、車両の操縦安定性が向上する。
【0044】以上が本発明の懸架装置を車両の後輪側の
サスペンション装置として使用した場合の作用である
が、次に本発明の懸架装置を車両の前輪側のサスペンシ
ョン装置として使用する場合について説明する。左右前
輪のコンプライアンストー角変化によりステアリング特
性をアンダステア方向に変化させて操縦安定性を向上さ
せるためには、通常、旋回外輪をトーアウト方向にトー
角変化させ、旋回内輪はトーイン方向にトー角変化させ
ればよい。
【0045】従って、前記と同様にして得られるサスペ
ンションメンバの仮想ロール軸nが前下がりの場合は、
該仮想ロール軸nをロールセンタRより高く設定すれば
よい。これを前記と同様に条件式で設定すると下記
(5)式及び(6)式で表される。 Zf0 <Zr0 ………(5) (dr・Zf0 +df・Zr0 )/(dr+df)>hc ………(6) 一方、前記サスペンションメンバの仮想ロール軸nが前
上がりの場合は、該仮想ロール軸nをロールセンタRよ
り低く設定すればよい。これを前記と同様に条件式で設
定すると下記(7)式及び(8)式で表される。
【0046】 Zf0 >Zr0 ………(7) (dr・Zf0 +df・Zr0 )/(dr+df)<hc ………(8) 従って、以上を車両の前輪側と後輪側とに区別しないで
仮想ロール軸nの向きだけで条件設定すると、サスペン
ションメンバの仮想ロール軸が車両の中心に向けて上向
きである場合には、前記サスペンションロールセンタが
該仮想ロール軸より下方となる位置又は向きに前記弾性
体を配設し、サスペンションメンバの仮想ロール軸が車
両の中心から遠ざかる方向に上向きである場合には、前
記サスペンションロールセンタが該仮想ロール軸より上
方となる位置又は向きに前記弾性体を配設することにな
る。
【0047】図5は本発明の懸架装置の第3実施例を示
すものであり、車両の後輪側においてマルチリンク式サ
スペンション装置として使用したものである。本実施例
では、サスペンションメンバ1が車両の前方に二つ、車
両の後方に二つずつ、間隔を設けてE,F,G,H点に
配設された弾性体3を介して車体に取付けられている
が、これらの弾性体3は円形断面のラバー部材からな
り、その周方向に沿って径方向の対向する位置に、すぐ
りと呼ばれる中空部若しくは凹部が形成されており、こ
れにより該すぐり部の剛性を低下して、変位の方向に異
方性を設けたものである。
【0048】本実施例では、車両略幅方向の剛性が高
く、車両略上下方向の剛性が低くなるように各々図6,
及び図7に示す向き,即ち車両前方組の弾性体3は剛性
の高い方向の軸が車両の幅方向中心に向けてやや上向き
になるように、車両後方組の弾性体3は剛性の高い方向
の軸が車両の幅方向中心に向けてやや下向きになるよう
にサスペンションメンバ1に取付けられている。
【0049】これらの弾性体3の弾性軸は共に剛性の高
い方向の軸であるから、車両前方組の弾性体3の弾性中
心は、図6に示すように、両者の単純中点Pに対して
P’へと上方に移動し、車両後方組の弾性体3の弾性中
心は図7に示すように両者の単純中点Qに対してQ’へ
と下方に移動することになる。従って、本実施例では、
サスペンションメンバの仮想ロール軸nは、前記弾性中
心P’,Q’を通る直線となる。このとき、前記車両前
方組の弾性体3の弾性中心P’の地上面からの高さをZ
fとし、車両後方組の弾性体3の弾性中心Q’の地上面
からの高さをZrとする。
【0050】このように、サスペンションメンバの仮想
ロール軸nが、車両前方組の弾性体3の単純中点Pと車
両後方組の弾性体3の単純中点Qとを通る直線(弾性体
中心軸)kに対して変化した場合も、この仮想ロール軸
nにのみ着目して、前記と同様の操縦安定性の向上を図
ることができる。例えば図8に示すように、前記サスペ
ンションメンバの仮想ロール軸nが、車両前方に前上が
りの直線である場合には、該仮想ロール軸nのロールセ
ンタRの位置における高さを、ロールセンタRの高さh
cより高くすればよいから、前記(1)式,(2)式と
同様に下記(9)式,(10)式により条件式を設定す
ればよい。
【0051】 Zf>Zr ………(9) (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)>hc ………(10) この条件式を満足することにより、ロールセンタRに作
用する横力fにより前記サスペンションメンバの仮想ロ
ール軸nまわりに発生するモーメントMによって、旋回
外後輪をトーイン方向に、旋回内後輪をトーアウト方向
にコンプライアンストー角変化を生じせしめ、コーナリ
ング時にステアリング特性がアンダステア方向に変化し
て車両の操縦安定性が向上する。
【0052】このとき、例えば前記弾性体中心軸のロー
ルセンタRの位置における高さがロールセンタRの高さ
hcより高く、逆に、車両の構造上の制限等から弾性体
中心軸kが前下がりである場合、前記弾性体3の弾性軸
の設定次第でサスペンションメンバの仮想ロール軸nを
前上がりに設定変更することができるから、同等のサス
ペンション特性を有し、しかもレイアウト上の制約が少
なく、搭載性に優れたサスペンション装置を提供するこ
とも可能である。
【0053】このときの条件式には、前記(9)式,
(10)式に合わせて下記(11)式を加えればよい。 Zf−Zf0 >Zr−Zr0 ………(11) 一方、前記サスペンションメンバの仮想ロール軸nが車
両前方に前下がりの直線である場合には、該仮想ロール
軸nのロールセンタRの位置における高さをロールセン
タRの高さhcより低くすればよいから、前記(3)
式,(4)式と同様に、下記(12)式,(13)式に
より条件式を設定すればよい。
【0054】 Zf<Zr ………(12) (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)<hc ………(13) この条件式を満足することにより、ロールセンタRに作
用する横力fにより前記サスペンションメンバの仮想ロ
ール軸nまわりに発生するモーメントMによって、旋回
外後輪をトーイン方向に、旋回内後輪をトーアウト方向
にコンプライアンストー角変化を生じせしめ、コーナリ
ング時にステアリング特性がアンダステア方向に変化し
て車両の操縦安定性が向上する。
【0055】このときも、前記弾性体中心軸kのロール
センタRの位置における高さがロールセンタRの高さh
cより低く、該弾性体中心軸kが前上がりである場合、
前記(12)式,(13)式に合わせて、下記(14)
式を条件式として加えればよい。 Zf−Zf0 <Zr−Zr0 ………(14) 同様に、前輪側のサスペンション装置において、前記サ
スペンションメンバの仮想ロール軸nが車両前方に前上
がりの直線である場合には、該仮想ロール軸nのロール
センタRの位置における高さをロールセンタRの高さh
cより低くすればよいから、前記(5)式,(6)式と
同様に下記(15)式,(16)式を条件式に設定すれ
ばよい。
【0056】 Zf>Zr ………(15) (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)<hc ………(16) この条件式を満足することにより、ロールセンタRに作
用する横力fにより前記サスペンションメンバの仮想ロ
ール軸nまわりに発生するモーメントMによって、旋回
外前輪をトーアウト方向に、旋回内前輪をトーイン方向
にコンプライアンストー角変化を生じせしめ、コーナリ
ング時にステアリング特性がアンダステア方向に変化し
て車両の操縦安定性が向上する。
【0057】また、レイアウト上の制約などから前下が
りの弾性体中心軸kを前上がりに設定変更するには、下
記(17)式を加えればよい。 Zf−Zf0 >Zr−Zr0 ………(17) 一方、前記サスペンションメンバの仮想ロール軸nが車
両前方に前下がりの直線である場合には、該仮想ロール
軸nのロールセンタRの位置における高さをロールセン
タRの高さhcより高くすればよいから、前記(7)
式,(8)式と同様に、下記(18)式,(19)式に
より条件式を設定すればよい。
【0058】 Zf<Zr ………(18) (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)>hc ………(19) この条件式を満足することにより、ロールセンタRに作
用する横力fにより前記サスペンションメンバの仮想ロ
ール軸nまわりに発生するモーメントMによって、旋回
外後輪をトーイン方向に、旋回内後輪をトーアウト方向
にコンプライアンストー角変化を生じせしめ、コーナリ
ング時にステアリング特性がアンダステア方向に変化し
て車両の操縦安定性が向上する。
【0059】また、レイアウト上の制約などから前上が
りの弾性体中心軸を前下がりに設定変更するには、下記
(20)式を加えればよい。 Zf−Zf0 <Zr−Zr0 ………(20) 図9は本発明の懸架装置の第4実施例を示すものであ
り、車両の後輪側においてマルチリンク式サスペンショ
ン装置として使用したものである。
【0060】本実施例では、前記第3実施例に使用され
た弾性体3を、該第3実施例の懸架装置と同様に、車両
の前方に二つ、車両の後方に二つずつ、間隔を設けて
E,F,G,H点に配設したものであるが、本実施例で
は車両略幅方向の剛性が高く、車両略上下方向の剛性が
低くなるようにすると共に、各々図10,図11に示す
向き,即ち、車両前方組の弾性体3も車両後方組の弾性
体3も前記弾性軸が車両の幅方向中心に向けてやや下向
きになるようにサスペンションメンバ1に取付けられて
いる。
【0061】これらの弾性体3の取付位置及び弾性軸の
設定向きによって、車両前方組の弾性体3の弾性中心
は、図10に示すように両者の単純中点Pに対してP’
へと下方に移動し、車両後方組の弾性体3の弾性中心
も、図11に示すように両者の単純中点Qに対してQ’
へと下方に移動することになる。従って、図12に示す
ように、本実施例ではサスペンションメンバの仮想ロー
ル軸nは前記弾性中心P’,Q’を通る直線となるか
ら、車両前方組の弾性体3の単純中点Pと車両後方組の
弾性体3の単純中点Qとを通る弾性体中心軸kより下方
に設定されることになる。
【0062】これにより、図12に示すサスペンション
メンバの仮想ロール軸nのうちロールセンタRの位置に
おける該ロールセンタRからの高さ(距離)Δh’は、
前記弾性体中心軸kのロールセンタRからの高さ(距
離)Δhよりも小さくなる。これを、下記(21)式を
条件式として設定する。 (dr・(Zf−Zf0 )+df・(Zr−Zr0 )) /(dr+df)<0 ………(21) 但し、本実施例では、サスペンションメンバの仮想ロー
ル軸nはロールセンタRより上方を通過するために、下
記(22)式を条件式に付加してもよい。
【0063】 (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)>hc ………(22) この条件式を満足することにより、図12に示すよう
に、ロールセンタRに作用する横力fにより前記サスペ
ンションメンバの仮想ロール軸nまわりに発生する、サ
スペンションメンバ1のうち旋回外輪側を上方から下方
に回動させるモーメントMは、該横力fにより前記弾性
体中心軸kまわりに発生するモーメントより小さくな
る。
【0064】従って、サスペンションメンバのロール角
変化γ2 は相対的に小さくなり、車輪のキャンバ角のポ
ジティブ方向への変化量γ1 +γ2 を小さくすることが
できるから、横力に対する懸架装置のキャンバ剛性を等
価的に上げることができ、車両の操縦安定性を向上させ
ることができる。なお、この場合に発生するキャンバ角
変化γ1 は、図13に示すように、車輪の接地点に作用
する横力fによって、各サスペンションリンクに使用さ
れているブッシュが変化して生じるものである。
【0065】図14は本発明の懸架装置の第5実施例を
示すものであり、車両の後輪側においてマルチリンク式
サスペンション装置として使用したものである。本実施
例では、前記第4実施例と同様に配設された各弾性体3
の弾性中心P’,Q’を、該第4実施例のそれらより更
に下方に設定し、二つの弾性中心P’,Q’を通過して
設定されるサスペンションメンバの仮想ロール軸nが、
ロールセンタRを通過するようにしたものである。
【0066】従って、本実施例では前記(21)式に加
えて、前記(22)式の代わりに下記23式を条件式に
付加する。 (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)=hc ………(23) この条件式を満足することにより、図15に示すよう
に、ロールセンタRに横力fが作用しても、前記サスペ
ンションメンバの仮想ロール軸nまわりにはモーメント
が発生せず、サスペンションメンバ1はロール角変化γ
2 (=0)を起こさないので、車輪のキャンバ角のポジ
ティブ方向への変化量γ1 +γ2 を前記第4実施例に比
して更に小さくすることができるから、等価的な懸架装
置のキャンバ剛性を更に上げることができ、車両の操縦
安定性を更に向上させることができる。
【0067】この場合に発生するキャンバ角変化γ
1 は、図15に示すように、車輪の接地点に作用する横
力fによって各サスペンションリンクに使用されている
ブッシュが変化して生じるものだけになる。図16は本
発明の懸架装置の第6実施例を示すものであり、車両の
後輪側においてマルチリンク式サスペンション装置とし
て使用したものである。
【0068】本実施例では、前記第5実施例と同様に配
設された各弾性体3の弾性中心P’,Q’から設定され
るサスペンションメンバの仮想ロール軸nが、ロールセ
ンタRの下方を通過するようにしたものである。従っ
て、本実施例では前記(21)式に加えて、前記(2
2)式,(23)式の代わりに下記(24)式を条件式
に付加する。
【0069】 (dr・Zf+df・Zr)/(dr+df)<hc ………(24) この条件式を満足することにより、図16に示すよう
に、ロールセンタRに横力fが作用すると、前記サスペ
ンションメンバの仮想ロール軸nまわりには旋回外輪側
が下方から上方に回動するようなモーメントMが発生
し、サスペンションメンバには旋回外輪のキャンバ角を
ネガティブ方向に変化させるロール角変化γ 2 が生じる
ため、このロール角変化γ2 によってサスペンションリ
ンク・ブッシュの剛性によって車輪に生じるポジティブ
方向へのキャンバ角変化γ1 は打ち消される方向に変化
し、設定次第により車輪が車体に対してキャンバ角変化
を起こさないようにすることができる。従って、本実施
例では等価的なキャンバ剛性を無限大にすることも可能
である。
【0070】なお、前記第4〜第6実施例では、本発明
の懸架装置を車両のリアサスペンション装置に使用した
例について詳述したが、これは車両のフロントサスペン
ション装置に使用することもできる。また、以上説明し
たように本発明の懸架装置は、車両のリアサスペンショ
ン装置にもフロントサスペンション装置にも適用可能で
あるから、リア/フロント双方に適用してもよいし、い
ずれか一方にだけ適用してもよい。
【0071】更に、前記各実施例では、本発明の懸架装
置をマルチリンクサスペンション装置に適用した例につ
いてのみ詳述したが、本発明の懸架装置は、前記サスペ
ンションメンバが車両の前後方向に離して配設された三
つ以上の弾性体により車体に取付けられているサスペン
ション装置であれば如何様なものにも適用することが可
能である。
【0072】なおまた、第1〜3実施例では、コンプラ
イアンストー角変化を改善する手段、第4〜6実施例で
は、キャンバ角変化を改善する手段について夫々個別に
詳述してあるが、これらは、互いに一つの懸架装置に対
して共に適用することも可能である。また更に、前記実
施例では、サスペンションメンバが夫々車両前方と車両
後方とに二個ずつ配設された弾性体により車体側に取付
けられたものについてのみ詳述したが、これらの弾性体
は、車両前方又は車両後方において三個以上配設しても
よい。この場合、本文中の単純中点を単純中心点に置換
すればそのまま適用することが可能である。
【0073】また、以上の実施例においては、変位の方
向に異方性のある弾性体3として、各弾性体3が、車体
側及びサスペンションメンバへの取付け軸をそれぞれ車
体前後方向に向けた状態で配設され、その弾性体3のラ
バー部材中にすぐりを形成することで、相対的に車体幅
方向の剛性を高く設定しているが、これに限定されるも
のではなく、図18に示すような構造によって、車体幅
方向の剛性を高く設定するようにしてもよい。
【0074】この図18に示される弾性体3は、中心軸
(取付け軸)をともに上下方向に向けて同心円状に配置
された内筒5と外筒6との間にラバー部材7が介装され
て構成されている。上記内筒5の外周面5aと外筒6の
内周面6aは、ともに車両幅方向へ所定傾斜角θだけ傾
斜された形状をしている。この弾性体3では、上記傾斜
によって、その傾斜方向の剛性が低くなり、該傾斜方向
に略直交する方向に剛性が高くなって、その直交する方
向が弾性軸Lとなっている。
【0075】この弾性体3を、例えば、後部座席のヒッ
プポイントを下げる等の目的で、図19に示すように、
車両前方組の弾性体の単純中点Pと車両後方組の弾性体
の単純中点Qとを通る直線(弾性体中心軸)kが前下が
りに配設されたリアサスペンション装置に適用する場
合、コーナリング時のステアリング特性をアンダステア
方向に変化させるためには、前述したように、サスペン
ションメンバの仮想ロール軸nを、図19に示すように
車両前後方向前上がりに設定する必要がある。
【0076】このためには、車両前方組の弾性体の弾性
中心P’を高くすると共に、車両後方組の弾性体の弾性
中心Q’を低く設定すればよいから、図20に示すよう
に、車両前方組の弾性体の弾性軸Lを車両幅方向中心に
向けて上向きに傾斜した軸に、また、車両後方組の弾性
体の弾性軸Lを車両幅方向中心に向けて下向きに傾斜し
た軸に設定するように、各弾性体を、構成する両筒5,
6の対向する周面5a,6aをそれぞれ所定の傾斜角度
で車両幅方向に傾斜する構造に成形して配設する。
【0077】これによって、コーナリング時のステアリ
ング特性がアンダステア方向に変化し、また、図19に
示すようにロールセンタRからの仮想ロール軸nまでの
距離Δh’が弾性体中心軸kまでの距離Δhよりも短く
なって後輪のキャンバ剛性が向上し、もって車両の操縦
安定が向上する。なお、上記の弾性体においては、内筒
5と外筒6の相互に対向する周面5a,6aをともに傾
斜させた形状としているが、例えば、内筒5側の外周面
5aだけを傾斜させるなど、一方の周面だけを傾斜させ
ることで、弾性体の弾性軸Lを車両幅方向に傾斜させて
もよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち請求項
1〜4に係る懸架装置によれば、サスペンションメンバ
を車体に取付けるための弾性体の取付位置と向きから設
定されるサスペンションメンバの仮想ロール軸を、ロー
ルセンタに対して適切に配設することにより、車輪への
横力の入力によるサスペンションメンバのロールに伴う
コンプライアンストー角変化をコーナリング時における
車両のステアリング特性をアンダステア方向に設定する
ことができ、車両の操縦安定性を向上させることができ
る。
【0079】また、本発明のうち請求項5に係る懸架装
置によれば前記サスペンションメンバの仮想ロール軸を
弾性体中心軸より下方に設定することにより、コーナリ
ング時の旋回外輪のキャンバ角をポジティブ方向に変化
させるサスペンションメンバのロール角変化を小さくす
ることができるので、等価的に車輪の横力に対するキャ
ンバ剛性を向上させて車両の操縦安定性を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の懸架装置の第1実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の懸架装置で設定されるサスペンションメ
ンバの仮想ロール軸の説明図である。
【図3】図2で設定されたサスペンションメンバの仮想
ロール軸の作用説明する側面図である。
【図4】本発明の懸架装置の第2実施例におけるサスペ
ンションメンバの仮想ロール軸の作用説明する側面図で
ある。
【図5】本発明の懸架装置の第3実施例を示す斜視図で
ある。
【図6】図5の懸架装置における車両前方組の弾性体の
弾性中心を説明する背面図である。
【図7】図5の懸架装置における車両後方組の弾性体の
弾性中心を説明する背面図である。
【図8】図5の懸架装置で設定されるサスペンションメ
ンバの仮想ロール軸の説明図である。
【図9】本発明の懸架装置の第4実施例を示す斜視図で
ある。
【図10】図9の懸架装置における車両前方組の弾性体
の弾性中心を説明する背面図である。
【図11】図9の懸架装置における車両後方組の弾性体
の弾性中心を説明する背面図である。
【図12】図9の懸架装置で設定されるサスペンション
メンバの仮想ロール軸の説明図である。
【図13】図9の懸架装置による旋回外輪のキャンバ角
変化を説明する正面図である。
【図14】本発明の第5実施例の懸架装置で設定される
サスペンションメンバの仮想ロール軸の説明図である。
【図15】図14の懸架装置における旋回外輪のキャン
バ角変化を説明する正面図である。
【図16】本発明の第6実施例の懸架装置で設定される
サスペンションメンバの仮想ロール軸の説明図である。
【図17】図16の懸架装置における旋回外輪のキャン
バ角変化を説明する正面図である。
【図18】本発明に係る実施例における他の構造の弾性
体を示す断面側面図である。
【図19】他の構造の弾性体によって懸架装置に設定さ
れるサスペンションメンバの仮想ロール軸を示す説明図
である。
【図20】他の構造の弾性体による弾性中心を説明する
背面図である。
【図21】従来の懸架装置を示す斜視図である。
【図22】図18の懸架装置において車体とサスペンシ
ョンメンバとの間に介装された弾性体の断面側面図であ
る。
【図23】図18の懸架装置で設定されるサスペンショ
ンメンバの仮想ロール軸の説明図である。
【符号の説明】
1 サスペンションメンバ 2 アクスル 3 弾性体 5 内筒 5a 外周面 6 外筒 6a 内周面 7 ラバー部材 A〜H 連結点 P,Q 単純中点(弾性中心) P’,Q’ 弾性中心 R ロールセンタ f 横力 n サスペンションメンバの仮想ロール軸 M モーメント L 弾性軸
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 裕 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 野口 博史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−94406(JP,A) 特開 昭59−14511(JP,A) 実開 昭63−69008(JP,U) 実開 昭62−49404(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 7/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    を上下方向に揺動可能に支持するサスペンションメンバ
    が、車両の前方と後方とに間隔をあけて配設され且つ変
    位の方向に異方性のない弾性体によって車体に弾性的に
    取付けられてなる懸架装置において、サスペンションジ
    オメトリから決定されるサスペンションロールセンタに
    かかる横力に対して、前記車両前方組の弾性体の弾性中
    心と車両後方組の弾性体の弾性中心とを通るサスペンシ
    ョンメンバの仮想ロール軸まわりに該サスペンションメ
    ンバが回動したときに、ステアリング特性がアンダステ
    ア方向になる位置に前記弾性体を配設して前記仮想ロー
    ル軸を配置したことを特徴とする懸架装置。
  2. 【請求項2】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    を上下方向に揺動可能に支持するサスペンションメンバ
    が、車両の前方と後方とに間隔をあけて配設され且つ変
    位の方向に異方性のある弾性体によって車体に弾性的に
    取付けられてなる懸架装置において、サスペンションジ
    オメトリから決定されるサスペンションロールセンタに
    かかる横力に対して、前記車両前方組の弾性体の異方性
    を考慮して算出される仮想弾性中心と車両後方組の弾性
    体の異方性を考慮して算出される仮想弾性中心とを通る
    サスペンションメンバの仮想ロール軸まわりに該サスペ
    ンションメンバが回動したときに、ステアリング特性が
    アンダステア方向になるように前記サスペンションメン
    バの仮想ロール軸が車両の中心に向けて上向きである場
    合は、前記サスペンションロールセンタが該仮想ロール
    軸より下方となる位置及び向きに前記弾性体を配設し、
    前記仮想ロール軸が車両の中心から遠ざかる方向に上向
    きである場合は、前記サスペンションロールセンタが該
    仮想ロール軸より上方となる位置及び向きに前記弾性体
    を配設して、前記仮想ロール軸を配置したことを特徴と
    する懸架装置。
  3. 【請求項3】 前記サスペンションメンバの仮想ロール
    軸が車両の中心に向けて上向きである場合に、前記サス
    ペンションロールセンタが該仮想ロール軸より下方とな
    る位置に、前記弾性体を配設したことを特徴とする請求
    1に記載された懸架装置。
  4. 【請求項4】 前記サスペンションメンバの仮想ロール
    軸が車両の中心から遠ざかる方向に上向きである場合
    に、前記サスペンションロールセンタが該仮想ロール軸
    より上方となる位置に、前記弾性体を配設したことを特
    徴とする請求項1に記載された懸架装置。
  5. 【請求項5】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    を上下方向に揺動可能に支持するサスペンションメンバ
    が、車両の前方と後方とに間隔をあけて配設され且つ変
    位の方向に異方性のある弾性体によって車体に弾性的に
    取付けられてなる懸架装置において、前記車両前方組の
    弾性体の異方性を考慮して算出される仮想弾性中心と車
    両後方組の弾性体の異方性を考慮して算出される仮想弾
    性中心とを通るサスペンションメンバの仮想ロール軸
    が、前記車両前方組の弾性体の単純中心点と車両後方組
    の弾性体の単純中心点とを通る弾性体中心軸よりも、少
    なくともサスペンションジオメトリから決定されるロー
    ルセンタの高さ方向において下方となる位置又は向き
    に、弾性体を配設したことを特徴とする懸架装置。
  6. 【請求項6】 前記変位の方向に異方性のある各弾性体
    を、その最も剛性の高い方向を車両幅方向に傾斜させて
    配設したことを特徴とする請求項2から請求項5のいず
    れかに記載された懸架装置。
  7. 【請求項7】 前記各弾性体が、それぞれ、車体側に固
    定された内筒と、その内筒の外周側に配置されてサスペ
    ンションメンバ側に固定された外筒と、その外筒と内筒
    との間に介装されたラバー部材とを備えてなり、前記内
    筒と外筒との相互に対向する周面の少なくとも一方の周
    面を車両幅方向に傾斜させた構造としたことを特徴とす
    る請求項6に記載された懸架装置。
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