JP3111580B2 - 露出演算装置 - Google Patents

露出演算装置

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JP3111580B2
JP3111580B2 JP04005863A JP586392A JP3111580B2 JP 3111580 B2 JP3111580 B2 JP 3111580B2 JP 04005863 A JP04005863 A JP 04005863A JP 586392 A JP586392 A JP 586392A JP 3111580 B2 JP3111580 B2 JP 3111580B2
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宏之 岩崎
忠雄 ▲高▼木
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写界を複数部分に分
割して測光し、その測光出力に基づいて露出値を演算す
るカメラの露出演算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数領域に被写界を分割して、そ
の各領域ごとに測光し、それら複数の測光出力(輝度
値)と所定のアルゴリズムとに基づいて露出値を演算す
る装置が、例えば特開昭63−170628号公報に示
される露出演算装置(いわゆるマルチ測光装置)とし
て、知られている。
【0003】このマルチ測光装置では、複数の輝度値の
中から、画面中央の輝度値、最大輝度値、最低輝度値、
輝度差等を検出する。そして、輝度差と最大輝度値に対
する境界値を設定し、最大輝度値もしくは輝度差と境界
値とに基づいて所定のアルゴリズム(即ち、最終的に4
つの測光方式に対応する演算式、平均測光の演算式,中
央重点測光の演算式,高輝度重視測光の演算式,低輝度
重視測光の演算式)を選択して適正露出値を算出してい
る。
【0004】すなわち、図10に示されるように輝度差
と最大輝度値とを縦軸と横軸にして、これらの値によっ
て各演算式による測光エリア(平均測光エリア、中央重
点測光エリア、高輝度重視測光エリア、低輝度重視測光
エリア)を決定している。また、このマルチ測光装置を
有するカメラにおいて、シャッターレリーズスイッチを
1回押すと一駒の撮影をする撮影モード又はシャッター
レリーズスイッチを1回押すと複数駒の連続撮影モード
とのいずれかに切り換える撮影モード切換え部材を有す
るものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
露出演算装置では、各測光エリアの境界値近傍の輝度値
に対しての考慮がなされていなかった。すなわち、例え
ば中央重点測光エリアと平均測光エリアとの境界で、最
大輝度値が多少変動すると中央重点測光エリアになった
り平均測光エリアになったりする。このため、あまり輝
度値が変動しないにも拘わらず、演算式が異なって露出
値が大きく異なる場合が生じる。
【0006】特に、連続撮影できるマルチ測光装置を備
えたカメラにおいて、1シーンにつき複数駒写真を撮る
場合には、撮影される被写体は同一である場合が多く、
撮影される一駒目と二駒目等は因果関係がある場合が多
い。このような場合にあっては、撮影される一駒目と二
駒目等の輝度値にばらつきが生じても、ほとんど同一露
出値を得るようにした方がよい。それにも拘わらず、最
大輝度値が測光エリアの境界近傍でばらつくと演算式が
異なってしまい露出値が大きく異なる。
【0007】そこで、本発明の請求項1及び請求項2の
目的は、カメラで設定される種々の撮影条件に適した露
出値を算出できる露出演算装置を提供することにある。
請求項3及び請求項4の目的は、連続撮影する場合の露
出値が一駒撮影する場合の露出値よりも輝度値のばらつ
きによる影響を受けにくくして、連続撮影に適した露出
値を算出できる露出演算装置を提供することにある。
【0008】請求項5の目的は、カメラに装填されたフ
ィルム種類に応じて処理関数を変更して、カラーリバー
サルフィルム,カラーネガフィルム,白黒フィルムの各
々に適した露出値を算出できる露出演算装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、複数領域に分割された被写界の輝
度値を出力する測光手段6と、処理関数により適合度を
求める適合度算出手段と、適合度算出手段で算出された
適合度と輝度値とを用いて露出値を演算する露出演算手
段とを備えた露出演算装置において、撮影に関する情報
を発生する情報発生手段と(図3のS103)、関数を
情報発生手段で発生した情報ごとに変更する変更手段と
(図3のS104〜108)を有し、適合度算出手段が
変更手段で変更された処理関数により適合度を求め、露
出演算手段が変更された処理関数による適合度に基づき
露出値を演算する(図3の109)ことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、露出演算手段が、複数
の輝度値をアルゴリズムに基づき複数の輝度値より少な
い数の演算用の輝度値を算出し(数4)、該演算用の輝
度値と適合度に基づき露出値を演算することを特徴とす
る。請求項3の発明は、情報発生手段が、一駒撮影モー
ド又は連続撮影モードのいずれかを設定することができ
る撮影モード設定手段(7)であり、変更手段が、撮影
モード設定手段で設定された撮影モードごとに処理関数
を変更することを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、変更手段が、連続撮影
モードに設定されると、一駒撮影モードが設定されてい
た場合に比べて輝度値のばらつきによる露出値の変化量
が小さくなる処理関数に変更すること(数1,数2)を
特徴とする。請求項5の発明は、情報発生手段が、カメ
ラに装填されたフィルムを検出するフィルム検出手段で
あり、変更手段が、フィルム検出手段で検出されたフィ
ルムに対応して処理関数を変更することを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明は、情報発生手段から発生する
情報に応じて処理関数を変更することができるので、情
報に応じた露出値を算出できる。請求項2の発明は、露
出演算手段がアルゴリズムで複数領域の輝度値を演算用
の輝度値に処理しているため撮影に適した露出値を算出
することができる。
【0013】請求項3の発明は、一駒撮影モード又は連
続撮影モードのいずれかの撮影モードに応じて処理関数
が変更するので、一駒撮影モードに適した露出値もしく
は連続撮影モードに適した露出値を算出することができ
る。請求項4の発明は、連続撮影モードが設定された場
合には、輝度値のばらつきいても露出値の変化量が小さ
くなるため、連続した撮影に露出値の関連性をもたせる
ことができる。
【0014】請求項5の発明は、フィルムの種類に適し
た露出値を算出することができるため、適正な撮影をす
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図9を用いて
詳細に説明する。図1は、本発明の露出演算装置の一実
施例を備えたカメラの構成を示したブロック図である。
このカメラでは、撮影レンズ1を通過した光束は、メイ
ンミラー2によって反射され、スクリーン3を通過し、
ペンタプリズム4によって接眼レンズ5に導かれ、撮影
者の眼球に到達する。
【0016】また、メインミラー2はハーフミラーとな
っており、一部の光束はメインミラー2を通過してサブ
ミラー7によって反射され、焦点検出装置に導かれる。
一方、スクリーン3によって拡散された光束のうちの一
部は、測光装置6に導かれる。測光装置6では、不図示
の再結像レンズにより不図示の複数に分割された受光素
子SPD(シリコンフォトダイオード)へ被写界の像を
結像し、複数の輝度値を得る。
【0017】撮影モード設定部7は、カメラの撮影モー
ドを設定し、その情報をマイクロコンピュータ8へ送出
する。撮影モードは、たとえば一駒撮影モードと連続撮
影モードの2種類を設定可能とする。一駒撮影モードと
は、不図示のシャッターレリーズスイッチが押される
と、押されている時間に関係なく1回の撮影とフィルム
巻き上げを行なうモードである。また、連続撮影モード
とは、不図示のシャッターレリーズスイッチが押される
と、押されている時間に応じて撮影とフィルム巻き上げ
を連続して行なうモードである。
【0018】撮影者は、この2つのモードを、撮影状況
に応じて使い分けることができる。すなわち、撮影者は
1つのシーンにつき1枚の写真を撮りたい場合には、レ
リーズスイッチを押している時間に関係なく1回の撮影
を行なう一駒撮影モードを、また、1つのシーンを複数
回撮影したい場合には、レリーズスイッチを押している
時間に応じて撮影を連続して行なう連続撮影モードを使
い分けることによって、希望の撮影を行なうことができ
るのである。
【0019】この撮影モード設定部7は、上記撮影モー
ドを手動で設定するようにしても良いし、シャッターボ
タンを押している時間等によって自動的に設定可能にし
てもよく、設定方法によって本発明は制限されるもので
はない。マイクロコンピュータ8は、測光装置6及び撮
影モード設定部7からの情報に基づいて、後述するアル
ゴリズムに従って最終露出値を演算し、その最終露出値
に応じて絞り9、シャッター10に動作指令を送る。
【0020】図2は、測光装置の測光素子の分割状態を
示した図である。測光装置6は、被写界を図2のように
8分割して測光し、各々の測光領域B1〜B8に対応し
た輝度値をマイクロコンピュータ8へ伝達する。 <メインフローチャート>図3は、実施例のメインフロ
ーチャート図である。以下、ステップ毎に説明する。
【0021】ステップS101において、測光装置6の
測光領域B1〜B8の輝度値を読み出す。ステップS1
02において、読み出した測光領域B1〜B8の輝度値
を用いて、Bmax,dBVをそれぞれ計算して求め
る。ここで、BmaxとはB1からB8までの最大輝度
値であり、dBvとはB1からB8までの最大輝度値と
最小輝度値の輝度差の値である。
【0022】ステップS103において、撮影モード読
み出しをおこなう。撮影モードとは前述の通り一駒撮影
モードと連続撮影モードの2種類である。ステップS1
04において、撮影モードが一駒撮影モードであるかど
うかを判定する。そして、一駒撮影モードであった場合
にはステップS105へ進む。一駒撮影モードでなかっ
た場合、つまり連続撮影モードであった場合にはステッ
プS106へ進む。
【0023】ステップS105で、一駒撮影モード用の
演算パラメータの設定を行なう。具体的には、演算パラ
メータ変数Bm1,Bm2,Bm3,Bm4,dB1,
dB2,dB3,dB4に、ステップS105では以下
の値を代入する。
【0024】
【数1】{Bm1,Bm2,Bm3,Bm4}={ 4
, 5 , 9 ,10 } {dB1,dB2,dB3,dB4}={ 0.5, 1 , 2
, 2.5 } ステップS106において、連続撮影モード用の演算パ
ラメータの設定を行なう。
【0025】具体的には、演算パラメータ変数Bm1,
Bm2,Bm3,Bm4,dB1,dB2,dB3,d
B4に、ステップS106では以下の値を代入する。
【0026】
【数2】{Bm1,Bm2,Bm3,Bm4}={ 3
, 7 , 7 ,11 } {dB1,dB2,dB3,dB4}={ 0.5, 1.5,
1.5, 2.5 } ここで、演算パラメータ変数Bm1〜Bm4及びdB1
〜dB4は、図6〜図9に示すように、それぞれ最大輝
度値Bmax,輝度差dBVの大きさの適合度を示すメ
ンバーシップ関数のヘッジを定める変数である。ヘッジ
とは、後述するファジイ演算ににおいて、対象としてい
る変数(ここではBmax及びdBV)が、Big,M
id,Smallの各々に属する適合度を計算するため
の基準となるものである。
【0027】ステップS107において、最大輝度値B
maxが前述のヘッジに属する適合度を示す変数Bm
(X)の計算する。Xには{S,M,B}の3つの変数
が代入されるので、Bm(X)としては、それぞれBm
S,BmM,BmBの3つの変数が求められる。これら
変数の求め方は図4で詳しく説明するので、ここでは変
数の意味するところを説明する。
【0028】BmSは、BmaxがSmall,つまり
小である適合度を示す変数であり、その範囲は0〜1で
ある。ここで、もし、BmS=1であった場合には、最
大輝度値Bmaxが小である適合度が最大値であるの
で、最大輝度値Bmaxは小であるということになる。
逆に、BmS=0であった場合には、最大輝度値Bma
xが小である適合度が最小値であるので、最大輝度値B
maxは小ではないということになる。同様にして、B
mS=0.7であった場合には、最大輝度値Bmaxが
小である適合度が0.7であるので、この場合はどちら
かというと最大輝度値Bmaxは小であるということに
なる。また、BmS=0.3であった場合には、最大輝
度値Bmaxが小である適合度が0.3であるので、こ
の場合はどちらかというと最大輝度値Bmaxは小では
ないということになる。
【0029】BmMは、最大輝度値BmaxがMid,
つまり中くらいである適合度を示す変数であり、BmB
は、最大輝度値BmaxがBig,つまり大である適合
度を示す変数である。変数BmM及び変数BmBは共
に、その範囲は0〜1である。数字の意味するところ
は、BmSの場合の類推して容易に理解できるのでここ
では説明を省略する。
【0030】ステップS108において、輝度差dBV
が前述のヘッジに属する適合度を示す変数dB(X)の
計算する。Xには{S,M,B}の3つの変数が代入さ
れるので、dB(X)としては、それぞれdBS,dB
M,dBBの3つの変数が求められる。これら変数の求
め方は図5で詳しく説明する。また、適合度を示す変数
dB(X)の範囲は0〜1である。各々の数字の意味す
るところは、ステップS107の説明の類推して容易に
理解できるのでここでは説明を省略する。
【0031】ステップS109において、露出演算を行
なう。露出演算の方法を以下に示す。露出演算は、以下
の6つのファジイ・ルールに基づいて行なわれる。すな
わち、
【0032】
【数3】 if Bmax=Small then bvans
CW if Bmax=Mid then bvans
BM if Bmax=Big then bvans
BL if dBV=Small then bvans
CW if dBV=Mid then bvans
BM if dBV=Big then bvans
BL ここで、CWは、中央重点測光値であり、BMは、測光
領域全体の平均輝度値であり、BLは、測光領域全体の
中の最低輝度値であり、それぞれ以下のアルゴリズムに
よって求められる。
【0033】
【数4】CW=Log2{(k*2B1+l*2B6+m*2B7+n*2B8)/
(k+l+m+n) } BM=(B1+B2+B3+B4+B5+B6+B7+B8)/8 BL=Min(B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8) ただし、k,l,m,nは、測光出力値B1,B6,B
7,B8に対応する測光領域のそれぞれの面積比率であ
り、Minは、与えられた変数の中の最小値を出力する
関数である。次に、ファジイ・ルールに基づいた推論方
法についての説明を行なう。たとえば、のルールにお
いては、BmaxがSmall,つまり小だった場合に
は、露出値bvans としてCWを選択する。そして、選
択する適合度は、BmaxがSmallである適合度B
mS(0≦BmS≦1)である。
【0034】同様にして、〜のルールについても選
択する露出値とその適合度が求められる。そして、最終
露出値BVaは、各々のルールの適合度を重みと考え
て、次の式のような重み付き平均演算で得られる。
【0035】
【数5】 <Bm(X)サブルーチン>図4は、適合度を示す変数
BmS,BmM,BmBを計算するサブルーチンであ
る。
【0036】ステップS201において、最大輝度値B
maxがBm1より小であるかどうかを判定し、そうで
あった場合にはステップS202へ進み、それ以外の場
合にはステップS203へ進む。ステップS202にお
いて、各数値に以下の数値を代入する。
【0037】
【数6】BmS=1 BmM=0 BmB=0 ステップS203において、最大輝度値BmaxがBm
2より小であるかどうかを判定し、そうであった場合に
はステップS204へ進み、それ以外の場合にはステッ
プS205へ進む。
【0038】ステップS204において、各数値を以下
の式によって計算する。
【0039】
【数7】 BmS=(Bm2−Bmax)/(Bm2−Bm1) BmM=(Bmax−Bm1)/(Bm2−Bm1) BmB=0 ステップS205において、最大輝度値BmaxがBm
3より小であるかどうかを判定し、そうであった場合に
はステップS206へ進み、それ以外の場合にはステッ
プS207へ進む。
【0040】ステップS206において、各数値に以下
の数値を代入する。
【0041】
【数8】BmS=0 BmM=1 BmB=0 ステップS207において、最大輝度値BmaxがBm
2より小であるかどうかを判定し、そうであった場合に
はステップS208へ進み、それ以外の場合にはステッ
プS209へ進む。
【0042】ステップS208において、各数値を以下
の式によって計算する。
【0043】
【数9】BmS=0 BmM=(Bm4−Bmax)/(Bm4−Bm3) BmB=(Bmax−Bm3)/(Bm4−Bm3) ステップS209において、各数値に以下の数値を代入
する。
【0044】
【数10】BmS=0 BmM=0 BmB=1 適合度を示す変数BmS,BmM,BmBが一駒撮影時
にとる値を図6に、連続撮影時にとる値を図7に、それ
ぞれ分かりやすく示す。
【0045】ここで、図6及び図7を用いて、最終露出
値BVaの変化量が最大輝度値Bmaxの変化により一
駒撮影時の場合と連続撮影時の場合とでどのように異な
るかを説明する。最初に撮影する時の最大輝度値Bma
xが9(BV)であった場合を想定する。かかる場合、
一駒撮影モードであると、メンバーシップ関数BmSの
適合度が0となり、BmMの適合度が1となり、BmB
の適合度が0となる。一方、連続撮影モードであると、
メンバーシップ関数BmSの適合度が0となり、BmM
の適合度が0.5となり、BmBの適合度が0.5とな
る。
【0046】次に撮影する時の最大輝度値Bmaxが1
0(BV)であった場合を想定する。かかる場合、一駒
撮影モードであると、メンバーシップ関数BmSの適合
度が0となり、BmMの適合度が0となり、BmBの適
合度が1となる。一方、連続撮影モードであると、メン
バーシップ関数BmSの適合度が0となり、BmMの適
合度が0.25となり、BmBの適合度が0.75とな
る。
【0047】してみると、最大輝度値Bmaxが9(B
V)→10(BV)に変わると、一駒撮影モードではB
mMの適合度が1→0,BmBの適合度が0→1に大き
く変わる。一方、連続撮影モードではBmMの適合度が
0.5→0.25,BmBの適合度が0.5→0.75
と小さくしか変わらない。従って、数式5の適合度が一
駒撮影モードでは大きく変わり連続撮影モードでは小さ
くしか変わらないから、最終露出値BVaの変化量は連
続撮影モードの方が一駒撮影モードに比べて小さいこと
になる。
【0048】<dB(X)サブルーチン>図5は、適合
度を示す変数dBS,dBM,dBBを計算するサブル
ーチンである。ステップS301において、輝度差dB
VがdB1より小であるかどうかを判定し、そうであっ
た場合にはステップS302へ進み、それ以外の場合に
はステップS303へ進む。
【0049】ステップS302において、各数値に以下
の数値を代入する。
【0050】
【数11】dBS=1 dBM=0 dBB=0 ステップS303において、輝度差dBVがdB2より
小であるかどうかを判定し、そうであった場合にはステ
ップS304へ進み、それ以外の場合にはステップS3
05へ進む。
【0051】ステップS304において、各数値を以下
の式によって計算する。
【0052】
【数12】 dBS=(dB2−dBV)/(dB2−dB1) dBM=(dBV−dB1)/(dB2−dB1) dBB=0 ステップS305において、輝度差dBVがdB3より
小であるかどうかを判定し、そうであった場合にはステ
ップS306へ進み、それ以外の場合にはステップS3
07へ進む。
【0053】ステップS306において、各数値に以下
の数値を代入する。
【0054】
【数13】dBS=0 dBM=1 dBB=0 ステップS307において、輝度差dBVがdB2より
小であるかどうかを判定し、そうであった場合にはステ
ップS308へ進み、それ以外の場合にはステップS3
09へ進む。
【0055】ステップS308において、各数値を以下
の式によって計算する。
【0056】
【数14】dBS=0 dBM=(dB4−dBV)/(dB4−dB3) dBB=(dBV−dB3)/(dB4−dB3) ステップS309において、各数値に以下の数値を代入
する。
【0057】
【数15】dBS=0 dBM=0 dBB=1 適合度を示す変数dBS,dBM,dBBが一駒撮影時
にとる値を図7に、連続撮影時にとる値を図9に、それ
ぞれ分かりやすく示す。ここで、図8,図9を用いて、
最終露出値BVaの変化量が輝度差dBVの変化により
一駒撮影時の場合と連続撮影時の場合とでどのように異
なるかを説明する。
【0058】最初に撮影する時の最大輝度値と最小輝度
値の輝度差dBVが2(BV)であった場合を想定す
る。かかる場合、一駒撮影モードであると、メンバーシ
ップ関数dBSの適合度が0となり、dBMの適合度が
1となり、dBBの適合度が0となる。一方、連続撮影
モードであると、メンバーシップ関数dBSの適合度が
0となり、dBMの適合度が0.5となり、dBBの適
合度が0.5となる。
【0059】次に撮影する時の輝度差dBVが2.5
(BV)であった場合を想定する。かかる場合、一駒撮
影モードであると、メンバーシップ関数dBSの適合度
が0となり、dBMの適合度が0となり、dBBの適合
度が1となる。一方、連続撮影モードであると、メンバ
ーシップ関数dBSの適合度が0となり、dBMの適合
度が0となり、dBBの適合度が1となる。
【0060】してみると、輝度差dBVが2(BV)→
2.5(BV)に変わると、一駒撮影モードではdBM
の適合度が1→0,dBBの適合度が0→1に大きく変
わる。一方、連続撮影モードではdBMの適合度が0.
5→0,dBBの適合度が0.5→1と小さくしか変わ
らない。従って、数式5の適合度が一駒撮影モードでは
大きく変わり連続撮影モードでは小さくしか変わらない
から、最終露出値BVaの変化量は連続撮影モードの方
が一駒撮影モードに比べて小さいことになる。
【0061】以上では、一駒撮影モード又は連続撮影モ
ードのいずれかを設定する撮影モード設定部の場合を説
明したが、次のようなものであってもよい。例えば、風
景モード、ポートレイトモード、スポーツモード、接写
モード等の各種撮影シーンに応じて適正な露出値を得る
ことができるようにした撮影補助機能を有するカメラが
ある。かかる撮影補助機能を有するカメラにおいて、特
に、ある種のモードを選ぶと複数駒撮影するモードがあ
る。例えば、ポートレイトモードを選ぶと自動的に2枚
撮影するとか、スポーツモードを選ぶと自動的に2枚以
上撮影する機能を有するものがある。
【0062】このように撮影補助機能が複数駒撮影する
機能を有しているならは、前述した連続撮影モードを設
定した場合と同様に、処理関数を輝度値のばらつきによ
る露出値の変化が小さくなるようにしてもよい。さら
に、カメラのパトローネ室に装填されたフィルム種類に
応じて、測光装置からの輝度値のばらつきによる露出値
の変化量を小さくする方にパラメータを設定し、露出値
を算出してもよい。
【0063】すなわち、カラーリバーサルフィルムはラ
チチュード(露光寛容度)が狭く、カラーネガフィルム
はラチチュードが広く、白黒フィルムに到ってはラチチ
ュードはかなり広い。そこで、カラーリバーサルフィル
ムがカメラのパトローネ室に装填された場合には、前述
した連続撮影モードを設定した場合と同じように、測光
装置からの出力のばらつきによる露出値の変化量を小さ
く、別言すれば露出値が急激に変化しないようにパラメ
ータを変更する。なぜならば、カラーリバーサルフィル
ムのラチチュードは狭いため露出値が急激に変化すると
ラチチュードから外れてしまい露出過多または露出不足
の撮影になるからである。
【0064】逆に、白黒フィルムがパトローネ室に装填
された場合には、前述した一駒撮影モードを設定した場
合と同じように、測光装置からの出力のばらつきによる
露出値の変化量を大きくしても構わない。なぜならば、
白黒フィルムのラチチュードは広いため、露出値が急激
に変化してもラチチュードから外れず適正露出で撮影で
きるからである。
【0065】尚、撮影モード又はフィルム種類によって
変化させるパラメータは、本実施例に限定されるもので
はなく、露出演算に用いる他のパラメータについても本
発明が適用できる事は言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
露出演算装置は、情報発生手段で発生した情報に応じて
処理関数を変更できる変更手段を有しているため、撮影
条件の情報(例えば、撮影モード、フィルム種類など)
に応じて処理関数を決定して撮影に適した露出値を算出
できる。その結果、撮影条件に適した撮影ができる。
【0067】また、請求項2によれば、露出演算手段
は、アルゴリズムを用いて複数の輝度値から露出演算用
の輝度値を算出しているため、撮影に適した露出値を算
出することができる。さらに、請求項2及び請求項3に
よれば、情報発生手段が一駒撮影モード又は連続撮影モ
ードを設定する撮影モード設定手段である場合には、撮
影モードに応じた処理関数を決定して撮影に適した露出
値を算出でき、特に、連続撮影モードに設定されている
場合には、輝度値のばらつきによる露出値の変化が小さ
くなるように処理関数が変更されるため、連続撮影され
た場合の一駒一駒の露出値の変化が小さく、連続した一
連の撮影に、露出値の関連性をもたせることができる。
【0068】請求項5によれば、情報発生手段がフィル
ム種類を検出するフィルム検出手段である場合には、フ
ィルム種類に応じた処理関数を決定することができ、フ
ィルムのラチチュードに応じた露出値を求めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示したブロック図であ
る。
【図2】測光手段の分割状態を示した図である。
【図3】実施例のメインフローチャート図である。
【図4】実施例のBmS,BmM,BmBを演算するサ
ブルーチン図である。
【図5】実施例のdBS,dBM,dBBを演算するサ
ブルーチン図である。
【図6】一駒撮影におけるBmS,BmM,BmBのメ
ンバーシップ関数を示した図である。
【図7】連続撮影におけるBmS,BmM,BmBのメ
ンバーシップ関数を示した図である。
【図8】一駒撮影におけるdBS,dBM,dBBのメ
ンバーシップ関数を示した図である。
【図9】連続撮影におけるdBS,dBM,dBBのメ
ンバーシップ関数を示した図である。
【図10】従来のマルチ測光装置における,測光エリア
の決定のアルゴリズムを示す図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 メインミラー 3 スクリーン 4 ペンタプリズム 5 接眼レンズ 6 測光手段 7 撮影モード設定手段 8 マイクロコンピュータ 9 絞り 10 シャッター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−347826(JP,A) 特開 平3−223828(JP,A) 特開 平3−204628(JP,A) 特開 平3−99588(JP,A) 特開 平3−25421(JP,A) 特開 平3−17636(JP,A) 特開 昭62−67417(JP,A) 特開 平3−293336(JP,A) 特開 平1−277829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数領域に分割された被写界に対応する
    複数の輝度値を出力する測光手段と、処理関数により適
    合度を求める適合度算出手段と、前記適合度算出手段で
    算出された前記適合度と前記複数の輝度値とを用いて露
    出値を演算する露出演算手段とを備えた露出演算装置に
    おいて、 撮影条件に関する情報を発生する情報発生手段と、 前記情報発生手段で発生した情報ごとに前記処理関数を
    変更する変更手段とを有し、 前記適合度算出手段が前記変更手段で変更された前記処
    理関数により適合度を求め、前記露出演算手段が前記変
    更された処理関数による適合度に基づき露出値を演算す
    ることを特徴とする露出演算装置。
  2. 【請求項2】 前記露出演算手段は、前記複数の輝度値
    をアルゴリズムに基づき前記複数の輝度値より少ない数
    の演算用の輝度値を算出し、該演算用の輝度値と前記適
    合度に基づき露出値を演算することを特徴とする請求項
    1に記載の露出演算装置。
  3. 【請求項3】 前記情報発生手段は、レリーズスイッチ
    を1回押すと1駒の撮影を行なう一駒撮影モード又はレ
    リーズスイッチを1回押すと複数駒の撮影を行なう連続
    撮影モードのいずれかを設定することができる撮影モー
    ド設定手段であり、 前記変更手段は、前記撮影モード設定手段で設定された
    撮影モードごとに前記処理関数を変更することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の露出演算装置。
  4. 【請求項4】 前記変更手段は、前記連続撮影モードに
    設定されると、前記一駒撮影モードが設定されていた場
    合に比べて前記輝度値のばらつきによる前記露出値の変
    化量が小さくなる処理関数に変更することを特徴とする
    請求項3に記載の露出演算装置。
  5. 【請求項5】 前記情報発生手段は、カメラに装填され
    たフィルムが、カラーリバーサルフィルム又はカラーネ
    ガフィルム又は白黒フィルムであるかを検出するフィル
    ム検出手段であり、 前記変更手段は、前記フィルム検出手段で検出されたフ
    ィルムが前記カラーリバーサルフィルムであると、前記
    カラーネガフィルムが検出された場合に比べて前記輝度
    値のばらつきによる前記露出値の変化量が小さくなる処
    理関数に変更し、かつ、前記フィルム検出手段で検出さ
    れたフィルムが前記カラーネガフィルムであると、前記
    白黒フィルムが検出された場合に比べて前記輝度値のば
    らつきによる前記露出値の変化量が小さくなる処理関数
    に変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の露出演算装置。
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