JP2002277920A - 露出制御方法及び撮影装置 - Google Patents

露出制御方法及び撮影装置

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JP2002277920A
JP2002277920A JP2001072644A JP2001072644A JP2002277920A JP 2002277920 A JP2002277920 A JP 2002277920A JP 2001072644 A JP2001072644 A JP 2001072644A JP 2001072644 A JP2001072644 A JP 2001072644A JP 2002277920 A JP2002277920 A JP 2002277920A
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JP
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exposure
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strobe light
subject
background
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JP2001072644A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Kobayashi
清隆 小林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景にストロボ光が届かない撮影であって
も、主要被写体と背景とを良好に描写することが可能な
露出制御方法及び撮影装置を提供する。 【解決手段】 シャッタボタンが半押し(ステップ10
0)により、各種データを取り込み最適な露光量を演算
する(ステップ102)。ステップ104でストロボ発光
が必要がであると判断され、かつ、ステップ106で主
要被写体の背景が遠景又は夜景であると判断された場合
に、シャッタ速度を手ブレ限界速度に設定して(ステッ
プ108)、フラッシュマチック制御により決定される
適性露出となる絞り値から、2/3絞り又は1絞り絞り
込んだ状態となったときにストロボを発光させるように
設定する(ステップ110)。ステップ112でシャッタ
ボタンが全押しされると、ステップ114で設定した露
出が得られるシャッタ速度、絞り値で、シャッタ、絞り
を制御して撮影処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光制御方法及び
撮影装置に係わり、特に暗いシーンでの撮影時での露光
制御方法及び撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトカメラは、自動的に被写体輝
度に基づいて露出量を算出し、シャッタボタンを押圧す
るだけで適正露出を行って所望の写真が取れるように構
成したものが一般的である。近年では、一眼レフカメラ
にも、オート撮影モードを設けて、測光部により被写体
輝度を自動的に検出し、得られた被写体輝度に基づいて
内蔵CPUが適正露出量を算出し、シャッタボタンを押
圧するだけで適正露出を行う構成のものが一般的となっ
ている。
【0003】そのようなカメラのオート撮影モードでの
露出制御においては、手ブレが発生しないように、シャ
ッタ速度の下限値を決定している。一般に、手ブレが発
生すると言われるシャッタ速度は「(1/焦点距離)秒以
下」と言われており、例えば、焦点距離35mmのレンズ
であれば、1/35≒1/30秒以下が手ブレ危険スピ
ードとなる。そのため、例えば、『フジ ネクシア 3
100ixz』(商品名:富士写真フイルム株式会社
製)では、広角域を使ったワイド撮影時には1/30
秒、望遠域を使ったテレ撮影時には、1/60秒以下の
撮影は不可能とすることで、手ブレが発生するのを防い
でいる。
【0004】また、露出量は絞りとシャッタ速度により
決定されるため、シャッタ速度が固定されると絞りを調
節して所望の露出量となるように制御する必要がある。
【0005】被写体が撮影に十分な程度に明るい場合、
シャッタ速度が下限値に設定されていても十分な露出が
得られるので問題ないが、被写体が暗い場合、シャッタ
速度が下限値に設定されると露出不足になる場合があ
る。そのため、露出不足になるような暗いシーンの撮影
を行う場合には、ストロボ発光により調光することで、
主要被写体について適正な露出が得られるように光量を
調整している。
【0006】一般に、コンパクトカメラではストロボの
発光量は一定であるので、ストロボの発光量と絞りとの
兼ね合いからシャッタ速度を決定している。
【0007】また、夜景をバックにした撮影などのよう
に主要被写体に対して背景が非常に暗く、かつ、背景に
ストロボ光の到達しない遠景シーンの撮影では、主要被
写体に対してはストロボ光により露出量を調整して露出
を行い、ストロボ光が届かない背景に対しては露光時間
を長くすることで露出を行うように撮影時に露出制御す
ることがなされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オート
撮影モードでの暗いシーンの撮影における露出制御で
は、手ブレ発生の恐れを避けるために低速側のシャッタ
速度を制限しているため、背景の露出には限界がある。
【0009】そのため、主要被写体はストロボ光により
調光された良好な濃度の画像となるが、主要被写体の背
景にはストロボ光が届かず外界光のみの光での撮影とな
るために露出不十分となり、ネガの濃度が薄くなってし
まう。
【0010】一般に自動プリント装置においては、1コ
マの平均濃度を検出して適切な露光量となるように自動
的に露光量を調整している。そのため、背景が露光不足
の画像コマでは、濃度が十分な主要被写体は良好に描写
されるが、濃度が不十分なネガの濃度が薄い領域は、露
光過多になってしまう。従って、出来上がりの写真プリ
ントは主要被写体の明るさに対して主要被写体の背景が
暗くなり、最悪の場合、背景が黒く潰れて見えない写真
プリントとなってしまう。これは、例えば、広い室内に
いる人物の撮影等のように背景にストロボ光が届かない
撮影においても同様に問題となる。
【0011】以上のことから本発明は、背景にストロボ
光が届かない撮影であっても、主要被写体と背景とを良
好に描写することが可能な露出制御方法及び撮影装置を
提供することを目的とする。特に、手ぶれ限界のシャッ
タ速度における背景にストロボ光が届かない撮影におい
て主要被写体と背景とを良好に描写することが可能な露
出制御方法及び撮影装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明の露出制御方法は、主要被写体
の背景がストロボ光の到達しない遠景で、かつ、主要被
写体に対してストロボによる補助光が必要である撮影を
行う際に、主要被写体の適正露出量よりも露出量が予め
定めた露出量分少なくなるように主要被写体に対する露
出を制御することを特徴としている。
【0013】また、請求項4に記載の撮影装置は、請求
項1に記載の露出制御方法を適用した撮影装置であり、
少なくとも夜景ポートレートモードを含む複数の撮影モ
ードの中から1つの撮影モードを選択する撮影モード選
択手段と、ストロボ発光指示が出されたときに発光して
被写体の輝度を上げるストロボ発光手段と、ストロボ発
光指示が出され、かつ、前記撮影モード選択手段により
夜景ポートレートモードが選択されたときに、主要被写
体の適正露出量よりも露出量が予め定めた露出量分少な
くなるように主要被写体に対する露出を制御する露出制
御手段と、を備えている。
【0014】広い室内を主要被写体の背景にした撮影や
夜景を主要被写体の背景にした撮影などのようにストロ
ボ光の届かない遠景を主要被写体の背景にした撮影によ
って得られる1コマ画像の濃度は、例えば、ネガフィル
ムの場合、ストロボ光の届く主要被写体は十分に濃い濃
度となるが、ストロボ光の届かない背景の濃度は主要被
写体に比べて非常に薄い濃度となる。
【0015】本発明では、ストロボ光の届かない遠景を
背景にした撮影において、主要被写体の適正露出量より
も露出量が予め定めた露出量分少なくなるように主要被
写体に対する露出を制御することにより、ストロボ光の
届く主要被写体のネガ濃度を適正露出量で露出したとき
に比べて薄くなるようにしている。
【0016】また、ストロボ光の届かない遠景を背景に
した撮影では、ストロボ光による主要被写体に対する露
出量を少なくしても、シャッタ速度は変わらないので背
景に対する露光量は変化しない。結果として1コマの画
像の中で、主要被写体のネガ濃度と背景のネガ濃度との
濃度差が適正露出量で露出したときに比べて縮まること
となる。
【0017】そのため、全体のコマ濃度が薄くなるので
プリント時に1コマ全体の濃度で決定される露光量が少
なくなる。ネガフィルムでは、多少の露光不足であれ
ば、プリント時に適正な濃度に仕上げることが可能であ
るので、主要被写体は良好にプリントされることとな
る。従って、薄い濃度で記録された背景がプリント時に
露光過多になって黒く潰れるのを避けることができる。
特に夜景などの暗い場所を背景に人物撮影を行う場合、
背景の抽出には高感度フィルムの使用が有効であり、先
に述べた効果も大きい。
【0018】なお、本発明で述べる適正露出量とは、主
要被写体に対するストロボ光量を撮影距離やガイドナン
バーなどの条件から、一義的に計算で求められる露出量
であり、また、予め定めた露出量とは、フィルムのラチ
チユードおよび各種撮影条件により適宜変更される量で
ある。この予め定めた露出量は、例えば、ネガフィルム
の場合は、現状のネガフィルムのラチチユードおよび各
種撮影条件から判断すると、2/3EV程度〜1EV程
度の範囲内が適当であると考えられる。
【0019】また一般に、ラボなどの自動プリント装置
は、フィルムに記録された1コマ画像の平均濃度に基づ
いて最適なプリント露光量を決定しているため、主要被
写体と背景との濃度差が小さいほど出来上がりの写真は
良好なものとなる。
【0020】また、露出量が予め定めた露出量分少なく
なるように主要被写体に対する露出を制御するには、請
求項2に記載した発明のようにシャッタ速度を手ブレ限
界の速度に設定し、ストロボの発光光量を減らしたり、
請求項3に記載した発明のように、シャッタ速度を手ブ
レ限界の速度に設定し、ストロボの発光タイミングを絞
りが開き始めてからフラッシュマチックで決まる絞りま
で開く前の所定タイミングとすることにより容易に制御
することができる。
【0021】なお、請求項5に記載の発明は、請求項2
に記載の露出制御方法を適用した撮影装置であり、露出
制御手段が、ストロボ発光指示が出されたときにシャッ
タ速度を手ブレ限界の速度に設定し、ストロボの発光光
量を減らすことにより主要被写体に対する露出量を前記
予め定めた露出量分少なくする。また、請求項6に記載
の発明は、請求項3に記載の露出制御方法を適用した撮
影装置であり、露出制御手段が、ストロボ発光指示が出
されたときにシャッタ速度を手ブレ限界の速度に設定
し、ストロボの発光タイミングを絞りが開き始めてから
フラッシュマチックで決まる絞りまで開く前の所定タイ
ミングに制御することにより主要被写体に対する露出量
を前記予め定めた露出量分少なくする。
【0022】これにより、手ぶれ限界のシャッタ速度に
おける撮影で、かつ、背景にストロボ光が届かない撮影
において主要被写体と背景とを良好に描写することが可
能となる。
【0023】このような露出の制御は、主要被写体の背
景がストロボ光の到達しない遠景であり、かつ、主要被
写体に対してストロボによる補助光が必要である撮影を
行う際には必ず行うように構成してもよいし、露出の制
御モードを切り替える切り替え手段を備え、該切り替え
手段により選択されたときだけに行うように構成しても
よい。また、露出の切り替えは自動的に行うようにして
もよいし、手動で指示されたときにのみ切り替えるよう
にしてもよい。
【0024】また、請求項7に記載の発明は、請求項4
から請求項6のいずれか1項に記載の撮影装置におい
て、被写体までの距離を測定する測距手段を備え、前記
露出制御手段は、前記測距手段による測定結果に基づい
て、主要被写体の背景までの距離がストロボ光が到達不
能な距離であるかを判断し、ストロボ光が到達不能な距
離である場合に主要被写体の適正露出量よりも露出量が
予め定めた露出量分少なくなるように露出を制御するこ
とを特徴としている。
【0025】請求項7に記載の発明の撮影装置では、測
距手段により測定された被写体までの距離に基づいて、
被写体の背景までの距離がストロボ光が到達不能な距離
であるかを露出制御手段が判断する。ストロボ光が到達
可能な場合は、ストロボ光による調光が可能であるの
で、通常の露出が行われるように露出制御を行う。ま
た、ストロボ光が到達不能な距離である場合は、背景が
露出不足でアンダーになり易いため、主要被写体に対す
る露出量を適正な露出量よりも予め定めた露出量分少な
くなるように露出制御を行う。このように測距手段によ
り測定された被写体までの距離に基づいて、露出制御手
段が被写体に対する露出を制御するため、手動で露光量
の制御を選択せずとも、常に良好な露光量の制御を行え
る。
【0026】なお、ストロボの発光指示は、手動により
発光指示を出すように構成しても良いが請求項8に記載
の発明のように被写体の輝度を検出する輝度検出手段
と、前記輝度検出手段により検出された被写体の輝度に
応じてストロボ発光指示を出す制御手段とを備え、制御
手段が輝度検出手段により検出された被写体の輝度情報
に応じてストロボ発光指示を出すように構成してもよ
い。
【0027】手動により発光指示を出すように構成した
場合は、必要なときだけにストロボ発光するように制御
出来るので、撮影者の意図を反映した撮影を行うことが
出来る。また、制御手段が指示を出すように構成した場
合は、ストロボによる補助光が必要であり、かつ、主要
被写体の背景がストロボ光の到達しない遠景の撮影を行
う場合を、自動的に判断して主要被写体の適正露出量よ
りも露出量が予め定めた露出量分少なくなるように主要
被写体に対する露出を制御するように構成できる。した
がって、背景にストロボ光が届かない撮影であっても、
主要被写体と背景とを良好に描写することが可能とな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。本実施の形態はAPS(ADVA
NCED PHOTO SYSTEM)カメラに本発明
の露出制御方法及び撮影装置を適用したものである。な
お、本実施の形態のAPSカメラ10では、ストロボの
発光制御の機構として、フィルム感度及び撮影距離に応
じて適正露出量を自動的に決定するフラッシュマチック
機構を採用している。
【0029】本発明が適用されたAPSカメラ10は、
大別して、図1及び図2に示すように、シャッタボタン
12、レンズ14、ストロボ16、ファインダ18、モ
ード選択ボタン20、ディスプレイ21、制御部22、
シャッタ24、テレボタン(Tボタン)26、ワイドボ
タン(Wボタン)28、及び、駆動回路30等から構成
される。なお、ストロボ16は本発明のストロボ発光手
段に相当し、モード選択ボタン20は撮影モード選択手
段に相当し、制御部22は本発明の露出制御手段及び制
御手段に相当する。
【0030】レンズ14は、詳細な図示は省略するが、
内部に変倍レンズ群17が格納されており、変倍レンズ
群17は、複数のレンズとフォーカスレンズとから構成
されている。この変倍レンズ群17はレンズ駆動モータ
58の駆動量に応じてそれぞれ移動して焦点距離を変え
る構成とされている。
【0031】また、レンズ14は、電源のオフ時には、
APSカメラ10の筐体内部に沈胴しており、レンズの
前面が開閉可能なレンズカバー(図示せず)によって覆
われている。電源のオン時には、レンズカバーが開状態
とされ、レンズ14が筐体内部から予め決定したホーム
ポジション位置まで伸張して撮影可能状態となる。
【0032】モード選択ボタン20は、各種撮影モード
を選択したり、露出制御モードを選択するボタンであ
る。本実施の形態では、撮影モードとして、自動撮影モ
ード、遠景モード、夜景ポートレートモード、日中スト
ロボ(強制発光)モード、及びストロボオフ(発光停止)モ
ードが設定されている。なお、その他に、遠景を背景に
した記念撮影モード、夜景モード、赤目軽減モード、及
び人物の撮影を主体としたポートレートモード等を設け
るようにも構成することができる。また、露出制御モー
ドは通常モードと補正モードと2つのモードを有し、モ
ード選択ボタン20によりいずれか一方が選択可能にな
っている。なお、露出制御モードについては後述する。
【0033】テレボタン26及びワイドボタン28は、
撮影時に撮影倍率を指示するためのボタンであり、手動
で押圧されることにより、レンズをテレ位置またはワイ
ド位置に切り替える指示信号を出力する。
【0034】テレボタン26またはワイドボタン28か
らの指示信号がバス70を介して制御部22に入力され
ると、制御部22においてテレボタン26またはワイド
ボタン28からの指示信号に応じて、レンズ駆動モータ
58及びファインダ駆動モータ38が駆動され、所望の
撮影倍率に設定される。
【0035】制御部22は、図2に示すように、CPU
22a、ROM22b及びRAM22cから構成され、
バス70を介してシャッタボタン12、モード選択ボタ
ン20、測光部25、測距部26、テレボタン26、ワ
イドボタン28、電源ボタン32、ディスプレイ21、
及び、駆動回路30が接続されている。なお、測光部2
5は本発明の輝度検出手段に相当し、測距部26は測距
手段に相当する。
【0036】ROM22bには、オート撮影モード、ス
ピード優先モード及び絞り優先モードなどの撮影モード
に応じてストロボ発光やシャッタスピード等その他の各
種構成要素を制御するプログラムや、バス70を介して
入力された測距値と測光値とに応じて露出量を制御する
露出量制御プログラム等の各種プログラムが記憶されて
いる。また、RAM22cには、バス70を介して入力
される前記各種プログラムに必要な各種データが記憶さ
れる。
【0037】また、駆動回路30には、ストロボ16、
シャッタ24、レンズ駆動モータ58、ファインダ駆動
モータ38等が接続されており、制御部22からの制御
信号に基づいてそれぞれの駆動を制御する。
【0038】電源ボタン32はAPSカメラ10のオン
オフを切り替えるボタンであり、電源ボタン32により
APSカメラ10がオフからオンになると、CPU22
aは、ROM22bから各種制御プログラム及び露出制
御プログラムを読み出して、各種構成要素の初期設定処
理を行う。
【0039】測光部25はシャッタボタン12の半押し
により被写体輝度を測定し、制御部22に出力する。ま
た、測距部26は、シャッタボタン12の半押しにより
主要被写体までの距離を測定し、制御部22に出力す
る。ディスプレイ21には、撮影モード、バッテリー
量、ストロボの発光/非発光、撮影可能枚数等APSカ
メラ10の現在の設定が表示される。
【0040】また、CPU22aは、使用中のフィルム
の感度、F値、手振れ限界シャッタ速度、及び測光部2
5で測定された測光値に基づいて、被写体の明るさがス
トロボ光を用いなくても適正露出可能かを判断し、この
判断結果に応じて最適な露光制御値を決定して、絞り値
(絞りの開口量)やシャッタ速度を設定し、駆動回路3
0へ出力する。なお、本実施の形態ではストロボ光を用
いる必要がある場合、ストロボの発光量を示すガイドナ
ンバー、フィルム感度及び被写体距離の組合わせに応じ
て絞り値を決定するフラッシュマチック制御を適用して
いる。
【0041】駆動回路30は、シャッタボタン12が押
下されると、CPU22aにより決定された露出制御値
に基づいてストロボ16及びシャッタ24を駆動させ、
レンズ14を透過した被写体像を撮影する。なお、この
ときの露出の制御はROMに記録された露出制御プログ
ラムに基づいて行う。
【0042】露出制御プログラムは、通常モードと補正
モードとのうちモード選択ボタン20により選択された
一方のモードに対応したプログラムを実行する。通常モ
ードは、一般的なカメラに設定されている露出制御モー
ドであり、フィルムの感度、被写体距離、被写体輝度、
レンズの明るさ、ストロボの有無などから適正露出を決
定するモードである。なお、本実施の形態では、ストロ
ボ有りの場合はフラッシュマチック制御を行う。
【0043】また、補正モードは、本発明の露光制御方
法を適用したモードであり、背景が遠景であり、かつ、
ストロボによる調光無しでは適正露出ができない場合
に、フィルムの感度、被写体距離、被写体輝度、レンズ
の明るさなどから決定される適正露出値よりも、例え
ば、2/3EV〜1EV程度減光した露出値を撮影時の
露出値に決定するモードである。
【0044】この適正露出値よりも減光する量は、プリ
ント時の補正可能範囲、フィルム感度、被写体距離、主
要被写体輝度及び背景輝度などにより決定される。例え
ば、夜景を背景にした夜景ポートレートの場合について
説明する。
【0045】フィルムの感度がISO1600の場合で
は、カメラの適正露出限界値は5.5EV程度であり、
主要被写体の露出値はカメラの適正露出限界値に設定さ
れる。夜景の一般的な明るさは大体3.5EVであるこ
とから、補正無しでストロボ撮影を行った場合の背景の
露出値(夜景の一般的な明るさに適正な露出値)と主要被
写体の露出値との差はほぼ2EVである。
【0046】本実施の形態では、背景が遠景であり、か
つ、ストロボによる調光無しでは適正露出ができないと
判断されると、カメラの適正露出限界値よりも1EV程
度主要被写体の露出値をアンダーに設定する。一般的な
自動プリント装置では、2EV程度アンダー又は2EV
程度オーバーのフィルムでも、プリント時に良好な描写
となるように補正可能であるので、主要被写体が1EV
程度アンダーになっていても良好な描写のプリントが得
られる。
【0047】また、背景に関しては、図3(A)に示す
ように、背景の露出値(夜景の一般的な明るさに適正な
露出値)と補正後の主要被写体の露出値との差が1EV
程度に縮まるので、現像後に得られる1コマの画像にお
いて主要被写体のフィルム濃度と背景のフィルム濃度と
の差が小さくなる。したがって、1コマの画像の平均濃
度を露光基準としてプリントする際に背景に対する露光
量が過多になって潰れるのを抑えることができるので、
背景描写も良好なプリントが得られる。
【0048】さらに、別の例としてフィルムの感度がI
SO800の場合、カメラの適正露出限界値は6.5E
V程度であるので、図3(B)に示すように、主要被写
体の露出値と背景の露出値(夜景の一般的な明るさに適
正な露出値)との差はほぼ3EVにもなる。3EV差で
は、主要被写体の描写を良好となるようにプリントする
と背景が暗く潰れてしまい、逆に、背景の描写が良好と
なるようにプリントすると3EV差では、主要被写体が
白く飛んだ画像となってしまう。
【0049】フィルムの感度がISO1600の場合と
同様に、カメラの適正露出限界値よりも1EV程度主要
被写体の露出値をアンダーに設定して露出を行うように
することにより、図3(B)に示すように、背景の露出
値(夜景の一般的な明るさに適正な露出値)と補正後の主
要被写体の露出値との差が2EVとなるので、プリント
時に主要被写体の補正を良好に行うことができ、背景描
写も良好なプリントが得られる。
【0050】また、本実施の形態では露出の制御方法と
して絞りを制御する方法を採用している。例えば、図4
に示すように、距離、フィルム感度、ガイドナンバーか
らストロボ光により適正露出となるようなF値から2/
3絞り(Fv−2/3(Av)) 又は1絞り(Fv(A
v))絞り込んだ状態となったタイミングでストロボを
発光させることで減光制御を行う。この場合、シャッタ
速度は変わらないので背景に対しては適正露出時と同じ
露出量が得られる。なお、ストロボ光量自体を1EV相
当量減光して完全に絞りが開いた時点でストロボを発光
させるように制御する構成とすることもできる。
【0051】露出制御プログラムについて図5を参照し
て説明する。まず、図5のステップ100では、シャッ
タボタン12が半押しされたかを判断する。シャッタボ
タン12が半押しされると判断されると、図示しないフ
ォーカスロック機構によりフォーカスロックを行うとと
もに、ステップ102に移行して、測光部25からの輝
度情報や測距部26からの距離情報等の各種データを取
り込んで最適な露光量を演算する。
【0052】次のステップ104では、ストロボ強制発
光指示の有無及び最適な露光量と被写体輝度とに応じて
ストロボ発光が必要がであるかを判断する。ステップ1
04での判断が否定されるとステップ116に移行して
適正露出が得られるように絞りとシャッタ速度とを設定
してステップ112に移行する。
【0053】ステップ104において判断が肯定される
と、ステップ106に移行し、主要被写体の背景が遠景
又は夜景であるかを判断する。ステップ106での判断
は、モード選択ボタン20により選択された撮影モード
により判断する。すなわち、モード選択ボタン20によ
り選択された撮影ポートレートモードであれば、背景が
夜景であると判断し、ステップ108に移行する。
【0054】ステップ108では、シャッタ速度を手ブ
レ限界速度に設定してステップ110に移行する。ステ
ップ110では、主要被写体までの距離、フィルム感
度、及び、ガイドナンバーに基づいたフラッシュマチッ
ク制御により決定される適正露出となる絞り値から、2
/3絞り(Fv−2/3(Av)) 又は1絞り(Fv
(Av))絞り込んだ状態となったときにストロボを発
光させるようにストロボの発光タイミングを設定してス
テップ112に移行する。
【0055】ステップ106での判断が否定された場合
は、ステップ118に移行し、フラッシュマチック制御
により決定される適正露出となるように絞り値及びシャ
ッタ速度とを設定してステップ112に移行する。
【0056】ステップ112ではシャッタボタン12が
全押しされたかを判断して、判断が肯定されると、ステ
ップ114に移行し、設定した露出が得られるシャッタ
速度、絞り値で、シャッタ、絞りを制御して撮影処理を
行い、本ルーチンを終了する。
【0057】以上は、夜景を背景にした夜景ポートレー
トシーンの撮影の場合について説明したが、本発明は夜
景ポートレートシーンに限らず、例えば、広い室内での
記念撮影などのように、主要被写体にはストロボ光が届
くが背景にはストロボ光が届かず、かつ背景がアンダー
になりやすいシーンの撮影に適用することができる。
【0058】このように露出を制御することにより、主
要被写体の背景の適正露出量と主要被写体の適正露光量
とが大きく異なって主要被写体の背景の描写が黒く潰れ
てしまい易いシーンでも、主要被写体は勿論、背景も良
好に描写されたプリントを得ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、主
要被写体と背景とを良好に描写することが可能である。
特に、手ぶれ限界のシャッタ速度における背景にストロ
ボ光が届かない撮影において主要被写体と背景とを良好
に描写することが可能である。
【0060】なお本実施の形態では、APSカメラに本
発明の露出制御方法及び撮影装置を適用した場合につい
て説明したが、本発明はAPSカメラに限定されるもの
ではなく、35mmフィルムを用いるコンパクトカメラ
や35mmフィルムを用いる一眼レフや大判カメラな
ど、その他の種々のカメラに適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のAPSカメラの背面側
の斜視説明図である。
【図2】 図1で示したAPSカメラの概略の電気ブロ
ック図である。
【図3】 図3(A)はISO1600のフィルム感度
のフィルムを用いた場合の露出値を説明する図であり、
図3(B)はISO800のフィルム感度のフィルムを
用いた場合の露出値を説明する図である。
【図4】 絞り開口径と、ストロボ発光タイミング及び
発光時間との関係を示す説明図である。
【図5】 露出制御プログラムの制御ルーチンである。
【符号の説明】
10 カメラ 12 シャッタボタン 14 レンズ 16 ストロボ 17 変倍レンズ群 18 ファインダ 20 モード選択ボタン 21 ディスプレイ 22 制御部 24 シャッタ 25 測光部 26 測距部 27 テレボタン 28 ワイドボタン 30 駆動回路 32 電源ボタン 38 ファインダ駆動モータ 58 レンズ駆動モータ 70 バス
フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 CD01 CD03 CD04 CD11 CD14 DB25 DB28 EB09 GA26 GA43 GA44 2H053 AA01 AA05 AA06 AA07 AA08 AA09 AB03 AD01 AD03 AD06 AD11 AD21 AD25 BA51 BA71 CA41

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主要被写体の背景がストロボ光の到達し
    ない遠景で、かつ、主要被写体に対してストロボによる
    補助光が必要である撮影を行う際に、 主要被写体の適正露出量よりも露出量が予め定めた露出
    量分少なくなるように主要被写体に対する露出を制御す
    ることを特徴とする露出制御方法。
  2. 【請求項2】 シャッタ速度を手ブレ限界の速度に設定
    し、ストロボの発光光量を減らすことにより前記主要被
    写体に対する露出量を少なくすることを特徴とする請求
    項1に記載の露出制御方法。
  3. 【請求項3】 シャッタ速度を手ブレ限界の速度に設定
    し、ストロボの発光タイミングを絞りが開き始めてから
    フラッシュマチックで決まる絞りまで開く前の所定タイ
    ミングとすることにより前記主要被写体に対する露出量
    を少なくすることを特徴とする請求項1に記載の露出制
    御方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも夜景ポートレートモードを含
    む複数の撮影モードの中から1つの撮影モードを選択す
    る撮影モード選択手段と、 ストロボ発光指示が出されたときに発光して被写体の輝
    度を上げるストロボ発光手段と、 ストロボ発光指示が出され、かつ、前記撮影モード選択
    手段により夜景ポートレートモードが選択されたとき
    に、主要被写体の適正露出量よりも露出量が予め定めた
    露出量分少なくなるように主要被写体に対する露出を制
    御する露出制御手段と、 を備えたことを特徴とする撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記露出制御手段は、シャッタ速度を手
    ブレ限界の速度に設定し、ストロボの発光光量を減らす
    ように制御することにより前記主要被写体に対する露出
    量を少なくすることを特徴とする請求項4に記載の撮影
    装置。
  6. 【請求項6】 前記露出制御手段は、シャッタ速度を手
    ブレ限界の速度に設定し、ストロボの発光タイミングを
    絞りが開き始めてからフラッシュマチックで決まる絞り
    まで開く前の所定タイミングに制御することにより前記
    主要被写体に対する露出量を少なくすることを特徴とす
    る請求項4に記載の撮影装置。
  7. 【請求項7】 被写体までの距離を測定する測距手段を
    備え、 前記露出制御手段は、前記測距手段による測定結果に基
    づいて、主要被写体の背景までの距離がストロボ光が到
    達不能な距離であるかを判断し、ストロボ光が到達不能
    な距離である場合に主要被写体の適正露出量よりも露出
    量が予め定めた露出量分少なくなるように主要被写体に
    対する露出を制御することを特徴とする請求項4から請
    求項6のいずれか1項に記載の撮影装置。
  8. 【請求項8】 被写体の輝度を検出する輝度検出手段
    と、 前記輝度検出手段により検出された被写体の輝度に応じ
    てストロボ発光指示を出す制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項4から請求項7のいず
    れか1項に記載の撮影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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